JP3295742B2 - コンバインの刈取装置 - Google Patents

コンバインの刈取装置

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JP3295742B2 JP13687093A JP13687093A JP3295742B2 JP 3295742 B2 JP3295742 B2 JP 3295742B2 JP 13687093 A JP13687093 A JP 13687093A JP 13687093 A JP13687093 A JP 13687093A JP 3295742 B2 JP3295742 B2 JP 3295742B2
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藤 和 登 安
田 東 司 古
垣 晴 三 稲
瀬 知 義 広
山 善 和 込
島 淳 寺
村 浩 久 野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば5条刈り以上の
多条刈り用コンバインにあって刈刃で刈取られた穀稈を
脱穀部に搬入するようにしたコンバインの刈取装置に関
する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、実開昭57−1
87033号公報に示す如く、脱穀部と刈取部のフロン
トゲートの間、並びに運転コラムとフロントゲートの間
の刈取部上方を防塵カバーによって覆う技術があるが、
左右方向に折畳み自在な1枚の幕によって防塵カバーを
形成しているから、運転コラム前側の形状に防塵カバー
の後側縁形状を一致させることにより、防塵カバー後側
縁の支持を容易に行い得ず、防塵カバー後側と運転コラ
ムの間に形成される隙間から粉塵が運転席方向に飛散し
易い不具合があり、特に長い穀稈を高位置で刈取ると
き、防塵カバー後側の隙間が大きくなり、防塵機能の向
上などを容易に図り得ない等の問題がある
【0003】
【課題を解決するための手段】然るに、本発明は、脱穀
部の前側に刈取部を設け、刈取部の引起しケース上側の
フロントゲートと脱穀部の間で、運転コラム側方の刈取
部上方を、平面視略四角形の前後防塵カバーによって覆
うコンバインの刈取装置において、フロントゲートと前
防塵カバーと運転コラムとの間の右穀稈搬送経路上方を
平面視略三角形の右防塵カバーによって覆い、フロント
ゲートに取付ける右防塵カバーの前部を低くしかつ前後
幅中間部を高くし、右側の穀稈穂先の通路を右防塵カバ
ーの内側に形成するもので、脱穀部とフロントゲートの
間の前後防塵カバーと、フロントゲートと運転コラムの
間の右防塵カバーを各別に設けるから、右防塵カバーを
小面積の硬質板材によって形成し得、フロントゲートを
利用して右防塵カバーを容易に固定し得ると共に、右防
塵カバーの前後幅中間部を高くして穀稈穂先の通路を内
側に形成するから、刈取り穀稈の長さに応じて刈取部を
上昇させても、右防塵カバー後側から運転コラム方向に
飛散する塵埃を容易に低減し得、搬送する穀稈の穂先が
右防塵カバーに干渉するのを防ぎ乍ら防塵機能の向上な
どを容易に図り得、しかも穀稈の搬送並びに刈取部の前
後長さ縮少に必要な高さを確保し乍ら右防塵カバーの前
側をフロントゲートの高さに低くし得、刈取部前部下側
の視界確保並びに右防塵カバーの取付け構造の簡略化な
どを容易に図り得るものである
【0004】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述
する。図1は右防塵カバーの側面説明図、図2はコンバ
インの全体側面図、図3は同平面図であり、図中(1)
は走行クローラ(2)を装設するトラックフレーム、
(3)は前記トラックフレーム(1)に架設する機台、
(4)はフィードチェン(5)を左側に張架し扱胴
(6)及び処理胴(7)を内蔵している脱穀部、(8)
は刈刃(9)及び穀稈搬送機構(10)などを備える刈
取部、(11)は刈取フレーム(12)を介して刈取部
(8)を昇降させる油圧シリンダ、(13)は排藁チェ
ン(14)終端を臨ませる排藁処理部、(15)は脱穀
部(4)からの穀粒を揚穀筒(16)を介して搬入する
穀物タンク、(17)は前記タンク(15)の穀粒を機
外に搬出する排出オーガ、(18)は運転操作部(1
