JPH1175430A - 粉粒体供給装置付き水田作業機 - Google Patents

粉粒体供給装置付き水田作業機

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JPH1175430A
JPH1175430A JP24229697A JP24229697A JPH1175430A JP H1175430 A JPH1175430 A JP H1175430A JP 24229697 A JP24229697 A JP 24229697A JP 24229697 A JP24229697 A JP 24229697A JP H1175430 A JPH1175430 A JP H1175430A
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JP
Japan
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hopper
planting
granular material
working machine
paddy field
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JP24229697A
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English (en)
Inventor
Yutaka Takao
裕 高尾
Shoichi Nakamura
正一 中村
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機体に施肥機構を装備する構造を採ると、植
付部を折り畳んだときのホッパが左右に出っ張り、機体
幅の縮小化が困難になることを解決して、ミッド施肥装
置と機体幅縮小技術との組み合わせが可能な田植機を実
現させる 【解決手段】 繰出し機構23を作溝器21と同数備え
た施肥供給部aを走行機体の左右方向で中央に配置し、
8本の施肥ホース24を、平面視において施肥供給部a
側よりも植付機構19側の方が左右幅の広い略放射状を
呈するように配策して、ホッパ22の全幅を機体幅内に
抑え、植付部18の折り畳み効果を十分に出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、施肥装置付き田植
機や直播機等の粉粒体供給装置付き水田作業機に係り、
詳しくは、粉粒体を繰り出す供給部を走行機体に搭載
し、粉粒体を圃場に供給する作溝器を植付機構毎に備
え、供給部と作溝器とを移送経路で接続したものにおい
て、折り畳み式植付部等の機体幅の縮小に関係した技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】前述した田植機としては、特開平9‐1
40222号公報に示されたもののように、運転席直後
の位置に肥料繰出し部を搭載し、この肥料繰出し部と接
地フロートに装備された作溝器とを施肥ホースで連結接
続したものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】施肥機構を走行機体に
搭載した施肥装置、所謂ミッド施肥装置は、施肥機構も
植付部に装備させたものに比べて後方バランスを改善で
きる利点があり、採用が広まってきている。そして、特
開平9‐154344号公報に示されたもののように、
植付部を二つ折りにして全幅を狭くする植付部折畳み装
置を備えた機種にも採用することが考えられている。
【0004】つまり、ミッド施肥装置と機体幅縮小技術
とを組み合わせて田植機としてのバリエーションを増や
したいのであるが、少し問題がある。すなわち、前述し
た後者の公報に示されたもののように、植付部に施肥装
置が装着されている構造では、植付部の折り畳みに伴っ
て施肥装置も折り畳まれるのであるが、機体に供給部を
装備する構造を採用すると、植付部を折り畳んでもホッ
