JPH1156526A - 肘掛付き椅子 - Google Patents

肘掛付き椅子

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Publication number
JPH1156526A
JPH1156526A JP21677497A JP21677497A JPH1156526A JP H1156526 A JPH1156526 A JP H1156526A JP 21677497 A JP21677497 A JP 21677497A JP 21677497 A JP21677497 A JP 21677497A JP H1156526 A JPH1156526 A JP H1156526A
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JP
Japan
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armrest
engaging
operation lever
chair
elastic spring
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Application number
JP21677497A
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English (en)
Inventor
Shinichi Okubo
信一 大久保
Hideo Okamura
秀男 岡村
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Toyo Kogei KK
Original Assignee
Toyo Kogei KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型化・複雑化させることなく容易かつ安全
に肘掛の高さ調節をできるようにする。 【解決手段】 操作レバー54の指掛け部58に加えら
れた操作外力の大きさに応じた接触圧力で支持部材10
の係合面11と摩擦係合する弾性ばね部材60をカバー
部25に設け、この弾性ばね部材60が、肘掛20が下
降された場合に突っ張り変形して係合面11との間の接
触圧力を増大し、かつ肘掛20が上昇された場合には突
っ張り変形せずに接触圧力の減少する方向へ変形する形
態とされた構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、肘掛の高さを調節
可能な肘掛付き椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】肘掛付き椅子の従来構成を図4(A),
(B)および図5に示す。これらの図において、1は脚
部,3は座部,5は背もたれ,10は支持部材,20は
肘掛,50Pは肘掛用の高さ調節手段である。
【0003】座部3は、図4(A),(B)に示すよう
に、脚部1の上部に設けられており、その左右両側には
肘掛装着用の支持部材10が設けられている。各支持部
材10には、それぞれ肘掛20(本体部20D,カバー
部25)が装着されている。
【0004】高さ調節手段50Pは、図5に示すよう
に、支持部材10に上下方向(Z方向)に離隔形成され
た複数の係合凹部51と、肘掛20のカバー部25に各
係合凹部51と係合・係合解除可能に設けられた係合凸
部(係合ピン52)と、この係合凸部(52)と連結さ
れた操作部(54P)とを含み、操作部(54P)が所
定操作された場合に係合凸部(52)と係合凹部51と
を係合可能かつ係合解除可能に形成されている。なお、
図5では、操作部は、上端部が支軸部57Pを介してカ
バー部25に回動可能に支持された操作レバー54Pか
ら形成されている。この操作レバー54Pは、作動部材
53を介して係合ピン52と連結されている。
【0005】したがって、肘掛20の高さを調節するた
めに、操作部(54P)を所定操作(例えば、押圧)す
ると、作動部材53が図5中右方向に移動して係合凸部
(52)と係合凹部51とが係合解除される。これによ
り、肘掛20が係止解除されて上下方向(Z方向)にフ
リー状態となる。
【0006】次に、その状態で、肘掛20を上下方向
(Z方向)に移動して所望の高さ位置で停止し、しかる
後に操作部(54P)に加えていた押圧力を解除する。
すると、作動部材53は、復帰用ばね部材59SPの弾
