JPS6136360B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は、電子レンジに関し、ターンテーブル
を有する電子レンジにおいても、温度設定による
調理手段と、加熱時間設定による調理手段の切換
を明確にすることを目的とする。 従来、電子レンジの調理性能は年々改良が加え
られ、電子レンジがタイマーの使用により加熱時
間を設定する手段と、温度センサーを使用するこ
とにより被調理物の出来上り温度を設定する調理
手段とを兼ね備えるようになつて来た。また一方
では、調理性能を向上するために、温度分布がよ
くなるターンテーブルを設けた電子レンジが普及
した。しかし、このターンテーブルを設けた電子
レンジは、被調理物がターンテーブルと共に回転
するため、従来の温度センサーは使用出来なかつ
たが、その後ターンテーブルの回転と同期する回
転式ジヤツクが開発され、ターンテーブルを設け
た電子レンジでも温度センサーの使用が可能とな
り、従つて、被調理物の出来上り温度を設定する
ことによる調理方法が可能になつた。しかしなが
ら、この回転式ジヤツクの欠点は、温度センサー
の着脱に連動するスイツチが構造上設けられない
ために、温度センサーを使用する場合とタイマー
を使用する場合との切換区分が不明確になり、温
度センサーを使用していてタイマーによる調理を
行う等使用上の不都合が見られ、使用者もよく間
違えていた。 本発明はこのような混乱を排除して温度センサ
ーを使用して温度設定による調理を行なうか、タ
イマーを使用して加熱時間の設定により調理を行
なうか、どちらか一方に限定されている場合に限
り、作動するような電子レンジを提供しようとす
るものである。以下、図面により実施例を詳細に
説明する。 第１図は本発明の１実施例の外観斜視図であ
り、１は電子レンジの本体、２は加熱室で、その
内部には、高周波発振用のマグネトロンや、被調
理物を載けるターンテーブル等を備えている。３
は加熱調理時間を設定するタイマー、４は加熱調
理をスタートさせるスイツチの押釦、５は高周波
出力レベルを制御する摘み、６は被調理物の出来
上り温度を設定する摘み、７は高周波出力のパイ
ロツトランプである。 第２図は本実施例の回路図である。以下、この
回路図の設明をする。 第２図において８はヒユーズ、９ａ，９ｂは電
源スイツチ、１３は制御部で、高周波出力制御部
１４と、被調理物の温度を検知する温度センサー
制御部１５、および本発明の特長とする温度セン
サーとタイマーの切換を実施する判定部１７等に
より構成されている。 高周波出力制御部１４は、出力制御スイツチ１
１を任意の周期で断続し、マグネトロン１２に流
れる陽極電流を断続させて高周波出力レベルを変
化せしめるものである。また温度センサー制御部
１５は、被調理物に差し込まれる温度センサープ
ローブ１６により、被調理物の温度を感知し、設
定温度、即ち所望の出来上り温度に達するとパワ
ーリレースイツチ１０をOFFさせて高周波出力
を停止させる。 判定部１７は入力として、温度センサープロー
ブ１６の有無によるａ点電位レベルの“Ｌ”と
“Ｈ”、およびタイマ接点１９のON―OFFによる
ｂ点電位レベルの“Ｌ”と“Ｈ”を得る。これ等
の入力の組合せにより、表の出力欄に示した結
果をもたらす。

【表】 第２図の回路状態の場合について説明すると、
温度センサープローブ１６が有り、温度設定用可
変抵抗器１８と供働して、トランジスタＱ１は
ONし、その結果ａ点の電位は“Ｌ”レベルにセ
ツトされる。また、タイマー接点１９はOFFで
あるため、ｂ点の電位は“Ｈ”レベルにセツトさ
れる。従つて判定部１７の出力は表のＢ欄に該
当し、“Ｌ”レベルとなる。判定部１７の出力が
“Ｌ”レベルであると、トランジスタＱ２，Ｑ４
は共にOFFとなり、トランジスタＱ３，Ｑ５
は、夫々高周波出力制御部１４と、温度センサー
制御部１５の信号に従い、パワーリレー１０を
ON、出力制御スイツチ１１をONさせて高周波出
