JPS61155958A - 免疫学的診断試薬 - Google Patents

免疫学的診断試薬

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JPS61155958A
JPS61155958A JP28004684A JP28004684A JPS61155958A JP S61155958 A JPS61155958 A JP S61155958A JP 28004684 A JP28004684 A JP 28004684A JP 28004684 A JP28004684 A JP 28004684A JP S61155958 A JPS61155958 A JP S61155958A
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diagnostic reagent
polymer particles
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particles
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JP28004684A
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English (en)
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Kuniaki Nakajima
中島 久二瑛
Akihiko Sato
彰彦 佐藤
Akira Noto
野戸 章
Wakio Minamide
南出 和喜夫
Hitoshi Tanaka
仁司 田中
Yasuo Kihara
木原 康夫
Takashi Kawasaki
隆志 川崎
Kenjiro Mori
健二郎 森
Keiichi Ushiyama
敬一 牛山
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Nitto Denko Corp
Shionogi and Co Ltd
Original Assignee
Shionogi and Co Ltd
Nitto Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Shionogi and Co Ltd, Nitto Electric Industrial Co Ltd filed Critical Shionogi and Co Ltd
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/543Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
    • G01N33/54313Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals the carrier being characterised by its particulate form

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は免疫学的診断試薬に関し、詳しくは、免疫活性
物質を固定化した水分散型高分子重合体粒子の水性分散
液からなり、ラテックス凝集反応において非特異的凝集
反応がなく、且つ、凝集反応の判定が容易であると共に
、保存安定性にすぐれる免疫学的診断試薬に関する。
(従来の技術) 近年、人間や動物の病理的状態或いはその他の状態の医
学的診断のために、血液、尿その他の体液中の生理活性
物質が有する免疫活性を利用する免疫学的診断方法が広
く用いられている。この方法は、免疫学的な反応を起こ
す抗原又は抗体のいずれか一方、又は両者を組合せて体
液等の被検液と反応させ、抗原又は抗体と、これらに対
応する抗体又は抗原との間の特異的な反応、即ち、抗原
抗体反応に基づく凝集反応又は凝集阻止反応によって、
上記のような免疫活性成分の存在を測定する方法である
。この場合、肉眼による観察を容易にするために、一般
に、抗原又は抗体は微粒子状の担体、例えば、ラテック
ス、赤血球等に担持されて、診断試薬とされ、このよう
な粒子の凝集反応を利用して、血清等の体液中の被検成
分が測定される。
例えば、微粒子がラテックスからなる診断試薬の凝集反
応について説明すると、抗原又は抗体を担持させた微粒
子を含有する水性分散液からなる診断試薬を被検液と混
合すると、上記抗原又は抗体に対応する被検液中の抗体
又は抗原は、微粒子、上の抗原又は抗体と特異的に反応
し、ラテックス凝集反応、即ち、肉眼的に観察し得る微
粒子の凝集反応が生じる。しかし、被検液中に測定すべ
き抗体又は抗原が存在しない場合は、肉眼的に観察し得
る凝集は起こらない。このようにして、抗原又は抗体を
担持させた微粒子の凝集反応の有無によって、被検液中
の抗体又は抗原の存在を決定することができる。
−このような免疫学的診断試薬は、免疫活性物質、即ち
、抗原又は抗体が微量にでも被検液中に存在すれば、こ
れを検出し得る高い検出感度と、目的とする免疫活性物
質とのみ反応する高い特異性を有することが要求される
。更に、長期間の保存によっても、高い感度及び特異性
を保持することが要求される。
このような免疫学的診断試薬における微粒子担体として
は、従来、ポリスチレンラテックス粒子が広く用いられ
ている。このポリスチレンラテックスは、殆どの場合、
乳化剤及び水溶性ラジカル重合開始剤の存在下に、スチ
レンを乳化重合させて製造されている。ここに、上記乳
化剤は、一般に、乳化重合時における重合安定性を確保
すると共に、粒径が小さく、分散安定性のよい重合体粒
子を含むラテックスを得るのに効果がある。乳化剤がこ
のようにして得られるラテックスの分散安定性を高める
効果については、必ずしも明らかではないが、一般には
、乳化剤の一部がラテックス粒子に吸着されており、残
余はラテックス中に遊離の状態で存在し、このようにラ
テックス中において、重合体粒子に吸着された乳化剤と
遊離の乳化剤との間に吸着脱着平衡が存在し、かかる平
衡の結果として、ラテックスの安定化が達成されるとさ
れている。
従って、このように乳化剤を含むポリスチレンラテック
