JPS62230677A - スピネル質流し込み耐火材料 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、取鍋、タンデインユ等の各穏溶融金属容濶の
内張リライニング材として用いるスピネル質流し込み耐
火材料に関するものである。

〔従来の技術〕

近年、流し込み耐火物又は不定形耐火物は、各種微粉末
に解膠剤と凝集材の組合せ、及び結合剤のアルミナセメ
ントの減量によって低水量化も可能となった。

これ等流し込み耐火物又は不定形耐火物は、高炉樋を初
め取鍋、クシディンユ等の内張り材にも応用されている
。

一方連続鋳造比率の増加、鋼品質の高級化、及び清浄化
の要請による真空脱ガスや取鍋内精練処理の導入等によ
り、取鍋の使用条件は益々苛酷化している。これに応じ
て、取鍋の内張り材質も従来の蝋石、珪酸質からジルコ
ン、珪酸系、又は焼結アルミナ、珪酸系にアルミナセメ
ントを主体に粘土等の組合せによる流し込み材の方向を
指向している。

然し、結合剤の開発は相対的に遅れている。例えば不定
形耐火物は耐火骨材にアルミナセメントを混合し、常温
硬化するものに代表される。

アルミナセメントの水和結合は、低温域での脱水に伴う
強度の低下とＩＩ織の劣化をもたらす。

又、粘土、セメントレスは低水量化であるが、低温域で
の強度低下もあって、満足すべきものではない。

セメントの水和結合に代わるリン酸塩結合剤の第一リン
酸アルミニウム（強酸性）は、低温域での強度低下は小
さい。然し使用原料が限られ、混練温度や原料との反応
、その組合せからの利用技術が難しく、そのため余り利
用されていないのが現状である。

スピネル（ＭｇＡ　Ｉ□０．）Ｍ物は耐食性と耐スポー
ル性のため、スピネル単独又はマグネシアとの組合せか
ら、焼成耐火物としてセメントキルン用、及びＡＯＤ炉
、ＡＳＥ人、　ＳＫＦ等の特殊精練炉用、又は取鍋用に
用いられている。

本光明者もスピネル質を主体としたアルミナセメントに
よる不定形耐火物を試みてみた。その結果は、加熱脱水
に伴う強度の低下と組織の劣化が見られた。また粘土、
セメントレスも低温域での強度の低下、高温域での収縮
に大きい欠点がある。

市販のリン酸アルミニウム（ＡＩ、３ＰｔＯ，６Ｈ，０
，ｐｌ（：１．８〜２．０）は、常温反応と常温硬化性
や混練中に反応しやすい。そのため可使用時間が短く、
流動性を失い易く一作業性も悪い。

以上の如（、従来のタンディシュまたは取鍋の内張り用
流し込み材質は、ジルコン（ＺｒＯ２ＳｉＯ□）−アル
ミナ、珪酸（Ａｌ＊Ｏｓ、５ｉＯ２）系、またはア、レ
ミナーＦＩＭ系の混合原料にアルミナ、セメンｌ−（Ｃ
ａＯ・Ａｌ鵞０３系）及びセメントと粘土（ＡＩ□０３
−５ｉ０２−Ｈ，０系）の組合せによる酸性耐火物であ
る。

これ等七メン１、結合（ＣａＯ，Ａｌ２Ｏ，、Ｉ［、Ｏ
系）は低温域での脱水に伴う結合強度の低下と組織の劣
化を起こす。また溶鋼温度の条件下では、低溶融のＣ＆
０−ＡＩ、０．−５ｉＯ，系鉱物の生成、また溶鋼のウ
スクイ１−　（Ｆｅｄ）と珪酸（Ｓｉｎｓ）は著しく反
応し溶解される。

