JPS6140019B2 - - Google Patents
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- JPS6140019B2 JPS6140019B2 JP9238979A JP9238979A JPS6140019B2 JP S6140019 B2 JPS6140019 B2 JP S6140019B2 JP 9238979 A JP9238979 A JP 9238979A JP 9238979 A JP9238979 A JP 9238979A JP S6140019 B2 JPS6140019 B2 JP S6140019B2
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Landscapes
- Conductive Materials (AREA)
Description
本発明は、高強度銅合金であるスピノーダル分
解型Cu―Ni―Sn合金の改良に関するもので、特
に強度を低下せしめることなく耐食性を一段と向
上せしめたものである。 従来電気機器用部品には、ばね用洋白（Ni165
〜〜19.5％，Cu54.0〜58.0％，Zn残部）又はばね
用りん青銅（Sn7.0〜9.0％，P0.03〜0.35％，Cu
残部）が広く用いられてきたが、近年機器の小型
化に伴ない強度の優れた材料が要求され、このよ
うな材料にはベリリウム銅（Be1.6〜2.0％，Ni＋
Co＋Fe0.6％以下、Cu残部）が用いられてい
る。しかるにこの材料はかなり高価なため、部品
コストの低減から強度の優れたスピノーダル分解
型Cu―Ni―Sn合金が用いられるようになつた。
この合金、例えばCu―９％Ni―６％Sn合金につ
いて強度及びコストを前記従来合金と比較すると
第１表に示すように強度はベリリウム銅とほぼ同
等でコストはばね用りん青銅程度であり、かなり
コストダウンできる。
解型Cu―Ni―Sn合金の改良に関するもので、特
に強度を低下せしめることなく耐食性を一段と向
上せしめたものである。 従来電気機器用部品には、ばね用洋白（Ni165
〜〜19.5％，Cu54.0〜58.0％，Zn残部）又はばね
用りん青銅（Sn7.0〜9.0％，P0.03〜0.35％，Cu
残部）が広く用いられてきたが、近年機器の小型
化に伴ない強度の優れた材料が要求され、このよ
うな材料にはベリリウム銅（Be1.6〜2.0％，Ni＋
Co＋Fe0.6％以下、Cu残部）が用いられてい
る。しかるにこの材料はかなり高価なため、部品
コストの低減から強度の優れたスピノーダル分解
型Cu―Ni―Sn合金が用いられるようになつた。
この合金、例えばCu―９％Ni―６％Sn合金につ
いて強度及びコストを前記従来合金と比較すると
第１表に示すように強度はベリリウム銅とほぼ同
等でコストはばね用りん青銅程度であり、かなり
コストダウンできる。
【表】
コストを示す。
しかるに最近電気機器の使用環境の多様化に伴
ない腐食性ガスを含む雰囲気中で使用されること
もあり、このような使用状態で各種部品について
接続性劣化が問題となり、スピノーダル分解型
Cu―Ni―Sn合金においても腐食性ガスを含む雰
囲気中での耐食性は必ずしも充分でなく、その改
善が望まれていた。 本発明は、これに鑑み種々検討した結果、ベリ
リウム銅と同等の強度を有し、比較的安価である
スピノーダル分解型Cu―Ni―Sn合金にTi、希土
類元素、Cr等の何れか１種又は２種以上添加す
ることにより、合金の強度を低下せしめることな
く耐食性を一段と向上せしめ得ることを知見して
なされたもので、Ni3〜15％，Sn3〜10％と、
Ti0.05〜1.0％、希土類元素0.05〜1.0％，Cr0.05
〜0.5％の範囲内で何れか１種又は２種以上を合
計0.05〜１％とを含み、残部Cuからなることを
特徴とするものである。 しかしてNi含有量を３〜15％、Sn含有量を３
〜10％と限定した理由は、それぞれ下限未満では
スピノーダル分解による強度向上が充分でなく、
上限を超えるとコストが高くなり、特にSn含有
量が10％を超えると加工が困難となるためであ
る。またTi含有量を0.05〜1.0％、希土類元素を
0.05〜1.0％、Cr含有量を0.05〜0.5％と限定した
理由は、これ等の元素は何れも耐食性を改善する
ためで、何れか１種を添加する場合、その含有量
が下限未満では耐食性向上の効果が顕著に現われ
ず、上限を超えると耐食性向上の効果は飽和し、
かつ合金のコストを高くするためである。更に
Ti、希土類元素、Crの内何れか２種以上を合計
0.05〜１％と限定した理由は、これ等２種以上添
加することにより、何れか１種を添加した場合と
同様耐食性を向上するも、合計量が0.05％未満で
は耐食性向上効果が顕著でなく、１％を超えると
耐食性向上効果が飽和し、合金コストを高くする
ためである。 尚本発明はその溶解・鋳造の際に脱酸剤及び脱
硫材として0.2％以下のZnを添加しても差支えな
い。また希土類元素としては、La，Ce，Pr，
Nd，Sm，Eu等何れも有効で、特にこれ等の製錬
過程の半成品であるミツシユメタル（45％，
Ce，30％La，15％Nd，４％Pr、残部Sn，Eu、
その他以下MMと記載する）を用いても同様の効
果を示す。 次に本発明合金を実施例について説明する。 高周波溶解炉を用いて銅を溶解し、最初にNi
