JPS5842915B2 - ジドウヨキンキ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は現金自動処理システムにおける自動預金機に係
る。

自動預金機は一般に、顧客が紙幣および預金カード（磁
気カード）を預金機に挿入すると、入金を顧客口座の台
帳に記録しまた預金カードに預金額を記録する等の預金
受入れ処理を行った後預金カードを返却するように構成
されている。

このような自動預金機においては、挿入された紙幣の真
偽ならびに紙幣以外の不良挿入物でないかどうかをチェ
ックする必要があることから、紙幣挿入口からの紙幣を
紙幣鑑別部へ一枚づつ送ってやることが必要である。

従来の預金機の一例として、顧客が紙幣挿入口に一括し
てセットした紙幣を摩擦ローラ、真空吸着器等を用いた
紙幣繰出し装置によって順次１枚づつ繰出すようにした
ものがある。

また別の従来例として、紙幣を一旦たとえば引出式等の
可動受台に一括してセットし、この受台を所定の紙幣繰
出し位置へ収納して上記のような紙幣繰出し装置によっ
て１枚づつ繰出すようにしたものもある。

一般に、紙幣の１枚毎の繰出しには紙幣の一括セット状
態、紙幣の新旧による紙質および紙幣への押圧力が問題
となる。

しかるに、従来の自動預金機では顧客が一括セットした
まま状態の紙幣を繰り出すようにしているのでセット状
態が不良であると１枚毎の繰出しが正常に行われないこ
とがある。

また従来の紙幣繰出し装置の場合は、セット位置での紙
幣の押圧力が不適正であると繰出しが行われなかったり
あるいは複数枚の紙幣が同時に繰り出されてしまう等の
欠点があった。

従って本発明の目的は、上記のような実情に鑑み、紙幣
の一括セット状態ならびに紙幣押圧力を容易に適正なも
のとすることができ、従って紙幣の１枚毎の繰出し作用
が確実且つスムーズに行えるような紙幣繰出し装置を具
備したすぐれた自動預金機を提供することにある。

本発明による自動預金機は、上記の目的を達成するため
に、紙幣挿入口から一括挿入された紙幣を所定の繰出し
位置へ一括して取込む取込機構と、取込まれた紙幣を検
出すべく紙幣が上記繰出し位置に正常にセットされた状
態で紙幣の後端より外れる上記紙幣挿入口側の位置に設
けられた第１センサ及び紙幣が上記繰出し位置に正常に
セットされた状態で紙幣の先端部を検出し得る上記紙幣
挿入口に対して奥側の位置に設けられた第２センサを有
し、紙幣セット完了状態において上記第１センサにより
紙幣が検出されず且つ上記第２センサにより紙幣が検出
された場合は紙幣セット状態を正常と判定し、それ以外
の場合は紙幣セット状態を不良と判定するように構成さ
れた紙幣セット状態判定機構と、該紙幣セット状態判定
機構により紙幣セット状態が不良と判定された場合に紙
幣を紙幣挿入口へ一括して返却する機構と、前記紙幣セ
ット状態判定機構により紙幣セット状態が良と判定され
た場合に上記繰出し位置にセットされた紙幣を順次１枚
ずつ繰出す紙幣繰出し機構と、繰出し位置にセットされ
た紙幣の繰出し面の圧力を検出する圧力検出スイッチと
、該圧力検出スイッチの検出圧力に応動して上記セット
された紙幣を紙幣繰出し機構に所定の一定圧力で押圧す
る紙幣押圧機構を具備して成るものである。

以下、本発明の自動預金機につき、添付図面を参照し、
実施例にもとづいて詳細に説明する。

第１図および第２図は本発明による自動預金機の一実施
例の前面図および側面図である。

この預金機のハウジング１の前面パネル２には、預金カ
ード挿入口３、預金カード返却口４、紙幣挿入口５、紙
幣返却口６、および動作表示器７、金額表示器８が配列
しである。