パはそのままの幅であるため、機体幅の縮小化が困難に
なるのである。本発明の目的は、前記問題を解決して、
ミッド施肥装置と機体幅縮小技術との組み合わせが可能
な田植機を実現させる点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕第1発明は、粉粒体を貯留するホッパと、この
ホッパの粉粒体を繰り出す繰出し機構とで成る供給部の
複数を走行機体に配備し、繰出し機構から出された粉粒
体を各植付機構毎に備えた作溝器に導く移送経路を備え
てある粉粒体供給装置付き水田作業機において、繰出し
機構を作溝器と同数備えた状態の供給部を走行機体の左
右方向で中央領域に配置し、複数の移送経路を、平面視
において供給部側よりも植付機構側の方が左右幅の広い
略放射状を呈するように配策してあることを特徴とす
る。
【0006】第2発明は、第1発明において、繰出し機
構におけるケーシングの上部にホッパを装着するととも
に、ホッパに換えて、該ホッパとは形状の異なるホッパ
をケーシングに装着可能に構成してあることを特徴とす
る。
【0007】第3発明は、第1又は第2発明において、
ホッパの左右夫々の横外位置にステップを配備してある
ことを特徴とする。
【0008】第4発明は、第3発明において、ステップ
を、その機体左右方向の内側に設けた前後軸心周りの揺
動により、横方向に張り出た作用姿勢と、上又は下方に
揺動移動した収納姿勢とに切換え自在に構成してあるこ
とを特徴とする。
【0009】第5発明は、第1〜第4発明において、複
数の移送経路における粉粒体移送長さが全て等しくなる
ように構成してあることを特徴とする。
【0010】第6発明は、第1〜第4発明において、繰
出し機構から出された粉粒体を移送経路内において風力
移送させる送風手段を設けるとともに、送風手段による
移送経路での風力が、左右中央のものから左右方向外側
に離れるものほど強くなるように構成してあることを特
徴とする。
【0011】〔作用〕各植付機構毎に繰出し機構を備え
る構成では、先に出願した特願平9‐22447号にお
いて提案された田植機のように、繰出し機構と作溝器と
の移送経路長さ条件を各条において等しくするべく、繰
出し口と各植付機構との左右方向位置がほぼ合致するよ
うに繰出し機構を配置するので、その結果、繰出し機構
の上部に装備されるホッパの左右幅は、ほぼ苗載台の左
右幅並の広いものになっていたのである。従って、その
ままの状態で植付部を折り畳み構造にしても、ホッパの
左右幅の縮小が不可であり、機体全幅の縮小効果が期待
できない。
【0012】そこで、請求項1の構成によれば、供給部
を走行機体の左右方向で中央領域に配置し、複数の移送
経路を、平面視において供給部側よりも植付機構側の方
が左右幅の広い略放射状を呈するように配策したから、
ホッパの左右長さを従来よりも狭いものに構成して、植
付部の折り畳み構造等の機体幅縮小技術を可能にしなが
ら、各移送経路の長さが極力変わらないように設定する
ことが可能になる。例えば、左右中央領域から左右にズ
レた位置に供給部を配置する場合に比べても、移送経路
の最大長さと最小長さの差を最も少なくすることが可能
である。
【0013】つまり、繰出し機構を駆動開始して作溝器
から粉粒体が圃場に供給されるに要する時間が各条にお
いて極力変わらないようにできるので、例えば、施肥装
置付き田植機において、各植付条における肥料供給開始
箇所のズレを僅かなものにでき、実際上問題にならない
ようにすることが可能である。
【0014】請求項2の構成によれば、供給部における
ホッパの付換えが可能であり、ホッパの前後長さの長い
ものに付換えて植付条数の増加に対処する等、植付条数
が異なっても供給部の全幅が変わらないようにすること
ができる。又、圃場の大小に応じた粉粒体の貯留量の増
減を、ホッパの前後長さ変更で吸収して横幅が広くなら
ないようにすることも可能である。
【0015】請求項3の構成によれば、ホッパの横外位
置にステップを配置してあるので、苗載台への苗補給時
