JPS5819096Y2 - 鉄道車両用台車の片板ばね式軸箱支持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、鉄道車両用台車の片板ばね式軸箱支持装置に
関するものである。

第１および２図に示したように、鉄道車両用台車わくの
側ばり１に設けられかつ貫通孔２を有する板ばね取付座
３と、軸箱４の一側に設けられかつ貫通孔５を有する板
ばね取付座６との間に、両端部に貫通孔７を有する板ば
ね８が配置され、上記板ばね取付座３，６の各貫通孔２
，５と上記板ばね８の貫通孔７とにそれぞれ挿通された
ボルト９によって上記各板ばね取付座３，６と、上記板
ばね８とが連結されている鉄道車両用台車の片板ばね式
軸箱支持装置は、従来公知である。

なお、ボルト９には、ナツト１０がねじ込１れ、ボルト
ナラ）９．１０と板ばね８の両端部との間に座金１１が
介在している。

また軸箱４と側ばり１との間には、軸ばね１２が介在し
、軸箱４上に安全つの１３が直立して設けられている。

なお、１４は、車輪を示す。

さて、上記のような鉄道車両用台車を組立てるに際して
は、従来は、先ず軸距Ａを一定に保ちかつ前後の軸箱の
位置を固定するために、各軸箱を特別の治具上に支持し
、また各軸箱が回転しないように、したがって安全つの
を垂直に保つために、特別の治具によって軸箱を支持す
る必要がある。

また第１および２図に示したように、板ばね８を各板ば
ね取付座３，６に連結するために、これらの貫通孔２，
５．７にボルト９を挿通できるためには、各貫通孔２，
５．７が整列されなければならない。

そのためには、板ばね取付座３，６上に板ばね８がほぼ
水平に置かれなければならない。

しかじ軸箱４上には側ばり１との間に軸ばね１２が介在
し、かつ軸ばね１２には、負荷がかかつていないので、
側ばり１側の板ばね取付座３が軸箱４側の板ばね取付座
６より高い位置にあり、各貫通孔２，５．７は整列しな
いことになる。

したがって、この高さが異なる板ばね取付座３゜６ｖＣ
板ばね８を連結するためには、軸ばね１２をころして、
板ばね取付座３，６の高さをは、！同じ高さにし、板ば
ね８をはソ水平に置くことができるようにしなければな
らない。

このようにすることによって、貫通孔２，５．７を整列
させ、これらにボルト９を容易に挿通して、台車を組立
てることができる。

従来の鉄道車両用台車の片板ばね式軸箱支持装置は、上
記のように、その組立を行なうために不便な構造を有し
、特別の治具を必要としていた。

本考案の目的は、組立を容易に行なうことができる鉄道
車両用台車の片板ばね式軸箱支持装置を提供することで
ある。

上記目的を達成するための本考案による鉄道車両用台車
の片板ばね式軸箱支持装置は、鉄道車両用台車わくの側
ばりに設けられかつ貫通孔を有する板ばね取付座と、軸
箱の一側に設けられかつ貫通孔を有する板ばね取付座と
の間に、両端部に貫通孔を有する板ばねが配置され、上
記各板ばね取付座の各貫通孔と上記板ばねの各貫通孔と
にそれぞれ挿通されたボルトによって上記各板はね取付
座と上記板ばねとが連結されている鉄道車両用台車の片
板ばね式軸箱支持装置において、上記板ばねの貫通孔お
よび上記各板ばね取付座の貫通孔に挿入できる長さを有
する案内筒の一端にばね押え板を設けてなる連結具と、
上記連結具の案内筒内に挿入できる長さを有するボルト
と、上記ボルトを挿入できる貫通孔を有する別のばね押
え板とを備え、上記ボルトと、上記案内筒または上記側
のばね押え板の貫通孔とは、互いにねじ込１れるように
構成されていることを特徴とするものである。

本考案によれば、台車の組立てに際し、側ばり側の板ば
ね取付座が軸箱側の板ばね取付座より高い位置にあって
も、連結具の案内筒は、板ばね取付座の貫通孔および板
ばねの貫通孔に挿入できる長さを有するために、板ばね
を水平に保った１１で、連結具の案内筒を板ばねの貫通
孔および板ばね取付座の貫通孔に挿入でき、かつボルト
を案内筒およびばね押え板の貫通孔に挿入することがで
きる。