を添加した後、SnとTi、希土類元素、Crの内何
れか１種又は２種以上とを添加して金型に鋳造
し、第２表に示す組成の合金鋳塊（厚さ30mm、巾
100mm、５Kg／１チヤージ）を作つた。この鋳塊
を面削した後800℃に加熱して厚さ10mm迄熱間圧
延し、これを800℃で１時間加熱した後水焼入れ
を行ない、しかる後厚さ２mm迄冷間圧延してから
350℃で１時間最終焼鈍を加え、得られた圧延板
について引張強さと腐食性雰囲気中に所定時間放
置した前後の接触抵抗を測定し、該抵抗の変化率
を求めた。その結果を第３表に示す。 尚接触抵抗は試験板と接触子（純銀製、球面半
径４mm、接触圧力500gr）間に電流（1A）を流
し、電圧降下をケルビンダブルブリツジで測定し
た。また腐食性雰囲気としては、塩水噴霧、高温
高湿、SO2ガスの３種を用いた。塩水噴霧として
は、５％食塩噴霧雰囲気（35℃）中に24時間放置
した。また高温高湿としては、相対湿度90％、温
度50℃の雰囲気中に100時間放置した。またSO2
ガスとしては、濃度100ppm、温度30℃、相対湿
度60％の雰囲気中に24時間放置した。
しかるに最近電気機器の使用環境の多様化に伴
ない腐食性ガスを含む雰囲気中で使用されること
もあり、このような使用状態で各種部品について
接続性劣化が問題となり、スピノーダル分解型
Cu―Ni―Sn合金においても腐食性ガスを含む雰
囲気中での耐食性は必ずしも充分でなく、その改
善が望まれていた。 本発明は、これに鑑み種々検討した結果、ベリ
リウム銅と同等の強度を有し、比較的安価である
スピノーダル分解型Cu―Ni―Sn合金にTi、希土
類元素、Cr等の何れか１種又は２種以上添加す
ることにより、合金の強度を低下せしめることな
く耐食性を一段と向上せしめ得ることを知見して
なされたもので、Ni3〜15％，Sn3〜10％と、
Ti0.05〜1.0％、希土類元素0.05〜1.0％，Cr0.05
〜0.5％の範囲内で何れか１種又は２種以上を合
計0.05〜１％とを含み、残部Cuからなることを
特徴とするものである。 しかしてNi含有量を３〜15％、Sn含有量を３
〜10％と限定した理由は、それぞれ下限未満では
スピノーダル分解による強度向上が充分でなく、
上限を超えるとコストが高くなり、特にSn含有
量が10％を超えると加工が困難となるためであ
る。またTi含有量を0.05〜1.0％、希土類元素を
0.05〜1.0％、Cr含有量を0.05〜0.5％と限定した
理由は、これ等の元素は何れも耐食性を改善する
ためで、何れか１種を添加する場合、その含有量
が下限未満では耐食性向上の効果が顕著に現われ
ず、上限を超えると耐食性向上の効果は飽和し、
かつ合金のコストを高くするためである。更に
Ti、希土類元素、Crの内何れか２種以上を合計
0.05〜１％と限定した理由は、これ等２種以上添
加することにより、何れか１種を添加した場合と
同様耐食性を向上するも、合計量が0.05％未満で
は耐食性向上効果が顕著でなく、１％を超えると
耐食性向上効果が飽和し、合金コストを高くする
ためである。 尚本発明はその溶解・鋳造の際に脱酸剤及び脱
硫材として0.2％以下のZnを添加しても差支えな
い。また希土類元素としては、La，Ce，Pr，
Nd，Sm，Eu等何れも有効で、特にこれ等の製錬
過程の半成品であるミツシユメタル（45％，
Ce，30％La，15％Nd，４％Pr、残部Sn，Eu、
その他以下MMと記載する）を用いても同様の効
果を示す。 次に本発明合金を実施例について説明する。 高周波溶解炉を用いて銅を溶解し、最初にNi
を添加した後、SnとTi、希土類元素、Crの内何
れか１種又は２種以上とを添加して金型に鋳造
し、第２表に示す組成の合金鋳塊（厚さ30mm、巾
100mm、５Kg／１チヤージ）を作つた。この鋳塊
を面削した後800℃に加熱して厚さ10mm迄熱間圧
延し、これを800℃で１時間加熱した後水焼入れ
を行ない、しかる後厚さ２mm迄冷間圧延してから
350℃で１時間最終焼鈍を加え、得られた圧延板
について引張強さと腐食性雰囲気中に所定時間放
置した前後の接触抵抗を測定し、該抵抗の変化率
を求めた。その結果を第３表に示す。 尚接触抵抗は試験板と接触子（純銀製、球面半
径４mm、接触圧力500gr）間に電流（1A）を流
し、電圧降下をケルビンダブルブリツジで測定し
た。また腐食性雰囲気としては、塩水噴霧、高温
高湿、SO2ガスの３種を用いた。塩水噴霧として
は、５％食塩噴霧雰囲気（35℃）中に24時間放置
した。また高温高湿としては、相対湿度90％、温
度50℃の雰囲気中に100時間放置した。またSO2
ガスとしては、濃度100ppm、温度30℃、相対湿
度60％の雰囲気中に24時間放置した。
【表】
【表】
第２表及び第３表から判るように本発明合金
（No.7〜20，22）は何れも従来のベリリウム銅と
同程度の強度を有し、塩水噴霧、高温高湿、SO2
ガス等の雰囲気中に所定時間放置した加速試験に
おいて接触抵抗変化は10％以下と良好な耐食性を
有している。これに対しTi，MM，Crの何れか１
種又は２種以上の添加量が少ない比較合金
（No.25，No.27，No.28）は何れも加速試験によ
る接触抵抗変化が10％以上となり厳しい環境下で
の長時間使用には持続性の劣化が生ずる。 尚、Ti，MM，Crの何れか１種又は２種以上を
