JPS5936983Y2 - コンバインの穀稈搬送部におけるカバ−及びチエン張り装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、コンバインの教程搬送部におけるカバー及び
チェン張り装置に関する。

コンバインにおいては、挾時搬送チェンなとで構成され
る教程搬送部が露出されたままであると不用意に作動部
に触れるなどして危険であるし、また、作業中未刈殻稈
が露出作動部分に倒れ込んで姿勢を乱されたり脱粒する
といった不具合が起るので、教程搬送部にお゛ける搬送
チェノの非搬送作用部分をカバーによって被覆すること
が行われる（例えば、実開昭５０−９９１３７号公報）
。

ところで、教程搬送部の非搬送部分をカバーでもって覆
う場合には、地面に接近し障害物に触れて損傷しやすく
、しかも未刈殻稈に接し易い搬送始端部を充分に覆うよ
うに形成しなければならないのであるが、上記の従来構
造のものは搬送チェノの非搬送部分全体を一様にカバー
しているので、搬送始端部のカバー作用を充分に遂し得
るものとなっていない。

また、従来のものでは搬送チェノの非作用部分全体が一
様にカバーで覆われて、機体夕Ｈ則部からみれば搬送チ
ェノ全体がカバーに内蔵された状態となるにかかわらず
、搬送チェノをカバー装着のままで外部から緊張操作す
る所作が施されていないので、緊張操作の場合にはいち
いちカバーを着脱しなければならず作業が面倒である。

そこで本考案は、緊張機構をもって構成されろ搬送チェ
ノの搬送始端部を適切にカバーしながら搬送チェノの緊
張操作はカバー装着状態のままで容易に行えるようにし
て提供するものである。

次に、図面に示す実施例について説明する。

第１図はコンバインの側面図を示し、覆帯式Ａ杆体１に
より支持する機体の前部に刈取搬送部Ａを、その後方に
脱穀装置Ｂを装設するが、刈取擲送部Ａにおいては前方
に分草板２及び引起し体３を装着し、その後方下部に刈
刃４を装着して、メ１刃４の上方から後方に向けて穀稈
の下部を挾持擲送する搬送チェノ５を延出するとともに
その上刃に穂先側搬送タイン６を延出し、搬送チェノ５
の後部側には縦搬送チェノ７の下部を接近させて接収し
、縦搬送チェノ７の上部を脱穀装置Ｂのフイ扁蕩チェン
８に接近させ、フィートチエン８の紋から機体後方に向
は排棄チェン９を延出して構成する。

前記刈取搬送部Ａの下方にお・ける穀稈搬送部において
、機体の左側部分には刈取フレーム１０側に固定する支
持金１１から支軸１２を立設し、該支軸１２は大径の遊
動スプロケット１３を遊嵌するとともにその下方に大径
のスターホイル１４を、上方にプーリー１５をそれぞれ
同体に設け、そのプーリー１５により突起１６′付ベル
ト１６を回動するよう掛廻し、前記スターホイル１４の
右側にも該スターホイル１４に噛合うスターホイル１７
を、その上方に突起１８′付ベルト１８を回動自在に設
け、両ベルト１６．１８を前方に向は倒へ字形に配設し
、その前方に案内体１９を設けて構成する。

また、前記遊動スプロケット１３の斜後方でやや上方の
位置には上方の支持筒２０により支承される駆動軸２１
で駆動する駆動スプロケット２２を装設し両スプロケッ
ト１３．２２には前記搬送チェノ５を掛廻し、該搬送チ
ェノ５の作用部に対しては挾扼杆２３を添設するととも
に該挾扼杆２３の前部２３′ をスターホイル１７の上
方側に屈曲延出して構成する。

両スプロケット１３，２２の間で搬送チェノ５の非作用
部に対し内方からテンションローラ２４ヲ当接させるが
、該テンションローラ２４の支軸２５を下方に延出して
搬送チェノ５の下方位となるアーム２６の一端ボス部２
６′ に嵌着し、アーム２６の他端支持部２６″を、フ
レーム側に固設した支軸２７に回動自在に嵌設し、両ス
プロケット１３．２２間にまたがつて搬送チェノ５の非
作用側及びテンションローラ２４の一部の上方をカバー
Ｃの上面２８により被覆し、該カバーＣのター１辺にそ
って下方に屈折形成し側面２９により搬送チェノ５が伸
びても充分に側方を被覆できるようにしてカバー〇をフ
レーム側に固設する。

