JPS6014183Y2 - ホツパ−スケ−ル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は繰り返して被計量物の定量払出しを行うホッパ
ースケールに関し、供給された被計量物を計重する計重
ホッパーと、該計重ホッパーの上方に位置し、被計量物
を計重ホッパーに供給する供給ホッパーとの落差を自動
的に補正して、正確な定量払出しを行うホッパースケー
ルを提供するものである。

被計量物の中でも、特に粉粒体は周囲の環境（温度、湿
度）によって、その見かけ上の重さが変化するため、正
確な定量払出しを行うためには前記落差の補正値を環境
の変化に伴って補正する必要がある。

しかしながら従来のホッパースケールでは、操作者自身
が予め求められた落差補正値を設定して計量を行ってい
るため、落差補正値を度々変更しなから計重を行うこと
は極めて煩しく、正確な定量払出しは行うことは容易で
なかった。

以下、本考案によるホッパースケールの一実施例を図面
に基づいて説明する。

１は供給ホッパーで、その底部開口部を開閉するゲート
２を有し、シリンダ等の駆動装置３により駆動される。

４は供給ホッパー１の底部開口部下方に設けられた計重
ホッパーで、供給ホッパー１から払出された被計量物計
量のためのロードセルよりなる計重装置５を有し、シリ
ンダ等の駆動装置６によって、その底部開口部を開閉す
るゲート７を有する。

８は目標重量値を設定する定量設定部で、ポテンション
メータに定電流を供給し、かつ−回の目標払出し量に対
応した基準電圧Ｖｒを出力するように設定されている。

９は減算器で、計重ホッパー４内に受入れた被計重物の
重量値に対応した電圧Ｖｇを出力している計重装置５出
力を減数、前記基準電圧Ｖｒを被減数として入力し、両
者の電位差を出力する。

１０は一致検出回路としてのコンパレータで、入力電圧
Ｖｃが零（Ｖ）の時に正に飽和し、正に飽和することに
よって、駆動装置３に対してゲート２を直ちに閉鎖して
計重ホッパー４への被計量物の供給停止を命令し、また
駆動装置６に対しては遅延回路１１を介して前記落差中
に浮遊する被計量物が完全に計重ホッパー４に供給され
た後に、ゲート７の開放を命令して払出しを実施させる
。

１２は前記電位差を累積加算する加算部としての積分回
路で、演算増幅ＷｏＰと積分時間を決定する抵抗Ｒとコ
ンデンサＣ等から構成され、前記コンパレータ１０出力
が飽和することによって入力回路のスイッチＳＷ１がオ
ンし、前記減算器９出力信号の積分を開始し、コンデン
サＣがその積分値をホルトする。

なお、前記重量電圧Ｖｇ対して落差補正する手段として
積分回路１２出力電圧と減算器９出力電圧とを加算した
電圧をコンパレータ１０入力端子Ｖｃとしている。

また、駆動回路６はコンパレータ１０出力によって、一
旦ゲート２を開放すると、コンパレータ１０の出力状態
に係わらず、払出完了時点までゲート７を開放している
。

同様に駆動回路３は計重ホッパー４の払出し完了時点ま
でゲート２を閉鎖している。

動作開始に際して、スイッチＳＷ２をオンしてコンデン
サＣのホールドしている積分電圧を完全に放電させ、積
分回路１２出力電圧Ｖｏｏｔ ＝ Ｑ（Ｖ）とし、コン
パレータ１０入力端子Ｖｃを減算器９出力電圧によって
決定し、いわゆる落差補正が零の状態とする。

ここで、設定重量値はＡ（ｋｇ）で、定量設定部８出力
にはＡ （ｋｇ）に対応した電圧Ｖｒが出力されている
ものとして説明する。

供給ホッパー１から計重ホッパー４への供給が進むと計
重装置５出力電圧Ｖｇ （第２図ａ〕が前記基準電ＥＥ
Ｖｒに近づき、減算器９出力電圧が零（Ｖ）に近づく。

計重ホッパー４への供給量がＡ〔ｋｇ〕に達した時刻ｔ
１に減算器９出力電圧が零〔■〕となり、これを検出し
たコンパレータ１０〔第２図ｂ〕は駆動装置３にゲート
２の閉鎖を命令する。

しかしこの時亥九において供給ホッパー１と計重ホッパ
ー４との間には計重ホッパー４に負荷されていないａ（
ｋｇ）の被計量物が浮遊しているため、この落差に存在
する被計量物が計重ホッパー４に落下した時ｓ２におい
て１、計重ホッパー４には目標設定重量をａ （ｋｇ）
上回る被計量物の供給を受けたことになる。

