JPS6039935Y2 - コネクタ付きケ−ブル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、多端子コネクタを装着したコネクタ付きケー
ブルに関する。

電子機器の内部あるいは機器間の電気接続用として、両
端に多端子コネクタを装着したケーブルが用いられる。

このケーブルの端末は第１図に示すように、ケーブルシ
ース１を除去され露出した心線２を所定順に所定間隔で
平行に並べた後、各心線の絶縁被覆を破って一挙に全心
線と全端子の接続ができる多端子ワンタッチコネクタ３
をここに装着したものである。

ところが、このようなケーブルの端末においては露出し
た心線２を外傷から保護する必要があり、また一部の心
線に大きな張力が加わることが無いように、抗張力のあ
るカバーを別途用意してシース端４からコネクタ３まで
の間の心線をすべて覆うようにしていた。

ところが、このカバーはケーブルの外径や心線数あるい
はコネクタの種類に応じて各種設ける必要があり、また
その装着作業も繁雑で、材料管理上も作業性の面でもコ
ストダウンの妨げとなっていた。

本考案は、上記の点に着目してなされたものである。

本考案の目的は即ち、特別に心線のカバーを用意する必
要を無くし、また、心線に過大な張力が加わる心配が無
く、さらにその端末形成作業の簡便なコネクタ付きケー
ブルを提供することにある。

本考案のコネクタ付きケーブルの端末部斜視図を第２図
に示す。

そしてその端末形成工程を第３乃至６図に示す。

図において、例えばポリエチレン絶縁、撚り線導体の心
線５の５０本を集合撚り腰ビニルシース６を被覆したケ
ーブル７には、その端末において各心線５を所定の順番
に並べて互いに熱融着させた後、心線５の間隔と同ピツ
チで心線と同数の端子を並べたコネクタ８が装着されて
いる。

このコネクタ８は周知のワンタッチコネクタと称される
もので、装着と同時に各端子の内部に設けられた針状突
起が心線５の絶縁被覆をつき破り、各心線の導体を露出
させなくても一挙に全心線の電気接続作業の完了するも
のである。

またケーブル７はこの端末部において適宜個所、例えば
ポリエチレンのバンド９，１０．１１でバインドされて
いる。

このような端末は次のようにして形成する。

まず、第３図に示すようにケーブルの端末においてシー
ス６に所定長切れ目１２を入れ、第４図のようにこの切
れ目１２から心線５を引き出す。

そして、心線５をケーブル長手方向とほぼ直交する方向
へ折曲げた状態で所定の順番に心線５を整列させ、接着
剤や接着テープあるいは熱融着等によって第５図のよう
に心線整列部１３を形成する。

次に第６図のように、心線整列部１３にワンタッチコネ
クタ８を装着し、このコネクタ左端より左方に突き出た
ケーブルシース６を切断する。

そして、コネクタ左端とシース先端を第２図のようにバ
ンド１４て結束し、さらにコネクタ中央部や右端近傍の
シースも同様にバンド９．１０．１１で締め付ける。

このバンドはポリエチレン製の帯状体を巻き付けて合せ
目を熱融する方式のものを使用した。

上記の実施例において、コネクタにワンタッチ式のもの
を用いたので、あらかじめ心線を整列し、接着処理等を
施こす必要があったが、端子を個々に圧着したりハンダ
付けするコネクタを使用した場合は整列作業は不要とな
る。

また、コネクタ８とシース６とは図中コネクタ左端にお
いてバンド１４により結束したが、コネクタ中央におい
てもまた両方でも適宜必要に応じてその位置を選定でき
る。

また、シースのみを締め付けているバンド９．１０．１
１は、粘着テープや熱収縮チューブに置き換えが可能で
ある。

以上説明した本考案のコネクタ付きケーブルは、端末か
ら心線を引出す際に従来切除していたシース端をそのま
ま心線のカバーに利用したので、心線保護用カバーを別
途用意する必要が無い。

しかも、心線がケーブル長手方向とほぼ直角な方向に折
曲げられているので、ケーブル長手方向に力が加わって
もこの折曲げ部分で力が吸収され緩和される。

また、ケーブルシース端がコネクタと結束されているの
で、ケーブル長手方向に加わった張力にも十分強力な保
護となる。

また、コネクタのピンヘッダーへの着脱作業時にもこの
結束部を持てば心線に張力が加わる恐れが無い。

もちろん、それ以外の部分を誤って引っ張っても心線が
折曲げられているので、ただちに心線に大きな力が加わ
ることが無く、またこの端末近傍の曲げに対しても耐久
性が良い。

なお、最も心線に張力の加わり易いコネクタ着脱作業時
、以上のような構成により安全性が高まったので、ケー
ブル本体に外力が大きく加わる恐れさえなければ、端末
処理作業を容易にするために、第２図の矢印Ａの位置で
始めにシースを切除し、最後に再び切除したシースを被
せて熱収縮チューブ等でその継ぎ目をカバーするように
してもよい。

以上のように本考案のコネクタ付きケーブルは、電子機
器の接続用として安価でかつ信頼性の高いものであって
、きてめで実用性のあるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の多端子コネクタ付きケーブルの斜視図、
第２図は本考案のコネクタ付きケーブルの斜視図、第３
乃至６図はその端末形成工程を示す説明図である。 ５・・・・・・心線、６・・・・・・シース、８・・・
・・・コネクタ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多数の心線を有するケーブルと、このケーブルの心線を
   電気接続する多数の端子を有するコネクタとから戊り、
   前記ケーブルはその端部において、ケーブルシースがケ
   ーブル長手方向に切り裂かれ、この切り裂き部より引き
   出された前記心線はケーブル長手方向とほぼ直交する方
   向へ折り曲げられて前記コネクタの端子に接続され、前
   記ケーブルシースの一部が前記コネクタに結束されてい
   ることを特徴とするコネクタ付きケーブル。