の足場として利用でき、ホッパの左右幅を十分狭くして
機体幅縮小技術の妨げになることがないようにしなが
ら、苗補給作業を効率良く行うことができる。
【0016】請求項4の構成によれば、ホッパ横のステ
ップを揺動移動して収納姿勢にすれば、その部分での走
行機体の全幅を縮小することができるから、例えば、植
付部を折り畳んで左右幅を縮小したときに、作用姿勢に
ある左右のステップ幅が全幅になる場合には、ステップ
を収納姿勢とすることで予定機体全幅値以下に抑えるこ
とが可能である。
【0017】請求項5の構成によれば、平面視で略放射
状を呈する複数の移送経路長さを全部互いに等しくてあ
るから、繰出し機構を駆動してから実際に粉粒体が作溝
器を介して圃場に供給されるに要する時間が変わらない
ようになり、粉粒体の供給開始揃い精度をより向上させ
ることができる。例えば、施肥装置付き田植機では、苗
植付に伴う肥料の供給開始位置を全植付条において等し
くすることができる。各移送経路の長さを等しくするに
は、左右中央に寄ったものほどホースの弛み量を多くす
るとか、左右への折れ曲がり数や量を増やす等が考えら
れる。
【0018】請求項6の構成によれば、送風手段によっ
て粉粒体の移送力を強化できるとともに、その移送経路
内での風力が、左右中央のものから左右外側に離れたも
のほど強くなるようにしてあるから、各移送経路を必要
最小限度の長さに設定した場合等のように、最も経路を
短くできる中央の移送経路を粉粒体が移動するに要する
時間と、最も経路が長くなる左右端の移送経路を粉粒体
が移動するに要する時間とを同じに、つまり、どの移送
経路においても粉粒体の移動時間を等しくすることがで
きる。つまり、前述したように、施肥装置付き田植機で
は、苗植付に伴う肥料の供給開始位置を全植付条におい
て等しくすることができるのである。
【0019】〔効果〕請求項1〜6のいずれに記載の粉
粒体供給装置付き水田作業機でも、複数の移送経路を平
面視で略放射状を呈する状態に配策することにより、複
数の移送経路長の差を極力小にして粉粒体の供給開始時
期に差が付き難いように、かつ、重量の前後バランスに
好都合な走行機体に供給部を搭載する構造を採りなが
ら、供給部の左右幅を従来よりも短くして植付部の折り
畳み等の機体幅縮小技術を適用できるようにし得た。
【0020】請求項2に記載の粉粒体供給装置付き水田
作業機では、粉粒体の貯留量や植付条数の変化にはホッ
パのみの変更で対応可能となり、植付条数が異なっても
供給部としての左右幅は変わらないようにして、所定の
左右幅以下に抑えられる利点がある。
【0021】請求項3に記載の粉粒体供給装置付き水田
作業機では、苗補給等の機上作業性が向上する利点があ
る。
【0022】請求項4に記載の粉粒体供給装置付き水田
作業機では、作用姿勢でのステップ部の幅を広くして機
上作業性をより良好に発揮できるようにしながら、収納
姿勢にすれば機体幅を縮小する効果が所期通り得られる
利点がある。
【0023】請求項5に記載の粉粒体供給装置付き水田
作業機では、(イ)植付開始に伴う施肥開始時期を全条
において同じにする等、粉粒体の供給開始揃い精度をよ
り向上させることができる利点がある。
【0024】請求項6に記載の粉粒体供給装置付き水田
作業機では、移送経路によって風力差を付けた送風手段
の採用により、移送経路長に差があっても、上記効果
(イ)が得られる利点がある。
【0025】
【発明の実施の形態】
−第1実施形態−
【0026】図1に示すように、一対の前輪1及び後輪
2を備えた乗用型走行機体の後方にリンク機構3を介し
て植付部である苗植付装置4が昇降自在に連結され、苗
植付装置4の前方側であり、かつ、運転席13の直後と
なる位置に供給部aが配置される構造の施肥装置Aを装
備してミッド施肥装置付き田植機を構成する。
【0027】この田植機は、走行機体のボンネット内に
搭載したエンジン5の動力を、主クラッチ14、伝動軸
15を介して主ミッション7に装着されたHST6に伝
達し、後輪用ミッション8を介して後輪2を、かつ、前