第２図に示すように、ハウジング１内には、挿入口５か
ら一括挿入された紙幣を後述するような紙幣自動セット
装置によって一旦所定の繰出し位置に一括セットした後
、同じく後述するようなバキューム式繰出し機構によっ
て順次１枚づつ繰り出すようにした紙幣繰出し装置９が
設けである。

ここから繰り出した紙幣は紙幣鑑別部１０へ送られてそ
の真偽あるいは紙幣以外の不良挿入物でないかどうかが
鑑別され、再び一次スドア１１および二次ストア１２に
一括して貯められる。

もし偽紙幣あるいは不良挿入物であれば、返却口１３か
ら前記紙幣返却口６へ返却される。

一方、真正な紙幣は二次ストア１２から金庫１４へ収納
保管される。

また預金機は制御部１６にいわゆる手順（シーケーンス
）制御回路を具備しており、上記のようなおよび以下に
説明するような動作はこの制御回路により中央処理装置
からの命令やデータ、操作者（顧客）による操作パネル
１５からの指示信号、および預金機の各機構からの状態
確認信号（例えば後述する紙幣セット状態の判定信号）
に基づき手順実行プログラムにしたがって次々と実行さ
れる。

なお、ハウジング１の下部は電源部１７となっている。

本発明は特に上記の自動預金機における紙幣繰出し装置
９に関するものであり、以下これにつき第３図を参照し
て詳細に説明する。

第３図には紙幣繰出し装置９を側面図で略示しである。

この繰出し装置は、概略的には、挿入口５からシャッタ
５ａを押しのけて水平長手方向へ一括挿入された紙幣１
８を所定の繰出し位置に−・括セットする自動紙幣セッ
ト装置２０と、一括セットされた紙幣１８を吸引ローラ
３４でもって上側から１枚づつ剥離し且つ繰出しローラ
３７で繰出すようにしたバキューム式紙幣繰出し機構３
０と、吸引ローラ３４が紙幣１８を吸着するときの紙幣
押圧力をほぼ一定に調整する紙幣押圧機構４０とを有す
る。

自動紙幣セット装置２０の構成及び作用は以下の如くで
ある。

この装置は概略的には、挿入口５から挿入された紙幣を
挿入口近傍で支点２１ａに枢着された紙幣受台２１上の
セット位置へ一括して取り込む取込機構と、受台２１上
にセットされた紙幣１８のセット状態の良否を判定する
紙幣セット状態判定機構と、紙幣セット状態が不良と判
定された場合に紙幣１８を挿入口５へ一括返却する返却
機構とを具備している。

上記取込機構は一対の取込みローラ２２を有し、この取
込みローラ２２は挿入口５の近傍に設けられていて、紙
幣１８が挿入されるとそれを上下から押圧してフリクシ
ョンにより受台２１上に一括的に送り込み、一括セット
する。

次に前記紙幣セット状態判定機構は２つの光学式センサ
ー２３．２４を有する。

第一センサー２３は図示の如く紙幣１８が所定位置に正
常にセットされた場合に紙幣１８の後端から少し外れる
ような挿入口５の近傍位置に設けである。

一方、第二センサー２４は紙幣１８が所定位置に正常に
セットされている時に紙幣１８の先端から少し内側へ入
っているような挿入口５に対して奥側の位置に設けであ
る。

各センサー２３゜２４はそれぞれ紙幣を検知したときは
ＯＮ（オン）となり、紙幣を検知していないときは０Ｆ
Ｆ（オフ）となる。

紙幣１８のセット状態の良否はセンサー２３．２４の動
作状態に基づき簡単な論理回路によって次のように判定
される。

すなわち、取込みローラ２２による紙幣取込動作完了後
、つまり紙幣セット完了後の状態において第一センサー
２３がＯＦＦで且つ第二センサー２４がＯＮである場合
（第３図に示す状態の場合）はセット状態が正常である
と判定される。

両センサー２３゜２４が上記以外の動作状態のときは全
て紙幣セット状態は不良と判定される。

尚、両センサー２３゜２４間の間隔を最も短い紙幣の長
さよりも短くして、受台２１上に紙幣が存在しない場合
だけ両センサー２３．２４が共にＯＦＦとなるようにし
である。

