JPS58391Y2 - リンギングチヨ−クコンバ−タ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はリンギングチョークコンバータにおける出力電
圧の安定化回路に関する。

リンギングチョークコンバータは入力コイルと帰還コイ
ルと出力コイルとを有する変換トランスと発振トランジ
スタとを有し、前記入力コイルは発振トランジスタのコ
レクタ・エミッタを介して直流電源に接続され、該発振
トランジスタのベースはベース電流制限抵抗と起動抵抗
との直列回路を介して前記直流電源の一端に接続される
とともに、帰還コイルを介して前記直流電源の他端に接
続され、該帰還コイルに誘起された電圧で前記発振トラ
ンジスタを発振させ出力コイルに接続された整流平滑回
路の出力端子に別の直流電圧を出力する様に構成されて
いる。

従って、出力電圧の制御は帰還コイルにより変換トラン
スの一次側で行うため負荷変動に対して出力電圧を安定
に保つことが困難であり、負荷が重くなると出力電圧が
低下するという欠点を有していた。

本考案は上述の欠点を改善するためになされたもので、
出力コイルの電流を検出して発振トランジスタの発振周
期を制御することにより出力電圧を安定化する回路を設
けた改善されたリンギングチョークコンバータを提供す
ることを目的とする。

第１図は本考案のリンギングチョークコンバークの一例
を示す回路図であってＴは変換トランス、Ｔ１は入力コ
イルＴ２は帰還コイル、Ｔ３は出力コイル、１は発振ト
ランジスタ、２は制御用トランジスタ、３はカレントト
ランス、４は整流平滑回路、５は直流電源、Ｒ１はベー
ス電流制限抵抗、Ｒ２は起動抵抗、Ｄｌは帰還ダイオー
ド、Ｃ１は帰還コンデンサ、Ｄ２は制御用整流ダイオー
ド、Ｃ２は制御用平滑コンデンサ、Ｄ３はツェナーダイ
オードである。

変換トランスＴは入力コイルＴ１ と帰還コイルＴ２と
出力コイルＴ３とを有し、入力コイルＴ１は発振トラン
ジスタ１のコレクタ・エミツタを介して直流電源５に接
続されている。

帰還コイルＴ２はその両端が制御用整流ダイオードＤ２
と抵抗Ｒ３と制御用平滑コンデンサＣ２との直列回路を
介して接続され、前記帰還コイルＴ２と制御用整流ダイ
オードＤ２との接続点は帰還ダイオドＤ１と帰還コンデ
ンサＣ１との並列回路及びベース電流制限抵抗Ｒ１を介
して前記発振トランジスタ１のベースに接続され、前記
帰還コイルＴ２と制御用平滑コンデンサＣ２との接続点
は油泥発振トランジスタ１のエミッタに接続され、該発
振トランジスタ１のベースはツェナダイオードＤ３を介
して前記制御用平滑コンデンサＣ２と抵抗Ｒ３との接続
点に接続されるとともに前記ベース電流制限抵抗Ｒ１と
起動抵抗Ｒ２とを介して前記直流電源５の一端に接続さ
れている。

又、前記制御用平滑コンデンサＣ２の両端は抵抗Ｒ４を
介して接続されるとともに、制御用トランジスタ２のコ
レツク・エミッタ及び抵抗Ｒ５を介して接続され該制御
用トランジスタ２のベース及び抵抗Ｒ５を介したエミッ
タはカレントトランス３の両出力端子の夫々に接続され
ている。

出力コイルＴ３は整流平滑回路４を介して出力端子に接
続され、該出力コイルＴ３と整流平滑回路４との間には
前記カレントトランス３が設けられ、該カレントトラン
ス３は出力コイルＴ３の電流により励磁されて出力コイ
ルＴ３の電流量に応じた整流平滑化された信号をその出
力端子間に出力するように構成されている。

尚、該カレントトランス３の出力端子間に接続されたツ
ェナーダイオードＤ４は前記カレントトランス３の出力
電圧クリップ用であって、抵抗Ｒ５を充分大きくとれば
不要である。

上述の如く構成された本考案のリンギングチョークコン
バータにおいては、駆動の最初に当って、直流電源５か
ら直流電圧が人力されると、起動抵抗Ｒ２及びベース電
流制限抵抗Ｒ１を介して発振ｌ・ランジスタ１にベース
電流が供給され、該発振トランジスタ１がオンとなり入
力コイルＴ１ を介してコレクタ電流が流れ同時に帰還
コイルＴ２に起電力を生じる。

その後ベース電流は主として帰還コイルＴ２に生じた起
電力により帰還ダイオードＤ１と帰還コンデンサＣ１と
の並列回路を介して供給され、該ベース電流の供給時間
に従い発振トランジスタ１のコレクタ電流は増加する。

