JPS6099114A - 耐衝撃性メタクリル樹脂組成物 - Google Patents

耐衝撃性メタクリル樹脂組成物

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JPS6099114A
JPS6099114A JP20489583A JP20489583A JPS6099114A JP S6099114 A JPS6099114 A JP S6099114A JP 20489583 A JP20489583 A JP 20489583A JP 20489583 A JP20489583 A JP 20489583A JP S6099114 A JPS6099114 A JP S6099114A
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monomer
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methacrylic resin
resin composition
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JP20489583A
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Yoshio Nakai
中井 芳雄
Masamitsu Tateyama
立山 正光
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明はメタクリル樹脂組成物に関し、更に詳しくは、
透明性、表面外観、耐候性及び流動加工性等のメタクリ
ル樹脂本来の特性を損なうことなく、しかも成形条件の
影響を受けにくく、かつ耐衝撃性が優れたメタクリル樹
脂組成物に関する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕
メタクリル樹脂はプラスチック材料の中でも透明性およ
び光学的性質に卓越した特性を有し、また表面光沢、耐
候性、染顔料着色性成形加工性等においても極めて優れ
ている。これらの特性を生かして、照明、看板、窓材、
光学レンズ、車輌部品8デイスプレイ、など多方面の分
野で使用されている。
しかしメタクリル樹脂は、耐衝撃性が不足しているとい
う問題点を有しており、個々の用途分野においてその改
良が強く望まれている。
メタクリル樹脂に耐衝撃性を付与する方法については、
古くから多くの提案がなされているものの、メタクリル
樹脂本来の特性である透明性および外観、耐候性、成形
加工性等を具備した耐衝撃性メタクリル樹脂材料は未だ
出現していないのが実情である。
これらの方法の多くは、常温でゴム状の弾性体をメタク
リル樹脂中に分散させることからなるものである。ゴム
状弾性体としては、ブタジェンを主成分とした不飽和ゴ
ム状弾性体、ブチルアクリレート、2−エチルへキシル
アクリレートなどを主成分としたアクリル酸エステル系
共重合体、あるいはエチレン/酢酸ビニル共重合体など
の飽和ゴム状弾性体が使用されている。
不飽和ゴム状弾性体の導入は耐衝撃性の発現性の面では
すぐれているものの、ポリマー主鎖の不飽和結合に起因
する耐候性不良の問題があり、一方飽和ゴム状弾性体の
導入は、耐候性の面ではすぐれているものの、ゴム成分
自体の弾性率と弾性回復性が低く、さらに硬質樹脂成分
とのグラフト重合性に乏しいため、耐衝撃性の1発現性
、透明性。
表面光沢等が劣り、また流動模様を生しるなど、表面外
観にも問題がある。一般にこれらゴム弾性体が粒子状の
不連続相として、メタクリル樹脂などの硬質樹脂の連続
相中に均一に分散した2成分系よりなる耐衝撃性樹脂を
合成する場合、重要な因子として、ゴム状弾性体の粒子
径、架橋度、ゴム相への硬質樹脂相のグラフト重合性お
よび硬質樹脂相の分子量などが挙げられている。実際に
樹脂の最終組成物の樹脂特性の優劣とバランスは、これ
