JPS6123585Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は手摺または面格子を一体に設けたサ
ツシに関し、その目的はサツシの前面に手摺また
は面格子を一体状に附設してユニツト化するとと
もに手摺または面格子を強固に装着することので
きる手摺または面格子を一体に設けたサツシを提
供することにある。

次に、本考案の一実施例を図にしたがつて説明
すると、図中Ｓは手摺または面格子を一体に設け
たサツシ（以下単にサツシという。なお、本例で
は手摺を附設した場合を例示した。）であつて、
同サツシＳは例えば気泡コンクリートを主体とす
る壁体に開設した窓開口部Ｗに内嵌状に装着され
るサツシ枠体１と同サツシ枠体１の前面に一体的
に取付けられる手摺８とより構成されている。

２はサツシ枠体１の上枠で、その断面におい
て、２Ａは摺動ウエブであつて水平状に設けら
れ、その下面長手方向には下方開放の障子溝２
Ｂ，２Ｃおよび綱戸溝２Ｄが形成されている。ま
た、ウエブ２Ａの屋外端には上方に向つて断面略
Ｚ字形状の縁片２Ｅが形成され、同前縁２Ｅの一
部には屋内側へ向つてアンカー部材１２と係合す
る突片２Ｆが形成され、また、同ウエブ２Ａの屋
内端には突片２Ｆと対応してアンカー部材１２を
取付ける断面略かぎ型状の突片２Ｇが形成されて
いる。なお、2Hは額縁材１７を取付ける取付
片、２Ｊは上枠２の長手方向に沿つて形成したビ
ス受けである。

３はサツシ枠体１の下枠で、上枠２と対応して
設けられるもので、その断面には上枠２の障子溝
２Ｂ，２Ｃおよび網戸溝２Ｄと対応して屋外側へ
下降する階段状に障子ウエブ３Ａ，３Ｂおよび網
戸ウエブ３Ｃがそれぞれ形成され、各ウエブ３
Ａ，３Ｂ，３Ｃにはレール３Ｄが条設されてい
る。また、網戸ウエブ３Ｃの屋外端には水切片を
兼ねる前縁３Ｅが垂設され、この前縁３Ｅの一部
には屋内側下方へ向つて断面かぎ型状の縁片３Ｆ
が設けられている。また、この縁片３Ｆにはアン
カー部材１２を取付けるための突片３Ｇが設けら
れている。また、障子ウエプ３Ａの屋内端には上
垂片３Ｈが設けられ、その上端には屋内側へ向つ
て係止片３Ｊが設けられ、同下端部には突片３Ｇ
と対向する突片３Ｋが突設されている。なお、３
Ｍは下枠３の長手方向に沿つて形成されたビス受
けである。

４はサツシ枠体１の左縦枠であつて、図示左側
の戸当り壁を形成するもので、その断面において
４Ａはウエブであつて鉛直状に設けられ、同ウエ
ブ４Ａの屋内端には図示右方向へ内縁４Ｂが、ま
た、屋内方向には係止片４Ｃが設けられ、また、
図示左方向には断面かぎ型状の係合片４Ｄ一体に
形成されている。また、ウエブ４Ａの屋外端には
図示右方向へ向つて前縁４Ｅが形成され、また、
図示左方向には断面略Ｚ字形状の縁片４Ｆが形成
され、この縁片４Ｆの一部には屋内側に向つて係
合片４Ｄと対向する突片４Ｇが突設されている。
また、ウエブ４Ａの屋外寄りには戸当り突片４Ｈ
が突設されている。

５はサツシ枠体１の右縦枠であつて、図示右側
の戸当り壁を形成するもので、その断面は上記し
た左縦枠４に形成された戸当り突片４Ｈが屋内寄
りに形成されたことが相違するのみで他は対称形
状に形成されているので番号５に同位の符号Ａ〜
Ｈを附してその説明は省略する。

６は補強板であつてサツシ枠体１の左右の縦枠
４，５の図示背面側の上下両端部に当接されて上
枠２および下枠３に対し縦枠４および縦枠５とと
もにビス受け２Ｊ，３Ｍを介してビス７により一
体的に取付けられるもので、この補強板６は鋼板
等よりなり、縦枠４，５のウエブ４Ａ，５Ａの背
面に重合当接するウエブ６Ａとその屋外端には縁
片４Ｆ，５Ｆに当接し、かつ突片４Ｇ，５Ｇとウ
エブ４Ａ，５Ａ間に嵌合するねじ受け部６Ｂが形
成され、また、同ウエブ６Ａの屋内端にはねじ受
け部６Ｂと対応して縦枠４，５の係合片４Ｄに嵌
合当接する突片６Ｃが一体に形成され、また、ウ
エブ６Ａには直角状に取付片６Ｄが一体に形成さ
れている。

上記のように形成された上枠２および下枠３の
左右端部には左右の縦枠４，５がその背面側上下
端部に補強板６がそれぞれ重合当接されてビス受
け２Ｊ，３Ｍを介して枠組みビス７により相互に
結合されて方形状のサツシ枠体１が形成され、同
サツシ枠体１の屋外側には手摺８が一体状に取付
けられいる。

