JPS6025993B2 - 洗濯機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、洗濯機、特に洗濯、脱水など複数の作業を
同一槽で行なう一槽式の洗濯機に関するもので、脱水時
に発生する振動を低減しようとするものである。

従来の一糟式洗濯機は通常第１図および第２図に示すよ
うに構成されているが、ここでは脱水に関する部分のみ
を示し、たとえば洗濯に必要な部分は説明の便宜上省略
している。

即ち第１図および第２図において、１は外枠、２は外枠
１内に配置され洗濯水３ともに洗濯物４を収納する洗濯
槽、５は洗濯槽２を回転駆動する回転軸、６は脱水時に
洗濯槽２の回転に応じてその壁面を上昇し、外枠１内に
こばれ落ちた洗濯水３を仕切る水仕切板、７は回転軸５
の周囲に配置され、こばれ落ちた水の漏水を防止するシ
ール、８は水仕切板６とシール７との間に配置されたパ
ッキン、９は強化板１０と支持装置１１によって支持さ
れた軸受板、１２，１３は軸受板９に取付けられ、回転
軸５を支持する上軸受および下軸受、１４は洗濯槽２の
脱水作業を行なわせるため回転軸５に取付けられ、図示
しない駆動モータからベルトを介して駆動されるプーリ
である。

このように構成された従釆の洗濯機において、脱水時の
振動発生は上述の支持系、回転系の構造から必然的に予
想されることであるが、洗濯機が上下両軸受の外側にあ
る、いわゆるオーバーハングした回転系の場合、藤系に
不釣合おもりが存在すると、起動時、定格回転時、停止
時ともに不釣合による大きな振動が発生し、振動や騒音
の原因となることがある。この不釣合おもりが発生する
主な原因は、脱水時に洗濯槽２が回転すると、洗濯水は
遠０力を受け洗濯槽２の壁面を上昇し、外部に排水され
る際、洗濯物４が洗濯水の流れによって第２図に示す如
く洗濯槽２の壁面を上に移動し、図示の如き位置に止ま
った状態で脱水作業が行なわれることにある。

このように洗濯機の上部に不釣合がある場合は、それが
比較的わずかな量であっても著しい振動騒音の原因とな
る。この発明は、このような従釆のものの欠点を藤消す
べくなされたもので、脱水時、洗濯機の回転によって生
ずる遠心力によって洗濯槽下部に設けた栓を作動させ、
洗濯槽の下部から排水することにより洗濯物が洗濯槽上
部に上昇することを防止し、洗濯槽上部に不釣合が発生
しないようにして、振動騒音を低減しようとするもので
ある。

以下第３図〜第５図にもとづいてこの発明の一実施例を
説明する。即ち第３図〜第５図において、２１は洗濯槽
２の下部内周面に周方向に延長して数個所設けた排水口
、１５は洗濯物が排水口２１に入らないように排水口２
１に取付けられた網、１６は洗濯槽２に支点１７におい
て取付けられ、遠心力によって回動し、排水口２１を開
閉する栓、１６１は栓１６の端部に形成され栓１６の開
き過ぎを防止するストッパ部、１８は洗濯槽２とばね受
けを兼ねた栓１６のストツパ１６１との間に設けられた
栓１６の復帰用のばねである。ここで排水口２１、栓１
６、ばね１８によって排水機構が構成されている。この
ように構成されたものにおいて、第５図に示すように栓
が開いた状態のばね力をＦ、栓１６のストッパ部１６１
を含めた可動部の重心位置をＧ、全体の質量をｍ、Ｇと
回転中心との距離をｒ、支点とばね力および遠心力の作
用線との距離をそれぞれ１，，１２とすると、栓１６が
完全に開く回転速度ｆ（ｒｐｓ）は次式で表わされる。

ｆ＝財母また停止状態で栓が閉じる力Ｆ，は次式で表わ
される。

Ｆ．＝芋従って、栓が閉じる力Ｆ，が内部の水圧に十分
耐える適切な値になるようにＦ１，／１２を設定し、次
に栓が開く回転速度ｆを３ｐｓ程度に設定して各定数の
値を定める。

このように設定された排水機構を備えた洗濯槽２は、脱
水時において、洗濯槽２が回転を開始した直後に栓１６
が遠心力によって開き、排水口２１との間に間隙２１１
が生じて排水される。

従って排水は洗港糟の下部から行なわれ、洗濯物は洗濯
水の流れによって洗濯機の下部に集まるので、たとえこ
の部分の洗濯物の偏りによって不釣合が生じても、大き
な振動が発生することが少ない。またここでは洗濯槽下
部の直径を上記の直径より大きくしているので、脱水時
に洗濯物はより一層洗濯槽下端に溜まりやすく、上述の
如き振動発生の防止の効果が一層顕著になる。上記のよ
うにこの発明による洗濯、脱水など複数の作業を行ない
うるよう回転自在に支持された洗濯槽の下部に遠心力に
応鰯して洗濯槽内の水を排水する排水機構を設けたもの
で、脱水時洗濯物を洗濯槽の下部に溜めることにより、
洗濯物の偏りによる不釣合に起因する振動を著しく低下
させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従釆の一槽式洗濯機を一部断面で示す側面図、
第２図は第１図の要部を一部断面で示す側面図、第３図
〜第５図はいずれもこの発明の−実施例を示す図で、第
３図は要部を一部断面で示す側面図、第４図は動作状態
を示す要部拡大断面図、第５図は作用を説明するための
概略図である。 図中１は外枠、２は洗濯槽、３は洗濯水、４は洗濯物、
５は回転軸、１５は網、１６は栓、１７は支点、１８は
ばねである。 なお図中同一符号は同一又は相当部分を示す。第′図 第Ｊ図 第Ｚ図 第Ｊ図 第Ｊ図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 洗濯、脱水など複数の作業を行ないうるよう回転自
   在に支持された洗濯槽の下部内周面に周方向に延長して
   設けられた排水口を、遠心力に応動して回動する栓によ
   つて開放し、上記洗濯槽内の水を排水するようにしたこ
   とを特徴とする洗濯機。 ２ 排水口が設けられている部分の洗濯槽の直径を、洗
   濯槽の他の部分の直径より大きくしたことを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の洗濯機。 ３ 排水口は洗濯槽の下部内周面に周方向に延長して複
   数個設けられている特許請求の範囲第１項記載の洗濯機
   。