JPH1170316A - 排ガスの脱硫方法 - Google Patents

排ガスの脱硫方法

Info

Publication number
JPH1170316A
JPH1170316A JP10070335A JP7033598A JPH1170316A JP H1170316 A JPH1170316 A JP H1170316A JP 10070335 A JP10070335 A JP 10070335A JP 7033598 A JP7033598 A JP 7033598A JP H1170316 A JPH1170316 A JP H1170316A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
desulfurization
gypsum
exhaust gas
amount
oxidation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10070335A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3573950B2 (ja
Inventor
Hideyuki Michiki
英之 道木
Hisashi Miyagawa
久司 宮川
Kozo Osaki
功三 大崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Toyo Engineering Corp
Original Assignee
Toyo Engineering Corp
Fuji Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Engineering Corp, Fuji Jukogyo KK filed Critical Toyo Engineering Corp
Priority to JP07033598A priority Critical patent/JP3573950B2/ja
Priority to CA002239390A priority patent/CA2239390A1/en
Priority to US09/097,114 priority patent/US6041272A/en
Priority to TW087109375A priority patent/TW353624B/zh
Priority to KR10-1998-0023423A priority patent/KR100349873B1/ko
Priority to CN98115205A priority patent/CN1104932C/zh
Priority to DE19827933A priority patent/DE19827933A1/de
Priority to PL98326998A priority patent/PL326998A1/xx
Priority to CZ982011A priority patent/CZ9802011A3/cs
Publication of JPH1170316A publication Critical patent/JPH1170316A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3573950B2 publication Critical patent/JP3573950B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D53/00Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols
    • B01D53/34Chemical or biological purification of waste gases
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D53/00Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols
    • B01D53/34Chemical or biological purification of waste gases
    • B01D53/73After-treatment of removed components
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D53/00Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols
    • B01D53/34Chemical or biological purification of waste gases
    • B01D53/46Removing components of defined structure
    • B01D53/48Sulfur compounds
    • B01D53/50Sulfur oxides
    • B01D53/501Sulfur oxides by treating the gases with a solution or a suspension of an alkali or earth-alkali or ammonium compound
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S423/00Chemistry of inorganic compounds
    • Y10S423/05Automatic, including computer, control