性力によって図5で左方向へ移動して、同一高さ位置に
ある係合凹部51と係合する。これにより、肘掛20が
所望の高さ位置に係止される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記肘掛付
き椅子において、肘掛20の位置を低くするために、操
作部(54P)に操作外力(押圧力)を加えて係合凸部
(52)と係合凹部51とを係合解除させた場合、肘掛
20が自重によって勢いよく下降してしまい、所望の高
さ位置を通り過ぎてしまう事態が生じることがある。
【0008】かかる事態が生じると、高さ調節していた
者に不快感を与えるとともに、不意に下降した肘掛20
に手などが衝突して怪我をするおそれがある。そこで、
例えば肘掛20と支持部材10との間に大きな摩擦力を
発生させるなどして、肘掛20が勢いよく下降してしま
うのを防止する必要がある。
【0009】一方、肘掛20の位置を高くする場合に
は、肘掛20を自重に抗して持ち上げなければならない
ので、肘掛20にかかる抵抗が少ないほうが高さ調節す
る者にとって便宜である。
【0010】そこで、ブレーキ装置(図示省略)を設
け、肘掛20を下降させる場合には、ブレーキ力を作用
させ、かつ上昇させる場合にはブレーキ力を作用させな
いようにする(又はブレーキ力を弱める)ことが考えら
れる。
【0011】しかし、これでは、構造が大型化・複雑化
してしまうとともに、高さ調節に合わせてブレーキ装置
の操作も行わなければならず、取扱いにくくなってしま
う。本発明の目的は、大型化・複雑化させることなく容
易かつ安全に高さ調節することができる取扱い容易な肘
掛付き椅子を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、座部
の両側の支持部材に、肘掛が高さ調節手段を介して上下
方向に位置調節可能に設けられ、かつ高さ調節手段が、
支持部材に上下方向に離隔形成された複数の係合凹部
と、肘掛のカバー部に各係合凹部と係合・係合解除可能
に設けられた係合凸部と、この係合凸部と連結された操
作部とを含み、操作部が所定操作された場合に係合凸部
と係合凹部とを係合可能かつ係合解除可能に形成された
肘掛付き椅子において、操作部に加えられた操作外力の
大きさに応じた接触圧力で支持部材の係合面と摩擦係合
する弾性ばね部材をカバー部に設け、この弾性ばね部材
が、肘掛が下降された場合に突っ張り変形して係合面と
の間の接触圧力を増大し、かつ肘掛が上昇された場合に
は突っ張り変形せずに接触圧力の減少する方向へ変形す
る形態とされたことを特徴とする。
【0013】かかる発明の場合、操作部に操作外力(例
えば、押圧力)が加えられると、弾性ばね部材が操作外
力の大きさに応じた接触圧力で支持部材の係合面と摩擦
係合する。すなわち、弾性ばね部材と支持部材の係合面
との間には、操作外力の大きさに応じた摩擦力(静止時
には静摩擦力,移動時には動摩擦力)が発生する。
【0014】この状態で、肘掛が下降されると、弾性ば
ね部材は突っ張り変形して係合面との間の接触圧力が増
大(したがって、動摩擦力が増大)する。そのため、肘
掛が勢いよく下降してしまうような事態は生じない。し
たがって、肘掛が、高さ調節している者の手などに衝突
して怪我を負わせたり、所望の高さ位置を通り過ぎてし
まうような事態は生じない。
【0015】一方、操作部を押圧しつつ肘掛を上昇させ
た場合、弾性ばね部材は突っ張り変形せずに接触圧力の
減小する方向へ変形されるので、接触圧力(動摩擦力)
は肘掛が下降される場合よりも減少される。
【0016】このように、上昇・下降時の弾性ばね部材
の変形特性の違いを利用して、肘掛と支持部材との間に
生じる摩擦力を増減するので、構造が大型化・複雑化し
ない。また、格別の切換操作をする必要もなく取扱いに
くくなることもない。
【0017】請求項2の発明は、前記操作部が、下端部
が支軸部を介して前記カバー部に回動可能に支持されか
つ当該下端部よりも上方部分に指掛け部が形成された操
作レバーからなることを特徴とする。
【0018】かかる発明では、座部に腰掛けた人が手の
各指を操作レバーの指掛け部に掛けた場合、人差し指が
支軸部から最も遠く離れた部分(回転モーメントの腕が
一番長い部分)に掛かることになる。ここにおいて、人
の指の中でも人差し指は動かしやすく容易に大きな力を
操作レバーに加えることができる。そのため、人差し指
等を用いて操作レバーに大きな回転モーメントを作用さ
せることができるので、操作レバーを一段と容易かつ円