また、カバー〇の夕Ｈ則宵口はアジャスターＤを設ける
が、該アジャスターＤは、固定の縦軸部３０に長いねじ
杆３１を貫挿し、縦軸部３０の両側方にお゛けるねじ杆
３１部分にナツト３２．３２’ を螺合して構成しねじ
杆３１の先端と前記アーム２６のボス部２６′との間に
は引張スプリング３３を連繋し、カバーＣの側面２９に
おける傾斜下縁２９′の下方をねじ杆３１が延長するよ
うにして構成する。

前記挾扼杆２３の直線部には２本の支杆３２．３２’を
固着して、両支杆３２．３２’ を下向ブラケット３３
に摺動自在に嵌挿するとともに、ブラケット３３内で両
支杆３２．３２’ に嵌挿した圧縮スプリング３４゜３
４′の弾力により挾扼杆２３を搬送チェノ５側に弾圧す
るように設け、機体に固定した支持杆３５にはＬ彫金具
３６を固着し、該り彫金具３６をステー３７の下部にボ
ルトナツト３８．３８’ により固定して、該ステー３
７をブラケット３３の下方側から上面部３３′の下面に
接合してボルト３９により固定するが、上面部３３′の
上方にはボルト３９の頭部３９′が突出するだけとなる
ようにして構成する。

したがって、挾扼杆２３を支持するブラケット３３の上
面部３３′上にはボルト頭部３３′ が突出するだけで
藁屑等のひっかかりがない状態を維持させることができ
る。

しかして、刈刃４で刈取られた穀稈の下部を両ベルト１
８．１６の突起１８’、１６’ により引寄せながら両
スターホイル１４．１７の間に掻込み、そのまま搬送チ
ェノ５と挾扼杆２３の間に挟持して搬送し、縦搬送チェ
ノ７に受継がせて脱穀装置Ｂに供給するが、搬送チェノ
５の路上方および夕Ｈ則宵口カバーＣにより被覆して安
全構造にすることができる。

その状態で、引張スプリング３３の引張力によりテンシ
ョンローラ２４を搬送チェノ５に弾圧させて緊張させる
が、搬送チェノ５が伸びてくると、機体の外方からナツ
ト３２．３２’ を操作してアジャスターＤの操作によ
りねじ杆３１を引き調節し、伸びた搬送チェノ５を緊張
させることができるが、伸びてもカバー〇により充分に
被覆され、テンションローラ２４はカバーＣの内方で充
分に緊張作用を行なう。

このように本考案は、刈刃４の上方中央部で噛合回動す
る一対の大径スターホイル１４．１７部から前方にむけ
て例式字形に突起付ベルト１６．１８を配設し、前記ス
ターホイル１４．１７部から後方にむけて、搬送チェノ
５と挾扼杆２３との対設からなる殻稈下部挾持搬送装置
を延設し、搬送チェノ５の非搬送作用側部分の路上方お
よび夕Ｈ宵口をカバー〇で被覆する構成のコンバイン搬
送部において、前記の搬送チェノ５は後部が平面視で内
側に偏寄しかつ、側面視で後高に傾斜するように配設し
て、上部から垂下する支持筒２０によって支承される駆
動軸２１で後側スプロケット２２が駆動されるように装
設するとともに、前記のカバーＣは搬送チェノの非搬送
側に沿って適宜離間して配設させて、前方部における側
面２９の垂下幅を、スターホイルの側部および搬送チェ
ノの側部を共通に覆うよう広幅にして形成し、かつ、広
幅垂下部分から後方上方になるほど幅狭になるようにし
て設け、搬送チェノの非搬送作用側に接当するテンショ
ンローラ２４とカバー外に設けられるアジャスターＤと
の連けいが幅狭垂下部分の下方を通して行われるように
したから、つぎのような利点がある。

