JPS6217896Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車の速度、運行距離、運転者の
交替、時刻及びその他の事項について記録する装
置に関する。

現在使用されている運行記録計の多くは次のよ
うな構造概要である。

瞬間速度の記録はトランスミツシヨン内にある
車速測定用ギヤの回転運動を駆動用ケーブルによ
つてマグネツトに伝え、マグネツトと磁気的に結
合されたロータにマグネツトの回転速度に比例し
たトルクを発生させてそのトルクをヘヤスプリン
グでバランスさせてロータの回転軸の回転角度を
歯車機構によつて伝えることにより速度記録用針
を上下方向に動かし、速度及び時分の目盛があら
かじめ印刷された記録用紙に記録する。

運行距離については駆動用ケーブルの回転運動
を歯車・カムギヤ・距離レバーを経由して伝える
ことにより距離記録用針を上下方向に動かし運行
距離として前記記録用紙に記録する。

運転者の交替記録は交替切替スイツチを切替る
ことにより交替記録用針を上下方向に動かし前記
記録用紙に記録する。

また、時刻については、時分の目盛が印刷され
た前記記録用紙は時計の機構を利用して動いてい
るので、前記瞬間速度の記録等と対応づけて読み
とることとしている。

このように、従来の運行記録計による記録は、
記録用針の小さい先端で特殊な加工を施された記
録用紙の塗料を削ることによつて行われる。それ
らの記録から運行状況の概要が目視によりは握さ
れる。従つて、事故発生時の運行状況の解析、経
済的な運転の指導資料となる加減速時の速度制御
状況の解析等は、記録を拡大して目視で行うため
に、短時間で行うことは困難であると考えられ
る。

本考案は、上述した事情に基づきなされたもの
で、自動車の速度、運行距離、運転者の交替、時
刻及びその他の事項を容易にかつ的確に磁気テー
プに記録する装置を提供しようとするものであ
る。

これを図面により次のように説明する。

第１図において１は速度検知用センサであつて
トランスミツシヨン内の車速測定用ギヤの回転数
に比例したパルスが発生し、そのパルスが導線５
を介して第２カウンタ１３に、及び導線６を介し
てカウンタ１２にそれぞれ送られる。第１カウン
タ１２では送られたパルスの数がカウントされて
運行距離用パルスに変えられて導線１４を介して
エンコーダ１６に送られる。時計２からはタイミ
ングパルスが導線７を介して第２カウンタ１３
に、及び導線８を介してエンコーダ１６にそれぞ
れ送られる。第２カウンタ１３では時計２から送
られたタイミングパルス１サイクル中における速
度検知用センサ１からのパルス数をカウントし速
度用パルスに変えられて導線１５を介してエンコ
ーダ１６に送られる。

運転者交替記録用スイツチ３の状態に応じたパ
ルスは導線９を介してエンコーダ１６に送られ
る。

また、予備用入力端子４は例えば、エンジンの
回転数と走行速度を対照させて走行速度に応じた
経済的なエンジン回転数を運転者に指導するのに
必要な資料を得るためのもので、エンジン回転数
パルス等の予備のパルス入力端子である。予備用
入力端子４からのパルスは導線１０を介してエン
コーダ１６に送られる。

エンコーダ１６ではこれら５種類のパルスを例
えば時刻、速度、運行距離、運転者の交替、その
他の記録のような一定の順序に従つて並べて合成
し、１つの時系列信号になるように符号化する。
符号化された信号は導線１７を介してバツフアメ
モリ２０に送られる。バツフアメモリ２０では送
られた信号を一時記憶し、記憶量が記憶容量に近
づいた時に記憶した信号は導線２１を介して記録
部２２に送られる。記録部２２では送られた信号
を磁気テープ２３に記録する。

磁気テープ２３に記録された信号は再生部２４
によつて速度、運行距離、運転者の交替、時刻等
のそれぞれのパルスに再生されて導線２５を介し
てデータ処理部２６に送られる。データ処理部２
６ではこれらのパルスから運転者毎に平均速度、
運行距離、加減速時の速度制御の状況の解析等を
行い導線２７を介して表示部２８により図及び数
値を表示する。

なお、電源切断時の対策として、第１カウンタ
１２の計数内容の消滅を防ぐために不揮発性メモ
リ１１を設け、また導線１９を介したバツテリバ
ツクアツプ部１８によりバツフアメモリ２０の記
憶内容の消滅を防ぐ。

以上述べたように本考案は速度、運行距離、時
刻、運転者の交替、その他に関する値または状況
をパルスを利用して磁気テープ上に記録し、その
データを再生してデータ処理を行い、図及び数値
によつて表示することにより運行時の状況を短時
間で解析することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による自動車の運行記録装置の
ブロツク図の一例である。 １……速度検知用センサ、２……時計、３……
運転者交替記録用スイツチ、４……予備用入力端
子、１１……不揮発性メモリ、１２……第１カウ
ンタ、１３……第２カウンタ、１６……エンコー
ダ、１８……バツテリバツクアツプ部、２０……
バツフアメモリ、２２……記録部、２３……磁気
テープ、２４……再生部、２６……データ処理
部、２８……表示部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 速度検知用センサと、時計と、運転者交替記録
   用スイツチと、前記センサからのパルスをカウン
   トして運行距離信号を出力する第１カウンタと、
   前記時計からのタイミングパルス１サイクル当り
   の前記センサからのパルスをカウントして速度信
   号を出力する第２カウンタと、前記第１カウン
   タ、第２カウンタ、時計及び運転者交替記録用ス
   イツチからの信号を合成、符号化するエンコーダ
   と、エンコーダからの信号を一時記憶するバツフ
   アメモリと、バツフアメモリからの信号を記録す
   る磁気記録装置とからなることを特徴とする自動
   車の運行記録装置。