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、水酸化マグネシウムを脱硫剤とす
る脱硫方法において副生する二水石膏中の亜硫酸石膏含
有量を低下させる手段を提供する。 【解決手段】 硫黄酸化物を含む排ガスをマグネシウム
系脱硫剤を含む吸収液と接触させ排ガス中に含まれる硫
黄酸化物を吸収除去する脱硫工程と、脱硫工程後の吸収
液を酸素を含むガスで処理する酸化工程とからなる前工
程と、前記酸化工程後の処理液を塩基性カルシウム化合
物と反応させる複分解工程を含み、複分解工程で再生し
た水酸化マグネシウムを二水石膏を含む状態で前工程に
返送する脱硫方法において、脱硫工程を、その吸収液の
pHを5.5−7.0の範囲とし、CODを吸収液中の
硫酸マグネシウム量で定まる上限値を超えない範囲とす
る排ガス脱硫方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重油、石炭などの
燃焼排ガス等の硫黄酸化物を含有する各種排ガスの脱硫
技術に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の排ガスの脱硫方法の一つとして、
脱硫剤に水酸化マグネシウムや軽焼酸化マグネシウムな
どのマグネシウム系化合物を用いる方法が知られてい
る。 (1)この方法はまず脱硫工程において上記の脱硫剤を
含む吸収液に排ガスを接触させ硫黄酸化物を吸収液に吸
収させ、次いでこの吸収液を酸素を含むガスで処理し含
まれるマグネシウム塩を硫酸マグネシウムと硫酸の水溶
液とし、この水溶液をマグネシウム系化合物で中和す
る。中和後の硫酸マグネシウムの水溶液は海域等へその
まま放流されている。これはマグネシウム塩の消費につ
ながり、また環境への影響を考慮しなければならない場
合がある。 (2)これに対し、硫酸マグネシウム水溶液を放流しな
い他の従来技術として、特開平8−155263に次の
方法が開示されている。即ち、図7に示すように、酸化
槽3で生成した硫酸マグネシウムの水溶液を複分解槽4
に導き、これに水酸化カルシウムや生石灰等を加えて反
応させることにより、二水石膏と水酸化マグネシウムと
を生成させ、これら混合物を湿式分級器8にて水酸化マ
グネシウムを主とした微粒子スラリーと、二水石膏を主
とした粗粒子スラリーとに分離する。分離した前者の微
粒子スラリーは、脱硫剤として脱硫塔1に循環供給し、
後者の粗粒子スラリーは少量の随伴されてくる水酸化マ
グネシウムを硫酸または脱硫塔処理液の酸化により生成
した硫酸で処理し、あるいは空気を吹き込みながら脱硫
塔処理液と処理し硫酸マグネシウムに変換させる。セト
ラー9で得られた硫酸マグネシウムと二水石膏からなる
スラリーから不溶成分である二水石膏を分離し、硫酸マ
グネシウム水溶液は複分解槽4に戻して処理する。 (3)上記(2)の方法で複分解槽4で生成した二水石
膏と水酸化マグネシウムとの混合物を分離しようとする
と、固体同士の分離のため分離効率を高くすることが困
難である。このため図8に示すように、水酸化マグネシ
ウムと二水石膏とに分離することなく、混合物のまま脱
硫塔1に戻し、含まれる水酸化マグネシウムを脱硫剤と
して用い、二酸化硫黄と反応させ水酸化マグネシウムを
亜硫酸マグネシウム、酸性亜硫酸マグネシウムおよび硫
酸マグネシウムに変換させ、脱硫塔処理液を石膏分離器
2へ送り不溶性の二水石膏を濾別して分離する。あるい
は、図8には図示されていないが、酸化槽3にて脱硫塔
処理液中に含まれる亜硫酸マグネシウム、酸性亜硫酸マ
グネシウムを水溶性の硫酸マグネシウムに変換し、酸化
槽処理液を石膏分離器2へ送り不溶性の二水石膏を濾別
して分離する方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記(3)の方法によ
って固体粒子を微細粒子と粗大粒子とに分離する問題は
解消されたが水酸化マグネシウムと二水石膏を混合した
状態で脱硫塔1に戻すことから、脱硫塔内部での条件に
よっては、カルシウムイオンと亜硫酸イオンとの反応
で、不溶性の亜硫酸石膏の生成が起こる可能性がある。
亜硫酸石膏の生成は二水石膏の結晶性を阻害するため、
生成した二水石膏の分離を困難とするばかりでなく、そ
の得られる二水石膏の品質を劣化させる。
【0004】本発明は、複分解工程で生成した二水石膏
と水酸化マグネシウムとを分離せず脱硫工程へ戻す脱硫
方法において、亜硫酸石膏の生成を抑え、副生石膏の品
質を向上させると同時に生成する二水石膏の分離を容易
となし、安定な操業を可能とする改良された脱硫方法を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、(イ)脱
硫工程吸収液のpHを一定範囲に保ち、かつ、硫酸マグ
ネシウム量を一定に保ち、化学的酸素要求量を吸収液中
の硫酸マグネシウム濃度で定める上限値を超えない範囲
に保つことにより優れた品質の石膏製品が副生するこ
と、(ロ)脱硫工程後の処理液から微細なスラリーを分
離し、その微細なスラリーを酸化することによって随伴
する亜硫酸石膏が効率的に酸化され、得られる石膏中の
亜硫酸石膏量が無視し得るほどに減少し優れた品質の石
膏製品が副生されること、また別に、(ハ)石膏分離工
程で大きく成長した石膏を分離し、残った微細な結晶を
複分解槽に種結晶として送ることで、優れた品質の石膏
が副生すること、を発見し本発明に至ったものである。
以後(イ)に関わる発明(下記の(1)−(4)、
(8)、(9))を第1の発明、(ロ)に関わる発明
(下記の(5)、(8)、(9))を第2の発明、
(ハ)に関わる発明((6)−(9))を第3の発明と
称することがある。即ち、(1)硫黄酸化物を含む排ガ
スをマグネシウム系脱硫剤を含む吸収液と接触させ排ガ
ス中に含まれる硫黄酸化物を吸収除去する脱硫工程と、
脱硫工程後の処理液を酸素を含むガスで処理する酸化工
程とからなる前工程と、前記酸化工程後の処理液を塩基
性カルシウム化合物と反応させる複分解工程を含み、複
分解工程で再生した水酸化マグネシウムを含む複分解工
程後のスラリーを二水石膏を含む状態で前工程に返送
し、脱硫工程後および/または酸化工程後の処理液から
二水石膏を取り出す石膏分離工程を含む脱硫方法におい
て、脱硫工程吸収液のpH,硫酸マグネシウム濃度の現
在値を測定し、脱硫工程に導入される物質の量、組成お
よび脱硫工程から排出される物質の量、組成とから一定
時間経過後の脱硫工程吸収液のpHおよび硫酸マグネシ
ウム濃度の予測値を計算し、その現在値と予測値との差
異に対応して以下の何れかの方法を用いて脱硫工程吸収
液のpHと硫酸マグネシウム濃度を一定値に保持する排
ガスの脱硫方法、 1)酸化工程から複分解工程へ送るスラリー量を調整す
る。 2)複分解工程から前工程に返送されるスラリー量を調
整する。 3)脱硫工程に補充する水酸化マグネシウム量を調整す
る。 4)上記方法の何れか二つ、あるいは全ての方法を併用
する。 (2)硫黄酸化物を含む排ガスをマグネシウム系脱硫剤
を含む吸収液と接触させ排ガス中に含まれる硫黄酸化物
を吸収除去する脱硫工程と、脱硫工程後の処理液を酸素
を含むガスで処理する酸化工程とからなる前工程と、前
記酸化工程後の処理液を塩基性カルシウム化合物と反応
させる複分解工程を含み、複分解工程で再生した水酸化
マグネシウムを含む複分解工程後のスラリーを二水石膏
を含む状態で前工程に返送し、脱硫工程後および/また
は酸化工程後の処理液から二水石膏を取り出す石膏分離
工程を含む脱硫方法において、脱硫工程の吸収液のpH
を5.5−7.0の範囲とし、化学的酸素要求量を吸収
液中の硫酸マグネシウム濃度で定まる上限値を超えない
範囲とする排ガスの脱硫方法、 (3)脱硫工程吸収液のpHと化学的酸素要求量を連続
的または定期的に測定し、脱硫工程に導入される物質の
量、組成および脱硫工程から排出される物質の量、組成
に対応して以下の何れかの方法を用いて脱硫工程吸収液
のpHを5.5−7.0の範囲とし、化学的酸素要求量
を脱硫工程吸収液中の硫酸マグネシウム濃度で定まる上
限値を超えない範囲とする上記(2)記載の排ガスの脱
硫方法。 1)脱硫工程処理液中に酸素を含むガスの吹き込み装置
を備え、その吹き込み量を調整する。 2)酸化工程処理液の一部を脱硫工程へ返送する。 3)上記1)、2)の方法を併用する。 (4)脱硫工程吸収液のpH,化学的酸素要求量の現在
値を測定し、脱硫工程に導入される物質の量、組成およ
び脱硫工程から排出される物質の量、組成から一定時間
経過後の脱硫工程吸収液のpHおよび化学的酸素要求量
の予測値を計算し、その現在値と予測値との差異に対応
して以下の何れかの方法を用いて脱硫工程の吸収液のp
Hを5.5−7.0の範囲とし、化学的酸素要求量を脱
硫工程吸収液中の硫酸マグネシウム濃度で定まる上限値
を超えない範囲とすることを特徴とする上記(3)記載
の排ガスの脱硫方法、 1)脱硫工程処理液中に酸素を含むガスの吹き込み装置
を備え、その吹き込み量を調整する。 2)酸化工程処理液の一部を脱硫工程へ返送する。 3)上記1)、2)の方法を併用する。 (5)硫黄酸化物を含む排ガスをマグネシウム系脱硫剤
を含む吸収液と接触させ排ガス中に含まれる硫黄酸化物
を吸収除去する脱硫工程と、脱硫工程後の処理液を酸素
を含むガスで処理する酸化工程とからなる前工程と、前
