JPH1193827A - 機能素子およびアクチュエータ - Google Patents

機能素子およびアクチュエータ

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JPH1193827A
JPH1193827A JP9253870A JP25387097A JPH1193827A JP H1193827 A JPH1193827 A JP H1193827A JP 9253870 A JP9253870 A JP 9253870A JP 25387097 A JP25387097 A JP 25387097A JP H1193827 A JPH1193827 A JP H1193827A
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俊郎 平岡
Kouji Asakawa
鋼児 浅川
Shuji Hayase
修二 早瀬
Katsuhiro Maeda
勝宏 前田
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟でしなやかに作動し、しかも作動量およ
び伸縮率を増大できるアクチュエータを提供する。 【解決手段】 間隔を隔てて同軸的に配置された径の異
なる筒状部材(1a、1b、1c)と、内側の筒状部材
の外壁と外側の筒状部材の内壁とを互いに連結する伸縮
可能なアクチュエータ部(2)とにより、複数の単位ア
クチュエータが同軸的に配置された構造を有し、アクチ
ュエータ部(2)に駆動エネルギーを供給する手段が設
けられたアクチュエータ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は共役性高分子を用い
たリチウムイオン二次電池などのポリマー電池、太陽電
池、ディスプレイ、光変調素子、メモリー媒体などに用
いられるエレクトロクロミック素子、有機トランジス
タ、センサーなどに用いられる機能素子、および医療機
器、各種ロボット、介護介助機器、力学的なフィードバ
ックが可能なデータグローブなどに用いられるアクチュ
エータに関する。
【0002】
【従来の技術】共役性高分子などの半導体性または導電
性の高分子は成形性に優れており、容易に薄膜にでき
る。このため、半導体性または導電性の高分子薄膜とポ
リマー電解質などイオン伝導性の高分子薄膜とを組み合
わせて、エレクトロクロミック素子など種々の機能素子
への応用が期待されている。たとえばエレクトロクロミ
ック素子はイオン伝導性の高分子薄膜から半導体性また
は導電性の高分子薄膜へのキャリアーの注入による色変
化を利用する。また、固体電解質を通してイオンが注入
されたときに電気化学的な反応によって分子容が変化す
る高分子薄膜を用いてアクチュエータとして用いること
もできる。
【0003】このような機能素子は、半導体性または導
電性の高分子薄膜とイオン伝導性の高分子薄膜との界面
をキャリアーが通過することによって機能を発現するの
で、両者の界面は大面積で密着していることが重要であ
る。
【0004】しかし、2種の高分子薄膜を積層した構造
では界面の面積を大きくすることは難しく、応答速度や
出力を向上させることが困難である。しかも多くの場
合、界面には大きな電界や応力がかかるため、劣化や剥
離が起こりやすく、耐久性が低下する原因となってい
る。
【0005】また、上述したような共役性高分子薄膜や
高分子ゲルなどを利用したアクチュエータは、柔らかく
軽量で柔軟な作動が可能である。そのため義肢に用いる
人工筋肉、または医用機器や介護用ロボットに用いられ
るアクチュエータとしての応用が期待されている。ただ
し、高分子薄膜を用いたアクチュエータは伸縮率および
作動量が小さい。たとえば共役性高分子であるポリアニ
リンを電解質溶液中で駆動させるアクチュエータは、生
体の筋肉と比較して1桁程度大きい駆動力が得られる
が、伸縮率は3〜4%程度であり生体の筋肉が示す30
%程度の伸縮率に対し1桁程度小さい。このため、さら
に伸縮率および作動量を拡大することが要求され、代表
的にはバイモルフ構造が採用されている。
【0006】しかし、バイモルフ構造のアクチュエータ
は屈曲動作するため使用形態が限定される。また、アク
チュエータを構成する薄膜に曲げトルクがかかるため、
実効的な出力を向上させることが困難である。なお、作
動量を大きくするために単純に複数のアクチュエータを
伸縮方向に沿って直列に連結したり積層しても、伸縮率
を増大することはできない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、界面
面積が充分大きく、界面の耐久性が高い素子構造を有
し、エレクトロクロミック素子やアクチュエータとして
良好に用いることができる機能素子を提供することにあ
る。また、本発明の他の目的は、柔軟でしなやかに作動
し、しかも作動量および伸縮率を増大できるアクチュエ
ータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の機能素子は、半
導体性または導電性の第1の有機高分子鎖が凝集して形
成される第1相とイオン伝導性の第2の有機高分子鎖が
凝集して形成される第2相とが三次元共連続ミクロ相分
離構造を形成し、前記第1相および第2相が界面におい
て化学的に結合した高分子成形体と、前記高分子成形体
の各相にエネルギーを供給する手段とを具備したことを
特徴とする。
【0009】この機能素子は、三次元共連続ミクロ相分
離構造をなす多成分多相系の高分子成形体の各相に電力
を供給し、第1の有機高分子鎖にキャリアーを注入して
動作させる。具体的には、たとえば第1の有機高分子鎖
の色変化を利用してエレクトロクロミック素子として用
いることができる。
【0010】本発明のアクチュエータは、電気化学的な
反応によって分子容が変化する有機高分子鎖からなる第
1相と固体電解質からなる第2相とが共連続構造を形成
した高分子成形体と、前記高分子成形体の各相に電力を
供給する手段とを具備したことを特徴とする。
【0011】このアクチュエータは、固体電解質を通し
てイオンが注入されたときに電気化学的な反応(酸化お
よび/または還元)によって高分子薄膜の分子容が変化
することを利用する。
【0012】本発明の他のアクチュエータは、間隔を隔
てて同軸的に配置された径の異なる筒状部材と、内側の
前記筒状部材の外壁と外側の前記筒状部材の内壁とを互
いに連結する伸縮可能なアクチュエータ部と、前記アク
チュエータ部に駆動エネルギーを供給する手段とを具備
したことを特徴とする。
【0013】このアクチュエータは、内側の筒状部材、
外側の筒状部材およびこれらを連結するアクチュエータ
部を単位アクチュエータとして、複数の単位アクチュエ
ータを同軸的に配置することが好ましい。
【0014】このアクチュエータは、アクチュエータ部
の伸縮方向に沿って動作するので、アクチュエータ部の
配置によって様々な形態で使用することができる。ま
た、複数の単位アクチュエータを同軸的に配置した場合
には、作動量を大きくすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。
【0016】本発明の機能素子は、半導体性または導電
性の第1の有機高分子鎖とイオン伝導性の第2の有機高
分子鎖を含有する。
【0017】半導体性または導電性の有機高分子として
は、電気的に不活性な高分子鎖の主鎖中にまたは側鎖と
してペンダント状に、光電荷発生性またはキャリアー輸
送性の分子構造が結合したものが挙げられる。電気的に
不活性な高分子鎖は、ポリエチレン鎖、ポリエーテル
鎖、ポリエステル鎖、ポリアミド鎖、ポリイミド鎖など
である。光電荷発生性またはキャリアー輸送性の分子構
造としては、以下に示すようなものが挙げられる。たと
えば、フタロシアニン系誘導体、ナフタロシアニン系誘
導体、アゾ化合物系誘導体、ペリレン系誘導体、インジ
ゴ系誘導体、キナクリドン系誘導体、多環キノン系誘導
体(アントラキノンなど)、シアニン系誘導体、フラー
レン類誘導体、含窒素環式化合物誘導体(インドール、
カルバゾール、オキサゾール、インドオキサゾール、チ
アゾール、イミダゾール、ピラゾール、オキサジアゾー
ル、ピラゾリン、チアジアゾール、トリアゾールな
ど)、ヒドラゾン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、
トリフェニルメタン誘導体、スチルベン誘導体、キノン
化合物誘導体(アントラキノン、ジフェノキノンな
ど)、多環芳香族化合物誘導体(アントラセン、ビレ
ン、フェナントレン、コロネンなど)である。
【0018】また、共役性高分子を用いてもよい。共役
性高分子としては、芳香族系共役性高分子(ポリパラフ
ェニレンなど)、脂肪族系共役性高分子(ポリアセチレ
ンなど)、複素環式共役性高分子(ポリピロール、ポリ
チオフェンなど)、含ヘテロ原子共役性高分子(ポリア
ニリン、ポリフェニレンサルファイドなど)が挙げられ
る。また、これらの共役性高分子の構成単位が交互に結
合した構造を有する複合型共役性高分子、具体的にはポ
リ(フェニレンビニレン)、ポリ(アリーレンビニレ
ン)などを用いてもよい。さらに、ポリシラン、ジシラ
ニレンなどのオリゴシランと電子系構造とが交互に連鎖
したポリマー(ジシラニレンアリレンポリマー、(ジシ
ラニレン)エテニレンポリマー、(ジシラニレン)エチ
ニレンポリマーなど)、リン系または窒素系の無機高分
子、高分子鎖に芳香族系配位子が配位して積層したポリ
マー(フタロシアナートポリシロキサンなど)を用いて
