JPS5923413B2 - リレ− - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はリレーに関するものである。

従来、ラッチング動作タイプのリレ一部品を用いてシン
グル動作タイプのリレーを組立てる場合、アーマチュア
形状を変更したり、補助ばねを付加するなど、部品形状
の変更あるいは部品点数の増加などの問題があり、コス
トダウンの一障害となっていた。

したがって、この発明の目的は、同一部品でラッチング
用およびシングル用リレーを組立てることができるリレ
ーを提供することである。

この発明は、基端部が固定され自由端部の両面に可動接
点をもつ帯状動作ばねの中間部の両面に、一対のアーマ
チュアの中間部を所定幅で固着して両端部が動作ばねか
ら浮くようにする一方、両端部のギャップ面積が互いに
異なる一対の平面コ字形のヨークを対向配置してその間
に前記アーマチュアを配置するとともにそのアーマチュ
アの両端部を各ヨークのギャップ面に対向させ、前記ヨ
ークの中間部間に永久磁石を介在してその磁極をヨーク
に向け、またアーマチュアがコイルの中心軸に位置する
ようにコイルを設げたことを特徴としている。

ラッチング特性を得る場合は、一対のヨークのギャップ
面積の等しいもの同志を相対向しかつ一対のアーマチュ
アの動作ばねへの取付位置を同じにする。

またシングル特性を得る場合は、一対のヨークのギャッ
プ面積の異なるもの同志を相対向し、かつ一対のアーマ
チュアの動作ばねへの取付位置を各アーマチュアの対向
するヨークのギャップ面積の大きい側にずれるようにす
る。

この結果、補助ばねを必要とすることな（シングル特性
が得られる。

またシングル特性とラッチング特性のリレーが部品の種
類を全熱変更することな（製造でき、コストダウンを図
ることができる。

この発明の一実施例を第１図ないし第１１図に示す。

まず第１図な（・し第５図はラッチング動作タイプのリ
レーであり、その主要部品は、一対のアーマチュアｌａ
、Ｉｂを両面に挟着的に固定した動作ばね２と、この動
作ばね２を内部に挿通しその端部を保持するコイルブロ
ック３と、両端部のギャップ面積が異なりコイルブロン
２３０両端部にまたがらせてアーマチュア１０両側部に
対峙する一対の変形コ字状ヨーク４ａ 、４ｂと、この
ヨーク４ａ、４ｂ間に架設される永久磁石５と、コイル
ブロック３の中間部に巻かれるコイル６と、動作ばね２
の揺動端に固設した可動接点７と、可動接点７に対峙し
た常閉固定接点８および常開固定接点９とからなり、ヨ
ーク４ａ 、４ｂはそれぞれの両端部におけるギャップ
面積の等しいもの同士が対向するように配置したもので
ある。

１０はセパレータ、１１はケース、１２は共通端子、１
２′は固定接点端子、１２“はコイル端子である。

このリレーの動作ばね２の安定位置は、第５図のように
、両固定接点８，９からみて中立位置であり、動作ばね
２に固定されたアーマチュア１ａ。

１ｂとヨーク４ａ 、４ｂ間のギャップ間隔は全て等し
くなっておりかつ対向するヨーク間のギャップ面積は対
向部において等しいから、永久磁石５による磁気吸引力
も互いに相殺している。

この場合、動作ばね２をいずれかのヨーク（たとえば４
ａ）に動かすと、永久磁石５による吸引力のバランスが
崩れて動いた方向へ吸引されヨーク４ａとアーマチュア
１とが吸着した安定状態となる。

そこでコイル６に感動電流以上の定格電流を供給すると
、永久磁石５との磁束が相殺され反発を生じて動作ばね
２を逆方向に移動させ、対向するヨーク４ｂにアーマチ
ュア１が吸着する状態となり、電流供給を停止しても永
久磁石５によりその状態を保持され、ラッチング動作を
する。

第６図はこのリレーのアーマチュア移動量に対するばね
負荷および吸引力曲線である。

図において、曲線Ｐはばね負荷線で点Ｕに対して対称的
に表われ、Ｐ′の部分は共通端子１２を支点としたばね
負荷線、Ｐ“の部分はアーマチュア１の固定部分を支点
としたばね負荷線でこれは接点圧を与える。

曲線Ｑは永久磁石５による吸引力特性曲線で、ＮＯ（常
開）側またはＮＣ（常閉）側に位置したとき吸引力はそ
れぞればね負荷力よりも強く設定されていてラッチング
動作を可能にしている。

