JPH1189182A - センサ付モータ - Google Patents

センサ付モータ

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Publication number
JPH1189182A
JPH1189182A JP9245415A JP24541597A JPH1189182A JP H1189182 A JPH1189182 A JP H1189182A JP 9245415 A JP9245415 A JP 9245415A JP 24541597 A JP24541597 A JP 24541597A JP H1189182 A JPH1189182 A JP H1189182A
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JP
Japan
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cover plate
motor
sensor
planetary gear
ring gear
Prior art date
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Application number
JP9245415A
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English (en)
Inventor
Yusuke Nakamura
裕介 中村
Shigeto Uchiyama
重人 内山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
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Filing date
Publication date
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  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品点数が増加したり組付け作業性が悪化す
ることなく、位置検出センサをハウジングにがた無くか
つ長期に渡って確実に固定することができるセンサ付モ
ータを得る。 【解決手段】 センサ付モータのカバープレート36に
は嵌合部74が形成されており、ハウジング24のカシ
メ片28がかしめられ先端T字形部分が嵌合してカバー
プレート36がハウジング24に固定されている。嵌合
部74には係止突起76が形成されており、カシメ片2
8の拡径方向(開き)移動を阻止できる。また、係止突
起76の近傍にはガイド突起78が形成されており、カ
シメ片28の周方向に沿う変移を阻止できる。これによ
り、カバープレート36をハウジング24にがた無くか
つ長期に渡って確実に固定することができ、また部品点
数が低減し組付け作業性も向上してこれを自動化するこ
とも可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両ドアのウイン
ドガラスを開閉移動するパワーウインド装置やサンルー
フを開閉移動するサンルーフ装置等に用いられるセンサ
付モータに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、車両のウインドガラスを上下に
開閉移動させるパワーウインド装置やサンルーフを開閉
移動するサンルーフ装置には、駆動源としてモータが用
いられている。
【0003】ここで、例えばパワーウインド装置におい
ては、ウインドガラスに乗員の身体や異物が不要に挟み
込まれることを防止した所謂挟み込み防止機能を有する
ものがある。この種の挟み込み防止機能を有したパワー
ウインド装置では、ドアの所定位置にリミットスイッチ
を配置し、このリミットスイッチからの信号とモータの
ロック電流とを基にウインドガラスに異物が挟み込まれ
たか否かを判断してウインドガラスの移動すなわちモー
タの回転位置を制御する構成のものや、ホールICや特
別なコンミテータを設けることによりアーマチャの回転
数を検出しこの回転数検出信号(パルス信号のパルス数
やパルス幅)を基に前記挟み込まれたか否かを判断して
モータの回転位置を制御する構成のものがある。
【0004】しかしながら、このようなパワーウインド
装置(モータの回転位置検出機構)では、モータやウイ
ンドレギュレータを組付ける際に組付け位置の煩雑な調
節や組付けた後の煩雑なリセットが不可欠であり、また
挟み込み防止機構を構成する場合等には制御装置等の他
の部品がコスト高で精度も悪い等の欠点があった。
【0005】そこで、このような欠点を解消できる移動
体の位置検出装置(センサ付モータ)を既に本出願人が
提案している(一例として、特願平6−175873
号、特願平8−45189号等)。
【0006】このセンサ付モータの位置検出センサは、
装置のカバープレートに回転可能に保持されるリングギ
ヤとこのリングギヤに噛み合うプラネタリギヤから成る
遊星歯車組や、遊星歯車組のリングギヤに一体に設けら
れリングギヤと共に回転する移動接点プレートとカバー
プレートに固定され移動接点プレートに接触可能な固定
接点ターミナルとから成るスイッチ部、あるいは、モー
タ出力軸からリングギヤへの正方向の回転力の伝達を遮
断するクラッチ機構等を備えた構成となっている。これ
により、パワーウインド装置やサンルーフ装置に用いた
場合にウインドガラスやサンルーフの位置を高精度に検
出することができ、またその移動を制御することができ
るのみならず、煩雑な調節を伴うこと無く初期位置の設
定ができ、かつこれを簡単な構造で低コストにより実現
できる。
【0007】またさらに、このセンサ付モータの位置検
出センサでは、遊星歯車組のサンギヤには、パルスプレ
ートが一体に連結固定されている。このパルスプレート
には連続するパルスパターンが施されており、サンギヤ
(すなわち、モータの出力軸)と一体的に回転してパル
スを発生する。これにより、発生されたパルスを検出
し、検出したパルス信号を基にモータ出力軸の回転位置
(移動体の移動位置)をリニアに検出することができる