更に、前記返却機構は前述の紙幣取込機構の取込みロー
ラ２２を利用して構成されている。

紙幣セット状態が不良と判定された場合、取込みローラ
２２が取込動作時とは反対方向へ回転し、紙幣１８を受
台２１上から挿入口５へ一括返却する。

そして、顧客に再度揃え直してもらった後再び挿入口５
へ一括挿入してもらう。

必要な場合にはこれを数回繰り返すことにより最終的に
正常なセット状態が得られる。

次に、上記紙幣繰出し装置３０は次のような構成および
作用を有する。

すなわち、モータ３１によって矢印Ｃ方向へ回転させら
れるドラム３２にそれぞれ２個づつの吸引ローラ３４お
よび押圧ローラ３５を交互に且つ等角度ピッチでそれぞ
れ回転可能に設けである。

吸引ローラ３４の回転軸には遊星歯車機構（図示せず）
を介してゼネバ歯車駆動機構３６ａ 、３６ｂが連結し
てあり、ドラム３２が回転するのに伴って吸引ローラ３
４がドラム回転軸３３を中心とする公転運動ならびに公
転運動と反対方向の間欠自転運動を行うようにしである
。

吸引ローラ３４はその自転運動を停止している時に第３
図に示すように紙幣１８の１枚（１８ａで示す）を吸着
し、公転運動によってその紙幣を長手方向左側へ圧縮し
て彎曲させながら剥離する。

剥離された紙幣は、吸引ローラ３４の公転運動によって
繰出しローラ３７へと移送される途中で、吸引ローラの
自転運動により跳ねとばされるように引き延ばされ、こ
れと同時に吸引ローラ３４は紙幣から離脱する。

この状態では吸引ローラのすぐ後の押圧ローラ３５が繰
出しローラ３７に接近しているので、紙幣１８ａは図示
するように押圧ローラ３５によって繰出しローラ３７に
押圧されて矢印Ｂ方向へ繰り出されることになる。

図示の繰出し機構３０によれば紙幣の１枚毎の剥離が確
実且つスムーズに行われる。

なお、紙幣はドラム３２が％回転するごとに１枚繰り出
される。

上記の紙幣繰出しの際、紙幣１８は紙幣押圧機構４０に
よって吸引ローラ３４にほぼ一定の押圧力で押圧される
。

この押圧機構４０は紙幣受台２１を下から押圧するエア
ーシリンダ４１と、それに作用する空気圧を紙幣押圧力
を検知して制御する機構とから構成されている。

エアーシリンダ４１のピストン４２には圧縮ばね４１ａ
を介して受台押上部材４３が摺動自在に設けられている
。

エアーシリンダ４１のエアーチャンバー４４は三方電磁
弁４５を介してエアータンク４６に接続され、電磁弁４
５は圧力検知スイッチ４７によって制御される。

圧力検知スイッチ４７の検知片４７ａは紙幣１８の上面
に接触していて、紙幣押圧力が所定値より高くなるとス
イッチ４７が閉じて電磁弁４５に励磁し、エアーチャン
バー４４を大気へ開放して作用エアー圧力を低くする。

そしてその結果紙幣押圧力が小さくなると、スイッチ４
７が開いて電磁弁４５が非励磁状態となり、エアーチャ
ンバー４４にエアーが供給され、これにより紙幣押圧力
が再び高められる。

かかる抑圧機構によれば、吸引ローラ３４が紙幣を吸着
する時には紙幣が適正な一定の押圧力で吸引ローラに押
圧されるので有効な吸着力が得られ、しかも吸着後は吸
引ローラ３４が繰出し動作に従って回動するにつれてセ
ットされ積み重ねられた紙幣から離れてゆくので上記押
圧力はなくなり、紙幣は１枚だけが確実に且つスムーズ
に剥離されることになる。

