JPS6132979A - 小型点火プラグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は内燃機関用の点火プラグに関し、特に全体の寸
法を小さくし小型化を計った小型点火プラグに関する。

〔従来の技術〕

エンジンの小型・軽量化あるいは多点点火をおこなうに
あたり現在使用されている点火プラグでは外径寸法が大
きく（一般に使用の点火プラグ・ハウジングのネジ径は
１４ｍである）エンジンヘッドの水回りやバルブの設計
に大きな支障となっている。

第５図は一般に使用されている点火プラグの主要部を示
す。この第５図で中心電極１と接地電極２ａで形成され
る気中ギャップ（ａ）において気中放電させるものであ
り、このタイプの点火プラグにおいてその形状寸法を一
本発明の主旨のように小さくしようとすると中心電極と
ハウジング２の距ＩＩｎ　（ｂ）が小さくなるので正規
の火花ギャップに火花径路（Ｃ）が形成されるだけでな
く中心電極１からハウジング２に火花径路（ｄ）が直接
形成され火花が碍子表面に沿って中心電極とハウジング
間に生しるので点火性が悪くなり、ミスファイヤや燃焼
変動が生じる原因となるので、上記距９１１　（ｂ）を
あまり小さくすることはできない。

〔発明が解決しようとする問題点〕

そこで点火プラグ形状を小さくするだめの手段として中
心電極の外径寸法を小さくし、碍子の肉厚を薄りシ更に
放電形態として気中放電ではなく沿面放電にすることで
中心電極から碍子表面を通って直接にハウジングに火花
を走らせることでプラグの外径を小さくしようとすると
、碍子表面の火花により碍子表面が削られ表面にいくつ
かの溝（チャネル）ができるいわゆるチャネリング現象
が生じる。このチャネリング現象により碍子表面に溝が
形成ぎれると火花は溝に沿って走るようになり、火花が
混合気に接触する面積が減少し点火性が悪化する。また
チャネリング１ｉ！象が進行すると中心電極とハウジン
グとの間にある碍子表面に生じた溝が穴状になり、碍子
表面部分に生じたこの穴を通じて火花が走るようになり
火花は混合気には実質上接触せず点火不能になる問題と
共に碍子が削られることにより点火プラグの耐久性が著
しく減少するという問題がある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明はこのような問題点に着目してなされたもので、
窪を有する絶縁碍子の表面に沿って中心電極の先端部と
接地電極の先端部とを対向させて火花ギャップを設【プ
、絶縁碍子表面に設けた窪の深さ及び両先端部間の火花
ギャップを所定値範囲内とすることにより点火プラグを
小型化すると共に上記問題点を解消することを目的とす
る。

本発明の点火プラグは、表面に窪を有する絶縁碍子即ち
絶縁層と、該絶縁層で被覆された軸部及び火花発生個所
となる先端部を備えた中心電極と、窪を有する絶縁層表
面に沿って中心電極の先端部と対向して隔置されそれに
より火花ギャップを画定する先端部を備えた接地電極と
を有することを特徴とする。更に本発明点火プラグにお
いては、絶縁層の表面に設けられた窪の深さをδ（ｍｍ
　）とし該窪の長さを１（ｍｍ）とするとδ≧０．２５
１で０．８ｍ≦ｌ≦２．０ｍｍであることを特徴とする
。

〔作用〕

表面に幅２ｔｎｍの１つの凸状突起あるいは凹状窪を備
えた円板形状絶縁碍子の表面あるいは表面が平面状であ
る円板形状絶縁碍子の表面に２つの電極を接触させ且つ
該突起あるいは該窪に沿って２Ｍの間隔で該２つの電極
を隔置した状態で該両電極間で火花を発生させた場合に
、碍子表面の表面状態がチャネリング現象の程度（チャ
ネリング現象によって生じた溝の断面の最大深さを代表
値とする）と放電電圧と沿面放電の割合とに及ぼす影響
を示したのが第３図である。この第３図から判明するよ
うにチャネリングの程度は、火花位置に対応する絶縁碍
子表面が凸形状の時に悪く、窪が作成されている時にチ
ャネリングの程度が少なくなる。窪の深さが０．５＃Ｉ
の場合ではチャネリングは、はとんど生じない。放電電
圧は絶縁碍子表面が平坦である時に一番低く突起の高さ
あるいは窪の深さが大きいほど高くなる。沿面放電の生
じる割合は絶縁碍子表面に突起のある場合及び平坦な場
合はほぼ１００％であるが、窪のある場合は沿面放電の
生じる割合は小さくなり、窪の深さが大ぎくなる程、沿
面放電が少なくなり両電極間で気中放電する割合が大と
なる。沿面放電よりも気中放電の方が一般的に放電電圧
が高くなるので、絶縁碍子表面が平坦の場合よりも窪の
ある場合の方が放電電圧は高くなる。第３図の場合に火
花ギャップ長さ２ｍにおいて絶縁碍子表面の窪の深さが
０、５＃ｌＩＩ＋でチャネリング現象が実質上生じなく
なり、火花ギャップ間にある窪の長さを短かくするとチ
ャネリング現象が生じない窪の深さは小さくなる。この
実験結果より点火プラグにおいてチャネリング現象が生
じなくなる窪の長さく１）と窟の深さくδ）との関係は
おおよそδ−０，２５１で表わされることを本発明者は
見い出した。通常の点火プラグの火花ギャップは０．８
〜１．１＃ｌＩＩ＋程度であるが本発明では点火性を考
慮して０．８〜２．０＃Ｉｌとしこの火花ギャップに隣
接して０．８〜２ＩｒＩＩｎの長さ（１）の窪を設け、
窪の深さくδ）をδ≧０．２５１とすることにより絶縁
碍子の劣化を実用上許容できる程度に小さくすると共に
良好な気中放電発生割合を得るようにした。

