JPS6062981A - 線維素溶解酵素 - Google Patents

線維素溶解酵素

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JPS6062981A
JPS6062981A JP17035483A JP17035483A JPS6062981A JP S6062981 A JPS6062981 A JP S6062981A JP 17035483 A JP17035483 A JP 17035483A JP 17035483 A JP17035483 A JP 17035483A JP S6062981 A JPS6062981 A JP S6062981A
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Shunji Kasai
俊二 笠井
Hirobumi Arimura
有村 博文
Tatsukage Mori
森 樹蔭
Masayuki Nishida
正行 西田
Tadakazu Suyama
須山 忠和
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、線維素溶解酵素に関する。
〈先行技術〉 従来、線雑素溶解酵素としては、ウロキナーゼが著名で
ある。このものは人尿および人腎細胞の培養液から精製
されており、主として分子量3万と、分子量5万の2種
からなる。このウロキナーゼは、高分子のものが活性も
高く最も医薬品として有用である。そしてその分子構造
は、H鎖(分子量3万)、シ鎖(分子量2万)の2木の
鎖がジスルフィド結合によってのみ連結されている。そ
れ故、還元処理によって容易に低分子化される性質を持
っていた。
本発明者は、上記知見を認識し、よりずぐれた線維素溶
解酵素を得るべく研究を重ねた。その結果、人腎細胞の
無面清培養液中に分子量約5万で、還元処理によって低
分子化が起こらず、しかもフィブリンへの親和性が既知
分子型のウロ4−ナーゼに比して高い線維素溶解酵素を
見い出し、本発明を完成するに至った。
〈発明の開示〉 本発明は、人腎細胞の培地より回収しつる蛋白質であり
、5DS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動により測定
した分子量が約5万ダルトンであり、還元剤処理によっ
て低分子化が起こらず、またプラスミン処理により酵素
活性を発現゛りるチモゲンの一種である線維素溶解酵素
酵素に関Jるものである。
[原料の調製] 原料としては人腎細胞が用いられるが、この人腎細胞は
、例えば人胎児腎より得たpr+marycultur
e又はdipioid cellsを入手し、これを継
代培養し、線雑素溶解酵素産生細胞を分離したものが利
用される。例えばm胞を2〜20×104cells 
/mRの数で植え込み、3日間はど培養を続け、細胞数
が植え込み数の約3倍になった時点で! トリプシン−EDTA混液を添加し、単層の幼若な細胞
を回収して得たものが使われる。
[培養条件] 培地としては、例えばWaymoutllの培地、Du
lbecco’s modified MIEN培地な
どが用いられ、前培養時には、前該培地中に熱不活化牛
胎児血清を5%添加し、本酵素産生時には0.1%ヒト
血清アルブミンを添加した無血清培地を用いて培養する
。無血清培地にはヒトまたはウシアルブミン、ラクトア
ルブミン氷解物、トランスフェリン、各種脂肪酸、イン
シュリン等のホルモンなどを添加してもよい。培養時間
は2〜3日程度であり、培養培地を交換・回収する。こ
の培地中に本発明の線維素溶解酵素が産生されている。
[綜維素溶解酵素の回収] 培地からの線維素溶解酵素の回収は、例えば、当該培地
を遠心分離、減圧濃縮、塩析分画、ゲル濾過、濃縮、イ
オン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマト
グラフィー等を、適宜組み合わせることによって行なわ
れる。
より具体的には、例えば次のごとき方法によって回収さ
れる。すなわち、まず培地を遠心分離し、上清を回収す
る。この回収液をイオン交換クロマトグラフィーにより
部分精製する。担体としては、弱酸性陽イオン交換体が
最適であり、例えばCM−交換体、あるいはDuo I
 i te等が例示される。担体をpH4,5〜6.5
、より好ましくはp f−15〜6に調整した後、回収
液を展開して担体に吸着させる。上記の緩衝液で洗浄し
た後に、I)87.5〜9.5、より好ましくはpH8
〜9の緩衝液で本酵素を溶出する。緩衝液としては、リ
ン酸緩衝液等が例示される。さらに、この溶出液をアフ
イニデイークロマトグラフイーにより高度精製する。担
体としては、ポリクロナール抗体カラム、モノクロナー
ル抗体カラムのどちらを用いてもよい。
ポリクロナール法の場合、抗線維素溶解酵素抗体は、高
度に精製した線維素溶解酵素を動物に免疫し、得られた
血清から回収・精製することによって得られる。
当該抗血清の製造は公知の方法にて行なえばよく、例え
ば高度精製線維素溶解酵素と70インドの完全アジュバ
ントの混合乳液を作り、動物の陵内に2〜3回注射し、
最終免疫の数日後採血を行ない室温で凝固せしめた後、
4℃で一夜放置し、3.000rE11.20分間の遠
心分離により当該抗血清が得られる。
免疫に用いる動物としては、特に動物種を選ぶ必要はな
く、例えば、ラット、71クス、ウサギ、ヤギ、ウマ等
が挙げられる。当該抗血清の精製は、例えば、J、^−
、ChetSoc、、62.3386 (1940) 
、 Fed。
Proc、、17.1161 (1958)に記載の方
法にて行なわれる。
モノクロナール法の場合、細胞融合法により抗線維素溶
解酵素を得る。細胞融合法は自体既知の手段にて行なわ
れ、その−例は増殖性を持った細胞と目的とする抗体を