もよい。
【0019】イオン伝導性の有機高分子としては、ポリ
エーテル(ポリエチレンオキサイド(PEO)など)、
ポリエステル、ポリアミン、ポリイミン、ポリスルフィ
ド、側鎖にオリゴエーテル鎖を有するくし型ポリエーテ
ル誘導体、高分子電解質型イオン伝導体が挙げられる。
【0020】本発明の機能素子においては、半導体性ま
たは導電性の第1の有機高分子鎖(有機高分子鎖Aとい
う)が凝集して形成される第1相(A相という)と、イ
オン伝導性の第2の有機高分子鎖(有機高分子鎖Bとい
う)が凝集して形成される第2相(B相という)とが、
三次元共連続ミクロ相分離構造を形成し、両相が界面に
おいて化学的に結合した多成分多相系の高分子成形体を
用いる。B相にはリチウム塩やアンモニウム塩などの有
機塩や無機塩、またはイオン交換樹脂などの高分子塩が
混合されている。
【0021】良好な三次元共連続ミクロ相分離構造を形
成するためには、高分子鎖A(またはモノマー、オリゴ
マーなどの前駆体)と高分子鎖B(またはモノマー、オ
リゴマーなどの前駆体)とが互いに非相溶であることが
好ましい。また、A相とB相との界面における化学的な
結合は、共有結合であることが好ましい。したがって、
2種の高分子鎖Aおよび高分子鎖BからなるA−B型ジ
ブロック共重合体またはA−B−A型もしくはB−A−
B型トリブロック共重合体を用いることが好ましい。ブ
ロック共重合体を構成する各ブロックの分子量は1万以
上であることが好ましい。なお、場合によっては、スタ
ー型の共重合体やグラフト型の共重合体を用いてもよ
い。
【0022】上記のようなブロック共重合体を合成する
には、予め高分子Aおよび高分子Bを合成した後、末端
の官能基どうしを反応させてもよいし、末端に官能基を
導入した高分子Bの存在下で高分子Aのモノマーをリビ
ング重合など適当な方法で重合させてもよい。たとえ
ば、末端にアミノフェニルオキシ基を有するポリエチレ
ンオキシドの存在下でアニリンを酸化重合させることに
より、トリブロック共重合体またはジブロック共重合体
を合成することができる。また、たとえば相互に非相溶
な一方の高分子と他方の高分子の前駆体オリゴマーとを
混合して相分離構造を形成した後、加熱、光照射または
触媒添加により反応させて最終的なブロック共重合体を
合成してもよい。この際、合成されるブロック共重合体
のガラス転移温度以下の温度で反応させるなど、反応条
件を適当に選択することにより、相分離構造を破壊する
ことなくブロック共重合体を合成することができる。
【0023】上記のようなブロック共重合体を適当な溶
媒に溶解して塗布溶液を調製し、適当な基板上に塗布し
て乾燥することにより、三次元共連続ミクロ相分離構造
の高分子成形体(薄膜)を作製することができる。ま
た、ブロック共重合体を溶融し、これを適当な基板に塗
布して成形した後に冷却して成形体を作製してもよい。
【0024】上記のようなブロック共重合体を用いて形
成される相分離構造は、単なる混合物からの相分離構造
とは異なり、多くの場合数nm〜数十nmオーダーの単
位胞を有する非常に規則的な微細構造を示す。たとえ
ば、OBDD構造と称される、結晶構造に似た非常に規
則的な三次元共連続ミクロ相分離構造が形成される。O
BDD構造のほかにも、ラメラカテノイド構造、T−サ
ーフェス構造、ディスオーダード構造などの種々の構造
が形成される。三次元網目状の相分離構造が形成される
と、各相の開口部の平均径は一般に10〜100nm程
度の範囲となる。開口部の平均径はブロック共重合体の
分子量や高分子鎖の組み合わせによって変化する。開口
部の平均径は、100nm以下、さらに50nm以下、
さらに20nm以下であることが好ましい。
【0025】三次元共連続ミクロ相分離構造において
は、A相およびB相がそれぞれ三次元網目構造を形成
し、これらの三次元網目構造が相互に絡み合っている。
しかも、各相はそれぞれ連続しているため、各々の相分
離ドメインはすべて接続されていると考えることができ
る。このような相分離構造では、A相とB相との界面の
面積(各相の単位体積当たりの界面面積)が数m2
g、場合によっては1000m2 /g程度と非常に大き
くなる。なお、界面の面積は10m2 /g以上であるこ
とが好ましい。単なる混合物からの相分離構造では、こ
のような大きな界面面積を得ることは困難である。この
ように本発明の機能素子を構成する高分子成形体では、
界面の面積が非常に大きいA相とB相との間でキャリア
ー(電子、ホールまたはイオン)の交換が非常にスムー
ズに進行するため、応答速度や出力を向上させるのに有
利になる。
【0026】また、上記の相分離構造では、それぞれの
高分子鎖がA相とB相の界面を貫通した状態で凝集し、
A相とB相とは化学的結合によって完全に接合されてい
るので、高分子鎖が断裂しない限り界面の剥離は起こら
ない。したがって、界面に大きな電界や応力がかかって
も、耐久性の低下を抑制できる。
【0027】相分離構造を安定化するために、高分子材
料に架橋剤を添加したり、高分子鎖に架橋性基を導入
し、相分離構造形成後に高分子材料を相互に三次元的に
架橋してもよい。このように架橋させることにより、高
分子成形体の熱的または機械的な強度をさらに向上でき
る。
【0028】本発明の機能素子において、高分子成形体
の各相に電力を供給する手段としては、A相およびB相
のそれぞれに接続された電極を用いる。電極材料として
は、無機または有機の導体または半導体を用いることが
できる。電極の形状は特には限定されず、平板状、薄膜
状、多孔質膜状、棒状、繊維状、網目状、点状のいずれ
でもよい。この場合、A相およびB相に対する電極材料
の親和性の差を利用することによって、いずれか一方の
相のみに電極のコンタクトをとることができる。たとえ
ば電極材料がA相とは親和性が高いがB相とは親和性が
低い場合、電極上にブロック共重合体を塗布するか溶融
させた後に相分離させる過程で、電極表面にA相が選択
的に凝集するので、A相のみと接続した電極を形成する
ことができる。また、電極にA相またはB相のいずれか
に対する親和性を持たせるためには、電極表面にその相
と同じ高分子鎖からなるホモポリマーを成膜すればよ
い。また、現実的な素子構造では、電極とA相の間に他
の半導体性または導電性の層が形成されていてもよい
し、電極とB相との間に他のイオン導電性の層が挿入さ
れていてもよい。
【0029】このように電極がA相およびB相のそれぞ
れに接続され、しかも上述したように相分離構造の内部
ではA相およびB相がそれぞれ三次元網目構造を形成
し、各相はそれぞれ連続している。このため、本発明の
機能素子の電気的な接続状態は、高分子薄膜Aと高分子
薄膜Bとの積層構造を有する従来の素子と等価である。
【0030】本発明の機能素子は、たとえばエレクトロ
クロミック素子として用いることができる。具体的に
は、ポリアニリンやポリピロールなどの導電性高分子鎖
Aとポリエチレングリコールなどのイオン伝導性高分子
鎖Bとからなるブロック共重合体を用いて三次元共連続
ミクロ相分離構造を有する高分子薄膜を形成し、A相お
よびB相のそれぞれに接続する電極を形成したエレクト
ロクロミック素子を作製することができる。このような
エレクトロクロミック素子では、電極から電力を供給
し、イオン伝導性のB相を通してA相にキャリアーを注
入することにより、導電性のA相に色変化を生じさせる
ことができる。このエレクトロクロミック素子は、応答
速度が速く、高分子薄膜の膜厚を厚くすれば充分な光学
密度を得ることもできる。
【0031】図1に本発明に係るエレクトロクロミック
素子の一例を示す。図1において、ガラス基板101に
形成された透明電極102上にブロック共重合体の溶液
を塗布し、乾燥することにより相分離膜103が形成さ
れている。この相分離膜103上に電解質層104を介
して対極105が形成されている。電解質層104は電
解質溶液を含浸させた固体電解質でもよいし、電解質溶
液を充填してもよい。
【0032】ここで、対極105側に別種のポリマー種
から構成された相分離膜を設け、対極105側において
もエレクトロクロミック現象を同時に起こさせてもよ
い。
【0033】なお、機能素子の性能を向上させるため
に、A相またはB相のいずれかにドーパントなどの添加
剤を偏在させるようにしてもよい。このような素子を作
製するには、ブロック共重合体の塗布溶液にA相または
B相のいずれか一方に特異的に親和性の良好なドーパン
トを混合し、相分離過程で一方の相のみにドーパントを
偏在させることもできる。また、ドーパントをブロック
共重合体を構成する一方の高分子鎖に化学的に結合させ
てもよい。
【0034】また、三次元共連続ミクロ相分離構造にお
いては、A相とB相との界面において高分子鎖Aと高分
子鎖Bとの結合点がシート状に配列して形成される。し
たがって、両高分子鎖の結合点に機能性分子を導入する
と、A相とB相との界面に機能性分子からなる分子レベ
ルの超薄膜を形成することができる。たとえば機能性分
子としてエレクトロクロミック性を示す分子を用いれ
ば、非常に高効率で高速応答性のエレクトロクロミック
素子を形成することができる。
【0035】同様にして、A相とB相との界面に非常に
薄い絶縁層を形成することもできる。たとえばオリゴ
(ジ−t−ブトキシシロキサン)をA相とB相との界面
にシート状に凝集させ、好ましくは酸触媒を作用させな
がら加熱すると、t−ブトキシ基の脱離および生成した
シラノール基の脱水縮合反応が起こり、シリコン酸化膜
が生成する。こうして界面に形成される絶縁層は非常に