■ スターホイル部から後方にむけて延設する搬送チェ
ノを平面視で後方内側に偏寄し側面視で後高じして配設
し、後部スプロケットを上方から垂下する駆動軸２１で
駆動するようにするとともに、その搬送チェノを覆うカ
バー〇は、前方部における側面２９の垂下幅を、スター
ホイルの側部および搬送チェノの側部を共通に覆うよう
広幅にして形成し、広幅垂下部分から後上方になるほど
幅狭になるようにして構成するので、地面に接近し未刈
殻稈により近く位置する搬送始端部の非搬送作用側の外
方は、搬送チェノのみならずスターホイル部までを充分
に覆うように広幅垂下部分でカバーして、雑草や隣接未
刈殻稈の異常搬送を行わせないようにでき、かつ障害化
との接当も防止して良好な搬送作用開始が図れる。

しかも搬送チェノ５の後部、つまり搬送終端側は、機体
内側に偏寄させ且つ搬送始端部よりも高く設けて未刈殻
稈から遠ざけながら地面よより離間させて未刈殻稈の異
常搬送や障害物との接触をさけるので、同部分を覆う垂
下部分は、前記の広幅垂下部分より徐々に幅狭にしても
支障がなく、カバー全体を小さくすることができ、搬送
チェノのテンションローラとカバー外のアジャスタとを
幅狭垂下部分を通して行え、杆カバー装着状態のままで
搬送チェノの緊張が行える便利なものとなった。

■ また、殻稈が搬送チェノ５によって挟持移送される
間に殻稈の稈身から離脱するハカマ、雑草等が、搬送チ
ェノの後端部におけるスプロケットへの巻掛り部で噛み
込まれるが、この雑草等は搬送チェノがスプロケットか
ら離脱する際に噛み込みが解かれると、移送終端部が地
面から離間して位置しているので下方に抜は落ち、それ
らが地上に落ちて行く部分には回転部分が存在しない（
スプロケットの駆動はその上部から行われる）から、回
転部分に巻付いたりすることがなくなり搬送チェノは常
に円滑に作動することができる。

■ 更に、搬送チェノ５に接当するテンションローラ２
４と、カバーＣ外のアジャスターＤとの連けいは、カバ
ー〇の側面幅狭垂下部分の下方を通して行われるので、
これらの位置は、地面から上方に離れることとなって泥
水上の影響や障害物との接当を受けることが少なくて安
全であり、カバーとテンションローラの連けい部の組付
けは、それぞれ個々独立して行えるので組付分解や調整
作業が簡単である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図はコンバインの側
面図、第２図はその一部の拡大図、第３図は第２図の部
分における一部破断の平面図、第４図は側断面図、第５
図は要部の平面図、第６図は一部を破断して示す第５図
の一部の拡大図、第７図はその側面図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 刈刃４の上方中央部で噛合回動する一対の大スターホイ
   ル１４．１７部から前方にむけて倒へ字形に突起付ベル
   ト１６．１８を配設し、前記スターホイル１４．１７部
   から後方にむけて、搬送チェノ５と挾扼杆２３、との対
   設からなる殻稈下部挾持搬送装置延設し、搬送チェノ５
   の非搬送作用側部分の路上方お・よび夕Ｈ則方をカバー
   〇で被覆する構成のコンバイン搬送部において、前記の
   搬送チェノ５は後部が平面視で内側に偏寄し、かつ、側
   面視で後高に傾斜するように配設して、上部から垂下す
   る支持筒２０によって支承される駆動軸２１で後側スプ
   ロケット２２が駆動されるように装設するとともに、前
   記のカバーＣは搬送チェノの非搬送側に沿って適宜離間
   して配設させて、前方部における側面２９の垂下幅を、
   スターホイルの側部お・よび搬送チェノの側部を共通に
   覆うよう広幅にして形成し、かつ、広幅垂下部分から後
   上方になるほど幅挾になるようにして設け、搬送チェノ
   の非搬送作用側に接当するテンションローラ２４とカバ
   ー外に設けられるアジャスターＤとの連はいが幅挾垂下
   部分の下方を通して行われるようにしたことを特徴とす
   るカバー及びチェン張り装置。