JPS5929777Y2 - プレスのプッシャフィ−ド装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、プレス加工においてブランクを水平に真直ぐ
に押し進めて、プレス金型の中に移動させる送り装置で
あるブツシャフィード装置の改良に関する。

従来一般にブツシャフィードはプレスのベッドの前面側
に固定されており、したがって金型の交換作業は前面か
らは困難で、側面から行っていた。

しかしながら、金型の交換をプレスの側面から行うこと
は作業スペースの制約などから極めて困難な作業であり
、段取り時間が長（かかり、特に多種少量生産において
金型交換を頻繁に行う場合にこの煩わしさを痛感するも
のであった。

上記問題点を解決するための従来技術として、例えば特
公昭５２−１４４６８号公報に記載のものが公知である
。

この従来技術によれば、プレス前面に取付けられた被成
形物搬入装置を旋回可能となし、金型交換時、該搬入装
置をプレスフレーム近くに格納して、金型交換の邪魔に
ならないようにしたものである。

しかしながら、この従来技術は、搬入装置全体を旋回さ
せなげればならないため、旋回構造が大型となる。

また搬入装置はプレス駆動機構に連動連結されて駆動さ
れるが、旋回のときその動力伝達系を切断しなげればな
らず、かつ、再接続に際しては、切断時のときと同じタ
イミング状態で接続しなげればならず、そのタイミング
調整は極めて困難であり、かつタイミング調整装置は複
雑なものとなった。

更に、大きな搬入装置がプレス前面に取付けられている
と、プレス加工中、金型内を目視するのに邪魔になり、
作業熱に問題を生じていた。

そこで、本考案は、上記欠点を改善し、プレスベッドの
前面を開放できて金型交換を簡易迅速なる前面操作で行
ない得ると共に、プレス加工中においても、プレスベッ
ドの前面を開放状となし、作業性の向上を図ったプレス
のブツシャフィード装置を提供することを目的とする。

従って、本考案の特徴とする処は、金型前方のプレス前
面側から金型内へブランクを送り込むプッシャーフィー
ド装置において、該プッシャーフィード装置は、プレス
の前面側からみた一側面に固定されたプッシャーフィー
ド本体を有し、該本体にはプレス駆動機構に連動連結さ
れて前後方向に往復動する運動機構を備え、該運動機構
の往復動方向に直交してプレス中心方向に向う水平状の
フィードバーが運動機構に連結され、該フィードバーの
先端部にブランクを送り込むプッシャーが固定されると
共に、前記フィードバーはプレス前面側の垂直面内で運
動機構を中心として回動可能に設けられている点にある
。

以下本考案の実施例をプレスと連動させて駆動させる場
合のブツシャフィードにつき説明すれば、図面において
、１はプレス、２はプレスのベッド、３．４は金型の上
型、下型、５はマガジン、６は、マガジン５の底部を前
後方向に運動し、マガジン５の中の最下部の１枚のブラ
ンクを金型の中に送り出すブツシャ、７はブツシャ６を
駆動するブツシャフィード本体、８はブツシャ６とブツ
シャフィード本体Ｔとを連結するフィードバーである。

上記ブツシャ６、ブツシャフィード本体Ｔ１及びフィー
ドバー８で本考案のブツシャフィード装置が主構成され
ている。

上記ブツシャフィード本体Ｉは、プレス１の前面からみ
たベッド２の一側面に固定されている。

この本体７には、プレス駆動機構のクランク軸９に連動
連結されて前後方向に往復動する運動機構が備えられて
いる。

この運動機構は軸方向（前後方向）に往復動する往復運
動軸１０を有する。

往復運動軸１０はブツシャフィード本体７のフレーム１
１上の前後対向壁１２，１３間に前後軸受１４．１５を
もって前後方向に摺動自在に架設される。

往復運動軸１０上の中途部位にはりャーヘッド１６が固
着され、リヤーヘッド１６の一側面に１個の側部ローラ
１７を、又底側面にｌ対の底部ロー２１８，１Ｂをそれ
ぞれ取付けである。

往復運動軸１０のリヤーヘッド１６の底側に対応する位
置には所定長さのガイドレール１９が往復運動軸１０と
平行にかつ底部ロー２１８，１８間に介入すべく設置さ
れ、ている。

渣たグツシャフィード本体７のフレーム１１上における
、往復運動軸１０の下部に該当する位置の側壁２０．２
１間には駆動軸２２およびブツシャレバー軸２３がそれ
ぞれ往復運動軸１０と直交する方向に支持されている。

駆動軸２２は軸受２４をもって回転自在に、又ブツシャ
レバー軸２３は固定状に支持される。

駆動軸２２上の中途部位にはカム２５が固着され、筐た
同駆動軸２２上のフレーム側方へ突出する端部にはチェ
ノギャ２６が固着されている。

ブツシャレバー軸２３上には、上端に上記リヤーヘッド
１６の側部ローラ１７と係合する二叉部２７ａを、又下
端にボス２７ｂをそれぞれ形成したブツシャレバー２７
の前記ボス２７ｂが遊転自在に挿通されている。

ブツシャレバー２７の内面側には上記カム２５０周面に
接離自在なカムロー２２８が遊転自在に軸支されている
。

またこのブツシャレバー２７のボス２７ｂにはシリンダ
ー受アーム２９が一体に固着され、かつ、フレーム１１
上で軸３０を中心として揺動自在に支持されたエヤーシ
リンダ３１のロッド３２の端部を該シリンダ受アーム２
９の端部にピン３３をもって枢結しである。