輪駆動用伝動軸16、及び前輪用ミッション10を介し
て前輪1を夫々駆動可能な四輪駆動型であり、操縦ハン
ドル12の操作で左右前輪1を操舵するように構成して
ある。又、主ミッション7からPTO軸17を後方に向
けて延設してあり、そのPTO軸17から苗植付装置4
に動力を伝達することにより、圃場内を走行しながら苗
植付け作業を行えるように構成してある。
【0028】苗植付装置4は、昇降用の油圧シリンダ9
の伸縮操作に伴って、下端部が圃場面に接地する苗植付
け用の作業位置と、大きく上方に移動する上昇位置とに
亘って昇降操作自在である。そして、リンク機構3に連
結支持される植付部フレーム11に対して車体横幅方向
に沿って設定ピッチで往復横移動する苗載台18、苗載
台18に載置されたマット苗の下端部から苗を取出して
圃場に植付ける複数(8組)の植付機構19、圃場に接
地しながら泥面を整地する接地フロート20等を備えた
折り畳み可能な8条植え形式に構成してある。接地フロ
ート20には、各植付条における苗の植付け部位に隣接
する夫々の箇所において、接地面よりも下方側に向けて
泥土層に入り込み、泥面上に肥料を供給する為の溝を形
成する作溝器21を設けてある。
【0029】次に、図2〜図8を参照して施肥装置Aに
ついて説明する。施肥装置Aは、粉粒状の肥料を貯溜す
る4個の2条一体型の肥料ホッパ22と、そこからの肥
料を所定量ずつ繰り出す繰出し機構23とで成る施肥機
構(供給部の一例)a、及び繰り出された肥料を苗植付
装置4の作溝器21に向けて送る施肥ホース(移送経路
の一例)24とを備えて構成してある。肥料ホッパ22
の下方に位置する繰出し機構23は、各植付条に対応し
て8個設けてあり、そこから繰り出された肥料を、ブロ
ア25の送風によって、施肥ホース24を通して各作溝
器21に向けて各別に強制移送する送風装置Dを設けて
ある。つまり、供給部aは運転席13の直後位置におけ
る走行機体に搭載支持され、作溝器21は植付部4に装
備されている。
【0030】繰出し機構23は、外周に所定ピッチをあ
けて多数の粉粒体入り込み用の凹部70が形成された繰
出しロール71と、その下方に連続する三股状のロート
部72とで構成され、その2組が単一の漏斗部22aの
下方において近接させて左右に並列配備してある。すな
わち、繰出しロール71は、受動ギヤ40を一体に備え
た円柱状の合成樹脂材で形成してあり、2個の仕切りリ
ング75,75と、略ギヤ状の3個の繰出しリング76
a,76b,76cを外嵌装着している。つまり、凹部
70は繰出しリング76a,76b,76cの凹んだ部
分である。
【0031】互いに隣合う一対の繰出しロール71,7
1は、夫々の繰出しリング側を向け合い、かつ、回転軸
芯Yを共有した状態であり、ギヤ側は各別の軸受け機構
73,73を介して、そして、繰出しリング側は両ロー
ル71,71に内嵌する共通軸である支軸74を介して
夫々ロールケース(ケーシングの一例)26に回転自在
に支承してある。支軸74と各繰出しロール71,71
とは回転自在であり、一対の繰出しロール71,71夫
々を別々に駆動可能である。ロールケース26の上部2
6Aには漏斗部22aが嵌合装着してあり、繰出しロー
ル71の回転に伴って凹部70内に貯められた肥料が下
方のロート部72に流下案内されるように構成してあ
る。
【0032】繰出しロール71における軸受け機構73
支承側に動力入力用の受動ギヤ40を備えてあるから、
動力伝達による力をまともに受ける側は軸受け機構73
によってしっかりと支持され、ギヤ咬合状態を良好に維
持し易い。そして、動力伝達による力には殆ど耐えなく
ても良い繰出しロール71の支軸74支承側は、回転自
在に支承すれば足りるものとなり、共通軸による簡易な
軸受け構造で済む。従って、単一の支軸74で2個の繰
出しロール71,71の片側を支承する経済的な手段を
採用しながら、ギヤによる確実な動力を入力できて良好
に繰出し機構23を駆動できる利点がある。