本発明合金の範囲を超えて添加したものは、加工
性が低下するばかりか、合金コスト面からも実用
的でないため試験は省略した。 このように本発明合金は、従来のベリリウム銅
と比較し、強度が同程度でコストが安く、しかも
耐食性が１段と優れており、厳しい使用条件下で
の接続部の安定性が高度に要求される電気機器用
スプリング、コネクター等に顕著な効果を奏する
ものである。
（No.7〜20，22）は何れも従来のベリリウム銅と
同程度の強度を有し、塩水噴霧、高温高湿、SO2
ガス等の雰囲気中に所定時間放置した加速試験に
おいて接触抵抗変化は10％以下と良好な耐食性を
有している。これに対しTi，MM，Crの何れか１
種又は２種以上の添加量が少ない比較合金
（No.25，No.27，No.28）は何れも加速試験によ
る接触抵抗変化が10％以上となり厳しい環境下で
の長時間使用には持続性の劣化が生ずる。 尚、Ti，MM，Crの何れか１種又は２種以上を
本発明合金の範囲を超えて添加したものは、加工
性が低下するばかりか、合金コスト面からも実用
的でないため試験は省略した。 このように本発明合金は、従来のベリリウム銅
と比較し、強度が同程度でコストが安く、しかも
耐食性が１段と優れており、厳しい使用条件下で
の接続部の安定性が高度に要求される電気機器用
スプリング、コネクター等に顕著な効果を奏する
ものである。
Claims (1)
- １ Ni3〜15％，Sn3〜10％とTi0.05〜1.0％希土
類元素0.05〜1.0％，Cr0.05〜0.5％の範囲内で何
れか１種又は２種以上を合計で0.05〜１％とを含
み残部Cuからなる高強度耐食性銅合金。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9238979A JPS5616642A (en) | 1979-07-20 | 1979-07-20 | High-strength corrosion-resistant copper alloy |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9238979A JPS5616642A (en) | 1979-07-20 | 1979-07-20 | High-strength corrosion-resistant copper alloy |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5616642A JPS5616642A (en) | 1981-02-17 |
| JPS6140019B2 true JPS6140019B2 (ja) | 1986-09-06 |
Family
ID=14053058
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9238979A Granted JPS5616642A (en) | 1979-07-20 | 1979-07-20 | High-strength corrosion-resistant copper alloy |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5616642A (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59145749A (ja) * | 1983-12-13 | 1984-08-21 | Nippon Mining Co Ltd | 半導体機器のリ−ド材用銅合金 |
| JPS59145746A (ja) * | 1983-12-13 | 1984-08-21 | Nippon Mining Co Ltd | 半導体機器のリ−ド材用銅合金 |
| KR100371128B1 (ko) * | 2000-07-25 | 2003-02-05 | 한국통산주식회사 | 고강도 선재 및 판재용 구리(Ｃｕ)-니켈(Ｎｉ)-주석(Ｓｎ)-알루미늄(Ａｌ), 실리콘(Ｓｉ), 스트론튬(Ｓｒ), 티타늄(Ｔｉ), 보론(Ｂ) 합금 |
| KR100375306B1 (ko) * | 2000-09-27 | 2003-03-10 | 한국통산주식회사 | 고강도 선재 및 판재용 구리(Ｃｕ)-니켈(Ｎｉ)-망간(Ｍｎ)-주석(Ｓｎ)-알루미늄(Ａｌ),실리콘(Ｓｉ)-세리움(Ｃｅ),란탄(Ｌａ), 니오디미움(Ｎｄ),프로메티움(Ｐｒ) 합금 |
| KR100413660B1 (ko) * | 2001-06-22 | 2003-12-31 | 한국기계연구원 | 해수에 내식성이 높은 Ｃｕ-Ｎｉ-Ｍｎ-Ｓｎ-Ｚｒ,Ｃｒ 합금 |
| JP6190674B2 (ja) * | 2013-09-09 | 2017-08-30 | 古河電気工業株式会社 | 銅合金板材及びその製造方法 |
-
1979
- 1979-07-20 JP JP9238979A patent/JPS5616642A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5616642A (en) | 1981-02-17 |
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