スに前記したように抗原又は抗体を固定化する場合に、
ラテックスが遊離の乳化剤を含むときは、ラテックス粒
子がこの固定化操作の段階で凝集することがある。更に
、抗原又は抗体を固定化したポリスチレンラテックスを
用いて免疫学的診断を行なう際に、対応する抗体又は抗
原を含む陽性血清のみならず、ポリスチレンラテックス
粒子が疎水性であることと相俟って、対応する抗体又は
抗原を含まない陰性血清に対しても凝集反応を起こすこ
とがある。このような凝集反応は非特異的凝集反応と呼
ばれる。また、ポリスチレンラテックス粒子への抗原又
は抗体の固定化は、ポリスチレン粒子表面に単に抗原又
は抗体を吸着させるのみであり、その一部はラテックス
粒子から脱着して、上記特異的凝集反応を妨害すること
がある。このように、従来より用いられているポリスチ
レンラテックス粒子を担体とする免疫学的診断試薬は、
診断精度に欠ける問題を有する。
このため、官能基を有する単量体を乳化共重合させ、得
られるラテックス粒子が有する上記官能基を利用して、
この粒子に抗原又は抗体を共有結合にて固定化させた免
疫学的診断試薬が既に提案されている。例えばカルボキ
シル化ポリスチレンラテックスやカルボキシル化スチレ
ン−ブタジェン共重合体ラテックスにカルボジイミドを
用いて免疫活性物質を固定化してなる診断試薬が既に提
案されている(特開昭47−16623号公報)。
しかし、この診断試薬は環境の変化に対して不安定であ
り、後述するように、診断試薬の非特異的凝集を抑制す
るための添加剤を加えたときに容易に沈殿を生じるほか
、保存安定性に劣る問題がある。
また、例えば、水溶性ラジカル重合開始剤を用いて、メ
タクリル酸アルキルエステルを親水性のメタクリル酸、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート及び多官能性単量
体と共に乳化剤の存在下に乳化共重合させて、メタクリ
ル酸エステルラテックスを得る方法も既に知られている
(Polymar。
Vol、19.八ugust、 867−871 (1
978)) 、しかし、この方法により得られるラテッ
クスも乳化剤を含有するために、上記と同様の問題を有
し、更に、得られる共重合体粒子が水酸基を有するため
であるとみられるが、特に、固定化の段階でラテックス
粒子が容易に凝集する傾向がみられる。
そのために、近年、乳化剤の不存在下にアクリル酸エス
テルラテックスを得る方法も提案されているが(化学技
術研究所報告第75巻第8号341頁(1980))、
この方法によるラテックスも分散安定性が十分でなく、
特に、機械的な剪断応力下に容易に凝集する。
従って、従来、ラテックス粒子の非特異的凝集を防ぐこ
とを目的として、ラテックス凝集反応の有無の判定を行
なう際に、血清をグリシン等の緩衝液で希釈したり、或
いは血清中の補体を失活させる非動化処理を施すことが
行なわれている。しかし、このような処理によっては、
非特異的凝集を十分に抑制することは困難であり、また
、手間を要して、診断に時間がかかるという問題がある
このような免疫学的診断試薬における問題を解決するた
めに、従来より、非特異的凝集反応を抑制することを目
的として、診断試薬に添加剤を添加することが一般に行
なわれており、かかる添加剤として、例えば、グリコー
ル類や、ゼラチン、アルブミン等のタンパク質、或いは
ポリアニオン等が知られている。しかし、これらの添加
剤の効果は一般に十分ではないので、近年、添加剤とし
て、例えば、ショ糖及び塩化コリン(特開昭54−02
6327号公報) 、N、N−ジアルキルアミドやジ低
級アルキルスルホキシド(特開昭55−160853号
公報)等が提案されている。
更に、近年になって、種々の無機塩類が非特異的凝集を
抑制する効果をもつ添加剤として提案されている。例え
ば、特開昭56−158947号公報には、グア風ジン
、グアニジン塩酸塩、グアニジニウムチオシアン酸塩、
尿素等を代表例とするケイオトロピツク(chaotr
opic)剤と共に、偵ケイオトロピツク剤として塩化
リチウム、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウ
ム、ヨウ化リチウムのようなハロゲン化アルカリ金属や
、塩化カルシウムのようなハロゲン化金属が記載されて
おり、また、特開昭57−35754号公報にも同様に
ハロゲン化アルカリ金属が記載されている。
しかし、ハロゲン化アルカリ金属は、一般に陰性血清に
対する非特異的凝集が顕著であり、また、塩化カルシウ
ムも陰性血清に対する非特異的凝集が顕著であるのみな
らず、診断に際して、例えば、陰性血清と混合して数分
後の初期の凝集の程度が疑陽性であるとき、時間の経過
につれて非特異的凝集が強くなり、凝集の程度が時間に
よって変動するので、正確な診断を行なうことが不可能
である。更に、塩化カルシウムを添加剤として含有する
免疫学的診断試薬は、長期間にわたって保存するとき、
診断試薬に沈殿を生じ、使用に際しては診断試薬を十分
に振盪して均一にする必要がある等、保存性や使用性に
劣る。このように、従来、種々の無機塩が添加剤として
提案されているが、尚、非特異的凝集を抑制する効果が
劣ると共に、診断試薬が保存安定性に劣る問題がある。
(発明の目的) 本発明者らは、免疫学的診断試薬における上記の問題を
解決するために鋭意研究した結果、それ自体が従来の微
粒子担体に比べて格段に分散安定性にすぐれる水分散型
高分子重合体粒子を見出すと共に、かかる重合体粒子に
共有結合により免疫活性物質を固定化し、更に、かかる
重合体粒子の水性分散液に臭化カルシウムを共存させる
とき、臭化カルシウムが上記した無機塩類系の添加剤を
含めて、従来より知られている添加剤に比較して、非特
異的凝集を抑制する効果に格段にすぐれるため、非特異
的凝集反応が完全に抑制されて、高い検出感度及び高い
特異性を有すると共に、保存安定性にも格段にすぐれた
免疫学的診断試薬を得ることができることを見出して、
本発明に至ったものである。
従って、本発明は、血清を希釈することなく、しかも、
非働化殆理も行なわずに、非特異的凝集が抑制され、且
つ、凝集反応の有無の判定が容易であると共に、保存安
定性にすぐれる免疫学的診断試薬を提供することを目的
とする。