構成である。したがって、例えばこのセンサ付モータ
を、挟み込み防止機能を有する車両のパワーウインド装
置に用いた場合には、ウインドガラスの移動位置を随時
検出することができる。
【0008】ところで、前述のセンサ付モータにおいて
は、位置検出センサの遊星歯車組やスイッチ部を被覆す
る装置のカバープレートが、モータ出力軸の側のハウジ
ングに密着して当接し、所定位置で螺子止めされて固定
された構造となっていた。しかしながら、このような螺
子止めによる固定構造では、部品点数が増加したり組付
け作業が煩雑になる原因であった。
【0009】この場合、装置のカバープレートをモータ
出力軸の側のハウジングにかしめにより固定することが
考えられる。このようなかしめによる固定構造によれ
ば、止め螺子が不要で部品点数を低減することができ、
また組付け作業も容易になり、さらにこのカバープレー
トをハウジングに固定する組付け工程を自動化すること
も可能になる。
【0010】しかしながら、前述の如き単純なかしめに
よる固定構造では、経年変化によってカバープレートの
固定(保持)力が低下し易い欠点がある。特に、カバー
プレートがその周縁に沿う方向にガタ付きを生じ易く、
固定(保持)力を長期に渡って維持するという点におい
ては、改善の余地があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、部品点数が増加したり組付け作業性が悪化するこ
となく、位置検出センサをハウジングにがた無く確実に
固定することができ、かつこの固定状態を長期に渡って
確実に維持できるセンサ付モータを得ることが目的であ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明のセ
ンサ付モータは、モータと、前記モータに取り付けら
れ、前記モータの出力を取り出す出力軸を有するハウジ
ングと、前記出力軸の軸方向一端側のハウジングに、カ
バープレートが密着し当接して取り付けられ、前記出力
軸の所定の回転位置を検出可能な位置検出センサと、を
有するセンサ付モータにおいて、前記ハウジングの周縁
から前記位置検出センサのカバープレートの周縁へ向け
て延出し、前記カバープレートの周縁と共にかしめられ
て前記位置検出センサを前記ハウジングに固定するカシ
メ片と、前記カシメ片の先端部に対応して前記カバープ
レートに形成され、前記カシメ片のかしめによる固定状
態ではカシメ片の先端部に係合可能な係止突起と、を備
え、前記カシメ片の先端部と前記係止突起との係合によ
って、前記カバープレートの周縁から外側へ向けた前記
カシメ片の拡径方向への移動を阻止したことを特徴とし
ている。
【0013】請求項1記載のセンサ付モータでは、位置
検出センサのカバープレートがハウジングに密着して当
接し、この状態でカシメ片がカバープレートの周縁と共
にかしめられてハウジングに固定される。このカシメ片
によるかしめ固定状態では、カバープレートに形成され
た係止突起がカシメ片の先端部に係合し、カバープレー
トの周縁から外側へ向けたカシメ片の拡径方向への移動
が阻止される。すなわち、カシメ片が一旦かしめられる
と、仮にこのカシメ片が開こうとしても、係止突起によ
って拡径方向への移動が阻止されて、不要に開くことが
ない。
【0014】したがって、位置検出センサ(カバープレ
ート)をハウジングにがた無く確実に固定することがで
き、かつこの固定(保持)力が低下することがなく、こ
の固定状態を長期に渡って確実に維持できる。また、カ
シメ片による固定構造のため、従来の如き止め螺子が不
要で部品点数を低減することができ、また組付け作業も
容易になり、さらにこの位置検出センサ(カバープレー
ト)をハウジングに固定する組付け工程を自動化するこ
とも可能になる。
【0015】このように、請求項1記載のセンサ付モー
タでは、部品点数が増加したり組付け作業性が悪化する
ことなく、位置検出センサをハウジングにがた無く確実
に固定することができ、かつこの固定状態を長期に渡っ
て確実に維持することができる。
【0016】請求項2に係る発明のセンサ付モータは、
請求項1記載のセンサ付モータにおいて、前記カシメ片
の中間部に対応して前記カバープレートに形成され、前
記カシメ片のかしめによる固定状態では前記カシメ片の
中間部に係合可能なガイド突起を備え、前記カシメ片の
中間部と前記ガイド突起との係合によって、前記カバー
プレートの周縁に沿う方向の前記カシメ片の変移を阻止
したことを特徴としている。
【0017】請求項2記載のセンサ付モータでは、カシ
メ片によるかしめ固定状態では、カバープレートに形成
された係止突起がカシメ片の先端部に係合し、カバープ
レートの周縁から外側へ向けたカシメ片の拡径方向への
移動が阻止されるのみならず、カバープレートに形成さ
れたガイド突起がカシメ片の中間部に係合し、カバープ
レートの周縁に沿う方向のカシメ片の変移が阻止され
る。
【0018】すなわち、カシメ片が一旦かしめられる
と、係止突起によって拡径方向への移動が阻止されるの
みならず、仮にこのカシメ片がカバープレートの周縁に
沿って変移しようとしても(折れ曲がったりズレようと
しても)、ガイド突起によってこれが阻止されて、不要
に変移することがない。
【0019】したがって、位置検出センサをハウジング
にがた無く確実に固定することができ、かつこの固定
(保持)力が低下することがなく、この固定状態を長期
に渡ってより一層確実に維持できる。
【0020】このように、請求項2記載のセンサ付モー
タでは、部品点数が増加したり組付け作業性が悪化する
ことなく、位置検出センサをハウジングにがた無く確実
に固定することができ、かつこの固定状態を長期に渡っ
て確実に維持することができる。
【0021】請求項3に係る発明のセンサ付モータは、
請求項1または請求項2記載のセンサ付モータにおい
て、前記位置検出センサは、前記カバープレートに回転
可能に保持されるリングギヤと前記リングギヤに噛み合
うプラネタリギヤと前記プラネタリギヤに噛み合うサン
ギヤとを備え、正逆方向に回転する前記出力軸から伝達
された回転力によって前記出力軸に連動する遊星歯車組
と、前記遊星歯車組のリングギヤに一体に設けられリン
グギヤと共に回転する移動接点プレートと前記カバープ