産生しているリンパ球とをポリエチレングリコールの存
在下で反応せしめることにより、増殖性と抗体産生能と
を同時に兼ねそな屍だ細胞を製するもので、この細胞の
産生ずる抗体は一個の抗原決定基に対してのみ反応する
単一の抗体である。
本発明では増殖性を持つ細胞としてマウスミエローマ細
胞を、抗体産生リンパ球として線維素溶解酵素で免疫さ
れたマウス牌臓細胞(Bill胞)を用いて融合させ、
さらに目的とする抗体を産生じている細胞をスクリーニ
ングして、線雑素溶解酵素のモノクロナール抗体を得る
また、このようにして得られた抗線雑素溶解酵素を、そ
の活性を失うことなく固定化づる方法としては、以下の
不溶性マトリックスを応用することができる。アミノ酸
のコポリマー(J、Biol、Che鵬、、236.1
970 (1961)) 、セルロース(Nature
己堕、 576 (1961)) 、アガロースあるい
はセファデックス(Nature、 215.1491
 (1967) 、 Nature、245.3059
 (1970)) 、ポリアクリルアミド(Biocb
en+、、8.4074 (196G))。これらの方
法により抗線維素溶解酵素を効率良く固定化しうる。ま
た、このようにして得られた吸着剤を用いることにより
、収率良く、しかも高純度の1!維素溶解酵素を得るこ
とができる。
本発明に係るlit組素溶解酵素のアフィニティークロ
マトグラフィーは以下の通りである。陽イオン交換体に
より部分精製した線紐受溶解酵素を、1)H6−8の緩
衝液で平衡化しl〔抗線維素溶解酵素抗体カラムと接触
・吸着させる。カラムを洗浄後、pH2−4の水溶液で
溶出J°る。
なお、上記の回収法は本発明線紐受溶解酵素回収法の一
例を示したにづ°ぎず、もちろん他の方法によって回収
してもよい。かくして得られた線維素溶解酵素は、化学
用、薬学用、医学用の試薬として用いてもよく、又医薬
品として用いる場合には、医薬品の製造の通例技術にし
たがって、要すれば加熱処理、除菌濾過、凍結乾燥、分
注、製剤化を行なえばよい。又、精製工程中または精製
後、溶液中に安定化剤として、アルブミンまたは非イオ
ン性界面活性剤、例えばトリトンX−100、Twee
n80等を添加することが好ましい。かくして新規な線
維素溶解酵素を含有する医薬が提供される。
E本発明線維素溶解酵素の特性] ■分子間 5O8−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法(Natu
re、 227.680−685 (1970) )を
用いて、本発明からなる線維素溶解酵素の分子量を測定
し1こところ、約5万ダルトンであった。なお分子量は
分子量既知の標準蛋白との比較によって決定し、また前
処理として、37℃、2時間または100℃、2分間、
1%SDS、1%2−メルカプトエタノールによる還元
処理を各々行なった。
■W9素感受感 受性Biol、Chem、、257.3276−328
3 (1980)に準じて、プラスミンに対する感受性
実験を行なった。その結果、本発明からなる線維素溶解
酵素はそれ自身はプラスミノーゲンアクチベーター活性
を示さなかった。しかし、プラスミン処理をすることに
より活性が発現し、その活性発現の程度はプラスミン処
理の1度(表1)、およびその処理時間(表2)に依存
していた。活性測定法は後記の通りである。
前者の実験は、本線紐受溶解酵素蛋白量として、1.3
μ97idを調製し、これに各濃度のプラスミンによっ
て約60分間の前処理を行なった後に発現される酵素活
性を測定した。
後者の実験は、プラスミンを0.1μg/ld及び木線
腑素溶解酵素蛋白聞として1.3μg/Idを調製し、
プラスミンによる処理時間による効果を経時的に測定し
た。
このことから、本発明からなる線帷素溶解酵素はヂモグ
ンの一種であることが判明した。
以下余白 ■還元剤処理 1%SO8,1%2−メルカプトエタノール、37℃・
2時間、もしくは、100℃・2分間の処理に対する本
発明からなる酵素の抵抗性を分子用測定法に準じて調べ
た。その結果、未処理線維素溶解酵素と処理後S!雑紐
受解酵素は同じ電気泳動パターンを示し、この酵素が一
本鎖であることを確認した。
■活性測定法 合成基質法(クリーソンら 1IaelO3tasis
、 、 7.76 (1978)) 、もしくは平板法
(アストラップらArch、Biochem、Biop
hys、、40,346−351.(1952) )に
よって活性を測定できた。フィブリノーゲンはMi I
es社のbovine、 fibrinogen、 F
r、 I (微酔のプラスミンを含む)を使用した。
■その他の性状について 活性中心:ウロキナーゼのセリン活性部位に結合するp
−アミノベンズアミジンを固定したセファローズゲルに
本発明からなる線維素溶解酵素を接触させたが、吸着し
なかった。このことがら、本発明からなる線維素溶解酵
素のセリン活性部位は分子内部にはいっており、従来の
ウロキナーゼとは高次構造が異なっているものと推定さ
れる。
フィブリン親和性:本発明からなる線維素溶解酵素はフ
ィブリンへの親和性が強く、組織プラスミノーゲン・ア
クチベーター類似の性質を有する。
このことは血栓溶解療法において重要な意味を持つ。即
ち、従来のウロキナーゼではプラスミンの失活が早いた
めに大量投与しなければならず、そのために出血傾向な
どの重篤な副作用が惹起される。ところが、本発明から
なる線維素溶解酵素はフィブリンへの親和性が高いため
に固相(フィブリン〉上に限定した線溶現象を惹起させ
ることができ、血栓溶解療法にとって理想的な医薬を提
供するものである。
以下余白 〈実施例〉 培養人腎細胞を0.1%ヒト血清アルブミン添加無血清
培養液に3日間培養し、培養液を遠心分離し、その上清
を凍結して保存した。プールした培養上清をI)85.