(発明の構成) 本発明による免疫学的診断試薬は、 (a)一般式 %式% (但し、R1は水素又は低級アルキル基を示し、R2は
炭素数が1〜8のアルキル基を示す。)で表わされるア
クリル酸アルキルエステル誘導体30〜98.8重量%
、 山)一般式 %式% (但し、R3は水素、低級アルキル基又はカルボキシル
基を示し、R4は水素又は低級アルキル基を示し、R3
が水素又は低級アルキル基のときは、R4はカルボ低級
アルコキシ基であってもよい。) で表わされるアクリル酸誘導体0.1〜30重量%、 (C)スルホン酸基を有するビニル単量体0.1〜20
重量%、及び (dl多官能性内部架橋用単量体1〜20重量%、から
なる単量体混合物を水性媒体中で乳化共重合させてなる
水分散型高分子重合体粒子が、共有結合により免疫活性
物質を、固定化されて、水性媒体中に分散されてなる免
疫学的診断試薬において、臭化カルシウムが配合されて
いることを特徴とする。
本発明において用いるアクリル酸アルキルエステル誘導
体は、一般式 %式% (但し、R1は水素又は低級アルキル基、好ましくは水
素又はメチル基を示し、R2は炭素数が1〜8のアルキ
ル基を示す。) で表わされ、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸オクチル等を例示することがで
きる。
本発明においては、水性媒体中での分散安定性にすぐれ
るアクリル酸アルキルエステル誘導体の乳化共重合体エ
マルジョンを得るために、単量体成分として、上記アク
リル酸アルキルエステル誘導体に加えて、カルボキシル
基を有するアクリル酸誘導体及びスルホン酸基を有する
ビニル単量体を用いると共に、多官能性内部架橋用単量
体を用いる。本発明によれば、かかる単量体成分の所定
の割合の混合物を用い′ることにより、乳化剤を特に用
いずとも、凝集物の発生なしに安定に乳化共重合させ得
て、水性媒体中で分散状態が安定に保持され、且つ、非
膨潤性である共重合体粒子の水性分散液を得ることがで
きるのである。
本発明において用いる上記アクリル酸誘導体は、一般式 %式% (但し、R3は水素、低級アルキル基又はカルボキシル
基、好ましくは水素又はメチル基を示し、R4は水素又
は低級アルキル基、好ましくは水素又はメチル基を示し
、R3が水素又は低級アルキル基のときは、R4はカル
ボ低級アルコキシ基であってもよい。) で表わされ、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸
、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、モノアルキルマ
レイン酸、モノアルキルフマル酸、モノアルキルイタコ
ン酸等を好ましい例として挙げることができるが、特に
、(メタ)アクリル酸及びイタコン酸の1種又は2種以
上の混合物が好ましく用いられる。
このようなアクリル酸誘導体は、後述するように、重合
体粒子に免疫活性物質を共有結合にて固定化するための
官能基を提供し、また、重合体粒子に共有結合にてスペ
ーサ基を結合させるための官能基を提供するのみならず
、重合体粒子に陰性荷電を与えて、粒子の水性分散液に
おける安定性を増加させる。
次に、本発明において、スルホン酸基を有するビニル単
量体としては、エチレンスルホン酸のようなアルキレン
スルホン酸や、一般式 %式% (但し、R8は水素又は低級アルキル基、好ましくは水
素又はメチル基を示し、R&は炭素数1〜6のアルキレ
ン基、好ましくは炭素数2〜3のアルキレン基を示し、
Mは水素、アルカリ金属又はアンモニウムを示す。) で表わされるスルホアルキルアクリレート、例えば、ス
ルホプロピル(メタ)アクリレートやそのアルキル金属
塩、一般式 (但し、R7は水素又は低級アルキル基、好ましくは水
素又はメチル基を示し、Mは前記と同じである。) で表わされるスチレンスルホン酸、その誘導体、これら
のアルキル金属塩、例えば、スチレンスルホン酸ナトリ
ウム、一般式 %式% (但し、R1は水素又は低級アルキル基、好ましくは水
素又はメチル基を示し、R9は炭素数1〜6のアルキレ
ン基、好ましくは炭素数3〜4のアルキレン基を示し、
Mは前記と同じである。)で表わされる2−アクリルア
ミドアルカンスルホン酸、その誘導体及びこれらのアル
キル金属塩、例えば、2−アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸等が用いられる。
このようなスルホン酸基を有する単量体も、アクリル酸
エステル誘導体と同様に、得られる粒子に陰性荷電を与
えて、粒子の水性分散液における安定性を増加させる。
本発明において、多官能性内部架橋用単量体は、重合体
に架橋構造を導入するので、診断試薬中に含まれれば好
ましくない水溶性重合体の生成を抑制すると共に、得ら
れる重合体粒子のガラス転移温度を高めることができる
。更に、内部架橋剤は、水分散型高分子重合体粒子を非
膨潤化して、重合体粒子の水性媒体中での分散安定性を
高めるのに効果がある。
かかる多官能性内部架橋用単量体としては、例えば、脂
肪族多価アルコールのポリ(メタ)アクリレートが好ま
しく用いられる。具体例として、例えば、エチレングリ
コールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタ
クリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート
、ジプロピレングリコールジメタクリレート、113−
ブチレングリコールジメタクリレート、トリエチレング
リコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリ
メタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート等が
好ましく用いられる。また、ジビニルベンゼンやN、N
’−メチレンビスアクリルアミド等も多官能性内部架橋
用単量体として用いることができる。
本発明において微粒子担体として用いる水分散型高分子
重合体粒子の水性分散液の製造に際しては、乳化共重合
のための単量体組成は、アクリル酸アルキルエステル誘
導体30〜98.8重量%、好ましくは50〜98重量