記酸化工程後の処理液を塩基性カルシウム化合物と反応
させる複分解工程を含み、複分解工程で再生した水酸化
マグネシウムを含む複分解工程後のスラリーを二水石膏
を含む状態で前記前工程に返送する脱硫方法において、
脱硫工程後の処理液の一部を湿式分級器にて粗粒子スラ
リーと微粒子スラリーとに分割し、当該微粒子スラリー
を2分し、その一方を脱硫工程に戻し、他方を前記酸化
工程とは別に設けた第2の酸化工程に導き、当該第2の
酸化工程後の処理液を前記湿式分級器からの粗粒子スラ
リーと併せて石膏分離器にて石膏を分離し、残りの液を
脱硫工程に戻す排ガスの脱硫方法、 (6)複分解工程に送るスラリー中の二水石膏の量が複
分解工程で生成する二水石膏に対して20%から80%
であることを特徴とする上記(1)ないし(5)記載の
排ガスの脱硫方法、 (7)脱硫工程後および/または酸化工程後の処理液か
ら石膏分離工程での石膏の抜き出し量を調節し、複分解
工程へ送るスラリー中の二水石膏の濃度を調節する上記
(6)記載の排ガスの脱硫方法、 (8)前記複分解工程の後にカルシウムイオン除去工程
を付加し、複分解工程で再生した二水石膏と水酸化マグ
ネシウム混合スラリー中に、酸化工程処理液の一部を加
え、その中に含まれる硫酸マグネシウムにより前記混合
スラリー中に含まれるカルシウムイオン濃度を低減した
後に脱硫工程および/または酸化工程に返送する上記
(1)ないし(7)のいずれか一つに記載の排ガスの脱
硫方法、および (9)前記脱硫工程および酸化工程が一つの装置で行わ
れる上記(1)ないし(8)のいずれか一つに記載の排
ガスの脱硫方法、である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、第1の発明を第1の発明の
実施形態を示す図1〜図5に基づいて説明する。
【0007】本第1の発明を実施するプロセスの主要部
は図1、図2に示すように、脱硫工程に対応する脱硫塔
1および水酸化マグネシウムスラリー供給タンク7、石
膏分離工程に対応する石膏分離器2(濾過器、遠心分離
器、セトラー等が使用可能である。)酸化工程に対応す
る酸化槽3、複分解工程に対応する複分解槽4および水
酸化カルシウム供給タンク5および付帯のポンプ・配管
からなる。脱硫塔1には脱硫塔吸収液のpH測定装置と
化学的酸素要求量測定装置が設置されている。ここで化
学的酸素要求量(以下CODと略記する。)とは、よう
素滴定法による亜硫酸イオンおよび酸性亜硫酸イオン濃
度の合計量をJIS K0102の40(亜硫酸イオ
ン)に従い酸素要求量としてmg/1で表現したもので
ある。COD測定器は、よう素滴定法により滴定時の対
象液の電導度等の変化を読みとり液のCODを測定す
る。CODの値は吸収液中の亜硫酸イオン濃度または酸
性亜硫酸イオン濃度を測定し、平衡データより計算で算
出してもよい。CODの測定は連続的または適宜行い、
吸収液中の硫酸マグネシウム濃度に応じて定められる上
限値を超えない範囲に保てば、本発明の目的の亜硫酸石
膏の析出防止は十分達成可能である。このとき吸収液中
の硫酸マグネシウム濃度が変動すると、吸収液中の硫酸
マグネシウム濃度に応じて定められるCODの値も同時
に変化するため、硫酸マグネシウム濃度が一定となるよ
う制御することが好ましい。プロセスが安定している場
合は、CODの測定は1時間〜1日に一回測定すればよ
い。
【0008】脱硫塔1には複分解槽4で再生された水酸
化マグネシウムと二水石膏の混合物が導入されると共に
必要に応じて、吸収液のpHを調整するため水酸化マグ
ネシウムが水酸化マグネシウムスラリー供給タンク7か
ら補充される。脱硫塔1内では、水酸化マグネシウムを
含む脱硫塔吸収液が水スラリーとしてシャワー状に流
下、循環され、硫黄酸化物を含む排ガスG1と向流ある
いは並流で気液接触し硫黄酸化物は亜硫酸マグネシウム
や酸性亜硫酸マグネシウムとして吸収・固定される。 Mg(OH)2 +SO2 =MgSO3 +H2 O (1) MgSO3 +SO2 +H2 O=Mg(HSO32 (2) Mg(HSO32 +Mg(OH)2 =2MgSO3 +2H2 O (3) 脱硫塔処理液はポンプにより酸化槽3に送られ空気によ
り酸化され、亜硫酸マグネシウムおよび酸性亜硫酸マグ
ネシウムは易溶性の硫酸マグネシウムおよび硫酸に変換
される。生成した硫酸は更にpH調整のため供給される
水酸化マグネシウムと反応し硫酸マグネシウムに変換さ
れる。 MgSO3 +1/2O2 =MgSO4 (4) Mg(HSO32 +O2 =MgSO4 +H2 SO4 (5) H2 SO4 +Mg(OH)2 =MgSO4 +2H2 O (6) 脱硫塔1の底部からは同時に酸素を含むガス(酸素富化
空気あるいは空気が使用可能であるが通常は空気が用い
られる。)を吹き込み上記反応式(1)、(2)および
(3)により生成した亜硫酸マグネシウムおよび酸性亜
硫酸マグネシウムの一部は酸化槽3での反応と同様に脱
硫塔内で酸化され易溶性の硫酸マグネシウムに変換され
る。この操作は、排ガス中の亜硫酸ガス濃度が高い場合
は特に必要である。
【0009】酸化槽3で処理された液は複分解槽4に送
られ水酸化カルシウム供給タンク5から供給される水酸
化カルシウムと反応し硫酸マグネシウムは水酸化マグネ
シウムと二水石膏に変換され、再び脱硫塔1に返送され
る。 MgSO4+Ca(OH)2+2H2O=Mg(OH)2+CaSO4・2H2O (7) 脱硫塔処理液の一部がポンプ(不図示)により抜き出さ
れ石膏分離器2によって二水石膏と液とに分離され、液
は脱硫塔1に戻される。ポンプによる抜き出し量は複分
解槽4で生成し脱硫塔1に導入される二水石膏量に相当
する二水石膏量が抜き出されるよう設定されている。脱
硫塔1の運転条件は、生成する亜硫酸マグネシウムおよ
び酸性亜硫酸マグネシウムの濃度が、その溶解度以下に
なるように保つことにより、脱硫塔吸収液の中の懸濁物
質は一般的には二水石膏のみである。図1では二水石膏
の系からの抜き出しは脱硫塔処理液より行われるが、酸
化槽処理液の一部を直接石膏分離器に送り抜き出しても
よい(図2)し、併行することもできる。
【0010】複分解槽4で再生された水酸化マグネシウ
ムを同時に生じた二水石膏から分離せずに脱硫塔1に返
送するため、脱硫塔吸収液は水酸化マグネシウム、二水
石膏、水酸化マグネシウムと排気ガス中に含まれる亜硫
酸ガスとの反応物である亜硫酸マグネシウム、酸性亜硫
酸マグネシウムおよび硫酸、硫酸マグネシウムとの混合
溶液となる。また空気を吹き込んで亜硫酸マグネシウム
や酸性亜硫酸マグネシウムを硫酸マグネシウムに変換す
るとき、副生する硫酸のため処理液のpHは低くなり、
二水石膏の溶解度が増加し処理液中のカルシウムイオン
濃度が増加する。亜硫酸石膏は二水石膏よりその溶解度
が小さく、吸収液のpHおよびCODの条件次第では吸
収液中のカルシウムイオンと亜硫酸イオンとから亜硫酸
石膏が生成し析出する可能性がある。
【0011】亜硫酸石膏の析出は、二水石膏の結晶性お
よび品質を著しく阻害する。装置を継続して安定操業さ
せるためには、副生する二水石膏の濾過性を良好に保つ
必要があり、そのためには亜硫酸石膏の析出を防ぐ必要
がある。亜硫酸石膏の析出を防ぎ、脱硫率を損なわない
pHおよびCODの最適範囲を図示すると図5のように
なる。
【0012】即ち、亜硫酸石膏の析出を防ぐためには、
脱硫塔吸収液のpHは5.5−7.0、CODは吸収液
中の硫酸マグネシウムの濃度により異なるが、図5に示
すとおり硫酸マグネシウム濃度が5重量%の場合150
0mg/1以下とし、硫酸マグネシウム量が1重量%の
場合600mg/1以下とする必要がある。なお、図5
は二水石膏が飽和した状態でのCODを示している。図
5に示す硫酸マグネシウム濃度によって定まるCOD以
下では飽和している二水石膏に起因する亜硫酸石膏の析
出はない。
【0013】亜硫酸イオンと酸性亜硫酸イオンとは両者
併せてCODとして示されるが、亜硫酸イオンは式
(2)に示すように亜硫酸ガスの吸収能力があるが酸性
亜硫酸イオンは亜硫酸ガスの吸収能力はない。亜硫酸イ
オンと酸性亜硫酸イオンとは平衡にあり、pHの低い場
合には酸性亜硫酸イオンが優勢であり、pHが高い状態
で亜硫酸イオンが優勢となる。pHが低くなる原因はH
SO3 -の増加にある。(酸化によって硫酸に変化するこ
とも含む。)このためpHが低くなりすぎることは亜硫
酸ガスの吸収のためには好ましくない。
【0014】pHが5.5より低くなると脱硫塔吸収液
中の水酸化マグネシウムおよび亜硫酸マグネシウムの量
が少なくなり、脱硫率が低下し好ましくない。またpH
が7.0より高くなると二酸化炭素ガスの吸収も同時に
起こりCODの制御が困難となる。CODが100mg
/1より低くなると脱硫塔吸収液量の循環量を増大させ
ない限り脱硫性能が悪くなり、1500mg/1以上と
なると二水石膏中の亜硫酸石膏の量が増加し二水石膏の
品質を阻害すると同時に二水石膏の結晶性を阻害し微細
な結晶を析出させ濾過・脱水を困難とする。脱硫塔に導
入される排ガス中の亜硫酸ガス濃度が極めて低い場合
(例えば300ppm以下)は排ガス中の亜硫酸ガス濃
度、亜硫酸ガスと脱硫塔吸収液のバランスでCODが1
00mg/1以下になることもあるが、脱硫性能の低下
がない場合は100mg/1でもよい。