レートに固定され前記移動接点プレートに接触可能な固
定接点ターミナルとを備え、ON/OFF作動すること
によって前記出力軸の所定の回転位置を検出可能なスイ
ッチ部と、通常は前記遊星歯車組のプラネタリギヤの公
転を阻止することにより前記出力軸の回転力を前記プラ
ネタリギヤから前記リングギヤへ伝達してリングギヤを
回転させ、前記スイッチ部が作動した状態においては前
記プラネタリギヤの公転を可能とすることにより前記出
力軸から前記リングギヤへの正方向の回転力の伝達を遮
断するクラッチ機構と、前記遊星歯車組のサンギヤに一
体的に連結され、前記遊星歯車組の作動に伴ってパルス
を発生するパルスプレートと、前記パルスプレートが発
生したパルスを検出するパルス検出手段と、を備えるこ
とを特徴としている。
【0022】請求項3記載のセンサ付モータでは、通常
はクラッチ機構によって遊星歯車組のプラネタリギヤの
公転が阻止されており、出力軸が正逆方向に回転する
と、この回転力はサンギヤ、プラネタリギヤ及びリング
ギヤへ伝達されてリングギヤが出力軸に連動して回転さ
れ、出力軸が所定の回転位置に達すると、リングギヤと
共に回転する移動接点プレートが固定接点ターミナルと
接離してスイッチ部が作動され、これにより、出力軸の
所定の回転位置が検出される。
【0023】一方、スイッチ部が作動した状態(例え
ば、移動接点プレートが固定接点ターミナルと接触した
状態)においては、クラッチ機構によってプラネタリギ
ヤの公転が可能とされ、出力軸からリングギヤへの正方
向の回転力の伝達が遮断される。すなわち、一旦スイッ
チ部が作動した後には、仮に出力軸が正方向に回転して
もリングギヤは不動でスイッチ部の作動状態(例えば、
移動接点プレートの固定接点ターミナルとの接触状態)
が維持されたままとなる。換言すれば、出力軸を正方向
に一旦充分に回転させることにより、スイッチ部が作動
した初期状態(例えば、移動接点プレートが固定接点タ
ーミナルに接触した初期状態)に自動的に設定される。
【0024】したがって、例えばこのセンサ付モータ
を、挟み込み防止機能を有する車両のパワーウインド装
置の駆動用モータとして用いた場合には、車体に組付け
た時点でモータの出力軸を正方向に一旦充分に回転させ
ることによりスイッチ部が作動した初期状態(例えば、
移動接点プレートが固定接点ターミナルに接触した初期
状態)に自動的に設定され、組付けの際の組付け位置の
煩雑な調節や組付けた後の煩雑なリセットを伴うこと無
く初期位置の設定が容易にできる。
【0025】また、このセンサ付モータでは、遊星歯車
組の作動に伴ってパルスプレートから発生されたパルス
はパルス検出手段によって検出される。遊星歯車組は出
力軸に連動されるため、検出したパルス信号を基に出力
軸の回転位置をリニアに検出することが可能となる。
【0026】したがって、例えばこのセンサ付モータ
を、挟み込み防止機能を有する車両のパワーウインド装
置に用いた場合には、ウインドガラスの移動位置を随時
検出することができる。
【0027】このように、請求項3記載のセンサ付モー
タでは、位置検出センサをハウジングにがた無く確実に
固定することができかつこの固定状態を長期に渡って確
実に維持することができることと相まって、出力軸の所
定の回転位置を常に正確に検出することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1には、本発明の実施の形態に
係るパワーウインド装置用のセンサ付モータ10の全体
斜視図が示されている。また、図2にはこのセンサ付モ
ータ10の断面図が示されている。
【0029】センサ付モータ10は、モータ部10Aと
このモータ部10Aに連結するギヤ部10B、及び位置
検出センサ30とによって構成されている。
【0030】モータ部10Aの回転軸12はギヤ部10
B内へ延出されており、先端にはウォームギヤ14が形
成されている。このウォームギヤ14は、ギヤ部10B
内に配置された回転ギヤホイール16に噛み合ってい
る。
【0031】回転ギヤホイール16は、モータ出力軸と
しての軸20が、ギヤ部10Bのカバー18に回転可能
に支持されている。このため、モータ部10Aが作動し
て回転軸12が回転すると、この回転力がウォームギヤ
14を介して回転ギヤホイール16へ伝達されて軸20
が回転するようになっている。軸20の先端には、出力
嵌合部22が設けられており、ウインドレギュレータの
駆動部(図示省略)に連結される構成である。なおここ
で、本実施の形態においては、例えば軸20(出力嵌合
部22)が3回転乃至3.5回転することによりウイン
ドガラスが1ストローク移動するように設定されてい
る。
【0032】一方、ギヤ部10Bの出力嵌合部22と反
対側の面には、カバー18と一体にハウジング24が取
り付けられている。ハウジング24の中心部には開口2
6が形成されており、軸20の先端(出力嵌合部22と
反対側)が露出している。また、ハウジング24の周縁
には、複数(本実施の形態においては、3箇所)のカシ
メ片28が延出している。カシメ片28は、先端部がT
字形に形成されており、後に詳述する位置検出センサ3
0をハウジング24に密着して固定するためのものであ
る。これらのカシメ片28をかしめることによって、位
置検出センサ30がハウジング24の所定位置に取り付
けられている。
【0033】図3及び図4に詳細に示す如く、位置検出
センサ30は、ベースプレート34及びカバープレート
36を備えており、両者によって薄肉の略円筒形に構成
されている。ベースプレート34には、中心部分に透孔
38が形成されており、またカバープレート36の内周
面には突起40が軸線方向に突出形成されている。
【0034】また、位置検出センサ30は、連結シャフ
ト42を備えている。この連結シャフト42は、その一
端が回転ギヤホイール16の軸20に一体的に連結され
て常に軸20と一体に回転し、さらに他端はベースプレ
ート34に形成された透孔38を介して位置検出センサ
30(ベースプレート34及びカバープレート36)の
内部に突出している。また、連結シャフト42の他端近
傍には遊星歯車組を構成するサンギヤ44が設けられて
おり、後述するプラネタリギヤ54に噛み合っている。
さらに、連結シャフト42には、サンギヤ44の周辺近