9)及び運転席(20)を備える運転台、(21)は運
転席(20)下方に設けるエンジンであり、連続的に穀
稈を刈取って脱穀するように構成している。
【0005】図4乃至図6に示す如く、前記刈取り部
(8)は分草板(22)を介し取入れられる未刈り穀稈
を起立させる引起しタイン(23)を有する5条用引起
しケース(24)と、この引起された穀稈の稈元側及び
穂先側を掻込むスターホイル(25)及び掻込ベルト
(26)と、この掻込時稈元側を切断する刈刃(9)
と、切断後の右側2条分の穀稈の稈元側を左斜め後方に
搬送する右下部搬送チェン(27)と、右側2条分の穀
稈の穂先側を左斜め後方に向け搬送する右上部搬送タイ
ン(28a)を有する右上部搬送体(28)と、右側よ
り3条目の穀稈の稈元側及び穂先側を後方の右下部搬送
チェン(27)及び右上部搬送体(28)の送り中間位
置近傍に合流させる中央下部搬送チェン(29)及び中
央上部搬送タイン(30a)を有する中央上部搬送体
(30)と、左側2条分の穀稈の稈元側及び穂先側を右
下部搬送チェン(27)及び右上部搬送体(28)の送
り終端位置近傍に合流させる左下部搬送チェン(31)
及び左上部搬送タイン(32a)を有する左上部搬送体
(32)と、前記右下部搬送チェン(27)の送り終端
に合流する5条分の穀稈の稈元側を前記フィードチェン
(5)の送り始端に受継ぎ搬送する縦搬送チェン(3
3)と、前記右上部搬送体(28)の上方位置に配設し
て各搬送チェン(27)(33)によって搬送される穀
稈の穂部を脱穀入口方向に搬送する前及び後穂先搬送タ
イン(34a)(35a)を有する前及び後穂先搬送体
(34)(35)と、前記右上部搬送体(28)と縦搬
送チェン(33)との送り終端部間の上下略中央位置に
設けてフィードチェン(5)に適正姿勢で穀稈を受継ぎ
させる補助搬送チェン(36)とを備え、刈取られた5
条分の穀稈の稈元側及び穂先側を各チェン(27)(2
9)(31)及び各搬送体(28)(30)(32)を
介して縦搬送チェン(33)に受継ぎ合流させて脱穀部
(4)に供給し脱穀処理するように構成している。
【0006】図7乃至図9にも示す如く、前記脱穀部
(4)と引起しケース(24)上端のフロントゲート
(37)間の刈取部(8)上方を平面視略四角形状の左
前防塵カバー(38)及び後防塵カバー(39)で覆う
と共に、上部に運転操作部(19)を形成する右運転コ
ラム(40)とフロントゲート(37)間、の刈取部
(8)の右穀稈搬送経路(10a)上方を平面視略三角
形状の右防塵カバー(41)で覆って、刈取部(8)で
発生する塵埃などが運転席(20)に飛散するのを防止
している。
【0007】前記右防塵カバー(41)は図1側面視に
示す如く頂部(41a)を有するアーチ状に形成してフ
ロントゲート(37)上面に前端取付部(41b)下面
を固定支持させ、図8正面視に示す如く、左(同図では
右方向)上りに頂部(41a)を傾斜させると共に、図
9平面視に示す如く右端幅(t)より左端幅(T)を順
次大(t<T)とさせて、該カバー(41)の内側に右
側2条分の穀稈穂先の通路(42)を形成して、右側2
条分の穀稈の搬送中に穂先が前記カバー(41)に干渉
するのを回避させるように構成している。
【0008】図10乃至図11に示す如く、右側2条目
の引起しケース(24a)の非作用側と右側3条目の引
起しケース(24b)の作用側との間に穀稈分離体(4
3)を設けるもので、右側2条目の引起しケース(24
a)左側の刈取フレームパイプ(12a)に固設する取
付板(44)と、前記パイプ(12a)に基端を固設す
る引起し連結パイプ(45)の固定取付板(46)と
に、前記分離体(43)の下及び上部を取外し可能に固
設させ、倒伏・軟弱稈の分草掻込時右側3条目の引起し
ケース(24b)のタイン(23)に稈が掻込まれると
き、該稈が右側2条目の引起しケース(24a)の非作
用タイン(23)によって掻込まれるのを前記分離体
(43)で阻止する一方、右側2条目の引起しケース
(24a)左側の引起し左サイドカバー(47)の後部
に分離体(43)の前縁(43a)を沿わせる如く配設
して、前記カバー(47)が稈の抵抗によって後方の図
10矢印方向に押される状態のとき、カバー(47)を
前縁(43a)に支持させてその変形を防止するように
構成している。
【0009】なお、前記中央及び左上部搬送体(30)