【0015】図5に示すように脱硫塔吸収液のpHとC
ODの許容範囲は吸収液中の硫酸マグネシウム濃度によ
って変動する。CODは硫酸マグネシウム濃度に対する
許容範囲で上限値として示されている。硫酸マグネシウ
ムの濃度は1−10重量%の範囲で調整可能であるが、
一般的に3−8重量%が採用されている。CODの設定
値は硫酸マグネシウム濃度で定まるため、硫酸マグネシ
ウム濃度を一定に保つことによってCODの制御も容易
になる。
【0016】脱硫塔吸収液のpH、硫酸マグネシウム濃
度およびCODを変動させる要因は排ガス中に含まれる
硫黄酸化物の量、複分解工程から返送されてくる水酸化
マグネシウム量、補充用の水酸化マグネシウム量、空気
吹き込み量、酸化工程への抜き出し量等である。これら
の量が一定の条件では脱硫塔吸収液のpH,硫酸マグネ
シウム濃度およびCODは疑似平衡状態になっている。
【0017】吸収液中の硫酸マグネシウム濃度の調整
は、吸収液のpHおよび硫酸マグネシウム濃度の現在値
を測定し、同時に脱硫工程に導入される硫黄酸化物を含
む排ガスの組成および量、脱硫工程処理液の抜き出し量
から一定時間経過後の予測値を計算し、現在値よりも硫
酸マグネシウム濃度が減少していれば、 (1)酸化槽3から複分解槽4へ送るスラリー量を減少
させる。 (2)脱硫塔1に返送される複分解槽4からのスラリー
量を増加させる。または、 (3)脱硫塔1に補充する水酸化マグネシウム量を増加
させればよい。または、あるいは(1)、(2)、
(3)の何れか2つあるいは全部を併用してもよい。吸
収液中の硫酸マグネシウム濃度が増加する場合は上記と
逆の操作を行えばよい。
【0018】吸収液中のCODの調整は、吸収液のCO
Dを測定しその値が図5に示す値より大きい場合は、
(1)酸素を含むガスの供給量を増加し亜硫酸イオンお
よび酸性亜硫酸イオンを酸化しCODを減少させる。ま
たは、(2)酸化槽処理液の一部を脱硫塔に戻し希釈さ
せることによりCODを減少させる。あるいは、上記
(1)、(2)を併用してもよい。吸収液中のCODが
小さい場合は上記と逆の操作を行えばよい。
【0019】脱硫塔1に導入される排ガス中の亜硫酸ガ
ス濃度が変動する場合は、吸収液のCODは急激に変動
する。脱硫塔1に導入される排ガス量、組成、水酸化マ
グネシウムスラリー量、脱硫塔吸収液の抜き出し量か
ら、吸収液のpH,CODを計算して現在値、将来値を
予測し、設定値からの差異に応じて酸素を含むガスの吹
き込み量、酸化工程処理液の返送量を変化させ、吸収液
のpH,およびCODの変動を防止することが必要とな
る。
【0020】吸収液中のpHの調整は、その値が低い場
合は水酸化マグネシウムの供給量を増加させ、高すぎれ
ば逆の操作を行うことによって調整可能である。
【0021】上記硫酸マグネシウム濃度の調整手段と、
CODの調整手段と、pH調整手段を適宜組み合わせて
両者の値を所定の範囲に保つ。
【0022】図3には図1にカルシウムイオン除去槽6
が追加された例を示している。図1の複分解槽4で得ら
れた混合スラリーをカルシウムイオン除去槽6に導き、
脱硫塔処理液、酸化槽処理液の何れかあるいは両方の一
部を加え含まれる硫酸マグネシウムにより二水石膏の溶
解度を低下させ溶液中のカルシウムイオンの低減をはか
ったのち、混合スラリーを脱硫塔1及び酸化槽3に搬送
する。一般的には脱硫塔処理液中には亜硫酸イオンを含
み、不溶性の亜硫酸カルシウムを生成する可能性がある
ため、酸化槽処理液の一部を加えてカルシウムイオンの
低減を図る方が好ましい。他は図1と同じである。
【0023】図4は図3から酸化槽を除いた例で排ガス
G1中の亜硫酸ガス濃度が低い場合に適用される。この
場合には脱硫塔吸収液のCODは100mg/l以下に
してもよい場合がある。脱硫塔で前記式(4)、(5)
の反応に必要な酸化を全て実施し、そのため脱硫塔処理
液のCODは実質上ゼロに近いため石膏分離器2からの
液は吸収塔1または複分解槽4のいずれかまたは双方に
送ることが可能となる。複分解槽4で得られた混合スラ
リーをカルシウム除去槽6に導き、脱硫塔1あるいは石
膏分離器2からの液の一部を加え含まれる硫酸イオンに
より二水石膏の溶解度を低下させ溶解液中のカルシウム
イオンの低減をはかったのち、混合スラリーを脱硫塔に
搬送する。他は図3と同じである。
【0024】以下、第2の発明につき、本第2の発明の
実施形態を示す図6に基づいて説明する。
【0025】本第2の発明を実施するプロセスの主要部
は図6に示すように、脱硫工程に対応する脱硫塔1およ
び水酸化マグネシウムスラリー供給タンク7、酸化工程
に対応する酸化槽3、複分解工程に対応する複分解槽4
および水酸化カルシウム供給タンク5、石膏分離システ
ムを構成する湿式分級器8、第2酸化槽10、石膏分離
器2および付帯のポンプ・配管からなる。
【0026】脱硫機構については第1の発明で説明した
通りであるので、以下本第2の発明の要点である石膏分
離システムについて説明する。
【0027】脱硫塔処理液の一部がポンプ(不図示)に
より抜き出され湿式分級器8に送られ、粗粒子スラリー
と微粒子スラリーとに分割される。微粒子スラリーの大
部分は再び脱硫塔に戻され、その残りの少量の微粒子ス
ラリーは第2酸化槽10に送られ空気による酸化を受
け、含まれる亜硫酸石膏を二水石膏に酸化させるととも
に微細な結晶として存在する二水石膏の成長を助ける。
第2酸化槽に送られる微粒子スラリーの量は、脱硫塔で
生成する亜硫酸石膏の量に合わせて設定する。湿式分級
器8からの粗粒子スラリーは第2酸化槽10での処理液
と合わせて石膏分離器2に送られ、二水石膏と残液とに
分離され、残液は脱硫塔に返送される。この石膏分離シ
ステムによって、微細な二水石膏および亜硫酸石膏の系
内での蓄積を防ぐことができる。
【0028】脱硫塔1の運転条件は、生成する亜硫酸マ
グネシウムおよび酸性亜硫酸マグネシウムの濃度が、そ
の溶解度以下になるように保つことで、脱硫塔吸収液の
中の懸濁物質は一般的には二水石膏のみとなることは第
1の発明の場合と同じであり、吸収液は亜硫酸マグネシ
ウム、酸性亜硫酸マグネシウムおよび硫酸、硫酸マグネ
シウムとの混合溶液となる。また空気を吹き込んで亜硫
酸マグネシウムや酸性亜硫酸マグネシウムを硫酸マグネ
シウムに変換するとき、副生する硫酸のため処理液のp
Hは低くなり、二水石膏の溶解度が増加し処理液中のカ
ルシウムイオン濃度が増加する。亜硫酸石膏は二水石膏
よりその溶解度が小さく、処理液のpHおよび亜硫酸イ
オン濃度等の条件次第では、吸収液のカルシウムイオン
と亜硫酸イオンとから亜硫酸石膏が生成し析出する可能
性がある。この亜硫酸石膏の蓄積を上記手段で防いでい
る。同時に運転の経過に従い二水石膏の結晶粒子が微細
となる傾向が見られる場合にもその一部を系外へ排出す
ることにより、系内の石膏結晶が成長し粒子径が大きく
なる。
【0029】第2の発明においても、第1の発明と同じ
ように複分解槽4で得られた混合スラリーをカルシウム
イオン除去槽6に導き、酸化槽処理液の一部を加え含ま
れる硫酸マグネシウムにより二水石膏の溶解度を低下さ
せ溶液中のカルシウムイオンの低減をはかったのち、混
合スラリーを脱硫塔1に返送することも可能である。
【0030】また、排ガスG1中に含まれる硫黄酸化物
の量が少ない場合は酸化槽3を除いて実施することも可
能となる。
【0031】以下、第3の発明につき、図を用いて説明
する。本第3の発明は複分解槽4に微細な二水石膏を種
結晶として添加することで副生する二水石膏の性状を改
良するためのものである。このとき、複分解槽4に送ら
れる脱硫塔処理液あるいは酸化槽処理液中に含まれる二
水石膏の量を、種結晶として必要とされる所定の範囲内
に保つ手段の提供である。第1の発明、第2の発明に加
えて実施可能であるので、図1に基づいて説明する。
【0032】脱硫機構については第1の発明で説明した
通りであるので、以下本第3の発明の要点である複分解
槽4に送るスラリー中の二水石膏の濃度の調節方法につ
いて説明する。
【0033】複分解槽4に送るスラリー中に含まれる二
水石膏の量は複分解槽4で生成する二水石膏の量に対し
て20%〜80%であり、好ましくは30%〜70%で
ある。複分解槽4に送る二水石膏の量が80%以上とな
ると種結晶の数として多すぎかえって微細な結晶の析出
となるため好ましくなく、また20%以下では結晶成長
を促進する効果がない。
【0034】複分解槽4に送られる硫酸マグネシウムの
量は平衡状態で一定となり、またその濃度も一定とな
る。この状態で複分解槽4に送る二水石膏スラリーに含
まれる二水石膏の量を複分解槽4で生成する二水石膏の
量に対して所定の範囲とするためには、複分解槽4へ送
るスラリー中の二水石膏濃度を調整する必要がある。そ
のためには、石膏分離器2に送る脱硫塔処理液あるいは
酸化槽処理液の流量を調整することで即ち石膏分離器2
で抜き出す二水石膏の量を調節する。例えば、石膏分離
器2からの二水石膏の抜き出し量を増加させればスラリ
ー中の二水石膏の濃度は減少する。
【0035】脱硫塔処理液の一部がポンプ(不図示)に
より抜き出され石膏分離器2に送られ、二水石膏と残液
とに分けられる。石膏分離器2からの残液には分離でき
なかった微細な二水石膏の結晶が随伴してくる。この微
細な二水石膏が脱硫塔1に戻され、酸化槽3を経て複分