また従来の酸性取鍋ライニング材は、 ■融点が低く、浸食性を有するため溶損が多い。

■弱酸性、中性の流し込み耐火物は、凝集、または固化
しないので乾燥、昇温過程で爆裂、又はクラックを生じ
易い。

等の欠点がある。

〔発明の解決すべき問題点〕

本発明は、前述のような従来のスピネル質流し込み耐火
材料の欠点を解消することを目的とし、品質的に安定し
、しかも耐食性、耐用性を具備し、更に清浄鋼の製造要
請にも応え得る取鍋、タンディシュ等の各種溶融金属容
器の内張リライニング材として用いるスピネル質流し込
み耐火材料を提供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、焼結合成のスピネル（ＭｇＡ　ｌ□０４理論
融点：　２１３Ｓ℃）質の鉱物原料を主体に、高融点の
クローム鉄鉱、クロミア（ｃｒ＊ｏｓ）、焼成アルミナ
（Ａｌ＊Ｏｓ）　、　ン　リ　マ　ナイ　１・族鉱物　
（シリマナイト、ヵイヤを什、ギブサｒ＋−１ＡＩ２ｏ
、、ｓｉｏ質）に微量の非晶質シリカからなり、更に焼
結アルミナ（ＡＩＩＯｓ）の弱アルカリ性反応による凝
集固化と分散剤、減水剤の役割をなすリン酸アルミニウ
ム、すトリウムと、そのリン酸結合に係るものである。

即ち本発明は、スピネル質クリンカーを骨材に、マトリ
ックス組織を形成する２０〜５０μｍのスピネル質の微
粒、及び２０μｍ以下のクローム鉱、クロミア、焼成ア
ルミナ、更にシリマナイト族鉱物、非晶質シリカ等から
なる複合微粉末に対し、焼結アルミナの１０μｍ以下と
リン酸液の重量比が、１〜４の範囲にて混合したことを
特徴とするスピネル質流し込み耐火材料である。

〔作用〕

本発明のスピネル質流し込み耐火材料は、前述の如く構
成したので、流し込みによって凝集固化し、乾燥温度域
から加熱低温域にかけて安定した物性を保持し、高温で
の収縮が小さく、安定鉱物を生成する。

然もウスタイトとは反応せずに、珪酸（Ｓｉｎ、）と反
応して低膨張で耐スポール性のゴーシュライト鉱物（２
ＭｇＡＩ２０ａ、　５ＳｉＯ□）を造る。そのためにも
珪酸含有量の少ない原料から構成されており、珪酸量が
少ない。

具体的には、後述する実施例の第１表に示す如く、焼結
合成のスピネル質クリンカーを粗粒、中粒、細粒、また
マトリックス組織を形成する２０〜５０μｍのスピネル
の微粒、　２０μ膳の微粉末は流動性が向上する。

更に加熱収縮とスラグ付着を低減するために、クローム
鉱、クロミアを、又焼結性の促進剤として焼成アルミナ
を、粘性の向上を図るものとしてシリマナイト族鉱物、
非晶質シリカ、粒径が１０μ醜以下で弱アルカリ性を呈
することを見出した焼結アルミナと弱酸性のリン酸アル
ミニウム、すトリウム系の水溶液で構成されている。

後述する実施例の第１図に示す如く、流し込み泥漿物の
懸濁液は、焼結アルミナが多いと凝集が短く、また可決
用時間は焼結アルミナとリン酸アルミニウム、すトリウ
ムの水溶液の重量比によって任意に調整出来る。特に懸
濁液が、経時に伴って、潟アルカリ性化が重要である。

更に、２０μ■以下の微粉末は、流し込み材として不可
欠であり、流動性、粘性及び充填性も向上し、同時に物
理特性や組織も向上する。

以上、スピネル鉱物を主体にマトリックス組成の一部を
微粉末の合成からなる本発明のスピネル質流し込み耐火
材料は、 （１）焼結アルミナによる凝集固化によって乾燥から昇
温過程における爆裂又はクラック等は発生しない。

（２）又リン酸液によって混練水皿が減少し、組織も向
上する。

（３）更に乾燥から低温加熱にかけて組織強度、物性は
変化しない。

（４）高温域での強度が向上し、加熱収縮が小さい。

（５）そのため物性変化も小さく、マトリックス組成は
１４００℃で複合スピネルを造り、鉱物学的に安定する
。

（６）高温では、スピネル、まなマトリックス組織は複
合スピネルと微量のムライト（３ＡＩ、Ｏｓ、　２Ｓｉ
Ｏ□）を生成し＃４浸食性、耐濡れ性と耐スポール性を
具備している。

