JPS6025540Y2 - 電磁流量計 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電磁流量計に係り、特にユニット化により組
立の容易化を図るとともに性能に影響を及ぼす電極部の
変位を防止するなど小口径用に適した電磁流量計に関す
るものである。

小口径用の電磁流量計では、関係寸法を保持するするよ
うに配置された磁界発生装置、外筐、接続フランジ等が
主体構造となり、それらと関係位置を保持して細い測定
管を挿通配置するようになるため、測定管と主体構造と
の相対的変位の防止の問題や、組立の困難性などの問題
がある。

相対的変位の防止手段として測定管を主体構造に取り付
は後、樹脂等でモールドして固定するようにしたものが
あるが、傷みやすい測定管の交換が非常にやりにくくな
る欠点があった。

本考案は、上記の事情に鑑みてなされたもので、ユニッ
ト・化により組立が容易であるとともに測定管を着脱可
能に位置固定するようにして、測定管の交換も容易化し
た電磁流量計を提供するものである。

以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

第１図乃至第４図は本考案による電磁流量計の一実施例
を示すもので、第１図は一部を切欠して示す正面図、第
２図は第１図の触矢視断面図、第３図は第１図の分解図
、第４図は第３図におけるフランジ付ボデーの平面図で
ある。

これらの図において、１は測定管で、可視性を有する絶
縁材料で作られ、軸対称に対向取着された一対の電極５
の取着位置を中心として適宜の長さは流体圧に対して変
形しないだけの厚内に形成され、残りの部分は薄肉に形
成されている。

測定管用の可撓性絶縁材料としては、４ふつ化エチレン
樹脂、ＦＥＰ（商品名テフロン１００）、２ふつ化エチ
レン樹脂、１塩化３ふつ化エチレン樹脂等が適している
。

このような材料で作られた測定管の厚内部３に硬質の白
金イリジウム線を打ちこんで電極５とする。

１１は磁界発生装置で、中心に磁極１２を有する有底円
筒状の外筐１３の内部に磁極１２に同心的に巻回された
励磁コイル１４が装着されており、一対の取付足１５を
有している。

２１はフランジ付ボデーで、連結部材２２の両端にフラ
ンジ２３．２４が固着された構造をなしており、磁性体
材料で作られている。

第４図に示すように、連結部材２２は平板状で、その両
面は磁界発生装置１１がその電極１２を同心に対向させ
て取着される座面２５になっており、この座面２５に磁
界発生装置１１の外筐１３の開口端が０＋Ｊング１６を
介して当接される。

座面２５は中央部が励磁コイル１４の外径より若干大き
い中心孔２６を有する中ぬき状に形成されている。

さらに、フランジ付ボデー２１にはフランジ２３．２４
の中心を結ぶ軸線と同心に測定管１が挿入される貫通孔
２７が設けられている。

またフランジ面には後述のラップジヨイントのフレア部
が納まる径の凹所２８が形成されている。

そして、測定器１は一対の電極５の方向が磁極１２の軸
線と直交するように貫通孔２７に挿入取着される。

３１はラップジヨイントで、測定管１の薄肉部２が挿入
される内径と貫通孔２７になめらかに液合する外径を有
するパイプ３２一端にフレア３３が形成された形状をな
し、ステンレス、チタン、セラミックなどの非磁性材料
で作られている。

上記のように構成された本考案−実施例の電磁流量計は
次のようにして組立てられる。

先ず、第３図に示すように、測定管１の薄肉部２を曲げ
てやりながらフランジ付ボデー２１の連結部材２゛２の
中心孔２６から貫通孔２７に片方づつ挿入して測定管１
を取り付ける。

この際、一対の電極５の方向が連結部材２２の座面５と
平行になるように取り付ける。

つぎに、２点鎖線で示すようにフランジ２３．２４から
つき出ている測定管の薄肉部２の先端をラップジヨイン
ト３１のパイプ３２内へ挿通させながらパイプ３２を貫
通孔２に液合挿入して行き、フレア３３をフランジの面
の凹所２８に当接させる。

この状態では、ラップジヨイント３１のパイプ３２の先
端が測定管１の厚肉部３の段部に当接して、両側から測
定管１の位置を固定する。

つぎに測定管１のフランジ面からつき出ている部分を第
１図に示すようにフレアに形成する。

つぎに、一対の磁界発生装置１１をその磁極１２を対向
させてフランジ付ボデー２１の座面２５にＯリング１６
を介して取り付け、取付足１５を締付ボルト１７により
締付固定して組立を完了する。