%、アクリル酸誘導体0.1〜30重量%、好ましくは
0.5〜20重量%、スルホン酸基を有するビニル単量
体0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜15重量%
、内部架橋用多官能性単量体1〜20重量%、好ましく
は1〜15重量%である。
上記アクリル酸誘導体及びスルホン酸基を有するビニル
単量体は、前記したように、共に前記アクリル酸アルキ
ルエステル誘導体の乳化共重合時の重合安定性と、得ら
′れる共重合体粒子の水性分散液の安定性に必須の単量
体であり、これらの効果を有効に発現させるために、単
量体組成において、それぞれ少なくとも0.1重量%を
必要とする。
しかし、過多に共重合車量体成分として用いるときは、
却って重合安定性と、得られる分散液の安定性を損なう
ので、それぞれ30重量%及び20重量%以下の範囲で
用いる。
また、内部架橋用多官能性単量体も、前記したように、
重合を安定に進行させ、また、得られる粒子の安定な分
散状態を保持すると共に、粒子を非膨潤性とするために
必要な単量体であり、単量体組成において少なくとも1
重量%が必要であるが、しかし、過多に使用することは
、却って重合安定性と粒子分散液の安定性を損なうので
好ましくない。
更に、本発明においては、上記単量体混合物の乳化共重
合時の重合安定性と、得られる粒子の水分散安定性を一
層高めるために、(メタ)アクリロニトリルを単量体成
分として用いることができる。その好適な使用量は単量
体組成に基づいて40重量%までであり、これよりも多
量に使用すると、却って重合安定性を損ない、また、得
られる、粒子の分散安定性が劣るようになる。存効量の
下限は特に制限されないが、通常、単量体組成に基づい
て1重量%である。特に好ましい使用量は、5〜20重
量%の範囲である。
また、乳化共重合時の重合安定性や得られる水分散型高
分子重合体粒子の分散安定性を損なわない範囲内におい
て、その他のラジカル共重合性単1体、例えば、ヒドロ
キシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリ
レートのような水酸基を有する単量体、グリシジルメタ
クリレートのようなグリシジル基を有する単量体、エチ
レン、プロピレン等のα−オレフィン系単量体、酢酸ビ
ニル、塩化ビニル等のビニル糸車11、スチレン、メチ
ルスチレン、クロロスチレン等のスチレン系単量体、ブ
タジェン、イソプレン等のジエン系単量体、アクリルア
ミド、メタクリルアミド等の単量体を、必要に応じて単
量体成分として用いることができる。
尚、水分散型高分子重合体粒子水性分散液の調製におい
て、個々の単量体の具体的な種類は、得られる共重合体
粒子のガラス転移点が0℃以上、好ましくは室温以上と
なるように選ばれる。粒子のガラス転移点が0℃よりも
低いときは、粒子の゛相互の融着や凝集が生じやすく、
分散液の分散安定性が低下する傾向があるからである。
本発明においては、以上のような各単量体を水性媒体中
にて、水溶性のラジカル重合開始剤を用いて、通常の方
法にて乳化共重合させることにより、水不溶性のアクリ
ル酸アルキルエステル誘導体の共重合体粒子の水性分散
液を得ることができる。しかし、得られる水性分散液中
に乳化剤が遊離の状態で、或いは重合体粒子に吸着され
た状態にて存在するとき、前述したように、例えば、粒
子に免疫活性物質を固定化する際に有害な影響が現われ
ることがあるので、乳化共重合に際しては乳化剤を用い
ないのが好ましい。本発明による上記単量体組成によれ
ば、特に乳化剤を用いずして安定に共重合させることが
できると共に、得られる重合体粒子水性分散液において
粒子の分散状態が安定に保持されるのが大きい特徴をな
す。しかし、前述したように、固定化や診断時に有害な
粒子の凝集や沈降が起こらない範囲において乳化剤を用
いることは何ら妨げられず、必要に応じて、乳化剤を用
いてもよい。
また、本発明による乳化共重合において、単量体成分混
合物の水性媒体中での濃度は゛、得られる水性分散液に
おける粒子の平均粒径とも関連するが、通常、0.1〜
40重量%の範囲である。
重合開始剤としては、水溶性ラジカル重合開始剤が用い
られる。通常、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過
硫酸アンモニウム等の過硫酸塩や、これら過硫酸塩とチ
オ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸水素ナ
トリウム等のようなチオ硫酸塩、又は亜硫酸ナトリウム
、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素ナトリウム等のような亜
硫酸塩とのレドックス系重合開始剤が好ましく用いられ
るが、これらに限定されるものではない。これら重合開
始剤の使用量は、単量体混合物に対してOす01〜1重
量%の範囲が好適である0重合の雰囲気も、特に制限さ
れないが、好ましくは酸素を除いた不活性ガス雰囲気が
用いられる。また、重合温度は、特に制限されないが、
通常、20〜100℃、好ましくは40〜90℃の範囲
である。
本発明による免疫学的診断試薬において、免疫活性物質
を固定化するための担体であって、上記のようにして得
られる水分散型高分子重合体粒子の平均粒径は、好まし
くは0.03〜2μm、特に好ましくは0.1〜1μm
である。平均粒径が小さすぎると、免疫活性物質を固定
化した水分散型高分子重合体粒子の抗原抗体反応による
凝集を肉眼で観察することが困難であり、一方、大きす
ぎるときは、重合体粒子に安定な分散状態を保持させる
のが困難となるからである。また、重合体粒子の比重は
、0.9〜1.5の範囲にあることが好ましく、更に、
後述するように、免疫活性物質を固定化した後の比重が
1.0〜1.3の範囲にあることが好ましい。重合体粒
子が免疫活性物質の固定化の前後に上記範囲よりも小さ
い比重を有するときは、重合体粒子がその水性分散液に
おける水性媒体表面に浮遊して、分散安定性に劣るよう
になり、−1方、上記範囲よりも大きいときは、粒子が
分散液の水性媒体中に沈降し、凝集しやす(なって、同
様に分散安定性に劣るようになるからである。
更に、本発明においては、粒子はカルボキシル基を0.