(32)の上方にも中央及び左穂先搬送体(48)(4
9)を設けたものである。
【0010】本実施例は上記の如く構成するものにし
て、5条以上のコンバインにあって刈取部の右端側が機
体右側に拡張して、右側の穀稈搬送経路(10a)が運
転コラム(40)前方で左上りに長くなる場合でも、搬
送穀稈の穂先が右防塵カバー(41)の頂部(41a)
内側に形成される通路(42)を通過して、穀稈穂先が
右防塵カバー(41)に干渉することのない穀稈の良好
な刈取搬送が行えるもので、したがって刈取部(8)で
発生する塵埃などからの防塵を左右防塵カバー(38)
(39)(41)によって確実に行うことができると共
に、右防塵カバー(41)をこの下方の搬送穀稈に干渉
させることのない穀稈姿勢を良好に維持させたスムーズ
な穀稈搬送を行わしめることができる。
【0011】而して該構成の場合、5条以上の多条刈り
用コンバインにあっても刈取部(8)の前後長(A)を
最短寸法のものに抑制できて、該コンバインの全長を短
縮化して機動性を向上させることができる一方、前方視
界も充分確保して作業性と安全性を向上させることがで
きる。
【0012】上記から明らかなように、脱穀部(4)の
前側に刈取部(8)を設け、刈取部(8)の引起しケー
ス(24)上側のフロントゲート(37)と脱穀部
(4)の間で、運転コラム(40)側方の刈取部(8)
上方を、平面視略四角形の前後防塵カバー(38)(3
9)によって覆うコンバインの刈取装置において、フロ
ントゲート(37)と前防塵カバー(38)と運転コラ
ム(40)との間の右穀稈搬送経路(10a)上方を平
面視略三角形の右防塵カバー(41)によって覆い、フ
ロントゲート(37)に固定させて取付ける右防塵カバ
ー(41)の前部を低くしかつ前後幅中間部を高くして
頂部(41a)を設け、右側の穀稈穂先の通路(42)
を右防塵カバー(41)の内側に形成する。そして、脱
穀部(4)とフロントゲート(37)の間の前後防塵カ
バー(38)(39)と、フロントゲート(37)と運
転コラム(40)の間の右防塵カバー(41)を各別に
設け、右防塵カバー(41)を小面積の硬質板材によっ
て形成し、フロントゲート(3 7)を利用して右防塵カ
バー(41)を固定させると共に、右防塵カバー(4
1)の前後幅中間部を高くして穀稈穂先の通路(42)
を内側に形成し、刈取り穀稈の長さに応じて刈取部
(8)を上昇させても、右防塵カバー(41)後側から
運転コラム(40)方向に飛散する塵埃を低減させ、搬
送する穀稈の穂先が右防塵カバー(41)に干渉するの
を防ぎ乍ら防塵機能の向上などを図り、しかも穀稈の搬
送並びに刈取部(8)の前後長さ縮少に必要な高さを確
保し乍ら右防塵カバー(41)の前側をフロントゲート
(37)の高さに低くし、刈取部(8)前部下側の視界
確保並びに右防塵カバー(41)の取付け構造の簡略化
などを図る。
【0013】図12乃至図13は分草板の変形構造例を
示すもので、多条刈り用コンバインにあって内側で隣接
する引起しケース(24b)(24c)の非作用側同志
を近接させた右側より3条目及び4条目のケース(24
b)(24c)間に設けた分草板(22a)であって、
引起しケース(24b)(24c)の各タイン駆動用チ
ェン(50)の下部を回転支持する各引起しローラ(5
1)のローラ軸(51a)より一定寸法(C)外側に分
草板(22a)の両端を突出させる如く該板(22)の
左右幅(D)を大に形成すると共に、分草板(22a)
左右両端縁の下部点(B)を引起しケース(24b)
(24c)より一定寸法(E)下方に位置させる如く設
けて、これらケース(24b)(24c)のタイン(2
3)が穀稈をケース(24b)(24c)内に引込むの
を防止するように構成したものである。
【0014】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明
は、脱穀部(4)の前側に刈取部(8)を設け、刈取部
(8)の引起しケース(24)上側のフロントゲート
(37)と脱穀部(4)の間で、運転コラム(40)側
方の刈取部(8)上方を、平面視略四角形の前後防塵カ
バー(38)(39)によって覆うコンバインの刈取装
置において、フロントゲート(37)と前防塵カバー
(38)と運転コラム(40)との間の右穀稈搬送経路
(10a)上方を平面視略三角形の右防塵カバー(4