従って、時刻ｔ２から積分を開始したコンデンサＣは一
定時間Ｔ後に目標設定重量ＡＣｋｇ〕と実際に供給され
た被計量物重量との偏差重量子ａ （ｋｇ）に対応した
積分電圧−Ｖａ （第２図Ｃ）をホールドする。

次回の計量において、コンパレータ１０入力端子Ｖｃは
減算器９出力電圧と積分回路１２出力の前記積分電圧−
Ｖａとを加算した電圧値に変化しているため、基準電圧
ＶｒはＡｋｇに対応した電圧値から、Ａ（ｋｇ） ａ
（ｋｇ）に対応した電圧値に補正されたことと等価と
なる。

そのためコンパレータ１０は計重ホッパー４への供給量
がＡ （ｋｇ） ａ （ｋｇ）に達した時刻もに出力
状態が正に飽和し、駆動装置３にゲート２の閉鎖を命令
して、落差に浮遊する被計量物が完全に落下した時刻ｔ
４に目標設定重量Ａ （ｋｇ）となるように自動的に落
差補正を行う。

また、ａｋｇの落差補正を行ったにも係わらず周囲環境
が変化して、前記落差に存在する被計量物が完全に落下
しても計重ホッパー４への供給量が目標重量値よりｂ
（ｋｇ）下回ったりすると、減算器９出力には偏差重量
値＋ｂ （ｋｇ）に対応した電圧が発生し、前記積分回
路１２の出力電圧ｖＯＯＴはホールド電圧−Ｖａに偏差
重量子ｂ （ｋｇ）に対応した積分電圧十ｖｂを加算し
た電圧−Ｖａ 十Ｖｂ ＝−Ｖｃに自動的に更新される
。

よって、周囲環境が変化しても続いて行われる定量払出
しは正確に実施することが可能である。

なお上記実施例において、目標重量値と計重ホッパーに
供給された被計量物の払出し直前の重量値との偏差重量
値を累積加算する加算部は、アナログ回路として説明し
たが、第３図のようにデジタル回路で構成しても同様で
ある。

第３図において１３は計重装置５出力信号をＢＣＤ信号
に変換する変換器、８′は設定した目標重量値をＢＣＤ
信号で出力する設定器、９′は減算器で、設定器８′に
出力信号を被減数、変換器１３出力を減数出力を減数と
して入力し、演算結果をＢＣＤ信号と極性信号Ｐとで出
力する。

１４は計重ホッパー４の払出し直前の減算器９′の演算
結果を累積加算する累積加算器で、累積値を落差補正値
として出力する。

１５は前記減算器９′の出力信号を被減算、累積加算部
１４の累積値を減数として入力している減算器、ＳＷ２
′は累積加算部１４の累積値リセットスイッチである。

１６は一致検出部としてのＮＡＮＤゲートで、減算器１
５出力のＢＣＤ信号が“００００”になることを検出し
て論理レベルＨ？１に反転する。

以上説明のように本考案によると、供給された被計量物
を計量する計重ホッパーと、計重ホッパー上方に位置し
計重ホッパーに被計量物を供給する供給ホッパーと、計
重ホッパーに供給された被計量物重量値と予め設定され
た目標重量値との一致を検出して供給ホッパーの被計量
物の供給停止を命令する一致検出部とを設けて繰り返し
て被計量物の定量払出しを行うよう構成すると共に、前
記目標重量値と計重ホッパーに供給された被計量物の払
出し直前の重量値との偏差重量値を累積加算する加算部
と、加算部の累積値によって前記一致検出部への目標重
量値を補正する落差補正手段とを設けて供給ホッパーと
計重ホッパーとの落差を自動補正するよう構成したため
、従来に比べ操作性が著しく向上すると共に正確な定量
払出しが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるホッパースケールの概略ブロック
図、第２図は第１図の要部波形図、第３図は他の実施例
を示す概略ブロック図である。 １・・・・・・供給ホッパー、４・・・・・・計重ホッ
パー、１０・・・・・・コンパレータ、１２・・・・・
・積分回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 供給された被計量物を計量する計重ホッパーと、計重ホ
   ッパー上方に位置し計重ホッパーに被計量物を供給する
   供給ホッパーと、計重ホッパーに供給された被計量物重
   量値と予め設定された目標重量値との一致を検出して供
   給ホッパーの被計量物の供給停止を命令する一致検出部
   とを設けて繰り返して被計量物の定量払出しを行うよう
   構成すると共に、前記目標重量値と計重ホッパーに供給
   された被計量物の払出し直前の重量値との偏差重量値を
   累積加算する加算部と、加算部の累積値によって前記一
   致検出部への目標重量値を補正する落差補正手段とを設
   けて供給ホッパーと計重ホッパーとの落差を自動補正す
   るよう構成したホッパースケール。