【0033】4か所のロールケース26は、機体フレー
ムから固定立設された縦フレーム(図示せず)で支持さ
れる横フレーム30によって固定支持されている。各繰
出しロール71には受動ギヤ40が一体形成されてお
り、4対で計8個の繰出し機構23夫々を単独駆動可能
となるように、繰出し機構23毎に各別に駆動並びに停
止できるように構成されている。
【0034】繰出し機構23の駆動構成について説明す
る。
【0035】繰出し機構23の後方側箇所に、車体横幅
方向に沿って施肥装置Aのほぼ全幅に亘る長さで回動自
在に支持される駆動軸32が配置され、この駆動軸32
の横幅方向中間部に上ベベル機構33を備える。そし
て、PTO軸17に動力伝達する植付系伝動軸36から
動力伝達される状態の下ベベル機構34を主ミッション
7内に備え、上下のベベル機構33,34を連動する連
動軸35を設けてあり、株間変速後の動力を苗植付装置
4と施肥装置Aの駆動軸32とに伝達するように構成す
る。
【0036】そして、この駆動軸32における各駆動ギ
ヤ39毎に、計8個の施肥クラッチ38を設けてある。
図4、図8に示すように、施肥クラッチ38は、駆動ギ
ヤ39とクラッチ片41とを咬合及び離脱操作可能に設
けて構成されている。すなわち、駆動軸32に相対回動
自在に外嵌された駆動ギア39と、繰出しロール71の
受動ギヤ40とを噛合う状態で設け、駆動ギア39の横
側に、六角軸状の駆動軸32に一体回動自在でかつ軸芯
方向にスライド自在なクラッチ片41を駆動ギア39に
近接する方向に向けて巻きバネ77で付勢する状態で外
嵌してある。そして、クラッチ片41と駆動ギア39の
対向する箇所に噛合部kを形成し、クラッチ片41のス
ライド操作により、噛合部kが咬合すればクラッチ入り
になり、咬合を解除すればクラッチ切りとなる。
【0037】又、各クラッチ片41が操作ワイヤ42の
引き操作によって各別に切り操作可能に構成されてい
る。つまり、横フレーム30から固定延設された支持部
30aによりクラッチ片41に対して係合作用する操作
体57が縦軸芯X3周りで揺動自在に支持され、バネ付
勢力によって噛合部kが噛み合うクラッチ入状態にな
り、操作ワイヤ42の引き操作によって、バネ力に抗し
て噛合部kが離間してクラッチ切り状態に切り換えられ
るようになっている。
【0038】次に、送風機構Dについて説明する。
【0039】図3に示すように、繰出し機構23の下方
前側に配置されて左右に延びる状態で両端がブラケット
46で支持された送風管45と、この送風管45の左端
に装備されて送風管45内に送風するブロワ25と、後
端がロート部72の前端部に連通され、かつ、後端が送
風管45に突入された送風取込み管78,79とを一体
に備えて送風機構Dを構成してある。そして、互いに近
接して並列配備された2個の送風取込み管78,79の
うち、送風管45における送風方向下手側の右送風取込
み管79の送風管45内への突入量を、送風方向上手側
の左送風取込み管78の突入量よりも大きくしてある。
【0040】各送風取込み管78,79における左側
(送風方向上手側)部分に切欠き部78a,79aを形
成してあり、左から右に吹く風を効率良く取り込めるよ
うにしてある。そして、左右の送風取込み管78,79
が左右に極めて近接しているので、左送風取込み管78
の存在によって右送風取込み管79に風が当たり難くな
ることを解消するために、図4に示すように、切欠き部
79aの分だけ右送風取込み管79を、より前側に寄る
ように配置してある。
【0041】図4、図5に示すように、各ロート部72
の後端開口部72aに施肥ホース24を差込み装着す
る。そして、ロートケース26の前部上部には、排出パ
イプ48が接続される肥料の排出口54を形成してある
とともに、肥料ホッパ22から落下供給されてくる肥料
を、繰出しロール71の方に導く作用状態と、排出口5
4に導く排出状態とに切換え可能な経路切換えシャッタ
ー59を、ロールケース26内に備えてあり、その切換
レバー80をロールケース26外に設けてある。尚、通