らの因子によって大きな影響を受ける。
すなわち、ゴム状弾性体の粒子径は小さい程透明性の面
ですぐれているものの、耐衝撃性の発現効果が劣り、ま
たこの弾性体の架橋度は、架橋密度が高い程最終樹脂組
成物の表面光沢はすぐれているものの、耐衝撃性に劣る
、という欠点を生じる。
同様に、硬質樹脂相のゴム状弾性体へのグラフト重合性
の程度はゴム状弾性体の連続樹脂相への。
相溶性2分散性を大きく支配し耐衝撃性、透明性。
耐ストレス白化性9表面光沢、流動加工性など多くの特
性に影響を及ぼし、飽和ゴム状弾性体を使用する場合、
一般にグラフト重合性は低く、特別な考慮を払う必要が
ある。硬質樹脂相の分子量は大きい方が耐衝撃性の面で
は効果的であるが、最終樹脂組成物の成形加工性と表面
外観の面では逆に劣る。
近年、耐候性にずくれたアクリル酸エステル系弾性体を
ゴム相とした耐衝撃性樹脂組成物あるいは耐衝撃性メタ
クリル樹脂組成物において、ゴム相の耐衝撃性の発現効
果、成形品の透明性、耐ストレス白化性、あるいは成形
過程でのゴム粒子の変形に起因する真珠様光沢2等を改
良する目的でゴム粒子内部に硬質樹脂の芯を含有せしめ
る方法が提案されており(特公昭52−30996号お
よび特開昭48−55233号、米国特許−3゜661
.994号、米国特許3,793,402号)、これら
の方法は確かにその効果は認められるもののメタクリル
樹脂材料とし見た場合、透明性9表面光沢の面ではまだ
かなり劣る上に、これらの特性が成形条件によって変動
するという成形加工上の問題がある。
またアクリル酸エステル系弾性体への硬質樹脂相のグラ
フト重合性を改良する目的でゴム状弾性体相に、アリル
メタクリレート、ジアリルマレエートなどの反応性の異
なる2重結合を複数個有する特定種の単量体(グラフト
交叉性モノマーと呼ばれている)を共重合により導入す
る処方が提案されている。(特開昭48−55233号
、米国特許3,793,402号)。これらの方法によ
ると、確かにグラフト重合性は改良される方向にあるが
、この種の単量体は広く架橋剤として用いられるもので
あり、ゴム状弾性体の架橋反応に寄与する部分とグラフ
ト重合に寄与する部分の両方が存在し、この二つつの反
応に及ぼす効果のコントロールが極めて困難である。そ
のような理由により、これらの方法も完璧なものとは言
い難い。
〔発明の目的〕
本発明の目的は上記した欠点の解消にあり、すなわち、
透明性、表面外観、耐候性及び流動加工性等のメタクリ
ル樹脂本来の特性を損することなく、しかも成形条件の
影響を受けることなく、且つ耐衝撃性が優れたメタクリ
ル樹脂組成物の提供にある。
〔発明の概要〕
本発明者らは、上記した目的を達成すべく鋭意検討を重
ねた結果、メタクリル酸メチルを主成分とした硬質架橋
樹脂を粒子内部に含有するアクリル酸アルキルエステル
を重合する際に、特殊な構造を有する架橋性単量体の特
定量を共重合成分として使用し、これにメタクリル酸メ
チルを主成分とする単量体またはその混合物をグラフト
重合せしめ、硬質樹脂を形成させたものの特定量を、ツ
タクリル樹脂中に配合分散させることによって、当初の
目的が達成されることを見い出し本発明を完成するに到
った。
すなわち、本発明のメタクリル樹脂組成物は、メタクリ
ル酸メチル単位を80重量%以上含む硬質架橋樹脂(A
)5〜50重量部を粒子内部に含有し、アルキル基の炭
素数が1〜8のアクリル酸アルキルエステルの少なくと
も1種69.9〜89.9i量%、スチレン単独又はス
チレンとその誘導体の混合物30〜10重量%および 次式: 0 %式%) で示される物質のうち少なくとも一種0.1〜10重量
%及びこれらと共重合可能で1分子中に炭素−炭素2重
結合を2測具土石する他の多官能単量体0〜5重量%よ
りなる単量体混合物を重合させて得られる架橋アクリル
酸エステル系共重合体(B)95〜50重量部が外層を
構成する多層構造アクリル系弾性体CI)100重量部
の存在下に、メタクリル酸メチル80〜100重量%、
アルキル基の炭素数1〜8のアクリル酸アルキルエステ
ルのうち少なくとも1種O〜20重量%及びこれと共重
合可能な他のビニル系単量体0−10重単量よりなる単
量体または単量体混合物(C)10〜1000重量部を
重合することにより得られるものであり、並びに、それ
に、さらに、メタクリル酸メチル80〜100重量%と
、他のビニルまたはビニリデン単量体0〜20重量%か
らなる単量体またはその混合物であるメタクリル樹脂〔
■〕とを配合し、組成物中に0.5〜70重量%の多層
構造アクリル系弾性体〔I〕を含有せしめてなるもので
ある。
本発明の最も重要な特徴は、先述したように、硬質架橋
樹脂の芯を内部に保有する架橋アクリル酸アルキルエス
テル系共重合体の重合に際して、上述の式で示される特
殊な構造を有する物質の特定量を架橋剤として用いる点
にある。
本発明で用いられる硬質架橋樹脂相(A)、非架橋硬質
樹脂相およびブレンドに使用するメタクリル樹脂(I[
[)は、良好な透明性を付与せしめるために、各重合段
階で個別的に必要とする助剤、架橋性単量体成分を除い
た単量体組成は同一とするかまたは極めて近似させるこ
とが望ましい。また架橋アクリル酸エステル系重合体(
B)の屈折率も、前記の硬質樹脂セグメントと極めて近
似させることが好ましい。
また連続樹脂相中にゴム粒子を分散せしめて得られる樹
脂組成物において、透明性および表面外観と耐衝撃性の
発現性能のバランスのため分散させるゴム粒子径を考慮
する必要がある。本発明の組成物においては、透明性耐
衝撃性何れにも優れた組成物を得るため、架橋アクリル
酸エステル系重合体(B)の重合が実質上完了した時点
で0.13〜0.45μm、より好ましくは0.2〜0
.35μmの粒子径の範囲がよい。
本発明における多層構造アクリル系弾性体CI)は、メ
タクリル酸メチル単位を80重量%以上を含有する硬質
架橋樹脂(A)を粒子内部にもち、その外層に架橋アク
リル酸エステル系重合体(B)を有する構造よりなる。
本発明でいう硬質架橋樹脂(A)はメタクリル酸メチル
単独またはメタクリル酸メチル80〜100重量%と他
の共重合体ビニル又はビニリデン単量体0〜20重量%
とからなる単量体または単量体混合物100重量部に、
0.1〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部
の架橋性単量体を添加して重合して得られた共重合体を
、多重構造アクリル系弾性体(13100重量部のうち
5〜50重量部、より好ましくは10〜40重量部含有
せしめることが必要である。その量が5重量部未満では
耐衝撃性の発現性効果が少なく、透明性も低下する。逆
に50重量部を越える場合は表面光沢が低下すると共に
耐衝撃性も低下する傾向がある。
硬質架橋樹脂(A)の重合に用いるメタクリル酸メチル
と共重合性のビニル又はビニリデン単量体としては、ス
チレン、アクリロニトリル、アルキル基の炭素数が1〜
8であるアクリル酸アルキルエステル等があげられる。
また硬質架橋樹脂(A)の重合に用いる架橋性単量体は
、メタクリル酸メチルと共重合するものであれば特に限
定する必要はなく、通富用いられる、エチレングリコー
ルジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレー
ト1,3−ブチレンジメタクリレート、テトラエチレン
グリコールジアクリレート等の2官能性単量体、または
トリメチロールプロパントリアクリレート、トリアリル
シアヌレート、トリアリルイソシアヌネート等の3官能
性単量体、またはペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート等の4官能性単量体をそれぞれ単独でまたは組合せ
て用いることができる。
架橋アクリル酸エステル系共重合体(B)はアルキル基
の炭素数が1〜8のアクリル酸アルキルエステル群の中
で、好ましくはn−ブチルアクリレート、2−エチルへ
キシルアクリレートの少なくとも1種69.9〜89.
9重量%とスチレン単独またはスチレンとその誘導体の
混合物10〜30重量%ならびに一般式: %式%) で示される物質の少なくとも1種0.1〜10重量%の
範囲よりなる単量体混合物の共重合体であって、硬質架
橋樹脂(A)の存在下にその外層に重合せしめる。アク
リル酸エステル系単量体とスチレンまたはスチレンとそ
の誘導体の混合物との組成割合は透明性を付与するため
に重要な因子の一つであり、上記組成範囲以外では透明
性が低下する。前記した一般式で示される物質は本発明
を構成する因子の中で最も重要な部分の一つであり、こ
れによって本発明の目的が達成される。その作用効果の
詳細については明確ではないが、架橋アクリル酸エステ
ル系共重合体(B)の架橋度とメタクリル酸メチルとの
グラフト重合性がバランスよくコントロールされるため
と推論される。その添加量は、単独で用いる場合と併用
する場合とによって適正値が異なるものの、0.1〜l
o重景%の範囲が適当である。また一般式で示された物
質以外に、公知の多官能性単量体を0〜5M量%の範囲
で併用することもできる。またこの多官能性単量体は特
に限定する必要はなく通常用いられるものである。具体
的化合物としては、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレ−1−、L3ブチレンジ(メタ)アクリレート、テ
トラエチレングリーコールジ(メタ)アクリレート、ジ
ビニルベンゼンなどを用いることができる。
本発明の多層構造メタクリル樹脂組成物(II)は、多
重構造アクリル系弾性体(1)の存在下で単量体または
単量体混合物(C)を重合せしめたものであるが、これ
を構成する成分組成は、メタクリル酸メチル8O−10
0i量%、アルキル基の炭素数1〜8のアクリル酸アル
キルエステルの少なくとも1種O〜20重量%ならびに
これと共重合可能な他のビニル系単量体0〜10重量%
以下よりなるものである。
前記i量体又は単量体混合物(c)中のメタクリル酸メ
チルの含有量が80重量%未溝の場合には透明性、耐熱
性などの特性に劣り、またこ糺と共重合するアクリル酸
アルキルエステルとしては、メチルアクリレート、エチ
ルアクリレート、ブチルアクリレートなどが挙げられる
。また更に共重合成分として使用可能な他のビニル単量
体としてはスチレン、アクリロニトリル、メタクリル酸
などが挙げられる。単量体または単量体混合物(C)中
、アクリル酸エステルが20重量%を越える場合には最
終組成物の耐熱性や透明性の点で好ましくな(、また共
重合可能な他のビニル単量体が、10重量%を越えると
透明性、耐熱性あるいは耐水性などの点で好ましくない
単量体または単量体混合物(C)は多層構造アクリル系
弾性体(1)100重量部に対して10〜1000重量
部の範囲で重合せしめる必要がある。10重量部未満の
場合には耐衝撃性の発現性が劣ったり、表面光沢が低下
したりして好ましくない。一方1000重量部を越える
場合には生産性が低下して好ましくない。単量体または
単量体混合物(C)には、必要に応じて分子量を調節す
るため、メルカプタン等の重合度調節剤等を必要に応じ
て用いることも可能である。用い得る重合度調節剤とし
ては、アルキルメルカプタン、チオグリコール酸および
そのエステル、β−メルカプトプロピオン酸およびその
エステル、チオフェノール、チオクレゾール等の芳香族
メルカプクンなどがあげられる。
本発明の−の発明は上記した多層構造メタクリル樹脂組
成物CI[)からなるものであるが、他の発明はこの組
成物(n)に下記するメタクリル樹脂CI[[)及び上
記した多層構造アクリル系弾性体(1)を配合してなる
ものである。
本発明のメタクリル樹脂CI)は、他の熱可塑性樹脂、
好ましくはメタクリル酸メチル80〜100重量%と0
〜20重量%の他のビニル又はビニリデン単量体、例え
ば炭素数1〜4のアルキル基をもつアクリル酸エステル
との重合体である。
本発明における他の発明は、多層構造メタクリル樹脂組
成物(II)をメタクリル樹脂〔■〕と混合して多重構
造アクリル系弾性体CI)を0.5〜70重量%含有さ
せてなるものである。
本発明の多層構造メタクリル樹脂組成物の製造は、乳化
重合法によるのが特に好ましいことにより、乳化重合法
による場合の例について説明する。
反応容器に塩イオン水、必要があれば乳化剤を加えた後
、硬質架橋樹脂(A)を構成する単量体混合物を重合し
、次いで架橋アクリル酸エステル系共重合体(B)を構
成する単量体混合物を重合し、次いで単量体または単量
体混合物(C)を重合せしめる。
重合温度は30〜120℃、より好ましくは50〜10
0℃である。
重合時間は重合開始剤および乳化剤の種類とその量、重
合温度等によって異なるが、通當は各重合段階(A)、
(B)および(C)でそれぞれ0.5〜7時間である。
重合体と水の比は単量体/水−1/20〜1/1が好ま
しい。
重合開始剤および乳化剤は、水相単量体相のし)ずれか
片方または双方に添加することができる。
重合段階(A)、(B)および(C)における各単量体
の仕込方法は、一括または分割で行なうことができるが
重合発熱等の点で分割仕込方法がより好ましい。
乳化剤は通電剤いられる乳化剤であれば特に限定する必
要はなく、用いられる乳化剤の例としては、長鎖アルキ
ルカルボン酸塩、スルホニ/’iり酸アルキルエステル
塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩等である。
重合開始剤の種類も特に限定する必要はなく通電剤いら
れる、水溶性の、過硫酸塩、過硼酸塩等の無機開始剤を
単独で、または亜硫酸塩、チオ硫酸塩等と組み合わせて
レドックス開始剤として用いることもできる。また有機
ヒドロバーオキシドーソジウムスルホキシレートのよう
なレドックス開始系1ベンゾイルパーオキシド、アゾビ
スイソブチロニトリル等の開始系も用いることができる
乳化重合法により得られたポリマーラテックスは公知の
方法により凝固乾燥させる。
得られた多重構造メタクリル樹脂組成物を他のメタクリ
ル樹脂に配合分散せしめる場合には溶融混合する方法が
理想的である。溶融混合に先立って樹脂組成物以外に必
要があれば、安定剤、滑剤7可塑剤、染顔料5充てん剤
等を適宜加え、V型ブレンダー、ヘンシェルミキサーで
混合した後、ミキシングロール、スクリュー型押出機等
を用いて150℃〜300℃で溶融混練する。
か(して得られた組成物を押出成形機、射出成形機等に
より成形することにより、透明性9表面光沢に優れ、耐
衝撃性に冨んだ成形品を得ることができる。
〔発明の効果〕
以上において詳述したとうり、本発明のメタクリル樹脂
組成物は、透明性1表面外観、耐候性及び流動加工性等
のメタクリル樹脂本来の特性を損することなく、しかも
成形条件の影響を受けにくく、かつ耐衝撃性が優れたも
のであり、その工業的価値は極めて大である。
以下実施例に基き、本発明を更に詳しく説明する。実施
例中の部は重量部を、%は重量%を表わす。
〔発明の実施例〕
実施例1〜2 (1)硬質架橋樹脂(A)の製造 内容11100j2のステンレススチール性反応容器に
、先ず下記(イ)の原料を各割合で入れ、攪拌下に窒素
を吹き込み実質的に酸素の影響の無い状態とした後、7
0℃に昇温して下記(ロ)の原料を添加して、2時間重
合を行ない硬質架橋樹脂体のラテックスを得た。
(イ)原料 硼酸 100g 炭酸ソーダ 10g (BDMA) (ロ)原料 脱イオン水 1 kg 過硫酸カリウム(KPS) 30g *1) N−アシルザルコシン酸塩 (日光ケミカルズ(株)社製品) のラテックスのMMAの重合率は98.5%で粒子径は
0.16μmであった。
(2) 架橋アクリル酸エステル系共重合体(B)の重
合による多層構造アクリル系弾性体CI)の製造 上記(1)の重合が実質的に終了した固形分で1.5k
gの硬質架橋樹脂ラテックスのはいった上記容器内に、
下記のソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート(以
下ロンガリソトという)およびザルコシネートしNの水
溶液を加え、80℃に昇温した後、これに表−1に示す
組成割合のアクリル酸エステル系単量体混合物8.5k
gにターシャリイブチルハイドロパーオキサイド(TB
H)38gを添加したものを150分にわたって連続的
に添加した。添加終了後、更に3時間重合を継続して、
硬質架橋樹脂(A)を粒子内部に含有した多層構造アク
リル系弾性体(1)のラテックスを得た。
ザルコシネートLN 2Qg ロンガリソト 32g 脱イオン水 1 kg 上記いずれの場合も、BAおよびSTの重合収率はそれ
ぞれ97%および99,5%以上であり、得られたラテ
ックスの粒子径は0.26〜0.28μrnであった。
(3) 単量体混合物(C)の重合による多層構造メタ
クリル樹脂組成物(II)の製造上記の重合(2)で得
られた多層構造アクリル系弾性体(1)の固形分10k
g(100部)に相当するラテックスを入れた上記容器
内に、ザルコシネートLN25 g (0,25部)及
び脱イオン水1kg (10部)を添加して攪拌した後
、下記の単量体混合物(C)を2.5時間にわたって連
続的に添加した。その後更に1時間重合を継続し多層構
造メタクリル樹脂組成物(n)をラテックス状で得た。
単量体混合物(C)のMMAの重合収率は、いずれの例
の場合も99.5%以上であった。
単量体混合物(C) (n Ca S H) TBH90g (0,9部) このラテックスを以下に述べる方法により凝固。
洗浄、乾燥して多層構造メタクリル樹脂組成物(III
の粉体を得た。
ステンレス製容器に1.0%硫酸水140kgを仕込み
、攪拌下80℃に昇温し先に製造したラテックス70k
gを20分間にわたって連続的に添加し、その後内温を
95℃まで昇温し5分間保持した。室温まで冷却した後
ポリマーを濾別し、脱イオン水で洗條し白色のクリーム
状ポリマーを得、これを70℃で24時間乾燥して白色
粉体状のポリマーを得た。
次にこの粉体を、外径40鶴φのスクリュー型押出機(
(株)日本製鋼新製、P−40−26AB −V型、L
/D=26)を使用し、シリンダ一温度235〜255
℃、グイ温度50〜70℃と成形条件を変え、溶融混練
してペレットとなし、多層構造アクリル系弾性体(1)
の含有量25%の耐衝撃性メタクリル樹脂組成物を得た
これを下記の条件で射出成形し、得られた試験片から表
−2の評価結果を得た。
射出成形機; (株)日本製鋼所製、V−17−65型
スクリュ一式自動射出成 機− 射出成形条件;シリンダ一温度259℃。
射出圧700kg/cJA 試験片サイズ;110龍×110翳×2鶴(厚さ) 70龍X 12.5龍×6.21 (厚さ) 以上の結果から明らかなように、本発明のメタクリル樹
脂組成物は成形条件を変えて成型しても、メタクリル樹
脂本来の特性及び耐衝撃性を全く損なわないことが確認
された。
実施例3〜5;比較例1〜3 (1)硬質架橋樹脂(A)の製造 内容積5ONのステンレススチール製反応容器に、先ず
下記(イ)の原料を各割合で入れ、攪拌下に窒素を吹き
込み実質的に酸素の影響のない状態とした後、70℃に
昇温しで下記(ロ)の原料を添加して、2時間重合を行
ない硬質架橋樹脂体のラテックスを得た。
(イ)原料 硼酸 100g 炭酸ソーダ log (ロ)原料 脱イオン水 1 kg 過硫酸カリウム(KPS) 30g *1)N−アシルザルコシン酸塩 (日光ケミカルズ(株)社製品) このラテックスのMMAの重合率は98.5%で粒子径
は0.16μmであった。
(2)架橋アクリル酸エステル系共重合体(B)の重合
による多層構造アクリル系弾性体CI)の製造 上記(1)の重合が実質的に終了した固形分で1.5k
gに相当する量の硬質架橋樹脂ラテックスのはいった上
記容器内に、下記のソジウムホルムアルデヒドスルホキ
シレート(以下ロンガリットという)およびザルコシネ
ー)LNの水溶液を加え、80℃に昇温した後、これに
表−3に示す組成割合のアクリル酸エステル系単量体混
合物8.5kgにターシャリイブチルハイドロパーオキ
サイド(TBH)32gを添加したものを150分にね
たうて連続的に添加した。添加終了後、更に3時間重合
を継続して、硬質架橋樹脂(A)を粒子内部に含有した
多重構造アクリル系弾性体(1)のラテックスを得た。
ザルコシネートLN 30g ロンガリット 32g 脱イオン水 500g なお、実施例−3のこの重合におけるBAの重合率は9