薄くすることができ、しかも原理的に欠陥が生じない。
したがって、電解コンデンサーなどを形成する場合に非
常に有用である。
【0036】次に、本発明のアクチュエータは、電気化
学的な反応によって分子容が変化する有機高分子鎖から
なる相と固体電解質からなる相とが共連続構造を形成し
た高分子成形体を用いる。
【0037】電気化学的な反応によって分子容が変化す
る有機高分子としては、ポリアニリンやポリピロールな
どの共役性高分子からなる導電性の高分子が挙げられ
る。
【0038】固体電解質としては、ポリエチレンオキサ
イド(PEO)などのイオン伝導性の高分子や、電解質
溶液を含浸したポリマーゲルが挙げられる。
【0039】このアクチュエータを構成する高分子成形
体としては、上述した機能素子と同様にブロック共重合
体を用いた三次元共連続ミクロ相分離構造を有するもの
を用いてもよい。ただし、アクチュエータに用いられる
高分子成形体に関しては、必ずしも2種の高分子相の界
面が化学的結合によって接合されている必要はない。た
とえば、ポリアニリンやポリピロールの三次元綱目状の
成形体を形成し、その開口部に固体電解質や電解質溶液
を含浸したポリマーゲルを充填したものでもよい。具体
的には、アクリロニトリル多孔質ゲルに電解質塩のプロ
ピレンカーボネート溶液を含浸したものを用いることが
できる。
【0040】アクチュエータを構成する高分子成形体の
各相に電力を供給する手段としては、上述した機能素子
と同様に、導電性高分子相および固体電解質相のそれぞ
れに接続された電極を用いる。
【0041】導電性高分子相に接続される電極として
は、電気化学的に安定な材質からなるものを用いる。具
体的には、貴金属(白金、金)やカーボンを用いること
が好ましい。カーボン電極の形態は、フィルム、繊維、
クロスのいずれでもよい。なお、導電性高分子が高い導
電性を示す場合には、特に電極を設けなくてもよい。
【0042】固体電解質相に接続される電極は、電解質
との界面における接触面積が大きいものが好ましい。た
とえば、白金黒や多孔質カーボン電極が挙げられる。多
孔質カーボン電極としては、表面積が1000〜200
0cm2 /g程度のものを用いることが好ましい。
【0043】このアクチュエータにおいても、高分子成
形体の導電性高分子相と固体電解質相との界面の面積が
非常に大きいため、固体電解質相と導電性高分子相との
間で電解質の交換が非常にスムーズに進行するため、応
答速度を向上させるのに有利になる。
【0044】このアクチュエータの構造は、単独の高分
子成形体を有するものでもよいし、いわゆるバイモルフ
構造を有するものでもよい。本発明に係るアクチュエー
タの例を図2および図3に示す。
【0045】図2のアクチュエータは、相分離膜201
の一端部において、片面に白金電極202を接続し、他
方の面に固体電解質膜204が表面に形成されたカーボ
ン電極203を接続したものである。図3のアクチュエ
ータは、電解質層205を2枚の相分離膜201で挟
み、2枚の相分離膜201にそれぞれ白金電極202を
接続した、いわゆるバイモルフ型のものである。図2お
よび図3のいずれのアクチュエータも、封止フィルムで
封止してもよい。
【0046】次に、本発明に係る新規な構造を有するア
クチュエータについて説明する。このアクチュエータ
は、間隔を隔てて同軸的に配置された径の異なる筒状部
材と、内側の筒状部材の外壁と外側の筒状部材の内壁と
を互いに連結する伸縮可能なアクチュエータ部とを有す
る。
【0047】図4(A)、(B)、(C)に、このアク
チュエータの基本的な構造を示す。(A)は斜視図、
(B)は(A)を破断した図、(C)は端面から見た図
である。図4に示すように、径の異なる1対の筒状部材
1a、1bを間隔を隔てて同軸的に配置し、両者の間隙
に内側の筒状部材1aの一端側(図では右側)外壁と外
側の筒状部材1bの他端側(図では左側)内壁とを連結
するように伸縮可能なアクチュエータ部2を設けてい
る。
【0048】このアクチュエータは、たとえば電解質溶
液中に浸漬して使用される。アクチュエータ部は共役性
高分子などの導電性高分子からなり、電気化学的な反応
に伴う電解質イオンの侵入による膨潤によって動作す
る。この場合、アクチュエータ部2へ駆動エネルギーを
供給するには、アクチュエータ部2へ通電できるように
した状態でアクチュエータ全体を電解質溶液に浸漬する
とともに、対極を電解質溶液に浸漬して、電源から電力
を供給する。アクチュエータ部2への通電は、たとえば
アクチュエータ部2を導電性接着層で筒状部材に接着
し、電源からのリード線を導電性接着層に接続すること
により可能である。そして、アクチュエータ部2、2の
伸縮に応じて、外側の筒状部材1bは内側の筒状部材1
aに対して図の右側または左側へスライドする。
【0049】なお、図4においては、筒状部材は円筒状
のものを2個用い、アクチュエータ部は線状で対称的な
位置に2個配置しているが、これらの形状、個数、配置
は所望の使用形態に応じて自由に選択できる。
【0050】本発明のアクチュエータにおいて作動量お
よび伸縮率を増大するには、図4に示すような内側の筒
状部材、外側の筒状部材およびこれらを連結するアクチ
ュエータ部を単位アクチュエータとして、複数の単位ア
クチュエータを同軸的に配置することが好ましい。
【0051】図5(A)および(B)に、このようなア
クチュエータの例を示す。図5に示すように、長さがβ
で径の異なる筒状部材1a、1b、1c、1dを間隔を
隔てて同軸的に配置し、内側の筒状部材の一端側(図で
は右側)外壁と外側の筒状部材の他端側(図では左側)
内壁とを連結するように伸縮可能なアクチュエータ部2
を設けている。それぞれのアクチュエータ部がαだけ収
縮したとすると、筒状部材1bは筒状部材1aと相対的
にαだけスライドし、筒状部材1cは筒状部材1bと相
対的にαだけスライドし、筒状部材1dは筒状部材1c
と相対的にαだけスライドする。このように複数の単位
アクチュエータが協奏的に作動する結果、全体の作動量
は積算されて3αとなる。しかも、伸縮率は筒状部材の
長さβに対する作動量の割合であるので、作動量の増大
とともに伸縮率も増大する。このような効果は、単にア
クチュエータを直列に連結した場合には得られない。す
なわち、直列に連結したものでは作動量を大きくするこ
とは可能だが、初期状態の長さも長くなっているため、
伸縮率を増大させることはできない。本発明のアクチュ
エータにおいて、伸縮率を効果的に増大させるために
は、単位アクチュエータの数が多いほど好ましい。
【0052】なお、上記においてはアクチュエータ部が
収縮する場合の動作について説明したが、アクチュエー
タ部が伸張する場合には作動方向が逆方向になるだけ
で、上記と同様に作動量および伸縮率を増大させる効果
が得られる。また、本発明のアクチュエータは以下に示
すように種々の変形例が考えられる。
【0053】図6(A)、(B)、(C)に示すアクチ
ュエータは、内側の筒状部材1aと外側の筒状部材1b
とを連結するために、2種のアクチュエータ部2、3を
用いている。アクチュエータ部2は内側の筒状部材1a
の右側外壁と外側の筒状部材1bの左側内壁とを連結し
ている。アクチュエータ部3は内側の筒状部材1aの左
側外壁と外側の筒状部材1bの右側内壁とを連結してい
る。そして、これらのアクチュエータ部2、3を、一方
が収縮し他方が伸長するように作動させる。たとえば、
アクチュエータ部2を収縮させ、アクチュエータ部3を
伸長させると、図6(B)に示すように外側の筒状部材
1bは内側の筒状部材1aに対して相対的に右側へスラ
イドする(順作動)。また、アクチュエータ部2を伸長
させ、アクチュエータ部3を収縮させると、図6(C)
に示すように外側の筒状部材1bは内側の筒状部材1a
はに対して相対的に左側へスライドする(逆作動)。
【0054】このアクチュエータでは、順作動時および
逆作動時の作動量および出力を同等にすることができ
る。ここで、図5のアクチュエータでは、アクチュエー
タ部が収縮するときよりも、アクチュエータ部が伸長す
るときに得られる作動量および出力が小さくなる可能性
がある。これは、アクチュエータ部は可撓性を有するた
め、伸長時に負荷がかかった場合に座屈する可能性があ
るからである。これに対して、図6のアクチュエータで
は、順作動時でも逆作動時でも、収縮したアクチュエー
タ部が負荷の一部を負担するため座屈が起こりにくい。
【0055】図7(A)、(B)に示すアクチュエータ
は、アクチュエータ部と同様に伸縮可能な材料で形成し
た、径の異なる筒状部材4a、4bを間隔を隔てて同軸
的に配置し、内側の筒状部材4aの一端側外壁と外側の
筒状部材4bの他端側内壁とを連結するように伸縮可能
なアクチュエータ部2、2を設けている。そして、アク
チュエータ部2が収縮したときに、アクチュエータ部を
兼ねる筒状部材4a、4bが伸長するように作動させ
る。このアクチュエータは、筒状部材が伸長しないもの
と比較して、作動量および伸縮率を増大させることがで
きる。
【0056】図8(A)、(B)、(C)に示すアクチ
ュエータは、アクチュエータ部2を筒状部材1a、1b
の中心軸に対して角度をつけて配置したものである。
(A)は全体の斜視図、(B)は内側の筒状部材1aに
対するアクチュエータ部2の配置を示す図である。この
アクチュエータでは、(C)に示すように、アクチュエ
ータ部2の伸縮に伴い、筒状部材が軸方向にスライドす
るとともに軸を中心として回転運動する(捩れる)。
【0057】図9に示すアクチュエータは、アクチュエ
ータ部2を筒状部材1a、1b、1cの周方向に沿って