発振トランジスタ１のコレクタ電流がベータリミットの
状態まで増加すると帰還コンデンサＣ１により発振トラ
ンジスタ１のベースキャリヤが抜かれ、該発振トランジ
スタ１がオフとなり変換トランスＴに蓄わえられたエネ
ルギーが整流平滑回路４の整流ダイオードを通じて平滑
コンデンサに放出され出力端子間に別の直流電圧を出力
する。

ここで制御用平滑コンデンサＣ２は発振トランジスタ１
がオンのときはツェナーダイオードＤ３あるいは抵抗Ｒ
い制御用トランジスタ２等を介して放電し、発振用トラ
ンジスタ１がオフのときは制御用整流ダイオードＤ２を
介して充電されるためそのツェナダイオードＤ３との接
続点は常に負の定電位に保たれることになる。

又、カレントトランス３は出力コイルＴ３の電流に励磁
され整流平滑化された出力を制御トランジスタ２のベー
スエミッタ間に出力する。

従って出力コイルＴ３の電流が多ければ多くのベース電
流を制御用トランジスタ２に供給し、少なければ少いベ
ース電流を制御用トランジスタ２に供給する。

従って出力コイルＴ３の電流が多ければ制御用トランジ
スタ２は低インピーダンスとなり制御用平滑コンデンサ
Ｃ２の放電を推進し、出力コイルＴ３の電流が少なけれ
ば制御用トランジスタ２は高インピーダンスとなり制御
用平滑コンデンサＣ２の放電を困難にする。

又、ツェナダイオードＤ３は余分なベース電流を除去す
ることにより制御用平滑コンデンサＣ２のツェナーダイ
オードＤ２との接続点と発振トランジスタ１のベースと
の電位差をツェナー電位に保つ機能を有している。

従ってこのように構成された本考案のリンギングチョー
クコンバータにおいて出力コイルＴ３の電流が増加して
もなおかつ出力電圧の低下が発生する程負荷が重くなっ
たとすると制御用トランジスタ２は極めて低インピーダ
ンスとなり制御用平滑コンデンサＣ２の放電々流は主と
して制御用トランジスタ２を介して流出されるため、ツ
ェナーダイオードＤ３を介して抜かれるベース電流は減
少し発振トランジスタ１のオン・オフ期間が長くなって
出力コイルＴ３に充分な電流が供給され出力電圧は安定
化される。

又逆に負荷が軽くなって出力コイルＴ３の電流が減少す
ると、制御用トランジスタ２は高インピーダンスとなり
、発振トランジスタ１のオン期間において制御用平滑コ
ンデンサＣ２にツェナーダイオードＤ、を介して放電々
流が流れ余分なベース電流が抜かれるため発振トランジ
スタ１のオン期間は短縮され出力電圧は安定化する。

このように本考案のリンギングチョークコンバータは負
荷変動に対して出力電圧の安定度が極めて高く又、入力
電圧変動に対してもツェナーダイオードにより制御され
るという種々の優れた効果を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のリンギングチョークコンバータの一例
を示す回路図である。 Ｔ・・・・・・変換トランス、１・・・・・・発振トラ
ンジスタ、２・・・・・・制御用トランジスタ、３・・
・・・・カレントトランス、５・・・・・・直流電源、
Ｄｌ・・・・・・帰還ダイオード、Ｄ２・・・・・・制
御用整流ダイオード、Ｄ３・・・・・・ツェナーダイオ
ード、Ｃ１・・・・・・帰還コンデンサ、Ｃ２・・・・
・・制御用平滑コンデンサ、Ｒ１・・・・・・ベース電
流制限抵抗。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 入力コイルと帰還コイルと出力コイルとからなる変換ト
   ランスと発振トランジスタとを有し、前記ん力コイルは
   前記発振トランジスタのコレクタ・エミッタを介して直
   流電源に接続され前記帰還コイルはその両端が制御用整
   流ダイオードと制御用平滑コンデンサとを介して接続さ
   れ、前記帰還コイルと制御用整流ダイオードとの接続点
   は帰還ダイオードと帰還コンデンサとの並列回路及びベ
   ース電流制限抵抗を介して前記発振トランジスタのベー
   スに接続され、前記帰還コイルと前記制御用平滑コンデ
   ンサとの接続点は前記発振トランジスタのエミッタに接
   続され該発振トランジスタのベースはツェナーダイオー
   ドを介して前記制御用整流ダイオードと制御用平滑コン
   デンサとの接続点に接続されてなるリンギングチョーク
   コンバークにおいて、前記制御用平滑コンデンサの両端
   を制御用トランジスタのコレクタ・エミッタを介して接
   続し、該制御用トランジスタのベース・エミッタを前記
   出力コイルの電流により励磁されるカレントトランスの
   出力端子に夫々接続したことを特徴とするリンギングチ
   ョークコンバータ。