常は、送風パイプ45の右端を開閉自在な蓋体45aで
閉塞してある。
【0042】図2、図4、図6に示すように、供給部a
と作溝器21とに亘る移送経路Hを、供給部a側の経路
前部Haと、作溝器21側の経路後部Hbとに分割し、
複数の供給部aにおける経路前部Haとそれらに対応し
た複数の経路後部Hbとを一体的に着脱自在に連結する
着脱機構Gを備えてある。つまり、施肥供給口51が経
路前部Haに、かつ、施肥ホース21が経路後部Hbに
夫々相当し、左右4条分の供給部aの4箇所の施肥供給
口51を囲繞して一体化する前フランジ90と、4箇所
の施肥ホース21前端部を囲繞して一体化する後フラン
ジ91とを設け、これら前及び後フランジ90,91を
連結及び分離自在な左右一対のバックル92を備えて着
脱機構Gを構成してある。
【0043】又、互いに外された状態における経路前部
Haと経路後部Hbとの夫々に対する蓋93,94を備
えてある。経路前部Ha用の前蓋93は、前フランジ9
0の上部に備えた支点y1 で揺動自在に枢支されてお
り、4箇所の施肥供給口51を同時に閉塞及び開放可能
である。経路後部Hb用の後蓋94は、後フランジ91
の下部に備えた支点y2 で揺動自在に枢支されており、
4箇所の施肥ホース21前端を同時に閉塞及び開放可能
である。図示しないが、各支点y1,y2 に、各蓋93,
94を閉じ付勢する巻きバネを装着しておけば、移送経
路Hを分離すれば自動的に各蓋93,94が閉じられて
便利である。
【0044】つまり、前及び後の蓋93,94を開けた
状態で一対のバックル92を閉じ操作すれば、4箇所の
施肥供給口51と施肥ホース21とが連通接続されて肥
料供給可能状態になる(図2参照)。そして、一対のバ
ックル92を開き操作すれば、4箇所の施肥供給口51
と施肥ホース21とが分離した分割状態になり、その状
態においては各蓋93,94を閉じ操作することができ
る。
【0045】又、分割状態でも、4本の施肥ホース21
はその前端部が後フランジ91で互いに連結一体化され
ているので、各施肥ホース21がブラブラすることがな
いとともに、引っ掻けフック等を用いることにより、外
された後フランジ91は苗載台18の裏側に係止可能に
構成してある。
【0046】図9〜図12に、8条用苗植付装置4の折
り畳み手順が示されている。概略説明すると、先ず、苗
載台18全体を左側に寄せ(図9参照)、次いで右分割
台18bを左分割台18aに対して右に寄せて、苗植付
装置4を左右の分割植付部18a,18bに分ける(図
10参照)。それから、分割植付部18a,18bを、
夫々可動支持部28,27に対して左右の外端部が前方
による方向に回動させながら、各可動支持部28,27
を、昇降リンク機構3側の固定支持部31両側の第1軸
心Qを中心として後方に揺動移動させることにより(図
11参照)、左右の分割植付部18a,18bが背中合
わせで並ぶ折り畳み姿勢(図12参照)が現出される。
【0047】上述した折り畳み作動の開始前に、各着脱
機構Gを操作して前フランジ90から外された各後フラ
ンジ91,91を、夫々分割植付部18a,18bの背
面部分に係止させておくことにより、8本の施肥ホース
24が邪魔になることなく苗植付装置4を折り畳み操作
できるのである。尚、苗植付装置4の折り畳み構造は公
知技術に付き、これ以上の詳細な説明は割愛する。
【0048】図2に示すように、供給部aを走行機体の
左右方向で中央に配置し、8本の施肥ホース24を、平
面視において供給部aよりも植付機構19側の方が左右
幅の広い略放射状を呈するように配策してあり、そうす
ることでホッパ22の左右幅は機体幅以下に抑えてあ
る。又、施肥ホース24のうち、中央側4本の内側ホー
ス24Aは左右端部側4本の外側ホース24Bよりも全
長が短いとともに、夫々の4本ずつは同じ長さに形成さ
れている。
【0049】上述したように、平面視で8本の施肥ホー
ス24が左右対称となるように配置されているので、外
側ホース24Bと内側ホース24Aとの全長差が最小の