このエヤーシリンダ３１はエヤー圧により、ブツシャレ
バー２７上のカムローラ２８を常にカム２５の周面に強
制的に接触させている。

駆動軸２２の端部のチェノギャ２６はプレス１のクラン
ク軸９の端部のチェノギャ３４とチェノ３５をもって伝
動されている。

フィードバー８は、プレス１のベッド２の前面側に左右
横方向に即ち往復運動軸１０と直交すべき方向となるよ
うに後端部８ｂを該往復運動軸１０の前方突出端部１０
ａに締付ねじ３６をもって固着されている。

ブツシャ６は先端にＶ形切欠部３７を有しこの先端をマ
ガジン５の底部に臨曾せてプレス１０前後方向即ち往復
運動軸１０と平行な方向になるようにフィードバー８の
先端部８ａに直角に接合され、この接合部を締付ねじ３
８によって固定しである。

このように構成されたブツシャフィードは次のように動
作する。

ブツシャフィード本体７内の駆動軸２２はプレス１のチ
ェノギャ３４とチェノ３５およびチェノギャ２６を介し
て連動し回転する。

ブツシャレバー２７は駆動軸２２と一諸に回転するカム
２５によりカムローラ２８を介して軸２３を中心に揺動
運動を行う。

往復運動軸１０は、これと一体のリヤーヘッド１６の側
部ローラ１７をブツシャレバー２７の二叉部２７ａに係
合しているので、プツシャレバー２７の揺動運動に伴い
、同時にプレス前後方向に往復運動する。

往復運動軸１０の往復運動に伴い、リヤーヘッド１６上
の底部ローラ１８，１８はガイドレール１９に沿って摺
動するが、その底部ロー２１８は往復運動軸１０の前進
端位置では第６図中、Ａで示すようにガイドレール１９
の前端に位置し、後退端位置では同図中Ｂで示す如くガ
イドレール１９の後端に位置する。

マガジン５内のブランクの金型への送り込みは、往復運
動軸１０が後退し、同時にブツシャ６がフィードバー８
を介して金型方向へ運動することにより、送り込１れる
。

ブツシャ６のマガジン５からの抜き出しは、往復運動軸
１０が前進し、同時にブツシャ６がフィードバー８を介
してマガジン５から抜き出る方向に運動することにより
、抜き出される。

プレス１のみを単独で運転する場合は、エヤーシリンダ
３１内のエヤーを抜き、ブツシャレバー２７上のカムロ
ーラ２８とカム２５との強制的な接触を解けばよい。

カム２５とカムローラ２８との強制的な接触を解くと、
カム２５は回転するが、カムローラ２８は空転してブツ
シャレバー２７は停止状態になる。

ブツシャ６を使用しない場合は、プレスのみを単独で運
転する場合と同様にエヤーシリンダ３１内のエヤーを抜
いてカムローラ２８とカム２５との強制接触を解き、し
かる後往復運動軸１０の前進端位置より更に前進方向Ｓ
へ引き出すと、リヤーヘッド１６上の側部ローラ１７が
ブツシャレバー２７の二叉部２７ａより外されると共に
、底部ロー２１８が第６図中Ｃで示すようにガイドレー
ル１９の前端より外される。

リヤーヘッド１６上の側部ローラ１７および底部ローラ
１８がこのように外されると、往復運動軸１０は軸心廻
りに回転自由な状態となり、ここで往復運動軸１０を軸
心廻りに回転操作すれば、この回転に伴い同時にフィー
ドバー８およびブツシャ６が該軸１０を中心としてプレ
ス１の前側の垂直面内を回転して第１．４図中に仮想線
Ｍで示すように垂れ下ぼり状態に納められる。

なお、上記実施例では往復運動軸１０の往復運動は、プ
レス１のクランク軸９と連動させて駆動されるが、この
場合これらクランク軸９と往復運動軸１０との伝動機構
としては上記実施例の如き、チエン伝動並びにカム機構
のものに限定されるものではない。

本考案によれば、次の効果を奏する。

■ ブツシャフィード装置のブツシャフィード本体７が
、プレス前面に設けられておらず、その側面に配置され
ているため、プレス加工中において金型内を監視するの
に邪魔にならず、従って、プレス作業が容易となる。

■ ブツシャフィード本体７がプレス側面に配置されて
いるため、金型交換時、プレス前面を開放するのに、フ
ィードバー８のみを回動させればよく、その操作は従来
の装置全体を旋回させるものに比べ、極めて簡単になる
。

■ ブツシャフィード本体７はプレス側面に固定した曾
１であるから、プレス駆動機構と運動機構との動力接断
は極めて簡単な構造で行なうことができ、かつ接断時の
同調も装置全体を旋回するものに比べ簡単となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案装置全体の側面図、第２図は正面図、第３
図は同装置の一部拡大平面図、第４図は同装置の一部拡
大側面図、第５図は同装置の一部拡大正面図、第６図は
同装置のブツシャフィード本体の内部構造を示す縦断面
図、第７図は横断面図である。 １・・・・・・プレス、６・・・・・・ブツシャ、５・
・・・・・マガジン、１０・・・・・・往復運動軸、８
・・・・・・フィードバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 金型前方のプレス前面側から金型内へブランクを送り込
   むプッシャーフィード装置において、該プッシャーフィ
   ード装置は、プレスの前面側からみた一側面に固定され
   たプッシャーフィード本体を有し、該本体にはプレス駆
   動機構に連動連結されて前後方向に往復動する運動機構
   を備え、該運動機構の往復動方向に直交してプレス中心
   方向に向う水平状のフィードバーが運動機構に連結され
   、該フィードバーの先端部にブランクを送り込むプッシ
   ャーが固定されると共に、前記フィードバーはプレス前
   面側の垂直面内で運動機構を中心として回動可能に設け
   られていることを特徴とするプレスのプッシャーフィー
   ド装置。