解槽4に送られることによって種結晶として働き、複分
解槽4で生成する二水石膏の結晶を大きく成長させると
共に運転を継続すると発生する泥状の二水石膏の生成を
防ぐことができる。大きく成長した二水石膏は石膏分離
器2にて除去され、微細な二水石膏が種結晶として複分
解槽4に送られる。
【0036】図1では二水石膏の系からの抜き出しは脱
硫塔処理液より行われるが、酸化槽処理液の一部を直接
石膏分離器2に送り抜き出してもよい(図2)し、併行
することもできる。
【0037】第3の発明においても、第1、第2の発明
と同じように複分解槽4で得られた混合スラリーをカル
シウムイオン除去槽6に導き、酸化槽処理液の一部を加
え含まれる硫酸マグネシウムにより二水石膏の溶解度を
低下させ溶液中のカルシウムイオンの低減をはかったの
ち、混合スラリーを脱硫塔1に返送することも可能であ
る。
【0038】また、排ガスG1中に含まれる硫黄酸化物
の量が少ない場合は酸化槽3を除いて実施することも可
能となる。
【0039】
【実施例】以下、本発明の排ガスの脱硫方法を実施例に
より図面を参照しつつより詳細に説明する。
【0040】実施例1 図1に示す装置で実験を行った。水酸化マグネシウムお
よび二水石膏粗粒子が懸濁した吸収液を脱硫塔の上方か
ら21、000l/hrでシャワー状に流下させ、下方
より導入した硫黄酸化物を含む排ガスG1と気液接触さ
せ、硫黄酸化物は亜硫酸マグネシウム、酸性亜硫酸マグ
ネシウム等として吸収液中に吸収・固定し、硫黄酸化物
が除去されたガスG2を上方から塔外へ排出した。
【0041】脱硫塔に供給された排ガスは高温のため工
水をノズルで噴霧し冷却した。導入された排ガス流量は
3、000Nm3 (wet)/hrで、亜硫酸ガス濃度
は500ppmであった。
【0042】脱硫塔1の底部に流下した硫黄酸化物を吸
収した脱硫塔吸収液は、水酸化マグネシウムスラリー供
給タンク7より新たに供給された水酸化マグネシウムス
ラリーと共に脱硫塔上部へ送り、流下させ、この繰り返
しによって吸収液を脱硫塔内に連続的に循環させた。ま
た、脱硫塔1から一部の処理液を300l/hrで石膏
分離器2へ導き、処理液中に懸濁していた二水石膏を分
離して11kg/hrで系外に排出し、残液は脱硫塔1
へ戻した。脱硫塔1には複分解槽4で得られた水酸化マ
グネシウムと二水石膏との混合スラリー250l/hr
が返送されて吸収液のpHを6.2に保ち、脱硫塔処理
液200l/hrが脱硫塔1から酸化槽3へ供給され
た。
【0043】酸化槽3へ供給された脱硫塔処理液中の二
水石膏スラリーの濃度は4重量%であり、二水石膏の量
は複分解槽4で生成する二水石膏量に対して70%であ
った。脱硫塔底には、CODを700mg/lに保つた
めに、空気を20Nm3 /hrで吹き込んだ。pHの測
定はpHメーターにて連続的に測定し、CODは1時間
に1回吸収液をサンプリングし、よう素滴定法にて測定
した。
【0044】脱硫塔内の吸収液の温度は52℃、塩濃度
は、全硫黄分を硫酸マグネシウム換算で4重量%であっ
た。排ガスG2の亜硫酸ガス濃度は20ppmで脱硫率
は96%であった。
【0045】前記脱硫塔1から酸化槽3へ供給された脱
硫塔処理液200l/hrを空気で曝気して酸化し、硫
酸マグネシウム4重量%と少量の硫酸の水溶液とした。
酸化槽3のpHは複分解槽4からのスラリーを加えて約
6.2とした。この酸化槽処理液を200l/hrで複
分解槽4へ供給した。複分解槽4には、水酸化カルシウ
ム供給タンク5から10重量%の水酸化カルシウムの水
スラリーを複分解槽4のpHが10.5となるように制
御して加え、撹拌機により撹拌混合しながら硫酸マグネ
シウムと水酸化カルシウムとを反応させ、二水石膏と水
酸化マグネシウムの固体粒子を生成した。反応温度は5
0℃であった。
【0046】複分解槽4で得られた水酸化マグネシウム
と二水石膏の混合スラリーを脱硫塔1と酸化槽3に返送
した。
【0047】本実施例にて得られた二水石膏は濾過性が
良好であり、二水石膏中の亜硫酸石膏の含有量は無視で
きる程度であった。
【0048】実施例2 図2に示す装置で実験を行った。水酸化マグネシウムお
よび二水石膏粗粒子が懸濁した吸収液を脱硫塔の上方か
ら21、000l/hrでシャワー状に流下させ、下方
より導入した硫黄酸化物を含有する排ガスG1と気液接
触させ、硫黄酸化物は亜硫酸マグネシウム、酸性亜硫酸
マグネシウム等として吸収液中に吸収・固定し、硫黄酸
化物が除去されたガスG2を上方から塔外へ排出した。
【0049】脱硫塔1に供給された排ガスは高温のため
工水をノズルで噴霧し冷却した。導入された排ガス流量
は3、000Nm3 (wet)/hrで、SO2 濃度は
500ppmであった。
【0050】脱硫塔1の底部に流下した硫黄酸化物を吸
収した脱硫塔吸収液は、水酸化マグネシウムスラリー供
給タンク7より新たに供給された水酸化マグネシウムス
ラリーと共に脱硫塔上部へ送り、流下させ、この繰り返
しによって吸収液を脱硫塔内に連続的に循環させた。後
述の複分解槽4で処理された混合スラリー250l/h
rが脱硫塔に戻され、吸収液のpHが6.2に保たれ
た。また、脱硫塔底には、CODを700mg/lに保
つために、空気を20Nm3 /hrで吹き込んだ。pH
の測定はpHメーターにて連続的に測定し、CODは1
時間に1回吸収液をサンプリングし、よう素滴定法にて
測定した。
【0051】脱硫塔内の吸収液の温度は52℃、塩濃度
は、全硫黄分を硫酸マグネシウム換算で4重量%であっ
た。排ガスG2の亜硫酸ガス濃度は20ppmで脱硫率
は96%であった。
【0052】脱硫塔処理液200l/hrを脱硫塔1か
ら酸化槽3へ供給し、空気で曝気して酸化し、硫酸マグ
ネシウム4重量%と少量の硫酸の水溶液とした。酸化槽
3のpHは複分解槽4からのスラリーを加えて約6.2
とした。酸化槽3で処理された液の一部300l/hr
を石膏分離器2へ導き、処理液中に懸濁していた二水石
膏を分離して11kg/hrで系外に排出した。また、
二水石膏を分離した酸化槽3の処理液を200l/hr
で複分解槽4へ供給した。複分解槽4には、水酸化カル
シウム供給タンク5から10重量%の水酸化カルシウム
の水スラリーを複分解槽のpHが10.5となるように
制御して加え、撹拌機により撹拌混合しながら硫酸マグ
ネシウムと水酸化カルシウムとの反応を行わせ、二水石
膏と水酸化マグネシウムの固体粒子を生成した。反応温
度は5O℃であった。
【0053】複分解槽4で得られた水酸化マグネシウム
と二水石膏の混合スラリーを前述の通り酸化槽3と脱硫
塔1に返送した。
【0054】本実施例にて得られた二水石膏は濾過性が
良好であり、二水石膏中の亜硫酸石膏の含有量は無視で
きる程度であった。
【0055】実施例3 図1に示す装置で破線部分を有する装置で実験を行っ
た。水酸化マグネシウムおよび二水石膏粗粒子が懸濁し
た吸収液を脱硫塔1の上方から21、000l/hrで
シャワー状に流下させ、下方より導入した硫黄酸化物を
含む排ガスG1と気液接触させ、硫黄酸化物は亜硫酸マ
グネシウム、酸性亜硫酸マグネシウム等として吸収液中
に吸収・固定し、硫黄酸化物が除去されたガスG2を上
方から塔外へ排出した。
【0056】脱硫塔1に供給された排ガスは高温のため
工水をノズルで噴霧し冷却した。導入された排ガス流量
は3、000Nm3 (wet)/hrで、亜硫酸ガス濃
度は500ppmであった。
【0057】脱硫塔1の底部に流下した硫黄酸化物を吸
収した脱硫塔吸収液は、水酸化マグネシウムスラリー供
給タンク7より新たに供給された水酸化マグネシウムス
ラリーと共に脱硫塔上部へ送り、流下させ、この繰り返
しによって吸収液を脱硫塔内に連続的に循環させた。ま
た、脱硫塔1から一部の処理液を600l/hrで石膏
分離器2へ導き、処理液中に懸濁していた二水石膏を分
離して11kg/hrで系外に排出し、残液は脱硫塔1
へ戻した。
【0058】脱硫塔1には複分解槽4で得られた水酸化
マグネシウムと二水石膏との混合スラリー250l/h
rが返送され、吸収液のpHを6.2に保ち、脱硫塔処
理液400l/hrが脱硫塔1から酸化槽3へ供給され
た。酸化槽3へ供給された脱硫塔処理液中の二水石膏ス
ラリーの濃度は約2%であり、二水石膏の量は複分解槽
4で生成する二水石膏の量に対して約30%であった。
脱硫塔底には、CODを700mg/1に保つために、
空気を16Nm3 /hrで吹き込み、さらに酸化槽処理
液を200l/hrで送入した。pHの測定はpHメー
ターにて連続的に測定し、CODは1時間に1回吸収液
をサンプリングし、よう素滴定法にて測定した。
【0059】脱硫塔内の吸収液の温度は52℃、塩濃度
は、全硫黄分を硫酸マグネシウム換算で4重量%であっ
た。排ガスG2の亜硫酸ガス濃度は20ppmで脱硫率
は96%であった。
【0060】前記脱硫塔1から酸化槽3へ供給された脱
硫塔処理液400l/hrを空気で曝気して酸化し、硫
酸マグネシウム4重量%と少量の硫酸の水溶液とした。
酸化槽3のpHは複分解槽からのスラリーを加えて約
6.2とした。この酸化槽処理液を200l/hrで複
分解槽4へ供給した。複分解槽4には、水酸化カルシウ
ム供給タンク5から10重量%の水酸化カルシウムの水
スラリーを複分解槽4のpHが10.5となるように制