7X10−’〜60X10−’モル/dの範囲の密度で
有することが好ましい。粒子の有するカルボキシル基が
0.7X10”’モル/n(よりも少ないときは、水分
散安定性が十分でなく、一方、60XIO−’モル/d
よりも多いときは、粒子が特にアルカリ水溶液中で膨潤
性を有するようになり、水分散性に劣る傾向を生じるか
らである。
以上のように、本発明によれば、特に、乳化剤を用いる
ことなく、重合安定性を確保しつつ、アクリル酸アルキ
ルエステル誘導体の乳化共重合を行なうことができ、且
つ、得られる共重合体粒子は非膨潤性であって、しかも
、水性媒体中で安定にその分散状態を保持する。更に、
一般に微粒子担体に免疫活性物質を固定化する場合、粒
子表面の荷電状態が変化し、粒子の分散安定性が不安定
の方向に変化するが、上記したような本発明による水分
散型高分子重合体粒子によれば、粒子がカルボキシル基
及びスルホン酸基を有するので、粒子への免疫活性物質
の固定化時及び固定化後にも安定な分散状態を保持する
ことができ、かくして、分散安定性及び保存安定性にす
ぐれる免疫学的診断試薬を得ることができるのである。
本発明による免疫学的診断試薬においては、免疫活性物
質が水分散型高分子重合体粒子にスペーサ基を介して共
有結合にて固定化されていることが好ましい。即ち、重
合体粒子に共有結合によってスペーサ基が結合され、こ
のスペーサ基に共有結合によって免疫活性物質が固定化
されていることが好ましい、スペーサ基を介さずに、直
接に免疫活性物質を重合体粒子に固定化し、この水性分
散液に臭化カルシウムを添加するときは、免疫活性物質
によっては、その活性を殆ど失ない、陽性血清に対して
凝集反応を示さない場合があるからである。前記したよ
うに、本発明において用いる水分散型高分子重合体粒子
は、アクリル酸誘導体を単量体成分として含む単量体混
合物を乳化共重合させることにより得るので、このアク
リル酸誘導体に由来するカルボキシル基がスペーサ基を
重合体粒子に共有結合にて結合するための官能基として
機能する。
上記スペーサ基として用い得る化合物は、少なくとも二
官能性の有機化合物であり、多官能性の重合体を排除す
るものではないが、特に、炭素数1〜12の炭素鎖を有
する二官能性の有機化合物が好ましい。このようなスペ
ーサ基として機能する化合物の具体例として、例えば、
ヘキサメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、キ
シリレンジアミン等のジアミン類、グリシン、β−アミ
ノプロビオン酸、T−アミノ酪酸、ε−アミノカプロン
酸、ε−アミノカプリル酸等のアミノアルキルカルボン
酸、リジン、グルタミン酸、β−アラニン、アルギニン
、グリシルグリシルグリシン等のアミノ酸類等が好まし
く用いられるが、これらに限定されるものではない。こ
のスペーサ基は、予め重合体粒子に結合させ、この後に
このスペーサ基と免疫活性物質とを結合させてもよく、
或いはスペーサ基を予め免疫活性物質に結合させ、これ
を重合体粒子に結合させてもよい。更に、必要に応じて
、重合体粒子及び免疫活性物質の両方に予めスペーサ基
を結合させ、これらを相互に結合させることもできる。
但し、免疫活性物質を共有結合にて直接に固定化した水
分散型高分子重合体粒子の水性分散液に所定濃度の臭化
カルシウムを配合したとき、免疫活性物質が所期の活性
を有する場合には、水分散型高分子重合体粒子に免疫活
性物質を直接に固定化してもよいのはいうまでもない。
前記した官能基を有する水分散型高分子重合体粒子に直
接に免疫活性物質を共有結合にて固定化し、又は重合体
粒子にスペーサ基を結合し、また、このスペーサ基に免
疫活性物質を共有結合にて固定化するための方法は、特
に制限されず、従来より知られている任意の方法による
ことができる。
例エバ、好ましい方法の一つとして、アミノカルボン酸
をスペーサ基として用いる場合であれば、水溶性カルボ
ジイミドの存在下に、アミノカルボン酸の有するアミノ
基と水分散型高分子重合体粒子の有するカルボキシル基
とを反応させ、アミド結合を形成させることにより、ス
ペーサ基を重合体粒子に結合させ、次いで、同様に水溶
性カルボジイミドを用いてこのスペーサ基の有するカル
ボキシル基に免疫活性物質を共有結合にて固定化するこ
とができる。
かかる方法において用いる水溶性カルボジイミドとして
は、例えば、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプ
ロピル)カルボジイミド塩酸塩、1−シクロへキシル−
3−(2−モルホリノエチル)カルボジイミド−メト−
p−)ルエンスルホネート等を挙げることができる。こ
のような水溶性カルボジイミドを用いて、スペーサ基を
介して、又は介さずして直接に、共有結合によって免疫
活性物質を重合体粒子に固定化するには、従来より知ら
れている通常の方法及び条件によることができる。例え
ば、スペーサ基を用いる場合であれば、重合体粒子の水
性分散液にスペーサ基と共に適宜量、例えば、水性分散
液の単位容量当りに0.01〜10mg/mlとなるよ
うに水溶性カルボジイミドを添加し、通常の条件、例え
ばpiを4〜10に保持して、5〜60℃程度の温度で
数分乃至数十時間、通常、1〜5時間程度反応させれば
よい。
次いで、このスペーサ基を結合させた重合体粒子に同様
にして免疫活性物質を固定化すればよい。
本発明において用いる免疫活性物質としては、特に制限
はなく、抗原、抗体及びハプテン等いずれを用いてもよ
い。例えば、ヒト及び動物免疫グロブリン、変性免疫グ
ロブリン、α−フェトプロティン、C反応性タンパク(
CRP)や肝炎ウィルス関連抗原、風iHA抗原等の各
種ウィルス抗原、トキソプラズマ、マイコプラズマ、梅
毒トレボネーマ等の種々の細菌、真菌、毒素等の微生物
抗原、アルブミン、補体成分等の各種血漿タンパク成分
、エストロゲン、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)
等の各種ホルモン等が挙げられ、また、これらの抗原成
分に対する抗体等も使用することができる。
本発明による免疫学的診断試薬は、上記のように固定化
した免疫活性物質の失活が起こらないように、固定化し
た水分散型高分子重合体粒子が適当なpi及び濃度のグ
リシン緩衝液、リン酸緩衝液、ホウ酸緩衝液等の緩衝液
に分散されていると共に、この重合体粒子の水性分散液
に粒子の非特異的凝集を抑制するための添加剤として臭
化カルシウムが配合されてなる。
臭化カルシウムは、免疫活性物質を固定化した水分散型
高分子重合体粒子の水性分散液において、0.01〜1
.5モル/l、好ましくは0.1〜1.25モル/lの
濃度で含有される。水性分散液における臭化カルシウム
の濃度が0.01モル/lよりも少ないときは、陰性血
清に対する非特異的凝集の抑制効果が乏しく、一方、濃
度が1.5モル/1を越えるときは、却って陽性血清に
対する特異的凝集が抑制されることとなるからである。
更に、本発明による免疫学的診断試薬において、上記緩
衝液の濃度は、通常、0.005〜0.2Mの範囲が適
当であり、好ましくは0.01〜0.1Mの範囲である
。また、緩衝液のpiは、水分散型高分子重合体粒子の
分散安定性及び抗原抗体反応の活性を考慮して、通常、
6〜9、好ましくは7〜8.5の範囲である。また、診
断試薬における重合体粒子の固形分濃度は、通常、0.