5に調整した後、CM −3ephadeX C−50
に接触した。0.16 Mリン酸緩衝液(DH5,5)
でカラムを洗浄した後、0.16Mリン酸緩衝液(pl
−18,5’)で吸着していた線帷素溶解酵素を溶出さ
せた。
一方、線維素溶解酵素で予め免疫しておいたマウスBA
LB/cの牌臓細胞とマウスミエローマ細胞をポリエチ
レングリコールにより融合させたハイブリドーマのうち
、線紐受溶解酵素に対する抗体産生の高いクローンを選
択した。この融合細胞の培養液から、抗線維素溶解酵素
モノクローナル抗体を回収した。このモノクローナル抗
体をBrCN活性化3 cpl+arose4 B (
P harw+acia社)に固定した。
このモノクローナル抗体カラムを0.4HNaC1含有
0.1Hリン酸緩衝液(pH7,0)で平衡化し、これ
に前記の線維素溶解酵素を含有する溶出液を接触した。
0.4HNaCI含有−0−,1Mリン酸緩衝液(pI
−17,0)でカラムを洗浄した後、吸着していた線維
素溶解酵素を0.5HNaCl含右0.2Hグリシン−
MCI水溶液(pH2,5>で溶出させた。溶出液を除
菌濾過した後、凍結乾燥し高度精製線維素溶解酵素を得
た。
回収率は、約90%であり、又tの精製品は5DS−ポ
リアクリルアミドゲル電気泳動法により分子量5万の1
本の帯を示した。
特許出願人 株式会社 ミドリ十字 代 理 人 弁理士 圧用 隆 手続補正書(方式) 昭和59年 2月16 さ詠 特許庁長官殿 1、事件の表示 昭和58年特許1ri第170354号2、発明の名称 線紐受溶解醇累 3、補正をづる者 事f(との関係 特許出願人 氏名(名称) 株式会社 ミドリ十字 4、代理人 住所 〒541 大阪市東区今橋1丁目15番地の1株
式会社ミドリ十字内 5、補正命令の日付 昭和59年 1月11日6、補正
により増加する発明の数 なし7、補正の対象 明細書
の発明の名称の欄、特許請求の範囲の欄、発明の詳細な
説明の欄 手続補正書(自利 昭和59年 2月23日 込 特許庁長官殿 1、事件の表示 昭和58年特許願第170354号 2、発明の名称 線維系溶解酵素 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 氏名(名称) 株式会社 ミドリ十字 4、代理人 住所 〒541 大阪市束区今[1丁目15番地の1株
式会社ミドリ十字内 電話(06) 228−0700 7、補正の対象 明細書の発明の詳細な説明の欄 (1)明、t+IIl書第2頁、第17行の「酵素酵素
」を「酵素」に訂正する。
(2)回書第3頁、第12行の「前核培地」を[前記該
培地Jに訂正する。
(3)回書第3頁、第13行の「01係」を「無血清培
地、好ましくは」に訂正する。゛ (4) 回書第3頁、第16行の「トランスフェリン、
」の後に、「各種アミノ酸、」を挿入する。
(5)回書第6頁、第14行〜第15行、及び回書第7
頁、第2行〜第3行の「抗線維素溶解酵素」を「抗線琲
素溶解酵素抗体」に4正する。
(6)同1第9頁、最終行下に、「又、不発明からなる
線維系溶解酵素を、プラスミン処理した後還元処牌し、
5DS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行ったとこ
ろ、分子量約3万と、約2万の断片に分解されていた。
よって、このプラスミン処理後の生成物は、従来の人尿
由来ウロキナーゼと同一物と推定される。」を挿入する
(7)回書第12頁、第3行と第4行の間に、[二次構
造:不発明からなる線維系溶解酵素を円偏光二色性によ
って、α−へリックス含量を調べたところ、従来の人尿
由来ウロキナーゼに比較して、α−へリツクス含量が高
かった。このこと院?本線維素溶解酵素と、従来の人尿
由来ウロキナーゼとは、二次構造が異なっている事が示
された。」を挿入する。
(8)回書第12頁、最終行下に以下を挿入する。
「フィブリノーゲンへの影響:従来の人尿由来つoキナ
ーゼは、血栓部位のフィブリン以外に、血漿中のフィブ
リノーゲン、凝固因子(第V因子、第■因子、第X1l
l因子)をも分解し、出血傾向増大の副作用が問題とな
る。そこで、本発明からなる線維系溶解酵素による血漿
中のフィブリノーゲン分解を調べた。
■でフベルしたフィブリノーゲンを人血漿中に前もって
添加しておき、不発明からなる線維系溶解酵素(500
IU/m)または、従来の人尿由来ウロキナーゼ(15
o o IU/d)を加え、37℃下2分、10分、6
0分、120分、180分後にサン、プリングし、5D
S−ポリアクリルアミドゲル電気泳動とオートラジオグ
ラフィーにより125■−フィブリノーゲンの分解の程
度を経時的に測定した。
分子量330,000のフィブリノーゲンは、プラスミ
ンにより、分子量240,0000.155,000.