上述したように、本考案による電磁流量計は、測定管１
、磁界発生装置１１、フランジ付ボデー２１、ラップジ
ヨイント３１の四つのユニットで構成したので、組立お
よび分解が容易でしかも組立精度が容易に得られる。

また、測定管１をラップジヨイント３１により位置固定
するようにしたので、測定管が振動とか、熱などにより
変位することが防止され、したがって電極５の位置が正
確に保持されるので、電極のわずかの移動でも性能に大
きな影響を及ぼす小口径の電磁流量計においても安定し
た性能が維持される。

また、測定管の固定手段として樹脂モールドなどによる
固着を用いていないので、ラップジヨイント３１を抜き
出すことにより容易に測定管を交換することができる。

また、”測定管１は、薄肉部２を撓ませて曲げてやるこ
とにより容易にフランジ付ボデー２１の貫通孔２７に挿
入することができるとともに、電極の取着された中央部
が薄肉に形成されているので、流体圧に対して変形する
ことがなく電極位置の精度が維持される。

さらに、測定管１を絶縁材料で構成したので電極′５の
絶縁およびシールが容易となるため電極の取付構造が極
めて簡単になる。

したがって、磁界発生装置１１の磁極１２を十分測定管
１に近づけることができ、励磁電流を大きくすることな
くして十分な磁束密度が得られる。

その結果コイルの発熱のおそれもない。なお、第５図に
示すように、測定管１の厚肉部３を一方の側については
電極５取付位置から一方のフランジ２４に達する位置ま
で長くしてやり、それから先端までを薄肉部２に形成す
る。

そして、一方のフランジ２４の貫通孔２７に段部２７ａ
を設けるようにして、この段部２７ａにより、測定管１
の図示右方への変位をおさえるようにしてもよい。

この場合測定管の図示されていない反対側の構造は第１
図、第３図に示したものと同じで、ラップジヨイント３
１により位置固定される。

また、一対の磁界発生装置１１のいずれか一方の外筐１
３をフランジ付ボデー２１の連結部材２２の一方の面に
一体化して形成するようにし、励磁コイル１４を装着し
て一方の側の磁界発生装置を組み上げるようにしてもよ
い。

以上詳述したように本考案によれば、組立、分解、測定
管の交換が容易であるとともに、測定管ひいては電極の
変位、移動が防止されて安定な性能が維持されるなど、
小口径用に適した電磁流量計を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本考案による電磁流量計の一実施例
を示すもので、第１図は一部を切欠して示す正面図、第
２図は第１図のＡＡ矢視断面図、第３図は第１図の分解
図、第４図は第３図におけるフランジ付ボデーの平面図
、第５図は本考案に使用される測定管の異なる実施例で
ある。 １・・・・・・測定管、２・・・・・・薄肉部、３・・
・・・・厚肉部、５・・・・・・電極、１１・・・・・
・磁界発生装置、１２・・・・・・磁極、１３・・・・
・・外筺、１４・・・・・・励磁コイル、１５・・・・
・・取付足、２１・・・・・・フランジ付ポデー、２２
・・・・・・連結部材、２３，２４・・・・・・フラン
ジ、２５・・・・・・座面、２７・・・・・・貫通孔、
３１・・・・・・ラップジヨイント、３２・・・・・・
パイプ、３３・・・・・・フレア。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）一対の電極が軸対称に対向取着されこの電極取着
   位置を中心として適宜の長さが厚肉に残りの部分が薄肉
   に可撓性絶縁材料で形成された測定管と、中心に磁極を
   有する有底円筒状の磁性材料製の外筐の内部に磁極と同
   心的に巻回された励磁コイルを具えた一対の磁界発生装
   置と、この磁界発生装置がその磁極を同心に対向させて
   取着される中ぬきの座面をなしかつ前記測定管が挿入さ
   れる前記磁極の軸線と直交した貫通孔を有する平板状の
   連結部材の両端に前記貫通孔と直角にそれぞれフランが
   固着されたフランジ付ボデーと、このフランジ付ボデー
   の貫通孔に一対の電極の方向を前記磁極の軸線に直交さ
   せて挿入され前記測定管の薄肉部に外液するごとく少く
   とも一方のフランジ端面から前記貫通孔に挿入された先
   端が測定管の厚肉段部に当接された剛性をもつフレア付
   パイプ状のラップジヨイントとを具備した電磁流量計。
2. （２）一方の磁界発生装置の外筐がフランジ付ボデーの
   連結部材と一体に形成されたことを特徴とする実用新案
   登録請求の範囲第１項記載の電磁流量計。