傍に複数(本実施の形態では4箇所)の突起45が突出
形成されており、後述するパルスプレート192の嵌合
孔198及びワッシャ220の連結孔224に嵌合して
いる。
【0035】連結シャフト42の周囲には、遊星歯車組
を構成するリングギヤ46がサンギヤ44に対向して配
置されている。このリングギヤ46はカバープレート3
6に回転可能に収容されており、さらに、リングギヤ4
6の周囲には、移動接点プレートとしてのフランジ部4
8が一体的に形成されている。フランジ部48はリング
ギヤ46と一体成形された導電板で、カバープレート3
6と反対側の周面一部には移動接点50A、50Bが設
けられている。この移動接点50A、50Bは二段の円
弧状に形成された非導電部で、フランジ部48と略同一
面となるように形成されている。さらに、フランジ部4
8の周縁一部には突部52が突出形成されている。この
突部52は、前述のカバープレート36に形成された突
起40に対応しており、リングギヤ46(フランジ部4
8)が正方向(図4の矢印A方向)に回転し所定の回転
位置に達した時点で突部52が突起40に当接し(図3
図示状態)、それ以上のリングギヤ46の正方向の回転
が阻止される構成である。
【0036】リングギヤ46の内周部分には、サンギヤ
44との間に、二個のプラネタリギヤ54が配置されて
いる。これらのプラネタリギヤ54はキャリヤ56によ
って回転可能に支持されると共に、リングギヤ46及び
サンギヤ44に共に噛み合っている。すなわち、これら
のサンギヤ44、リングギヤ46及びプラネタリギヤ5
4は遊星歯車組を構成しており、連結シャフト42(す
なわち、軸20)の回転を減速して伝達することがで
き、例えばキャリヤ56が保持されてプラネタリギヤ5
4の公転が阻止された状態においては、連結シャフト4
2(すなわち、軸20)の回転を減速してリングギヤ4
6へ伝達することができる構成である。
【0037】ここで、本実施の形態においては、サンギ
ヤ44、リングギヤ46及びプラネタリギヤ54から成
る遊星歯車組の減速比は、5.2:1とされており、ウ
インドガラスが1ストロークする間(サンギヤ44が3
回転乃至3.5回転する間)にリングギヤ46は1回転
以上はしないように構成されている。
【0038】なお、前記遊星歯車組の減速比は、5.
2:1とするに限らず、所望により任意に設定すること
ができる。
【0039】以上の構成のサンギヤ44、リングギヤ4
6及びプラネタリギヤ54から成る遊星歯車組は、カバ
ープレート36によって被覆されると共に保護プレート
200によって保持されてカバープレート36からの脱
落が防止されている。カバープレート36とキャリヤ5
6との間には、クラッチ機構を構成するスプリングワッ
シャ58、及びワッシャ59が配置されている。スプリ
ングワッシャ58は、キャリヤ56に一体的に取り付け
られている。また、ワッシャ59はカバープレート36
の内周面に一体的に圧入されており、スプリングワッシ
ャ58はこのワッシャ59に圧縮状態で当接している。
これにより、スプリングワッシャ58は常にキャリヤ5
6を押圧しており、キャリヤ56は保護プレート200
に当接している。このため、通常はキャリヤ56はスプ
リングワッシャ58による押圧力(キャリヤ56と保護
プレート200との摩擦力)のために回転が阻止され、
プラネタリギヤ54は公転が阻止された状態で保持され
ている。一方、リングギヤ46のフランジ部48の突部
52が突起40に当接してそれ以上のリングギヤ46の
正方向の回転が阻止された状態では、キャリヤ56の押
圧力(保持力)を越えるサンギヤ44の正方向回転力が
作用することでスプリングワッシャ58はキャリヤ56
の保持を解除し、プラネタリギヤ54の公転を可能とす
るように構成されている。すなわち、スプリングワッシ
ャ58は、フランジ部48の突部52が突起40に当接
した後においては、サンギヤ44(軸20)からリング
ギヤ46への正方向の回転力の伝達を遮断することがで
きるようになっている。したがって、突部52が突起4
0に当接してリングギヤ46の回転が阻止された状態に
おいては、サンギヤ44(軸20)が正方向(リングギ
ヤ46を正方向へ回転させようとする方向)へ回転する
と、プラネタリギヤ54のみが公転する。
【0040】また、カバープレート36には、それぞれ
固定接点ターミナルとされる一対二組の固定接点60
A、61A、固定接点60B、61Bが取り付けられて
いる。各固定接点60A、61A、固定接点60B、6
1Bは、弾力性を有する一対二組のコンタクトターミナ
ルとされており、固定接点60Aと固定接点60Bが一
体に形成されると共に、固定接点61Aと固定接点61
Bが一体に形成されている。
【0041】さらに、図3に示す如く、これらの固定接
点60A、61A、固定接点60B、61Bは、後に詳
述する摺動接点196と共に、固定部63を介してカバ
ープレート36に固定されると共に、先端はリングギヤ
46のフランジ部48へ向けてそれぞれ延出されてお
り、先端部はフランジ部48(カバープレート36と反
対側の周面)に弾力的に当接している。すなわち、固定
接点60A、61A、固定接点60B、61Bは、カバ
ープレート36と反対側からリングギヤ46のフランジ
部48(移動接点50A、50B)に圧接する構成であ
る。
【0042】これらの固定接点60A、61A、固定接
点60B、61Bは、後に詳述する摺動接点196と共
に、固定部63に一体的にインサート成形されており、
これらによって固定接点サブアッセンブリが構成されて
いる。この固定部63は、カバープレート36に形成さ
れた凸部67に嵌合することで、固定接点60A、61
A、固定接点60B、61B、及び摺動接点196がカ
バープレート36に取り付けられている。
【0043】以上の構成の固定接点60A、61A、固
定接点60B、61Bは、リングギヤ46の所定の回転
位置においては移動接点50A、50Bに接触する。な
お、固定接点60A、61Aは移動接点50Aに対応し
ており、固定接点60B、61Bは移動接点50Bに対
応している。
【0044】さらに、これらの固定接点60A、61
A、固定接点60B、61Bはパワーウインド装置の制
御回路に電気的に接続されており、移動接点50A、5