また、紙幣が繰り出されるにつれて残余枚数が少なくな
った場合でも受台２１がエアーシリンダ４１によって漸
次押し上げられるので繰出し時の紙幣押圧力はほぼ一定
に維持される。

なお、図示例では自動紙幣セット装置、紙幣繰出し装置
および紙幣抑圧装置として特定の実施例を示しであるが
、それぞれ異なる構成のものを組み合わせることができ
ることは勿論である。

例えば紙幣繰出し装置としてフリクション方式あるいは
フリクション方式とバキューム方式とを組み合せた繰出
し機構でも可能である。

この場合、フリクション方式の紙幣抑圧機構としては、
紙幣の残余枚数が少なくなるにつれて押圧力が低下する
のを防止して紙幣を常時一定の押圧力でフリクション繰
出しローラに抑圧できるようなものとすれば良い。

以上の説明から明らかなように、本発明による自動預金
機においては紙幣挿入口から一括挿入した紙幣を常に適
正なセット状態ならびにほぼ一定の紙幣押圧力のもとて
確実に且つスムーズに順次１枚づつ繰り出すことが可能
であり、信頼性が高く且つ実用性の非常に高いすぐれた
自動預金機である。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は本発明による自動預金機の一実施
例の前面図および側面図、第３図は上記自動預金機の紙
幣繰出し装置の一実施例の主要部を略本する側面図。 図において、１・・・・・・ハウジング、２・・・・・
・前面パネル、５・・・・・・紙幣挿入口、９・・・・
・・紙幣繰出し装置、１０・・−・・・紙幣鑑別部、１
５・・・・・・操作パネル、１８・・・・・・紙幣、２
０・・・・・・自動紙幣セット装置、２１・・・・・・
紙幣受台、２２・・・・・・取込みローラ、２３，２４
・・・・・・光学式センサー、３０・・・・・・紙幣繰
出し機構、３１・・・・・・モータ、３２・・・・・・
回転ドラム、３４・・・・・・吸引ローラ、３５・・・
・・・押圧ローラ、３６ａ、３６ｂ・・・・・・ゼネバ
歯車駆動機構、３７・・・・・・繰出しローラ、４０・
・・・・・紙幣押圧機構、４１・・・・・・エアーシリ
ンダ、４２・・・・・・ピストン、４３・・・・・・受
台押上部材、４５・・・・・・電磁弁、４６・・・・・
・エアータンク、４１・・・・・・圧力検知スイッチ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 紙幣挿入口から一括挿入された紙幣の金額を判定し
   て、自動的に預金として受は入れる自動預金機において
   、上記一括挿入された紙幣を所定の繰出し位置へ一括し
   て取込む取込機構と、取込まれた紙幣を検出すべく紙幣
   が上記繰出し位置に正常にセットされた状態で紙幣の後
   端より外れる上記紙幣挿入口側の位置に設けられた第１
   センサ及び紙幣が上記繰出し位置に正常にセットされた
   状態で紙幣の先端部を検出し得る上記紙幣挿入口に対し
   て奥側の位置に設けられた第２センサを有し、紙幣セッ
   ト完了状態において上記第１センサにより紙幣が検出さ
   れず且つ上記第２センサにより紙幣が検出された場合は
   紙幣セット状態を正常と判定し、それ以外の場合は紙幣
   セット状態を不良と判定するように構成された紙幣セッ
   ト状態判定機構と、該紙幣セット状態判定機構により紙
   幣セット状態が不良と判定された場合に紙幣を紙幣挿入
   口へ一括して返却する機構と、前記紙幣セット状態判定
   機構により紙幣セット状態が良と判定された場合に上記
   繰出し位置にセットされた紙幣を順次１枚ずつ繰出す紙
   幣繰出し機構と、繰出し位置にセットされた紙幣の繰出
   し面の圧力を検出する圧力検出スイッチと、該圧力検出
   スイッチの検出圧力に応動して上記セットされた紙幣を
   紙幣繰出し機構に所定の一定圧力で押圧する紙幣抑圧機
   構を具備して成ることを特徴とする自動預金機。