ものになっている。但し、外側ホース24Bの内径は、
内側ホース24Aの内径よりも細くしてホース内の風速
を速くしてあり、結果的にはどの施肥ホース24でも肥
料移送に要する時間が等しくなるように設定してある。
【0050】図7に示すように、ロールケース26とホ
ッパ22とは嵌合するとともに左右に貫通するセットボ
ルト81で抜け止めすることで連結一体化する構造であ
る。従って、ロールケース26との嵌合部形状を同じと
することにより、2条用の標準ホッパ22に換えて、図
13に示すように、同じ2条用でありながら左右幅が広
く、かつ、前後幅の狭い増量用の幅広ホッパ82に付換
え可能である。
【0051】又、5条植え用の田植機に2条一体の繰出
し機構23,23を用いる場合には、図14に示すよう
に、左右の幅広ホッパ82,82に対して中央のホッパ
を幅狭ホッパ83に付換え可能であるとともに、そのケ
ース嵌合口83Aを片側の繰出し機構23用のほぼ半分
の幅としたものに構成して使用するのである。因みに、
8条植え用のホッパ22の全幅は1280mmであり、
10条植え用のホッパ22の全幅は1600mmであ
る。つまり、標準、幅広、幅狭の3種のホッパ22,8
2,83の組み合わせにより、種々の施肥装置に対応し
たホッパを構成できるようにしてある。
【0052】−第2実施形態−
【0053】第1実施形態と異なる部分についてのみ説
明する。図15に示すように、内側ホース24Aは上方
に大きく湾曲させて配策するとともに、外側ホース24
Bは直線的に配策することにより、8本の施肥ホース2
4は全て等しい全長に構成されている。従って、植付開
始時における地面への肥料供給時期が8条共に揃った状
態が現出されるようになる。
【0054】図16に示すように、ホッパ22の左右夫
々の横外位置にステップ84,84を配備してあり、そ
の機体左右方向の内側に設けた前後軸心Z周りの揺動に
より、横方向に張り出た作用姿勢と、上方に揺動移動し
て折り畳んだ収納姿勢とに切換え自在に構成してある。
ステップ84は、運転部フロア85のサイドからホッパ
22のサイドに亘る前後に長いものであり、その左右の
ステップ84,84での機体全幅は1700mm以上で
あるが、収納姿勢にすれば1700mm未満の値となる
ように設定してある。
【0055】−第3実施形態−
【0056】図17に示すように、4本の内側ホース2
4A用の第1送風機構D1 と、4本の外側ホース24B
用の第2送風機構D2 とで送風機構Dを構成する。各送
風機構D1,D2 は、共にブロワ25、86を送風パイプ
45,87の左右中央に配置した構造であり、第1ブロ
ワ25よりも第2ブロワ86を高出力のものに、かつ、
第1送風パイプ45よりも第2送風パイプ87の径を大
きくしてあり、内側ホース24Aよりも外側ホース24
Bでの風速を速めてある。
【0057】つまり、内側ホース24Aの送風取り込み
管78,79に取り込まれる風力よりも、外側ホース2
4Bの送風取り込み管78,79に取り込まれる風力の
方が強くなるようにしてあり、その結果、内側ホース2
4Aと同径ながら経路長さの長い外側ホース24Bと内
側ホース24Aでの肥料移送に要する時間が同じになる
ようにしてある。
【0058】〔別実施形態〕苗載台18の左右端の1条
分の苗載せ面を着脱可能に構成し、トラック荷台に載せ
るときは移動走行時には端1条分の苗載せ面を外すよう
にした構造の機体幅縮小技術でも良い。又、内側ホース
24Aを、左右に折れ曲がったジグザグ形状にすると
か、径の異なるループ部分を備えることによって、外側
ホース24Bと内側ホース24Aとを同じ経路長さにし
ても良い。
【0059】又、種籾ホッパとその繰出し機構を走行機
体に備え、接地フロート20に備えた作溝器21から種
籾を圃場に供給する直播機に本発明を適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】施肥装置付き田植機の側面図
【図2】施肥装置の概略構造を示す平面図