９は手摺８あるいは面格子を取付けるための取
付け支持片であつて、サツシ枠体１の左右の縦枠
４，５の上下の端部すなわち補強枠６を取付けた
部位の屋外側に取付けられるもので、縦枠４，５
の縁片４Ｆ，５Ｆに重合当接する内側取付片９Ａ
と屋外側へ張出す支持片９Ｂと内側取付片９Ａよ
り若干長い外側取付片９Ｃとにより断面略コの字
形状に形成されている。このように形成された取
付け支持片９はサツシ枠体１の左右の縦枠４，５
の上下端部において縦枠４，５に取付けた補強板
６の取付け位置と対応する屋外側において、その
内側取付片９Ａが補強板６のねじ受け部６Ｂおよ
び縁片４Ｆ，５Ｆと重合当接されてねじ１０によ
りそれぞれ強固に止着されている。この上下の取
付け支持片９間には手摺８を取付ける中空部１１
Ａを一体に設けた支柱１１がそれぞれ縦設され、
左右の支柱１１間には手摺８が附設されている。

このように手摺８を一体に附設したサツシ枠１
は窓開口部Ｗの内周部に附設したアンカー部材１
２を介して内嵌状に取付けられ、また、左右の縦
枠４，５の背面上下に取付けた補強板６はアンカ
ー部材１２を兼ねるものでその取付片６Ｄは取付
部材１４に熔着されている。

なお、図中１５はサツシ枠体１に引違い状に建
付けたガラス障子、１６は同じく片引き状に建付
けた網戸、１７は願縁材１８は内装材、１９はサ
ツシ枠体１と窓開口部との間の隙間の屋外側に充
填したコーキング部材である。

次に、上記のように構成された本実施例の作用
および効果について説明する。

さて、本例サツシＳはサツシ枠体１の前面に手
摺８を一体状に附設したサツシＳであつて、サツ
シ枠体はその左右の縦枠４，５の上下端部の背面
に補強板６をそれぞれ附設して枠組みビス７によ
り上枠２および下枠３に固着し、この補強板６に
は縦枠４，５の縁片４Ｆ，５Ｆに重合するねじ受
け部６Ｂを形成し、この縁片４Ｆ，５Ｆとねじ受
け部６Ｂの重合部を手摺８の取付け支持片９の取
付用ねじ受けとする構成としたものである。した
がつて、取付け支持片９の取付部は補強板６のね
じ受け部６Ｂと縁片４Ｆ，５Ｆとにより二重構造
となつて、同部位の締着強度が高められて手摺８
を強固に支持することができ、手摺８の役務を高
めて安全性を確保することができる。また、この
補強板６はサツシ枠体１の枠組みに際し、予め附
設したものであるから、サツシ枠体１を窓開口部
Ｗへ装着する場合、同補強板６を介して窓開口部
Ｗの内周に配設した取付部材に仮止めすることで
アンカー部材の取付け施工を極めて省力的に行う
ことができる等多くの特長がある。

なお、本実施例においては補強板６を短尺に形
成して左右の縦枠４，５の上下端部に附設して例
示したがこれに限定するものではなく例えば左右
の縦枠４，５の背面全長に沿う長尺としてもよ
い。また、例えば左右の縦枠４，５間に無目枠を
横架して欄間を形成したサツシでは上部側となる
補強板６は無目枠にねじ止めする場合も考慮され
る。なお、本例において例示した各枠材はアルミ
ニウム等の軽合金材を押出成形した型材により全
て形成されている。

さて、本考案はサツシ枠体の前面に手摺または
面格子を一体状に附設するサツシであつて、前記
サツシ枠体はそのコーナ枠組み部において左右の
縦枠の背面に補強板を附設して枠組みビスにより
上枠および下枠に一体的に枠組み固着し、前記補
強板には前記縦枠の屋外縁に重合するねじ受け部
を形成して前記手摺または面格子の支持部材を補
強板のねじ受け部にねじ止めする構成としたもの
である。したがつて、サツシ枠体は補強板により
コーナ枠組み部が補強されてさらに堅牢となり、
また、この補強板に対し手摺または面格子の支持
部材を強固に取付けることができてその役務を高
めることができ、また、補強板はサツシ枠体の枠
組み時の枠組みビスにより同時に固着するので同
補強板を介してサツシ枠体の窓開口部への装着が
極めて省力的に行うことができるので、手摺また
は面格子を一体に設けたサツシとして極めて実用
性に優れた考案である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は水平断
面図、第２図は縦断面図である。 １……サツシ枠体、２……上枠、３……下枠、
４，５……縦枠、４Ａ，５Ａ……ウエブ、４Ｆ，
５Ｆ……縁片、６……補強板、６Ａ……ウエブ、
６Ｂ……ねじ受け部、７……枠組みビス、８……
手摺、９……取付け支持片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. サツシ枠体の前面に手摺または面格子を一体状
   に附設するサツシであつて、前記サツシ枠体はそ
   のコーナ枠組み部において左右の縦枠の背面に補
   強板を附設して枠組みビスにより上枠および下枠
   に一体的に枠組み固着し、前記補強板には前記縦
   枠の屋外縁に重合するねじ受け部を形成して前記
   手摺または面格子の支持部材を補強板のねじ受け
   部にねじ止めする構成にしたことを特徴とする手
   摺または面格子を一体に設けたサツシ。