滑に回動操作できる。したがって、請求項1の発明の場
合と同様な作用効果を奏し得る他、一段と取扱いが容易
となる。
【0019】請求項3の発明は、前記操作レバーの指掛
け部の上部に突起部を設けた肘掛付き椅子である。
【0020】かかる発明では、請求項2の発明の場合と
同様な作用効果を奏し得る他、座部に腰掛けた人が手の
指を操作レバーの指掛け部に掛けた状態で肘掛を上昇・
下降させた場合(特に上昇させた場合)に人差し指等が
指掛部から外れてしまうのを一段と確実に防止できる。
【0021】請求項4の発明は、前記操作レバーの突起
部の最突出部分よりも下方の前側端面を上方へ行くに連
れて外部への突出量が大きくなる傾斜面とした肘掛付き
椅子である。
【0022】かかる発明では、座部に腰掛けた人が肘掛
を上昇させて高さ位置を調節する場合に、突起部の傾斜
面に例えば人差し指を当て他の指は指掛け部に軽く接触
(又は非接触)させた状態で手を持ち上げると、操作レ
バーは人差し指から傾斜面に作用する押上げ力によって
弾性ばね部材の弾性力に抗して支軸部を中心として回動
する。これにより、係合凸部と係合凹部との係合が解除
される。この際、突起部によって人差し指等が指掛け部
から外れるのが阻止されるので、肘掛が上昇途中で落下
してしまうような事態は生じない。
【0023】このように、突起部の傾斜面に人差し指を
当てた状態で手を持ち上げるだけで、肘掛の係止状態を
解除して円滑に上昇動作に移行させることができる。し
たがって、請求項3の発明の場合と同様な作用効果を奏
し得る他、一段と容易かつ円滑に肘掛を上昇させて高さ
調節することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。本肘掛付き椅子は、図1〜図3に示
すように、基本的構成は従来例(図4,図5)の場合と
同様とされているが、弾性ばね部材60を設け、上昇・
下降時の弾性ばね部材60の変形特性の違いを利用し
て、肘掛20と支持部材10との間に生じる摩擦力を肘
掛20下降時に増大可能かつ上昇時に減少可能に形成さ
れている。
【0025】なお、従来例(図4,図5)の場合と共通
する構成要素については同一の符号を付し、その説明を
簡略化または省略する。
【0026】まず、支持部材10は、図1および図2に
示すように、例えば横断面楕円形状の金属製パイプ材か
ら形成されている。なお、図2は、図1の矢視線X−X
による断面図である。また、肘掛20は、使用者の腕や
肘等を直接受ける本体部20Dと、この本体部20Dを
支持部材10に上下動可能に装着するためのカバー部2
5とから形成されている。なお、本体部20Dおよびカ
バー部25は、例えば合成樹脂製とされている。
【0027】より具体的には、カバー部25は、図1に
示すように、支持部材10の外面と摺接する内側ガイド
部27と、支持部材10の内面と摺接する中支持部28
とを有している。このカバー部25の内側ガイド部27
と中支持部28との協働により、肘掛20をがたつかせ
ることなく支持部材10に沿って上下方向(Z方向)に
移動させることができる。
【0028】また、カバー部25には、操作部としての
操作レバー54が支軸部57を介して回動操作可能に設
けられている。この実施形態では、操作レバー54は、
作動部54Bを有し、作動部材(53)を兼用するもの
とされている。
【0029】一般に、回動操作型の操作レバーに力を加
えて回動操作させる場合、力は回動支点に近い部分に加
えるよりも遠い部分に加える方が回動支点からの距離が
大きくなるので、より大きな回転モーメントを作用させ
ることができる。すなわち、操作レバーを一段と容易に
回動操作することができる。
【0030】一方、肘掛付き椅子の座部に腰掛けた者
が、操作レバーに手の指を掛けて押圧する場合、人差し
指は動かしやすく容易に大きな力を操作レバーに加える
ことができる。
【0031】そこで、本発明では、座部(3)に腰掛け
た者が操作レバー54に指を掛けた場合に人差し指が回
動支点から遠い部分に位置するように、操作レバー54
の下端部を支軸部57を介してカバー部25に回動可能
に取付けるとともに、当該操作レバー54の下端部より
も上方部分に指掛け部58を形成することとしたのであ
る。
【0032】また、この実施形態では、操作レバー54
の指掛け部58の上部に指抜け防止用の突起部59を設
け、該指掛け部58に人差し指等を掛けて肘掛20を上
下動させた場合に人差し指が指掛け部58から外れてし
まうのを防止可能に形成してある。そして、操作レバー