0Bが固定接点60A、60Bに共に接触して非導通状
態となることにより、リングギヤ46の回転位置すなわ
ちサンギヤ44の回転位置すなわち軸20の回転位置を
検出することができる構成であり、後に説明するセンサ
付モータ10の回転制御に用いられる。
【0045】ここで、本実施の形態においては、例え
ば、ウインドガラスが上端停止位置から下方へ4mm離
間した位置に達した時点で、突部52は突起40に当接
する位置よりも所定の回転角度上流側の位置に達し、さ
らにこの時点で移動接点50A、50Bが固定接点60
A、60Bに接触して非導通状態となり、さらに、その
後は突部52が突起40に当接するまでの間、この非導
通状態が維持されるように、各部の寸法等が設定されて
いる。
【0046】なお、前述とは逆に、ウインドガラスが上
端停止位置から下方へ4mm離間した位置に達し突部5
2が突起40に当接する位置よりも所定の回転角度上流
側の位置に達した時点で、移動接点50A、50Bが固
定接点60A、61A、固定接点60B、61Bに共に
接触して導通状態となるように構成し、これにより位置
検出を行うようにしても良い。またさらに、前述の如く
非導通状態や導通状態となった後には、必ずしもこの非
導通状態や導通状態を電気的に維持する必要はなく、移
動接点50A、50Bが固定接点60A、61A、固定
接点60B、61Bに接触することによるトリガ信号を
検出することによって所定の回転位置に達したことを判
別するように構成しても良い。
【0047】また、位置検出センサ30は、パルス発生
手段としてのパルスプレート192と、パルス検出手段
としての摺動接点196を備えている。
【0048】パルスプレート192は薄肉の円板形に形
成されており、中心部には嵌合孔198が形成されてい
る。この嵌合孔198は、前述した連結シャフト42及
びその突起45に対応して十文字形に形成されており、
連結シャフト42及び各突起45が嵌入している。ま
た、パルスプレート192に対し連結シャフト42と反
対側には、ワッシャ220が配置されており、このワッ
シャ220と連結シャフト42とによってパルスプレー
ト192を挟持している。ワッシャ220には、サンギ
ヤ44に対応する透孔222、及び連結シャフト42の
突起45に対応する連結孔224が形成されており、サ
ンギヤ44及び各突起45が嵌入している。すなわち、
サンギヤ44が設けられた連結シャフト42の突起45
をパルスプレート192の嵌合孔198に嵌合させると
共に各突起45をさらにワッシャ220の連結孔224
に嵌合させ、かつこの挟持状態で突起45の先端部をワ
ッシャ220にかしめることにより、パルスプレート1
92が連結シャフト42(サンギヤ44)に一体的に連
結固定された構成である。これにより、パルスプレート
192は常に連結シャフト42と一体的に回転する。
【0049】またパルスプレート192には、導電部1
94が設けられている。導電部194は、パルスプレー
ト192の周縁に周方向に沿って設けられており、リン
グ状の第1導電部194Aとこの第1導電部194Aに
隣接しパルス状の凹凸が連続する第2導電部194Bと
によって構成されている。
【0050】一方、摺動接点196は、入力接点196
Aと出力接点196Bとによって構成されており、前述
した固定接点60A、61A、固定接点60B、61B
と共に、固定部63に一体的にインサート成形され、こ
れらと共にカバープレート36に固定されてパルスプレ
ート192の導電部194へ向けて延出されている。こ
の摺動接点196は、入力接点196Aが常に導電部1
94の第1導電部194Aに接触し、出力接点196B
が導電部194の第2導電部194Bに接触する。これ
により、パルスプレート192の回転に伴ってパルス信
号を検出することができる構成である。この検出したパ
ルス信号は、移動体(ウインドガラス)の移動位置制御
に用いられる。
【0051】なお、導電部194はパルスプレート19
2の上面に設けなくともパルスプレート192の周囲側
壁に設けるようにしても良い。この場合、摺動接点19
6は、パルスプレート192の周囲側壁に対向してカバ
ープレート36に固定される。
【0052】さらに、パルスプレート192とリングギ
ヤ46(フランジ部48)との間には、前述した保護プ
レート200が配置されている。この保護プレート20
0は周縁部がカバープレート36に保持されて固定され
ており、リングギヤ46、キャリヤ56等を保持してカ
バープレート36からの脱落を防止すると共に、パルス
プレート192とリングギヤ46(フランジ部48)と
の間に介在することにより、両者が不要に接触しないよ
うにその移動を制限している。
【0053】以上の構成の各部品を収容するベースプレ
ート34とカバープレート36とは、ベースプレート3
4の周縁部に突出形成された嵌合爪70が、カバープレ
ート36に形成された爪受け部72に嵌合することで一
体的に結合され、全体として薄肉の略円筒形に構成され
ている。
【0054】さらにここで、カバープレート36の周縁
部分には、嵌合部74が形成されている。図5乃至図9
に詳細に示す如く、この嵌合部74は、前述したハウジ
ング24のカシメ片28に対応しており、カシメ片28
の先端T字形部分が嵌合可能となっている。すなわち、
カシメ片28がかしめられて先端T字形部分が嵌合部7
4に嵌合することにより、カバープレート36の周縁が
挟持されて、位置検出センサ30がハウジング24の所
定位置に固定された構成である。
【0055】また、嵌合部74には、係止突起76が形
成されている。係止突起76は、カシメ片28による位
置検出センサ30(カバープレート36)の固定状態で
は、カシメ片28の先端T字形部分に係合可能となって
いる。この係止突起76によって、カバープレート36
の周縁から外側へ向けたカシメ片28の拡径方向への移
動を阻止することができる構成である。
【0056】またさらに、係止突起76の近傍のカバー
プレート36の周壁部分には、ガイド突起78が形成さ
れている。ガイド突起78は、カシメ片28による位置
検出センサ30(カバープレート36)の固定状態で
は、カシメ片28の中間部に係合可能となっている。こ
のガイド突起78によって、カバープレート36の周縁