配置したものである。このアクチュエータでは、たとえ
ばアクチュエータ部2が収縮すると、筒状部材が軸を中
心として矢印方向に回転運動する。
【0058】次に、本発明のアクチュエータを構成する
筒状部材およびアクチュエータ部の材質および形状、な
らびにその他に電解質溶液などについて説明する。
【0059】筒状部材の材質は、可撓性を有するが縦方
向の剛性が充分大きく、特に圧縮応力が加わったときに
座屈変形しないものが好ましい。具体的には、ポリイミ
ド、ポリアミド(たとえば各種ナイロン、アラミド樹
脂)、ポリエーテル(たとえばポリオキシメチレン)、
ポリエステル(たとえばポリエチレンフタレート)、ビ
ニル樹脂(たとえばポリ塩化ビニル)、エポキシ樹脂、
フェノール樹脂、フッ素樹脂(たとえばPTFE)、イ
オン交換樹脂などが好ましい。また、筒状部材はアクチ
ュエータ部および他方の筒状部材と擦れ合うため、表面
の摩擦抵抗が小さいものが好ましい。この観点から、筒
状部材の材質としては、ナイロン、フッ素樹脂のように
自己潤滑性のあるものが好ましい。固体潤滑剤(たとえ
ば二硫化タングステン、二硫化モリブデン)を混合した
樹脂や、表面にフッ素樹脂や各種の潤滑剤をコーティン
グした樹脂を用いてもよい。筒状部材はこれらの樹脂を
単独で用いて形成してもよいし、複数の樹脂を混合した
りアロイ化して形成してもよい。一般に筒状部材にはこ
れらの樹脂からなるパイプが用いられるが、いくつかの
樹脂フィルムを積層し、筒状に成形したものを用いても
よい。樹脂とガラス繊維やカーボン繊維との複合体でも
よい。上述したような樹脂の繊維で編んだ織物や不織布
を用いてもよい。
【0060】筒状部材の形状は、図4〜図9に示したよ
うに、一般に円筒に近い形状が用いられるが特に限定さ
れない。ただし、アクチュエータの円滑な作動を確保す
るために、断面形状が一定であるのが望ましい。また、
最も内側に位置する筒状部材は必ずしも中空の筒である
必要はなく、中実の棒状でもよい。
【0061】筒状部材は、縦応力に対する剛性を高めて
座屈を防ぐために、一般的には周面に切れ目のない完全
な筒状であることが好ましい。ただし、たとえば図10
の各種の例に示すように、完全に閉じていない断面形状
を有するものでもよい。
【0062】また、アクチュエータ部や他の筒状部材と
の接触による摩擦抵抗を軽減するために、筒状部材の表
面にグルーブやエンボス(微小突起群)を形成して接触
面積が小さくなるようにしてもよい。特に筒状部材の長
軸方向に沿ってグルーブを形成すると、筒状部材が座屈
しにくくなるため好ましい。アクチュエータ部を電解液
に浸漬するタイプのアクチュエータでは、グルーブやエ
ンボスを形成した筒状部材を用いると、アクチュエータ
部周辺の電解液の液回りが改善される点でも有利にな
る。電解質の液回りを改善するためには、筒状部材に多
数のスリットを形成したり、多孔質の筒状部材を用いて
もよい。
【0063】また、図11に示すように、筒状部材1a
にリブ6を設け、隣接する2つのリブ6、6の間にアク
チュエータ部2を設置することによって、アクチュエー
タ部2と筒状部材1a、1bとの摺動抵抗を軽減するこ
とができる。図11に示すような筒状部材はたとえば光
造形法によって製造することができる。また、特開平7
−60843に開示されている複合光造形法により、所
定の樹脂を用いて筒状部材を光造形法によって形成する
と同時に、アクチュエータ部も光造形法によって併せて
形成することもできる。
【0064】アクチュエータ部の材料としては、形状記
憶樹脂、ケモメカニカルゲル、または共役性高分子(た
とえばポリアニリン)を用いることができる。
【0065】形状記憶樹脂を用いたアクチュエータ部で
は、形状記憶樹脂の成形体に、超弾性金属材料や電熱素
子たとえばカーボンからなる加熱用ヒーターもしくは冷
却用ペルチェ素子を設置して駆動エネルギーを供給す
る。電熱素子は、アクチュエータ部として機能する成形
体の変形を妨げず、かつ成形体に良好に熱伝導するよう
に設置することが好ましい。
【0066】ケモメカニカルゲルとしては、電気応答型
ケモメカニカルゲル、たとえばポリビニルアルコールと
ポリアクリル酸ナトリウムの共重合体ゲル、ポリ−2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ゲル、
アクリロニトルゲル、アクリルアミドゲル、またはイオ
ン交換樹脂(パーフルオロスルホン酸、ポリエチレンス
ルホン酸など)が挙げられる。これらの電気応答型ケモ
メカニカルゲルの成形体の表面または表層部に、ゲルの
変形を妨げにくいように白金薄膜、金薄膜または導電性
ポリマー薄膜からなる駆動用電極を設置して駆動エネル
ギーを供給する。また、ケモメカニカルゲルとして、熱
応答性ケモメカニカルゲル、たとえばポリ−N−イソプ
ロピルアクリルアミドとポリアクリルアミドのIPN型
ゲルや、ポリビニルメチルエーテルゲルを用いることも
できる。熱応答性ケモメカニカルゲルに対しては、超弾
性金属材料や電熱素子たとえばカーボンからなる加熱用
ヒーターもしくは冷却用ペルチェ素子を設置して駆動エ
ネルギーを供給する。その他、pHの変化によって変形
するゲル、たとえばポリサイラミンゲルも用いることが
できる。
【0067】共役性高分子としては、ドープされたポリ
ピロールやポリチオフェンなどの複素環式共役性高分
子、ポリアニリンなどの含ヘテロ原子共役性高分子が挙
げられる。共役性高分子を用いたアクチュエータ部では
共役性高分子の成形体に好ましくは導電性材料を設置し
て電解質溶液中に浸漬するとともに、対極を電解質溶液
に浸漬し、電源から電力を供給する。アクチュエータ部
を構成する共役性高分子が電気化学的に酸化されると内
部にホールが生成する。この結果、電気的中性を補償す
るため、電解質溶液から陰イオンがアクチュエータ部へ
侵入する。そして、陰イオンの侵入による膨潤が主たる
原因となってアクチュエータ部の体積が膨張する。こう
した共役性高分子からなるアクチュエータ部は、他のケ
モメカニカルゲルなどを用いたものと比較して作動速度
が速い点で好ましい。
【0068】電解質溶液は水溶液でも有機溶媒の溶液で
もよい。有機溶媒としては、たとえばメタノール、エタ
ノール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラ
ヒドロフラン、1、4−ジオキサン、モノグリム、アセ
トン、4−メチル−2−ペンタノン、アセチルアセト
ン、アセトニリル、プロピオニトル、ジメチルスルホキ
シド、スルホラン、ニトロメタン、ジクロロメタン、プ
ロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、酢酸、
1、2−ジクロロエタン、ベンゾニトリルなどが挙げら
れる。
【0069】アクチュエータ部としてポリアニリンを用
いる場合、電解質溶液として一般的にHCl,HBr,
HClO4 ,H2 SO4 ,HBF4 ,ベンゼンスルホン
酸などの酸の水溶液を用いる。
【0070】電解質溶液に界面活性剤を添加すると、ア
クチュエータ部への電解質溶液の浸透性や液回りが改善
される。界面活性剤を添加した電解質溶液は、アクチュ
エータの摺動部に浸透し、潤滑剤として摺動抵抗を軽減
する作用も示す。界面活性剤としては電解質や電解反応
によって変質せず、共役性高分子の電解反応を阻害しな
いものがよく、たとえばフッ素系の界面活性剤などが用
いられる。また、アクチュエータを構成する筒状部材な
どの表面も電解質溶液との親和性が高いことが好まし
い。たとえば、電解質溶液として水溶液を用いる場合、
筒状部材を構成する樹脂の表面をプラズマ放電処理、グ
ロー放電処理、オゾン酸化処理などによって親水化する
ことが好ましい。また、筒状部材の表面にポリビニルア
ルコールなどの親水性物質を塗布したり、化学的に結合
させてもよい。
【0071】電解質溶液の代わりに、多孔質高分子に電
解質溶液を含浸させてゲル状にしたものを用いてもよ
い。多孔質高分子としては、たとえばポリアクリトニト
リル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが用いられ
る。電解質溶液の代わりに、固体電解質を用いてもよ
い。固体電解質を用いれば、全固体のアクチュエータと
することができる。このようなアクチュエータでは、固
体電解質がアクチュエータ部と密着して設置されるた
め、固体電解質は可撓性および伸縮性を有するものであ
ることが好ましい。こうした固体電解質としては、ポリ
エーテル骨格を有する化合物(ポリエチレンオキシド、
ポリプロピレンオキシドなど)、ポリエステル骨格を有
する化合物(ポリエチレンサクシネート、ポリ−β−プ
ロピオラクトンなど)、ポリアミン骨格を有する化合物
(ポリエチレンイミンなど)、ポリスルフィド骨格を有
する化合物(ポリアルキレンスルフィドなど)が挙げら
れる。
【0072】共役性高分子の成形体は多くの場合充分な
導電性を有するため、こうした成形体からなるアクチュ
エータ部の一部に電力供給用のリード線などを設置する
だけで駆動用電源から駆動電流を供給することができ
る。ただし、より確実に導電性を与えるためには、アク
チュエータ部の表面または内部に、金属(金、白金な
ど)、カーボン、導電性ポリマーなどを、アクチュエー
タ部の変形を妨げないように薄膜、繊維、メッシュなど
の形態で設置することが好ましい。また、アクチュエー
タ部を構成する成形体中に金属やカーボンからなる導電
性微粒子を分散させてもよい。また、アクチュエータ部