御して加え、撹拌機により撹拌混合しながら硫酸マグネ
シウムと水酸化カルシウムとを反応させ、二水石膏と水
酸化マグネシウムの固体粒子を生成した。反応温度は5
0℃であった。
【0061】複分解槽4で得られた水酸化マグネシウム
と二水石膏の混合スラリーを脱硫塔1と酸化槽3に返送
した。
【0062】本実施例にて得られた二水石膏は濾過性が
良好であり、二水石膏中の亜硫酸石膏の含有量は無視で
きる程度であった。また、長期間の運転によっても二水
石膏の結晶が泥状と化すことがなかった。
【0063】実施例4 図1に示す装置で実施例3と同様に実験を行った。脱硫
塔1に供給される排ガス流量を1、500Nm3(we
t)/hrに変更した。ここで排ガス流量及び脱硫塔入
り口排ガス(G1)と出口ガス(G2)の亜硫酸ガス濃
度の値はコンピュータに送られており、コンピュータ内
で脱硫塔内での亜流酸ガスの吸収量より吸収液中の硫酸
マグネシウム濃度が4重量%となるように計算を行い酸
化槽3からの複分解槽4への送液量を調整している。ま
た、吸収液のCODについては、同様に亜硫酸ガスの吸
収量より吸収液のCODの制御方法をあらかじめ規定し
ており、これにより酸化槽3から脱流塔1への返送量を
調整するプログラムを組み込んでいる。排ガスの導入量
の変更に伴い、前述のコンピュータ内の演算により、酸
化槽3から複分解槽4への送液量が200ml/hrか
ら100ml/hrに調整された。同時に酸化槽3から
脱硫塔1への返送量が調整され、酸化槽3の液位の変動
は調節計により調節され、脱硫塔1から酸化槽3への送
液量は自動調整された。吸収液のphは6.2となるよ
うに自動調節計により複分解槽4から脱硫塔1への搬送
スラリー量が調節された。1時間後に酸化槽処理液の硫
酸マグネシウム濃度を分析したところ約4重量%であ
り、運転は順調に継続された。
【0064】実施例5 図3に示す装置を用いて実験を行った。図3の装置は図
1の装置にカルシウムイオン除去槽6を追加した実施例
である。基本的な条件は実施例1と同じであるが、複分
解槽4の後流にカルシウムイオン除去槽6を設けたこと
による差のみを説明する。
【0065】複分解槽4から得られた水酸化マグネシウ
ムと二水石膏との混合スラリーはカルシウムイオン除去
槽6に送られ酸化槽処理液の一部を80l/hrで加
え、撹拌機により均一に撹拌混合し水中に二水石膏の溶
解度レベルで溶解しているカルシウムイオン濃度を上記
処理液中の硫酸マグネシウムの共存により低下させた。
【0066】本実施例にて得られた二水石膏の性状は実
施例1で得られたものと同等であった。
【0067】実施例6 図4に示す装置で実験を行った。図4の装置は、図3の
装置から酸化槽3をはずした例である。導入された排ガ
ス量が2,000Nm3 (wet)/hrの他は、基本
的な条件は実施例1と同じである。
【0068】脱硫塔1の底部に流下した硫黄酸化物を吸
収した脱硫塔吸収液は、水酸化マグネシウムスラリー供
給タンク7より新たに供給された吸収液と共に脱硫塔上
部へ送り、流下させ、この繰り返しによって吸収液を脱
硫塔内を連続的に循環させた。また、この循環吸収液の
一部を200l/hrで石膏分離器2へ導き、処理液中
に懸濁していた二水石膏を分離して8kg/hrで系外
に排出し、残液は複分解槽4へ送った。脱硫塔1には複
分解槽4で得られた水酸化マグネシウムと二水石膏との
混合スラリー250l/hrがカルシウムイオン除去槽
6を経て返送され、吸収液のpHを6.2に保ち、脱硫
塔には、CODを50mg/lに保つために、空気を2
0Nm3 /hrで吹き込んだ。pHの測定はpHメータ
ーにて連続的に測定し、CODは1時間に1回吸収液を
サンプリングし、よう素滴定法にて測定した。
【0069】脱硫塔内の吸収液の温度は50℃、塩濃度
は、全硫黄分を硫酸マグネシウム換算で3重量%であっ
た。排ガスG2の亜硫酸ガス濃度は20ppmで脱硫率
は96%であった。
【0070】複分解槽4には、水酸化カルシウム供給タ
ンク5から10重量%の水酸化カルシウムの水スラリー
を複分解槽のpHが10.5となるように制御して加
え、撹拌機により撹拌混合しながら硫酸マグネシウムと
水酸化カルシウムとの反応を行わせ、二水石膏と水酸化
マグネシウムの固体粒子を生成した。反応温度は50℃
であった。
【0071】複分解槽4から得られた水酸化マグネシウ
ムと二水石膏との混合スラリーはカルシウムイオン除去
槽6に送られ脱硫塔処理液の一部を70l/hrで加
え、撹拌機により均一に撹拌混合し水中に二水石膏の溶
解度レベルで溶解しているカルシウムイオン濃度を上記
処理液中の硫酸マグネシウムの共存により低下させた。
【0072】カルシウムイオン除去槽6でカルシウムイ
オン濃度を低下させた水酸化マグネシウムと二水石膏の
混合スラリーを脱硫塔に返送した。
【0073】本実施例にて得られた二水石膏の性状は実
施例1で得られたものと同等であった。
【0074】実施例7 図6に示す装置で実験を行った。水酸化マグネシウムお
よび二水石膏粗粒子が懸濁した吸収液を脱硫塔の上方か
ら21、000l/hrでシャワー状に流下させ、下方
より導入した硫黄酸化物を含有する排ガスG1と気液接
触させ、硫黄酸化物は亜硫酸マグネシウム、酸性亜硫酸
マグネシウム等として吸収液中に吸収・固定し、硫黄酸
化物が除去されたガスG2を上方から塔外へ排出した。
【0075】脱硫塔1に供給された排ガスは高温のため
工水をノズルで噴霧し冷却した。導入された排ガス流量
は3、000Nm3 (wet)/hrで、亜硫酸ガス濃
度は500ppmであった。
【0076】脱硫塔1の底部に流下した硫黄酸化物を吸
収した脱硫塔吸収液は、水酸化マグネシウムスラリー供
給タンク7より新たに供給された水酸化マグネシウムス
ラリーと共に脱硫塔上部へ送り、流下させ、この繰り返
しによって吸収液を脱硫塔内に連続的に循環させた。ま
た、脱硫塔1から一部の処理液を300l/hrで石膏
分離システムへ導いた。処理液はまず湿式分級器8へ送
られ、その下部から30l/hrで粗粒子スラリーが抜
き出され、上部からは270l/hrで微粒子スラリー
溶液が抜き出された。微粒子スラリーの250l/hr
はそのまま脱硫塔1へ返送され脱硫塔吸収液としてシャ
ワー状に流下させられ、残りの微粒子スラリーは第2酸
化槽10に送られ、2Nm3 /hrの空気が吹き込まれ
微粒子スラリー中に含まれる亜硫酸石膏が二水石膏に酸
化された。第2酸化槽は50℃でそのpHは4〜4.5
であった。同時に微粒子スラリー中に含まれる微粒子二
水石膏の粒子を成長させた。前記湿式分級器8からの粗
粒子スラリーと第2酸化槽10の処理液とを併せ石膏分
離器2に導き二水石膏11kg/hrと残液約40l/
hrを得た。残液は脱硫塔1へ脱硫塔吸収液として返送
された。
【0077】脱硫塔1には複分解槽4で得られた水酸化
マグネシウムと二水石膏との混合スラリー250l/h
rが返送され、吸収液のphを6.2に保ち、脱硫塔処
理液200l/hrが脱硫塔1から酸化槽へ供給され
た。脱硫塔底にはCODを700mg/lに保つため
に、空気を20Nm3/hrで吹き込んだ。
【0078】脱硫塔内の吸収液の温度は52℃、塩濃度
は、全硫黄分を硫酸マグネシウム換算で4重量%であっ
た。排ガスG2の亜硫酸ガス濃度は20ppmで脱硫率
は96%であった。
【0079】脱硫塔1から酸化槽3へ供給された処理液
200l/hrを、空気で曝気して酸化し、硫酸マグネ
シウム4重量%と少量の硫酸の水溶液とした。酸化槽3
のpHは複分解槽4からのスラリーを加えて約6.2と
した。この酸化槽処理液を200l/hrで複分解槽4
へ供給した。複分解槽4には、水酸化カルシウム供給タ
ンク5から10重量%の水酸化カルシウムの水スラリー
をpHが10.5となるように制御して加え、撹拌機に
より撹拌混合しながら硫酸マグネシウムと水酸化カルシ
ウムとの反応を行わせ、二水石膏と水酸化マグネシウム
の固体粒子を生成した。反応温度は50℃であった。
【0080】複分解槽4で得られた水酸化マグネシウム
と二水石膏の混合スラリーを脱硫塔1および酸化槽3に
返送した。
【0081】本実施例にて得られた二水石膏の性状は実
施例1で得られたものと同等であった。
【0082】
【発明の効果】本第1の発明は、脱硫塔に導入される排
ガスの組成・量、補充の水酸化マグネシウム量および複
分解槽から返送されてくるスラリー量、酸化槽あるいは
複分解槽に送られる溶液量および脱硫塔への空気吹き込
み量を調節し、脱硫塔吸収液のpHを5.5−7.0、
CODを吸収液中の硫酸マグネシウム濃度に応じて定ま
る範囲に保持することにより、脱硫効率を維持しながら
二水石膏中に随伴する亜硫酸石膏の量を抑えることがで
きる。そのため、二水石膏の品質を改善するとともに濾
過が極めて容易になる。
【0083】本第2の発明は、脱硫塔から微細粒子スラ
リーを定常的に抜き出すことにより、脱硫塔条件によっ
て生成する亜硫酸石膏と微細な二水石膏が除去されるた
め、二水石膏の粒子の大きさと品質を改善する。
【0084】第3の発明は、微細な石膏粒子の量を種結
晶として働く最適な量を調節して複分解槽へ送ることに
より二水石膏の粒子の大きさと品質を改善する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示す図である。