01〜5重量%の範囲であるが、好ましくは0.1〜3
重量%の範囲である。尚、本発明による免疫学的診断試
薬には、防腐効果を与えるために、アジ化ナトリウム等
の防腐剤を添加してもよい。
本発明による免疫学的診断試薬は、臭化カルシウムを緩
衝液に溶解含有させ、pHを調整した後、免疫活性物質
を固定化した水分散型高分子重合体粒子の水性分散液に
添加混合し、必要に応じて更にpiを調整することによ
り得ることができる。
本発明による免疫学的診断試薬を使用する免疫学的診断
は、例えば、診断試薬と被検液とをガラス板又はプラス
チック板の窪み又は平面板上又はマイクロプレート上に
おいて混合し、肉眼又は顕微鏡観察によって、重合体粒
子の凝集の有無を判定することにより行なわれる。また
、凝集の有無を光学的な変化として判定することもでき
る。
(発明の効果) 以上のように、本発明の免疫学的診断試薬は、それ自体
が分散安定性にすぐれ、また、免疫活性物質の固定化に
対しても安定な分散状態を保持し得る水分散型高分子重
合体粒子に免疫活性物質を固定化し、この粒子の水分散
液に臭化カルシウムを含有させてなり、その結果、その
理由は必ずしも明らかではないが、粒子の非特異的凝集
が完全に抑制されると共に、高い検出感度と特異性とを
有し、従って、診断に際して、血清を緩衝液で希釈した
り、或いは非動化処理しなくとも、迅速に正確な判定を
行なうことができる。更に、本発明による診断試薬は、
例えば、ガラス板上で血清と均一に混じりやすく、また
、流動性にすぐれるので、凝集の有無判定が容易で且つ
正確である。また、診断試薬が臭化カルシウムを含むた
めに、その比重が大きくなって、粒子の比重に近くなる
ためとみられるが、従来の診断試薬に比較して、長期間
にわたって何らの沈殿を生じることなく、重合体粒子の
均一分散性が保持され、その保存安定性に著しくすぐれ
る。
以下に本発明の実施例を示し、具体的に説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1 (a)  水分散型高分子重合体粒子の調製メタクリル
酸メチル45重量%、メタクリル酸イソブチル45重量
%、アクリル酸5.0重量%、スルホプロピルアクリレ
ートナトリウム塩0.5重量%及びトリエチレングリコ
ールジメタクリレート4.5重量%よりなる単量体混合
物60gを蒸留水330gに加え、過硫酸カリウム0.
3gを水lOs+1に溶解した重合開始剤水溶液を75
℃の温度で窒素気流下に加え、120rpmで攪拌しつ
つ6時間重合させて、重合率98.0%にて平均粒径0
゜29μmの水分散型高分子重合体粒子の水性分散液を
得た。重合は非常に安定に行われて、凝集物は皆無であ
った。
上記粒子を遠心分離し、0.01N塩酸で酸型とした後
、蒸留水で洗浄し、蒸留水に分散させた。
この分散液を0.05 N水酸化カリウム水溶液にて電
導度滴定してカルボキシル基量を求めた。別に粒子の粒
径を電子顕微鏡にて測定し、これらから粒子の有するカ
ルボキシル基量を求めたところ、12.0X10−’モ
ル/rrfであった。
この粒子分散液を最初、蒸留水にて4回遠心洗浄し、次
いで、0.01Mホウ酸緩衝液(pH7,5)にて2回
遠心洗浄して、水相中の水溶性高分子を除去し、重合体
粒子を精製した後、この重合体粒子を0.01Mホウ酸
緩衝液(pH7,5)に固形分が5重量%となるように
再分散させた。
(b)  重合体粒子へのスペーサ基の結合上記で得た
水分散型高分子重合体粒子の水性分散液100m1とε
−アミノカプロン酸水溶液(0゜02M)  100a
+1とを混合し、IN水酸化ナトリウム水溶液にてpH
1,5に調製した。0.01Mホウ酸緩衝液(pH7,
5>に溶解させた1−エチル−3−(3−ジメチルアミ
ノプロピル)カルボジイミド塩−酸塩水溶液(25B/
n+1) 20mlを上記水性分散液に加え、室温で3
時間、攪拌下に反応させた。−夜、冷蔵庫に放置した後
、0.01Mホウ酸緩衝液(pH8,2)にて3回遠心
洗浄して、スペーサ基を結合させた重合体粒子を得、こ
れを0.01Mホウ酸緩衝液(pH8,2)に固形分5
重量%になるように再分散させた。
(C1ウサギIgGの固定化 上で得たスペーサ基を有する水分散型高分子重合体粒子
の水性分散液5ml、0.OIMホウ酸緩衝液(pH8
,2> 2ml及び蒸留水11m1を混合し、これに1
−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボ
ジイミド塩酸塩水溶te (5mg/ml)2mlを加
え、10分後にウサギIgG水溶液(5mg/m1)を
5ml添加し、15℃で2時間反応させた。
次に、反応混合物中の余剰の水溶性カルボジイミドを消
費するために、10重量%L−アルギニン水溶液(pH
8,2)5mlを加え、1時間インキュベートした。次
いで、0.01Mホウ酸緩衝液(pH8゜2)にて遠心
洗浄を3回行なった後、0.01Mホウ酸緩衝液(pH
8,2)に分散させて全量10m1に調整し、かくして
、ウサギIgGを前記スペーサ基を介して共有結合にて
固定化した水分散型高分子重合体粒子の水性分散液を得
た。固定化量は重合体粒子1g当り約60mgであった
(d)  免疫学的診断試薬の調製 種々の量の臭化カルシウムを0.OIMホウ酸緩衝液(
pH8,2)に溶解させた後、IN水酸化ナトリウム水
溶液を加えて、緩衝液のpHを8.2に調整した。
これらの臭化カルシウムを含有する緩衝液と前記したウ
サギIgG固定化粒子分散液とを混合して、臭化カルシ
ウムを種々異なる゛濃度にて含有すると共に、重合体粒
子濃度1.0重量%の免疫学的診断試薬を調製した。
(el  免疫学的診断試薬の評価 免疫活性物質としてウサギIgGを固定化した本試薬は
、リウマチ因子検出試薬として用いることができる。
この診断試薬とリウマチ因子陽性血清及び陰性血清を原
液のままそれぞれガラス板上にて等容量混合攪拌しなが
ら、2分後に凝集状態を肉眼判定した。その結果を第1
表に示す。
第1表 (注)判定の基準は以下による。以下の判定においても