の配線を簡便にするために、筒状部材を導電性にすると
ともに筒状部材とアクチュエータ部との接着部を導電性
にして、それぞれのアクチュエータ部を直列に接続する
ことが好ましい。
【0073】アクチュエータ部の形状は、線状(繊維
状)、フィルム状(短冊状)、筒状のいずれでもよい。
筒状のアクチュエータ部はフィルムを筒状に巻いたもの
でもよいし、繊維を編んだものでもよい。
【0074】本発明に係るアクチュエータを作製するに
は、たとえば内側の筒状部材の一端部に接着剤(好まし
くは導電性接着剤)を用いて短冊状または繊維状のアク
チュエータ部の一端部を接着し、これを外側の筒状部材
の内部に挿入し、外側の筒状部材の他端部に接着剤(好
ましくは導電性接着剤)を用いて短冊状または繊維状の
アクチュエータ部の他端部を接着する方法を用いること
ができる。
【0075】本発明に係るアクチュエータは、たとえば
図12に示す装置を用い、図13に示すようにして作製
することもできる。図12に示す装置は、アクチュエー
タを構成する最も内側の筒状部材1aを回転可能に保持
する芯棒51と、スライド可能に保持され筒状部材1a
に各種の塗布液を吹き付けるノズル52とを有する。
【0076】塗布液としては、それぞれ筒状部材および
アクチュエータ部を構成する樹脂を溶液、融液、分散液
または微粉末などの塗布可能な状態にしたものを用意す
る。また、接着剤の塗布液と、後に除去される犠牲層の
塗布液を用意する。まず、筒状部材1aを回転させなが
ら、接着剤11の塗布液および犠牲層15の塗布液を塗
布した後、加熱乾燥、加熱融着などの後処理を行う。次
に、アクチュエータ部2の塗布液を塗布した後、後処理
を行う。同様に、接着剤11の塗布液および犠牲層15
の塗布液の塗布および後処理、ならびに筒状部材1bの
塗布液の塗布および後処理を行う。これらの工程を所望
の回数だけ繰り返す。この状態を図13(A)の断面図
および図13(A)の端面図に示す。次いで、湿式また
は乾式のエッチングによって犠牲層15の部分を除去す
る。この状態を図13(C)の断面図および図13
(D)の端面図に示す。その後、リード線の接続などを
行い、アクチュエータを完成させる。ただし、筒状部材
とアクチュエータ部とが剥離しやすい場合には、必ずし
も犠牲層を設ける必要はない。
【0077】なお、塗布液を塗布するには、上記のよう
にノズルから吹き付ける方法に限らず、ディップコーテ
ィング法、刷毛塗り法、ドクターブレード法を用いても
よい。特に、ディップコーティング法では使用できる筒
状部材の形状の自由度が大きく、径の小さいアクチュエ
ータを作製するのにも有利である。また、中空の筒状部
材の内部空間にさらにアクチュエータ部および筒状部材
を形成することもできる。
【0078】本発明のアクチュエータは、歪みセンサー
などの各種センサーを取り付けることによって位置制御
することができる。たとえば、内側および外側の筒状部
材の一部を導電性にしてキャパシタを形成し、これらの
筒状部材が相対的にスライドする際に生ずる静電容量の
変化をモニターしてもよい。また、たとえばアクチュエ
ータ部がポリアニリンなどの電解伸縮を利用するもので
ある場合、外部応力が作用するとアクチュエータ部に誘
起電流が流れるので、この誘起電流をモニターすること
により外部応力を測定できる。
【0079】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0080】実施例1 両末端にアミノフェニルオキシ基を有する重量平均分子
量約10000のポリエチレンオキシド(PEO)の存
在下で、アニリンを酸化重合することにより、ポリアニ
リン(塩基性エメラルディン)−PEO−ポリアニリン
(塩基性エメラルディン)トリブロック共重合体を得
た。このトリブロック共重合体の重量平均分子量は約1
8000であった。
【0081】また、片末端にアミノフェニルオキシ基を
有する重量平均分子量約10000のポリエチレンオキ
シド(PEO)の存在下で、アニリンを酸化重合するこ
とにより、ポリアニリン(塩基性エメラルディン)−P
EOのジブロック共重合体を得た。このジブロック共重
合体の重量平均分子量は約22000であった。
【0082】比較のために、ポリアニリン(塩基性エメ
ラルディン)単独重合体を用意した。
【0083】上記のトリブロック共重合体をトルエンに
溶解し、基板上に塗布して乾燥した後、基板から剥離し
て膜厚30μmの膜を得た。TEM観察したところ、こ
の膜はOBDD型の共連続相分離構造を形成していた。
電極として、白金電極、および表面積1300m2 /g
のカーボン電極の表面をPEOで被覆したものを用意し
た。図2に示すように、相分離膜201の一端部におい
て、片面に白金電極202を取り付け、他方の面にPE
O膜204側を接触させてカーボン電極203を取り付
けた。相分離膜201を1M/LのHBF4 水溶液中に
1時間浸漬した後、一晩室温で風乾してアクチュエータ
を作製した。
【0084】また、トリブロック共重合体の代わりにジ
ブロック共重合体を用い、上記と同様にしてアクチュエ
ータを作製した。
【0085】比較のために、トリブロック共重合体の代
わりにポリアニリン単独重合体を用い、上記と同様にし
てアクチュエータを作製した。
【0086】それぞれのアクチュエータを1.5Vの直
流電圧で駆動し、最大伸縮に要する時間を測定した。そ
の結果、トリブロック共重合体およびジブロック共重合
体の相分離膜を用いたアクチュエータでは約0.1秒で
最大伸縮に達した。一方、ポリアニリン単独重合体の膜
を用いたアクチュエータは最大伸縮に要する時間が約3
秒で非常に駆動が遅く、繰り返し特性も劣っていた。
【0087】実施例2 実施例1で用いたのと同じ膜厚30μmのトリブロック
共重合体の相分離膜を2枚用意した。また、膜厚50μ
mの架橋ポリビニルアルコール膜を用意し、これを1M
/Lの塩酸水溶液を含浸した。図3に示すように、架橋
ポリビニルアルコール膜からなる電解質層205を2枚
の相分離膜201で挟み、2枚の相分離膜201にそれ
ぞれ白金電極202を取り付けてバイモルフ型アクチュ
エータを作製した。
【0088】また、トリブロック共重合体の代わりにジ
ブロック共重合体を用い、上記と同様にしてバイモルフ
型アクチュエータを作製した。
【0089】比較のために、トリブロック共重合体の代
わりにポリアニリン単独重合体を用い、上記と同様にし
てバイモルフ型アクチュエータを作製した。
【0090】それぞれのアクチュエータを1.5Vの直
流電圧で駆動し、最大伸縮に要する時間を測定した。そ
の結果、トリブロック共重合体の相分離膜を用いたアク
チュエータでは約0.2秒、ジブロック共重合体の相分
離膜を用いたアクチュエータでは約0.1秒でそれぞれ
最大伸縮に達した。一方、ポリアニリン単独重合体の膜
を用いたアクチュエータは最大伸縮に要する時間が約3
秒で非常に駆動が遅く、繰り返し特性も劣っていた。
【0091】実施例3 重量平均分子量約10万のポリアニリン(塩基性エメラ
ルディン)とポリメチルメタクリレートのN−メチルピ
ロリジノン(NMP)混合溶液を基板に塗布して乾燥し
た後、剥離してキャストフィルムを得た。このフィルム
をトルエンで洗浄してポリメチルメタクリレートを溶出
させ、多孔質ポリアニリンフィルムを得た。TEM観察
から細孔の平均径は約0.2μmで大部分の細孔が連続
細孔であった。このキャストフィルムをポリビニルアル
コールの塩酸溶液に浸漬した後、風燥して膜厚30μm
のポリアニリン−ポリビニルアルコール複合膜を作製し
た。
【0092】この複合膜を用いて図3と同様な構造を有
するバイモルフ型アクチュエータを作製した。このアク
チュエータを1.5Vの直流電圧で駆動したところ、最
大伸縮に要する時間は約0.5秒であった。
【0093】実施例4 以下のようにして図1に示すエレクトロクロミック素子
を作製した。ITOからなる透明電極102が形成され
たガラス基板101上に、実施例1で用いたのと同じト
リブロック共重合体のトルエン溶液をスピンコーティン
グして、膜厚1μmの相分離膜103を形成した。この
相分離膜103上に、厚さ50μmのスペーサーを介し
てカーボン電極105を設置した。そして、相分離膜1
03とカーボン電極105との間隙に1M/Lの塩酸水
溶液を充填して電解質層104とした。
【0094】また、トリブロック共重合体の代わりにジ
ブロック共重合体を用い、上記と同様にしてエレクトロ
クロミック素子を作製した。
【0095】比較のために、トリブロック共重合体の代
わりにポリアニリン単独重合体を用い、上記と同様にし
てエレクトロクロミック素子を作製した。
【0096】これらのエレクトロクロミック素子の応答
速度を測定した。その結果、ポリアニリン単独重合体を
用いた素子の応答速度と比較して、トリブロック共重合
体を用いた素子では約12倍、ジブロック共重合体を用
いた素子では約9倍の応答速度が得られた。
【0097】次に、電解質層104として塩酸水溶液の
代わりに塩酸含浸ポリビニルアルコールを充填した以外
は上記と同様にして3種のエレクトロクロミック素子を
作製した。
【0098】これらのエレクトロクロミック素子の応答
速度を測定した。その結果、ポリアニリン単独重合体を
用いた素子の応答速度と比較して、トリブロック共重合
体を用いた素子では約8倍、ジブロック共重合体を用い
た素子では約11倍の応答速度が得られた。
【0099】実施例5 13.3mLのアリニンと1.33mol/mLの塩酸
150mLとの混合溶液を−5℃に保ち、この溶液に過
硫酸アンモニウム15.33gを溶解した水溶液26.