85.000.50,000 の断片、およびその他の
小さな断片に分解されるが、本発明からなる線維素溶解
酵素は、血漿中に180分間存在してもフィブリノーゲ
ンを(豆とんど分+!IIしなかった。一方、従来の人
尿由来ウロキナーゼを作用させた場合、10分間でかな
シ多くのフィブリノーゲンが分解され、さらに分解は進
んでいった。
すなわち、本発明からなる線維素溶解酵素は、フィブリ
ンへの親fll性が高く、フィブリン溶解能が高いが、
血漿中のフィブリノーゲンを分解しないことより、血栓
部位のフィブリンのみを分解し、ウロキナーゼ大量役馬
の際に問題となる副作用である血中フィブリノーゲン減
少に伴う出血傾向の増大を引き起こし難いと言える。
血栓溶解能:ヒト血漿から作成したフィブリン血栓に対
する溶解能を調べだ。125Iでラベルしたフィブリン
血栓を、本発明から力る線組素溶解酵素または、従来の
人尿由来ウロキナーゼで含有血漿中で37℃、3時間放
置し、溶解したフィブリンの放射活性を測定した。その
結果を、表4に示す。この結果より本発明からなる線維
素溶解酵素の血栓溶解能は、従来の人尿由来ウロキナー
ゼのそれより、約3倍優れていることが判明した。
表4 血漿中での安定性:血漿中での本発明からなる線維素溶
解酵素の分子量、及び一本鎖のWt造を調べることによ
り、安定性を横割した。125■でラベルした本発明か
らなる線維素溶解酵素1 s 00 I U/ml)を
37℃の人血漿中で放置し、1時間、2時間、3時間後
にサンプリングし、それを2分した。一方は、1lsD
sで変性し、他方は、1%SDS及び1係2−メルカプ
トエタノールで還元処理した。
これらの5DS−ポリアクリルアミドケル電気泳動及び
オートラジオグラフィーを行った結果、3時間後におい
ても、非還元および還元処理ともに0時間と同じ泳動パ
ターンを示し、分子量約5万の1本の帯を示した。よっ
て、本発明からなる線餠素溶解酵素の分子量及び一本鎖
の構造は、血漿中では安定と言える。
前記合成基質法により、本発明からなる線誰素溶解酵素
の血漿中でのウロキナーゼ活性を測定したが、活性は発
見しなかった。
以」二のことより、本発明からなる線維素溶解酵素d、
酵素前駆体として血漿中で安定であると言える。
抗ウロキナーゼ抗体および抗ヒトメラノーマ由来TPA
抗体による酵素活性の中和:本発明からなる線維素溶解
酵素の活性をプラスミンにより発現させた。。さらに、
抗ウロキナーゼ抗体、もしくは抗ヒトメラノーマ由来T
PA抗体を添カロし、37℃、90分間放置後、残存酵
素活性を前F合成基質法、もしくは平板法で測定したと
ころ、プラスミン処理によって発現する本発明からなる
線維素溶解酵素の酵素活性は、抗ウロキナーゼ抗体によ
って阻害されたが、抗TPA抗体によっては阻害されな
かった。
以上のことより、本発明からなる線に、([素溶解酵素
は、フィブリン親和性において、T I) Aと類イ以
の性質を示すが、TPAや、その前駆物質とは異る物質
である。
血栓溶解の機序:以上の本発明からなる線#、fli素
溶解酵素の性質か呟 この酵素は従来の人尿由来ウロキ
ナーゼとは血栓溶解機構が異なっているものと思われる
人尿由来ウロキナーゼは血漿中および1nt斗全−ヒの
プラスミノーゲンに直接的に作用し、生成されるプラス
ミンがフィブリノーゲンやライブ1ノンを分解する。
一方、本発明からなる線維素溶解酵素は血漿中ではプラ
スミノーゲン・アクチベーター活性を示さず、フィブリ
ンとの親和性が高い故、血栓部位に到達しやすく、フィ
ブリンに結合し、血栓中に含まれる微量のプラスミンに
より血栓上でウロキナーゼ活性を発現すると思われる。
そして、フィブリン分子に結合しているプラスミノーゲ
ンをプラスミンに変換し、フィブリンを分解すると思わ
れる。
この様に本発明からなる線維素溶解酵素を使用した場合
、フィブリン(血栓)という固相上のみに限定した線溶
現象を期待する事ができ、新しいタイプの線維素溶解剤
として大いに期待できる。」以上 手続補正書(自利 昭和59年 3月30日 特許庁長官殿 昭和58年特許願第170354号 2、発明の名称 線維素溶解酵素 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 氏名(名称) 株式会社 ミドリ十字 4、代理人 住所 〒541 大阪市東区今橋1丁目15冨地の1株
式会社ミドリ十字内 6、補正により増加する発明の数 なし7、補正の対象 (1)明細書第12頁第4行 「フィブリン親和性:」の後に[本発明からなる線維素
溶解酵素(ff、素置として5工U)をフィブリノーゲ
ン2 ”t / rxlを含む反応混合物(例えは血漿
など)に添加した。この検体をトロンビンにより凝固さ
せた後、37℃で15分間インキュベーションした。凝
塊と上清を遠心分離し、上溝中のプラスミノーゲン活性
を測定した。
この値を非結合量とし、全体量から引いた値をフィブリ
ンへの結合量として算出した(表3)。Jを挿入する。
(2) 明細書第12頁第4行以下に 「表3 」 を挿入する。