【図2】本発明の他の実施例を示す図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す図である。
【図4】本発明の別の実施例を示す図である。
【図5】脱硫塔吸収液のpH,CODの最適値を示す図
である。
【図6】本発明の他の実施例を示す図である。
【図7】従来技術の一例を示す図である。
【図8】従来技術の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 脱硫塔 2 石膏分離器 3 酸化槽 4 複分解槽 5 水酸化カルシウム供給タンク 6 カルシウムイオン除去槽 7 水酸化マグネシウムスラリー供給タンク 8 湿式分級器 9 セトラー 10 第2酸化槽 G1 排ガス(未処理) G2 排ガス(処理済み)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫黄酸化物を含む排ガスをマグネシウム
    系脱硫剤を含む吸収液と接触させ排ガス中に含まれる硫
    黄酸化物を吸収除去する脱硫工程と、脱硫工程後の処理
    液を酸素を含むガスで処理する酸化工程とからなる前工
    程と、前記酸化工程後の処理液を塩基性カルシウム化合
    物と反応させる複分解工程を含み、複分解工程で再生し
    た水酸化マグネシウムを含む複分解工程後のスラリーを
    二水石膏を含む状態で前工程に返送し、脱硫工程後およ
    び/または酸化工程後の処理液から二水石膏を取り出す
    石膏分離工程を含む脱硫方法において、脱硫工程吸収液
    のpH,硫酸マグネシウム濃度の現在値を測定し、脱硫
    工程に導入される物質の量、組成および脱硫工程から排
    出される物質の量、組成とから一定時間経過後の脱硫工
    程吸収液のpHおよび硫酸マグネシウム濃度の予測値を
    計算し、その現在値と予測値との差異に対応して以下の
    何れかの方法を用いて脱硫工程吸収液のpHと硫酸マグ
    ネシウム濃度を一定値に保持することを特徴とする排ガ
    スの脱硫方法。 (1)酸化工程から複分解工程へ送るスラリー量を調整
    する。 (2)複分解工程から前工程に返送されるスラリー量を
    調整する。 (3)脱硫工程に補充する水酸化マグネシウム量を調整
    する。 (4)上記方法の何れか二つ、あるいは全ての方法を併
    用する。
  2. 【請求項2】 硫黄酸化物を含む排ガスをマグネシウム
    系脱硫剤を含む吸収液と接触させ排ガス中に含まれる硫
    黄酸化物を吸収除去する脱硫工程と、脱硫工程後の処理
    液を酸素を含むガスで処理する酸化工程とからなる前工
    程と、前記酸化工程後の処理液を塩基性カルシウム化合
    物と反応させる複分解工程を含み、複分解工程で再生し
    た水酸化マグネシウムを含む複分解工程後のスラリーを
    二水石膏を含む状態で前工程に返送し、脱硫工程後およ
    び/または酸化工程後の処理液から二水石膏を取り出す
    石膏分離工程を含む脱硫方法において、脱硫工程の吸収
    液のpHを5.5−7.0の範囲とし、化学的酸素要求
    量を吸収液中の硫酸マグネシウム濃度で定まる上限値を
    超えない範囲とすることを特徴とする排ガスの脱硫方
    法。
  3. 【請求項3】 脱硫工程吸収液のpHと化学的酸素要求
    量を連続的または定期的に測定し、脱硫工程に導入され
    る物質の量、組成および脱硫工程から排出される物質の
    量、組成に対応して以下の何れかの方法を用いて脱硫工
    程吸収液のpHを5.5−7.0の範囲とし、化学的酸
    素要求量を脱硫工程吸収液中の硫酸マグネシウム濃度で
    定まる上限値を超えない範囲とすることを特徴とする請
    求項2記載の排ガスの脱硫方法。 (1)脱硫工程処理液中に酸素を含むガスの吹き込み装
    置を備え、その吹き込み量を調整する。 (2)酸化工程処理液の一部を脱硫工程へ返送する。 (3)上記(1)、(2)の方法を併用する。
  4. 【請求項4】 脱硫工程吸収液のpH,化学的酸素要求
    量の現在値を測定し、脱硫工程に導入される物質の量、
    組成および脱硫工程から排出される物質の量、組成から
    一定時間経過後の脱硫工程吸収液のpHおよび化学的酸
    素要求量の予測値を計算し、その現在値と予測値との差
    異に対応して以下の何れかの方法を用いて脱硫工程の吸
    収液のpHを5.5−7.0の範囲とし、化学的酸素要
    求量を脱硫工程吸収液中の硫酸マグネシウム濃度で定ま
    る上限値を超えない範囲とすることを特徴とする請求項
    3記載の排ガスの脱硫方法。 (1)脱硫工程処理液中に酸素を含むガスの吹き込み装
    置を備え、その吹き込み量を調整する。 (2)酸化工程処理液の一部を脱硫工程へ返送する。 (3)上記(1)、(2)の方法を併用する。
  5. 【請求項5】 硫黄酸化物を含む排ガスをマグネシウム
    系脱硫剤を含む吸収液と接触させ排ガス中に含まれる硫
    黄酸化物を吸収除去する脱硫工程と、脱硫工程後の処理
    液を酸素を含むガスで処理する酸化工程とからなる前工
    程と、前記酸化工程後の処理液を塩基性カルシウム化合
    物と反応させる複分解工程を含み、複分解工程で再生し
    た水酸化マグネシウムを含む複分解工程後のスラリーを
    二水石膏を含む状態で前記前工程に返送する脱硫方法に
    おいて、脱硫工程後の処理液の一部を湿式分級器にて粗
    粒子スラリーと微粒子スラリーとに分割し、当該微粒子
    スラリーを2分し、その一方を脱硫工程に戻し、他方を
    前記酸化工程とは別に設けた第2の酸化工程に導き、当
    該第2の酸化工程後の処理液を前記湿式分級器からの粗
    粒子スラリーと併せて石膏分離器にて石膏を分離し、残
    りの液を脱硫工程に戻すことを特徴とする排ガスの脱硫
    方法。
  6. 【請求項6】 複分解工程に送るスラリー中の二水石膏
    量が複分解工程で生成する二水石膏の量に対して20%
    から80%の範囲にあることを特徴とする請求項1ない
    し5記載の排ガスの脱硫方法。
  7. 【請求項7】 脱硫工程後および/または酸化工程後の
    処理液から石膏分離工程での石膏の抜き出し量を調節
    し、複分解工程へ送るスラリー中の二水石膏の濃度を調
    節することを特徴とする請求項6記載の排ガスの脱硫方
    法。
  8. 【請求項8】 前記複分解工程の後にカルシウムイオン
    除去工程を付加し、複分解工程で再生した水酸化マグネ
    シウムと二水石膏との混合スラリー中に、酸化工程処理
    液の一部を加え、その中に含まれる硫酸マグネシウムに
    より前記混合スラリー中に含まれるカルシウムイオン濃
    度を低減した後に脱硫工程および/または酸化工程に返
    送することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一
    つに記載の排ガスの脱硫方法。
  9. 【請求項9】 前記脱硫工程および酸化工程が一つの装
    置で行われることを特徴とする請求項1ないし8のいず
    れか一つに記載の排ガスの脱硫方法。
JP07033598A 1997-06-24 1998-03-19 排ガスの脱硫方法 Expired - Fee Related JP3573950B2 (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07033598A JP3573950B2 (ja) 1997-06-24 1998-03-19 排ガスの脱硫方法
CA002239390A CA2239390A1 (en) 1997-06-24 1998-06-02 Desulfurization process for flue gases
TW087109375A TW353624B (en) 1997-06-24 1998-06-12 Desulfurization process for flue gases
US09/097,114 US6041272A (en) 1997-06-24 1998-06-12 Desulfurization process for flue gases
KR10-1998-0023423A KR100349873B1 (ko) 1997-06-24 1998-06-22 배기가스의탈황방법
CN98115205A CN1104932C (zh) 1997-06-24 1998-06-23 烟道气脱硫方法
DE19827933A DE19827933A1 (de) 1997-06-24 1998-06-23 Verfahren zum Entschwefeln von Verbrennungsgasen
PL98326998A PL326998A1 (en) 1997-06-24 1998-06-24 Method of desulphurising flue gases
CZ982011A CZ9802011A3 (cs) 1997-06-24 1998-06-24 Způsob odsiřování odpadních kouřových plynů