7mLを1時間かけて滴下し、一晩撹拌した。沈殿をろ
別し、1Mの塩酸水溶液でろ液が無色になるまで洗浄
し、さらに純水で充分洗浄した。得られた固体を1Mの
アンモニア水に投入してよく撹拌した。再び沈殿をろ別
し、アンモニア水で数回洗浄し、さらに水洗した。真空
乾燥して4.5gの塩基性エメラルディンの粉末を得
た。
【0100】乳鉢にNMPを入れ、塩基性エメラルディ
ンの粉末を少しずつ加えながらよく撹拌して8wt%の
割合に溶かした。この溶液を水平に置いたスライドガラ
ス板上に均一な厚さに塗布し、50℃で乾燥して厚さ約
35μmの薄膜を得た。この薄膜を130℃に加熱しな
がら一軸延伸して約3倍に引き伸ばした。得られたエメ
ラルディン薄膜を長さ6cm、幅3mmの短冊状に切り
出しアクチュエータ部2として用いた。一方、径の異な
るナイロンパイプからなる筒状部材1a、1b、1c、
1dを用意した。
【0101】これらを用いて以下のようにしてアクチュ
エータを作製した。図14(A)に示すように、内側の
筒状部材の上端部外壁に導電性接着層11を塗布し、そ
の4個所に短冊状のアクチュエータ部2の上端部を接着
した。これを外側の筒状部材に挿入し、外側の筒状部材
の下端部内壁に導電性接着層11を塗布し、その4個所
で短冊状のアクチュエータ部2の下端部を接着した。こ
れらの作業を繰り返して、図14(B)および(C)に
示すようなアクチュエータを作製した。
【0102】次に、図14(D)に示すように、得られ
たアクチュエータ10の導電性接着層にリード線を接続
し、1MのHBF4 水溶液からなる電解質溶液31にア
クチュエータを直立するように浸漬した。また、この電
解質溶液31にPtからなる対極21を浸漬した。そし
て、アクチュエータ部2および対極21をリード線を介
して直流電源に接続した。
【0103】このアクチュエータのアクチュエータ部に
電圧を印加して収縮させたところ、作動量は最大で5.
2mm、伸縮率は8.7%であった。比較のために、長
さ6cm、幅3mmの短冊形エメラルディンフィルムか
らなるアクチュエータ部単体を同様の条件で作動させた
ところ、作動量は最大で1.7mm、伸縮率は2.8%
であった。このように本発明のアクチュエータでは、ア
クチュエータ部単体と比較して、作動量および伸縮率と
もに約3倍に増大した。
【0104】また、図14のアクチュエータを半径5c
mの円周上に沿わしてしならせた状態で上記と同一条件
で作動させたところ、伸縮率は7.8%となった。
【0105】次に、図14のアクチュエータを厚さ10
μmのラバーバッグ(図示せず)で包み、その内部に上
記と同一の電解質溶液を充填した。このアクチュエータ
を上記と同一条件で作動させたところ、伸縮率は8.5
%であった。
【0106】なお、電解質溶液にフッ素系界面活性剤
(3M社製、Fluorad FC−430)を0.1
%添加してアクチュエータを作動させたところ、伸縮速
度が1.5倍に増大した。しかも、伸長動作および収縮
動作を繰り返した際のヒステリシスが小さくなった。こ
れは、界面活性剤を加えたことにより、筒状部材どうし
および筒状部材とアクチュエータ部との摺動抵抗が低減
したためであると思われる。フッ素系界面活性剤 とし
てFluorad FC−95, Fluorad F
C−98,Fluorad FC−134,Fluor
ad FC−170C(いずれも3M社製)を用いた場
合にも上記と同様の結果が得られた。
【0107】また、電解質溶液をそれぞれHCl、HB
r、HClO4 、H2 SO4 、ベンゼンスルホン酸の水
溶液に変更しても、上記と同様の作動量および伸縮率の
増大効果が得られた。
【0108】実施例6 実施例5で作製したエメラルディン薄膜を長さ6cm、
幅1.5mmの短冊状に切り出したものをアクチュエー
タ部として用い、実施例5と同様な方法で図15
(A)、(B)、(C)に示すアクチュエータを作製し
た。本実施例では、内側の筒状部材の上端外壁と外側の
筒状部材の下端内壁とを連結するアクチュエータ部2
と、内側の筒状部材の下端外壁と外側の筒状部材の上端
内壁とを連結するアクチュエータ部3とを周方向に沿っ
て交互に配置している。そして、これらのアクチュエー
タ部2、3を、一方が収縮し他方が伸長するように作動
させる。
【0109】実施例5(図14(D))と同様に、得ら
れたアクチュエータを直立させた状態で電解質溶液中に
浸漬し、対極を浸漬して直流電源に接続した。
【0110】このアクチュエータをアクチュエータ部2
が収縮し、アクチュエータ部3が伸長するように作動さ
せたところ、作動量は最大で5.3mm、伸縮率は8.