手続補正1!!(自発) 1、事件の表示 昭和58年特許願第170354号 2、発明の名称 線維素溶解酵素 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 氏名(名称) 株式会社 ミドリ十字 4、代理人 住所 〒541 大阪市東区今[1丁目15番地の1株
式会社ミドリ十字内 電話(06J 228−0700 7、補正の対象 (1) 明細書第11頁、下から第6行と第5行の間に 「■アミノ酸配列 本発明からなる線維素溶解酵素のアミノ酸配列の一部を
アプライド・バイオシステムズ社のGas −Phas
e Protein 5equencor、 Mcxl
el 470 A によりN末端から16番目まで決定
した。N末端から16個のアミノ酸配列は尿由来ウロキ
ナーゼのそれ(Hoppe−8eyler’s、 Z、
 ′Pk]ysiol、 Ohem、 868.115
5−1165(1982))と完全に一致した。」 を
挿入する。
(2) 同書第11頁、下から第5行の「■」を「■」
に訂正する。
手続補正書(自利 昭和59年/7月」2日 特許庁長官殿 昭和58年特許願第170354号 2、発明の名称 線紐受溶解酵素 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 氏名(名称) 株式会社 ミドリ十字 4、代理人 住所 〒541 大阪市束区4Ii1丁目15番地の1
株式会社ミドリ十字内 電話(061228−0700 7、補正の対象 明 細 書 (訂正) 1、発明の名称 プラスミノーゲン・アクチベーター前駆体2、特許請求
の範囲 人腎細胞の培養培地より回収しうる蛋白質であり、5D
S−ポリアクリルアミドゲル電気泳動により測定した分
子量が約5万ダルトンであり、還元剤処理ににっで低分
子化が起こらず、またプラスミン処理により酵素活性を
発現するチモグンの一種であるプラスミノーゲン・アク
ヂベーター前嬰俸・ 3、発明の詳細な説明 本発明は、プラスミノーゲン・アクチベーター前駆体(
以下ヂモゲンと言う)に関する。
〈先行技術〉 従来、プラスミノーゲン・アクヂベーターとしては、ウ
ロキナーUが著名である。このものは人尿および人腎細
胞の培養液から精製されており、主として分子量3万と
、分子量5万の2種からなる。このウロキナーゼは、高
分子のものが活性も高く最も医薬品として有用である。
そしてその分子構造は、H鎖(分子量3万)、L鎖(分
子量2万)の2本の鎖がジスルフィ1′結合によっての
み連結されている。それ故、還元処理によって容易に低
分子化される性質を持っていた。
本発明者は、上記知見を認識し、よりすぐれたプラスミ
ノーゲン・アクチベーター前駆体を得=るべく研究を重
ねた。その結果、人腎細胞の無血清培養液中に分子量約
5万で、還元処理によって低分子化が起こらず、しかも
フィブリンへの親和性が既知分子型のウロキナーゼに比
して高い本チtグンを見い出し、本発明を完成するに至
った。
〈発明の開示〉 本発明は、人腎細胞の培地より回収しうる蛋白質であり
、5DS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動により測定
した分子量が約5万ダルトンであり、還元剤処理によっ
て低分子化が起こらず、またプラスミン処理により酵素
活性を発現するチモグンの一種であるプラスミノーゲン
・アクヂベーター前駆体に関するものである。
[原料の調製] 原料としては人腎細胞が用いられるが、この人腎細胞は
、例えば人胎児腎より得たPrimaryCultur
e又はdipioid cellsを入手し、これを継
代培養し、本チモゲン産生細胞を分離したものが利用さ
れる。例えば細胞を2〜20X 104cellS/d
の数で植え込み、3日間はど培養を続け、細胞数が植え
込み数の約3倍になった時点でトリプシン−[ED丁A
混液を添加し、単層の幼若な細胞を回収して得たものが
使われる。
[培養条件コ 培地としては、例えばWaymouthの培地、Du 
I becco’s modified )IEH培地
などが用いられ、前培養時には、前記該培地中に熱不活
化生胎児血清を5%添加し、本ヂモゲン産生時には無血
清培地、好ましくは、ヒト血清アルブミンを添加した無
血清培地を用いて培養する。無血清培地にはじトまたは
ウシアルブミン、ラフ1ヘアルブミン氷解物、トランス
フェリン、各種アミノ酸、各種脂ntr酸、インシュリ
ン等のホルモンなどを添加してもよい。
培養培地は2〜3日程度ごとに、交換する。この培地中
に本発明のチモグンが産生されている。
[本チモグンの回収] 培地からの本チモゲンの回収は、例えば、当該培地を遠
心分離、減圧濃縮、塩析分画、ゲル濾過、濃縮、イオン
交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラ
フィー等を、適宜組み合わせることによって行なわれる
より具体的には、例えば次のごとき方法によって回収さ
れる。すなわち、まず培地を遠心分団1し、上清を回収
する。この回収液をイオン交換クロマ1〜グラフイーに
より部分精製する。担体としては、弱酸性陽イオン交換
体が最適であり、例えばCM−交換体、おるいは0LI
O1ite等か例示される。担体をp)−14,5〜6