軸線方向に延在する火花ギャップに隣接して円環状絶縁
層が設けられる第２図に示す構成の場合に火花ギャップ
間にのみ火花が発生するようにするため絶縁層の厚さを
所定値範囲内とする。この厚さは放電電圧、火花ギャッ
プ長、さ等の因子で変動するが０．８〜１．２＃が好ま
しい。

〔実施例〕

本発明点火プラグの実施例を図面により詳細に説明する
。第１図の実施例において１は耐熱、耐食及び導電性を
有する、例えば２％Ｃｒ−Ｎｉ合金等の従来から電極材
として使用されている金属から作られた中心電極であり
円柱状軸部と、これに例えばスポット溶接等で接合され
た先端部とを有し、２は円筒状ハウジング、３はアルミ
ナ磁器より成る絶縁碍子でその中心には軸穴が設【プら
れ、ハウジング２はリング状気密パツキン４及びかしめ
リング５により絶縁碍子に密封固定されている。

６は炭素鋼より成る中軸で絶縁碍子３の軸穴に挿入され
ている。７は端子で黄銅等で構成され、中軸６の頭部に
ねじ込み固定されている。８は絶縁碍子３の軸穴内に封
着した導電性ガラスシール層であり銅粉末と低融点ガラ
スから構成されこのシール層８で中心電極１と中軸６と
を電気的に接続すると共に両者を移動しないように固定
している。

第２図は本発明点火プラグの実施例にお（プる主要部の
拡大断面図であり、中心電極１は直径０．８〜１．２＃
Ｉ＃Ｉの軸線方向に延在する軸部１ｂと、この軸部の軸
線と直角方向に突出し、笠の形状をなす先端部１ａが例
えばスポット溶接等により軸部の端部に接合されている
。先端部の外径は３、４．−４−、６ＩＮＲの範囲が好
ましく、先端部の厚さは０．８〜１．２＃が好ましい。

中心電極先端部１ａから軸線方向内方に火花ギャップ長
さ０．８〜２．０ｍｍだけ隔置され且つ先端部１ａより
も径方向外方の位置に接地電極先端部２ａとなるハウジ
ングの端部が設けられる。環状絶縁層が中心電極先端部
１ａと接触し且つ軸部１ｂを被覆して設けられている。

この絶縁層即ち絶縁碍子３の先端部で中心電極先端部１
ａと接地電極先端部２ａとを結ぶ絶縁碍子の円錐台形状
表面には窪３ａが形成されている。絶縁碍子３の先端部
表面に設けられた窪３ａの長さ１は ０、８４１１１１≦ｌ≦２．０＃ｌＩ＋＋であり、窪３
ａの深さδはδ≧０．２５Ａであり、窪３ａは中心電極
先端部１ａの軸線方向内方の表面より０．３〜０．５履
手前の位置で終わっている。中心電極先端部１ａの内方
表面１８′はこの表面と接触する碍子表面から若干突出
している。絶縁碍子の厚さは接地絶縁碍子先端部におい
て０．８〜１．２ｍが好ましい。

本発明点火プラグのこの実施例の構成では、ハウジング
のネジ部はＭ８（径８Ｍ）、六角部Ａは２面幅が１．４
４Ｉ１１となり従来の点火プラグに比較して小さな寸法
となった。

端子７より中軸６とシール８とを介して中心電極１に高
電圧が印加されると中心電極先端部１ａと接地電極先端
部２ａとの間で火花放電が生じる。

この際窪３ａが無い場合には碍子３の表面を火花が走る
沿面放電となるが、本発明では碍子３の表面にｇ３ａが
火花ギャップ長さの大部分にわたって存在するため気中
放電の割合が極めて大きくなり沿面放電が生ずる割合は
小さくなり実用上使用可能な小型点火プラグとなった。