力を制御する。また、被調理物の温度が設定値に
達するとパワーリレースイツチ１０をOFFさせ
て電子レンジの作動を停止させる。 以上のような状態を一表に纒めたのが表であ
る。

【表】 （注：×印は不動作を表わす）
即ち表は、温度センサープローブの有と無、
タイマー接点のONとOFFの組合せによつて、電
子レンジが作動しないか、作動する場合、温度セ
ンサーに制御されるか、タイマーに制御されるか
を表にしたものである。前記第２図の回路状態は
表の欄に該当する。 表のの場合、即ち温度センサープローブ１
６が無で、タイマー接点１９がONの場合は判定
部１７の出力は表のＣの場合と同じであるから
電子レンジは作動するが、この場合、温度センサ
ープローブ１６が無く、タイマー接点１９がON
であから、被調理物の加熱が設定時間に達した
時、パワーリレースイツチ１０をOFFさせる点
が表のの場合と異る。 表のの場合、即ち温度センサープローブ１
６が無でタイマー接点１９がOFFの場合は、判
定部１７の出力は表の通り“Ｈ”レベルとな
り、トランジスタＱ２，Ｑ４をONさせ、トラン
ジスタＱ３，Ｑ５をOFFさせるから、パワーリ
レースイツチ１０と、出力制御スイツチ１１を
OFFさせ、電子レンジは作動しない。 表のの場合、即ち温度センサープローブ１
６が有り、タイマー接点１９がONの場合は、判
定部１７の入力は共に“Ｌ”レベルとなり、その
出力は表に示すように“Ｈ”レベルとなる。仍
つてトランジスタＱ２，Ｑ４をONさせ、トラン
ジスタＱ３，Ｑ５をOFFさせるから、パワーリ
レースイツチ１０と、出力制御スイツチ１１を共
にOFFさせて、電子レンジは作動しない。 また他の実施例を示すと、出力制御法として１
次側の入力をSCRにより断続さる方法を採用し
ている場合でも、SCRのゲートにトランジスタ
Ｑ４を設けることにより同じ効果を得られる。 以上説明したように本発明によれば、電子レン
ジ使用者に、タイマーにより加熱時間を設定制御
する調理手段と、温度センサーを用いて被調理物
の出来上り温度を設定制御する調理手段の使い分
けを明確にし、その間の混用をなくし、仮令誤使
用があつても、電子レンジが作動しないことによ
つて過ちを未然に防ぐ効果がある。 本発明は、ターンテーブル付の電子レンジに限
らず、これのない従来型の電子レンジにも採用可
能であり、その結果温度センサープローブの着脱
に連動するスイツチの必要がなくなり、プローブ
の信号だけでプローブの存否を判断することが可
能となり、スイツチ等の作動不良や故障の心配も
なく、信頼性を高める効果がある。 温度センサープローブがなく、タイマーの接点
もOFFの時、即ち使用準備未了の時に、不用意
にスタート釦を押しても、またスタート釦が復帰
不良になつていても、電子レンジは作動しないか
ら、安全面で良い効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の１実施例の外観斜視図、第２
図は同回路図である。 １０……パワーリレースイツチ、１１……出力
制御スイツチ、１２……マグネトロン、１４……
高周波出力制御部、１５……温度センサー制御
部、１６……温度センサープローブ、１７……判
定部、１８……温度設定用可変抵抗器、１９……
タイマー接点。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 被調理物の温度検知用の温度センサープロー
   ブと、被調理物の加熱時間設定用のタイマー装置
   と、前記温度センサープローブの装置検出回路
   と、前記タイマー装置の設定の有無の検出回路と
   を具え、前記温度センサープローブ装着検出回路
   で前記温度センサープローブの装着が検知された
   場合、または前記加熱時間設定検出回路で前記タ
   イマー装置の設定されたことが検出された場合の
   何れか一方の場合においてのみ、高周波発振を可
   能とする制御機能を有する電子レンジ。