曲線Ｒ、Ｒ／はコイル６に感動電流（互いに方向が逆）
を供給したときの吸引力特性曲線、曲線Ｓ。

Ｓ′はコイル６に定格電流を供給したときの吸引力特性
曲線で、通電方向により、ラッチング動作が切替えられ
ることとなる。

つぎにシングル動作タイプのリレーを第７図ないし第１
１図に示す。

すなわち、このリレーは、第１の実施例と同一部品を用
いて、ヨーク４ａ。

４ｂについては両端部におけるギャップ面積の異なるも
の同士を対向するように対峙し、動作ばね２の中間部に
両側から挟着的に当着するアーマチュアの当着面１３，
１４を互いに動作ばね２の長手方向にずらせるように組
合せている。

その他の組立構成は第１の実施例と同様である。

この場合、第１１図のように、動作ばね２は可動接点７
が中立の状態で安定し、永久磁石５によるアーマチュア
ｌａ、１ｂの吸引はギャップ面積の大きい各ヨークの反
対端部側が他よりも太き（なるため、固定部を中心とし
て左回動し、可動接点７を常閉固定接点８に接触して安
定となる。

すなわち、第１２図における永久磁石５による吸引力曲
線Ｗは第６図の曲線Ｑに比しである量下降したものとな
り、中立位置Ａにおいてもまた常開側においても常に常
閉側に移動する吸引力を受けてシングル特性化が可能と
なる。

そこでコイル６に感動電流以上の電流を供給すると、永
久磁石５の磁束を相殺し反発力を生じて動作ばね２が常
開固定接点９の側に移動する。

さらに動作ばね２に固定するアーマチュア１０当着面１
３．１４を互いに動作ばね２の長手方向にずらせるよう
にすると、共通端子１２と当着面端部間距離および可動
接点７と当着面端部間距離が動作ばねの動作時と復帰時
とにおいて異なるため、ばね負荷が相違するものとなり
、常閉接点との接触時におけるばね負荷を弱めて接点圧
を高めシングル動作をより確実なものとすることができ
る。

第１２図は第６図に対応したこのリレーのアーマチュア
移動量に対するばね負荷および吸引力曲線であり、図に
おいて、曲線Ｖははね負荷で、点Ａを中心としてＮＯ（
常開）側が支点ａおよび支点すにより生ずるばね負荷、
ＮＣ（常閉）側が支点Ｃおよび支点ｄにより生ずるばね
負荷である。

曲線Ｘはコイルの感動電流による吸引力曲線、曲線Ｙは
コイルの開放電流による吸引力曲線、曲線２はコイルの
定格電流による吸引力曲線である。

以上のように、この発明のリレーは、両端部において異
なるギャップ面積を持つ一対のヨークを対向または逆向
きに配置することにより、ラッチング動作用およびシン
グル動作用のリレーを同一部品で組立てられ、かつ、部
品点数を削減して、各種リレーのコストダウンを達成で
きるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例におけるラッチングタイプ
リレーの分解斜視図、第２図はその組立状態の水平断面
図、第３図はその■−■線断面図、第４図は第８図Ｘ−
Ｘ線断面図、第５図はこのリレーの動作説明図、第６図
はそのアーマチュア移動量に対するばね負荷および吸引
力曲線、第７図はシングルタイプリレーの分解斜視図、
第８図はその組立状態の水平断面図、第９図はそのＩＸ
−ＩＸ線断面図、第１０図は第８図Ｘ−Ｘ線断面図、第
１１図はこのリレーの動作説明図、第１２図はそのアー
マチュア移動量に対するばね負荷および吸引力曲線であ
る。 Ｉａ、１ｂ・・・アーマチュア、２・・・動作ばね、３
・・・コイルブロック、４ａ、４ｂ・・・ヨーク、５・
・・永久磁石、６・・・コイル、７・・・可動接点、８
・・・常閉固定接点、９・・・常開固定接点。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 基端部が固定され自由端部の両端に可動接点をもつ
   帯状動作ばねと、この動作ばねの中間部の両面に各々中
   間部が所定幅で固着され両端部が動作ばねから浮いた一
   対のアーマチュアと、両端部のギャップ面積が互いに異
   なる一対の平面コ字形であって前記アーマチュアを間に
   して動作ばねの動作方向に対向配置されるとともに各ギ
   ャップ面が前記アーマチュアの両端部に対向するヨーク
   と、これらのヨークの中間部間に介在されて各磁極が各
   ヨークに向いた永久磁石と、前記アーマチュアが中心軸
   に位置するように配置されたコイルとを備え、ラッチン
   グ特性の場合前記ヨークのギャップ面積の等しいもの同
   志を相対向しかつ一対のアーマチュアの動作ばねへの取
   付位置を同じにし、シングル特性の場合前記ヨークのギ
   ャップ面積の異なるもの同志を相対向しかつ一対のアー
   マチュアの動作ばねへの取付位置を各アーマチュアの対
   向するヨークのギャップ面積の大きい側にずれるように
   したことを特徴とするリレー。