8%、STの重合率は99%で、得られたラテックスの
粒子径は0.25μmであった。
(3)単量体混合物(C)の重合による多層構造メタク
リル樹脂組成物(II)の製造 上記(2)で得られた多重構造アクリル系弾性体CI)
の固形分10kgに相当するラテックスを別の反応容器
にとり、これに 脱イオン水 500g ザルコシネートLN 25g を添加して攪拌した後、80℃に昇温し、下記の単量体
混合物(C)を4kg/時間の速度で連続的に添加した
。その後更に1時間重合を継続した。
そして多層構造メタクリル樹脂組成物(II)をラテッ
クス状に得た。単量体混合物(C)の重合率は99.5
%以上であった。
単量体混合物(C) TBH40g このラテックスを以下に述べる方法により凝固。
洗浄、乾燥して本発明の多層構造メタクリル樹脂組成物
〔■〕の粉体を18た。
ステンレス製容器に1.0%硫酸水120kgを仕込み
、攪拌下で70℃昇温し、先に製造したラテックス60
kgを15分間にわたって連続的に添加し、その後内温
を90°Cまで昇温し5分間保持した。室温まで冷却し
た後ポリマーを濾別し脱イオン水で洗滌し白色のクリー
ム状ポリマーを得、これを70℃×24時間の条件下で
乾燥し白色粉体状のポリマーを得た。
次に上記(3)で得られた多層構造メタクリル樹脂組成
物CHI)の粉体250部とアクリル樹脂〔■〕 (ア
クリペットVH,三菱レイヨン(株)製品) 250部
とをヘンシェルミキサーにより混合した後、実施例1〜
2で用いたスクリュー型押出機を使用して、シリンダ一
温度200〜270℃、グイ温度260°Cで溶融混練
してペレットとなし、多層構造メタクリル樹脂本来物を
得、実施例1〜2と同様に評価し、表−4の結果を得た
上記の結果より、アクリル酸エステル系共重合体(B)
の重合に際して、本発明で用いる式(1)で示される物
質を用いることによりメタクリル樹脂本来の特性を維持
しつつ、耐衝撃性を向上させることが可能であることが
確認された。
実施例6〜7.比較例4〜7.実施例3〜5の一連の製
造方法の内、表−5に示した部分のモノマー組成のみを
変更して多層構造メタクリル樹脂組成物(II)を得、
実施例3〜5とまったく同様に評価し、表−6の結果を
得た。
以上の結果から明らかなように、架橋アクリル酸エステ
ル系共重合体(B)の重合において本発明で使用する一
般式; %式%) の物質がまったくの無添加である場合(比較例5)添加
されても本発明の使用範囲外である場合(比較例6.7
)、さらに本発明の使用範囲内の添加量であっても内部
に硬質架橋樹脂(A)の芯を保有しない場合(比較例8
)には本発明の目的を達成し得ないことが判る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、メタクリル酸メチル単位を80重量%以上含む硬質
    架橋樹脂(A)5〜50重量部を粒子内部に含有し、 アルキル基の炭素数が1〜8のアクリル酸アルキルエス
    テルの少な(とも1種69.9〜89.9重量%;スチ
    レン単独又はスチレンとその誘導体の混合物30〜10
    重量%; 一般式: %式%) で示される物質のうち少なくとも一種0.1〜10重量
    %; 及び これらと共重合可能で1分子中に炭素−炭素2重粘合を
    2個以上有する他の多官能単量体0〜5重量% よりなる単量体混合物を重合させて得られる架橋アクリ
    ル酸エステル系共重合体(B)95〜50重量部が外層
    を構成する多層構造アクリル系弾性体CI)100重量
    部の存在下に、 メタクリル酸メチル80〜100重ft%;アルキル基
    の炭素数1〜8のアクリル酸アルキルエステルのうち少
    なくとも1種0〜20重量%;及び これと共重合可能な他のビニル系単量体0〜10重量% よりなる単量体または単量体混合物(C)10〜100
    0重量部を重合することにより得られた多層構造メタク
    リル樹脂組成物(n)からなる耐衝撃性メタクリル樹脂
    組成物。 2、メタクリル酸メチル単位を80重量%以上含む硬質