.5、より好ましくはF) I−15〜6に調整した後
、回収液を展開して担体に吸着さUる。上記の緩衝液で
洗浄した後に、p目’7.5〜9.5、より好ましくは
pi−18〜9の緩衝液で本チモゲンを溶出する。緩衝
液としては、リン酸緩衝液等が例示される。゛ざらに、
この溶出液をアフィニティークロマトグラフィーにより
高度精製する。
担体としては、ポリクロナール抗体カラム、モノクロナ
ール抗体カラムのどちらを用いてもよい。
ポリクロナール法の場合、杭木チモゲン抗体は、高度に
精製した本チモゲンを動物に免疫し、得られた血清から
回収・精製することによって得られる。
当該抗血清の製造は公知の方法にて行なえばよく、例え
ば高度精製水チモグンと70インドの完全アジュバント
の混合乳液を作り、動物の陵内に2〜3回注則し、最終
免疫の数日後採血を行ない室温で凝固uしめた後、4°
Cで一夜放置し、3.00orpm、20分間の遠心分
離により当該抗血清が得られる。
免疫に用いる動物としては、特に動物種を選ぶ必要はな
く、例えば、ラット、マウス、ウナギ、A7ギ、ウマ等
が挙げられる。当該抗血清の精製は、例えば、J、Am
、Chcm、Soc、、62,3386 (1940)
 、 Fed。
Pr0C,,17,1161(195B)に記載の方法
にて行なわれる。
モノクロナール法の場合、細胞融合法にJ:り折本チモ
グンを得る。細胞融合法は自体既知の手段にて行なわれ
、その−例は増殖性を持った細胞と目的とする抗体を産
生じているリンパ球とをポリエチレングリコールの存在
下で反応せしめることにより、増殖性と抗体産生能とを
同時に兼ねそなえた細胞を製するもので、この細胞の産
生する抗体は一個の抗原決定基に対してのみ反応する単
一の抗体である。
本発明では増殖性を持つ細胞としてマウスミエローマ細
胞を、抗体産生リンパ球として本チモゲンで免疫された
マウス牌臓細胞(B細胞)を用いて融合させ、さらに目
的とする抗体を産生じている細胞をスクリーニングして
、本チモグンのモノクロナール抗体を得る。
また、このにうにして得られた抗水チモグン抗体を、そ
の活性を失うことなく固定化する方法としては、以下の
不溶性マトリックスを応用Jることができる。アミノ酸
のコポリマー(J、Biol、C11cm、、236.
1970 (1961)) 、セルロース(Natur
e、 189、 57B (1961)) 、アガロー
スあるいはごファデックス(NajUro、 215.
1491 (1967) 、 Nature、245.
3059 (1970)) 、ポリアクリルアミド(B
iochem、 、 8、4074 (1966) )
。これらの方法により抗水チモグン抗体を効率良く固定
化しうる。また、このようにして得られた吸着剤を用い
ることにより、収率良く、しかも高純度の本ヂモゲンを
得ることができる。
本発明に係るヂモグンのアフィニティークロマ1〜グラ
フイーは以下の通りでおる。陽イオン交換体により部分
精製した本ヂモゲンを、p 1−16−8の緩衝液で平
衡化した抗水チモゲン抗体カラムと接触・吸着させる。
カラムを洗浄後、pH2−4の水溶液で溶出する。
なお、上記の回収法は本発明ヂモグン回収法の一例を示
したにすぎず、もちろん他の方法によって回収してもよ
い。かくして得られた本チモゲンは、化学用、薬学用、
医学用の試薬として用いてもよく、又医薬品として用い
る場合には、医薬品の製造の通例技術にしたがって、要
すれば加熱処理、除菌濾過、凍結乾燥、分注、製剤化を
行なえばよい。又、精製工程中または精製後、溶液中に
安定化剤として、アルブミンまたは非イオン性界面活性
剤、例えばトリトンX−100、Tween80等を添
加することが好ましい。かくしてIJi[な本ヂモゲン
を含有する医薬が提供される。
[本ヂモグンの特性] ■分子量 5DS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法(Natu
re、 227.680−685 (1970) )を
用いて、本発明からなる本チモグンの分子量を測定した
ところ、約5万ダルトンであった。なお分子量は分子量
既知の標準蛋白との比較によって決定し、また前処理と
して、37°C12時間または100℃、2分間、1%
SDS、1%2−メルカプトエタノールによる還元処理
を各々行なった。
■酵素感受性 J、Biol、Chem、、257.3276−328
3 (1980)に準じて、プラスミンに対する感受性
実験を行なった。その結果、本発明からなるチモゲンは
それ自身はプラスミノーゲンアクチベーター活性を示さ
なかった。
しかし、プラスミン処理をすることにより活性が発現し
、その活性発現の程度はプラスミン処理の濃度(表1)
、およびその処理時間(表2)に依存していた。活性測
定法は後記の通りである。
前者の実験は、本チモグン蛋白量として、1.3μg/
−を調製し、これに各濃度のプラスミンによって約60
分間の前処理を行なった後に発現される酵素活性を測定
した。
後者の実験は、プラスミンを0.1μg/mll及び本
ヂモグン蛋白量として1.3μ97m1lを調製し、プ
ラスミンによる処理時間による効果を経時的に測定した