同じである。
−:顕微鏡観察(100倍)によっても凝集が認められ
ない。
−二肉眼にては凝集が認められないが、顕微鏡観察(1
00倍)によって僅 かに凝集が認められる。
±  :肉眼にて少し凝集が認められる。
+  :肉眼にて凝集が明らかに認められる。
++:少し強い凝集が認められる。
+++:激しい凝集が認められる。
本発明による診断試薬においては、非特異的凝集反応が
起こらないが、臭化カルシウムを含有しない対照診断試
薬では、非特異的凝集が生じた。
また、臭化カルシウム濃度がそれぞれ0.85モル/l
及び0.1モル/1である上記リウマチ因子検出診断試
薬について、4℃の温度にて経口安定性を調べた。評価
方法は上記と同じである。結果を第2表に示す。
本発明の診断試薬によれば、6か刃稜にも均一な外観を
有すると共に、陰性血清に対して何ら非特異的な凝集を
起こさず、保存安定性にすぐれることが明らかである。
更に、本発明の診断試薬によれば、凝集の程度は反応時
間によらずに実質的に一定している。しかし、臭化カル
シウムを含有しない診断試薬によれば、早期に沈殿が生
じ、また、非特異的凝集が認められる。
また、添加剤として塩化カルシウムを含有する対照診断
試薬によれば、陰性血清に対して非特異的凝集反応が生
じるのみならず、早期に沈殿を生じて、保存安定性に著
しく劣る。但し、この沈殿は粒子が沈降して生じるもの
であり、粒子が凝集するのではないので、十分に振盪し
て均一にすれば、診断試薬として使用することができる
。更に、塩化カルシウムを含有する診断試薬によれば、
陰性血清と混合して数分後の初期の凝集の程度が(±)
、即ち、縦隔性であるとき、時間の経過につれて非特異
的凝集が強くなり、例えば、約10分後には凝集の程度
が(++)程度となって、凝集の程度が時間によって変
動し、かくして、正確な診断が不可能である。
更に、臭化カルシウム濃度0.85モル/lの上記リウ
マチ因子検出診断試薬を4℃の温度で保存したときの陽
性活性の変化を調べた結果を第3表に示す。凝集の判定
基準は前記と同じである。
次に、前記(a)の方法にて調製した水分散型高分子重
合体粒子にスペーサ基を結合させず、直接に(C)の方
法に従ってウサギIgGを固定化した後、(dlの方法
に従って種々の濃度で臭化カルシウムを含有する対照診
断試薬Aを調製した。また、臭化カルシウムを含有しな
いほかは、本発明診断試薬と同じである対照診断試薬B
を調製した。
本発明による診断試薬及びこれらの対照診断試薬を(8
1の方法に従って活性を判定した。結果を第4表に示す
。本発明による診断試薬によれば、非特異的凝集が起こ
らず、且つ、検出感度も高いが、スペーサ基を介してウ
サギIgGが固定化されていない対照診断試薬Aは陽性
血清に対しても明瞭な凝集反応を示さず、また、対照診
断試薬Bによれば、非特異的凝集が認められる。
実施例2 (al  水分散型合成高分子重合体粒子の調製単量体
としてメタクリル酸メチル80重量%、アクリル酸5.
0重量%、スルホプロピルアクリレートナトリウム塩0
.5重量%、メタクリロムトリル1005重量%及びト
リエチレングリコールジメタフリレート4.0重量%か
らなる混合物60gを用いた以外は、実施例1と同様に
して、重合率98%にて平均粒径0.28μmの水分散
型高分子重合体粒子の水性分散液を得た。この粒子表面
のカルボキシル基量は4.8X10−’モル/ 、lj
であった。
この分散液を実施例1と同様に精製処理し、得られた重
合体粒子を0.01Mホウ酸緩衝液(ptt7.5)に
固形分濃度5重量%となるように分散させて、水分散型
高分子重合体粒子の水性分散液を得た。
(bl  重合体粒子へのスペーサ基の結合実施例1と
同様にして、上記で得た重合体粒子にスペーサ基を結合
させた。
(C)  ウサギIgGの固定化 上で得たスペーサ基を結合した重合体粒子に実施例1と
同様にして、ウサギIgGを共存結合にて固定化し、こ
の後、実施例1と全く同様に処理して、重合体粒子をo
、 01 Mホウ酸緩衝液(pH8,2)に分散させて
、全量10+alに調製し、ウサギIgGを固定化した
水分散型高分子重合体粒子分散液を得た。重合体粒子1
g当りのウサギIgG固定化量は65mgであった。
(d)  免疫学的診断試薬の調製 上で得たウサギIgG固定化水分散型高分子重合体粒子
分散液を用いて、実施例1と同様にして、種々の濃度で
臭化カルシウムを含有する本発明による診断試薬を調製
した。
比較のために、臭化カルシウムに代えて、添加剤として
臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化リチウム又は塩化
カルシウムを用いて、対照診断試薬を調製した。
(e)  免疫学的診断試薬の評価 上で得た各種の診断試薬について、実施例1と同様にし
て活性の判定を行なった。結果を第5表に示す。本発明
による診断試薬によれば、非特異的凝集は全(起こらな
いが、対照診断試薬の場合は、非特異的凝集が認められ
る。
実施例3 実施例2において調製したスペーサ基を有する水分散型
高分子重合体粒子に、実施例1と同様にしてカルボジイ
ミドを用いてヒトIgGを固定化した後、臭化カルシウ
ム0.75モル/lを含有する本発明による診断試薬A
を調製した。重合体粒子1g当りのヒ目gc固定化量は
65mgであった。
次に、実施例2において調製した水分散型高分子重合体
粒子にスペーサ基を結合させず、カルボジイミドを用い
て直接にヒトIgGを固定化し、この重合体粒子の水性
分散液に臭化カルシウムを0゜5モル/ l ?!A度
にて溶解させて、本発明による診断試薬Bを調製した。
尚、この診断試薬におけるヒI=IgGの固定化量は、
重合体粒子1g当り70■であった。
このように、ヒ目gGを固定化した診断試薬も、リウマ
チ因子検出試薬として用いることができる。
これらの本発明による診断試薬A及びBを何らの処理も
していない種々の血清と混合攪拌し、2分後に凝集状態
を判定した。結果を第6表に示す。
本発明の診断試薬によれば、非特異的凝集がな(、且つ