    架橋樹脂(A)5〜50重量部を粒子内部に含有し、 アルキル基の炭素数が1〜8のアクリル酸アルキルエス
    テルの少なくとも1種69.9〜89.9重量%;スチ
    レン単独又はスチレンとその誘導体の混合物30〜10
    重量%; 一般式: %式%) で示される物質のうち少なくとも一種0.1〜10重量
    %; 及び これらと共重合可能で1分子中に炭素−炭素2重結合を
    2測具土石する他の多官能単量体0〜5重量%よりなる
    単量体混合物を重合させて1Mられる架橋アクリル酸エ
    ステル系共重合体(B)95〜50重量部が外層を構成
    する多層構造アクリル系弾性体CI)100重量部の存
    在下に、メタクリル酸メチル80〜100i量%、アル
    キル基の炭素数1〜8のアクリル酸アルキルエステルの
    うち少なくとも1種0〜20重量%及びこれと共重合可
    能な他のビニル系単量体0〜10]iii%よりなる単
    量体または単量体混合物(C)10〜1000重量部を
    重合することにより得られた多層構造メタクリル樹脂組
    成物(n)と、 メタクリル酸メチル80〜100重量%と、他のビニル
    又はビニリデン単量体0〜20重量%からなる単量体又
    はその混合物の重合物であるメタクリル樹脂(III)
    とを配合し、組成物中に0.5〜70重量%の多層構造
    アクリル系弾性体CI’lを含有せしめてなる耐衝撃性
    メタクリル樹脂組成物。 3、一般式 ○ 1 C6H4(−C−0−CH2−CH=CH,! )2で
    示される物質が、イソフタル酸ジアリルである特許請求
    の範囲第1項又は第2項記載の耐衝撃性メタクリル樹脂
    組成物。 4、一般式 0 %式%) で示される物質が、テレフタル酸ジアリルであることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項又は第2項記載の耐衝
    撃性メタクリル樹脂組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5314965A (en) * 1988-10-31 1994-05-24 Mitsubishi Rayon Company Ltd. Lubricant for thermoplastic resin and thermoplastic resin composition comprising said lubricant
WO1998056840A1 (fr) * 1997-06-09 1998-12-17 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Polymere acrylique a structure multicouche et composition de resine methacrylique renfermant ledit polymere

Cited By (3)

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WO1998056840A1 (fr) * 1997-06-09 1998-12-17 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Polymere acrylique a structure multicouche et composition de resine methacrylique renfermant ledit polymere
US6310137B1 (en) 1997-06-09 2001-10-30 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Acrylic polymer having multilayer structure and methacrylic resin composition containing the same

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