に沿う方向のカシメ片28の変移を阻止することができ
る構成である。
【0057】次に本実施の形態の作用を、パワーウイン
ド装置の上昇スイッチが操作されてウインドガラスが上
昇移動する際を例に、図10に示すフローチャートを参
照しながら説明する。
【0058】上記構成のセンサ付モータ10では、ステ
ップ201においてパワーウインド装置の上昇スイッチ
が操作されると、ステップ202においてセンサ付モー
タ10が作動して軸20が回転し、これによりウインド
レギュレータが作動されてウインドガラスが上昇され
る。
【0059】またここで、通常(ウインドガラスの上昇
途中)は、スプリングワッシャ58によってキャリヤ5
6が押圧されて保持されており、プラネタリギヤ54は
公転が阻止された状態となっている。したがって、軸2
0の回転に伴って、連結シャフト42(すなわち、サン
ギヤ44)の回転力がプラネタリギヤ54を介して減速
されてリングギヤ46へ伝達され、リングギヤ46が正
方向に次第に回転される。
【0060】次いで、ステップ204において、センサ
付モータ10の所定の回転位置すなわちウインドガラス
が所定位置(上端停止位置から下方へ4mm離間した位
置)に達したか否かが位置検出センサ30によって検出
される。
【0061】すなわち、位置検出センサ30では、軸2
0の回転に伴って連結シャフト42(すなわち、サンギ
ヤ44)の回転力がプラネタリギヤ54を介して減速さ
れてリングギヤ46へ伝達され、リングギヤ46が正方
向に次第に回転されるが、ウインドガラスが上端停止位
置から下方へ4mm離間した位置に達していなければ、
突部52は突起40から大きく離間しており、移動接点
50A、50Bは固定接点60A、61A、固定接点6
0B、61Bから離間して非接触状態である。これによ
り、軸20の回転位置(ウインドガラスが上端停止位置
から下方へ4mm離間した位置に達していないこと)が
検出される。この場合には、センサ付モータ10の作動
は続行されながらステップ206へ進み、異物を挟み込
んだか否かがセンサ付モータ10のロック電流等を基に
判断される。異物を挟み込んだことが検出されると、ス
テップ208にてセンサ付モータ10が逆方向へ回転さ
れ、ウインドガラスが降下される。一方、ステップ20
6において異物の挟み込みが検出されなければ、再びス
テップ204へ戻る。
【0062】一方、ステップ204において、ウインド
ガラスが上端停止位置から下方へ4mm離間した位置に
達すると、突部52は突起40に当接する位置よりも所
定の回転角度上流側の位置に達する。さらにこの時点
で、移動接点50A、50Bが固定接点60A、60B
に共に接触して非導通状態となり、これにより、軸20
の回転位置(ウインドガラスが上端停止位置から下方へ
4mm離間した位置に達したこと)が検出される。
【0063】ステップ204においてセンサ付モータ1
0の軸20が所定の回転位置すなわちウインドガラスが
所定位置に達したことが検出されると、センサ付モータ
10の作動が続行されながらステップ210へ進む。こ
の際には、リングギヤ46の回転により移動接点50
A、50Bと固定接点60A、60B、固定接点61
A、61Bとの相対接触位置は変化するが、非導通状態
は維持される。
【0064】ステップ210においては、ウインドガラ
スが全閉したか否かがセンサ付モータ10のロック電流
等を基に判断される。ウインドガラスの全閉が検出され
ると、ステップ212においてセンサ付モータ10が停
止され、処理を終了する。
【0065】このように、センサ付モータ10では、位
置検出センサ30のリングギヤ46と共に回転する移動
接点50A、50Bと一対二組の固定接点60A、61
A、固定接点60B、61Bとにより、軸20の回転位
置すなわちウインドガラスの位置(上端停止位置から下
方へ4mm離間した位置に達したか否か)を高精度に検
出することができる。
【0066】さらにここで、センサ付モータ10では、
車体に組付けた時点でセンサ付モータ10の軸20を正
方向に一旦充分に回転させることにより、位置検出セン
サ30の移動接点50A、50Bが固定接点60A、6
0Bに接触した初期状態に自動的に設定することができ
る。
【0067】すなわち、車体に組付けた時点でセンサ付
モータ10の軸20を正方向に一旦充分に回転させる
と、先ず、リングギヤ46のフランジ部48の突部52
が突起40に当接してそれ以上のリングギヤ46の正方
向の回転が阻止された状態となる。この状態においてさ
らに軸20が回転すると、キャリヤ56の押圧力(保持
力)を越えるサンギヤ44の回転力が作用し、スプリン
グワッシャ58がキャリヤ56の保持を解除して、プラ
ネタリギヤ54の公転が可能とされる。すなわち、スプ
リングワッシャ58は、フランジ部48の突部52が突
起40に当接した後においては、サンギヤ44(軸2
0)からリングギヤ46への正方向の回転力の伝達を遮
断することができるため、突部52が突起40に当接し
てリングギヤ46の回転が阻止された状態においては、
サンギヤ44(軸20)が正方向(リングギヤ46を正
方向へ回転させようとする方向)へ回転すると、プラネ
タリギヤ54のみが公転する。したがって、突部52が
突起40に当接し移動接点50A、50Bが固定接点6
0A、60Bと接触した後には、仮にセンサ付モータ1
0の軸20が正方向に回転してもリングギヤ46は不動
で移動接点50A、50Bと固定接点60A、60Bと
の接触状態が維持されたままとなる。すなわち、センサ
付モータ10の軸20を正方向に一旦充分に回転させる
ことにより、突部52が突起40に当接し移動接点50
A、50Bが固定接点60A、60Bに接触した初期状
態に自動的に設定される。
【0068】換言すれば、センサ付モータ10では、ウ
インドガラスの全閉位置(上方最大移動限)から所定距
離(本実施の形態では、4mm)離間した位置を、ウイ
ンドガラスが全閉位置(上方最大移動限)に達したか否
かに拘わらず機械的に記憶することができるため(前記
4mm離間した位置を基準として検出するため)、ウイ
ンドガラスの移動制御を誤差なく確実に行うことが可能
となる。例えば、従来では、モータのアーマチャの回転
数を検出してウインドガラスの移動位置を検出する構成