第４図は本発明の他の実施例における点火プラグの主要
部の断面図である。第２図に示された実施例では中心電
極１の先端部１ａと接地電極２の先端部２ａが軸線方向
にほぼ平行に対向して火花が軸線とほぼ平行に走る構成
であるが、第４図の他の実施例では中心電極の先端部１
ａと接地電極の先端部２ａとは中心電極の軸線に垂直の
方向に対向して隔置されそれにより軸線方向と垂直方向
に延在する火花ギャップを画定し、火花は軸線とほぼ垂
直の方向に走る。火花ギャップ長さは０．８ｍ〜２．０
ＩＩＩＩＲの範囲が好ましく、この火花ギャップに沿っ
て環状絶縁碍子３の先端部が軸線方向に垂直に延在し、
絶縁碍子３の先端部には接地電極先端部２ａの径方向内
方の縁から窪３ａが設けられその長さく１１＞は０．８
Ｍ〜２．０ｍ＋である。窪３ａの深さくδ）はδ≧０．
２５１である。中心電極１の先端部１ａは、中心電極の
軸即ち主体部と同じ形状であり且つ中心電極の軸を被覆
する絶縁碍子の先端から０．８〜１．２ｍｍ軸線方向外
方へ突出しているのが好ましい他の構成は第２図に示し
た最初の実施例と同じである。

第６Ａ図及び第６Ｂ図は本発明の更に別の実施例を示し
、この実施例では、第１図及び第２図に示された円環状
接地電極の替りに４極の接地電極２ａを有する。他の構
成は第１．２図の実施例と同じである。接地電極はこの
ように多極あるいは１極の構成とすることができる。

第７図は本発明の更に別の実施例を示すもので、この実
施例において中心電極の笠状の先端部１ａに軸方向にリ
ング状の突起部分ｉ　ａ　ｌが設けられており火花ギＡ
７ツブ長さと窪の長さ１とが同程度となっており長さｌ
は０．８ｍｍ〜２．０ｍｍである。

〔発明の効果〕

本発明の点火プラグの構成により以下の効果が得られた
。

（イ）　点火プラグ中心電極の軸径を０．８〜１．２＃
と小さくし、沿面放電型の点火プラグとしたことにより
点火プラグの寸法を小さくすることができた。ｉＲ１表
及び第２表に現在使用されている一般の点火プラグと、
中心電極の軸部の径を１１Ｎｎとした時の本発明の点火
プラグの大きさを比較した結果を示した。

第　　１　　表 第　　２　　表 本発明の点火プラグではネジ部の径を従来技術点火プラ
グの１４＃から８　ｍｍに小さくすることができ、面積
比としては従来点火プラグの３３％になり、六角部につ
いても４９％になり従来技術点火プラグに比較して大幅
に寸法を小さくすることが可能となった。この結果エン
ジンヘッドのプラグネジ込み部分を小さくできるので、
エンジン自体の小型化ができあるいは４バルブにする場
合には設計上寸法に関して非常に好ましい点火プラグと
なった。

（ロ）　本発明の点火プラグは沿面放電型の構成を有す
るが火花放電が生じる絶縁碍子表面部に窪が′形成され
ているため沿面放雷の割合よりも気中放電の生じる割合
が多くなり、沿面放電型点火プラグでは避けることので
きないチャネリング現象を大幅に減少させ実用上問題の
ない小型点火プラグが得られた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の内燃機関用小型点火プラグの実施例を
示ず部分的に断面を示した正面図、第２図は第１図の点
火プラグの主要部の断面図、第３図は、沿面放電タイプ
点火プラグに生じる絶縁碍子表面の状態とチャネリング
程度、放電電圧及び沿面放電の割合との関係を示したグ
ラフ、第４図は本発明点火プラグの別の実施例での主要
部断面図、 第５図は従来点火プラグの主要部断面図、第６Ａ図、第
６Ｂ図はそれぞれ本発明点火プラグの更に別の実施例で
の平面図及び主要部の断面−、図中１は中心電極、２は
接地電極となるハウジング、３は絶縁碍子、１ａは中心
電極先端部、２ａは接地電極先端部、矛は窪の長さ、δ
は窪の深さを示芽。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）絶縁層で被覆された軸部と火花発生個所となる先
   端部とを備えた中心電極と、 絶縁層の表面に沿つて、該中心電極の先端部と対向して
   隔置されそれにより中心電極の先端部と共に火花ギャッ
   プを画定する先端部を備えた接地電極とを有し、 火花ギャップに隣接する絶縁層の表面に窪が設けられて
   いる、内燃機関用小型点火プラグ。
2. （２）火花ギャップに隣接する絶縁層の表面に設けられ
   た窪の長さをｌ（ｍｍ）とし深さをδ（ｍｍ）とすると
   δ≧０．２５ｌで０．８≦ｌ≦２．０ｍｍである特許請
   求の範囲第１項による内燃機関用小型点火プラグ。