、感度も高い。
比較のために、臭化カルシウムを添加しない対照診断試
薬Cと、平均粒径0.35μmのカルボキシル化ポリス
チレンラテックス粒子にスペーサ基を結合させず、直接
にカルボジイミドを用いてヒト1gGを固定化し、その
分散液に臭化カルシウムを0.75モル/l濃度にて溶
解させて、対照診断試薬りを鋼製した。
これら対照診断試薬の活性も第6表に示す。尚、対照診
断試薬りの場合は、調製当初から自然凝集が認められ、
陰性血清に対してのみならず、緩衝液に対してもほぼ同
様に縦隔性と判定される凝集(±)が生じた。
実施例4 (a)  水分散型高分子重合体粒子の調製メタクリル
酸メチル35.8重量%、メタクリル酸イソブチル35
.8重量%、メタクリル酸10.01(1%、スルホプ
ロピルアクリレートナトリウム塩0.5重量%、ノナエ
チレンゲリコールジメタクリレート3.7重量%及びメ
タクリロニトリル14゜2重量%からなる単量体混合物
60gを用いた以外は、実施例1と同様にして重合率9
9%にて平均粒径0.30IJmの水分散型高分子重合
体粒子の水性分散液を得た。
この分散液を実施例1と同様に精製処理し、得 −られ
た重合体粒子を0.01Mホウ酸緩衝液(pH7,5)
に固形分濃度5重量%となるように分散させて、水分散
型高分子重合体粒子水性分散液を得た。
山) 重合体粒子へのスペーサ基の結合実施例1と同様
にして、カルボジイミド法により、上で得た重合体粒子
にスペーサ基としてω−アミノカプリル酸又はL−グル
タミン酸を結合させた。
(C)  抗ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン抗体の固定化
上で得たスペーサ基を結合した重合体粒子5重量%を含
む水性分散液5ml、0.01Mホウ酸緩衝液(pH7
,5) 2ml及び蒸留水11m1を混合し、これに1
−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボ
ジイミド塩酸塩水溶液(5mg/n+1)2mlを加え
た後、抗ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン抗体溶液(抗HC
G、5mg/ml)を5ml添加し、15℃で3時間反
応を行なった。抗HCGの固定化量は粒子1g当り、ス
ペーサ基がω−アミノカプリル酸のとき38mg、スペ
ーサ基がL−グルタミン酸のとき55mgであった。
(d)  免疫学的診断試薬の調製 実施例1と同様の方法により、臭化カルシウムをそれぞ
れ0.75モル/l及び0.50モル/l濃度にて含有
すると共に、重合体粒子濃度1.5重量%である本発明
による免疫学的診断試薬を得た。
(el  免疫学的診断試薬の評価 免疫活性物質として抗HCGを固定化した本試薬は妊娠
診断試薬として用いることができる。
上で得たそれぞれの診断試薬と血清を原液のままガラス
板上にて等量混合し、3〜5分後の凝集の有無を判定し
たところ、いずれの診断試薬の場合も、血清1ml中に
1国際車位のHCGがあれば凝集が起こり、容易に且つ
正確に妊娠の有無を判定することができた。非特異的凝
集は全く起こらなかった。
他方、臭化カルシウムを含有しない対照診断試薬によれ
ば、妊娠していないヒト血清の場合も、縦隔性と判定さ
れる非特異的凝集が生じた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)一般式 CH_2=CR^1COOR^2 (但し、R^1は水素又は低級アルキル基を示し、R^
    2は炭素数が1〜8のアルキル基を示す。) で表わされるアクリル酸アルキルエステル誘導体30〜
    98.8重量%、 (b)一般式 R^3CH=CR^4COOH (但し、R^3は水素、低級アルキル基又はカルボキシ
    ル基を示し、R^4は水素又は低級アルキル基を示し、
    R^3が水素又は低級アルキル基のときは、R^4はカ
    ルボ低級アルコキシ基であってもよい。) で表わされるアクリル酸誘導体0.1〜30重量%、 (c)スルホン酸基を有するビニル単量体0.1〜20
    重量%、及び (d)多官能性内部架橋用単量体1〜20重量%、から
    なる単量体混合物を水性媒体中で乳化共重合させてなる
    水分散型高分子重合体粒子が共有結合により免疫活性物
    質を固定化されて、水性媒体中に分散されてなる免疫学
    的診断試薬において、臭化カルシウムが配合されている
    ことを特徴とする免疫学的診断試薬。
  2. (2)免疫活性物質がスペーサ基を介して共有結合にて
    水分散型高分子重合体粒子に固定化されていることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の免疫学的診断試薬
  3. (3)臭化カルシウムが0.01〜1.5モル/lの範
    囲の濃度で配合されてなることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の免疫学的診断試薬。
  4. (4)pHが6〜9であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の免疫学的診断試薬。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH02300203A (ja) * 1989-05-15 1990-12-12 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 高架橋ミクロゲルの製造方法

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JPH02300203A (ja) * 1989-05-15 1990-12-12 Japan Synthetic Rubber Co Ltd 高架橋ミクロゲルの製造方法

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