のものにおいては、ウインドガラスの全閉位置を基準と
するようにリセットされる構成とされているが、仮に、
電源電圧の低下やウインドガラスと窓枠との摩擦抵抗の
増加等の理由によりウインドガラスが真の上方最大移動
限に達しないまま停止した場合には、この偽りの停止位
置をウインドガラスの全閉位置としてリセットされてし
まう。したがって、この場合には、前記偽りのウインド
ガラスの全閉位置を基準にモータの駆動制御がされるた
め、極めて誤差が大きくなる。これに対し、センサ付モ
ータ10では、ウインドガラスが真の全閉位置(上方最
大移動限)に達しないまま停止した場合であっても、そ
の後にウインドガラスが真の全閉位置から4mm離間し
た位置を通過する時点でこれが確実に検出され、したが
って、ウインドガラスの移動制御を誤差なく確実に行う
ことができる。特に、ワイヤ式のウインドレギュレータ
装置においてはワイヤの弛みによる移動位置制御の誤差
が大きいが、センサ付モータ10を用いることにより前
記ワイヤの弛みに起因する誤差を吸収することができ、
高精度に制御することが可能となる。
【0069】このように、センサ付モータ10では、車
体に組付けた時点でセンサ付モータ10の軸20を正方
向に一旦充分に回転させることにより、位置検出センサ
30の突部52が突起40に当接し移動接点50A、5
0Bが固定接点60A、60Bに接触した初期状態に自
動的に設定され、組付けの際の組付け位置の煩雑な調節
や組付けた後の煩雑なリセットを伴うこと無く初期位置
の設定が容易にでき、さらに、ウインドガラスの移動制
御を誤差なく確実に行うことができる。
【0070】また、本実施の形態に係るセンサ付モータ
10では、位置検出センサ30のパルスプレート192
の回転に伴って、出力接点196Bが導電部194の第
2導電部194Bに接触/非接触を繰り返すことによ
り、パルス信号が検出される。したがって、この検出し
たパルス信号を基にセンサ付モータ10の軸20の回転
位置をリニアに検出することが可能となる。
【0071】したがって、例えばこのセンサ付モータ1
0を、挟み込み防止機能を有する車両のパワーウインド
装置に用いた場合には、ウインドガラスの移動位置を随
時リニアに検出して制御することができる。さらにここ
で、センサ付モータ10では、ハウジング24に位置検
出センサ30のカバープレート36が密着して当接し、
この状態でカシメ片28がかしめられて先端T字形部分
が嵌合部74に嵌合することにより、カバープレート3
6の周縁が挟持されて、位置検出センサ30がハウジン
グ24の所定位置に固定される。
【0072】すなわち、図8及び図9に示す如く、カバ
ープレート36の嵌合部74はハウジング24のカシメ
片28に対応しており、カシメ片28の先端T字形部分
が嵌合可能である。したがって、図5乃至図7に示す如
くこのカシメ片28をかしめることによって、カシメ片
28の先端T字形部分が嵌合部74に嵌合する。なお、
図7には、カシメ片28のみを単独でかしめた状態が参
考的に示してある。
【0073】このカシメ片28によるかしめ固定状態
(図5及び図6図示状態)では、カバープレート36に
形成された係止突起76がカシメ片28の先端部に係合
し、カバープレート36の周縁から外側へ向けたカシメ
片28の拡径方向への移動が阻止される。すなわち、カ
シメ片28が一旦かしめられると、仮にこのカシメ片2
8が開こうとしても、係止突起76によって拡径方向へ
の移動が阻止されて、不要に開くことがない。
【0074】またさらに、カシメ片28によるかしめ固
定状態(図5及び図6図示状態)では、カバープレート
36に形成されたガイド突起78がカシメ片28の中間
部に係合し、カバープレート36の周縁に沿う方向のカ
シメ片28の変移が阻止される。すなわち、カシメ片2
8が一旦かしめられると、係止突起76によって拡径方
向への移動が阻止されるのみならず、仮にこのカシメ片
28がカバープレート36の周縁に沿って変移しようと
しても(折れ曲がったりズレようとしても)、ガイド突
起78によってこれが阻止されて、不要に変移すること
がない。
【0075】したがって、位置検出センサ30(カバー
プレート36)をハウジング24にがた無く確実に固定
することができ、かつこの固定(保持)力が低下するこ
とがなく、この固定状態を長期に渡って確実に維持でき
る。このため、センサ付モータ10の所定の回転位置
(ウインドガラスの所定の移動位置)を、常に正確に検
出することができる。
【0076】また、カシメ片28による固定構造のた
め、従来の如き止め螺子が不要で部品点数を低減するこ
とができ、また組付け作業も容易になり、さらにこの位
置検出センサ30をハウジング24に固定する組付け工
程を自動化することも可能になる。
【0077】このように、本実施の形態に係るセンサ付
モータ10では、部品点数が増加したり組付け作業性が
悪化することなく、位置検出センサ30(カバープレー
ト36)をハウジング24にがた無く確実に固定するこ
とができ、かつこの固定状態を長期に渡って確実に維持
することができる。これにより、センサ付モータ10の
所定の回転位置(ウインドガラスの所定の移動位置)を
常に正確に検出することができる。
【0078】なお、前記実施の形態においては、カバー
プレート36に係止突起76及びガイド突起78を共に
形成する構成としたが、これに限らず、図11に示す如
くガイド突起78を省略し係止突起76のみを形成する
構成としてもよい。
【0079】この場合であっても、カシメ片28による
かしめ固定状態(図11図示状態)では、カバープレー
ト36に形成された係止突起76がカシメ片28の先端
部に係合し、カバープレート36の周縁から外側へ向け
たカシメ片28の拡径方向への移動が阻止され、仮にこ
のカシメ片28が開こうとしても、係止突起76によっ
て拡径方向への移動が阻止されて、不要に開くことがな
い。さらに、カシメ片28の先端T字形部分が嵌合部7
4に嵌合することにより、カバープレート36の周縁に
沿う方向のカシメ片28の変移が阻止され、前述したガ
イド突起78と同様の効果を得ることができる。
【0080】また、前記実施の形態においては、センサ
付モータ10を、パワーウインド装置の駆動用モータと