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-167469 1997-06-24
JP16746997 1997-06-24
JP07033598A JP3573950B2 (ja) 1997-06-24 1998-03-19 排ガスの脱硫方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1170316A true JPH1170316A (ja) 1999-03-16
JP3573950B2 JP3573950B2 (ja) 2004-10-06

Family

ID=26411494

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07033598A Expired - Fee Related JP3573950B2 (ja) 1997-06-24 1998-03-19 排ガスの脱硫方法

Country Status (9)

Country Link
US (1) US6041272A (ja)
JP (1) JP3573950B2 (ja)
KR (1) KR100349873B1 (ja)
CN (1) CN1104932C (ja)
CA (1) CA2239390A1 (ja)
CZ (1) CZ9802011A3 (ja)
DE (1) DE19827933A1 (ja)
PL (1) PL326998A1 (ja)
TW (1) TW353624B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001347133A (ja) * 2000-06-09 2001-12-18 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 湿式排煙脱硫設備
CN103785285A (zh) * 2014-02-27 2014-05-14 大连海事大学 一种镁法脱硫副产物高效氧化装置及方法
CN104383796A (zh) * 2014-11-24 2015-03-04 曹艳华 玻璃窑烟气双液体脱硫除尘工艺

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7612999B2 (en) * 1998-09-18 2009-11-03 Flo Healthcare Solutions, Llc Mobile clinical workstation
KR100336938B1 (ko) * 1999-09-16 2002-05-16 손재익 Mg(OH)₂를 이용한 습식탈황공정에서 SO₃이온농도 제어방법
US6594553B1 (en) * 2000-04-18 2003-07-15 Alstom (Switzerland) Ltd Process for enhancing the sulfur capture capability of an alkaline earth material
CN1114466C (zh) * 2000-08-18 2003-07-16 清华大学 带有酸碱度调节装置的液柱喷射烟气脱硫方法及***
AU2006322822B2 (en) * 2005-12-07 2010-07-15 Mitsubishi Hitachi Power Systems, Ltd. Wet flue-gas desulfurization apparatus and method of wet flue-gas desulfurization
CN101574619B (zh) * 2009-06-09 2012-07-04 陆泳凯 钙碱再生亚硫酸镁循环吸收法烟气脱硫工艺
CN101601962B (zh) * 2009-07-03 2011-12-28 北京帝力伟业科技开发有限公司 废气治理***和方法
CN101920159A (zh) * 2010-09-10 2010-12-22 北京金源化学集团有限公司 一种低能耗可再生吸收剂脱除回收气体中二氧化硫的方法
CN104556157B (zh) * 2014-12-03 2016-04-20 北京中晶佳镁环境科技股份有限公司 烟气脱硫生产硫酸镁的装置与方法
CN104645806A (zh) * 2014-12-10 2015-05-27 青岛和合汇途工程技术有限公司 一种洗涤催化裂化装置再生器废气的方法
CN104556159B (zh) * 2014-12-15 2016-10-12 北京中晶环境科技股份有限公司 烟气脱硫生产亚硫酸镁的装置和方法
CN105251336B (zh) * 2015-10-21 2017-12-01 中冶华天工程技术有限公司 钠钙双碱法双循环脱硫工艺及***
CN108640393A (zh) * 2018-06-08 2018-10-12 常州大学 一种脱硫废水处理装置及方法
CN109395550A (zh) * 2018-12-14 2019-03-01 安徽海螺集团有限责任公司 一种用于去除烟气中二氧化硫的处理***
CN112999836A (zh) * 2021-02-20 2021-06-22 福建中欣氟材高宝科技有限公司 一种硫酸镁制备方法
CN115193232B (zh) * 2022-07-14 2023-09-22 西安热工研究院有限公司 一种脱硫浆液中Ca2+浓度与pH在线控制浆液氧化状态的方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3897540A (en) * 1973-03-07 1975-07-29 American Air Filter Co Method of controlling reaction conditions in a sulfur dioxide scrubber
JPS5276273A (en) * 1975-12-23 1977-06-27 Mitsubishi Heavy Ind Ltd Prevention of gypsum scale formation in exhaust gas desulfurization eq uipment
JPS53117683A (en) * 1977-03-23 1978-10-14 Kawasaki Heavy Ind Ltd Removing method for sulfure oxides contained in exhayst gas
US5039499A (en) * 1988-04-29 1991-08-13 Dravo Lime Company Process for desulfurization of sulfur dioxide-containing gas streams
CA2159521C (en) * 1994-10-07 1999-11-09 Shigeo Iiyama Method for desulfurizing exhaust gas
JP2719322B2 (ja) * 1994-10-07 1998-02-25 東洋エンジニアリング株式会社 排ガス脱硫方法
US5757660A (en) * 1996-03-27 1998-05-26 The Foxboro Company Scrubber control system and method

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001347133A (ja) * 2000-06-09 2001-12-18 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 湿式排煙脱硫設備
CN103785285A (zh) * 2014-02-27 2014-05-14 大连海事大学 一种镁法脱硫副产物高效氧化装置及方法
CN104383796A (zh) * 2014-11-24 2015-03-04 曹艳华 玻璃窑烟气双液体脱硫除尘工艺

Also Published As

Publication number Publication date
CZ9802011A3 (cs) 1999-03-17
KR19990007206A (ko) 1999-01-25
PL326998A1 (en) 1999-01-04
TW353624B (en) 1999-03-01
DE19827933A1 (de) 1999-01-07
JP3573950B2 (ja) 2004-10-06
US6041272A (en) 2000-03-21
CN1210749A (zh) 1999-03-17
CA2239390A1 (en) 1998-12-24
CN1104932C (zh) 2003-04-09
KR100349873B1 (ko) 2003-02-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3573950B2 (ja) 排ガスの脱硫方法
KR0159827B1 (ko) 배기가스 탈황방법
US7419643B1 (en) Methods and apparatus for recovering gypsum and magnesium hydroxide products
JP3751340B2 (ja) 排ガスの脱硫方法
US5645807A (en) Magnesium-enhanced sulfur dioxide scrubbing with gypsum formation
JP2695680B2 (ja) 排煙脱硫方法
JP3385137B2 (ja) 排煙脱硫排水の処理方法
JP3572233B2 (ja) 排煙脱硫方法および排煙脱硫システム
US4367205A (en) Process for removing sulfur dioxide from combustion exhaust gas
CA2436727C (en) Method of removing sulfur dioxide from a gaseous stream in a wet scrubbing unit
SU1586509A3 (ru) Способ получени элементарной серы из газов
JP3504427B2 (ja) 排ガスの脱硫方法
US5614158A (en) Process for removing sulfur dioxide from gases and producing gypsum and purified magnesium hydroxide
JP3728000B2 (ja) 排ガスの脱硫方法
JP3902861B2 (ja) 排ガス脱硫方法
JP3704181B2 (ja) 排ガス脱硫方法
JP3532028B2 (ja) 排ガス脱硫方法
JP3645675B2 (ja) 排ガスの脱硫方法
JP2719322B2 (ja) 排ガス脱硫方法
JP2000084351A (ja) 排ガスの脱硫方法
JPH08206451A (ja) 水酸化マグネシウムの製造及び脱硫方法
CA2792760A1 (en) System for treating selenium-containing liquid, wet flue gas desulfurization device, and method for treating selenium-containing liquid
JPS6322165B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040204

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040402

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20040402

TRDD Decision of grant or rejection written
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20040412

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040602

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040630

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080709

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080709

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100709

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110709

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120709

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130709

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees