JPS6033096Y2 - 自動車の吊り天井支持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、サンルーフを備えた自動車の吊り天井構造に
関するものである。

この種の自動車では、・例えば第１図及び第２図に示す
ように、運転室の屋根を形成するルーフパネル１に開口
２を設け、この開口２にガラス等を設けたカバー３を着
脱可能に取り付け、あるいは、前記開口２を開閉可能な
ガラス等で覆い、又はζ前記開口２を固定ガラス等で覆
うようにしている。

又、自動車の天井面を吊り天井で構成する場合は、左右
のルーフサイトレール間にリスティングワイヤを張設し
てこのワイヤで天井材を吊り上げ支持するようにしてい
るが、前記のようにしてルーフパネルに開口を設けた場
合は、この開口部分でリスティングワイヤを分断せざる
を得ない。

従って、従来では例えば第２図に示すように、ルーフサ
イトレール４のインナ５とアウタ６とでリスティングワ
イヤ７の外端部を支持させたうえで、このワイヤ７の内
端部をブラケット８でルーフパネル１等に固定していた
ので、リスティングワイヤ７の取付作業が複雑化すると
共に部品点数が多くなる欠点があった。

尚、第２図中、９はリスティングワイヤ７で吊上支持さ
れた天井材、１０は開口２の周縁を形成するドリップチ
ャンネル、１１は該チャンネル１０の下面に装着したパ
ッド、１２は天井材９の外端縁をルーフサイトレール４
のフランジ部に止着するドアオープニ、ングトリム、１
３は天井材９をドリップチャンネル１０の内周縁に止着
すると共に前記カバー３とドリップチャンネル１０との
当接部をシールするウェザ−ストリップである。

本考案は、前記したような従来の欠点を解消し、ブラケ
ット等のような固定部品を使用することなくリスティン
グワイヤを容易かつ確実に取り付けることができるよ、
うＩ；シた安価で組立作業性の良い自動車の吊り天井支
持装置を提供することを目的とするものである。

、、。以下に本考案を第３図から第５図までに示された
一実施例について説明する。

運転室の屋根面を形成するルーフパネル２０には開口２
１を設けると共に、該開口２１を縁取るハウジングと称
されるチャンネル材２２を前記ルーフパネル２０に固定
している。

そして、前記チャンネル材２２の下面にパッド２３を接
着固定しているが、このパッド２３の下面両側には車体
の幅方向に沿う切欠溝２４を所定の間隔（リスティ１ ングワイヤの配設間隔）で形成している。

一方、前記ルーフパネル２０の両側縁を支持するルーフ
サイトレール２５は、インナ２６とアウタ２７とで構成
されている。

ここに、ルーフサイトレールインナ２６には、前記パッ
ド２３に形成した切欠溝２４に対応する孔２８を穿設し
ており、この孔２８と前記切欠溝２４の底面とを結ぶ直
線より下方の位置でルーフサイトレールアウタ２７をイ
ンナ２６側に折曲形成することによって、このルーフサ
イトレールアウタ２７の内面に係合部２９を形成じ、こ
の係合部２９と前記孔２８と切欠溝２４とでリスティン
グワイヤ３０を安定よく張設支持できるようにしている
。

□尚、図中、３１はリスティングワイヤ３０、で吊上支
持される可撓性に富む天井材、３２は天井材３１の外端
縁をルーフサイトレール２５のフランジ部に止着する機
能をも有するドアオ−プニングトリム、３３は天井材３
１の内端縁をチャンネル材２２の内周フランジ部に止着
する機能を有するウェザ−ストリップである。

上記の構成において、天井材３１を張設するには、まず
その袋部分をリスティングワイヤ３０を挿通する。

続いて、こめリスティングワイヤ３０の外端部をルーフ
サイトレールインナ２６に設けた孔２８からレール２５
内に挿入してその先端をルーフサイトレールアウタ２１
の係合部２９に当接係合させる。

そして、□り雀ティングワイヤ３０への拘束力を解放し
て名め内端部をパッド２３の切欠溝２４内に係合させれ
ば、リスティングワイヤ３０が安定よく・張設支持され
る。

即ち、リスティングワイヤ３０は詳述するまでもなくバ
ネ鋼材等で構成されており、その外端部を係止するルー
フサイトレールアウタ２７の係合部２９をパッド２３の
切欠溝２４の底面とルーフサイトレールインナ２６の孔
２８とを結ぶ直線より下方に位置させるので、リスティ
ングワイヤ３０の両端が切欠溝２４の底面とアウタ２７
の係合部２９とに下方からそれぞれ弾圧係止される。

又、リスティングワイヤ３０の内外両端部の前後動が切
欠溝２４及び孔２８で阻止されると共に、左右方向への
移動が切欠溝、２４とルーフサイトレールアウタ２７と
で阻止されるので、リスティングワイヤ３０の弾力に抗
してその内端部を切欠溝２４ｂ）ら脱出させない限り、
リスティングワイヤ３０は安定よく張設保持されること
になる。

尚、開口２１を設けていない部分の天井材は、左右のル
ーフサイトレールで支持されたりスティングワイヤによ
って吊り上げ支持されるものであり、その端末部分は従
来同様にドアオープニングトリム等で所定の位置に止着
される。

尚、実施例では、ルーフサイトレールアウタ２７の係合
部２９を折曲げによるコーナ一部で構成したものである
が、ルーフサイトレールの断面構造によっては孔又は段
部等を設けてこれを係合部としても良い。

又、実施例では、リスティングワイヤ３０を帯板材で構
成した吊上刃と安定性とを向上させているが、これを通
常の線材で構成しても良い。

以上説明したように本考案によれば、従来のようにブラ
ケット等の取付部品を必要とすることなく、ルーフサイ
トレールのインナに形成した孔、同アウタに形成した係
合部及び、開口部周縁下面に位置するパッドに設けた切
欠溝を利用してリスティングワイヤを安定よく張設支持
できるので、いわゆるサンルーフを備えた自動車の天井
の組付作業性を向上できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を適用する自動車の一例を示す斜視図、
第２図は従来例を示す第１図のＡ−Ａ断面図、第３図は
本考案の一実施例を示す要部の断面図、第４図は第３図
のＢ−Ｂ断面図、第５図は第３図のＣ−Ｃ断面図である
。 ２０・・・・・・ルーフパネル、２１・・・−Ｎ口、２
３−・・・・・パッド、２４・・・・・・切欠溝、２５
・・・・・・ルーフサイトレール、２６・・・・・・イ
ンナ、２７・・・・・・アウタ、２８・・・・・・孔、
２９・・・・・・係合部、３０・・・・・・リスティン
グワイヤ、３１・・・・・・天井材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ルーフパネルに設けた開口とルーフサイトレールとで挾
   まれた部分に天井材を吊り上げ支持するりスティングワ
   イヤの取付構造であって、前記開口縁の下面に装着した
   パッドの下面に所定の間隔で切欠溝を設け、該切欠溝に
   対応する孔をルーフサイトレールのインナに穿設し、前
   記切欠溝の底面と孔とを結ぶ直線より下方に位置する係
   合部をルーフサイトレールアウタの内面に形成し、可撓
   性に富む天井材を吊上支持するりスティングワイヤの外
   端部をルーフサイトレールインナの孔からアウタの係合
   部に挿入係合させて該ワイヤの内端部をパッドの切欠溝
   内に下方から弾圧係合保持させたことを特徴とする自動
   車の吊り天井支持装置。