して適用した例を説明したが、本発明はこれに限らず、
直線的に往復移動する移動体(例えば、ガイドレール上
を移動するサンルーフ等)の駆動用モータとして適用す
ることも当然に可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るセンサ付モータの全
体斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るセンサ付モータの断
面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るセンサ付モータの位
置検出センサの一部破断した平面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るセンサ付モータの位
置検出センサの分解斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るセンサ付モータのカ
バープレートのかしめ固定状態を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るセンサ付モータのカ
バープレートのかしめ固定状態を示す図5に対応した断
面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係るセンサ付モータのカ
バープレートに形成された係止突起及びガイド突起とハ
ウジングに形成されたカシメ片との対応関係を示し、カ
シメ片のみが屈曲された状態を参考的に示す斜視図であ
る。
【図8】本発明の実施の形態に係るセンサ付モータのカ
バープレートに形成された係止突起及びガイド突起とハ
ウジングに形成されたカシメ片との対応関係を示し、カ
シメ片がかしめられる以前の状態を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施の形態に係るセンサ付モータのカ
バープレートに形成された係止突起及びガイド突起とハ
ウジングに形成されたカシメ片との対応関係を示し、カ
シメ片がかしめられる以前の状態を示す図8に対応した
断面図である。
【図10】本発明の実施の形態に係るセンサ付モータが
適用されたパワーウインド装置の上昇スイッチが操作さ
れてウインドガラスが上昇移動する際の制御を示すフロ
ーチャートである。
【図11】本発明の実施の形態に係るセンサ付モータの
カバープレートに形成された嵌合部の他の例を示す斜視
図である。
【符号の説明】
10 センサ付モータ 20 軸(出力軸) 24 ハウジング 28 カシメ片 30 位置検出センサ 36 カバープレート 44 サンギヤ 46 リングギヤ 50A、50B 移動接点(移動接点プレート) 54 プラネタリギヤ 56 キャリヤ 58 スプリングワッシャ(クラッチ機構) 60A、60B 固定接点(固定接点ターミナル) 61A、61B 固定接点(固定接点ターミナル) 74 嵌合部 76 係止突起 78 ガイド突起 192 パルスプレート 196 摺動接点((固定接点ターミナル、パルス検出
手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータと、 前記モータに取り付けられ、前記モータの出力を取り出
    す出力軸を有するハウジングと、 前記出力軸の軸方向一端側のハウジングに、カバープレ
    ートが密着し当接して取り付けられ、前記出力軸の所定
    の回転位置を検出可能な位置検出センサと、 を有するセンサ付モータにおいて、 前記ハウジングの周縁から前記位置検出センサのカバー
    プレートの周縁へ向けて延出し、前記カバープレートの
    周縁と共にかしめられて前記位置検出センサを前記ハウ
    ジングに固定するカシメ片と、 前記カシメ片の先端部に対応して前記カバープレートに
    形成され、前記カシメ片のかしめによる固定状態ではカ
    シメ片の先端部に係合可能な係止突起と、 を備え、前記カシメ片の先端部と前記係止突起との係合
    によって、前記カバープレートの周縁から外側へ向けた
    前記カシメ片の拡径方向への移動を阻止したことを特徴
    とするセンサ付モータ。
  2. 【請求項2】 前記カシメ片の中間部に対応して前記カ
    バープレートに形成され、前記カシメ片のかしめによる
    固定状態では前記カシメ片の中間部に係合可能なガイド
    突起を備え、前記カシメ片の中間部と前記ガイド突起と
    の係合によって、前記カバープレートの周縁に沿う方向
    の前記カシメ片の変移を阻止したことを特徴とする請求
    項1記載のセンサ付モータ。
  3. 【請求項3】 前記位置検出センサは、 前記カバープレートに回転可能に保持されるリングギヤ
    と前記リングギヤに噛み合うプラネタリギヤと前記プラ
    ネタリギヤに噛み合うサンギヤとを備え、正逆方向に回
    転する前記出力軸から伝達された回転力によって前記出
    力軸に連動する遊星歯車組と、 前記遊星歯車組のリングギヤに一体に設けられリングギ
    ヤと共に回転する移動接点プレートと前記カバープレー
    トに固定され前記移動接点プレートに接触可能な固定接
    点ターミナルとを備え、ON/OFF作動することによ
    って前記出力軸の所定の回転位置を検出可能なスイッチ
    部と、 通常は前記遊星歯車組のプラネタリギヤの公転を阻止す
    ることにより前記出力軸の回転力を前記プラネタリギヤ
    から前記リングギヤへ伝達してリングギヤを回転させ、
    前記スイッチ部が作動した状態においては前記プラネタ
    リギヤの公転を可能とすることにより前記出力軸から前
    記リングギヤへの正方向の回転力の伝達を遮断するクラ
    ッチ機構と、 前記遊星歯車組のサンギヤに一体的に連結され、前記遊
    星歯車組の作動に伴ってパルスを発生するパルスプレー
    トと、 前記パルスプレートが発生したパルスを検出するパルス
    検出手段と、 を備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載
    のセンサ付モータ。
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