このことから、本発明からなるプラスミノーゲン・アク
チベーター前駆体はチモグンの一種であることが判明し
た。
又、本発明からなるチモゲンを、プラスミン処理した後
還元処理し、5DS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
を行ったところ、分子量約3万と、約2万の断片に分解
されていた。よって、このプラスミン処理後の生成物は
、従来の人尿由来ウロキナーゼと同一物と推定される。
以下余白 表1 プラスミン前処理にJ:る プラスミノーゲンアクヂベーター活性(uA/)表2 
プラスミン前処理による プラスミノーゲンアクチベーター活性の経時変化■還元
剤処理 1%SDS、1%2−メルカプトエタノール37℃・2
時間、もしくは、100’C・2分間の処理に対する本
発明からなるチモグンの抵抗性を分子量測定法に準じて
調べた。その結果、未処理水チモゲンと処理模本チモグ
ンは同じ電気泳動パターンを示し、この本チモグンが一
本鎖であることを確認した。
■活性測定法 合成基質法(クリーソンら llaemostas i
 s. 、 7. 76’ (1978) ) 、もし
くは平板法(アストラップらArch.Biochem
.Biophys.、便,346−351,(1952
) )によって活性を測定できた。フィブリノーゲンは
Miles社のbovine, fibrinogen
, Fr. I (微量のプラスミンを含む)を使用し
た。
■アミノ酸組成および配列 本発明者らは、既に、ヒトウロキナーゼをコードしたm
RNAを本発明に用いたのと同じ人腎細胞から分離し、
そのcDNAの塩基配列を決定したく特願昭59−37
119>。一方、本発明からなるヂモグンをBrCN分
解し得られた8個の7ラグメントについてアプライドバ
イオシステムズ社のGas−Phase Protei
n Sequencer Model 470Aを使用
した自動Edman分解法により、そのアミノ酸配列の
一部(109個のアミノM)について分析を行った。そ
の結果、ヒトウロキナーゼ前駆体を]−ドしたcDNA
から予想されるアミノ酸配列と本分析結果と一致してい
ることが明らかになった。
さらに、4本発明からなるチモゲンを加水分解し、その
アミノ酸組成を調べた(表3)。アミノ酸組成について
も両者は一致した。
これらの知見から本発明からなるチモゲンは、ヒトウロ
キナーピ前駆体をコードしたcDNAから推定されたウ
ロキナーピ前駆体そのものに相当することが強く支持さ
れた。
以下余白 表3 ■その他の性状について 活性中心:ウロキノ−−1のセリン活性部位に結合する
p−アミノベンズアミジンを固定したセファローズグル
に本発明からなるチモゲンを接触させたが、吸着しなか
った。このことから、本発明からなるチモゲンのレリン
活性部位は分子内部にはいっており、従来のウロキナー
ゼとは高次tPi造か異なっているものと推定される。
二次構造二本発明からなるヂモグンを円偏光二色性によ
って、α−ヘリックス含量を調べたところ、従来の人尿
由来ウロキナーゼに比較して、α−ヘリックス含量が高
かった。このことから、本チモグンと、従来の人尿由来
ウロキナーゼとは、二次構)hが異なっている事が示さ
れた。
フィブリン親和1i二本発明からなるチモゲン(酵素量
として5 U)をフィブリノーゲン2mg/dを含む反
応混合物(例えば血漿など)に添加した。この検体をト
ロンビンにより凝固さぜた後、37°Cで15分間イン
キュベーションした。凝塊と上清を遠心分離し、上清中
のプラスミノーゲン活性を測定した。この値を非結合量
とし、全体量から引いた値をフィブリンへの結合量とし
て坑1出したく表4)。
本発明からなるヂモグンはフィブリンへの親和性か強く
、組織プラスミノーゲン・アクヂベーター類似の性質を
有する。このことは血栓溶解療法において重要な意味を
持つ。即ち、従来のウロキナーゼではプラスミンの失活
か早いために天吊投与、しなければならず、そのために
出血傾向などの重篤な副作用か惹起される。ところか、
本発明からなるチモゲンはフィブリンへの親和性が高い
ために同相(フィブリン)上に限定した線溶現象を惹起
させることかでき、血栓溶解療法にとって理想的な医薬
を提供するものである。
表4 フィブリノーゲンへの影響:従来の人尿由来ウロキナー
ゼは、血栓部位のフィブリン以外に、血漿中のフィブリ
ノーゲン、凝固因子(第V因子、第■因子、第X■因子
〉をも分解し、出血傾向増大の副作用が問題となる。そ
こで、本発明からなるヂモゲンによる血漿中のフィブリ
ノーゲン分解を調べた。
125■でラベルしたフィブリノーゲンを人血漿中に前
もって添加しておき、本発明からなるチモグン(500
U/d)または、従来の人尿由来ウロキナーゼ(1,5
001U/m>を加え、37°C下、2分、10分、6
0分、120分、180分後にザンブリングし、5I)
S−ポリアクリルアミドゲル電気泳動とオー1〜ラジオ
グラフイーにJ:す125■−フィブリノーゲンの分解
の程度を経時的に測定した。
分子量330,000のフィブリノーゲンは、プラスミ
ンにより、分子量240,000. 155,000.