8%となり、アクチュエータ部単体と比較して作動量お
よび伸縮率ともに約3倍に増大した。一方、このアクチ
ュエータをアクチュエータ部2が伸長し、アクチュエー
タ部3が収縮するように作動させたところ、作動方向が
上記と逆になっただけで上記と同様な作動量および伸縮
率が得られた。なお、実施例5のアクチュエータでは、
アクチュエータ部が伸長するように作動させたときの作
動量は、アクチュエータ部が収縮するように作動させた
ときの作動量の約65%であった。以上のことから、本
実施例のアクチュエータは作動方向が正逆いずれの場合
でのほぼ同一の作動量および伸縮率が得られる点で好ま
しいことがわかる。
【0111】また、図15のアクチュエータを半径5c
mの円周上に沿わしてしならせた状態で上記と同一条件
で作動させたところ、伸縮率は7.8%となった。
【0112】次に、図15のアクチュエータを厚さ10
μmのラバーバッグで包み、その内部に電解質溶液を充
填した。このアクチュエータを上記と同一条件で作動さ
せたところ、伸縮率は7.9%となった。
【0113】なお、電解質溶液にフッ素系界面活性剤
(3M社製、Fluorad FC−430)を0.5
%添加してアクチュエータを作動させたところ、伸縮速
度が1.6倍に増大した。しかも、伸長動作および収縮
動作を繰り返した際のヒステリシスが小さくなった。
【0114】実施例7 実施例5で作製したエメラルディン薄膜を長さ6cmの
筒状に巻いたものをアクチュエータ部2として用い、実
施例5と同様な方法で図16(A)、(B)、(C)に
示すアクチュエータを作製した。実施例5(図14
(D))と同様に、得られたアクチュエータを直立させ
た状態で電解質溶液中に浸漬し、対極を浸漬して直流電
源に接続した。
【0115】このアクチュエータをアクチュエータ部が
収縮するように作動させたところ、伸縮率は9.1%と
なり、アクチュエータ部単体と比較して約3倍に増大し
た。
【0116】また、図16のアクチュエータを半径5c
mの円周上に沿わしてしならせた状態で同様に駆動させ
たところ、伸長率は8.5%となった。
【0117】次に、図16のアクチュエータを厚さ10
μmのラバーバッグで包み、その内部に電解質溶液を充
填した。このアクチュエータを上記と同一条件で作動さ
せたところ、伸縮率は8.1%となった。
【0118】さらに、10個の筒状部材を用い、これら
を上記と同様な筒状のアクチュエータ部で連結したアク
チュエータ(単位アクチュエータの個数=9個)を作製
した。このアクチュエータを直立させた状態で電解質溶
液中に浸漬し、対極を浸漬して直流電源に接続し、アク
チュエータ部が収縮するように作動させたところ、作動
量および伸縮率ともにアクチュエータ部単体と比較して
約9倍に増大した。また、このアクチュエータを厚さ1
0μmのラバーバッグで包み、その内部に電解質溶液を
充填して上記と同一条件で作動させたところ、作動量お
よび伸縮率ともにアクチュエータ部単体と比較して約8
倍に増大した。
【0119】実施例8 実施例7で用いた円筒状のアクチュエータ部の代わり
に、図17(A)〜(D)に示す形状のアクチュエータ
部2を用いてアクチュエータを作製した。
【0120】図17(A)のアクチュエータ部は、エメ
ラルディン薄膜を長さ6cmの筒状に巻いて切り込みを
入れたものである。
【0121】図17(B)のアクチュエータ部は、エメ
ラルディン薄膜を幅1mmに切り出したものを目の粗い
メッシュの筒状に編み上げたものである。
【0122】図17(C)のアクチュエータ部は、エメ
ラルディン薄膜を長さ6cm、幅0.2mmの繊維と
し、複数の繊維を上下に延ばして筒状にまとめ、端部を
導電性ペースト11で固めたものである。
【0123】図17(D)のアクチュエータ部は、エメ
ラルディン薄膜を幅0.2mmの繊維として編んだクロ
スを筒状に巻いて、端部を導電性ペースト11で固めた
ものである。
【0124】実施例5(図14(D))と同様に、得ら
れたそれぞれのアクチュエータを直立させた状態で電解
質溶液中に浸漬し、対極を浸漬して直流電源に接続し
た。これらのアクチュエータをアクチュエータ部が収縮
するように作動させたところ、アクチュエータ部単体と
比較して作動量および伸縮率ともに約3倍に増大した。
【0125】また、図17(A)のアクチュエータ部を
用いたアクチュエータでは、伸縮率は9.3%となり実
施例7よりも若干改善された。しかも、実施例7と比較
して伸縮速度が速くなった。これは筒状のアクチュエー
タ部に切り込みを入れたことにより、円周方向の収縮が
逃げてアクチュエータ部による内接する筒状部材の締め
付けが緩和されアクチュエータ部と筒状部材の摺動抵抗
が軽減されたことと、電解質溶液のしみ込みが改善され
たことによると思われる。図17(B)〜(D)のアク
チュエータ部を用いたアクチュエータでも、アクチュエ
ータ部の可撓性の向上と電解質溶液のしみ込みの改善に
より同様の効果が得られた。たとえばず17(C)のア
クチュエータでは、伸長速度は実施例7のものと比較し
て1.2倍となった。
【0126】また、いずれのアクチュエータでも、半径
5cmの円周上に沿わしてしならせた状態での作動、お
よび厚さ10μmのラバーフィルムで包み内部に電解質
溶液を充填した状態での作動で、アクチュエータ部単体
よりもの約3倍の伸縮率を示した。
【0127】実施例9 本実施例では、導電性の高いアクチュエータ部を用いて
アクチュエータを作製した。
【0128】実施例5で合成したポリアニリンの溶液を
カーボンメッシュに含浸した後、50℃で乾燥し、13
0℃で加熱しながら一軸延伸して約3倍に引き伸ばし
た。これをアクチュエータ部として用い、実施例5と同
様にアクチュエータを作製して作動させたところ、同様
の作動量を得るのに要する駆動電圧が10%減少した。
これは、カーボンメッシュによってポリアニリンフィル
ムの導電性が向上し、抵抗による電圧降下が緩和された
ためと思われる。また、カーボンメッシュはカーボン繊
維を斜め格子状に組んだものであるため、ポリアニリン
の伸縮を妨げることがなかった。なお、カーボン繊維を
コイル状に組んだものを用いた場合にも同様の効果が得
られた。
【0129】次に、実施例5で合成したポリアニリンの
溶液を用いて厚さ20μmのフィルムを作製し、図18
に示すように厚さ15nmの金を蒸着してジグザグ状の
導電パターン12を形成した後、さらにポリアニリン溶
液を塗布し、厚さ40μmのフィルムとした。このフィ
ルムを130℃で加熱しながら一軸延伸し、約3倍に引
き伸ばした。これをアクチュエータ部2として実施例1
と同様にしてアクチュエータを作製して作動させたとこ
ろ、同様の作動量を得るのに要する駆動電圧が10%減
少した。金の導体パターン12によってポリアニリンフ
ィルムの導電性が向上し、抵抗による電圧降下が緩和さ
れたためと思われる。また金電極をジグザグ型に蒸着し
たため、ポリアニリンフィルムの伸縮を妨げることがな
かった。
【0130】実施例1で作製したポリアニリン薄膜を筒
状に巻いて成形した。図19(A)または(B)に示す
ように、筒状のポリアニリン薄膜の表面に、酸水溶液を
含浸させた架橋ポリエチレンオキサイドからなる固体電
解質膜13を螺旋状またはジグザグ状に形成した。さら
に、固体電解質膜13上に金を蒸着して導体パターン1
2を形成してアクチュエータ部2とした。これらのアク
チュエータ部を用いてそれぞれアクチュエータを作製し
て作動させたところ良好に作動した。固体電解質膜13
および金の導体パターン12を上述したような螺旋状ま
たはジグザグ状に形成したため、ポリアニリンフィルム
の伸縮を妨げることがなかった。
【0131】実施例10 実施例5で作製したエメラルディン薄膜を幅3mm、長
さ1cmの短冊状に切り出し、アクチュエータ部2とし
て用いた。図9に示すように、アクチュエータ部2を筒
状部材1a、1b、1cの周方向に沿って配置してアク
チュエータを作製した。
【0132】このアクチュエータを作動させたところ、
外側の筒状部材1cは内側の筒状部材に対して12.5
度回転した。この回転角は、筒状部材1a、1bとこれ
らを連結するアクチュエータ部2からなる単位アクチュ
エータの回転角の約2倍であった。
【0133】電解質溶液にフッ素系界面活性剤(3M社
製、Fluorad FC−430)を0.1%添加し
てアクチュエータを作動させたところ、伸縮速度が1.
5倍に増大し、伸長動作および収縮動作を繰り返した際
のヒステリシスが小さくなった。
【0134】実施例11 ピロールおよびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
の混合水溶液を用いて電解重合し、電極上にポリピロー
ル膜を形成した。電極から膜厚30μmのポリピロール
膜を剥離した。このポリピロール膜をアクチュエータ部
として用い、実施例5と同様にしてアクチュエータを作
製した。このアクチュエータを、ドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウムの電解質溶液中で作動させたところ、
アクチュエータ部単体と比較して約3倍の伸縮率が得ら
れた。
【0135】電解質溶液にフッ素系界面活性剤(3M社
製、Fluorad FC−430)を0.1%添加し
てアクチュエータを作動させたところ、伸縮速度が1.
5倍に増大し、伸長動作および収縮動作を繰り返した際
のヒステリシスが小さくなった。
【0136】実施例12 ポリピロールを10%含有したポリアニリン薄膜をアク
チュエータ部として用い、実施例5と同様にしてアクチ
ュエータを作製して作動させたところ、伸縮スピードが
10%増大した。
【0137】実施例13 2−ヒドロキシエチルメタクリレート97重量部、エチ
レングリコールジメタクリレート2重量部、2,4,6
−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイ
ド0.5重量部をよく混合し、脱気して窒素置換した
後、15cmの距離を隔てて80W/cmの高圧水銀ラ
ンプから3分30秒間紫外線を照射して硬化させること
により、親水性ポリマーである架橋ポリ(2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート)を合成した。この架橋ポリ
(2−ヒドロキシエチルメタクリレート)を筒状に成形
して筒状部材として用い、実施例5と同様にしてアクチ
ュエータを作製した。このアクチュエータを作動させた
ところ、筒状部材の電解質溶液に対する濡れ性が優れて
いるため、作動が滑らかであった。
【0138】実施例14 図12に示した装置を用いた回転塗布法により、図13
に示すようにしてアクチュエータを作製した。アクチュ
エータの各部を形成する塗布液として以下に示す溶液を
調製した。
【0139】 筒状部材:ポリ塩化ビニルのテトラヒドロフラン溶液 アクチュエータ部:塩基性エメラルディンのN−メチル
ピロリドン溶液 犠牲層:ポリビニルピロリドン水溶液 接着層:エポキシ系接着剤 図12の芯棒51として塩化ビニル樹脂製の円筒中実ロ
ッドを用いた。芯棒を回転させながら、順次溶液を塗布
した。塗布中に赤外線ランプを用いて加熱し、塗布液の
乾燥を促進した。60℃で加熱乾燥し、接着剤を完全に
硬化させた。40℃の温水槽に浸漬し、必要に応じて超
音波洗浄を用いて犠牲層を除去した。アクチュエータ部
に駆動用のリード線を接続してアクチュエータを作製し
た。
【0140】得られたアクチュエータを界面活性剤(3
M社製、商品名Fluorad FC−430)を0.