（７１！良のマトリックス組成を形成する条件は、細粒
、微粒及び２０μ園以下の微粉末原料、１０μ鳳以下の
焼結アルミナ等を良く混合する乙とが要求される。

（８）更にスピネル鉱物の粗粒、中粒を混合すると流し
込み材料となり、流し込み施工ができる。

（９）−足軽時で凝集し固化し、脱枠、乾燥昇温で容積
安定の耐火炉壁を造り、珪酸質に比して溶損が著しく少
ない。

叫そのためスラグの生成量も少なく、鋼の清浄化効果は
大きい等の作用を奏するものである。

次に本発明の実施例について述べる。

〔実施例〕

第１表に示す、焼結スピネル主体のマトリックス組成の
５０μｍ以下の微細粒または微粉末原料を混合するか又
は焼結アルミナの１０μｍＱ下を添加混合するか或いは
アルミナ、セメン１−を添加混合する。

次に各粒度構成における各原料の分布とその配合割合を
第１表に示す。

又［ｉアルミナとリン酸アルミニウム、すトリウムの水
溶液の重量比による凝集始発時間との関係を第１図に示
した。

第１表　適性原料粒度分布とその配合割合更に焼結スピ
ネルの粗粒、中粒、１ｍ粒を再混合する。これ等の混合
材料にｐＨ゛４：のリン酸液、又は常水で混線して１５
０Ｘ２５Ｘ２５ｍ門に、流し込み成形し、脱型、乾燥を
経て各温度で加熱して物性等を調べた。その結果を第２
表に示す。

筑　２　表　結合剤条件による物性の比較一方屁練泥漿
物について経時ｐ　Ｈを測定し、此れ等の結果を第２図
に示す。

第２図に示す如（、本発明の弱アルカリ性化の焼結アル
ミナ（１０μ醜以下）とリン酸液（ｐＨ４）の組合せ、
比較のアルミナ、セメント添加の泥漿は経時に伴い中性
から徐々に弱アルカリ性化を呈し、流し込み経過から７
０へ１３０分範囲で凝集し、固化を始める。

特に本発明の焼結アルミナとリン酸液比が小さいと凝集
開始時間が遅い。それに反してリン酸液による泥漿は中
性から徐々に弱酸を呈し、然も流し込み流動物は泥漿状
態であって凝集しない。

これ等弱アルカリ性化と凝集固化による物理特性は、乾
燥から低温域の強度が高く、焼結アルミナとリン酸液比
が小さいと強度も大きい。またリン酸液による弱酸性化
は、乾燥から低温域の強度が低いが、高温域は高く、収
縮も大きくなり易い。

アルミナ、セメント添加は量的な関係もあるが、低温域
は結合水の脱水に伴う強度の低下と絶対値も小さく、収
縮も大きい。

一般に流し込み用耐火物はアルミナ、セメントが主流で
弱アルカリ性を呈する微粉末の焼結アルミナとリン酸液
の組合せによる凝集固化反応の利用、または泥漿液のｐ
Ｈの測定による凝集開始時間の推定及び組成の判定、脱
枠時間の判定等の応用が可能である。

〔発明の効果〕

本発明のスピネル質流し込み耐火材料は、次の如き効果
を秦するものである。

（１１マトリックス組成材として２０μ−以下の微粉末
の採用によって、流動性、充填性が向上する。

（２）同時に物性的、！ｌｒａ的にも対応しうる中性流
し込み用耐火物であって、低温域での強度低下と組織劣
化も無い。

（３）然も流し込み経時による弱アルカリ性化が凝集と
更に固化することに特徴があり、その結果、乾燥、昇温
過程での脱水反応に伴う構造的な欠陥が防止出来る。

（４）高融点で低珪酸の材料組成であり、然も酸化鉄と
反応せず、更に耐浸食性がある。

（５）低温域は微粉末による凝集とリン酸結合であるが
、高温域はスピネルとマトリックス組織は複合スピネル
を主体にムライト鉱物である。その結果、熱的及び構造
的スポールを起こさない。

（６）更に高融点材料組成のなめ耐溶損性で、スラグり
生成が少なく、然も鋼中の介在物の減量が期待出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、焼結アルミナとリン酸アルミニウム・すトリ
ウム液の重量比と凝集時間との関係グラフ、第２図は、
混練泥漿物の経時ｐ　）（変化グラフである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　スピネル質クリンカーを骨材に、マトリックス組織を
   形成する２０〜５０μｍのスピネル質の微粒、及び２０
   μｍ以下のクローム鉱、クロミア、焼成アルミナ、更に
   シリマナイト族鉱物、非晶質シリカ等からなる複合微粉
   末に対し、焼結アルミナの１０μｍ以下とリン酸液の重
   量比が、１〜４の範囲にて混合したことを特徴とするス
   ピネル質流し込み耐火材料。