次にボルトを案内筒筐たはばね押え板にねじ込むことに
よって、各板ばね取付座と板ばねとは連結される。

したがって、軸ばねをころす必要がなく、かつ従来のよ
うな特別の治具を用いる必要がなくなった。

本考案の一実施例を、第３．４および５図を参照して以
下に説明する。

第３図において、連結具１５ば、板ばね８の貫通孔Ｉお
よび各板ばね取付座３，６の貫通孔２゜５に挿入できる
長さを有する案内筒１６と、その一端に設けられたばね
押え板１７とよりなる。

ボルト１８は、案内筒１６内に挿入できる長さを有する
。

別のばね押え板１９は、ボルト１８を挿入できる質量孔
２０を有する。

側ぼり側の別のばね押え板１９の貫通孔２０には、めね
じがつくられ、ボルト１８は、案内筒１６に挿入されて
から貫通孔２０のめねじにねじ込１れるようになってい
る。

軸箱４側の案内筒１６には、めねじがつくられ、ボルト
１８は、別のばね押え板１９に挿入されてから案内筒１
６のめねじにねじ込１れるようになっている。

なお、第３図に示したように、軸箱４の下部に突片２１
を設け、前後の軸箱４の突片２１間にバー２２をピン２
３によって連結して、軸距Ａを一定に保ち、軸箱の位置
決めを行なうことができる。

または、第４図に示したように、軸箱４の下部にかぎ片
２４を設け、これにバー２５の溝２６を嵌込んで軸箱の
位置決めを行なうことができる。

または、第５図に示したように、バー２７の一端を、軸
箱４の蓋取付用ボルト２８を利用して取付け、バー２７
の中間部にターンバックル２９を設け、これによって軸
箱の位置決めを行なうことができる。

台車の組立てを行なうには、軸箱の位置決めを行ない、
軸箱上に軸ばねを置き、台車わくを降ろし、第３図に示
したように板ばね８を水平に保った１１で、案内筒１６
を板ばね８の貫通孔７および各板ばね取付座３，６の貫
通孔２，５に挿入することができ、次にボルト１８を案
内筒１６および別のばね押え板１９の貫通孔２０に挿入
し、ボルト１８を案内筒１６筐たは別のばね押え板１９
の貫通孔２０のめねじにねじ込んで、第６図に示したよ
うに、板ばね８を各板ばね取付座３，６に連結し、台車
の組立てを完了することができる。

この場合、板ばね８は変形される。

なお、車両が空車であるときは、第７図に示したように
板ばね８ば、は！水平となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の鉄道車両用台車の片板ばね式軸箱支持
装置の側面図であり、第２図は、その一部の縦断面図で
あり、第３図は、本考案の一実施例の縦断面図であり、
第４図は、軸箱位置決め構造の一例の側面図であり、第
５図は、軸箱位置決め構造の他の例の側面図であり、第
６図は、本考案の一実施例の組立後の側面図であり、第
１図は、組立て後の車両の空車時の縦断側面図である。 １：側ばり、２：貫通孔、３：板ばね取付座、４：軸箱
、５：貫通孔、６：板ばね取付座、７：貫通孔、８：板
ばね、９：ボルト、１５：連結具、１６：案内筒、１７
：ばね押え板、１８：ボルト、１９：別のばね押え板、
２０ニ一貫通孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鉄道車両用台車わくの側ばりに設けられかつ貫通孔を有
   する板ばね取付座と、軸箱の一側に設けられかつ貫通孔
   を有する板ばね取付座との間に、両端部に貫通孔を有す
   る板ばねが配置され、上記各板ばね取付座の各貫通孔と
   上記板ばねの各貫通孔とにそれぞれ挿通されたボルトに
   よって上記各板ばね取付座と上記板ばねとが連結されて
   いる鉄道車両用台車の片板ばね式軸箱支持装置において
   、上記板ばねの貫通孔訟よび上記各ばね取付座の貫通孔
   に挿入できる長さを有する案内筒の一端にばね押え板を
   設けてなる連結具と、上記連結具の案内筒内に挿入でき
   る長さを有するボルトと、上記ボルトを挿入できる貫通
   孔を有する別のばね押え板とを備え、上記ボルトと、上
   記案内筒または上記別のばね押え板の貫通孔とは、互い
   にねじ込昔れるように構成されていることを特徴とする
   鉄道車両用台車の片板ばね式軸箱支持装置。