1%加えた1MのHClO4 水溶液に浸漬して駆動した
ところ、良好に伸縮作動した。
【0141】実施例15 ディップコーティング法によりアクチュエータを作製し
た。なお、用いた塗布液は実施例14と同じであり、塗
布液を塗布した状態は図13とほぼ同様である。まず、
アクチュエータの各部を形成する塗布液を用意した。
【0142】筒状部材:ポリ塩化ビニルのテトラヒドロ
フラン溶液(a液) アクチュエータ部:塩基性エメラルディンのN−メチル
ピロリドン溶液(b液) 犠牲層:ポリビニルピロリドン水溶液(c液) 接着層:エポキシ系接着剤(d液) 最も内側の筒状部材として塩化ビニル樹脂製の円筒中実
ロッドを用いた。塩化樹脂ロッドの一端を支持し、接着
層を形成する部分のみd液に浸漬した後、引き上げて乾
燥し、接着層を形成した。塩化樹脂ロッドの他端を支持
し、犠牲層を形成する部分のみc液に浸漬した後、引き
上げて乾燥し、犠牲層を形成した。塩化樹脂ロッドをb
液に浸漬した後、引き上げて乾燥し、アクチュエータ部
を形成した。塩化樹脂ロッドの他端を支持し、接着層を
形成する部分のみd液に浸漬した後、引き上げて乾燥
し、接着層を形成した。塩化樹脂ロッドの一端を支持
し、犠牲層を形成する部分のみc液に浸漬した後、引き
上げて乾燥し、犠牲層を形成した。塩化樹脂ロッドをa
液に浸漬した後、引き上げて乾燥し、外側の筒状部材を
形成した。このようにして、1対の筒状部材とこれらを
連結するアクチュエータ部とを有する単位アクチュエー
タを形成した。
【0143】さらに、上記の操作を3回繰り返した。端
面に付着した余分な塗布液を除去した。60℃で加熱乾
燥し、接着剤を完全に硬化させた。40℃の温水槽に浸
漬し、必要に応じて超音波洗浄を用いて犠牲層を除去し
た。アクチュエータ部に駆動用のリード線を接続してア
クチュエータを作製した。作製したアクチュエータを界
面活性剤(商品名Fluorad FC−430:3M
社製)を0.1%加えた1MのHClO4 水溶液に浸漬
し駆動したところ、良好に伸縮作動した。
【0144】この方法では、最も内側の筒状部材として
細い樹脂フィラメントを用い、直径2〜3mmの細いア
クチュエータを形成するのに非常に有効である。
【0145】なお、上記のようにディップコーティング
した後、130℃に加熱して軸方向に約3倍に延伸して
アクチュエータを作製し、このアクチュエータを作動さ
せたところ、伸縮率が1.5倍になった。
【0146】次に、筒状部材を形成するためのa液とし
て、エポキシシラン、メタクリロキシシラン、アルコキ
シチタン、メタクリレートモノマーおよび過酸化物重合
触媒を混合して反応させた粘性溶液(J.Non−Cr
ystal.Solids,63(1984)283−
293参照)を用い、a液塗布後、120℃で加熱して
塗布液を硬化させた以外は上記と同様にしてアクチュエ
ータを作製した。作製したアクチュエータは筒状部材の
親水性が高く、電解質溶液との濡れ性に優れていた。
【0147】また、筒状部材を形成するためのa液およ
び接着層を形成するためのd液にカーボンブラックを混
合した以外は上記と同様にしてアクチュエータを作製し
た。得られたアクチュエータでは、筒状部材および接着
層が導電性のカーボンブラックを含有しているため、す
べての筒状部材およびアクチュエータ部が電気的に直列
に接続されている。したがって、筒状部材またはアクチ
ュエータ部いずれかの1個所に駆動電力供給用のリード
線を接続するだけの簡単な配線で作動させることができ
た。
【0148】実施例16 塗布液が塗布される最初の筒状部材として、塩化ビニル
製の円筒中空ロッドを用いた以外は実施例15と同様に
ディップコーティング法によりアクチュエータを作製し
た。図20に示すように、このアクチュエータは、最初
の筒状部材1xの外面に筒状部材1a、1b、1cとこ
れらを連結するアクチュエータ部2が形成され、内面に
も同様に筒状部材1a’、1b’、1c’とこれらを連
結するアクチュエータ部2が形成されている。このよう
に、円筒中空ロッドを用いてディップコーティング法に
よりアクチュエータを作製すれば、単位アクチュエータ
を容易に積層することができる。
【0149】実施例17 実施例15および16のようにディップコーティング法
を採用した場合には、塗布液が塗布される最初の筒状部
材として各種の形状のものを用いてアクチュエータを作
製することができる。
【0150】たとえば、最も内側の筒状部材1aとして
図21に示すような各種の形状を有する塩化ビニル製の
中実ロッドを用い、実施例15と同様にしてアクチュエ
ータを作製して作動させたところ良好に作動した。ま
た、これらのアクチュエータは圧縮応力に対する強度が
向上した。
【0151】同様に、最初の筒状部材1xとして図22
に示すような各種の形状を有する塩化ビニル製の中空ロ
ッドを用い、実施例16と同様にしてアクチュエータを
作製して作動させたところ良好に作動した。これらのア
クチュエータも圧縮応力に対する強度が向上した。
【0152】また、ディップコーティング法を採用した
場合、複数の筒状部材を枠体に固定して同時にディップ
コーティングすることもできる。そして、枠から切り離
した後に、犠牲層の除去、配線の形成を行い、アクチュ
エータを作製することができる。
【0153】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、界
面面積が充分大きく、界面の耐久性が高い素子構造を有
し、エレクトロクロミック素子やアクチュエータとして
良好に用いることができる機能素子を提供することがで
きる。また、柔軟でしなやかに作動し、しかも作動量お
よび伸縮率を増大できるアクチュエータを提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエレクトロクロミック素子を示す
断面図。
【図2】本発明に係るアクチュエータを示す断面図。
【図3】本発明に係る他のアクチュエータを示す断面
図。
【図4】本発明に係るアクチュエータを示す斜視図、破
断図および端面図。
【図5】本発明に係るアクチュエータの動作説明図。
【図6】本発明に係るアクチュエータの動作説明図。
【図7】本発明に係るアクチュエータの動作説明図。
【図8】本発明に係るアクチュエータを示す全体斜視
図、内側筒状部材の斜視図、および動作説明図。
【図9】本発明に係るアクチュエータの端面図。
【図10】本発明に係るアクチュエータを構成する筒状
部材の断面の例を示す図。
【図11】本発明に係るアクチュエータの端面図。
【図12】本発明に係るアクチュエータの作製装置を示
す斜視図。
【図13】図12の装置を用いた本発明に係るアクチュ
エータの製造方法を示す断面図および端面図。
【図14】実施例5におけるアクチュエータの一部斜視
図、断面図、端面図および使用状態を示す説明図。
【図15】実施例6におけるアクチュエータの端面図お
よび断面図。
【図16】実施例7におけるアクチュエータの一部斜視
図、断面図および端面図。
【図17】実施例8において用いられたアクチュエータ
部の斜視図。
【図18】実施例9において用いられたアクチュエータ
部の平面図。
【図19】実施例9において用いられたアクチュエータ
部の斜視図。
【図20】実施例16におけるアクチュエータの断面
図。
【図21】実施例17において用いられた筒状部材の端
面図。
【図22】実施例17において用いられた筒状部材の端
面図。
【符号の説明】
1a、1b、1c、1d、1x、4a、4b…筒状部材 2、3…アクチュエータ部 6…リブ 10…アクチュエータ 11…接着層 12…導体パターン 13…固体電解質 21…対極 31…電解質溶液 51…芯棒 52…ノズル 101…ガラス基板 102…透明電極 103…相分離膜 104…電解質層 105…対極 201…相分離膜 202…白金電極 203…カーボン電極 204…固体電解質膜 205…電解質層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 勝宏 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体性または導電性の第1の有機高分
    子鎖が凝集して形成される第1相とイオン伝導性の第2
    の有機高分子鎖が凝集して形成される第2相とが三次元
    共連続ミクロ相分離構造を形成し、前記第1相および第
    2相が界面において化学的に結合した高分子成形体と、
    前記高分子成形体の各相に電力を供給する手段とを具備
    したことを特徴とする機能素子。
  2. 【請求項2】 前記第1の有機高分子鎖と前記第2の有
    機高分子鎖とがジブロック共重合体またはトリブロック
    共重合体を形成していることを特徴とする請求項1記載
    の機能素子。
  3. 【請求項3】 前記高分子成形体を構成する第1相およ
    び第2相にそれぞれ接続された電極を有することを特徴
    とする請求項1記載の機能素子。
  4. 【請求項4】 電気化学的な反応によって分子容が変化
    する有機高分子鎖からなる第1相と固体電解質からなる
    第2相とが共連続ミクロ相分離構造を形成した高分子成
    形体と、前記高分子成形体の各相に電力を供給する手段
    とを具備したことを特徴とするアクチュエータ。
  5. 【請求項5】 間隔を隔てて同軸的に配置された径の異
    なる筒状部材と、内側の前記筒状部材の外壁と外側の前
    記筒状部材の内壁とを互いに連結する伸縮可能なアクチ
    ュエータ部と、前記アクチュエータ部に駆動エネルギー
    を供給する手段とを具備したことを特徴とするアクチュ
    エータ。
  6. 【請求項6】 内側の筒状部材、外側の筒状部材および
    これらを連結するアクチュエータ部を単位アクチュエー
    タとして、複数の前記単位アクチュエータを同軸的に配
    置したことを特徴とする請求項5記載のアクチュエー
    タ。
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