)によって覆い、フロントゲート(37)に取付ける
右防塵カバー(41)の前部を低くしかつ前後幅中間部
を高くし、右側の穀稈穂先の通路(42)を右防塵カバ
ー(41)の内側に形成するもので、脱穀部(4)とフ
ロントゲート(37)の間の前後防塵カバー(38)
(39)と、フロントゲート(37)と運転コラム(4
0)の間の右防塵カバー(41)を各別に設けるから、
右防塵カバー(41)を小面積の硬質板材によって形成
でき、フロントゲート(37)を利用して右防塵カバー
(41)を容易に固定できると共に、右防塵カバー(4
1)の前後幅中間部を高くして穀稈穂先の通路(42)
を内側に形成するから、刈取り穀稈の長さに応じて刈取
部(8)を上昇させても、右防塵カバー(41)後側か
ら運転コラム(40)方向に飛散する塵埃を容易に低減
でき、搬送する穀稈の穂先が右防塵カバー(41)に干
渉するのを防ぎ乍ら防塵機能の向上などを容易に図るこ
とができ、しかも穀稈の搬送並びに刈取部(8)の前後
長さ縮少に必要な高さを確保し乍ら右防塵カバー(4
1)の前側をフロントゲート(37)の高さに低くする
ことができ、刈取部(8)前部下側の視界確保並びに右
防塵カバー(41)の取付け構造の簡略化などを容易に
図ることができるものである
【図面の簡単な説明】
【図1】右防塵カバー部の側面説明図。
【図2】コンバインの全体側面図。
【図3】コンバインの全体平面図。
【図4】刈取部の側面説明図。
【図5】刈取部の正面説明図。
【図6】刈取搬送部の平面説明図。
【図7】刈取部の平面説明図。
【図8】右防塵カバー部の正面説明図。
【図9】右防塵カバー部の平面説明図。
【図10】分離体部の側面説明図。
【図11】分離体部の正面説明図。
【図12】分草板の他の変形構造例を示す側面説明図。
【図13】分草板の他の変形構造例を示す正面説明図。
【符号の説明】(4) 脱穀部 (8) 刈取部 (10a) 穀稈搬送経路 (24) 引起しケース (37) フロントゲート(38) 前防塵カバー (39) 後防塵カバー (40) 運転コラム (41) 右防塵カバー(41a) 頂部 (42) 穀稈穂先の通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲 垣 晴 三 大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農 機株式会社内 (72)発明者 広 瀬 知 義 大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農 機株式会社内 (72)発明者 込 山 善 和 大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農 機株式会社内 (72)発明者 寺 島 淳 大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー農 機株式会社内 (72)発明者 野 村 浩 久 岡山市江並428番地 セイレイ工業株式 会社内 (56)参考文献 実開 昭57−187033(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01D 67/00 A01D 75/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱穀部(4)の前側に刈取部(8)を設
    け、刈取部(8)の引起しケース(24)上側のフロン
    トゲート(37)と脱穀部(4)の間で、運転コラム
    (40)側方の刈取部(8)上方を、平面視略四角形の
    前後防塵カバー(38)(39)によって覆うコンバイ
    ンの刈取装置において、フロントゲート(37)と前防
    塵カバー(38)と運転コラム(40)との間の右穀稈
    搬送経路(10a)上方を平面視略三角形の右防塵カバ
    ー(41)によって覆い、フロントゲート(37)に取
    付ける右防塵カバー(41)の前部を低くしかつ前後幅
    中間部を高くし、右側の穀稈穂先の通路(42)を右防
    塵カバー(41)の内側に形成することを特徴とするコ
    ンバインの刈取装置。
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