JPS6137101B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、合成樹脂発泡体によつて、骨組を
モールドして成形される座席用クツシヨン体及び
その製造法に関するものである。

この種の座席用クツシヨン体は、身体部位によ
つてクツシヨン性を変えて、長時間、着席してい
ても、疲労が少ないようにすることが望まれてい
る。

このため、成形型内に、硬度の相違する合成樹
脂発泡体原液を同時注入し、二つ以上の硬度の相
違する柔軟部、硬部を構成する方法が採用されて
いるが、これでは、それら合成樹脂発泡体の注入
速度、量のわずかな変動で、出来上つた柔軟部と
硬部との境界位置がずれ、さらに、その境界面が
不安定である。このため、所要規格の製品が得ら
れないという欠点がある。

また、それぞれ単一種類の合成樹脂発泡成形体
を成形し、これらを貼り合わせて一つの座席用ク
ツシヨン体を構成する方法もあるが、これでは、
加工工数が増し、採算が合わない。

さらに、合成樹脂発泡体で全体形状を成形する
と共に、この成形体の所要個処に硬度の高いスラ
ブ用合成樹脂を含浸させる方法があるが、これ
も、含浸状況が一定せず、品質が不安定であると
ともに含浸層が異物として感じられ座り心地がよ
くない。

この発明は、第１の加工法に改良を加えて、生
産性が高く、品質が均一で、相当複雑な構造にで
きる、二以上の硬度の部位を持つ座席用クツシヨ
ン体を提供しようとするものである。

また、この発明は、第１の加工法に僅かな工程
を加えることで、生産性が高く、品質が均一な座
席用クツシヨン体を製造できる方法を提供しよう
とするものである。

以下、この発明を図示の実施例に基づいて具体
的に説明する。図において、符号１及び２は、成
形型であり、この成形型１中には、弾性金属線等
よりなる骨組３が装填される。そして、この骨組
３上に、あるいは骨組３と交叉して、熱可溶融合
成樹脂、例ば、ナイロンポリアミド樹脂よりなる
50μ〜150μ程度の板状仕切部材４を上記成形型
１，２中に入れ、内部空間を二つ以上に仕切る。
そして、これら、各仕切空間に、相隣る個処が互
いに硬度の異る、例えば柔軟部５及び硬部６とな
るように、それぞれ硬度の相違する二以上の合成
樹脂発泡体、例えば、ウルタン樹脂発泡体を注入
する。

このようにして構成された座席用クツシヨン
体、例えば背当部材７及び座席部材８はそれぞ
れ、所要部位に、柔軟部５及び硬部６を持ち、そ
の境界面は上記仕切部材４で正確に分けられるの
で、均等な製品を安定に供給できる。しかも、上
記仕切部材４は、その両側に注入された合成樹脂
発泡体の発泡熱等によつて、軟化、溶融し、それ
ぞれの発泡体に対して、一体化し、連着されるの
で、こゝから剥離分解されるおそれもない。

この発明は、以上詳述したようになるので、最
も生産性に優れた成形法を採用でき、しかも、品
質の点では、製品に安定性があり、均一なものが
得られるという利点がある。

また、その製品そのものも、仕切部材の形状、
その取付け位置の変更等で、自在に柔軟部、硬部
の形状、部位、大きさを設定でき、難しい人間工
学的な要求にも答えれるという優れた効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す成形型の縦
断側面図、第２図は成形品の斜視図、第３図は別
の実施例の成形品の斜視図である。 １，２……成形型、３……骨組、４……仕切部
材、５……柔軟部、６……硬部、７……背当部
材、８……座席部材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 硬度の相違する二種以上の合成樹脂発泡体を
   熱溶融性樹脂層を介して連着し、全体として所要
   のクツシヨン体の形状に形成し、柔軟部及び硬部
   を構成したことを特徴とする座席用クツシヨン
   体。 ２ 成形型内に熱溶融性樹脂の仕切部材を配設
   し、硬度の相違する二種以上の合成樹脂発泡体原
   液を注入して、上記仕切部材を介して隣設すると
   共に、発泡時、合成樹脂発泡体の発泡熱で上記熱
   溶融性樹脂を溶融し、その両側の合成樹脂発泡体
   に連着することを特徴とする座席用クツシヨン体
   の製造法。