【図3】施肥装置の背面図
【図4】施肥機構の縦断側面図
【図5】送風取り込み管の始端を示す断面平面図
【図6】繰出しロール部分の縦断面図
【図7】繰出しロール部分の横断面図
【図8】施肥クラッチの構造を示す断面平面図
【図9】植付部の折り畳み動作を示す作用図その
【図10】植付部の折り畳み動作を示す作用図その2
【図11】植付部の折り畳み動作を示す作用図その3
【図12】植付部の折り畳み動作を示す作用図その4
【図13】別形状その1のホッパを示す背面図
【図14】別形状その2のホッパを示す背面図
【図15】第2実施形態による施肥装置を示す側面図
【図16】開閉式のステップを示す平面図
【図17】第3実施形態による施肥装置の概略を示す平
面図
【符号の説明】
19 植付機構 21 作溝器 22,82 ホッパ 23 繰出し機構 24 移送経路 24A 左右中央側の移送経路 24B 左右方向外側に離れた移送経路 26 ケーシング 84 ステップ a 供給部 D 送風手段 Z 前後軸心

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉粒体を貯留するホッパと、このホッパ
    の粉粒体を繰り出す繰出し機構とで成る供給部の複数を
    走行機体に配備し、前記繰出し機構から出された粉粒体
    を各植付機構毎に備えた作溝器に導く移送経路を備えて
    ある粉粒体供給装置付き水田作業機であって、 前記繰出し機構を前記作溝器と同数備えた状態の前記供
    給部を走行機体の左右方向で中央領域に配置し、複数の
    前記移送経路を、平面視において前記供給部側よりも前
    記植付機構側の方が左右幅の広い略放射状を呈するよう
    に配策してある粉粒体供給装置付き水田作業機。
  2. 【請求項2】 前記繰出し機構におけるケーシングの上
    部に前記ホッパを装着するとともに、前記ホッパに換え
    て、該ホッパとは形状の異なるホッパを前記ケーシング
    に装着可能に構成してある請求項1に記載の粉粒体供給
    装置付き水田作業機。
  3. 【請求項3】 前記ホッパの左右夫々の横外位置にステ
    ップを配備してある請求項1又は2に記載の粉粒体供給
    装置付き水田作業機。
  4. 【請求項4】 前記ステップを、その機体左右方向の内
    側に設けた前後軸心周りの揺動により、横方向に張り出
    た作用姿勢と、上又は下方に揺動移動した収納姿勢とに
    切換え自在に構成してある請求項3に記載の粉粒体供給
    装置付き水田作業機。
  5. 【請求項5】 複数の前記移送経路における粉粒体移送
    長さが全て等しくなるように構成してある請求項1〜4
    のいずれか1項に記載の粉粒体供給装置付き水田作業
    機。
  6. 【請求項6】 前記繰出し機構から出された粉粒体を前
    記移送経路内において風力移送させる送風手段を設ける
    とともに、該送風手段による前記移送経路での風力が、
    左右中央のものから左右方向外側に離れるものほど強く
    なるように構成してある請求項1〜4のいずれか1項に
    記載の粉粒体供給装置付き水田作業機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002247903A (ja) * 2001-02-26 2002-09-03 Isuzu Jidosha Tokai Kk 堆肥散布車
CN106550633A (zh) * 2015-09-28 2017-04-05 株式会社久保田 水田作业机

Cited By (3)

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JP4542275B2 (ja) * 2001-02-26 2010-09-08 いすゞ自動車東海株式会社 堆肥散布車
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