85,000゜50.000の断片、およびその他の小
さな断片に分解されるか、本発明からなるヂモゲンは、
血漿中に180分間存在してもフィブリノーゲンをほと
んど分解しなかった。一方、従来の人尿由来ウロキナー
ゼを作用させた場合、10分間でかなり多くのフィブリ
ノーゲンが分解され、さらに分解は進んでいった。
すなわち、本発明からなるチモゲンは、フィブリンへの
親和性か高く、フィブリン溶解能が高いが、血漿中のフ
ィブリノーゲンを分解しないことにす、血栓部位のフィ
ブリンのみを分解し、ウロキナーゼ大量投与の際に問題
となる副作用である血中フィブリノーゲン減少に伴う出
血傾向の増大を引き起こし難いと言える。
血栓溶解能:ヒト血漿から作成したフィブリン血栓に対
する溶解能を調べた。1′■でラベルしたフィブリン血
栓を、本発明からなるチモグンまたは、従来の人尿由来
ウロキナーゼ含有血漿中で37°C13時間放置し、溶
解したフィブリンの放射活性を測定した。その結果を、
表5に示づ。この結果より本発明からなるチモゲンの血
栓溶解能は、従来の人尿由来ウロキナーゼのそれにす、
約3倍優れていることか判明した。
表5 血漿中での安定性:血漿中での本発明からなるチモゲン
の分子量、及び−水銀の構造を調べるこ25 とにJ:す、安定性を検問した。 ■でラベルした本発
明からなるヂモゲン(500U/m)を37°Cの人血
漿中で放置し、1 [1rj間、2時間、3時間後にリ
ーンプリングし、それを2分した。一方は、1%SDS
で変性し、使方は、1%SDS及び1%2−メルカプト
エタノールで還元処理した。
これらの5DS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動及び
オートラジオグラフィーを行った結果、3時間後におい
ても、非還元および還元処理ともに0時間と同じ泳動パ
ターンを示し、分子量約5万の1本の帯を示した。よっ
て、本発明からなるヂモゲンの分子量及び−水銀の構造
は、血漿中では安定と言える。
前記合成基質法により、本発明からなるチモゲンの血漿
中でのウロキナーゼ活性を測定したか、活性は発現しな
かった。
以上のことより、本発明からなるチモゲンは、酵素前駆
体として血漿中で安定であると言える。
抗ウロキナーゼ抗体および抗ヒトメラノーマ由来丁PA
抗体による酵素活性の中和:本発明からなるチモゲンの
活性をプラスミンにより発現さ−Uた。さらに、抗つロ
キナーゼ抗体、もしくは抗ヒトメラノーマ由来TPA抗
体を添加し、37°C190分間放置後、残存酵素活性
を前記合成基質法、もしくは平板法で測定したところ、
プラスミン処理によって発現する本発明からなるチモグ
ンの酵素活性は、抗ウロキナーゼ抗体によって阻害され
たか、抗TPΔ抗体によっては阻害されなかった。
以上のことより、本発明からなるチモグン【、ll、ウ
ロキナーゼの前駆物質であり、フィブリン親和性におい
て、TI)Δと類似の性質を示づ−が、丁PAや、その
前駆物質とは異なる物質である。
血栓溶解の機序:以上の本発明からなるヂモゲンの性質
から、この酵素は従来の人尿由来ウロキナーゼとは血栓
溶解機構か異なっているものと思われる。
人尿由来ウロキナーゼは血漿中および血栓上のプラスミ
ノーゲンに直接的に作用し、生成されるプラスミンがフ
ィブリノーグンヤフィプリンを分解する。
一方、本発明からなるヂモグンは血漿中ではプラスミノ
ーゲン・アクヂベーター活性を示さず、フィブリンとの
親和性が高い故、血栓部位に到達しやすく、フィブリン
に結合し、血栓中に含まれる微量のプラスミンにより血
栓上でウロキナーゼ活性を発現すると思われる。そして
、フィブリン分子に結合しているプラスミノーゲンをプ
ラスミンに変換し、フィブリンを分解すると思われる。
この様に本発明からなるチモゲンを使用した場合、フィ
ブリン(血栓)という同相上のみに限定しだ線溶現象を
期待する事かでき、新しいタイプの線維素溶解剤として
大いに期待できる。
〈実施例〉 培養人腎細胞を0.1%ヒト血清アルブミン添加無血清
培養液に3日間培養し、培養液を遠心分離し、その上清
を凍結して保存した。プールしたJ8養上清をpH5,
5に調整した後、CM −S cDhadcxC−50
に接触した。0.16Mリン酸緩衝液(pl−45,5
)でカラムを洗浄した後、0.16Mリン酸緩衝液(p
H8,5>で吸着していた本チ七グンを溶出させた。
一方、本チモゲンで予め免疫しておいたマウスBALB
/cの稗臓細胞とマウスミエローマ細胞をポリエチレン
グリコールにより融合させたハイブリドーマのうち、本
チモゲンに対する抗体産生 〜の高いクローンを選択し
た。この融合細胞の培養液から、抗水チモゲンモノクロ
ーナル抗体を回収した。このモノクローナル抗体をCN
Br活性化5epharose4 B (PIlarm
acia社)に固定した。
このモノクローナル抗体カラムを0JINaC1含有0
.1Mリン酸緩衝液(pl−(7,0>で平衡化し、こ
れに前記の本チモゲンを含有する溶出液を接触した。0
.4HN a CI含有0.INリン酸緩衝液(1)I
−17,0)でカラムを洗浄した後、吸着していた本ヂ
モゲンを0.5HNaC1含有0.2Mグリシン−1−
10I水溶液([)I−12,5>で溶出させた。
溶出液を除菌濾過した後、凍結乾燥し比活性が少なくと
も80.0OOU /mびの高度精製水ヂモゲンを得た
なお、この精製品は5DS−ポリアクリルアミドゲル電
気泳動法により分子量5万の1本の帯を示した。
特許出願人 株式会社 ミドリ十字 代 理 人 弁理士 圧用 隆

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 人腎細胞の培養培地より回収しうる蛋白質であり、5D
    S−ポリアクリルアミドゲル電気泳動により測定した分
    子量が約5万ダルトンであり、還元剤処理によって低分
    子化が起こらず、またプラスミン処理により酵素活性を
    発現するヂモゲンの一種である線維素溶解酵素。
JP58170354A 1983-09-13 1983-09-13 プラスミノーゲン・アクチベーター前駆体含有組成物 Expired - Lifetime JPH0736755B2 (ja)

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