54の指掛け部59の最突出部分59aよりも下方の前
側端面は上方へ行くに連れて外部への突出量が大きくな
る傾斜面59bとしてある。
【0033】より具体的には、操作レバー54の指掛け
部58は、カバー部25の前面開口部25Aから前方へ
向けて突出されており、外部から押圧可能かつ押圧解除
可能に形成されている。操作レバー54の作動部54B
には係合凸部(係合ピン52)が取り付けられている。
【0034】なお、上記した突起部59の傾斜面59b
は、上方に凸となる曲面形状とされている。そのため、
一段と人差し指が掛けやすくなり、操作レバーをより一
層円滑かつ確実に回動操作できる。
【0035】したがって、操作レバー54の指掛け部5
8に掛けた各指(特に、人差し指)に力を入れて当該レ
バー54を回動操作することにより、係合ピン52が支
軸部57を中心として図1中時計回り方向に回動して係
合凹部51との係合関係が解除される。これにより、肘
掛20は上下方向(Z方向)にフリー状態となる。
【0036】なお、操作レバー54の突起部59の傾斜
面59bに人差し指を当て他の指は指掛け部58に軽く
接触(又は非接触)させた状態で手を持ち上げると、操
作レバー54は人差し指から傾斜面59bに作用する押
上げ力によって弾性ばね部材60の弾性力に抗して支軸
部57を中心として図1で時計回り方向に回動し、係合
ピン52と係合凹部51との係合関係が解除される。
【0037】この際、突起部59によって人差し指等が
指掛け部58から外れるのが阻止されるので、肘掛20
が上昇途中で落下してしまうような事態は生じない。
【0038】したがって、突起部59の傾斜面59bに
人差し指を当てた状態で手を持ち上げるだけで、肘掛2
0の係止状態を解除して円滑に上昇動作に移行させるこ
とができる。
【0039】次に、操作レバー54の指掛け部58に対
する押圧が解除されると、当該操作レバー54は後に詳
述する弾性ばね部材60の弾性力によって図1で反時計
回り方向に回動して、係合凸部(係合ピン52)と係合
凹部51とが係合される。これにより、肘掛20は係止
される。
【0040】次に、弾性ばね部材60は、操作レバー5
4の指掛け部58に加えられた押圧力の大きさに応じた
接触圧力で支持部材10の係合面11と摩擦係合可能に
カバー部25に設けられている。
【0041】そして、弾性ばね部材60は、肘掛20が
下降された場合に突っ張り変形して支持部材10の係合
面11との間の接触圧力を増大し、かつ肘掛20が上昇
された場合には突っ張り変形せずに接触圧力の減少する
方向へ変形する形態とされている。
【0042】より具体的には、弾性ばね部材60は、そ
の長手方向のほぼ中央部で内側に向けて折り曲げられて
全体くの字形状に屈曲形成されており、その先端部62
は外側に少し折り返されている。この弾性ばね部材60
は、その基端部61がタッピンネジ等で操作レバー54
に固着されており、かつその先端部62は支持部材10
の係合面11と接触されている。
【0043】なお、弾性ばね部材60は、弾性に富んだ
金属材料又は非金属材料から形成可能であるが、この実
施形態では弾性ばね部材60が肘掛20の上下方向移動
時に支持部材10の係合面11と摺接することを考慮し
て、軋み音等が生じないように弾性に富んだ合成樹脂材
で形成してある。
【0044】次に、この実施形態の作用について説明す
る。例えば、肘掛付き椅子の座部(3)に座った人が、
操作レバー54の指掛け部58に人差し指等の各指を掛
け、各指(特に、人差し指)に力を入れて当該レバーを
図1で時計回り方向に押圧すると、係合ピン52と係合
凹部51との係合関係が解除されて、肘掛20は上下方
向(Z方向)にフリー状態となる。
【0045】この際、弾性ばね部材60の先端部62は
操作外力(押圧力)の大きさに応じた接触圧力で支持部
材10の係合面11と摩擦係合する。すなわち、弾性ば
ね部材60の先端部62と支持部材10の係合面11と
の間には、押圧力の大きさに応じた摩擦力が発生する。
なお、摩擦力は、肘掛20が上下動する前は静摩擦力で
あり、肘掛20が上下動中は動摩擦力である。いずれの
摩擦力も、接触圧力の大きさに応じた大きさをもつ。
【0046】次に、その状態で、上記した人が操作レバ
ー54に指を掛けた状態で肘掛20を下降させると、図
3(A)に示すように、弾性ばね部材60の先端部62
には上向きの動摩擦力(Fd)が発生する。
【0047】すると、弾性ばね部材60は、動摩擦力
(Fd)の成分(Fd1)によって図3(A)中反時計
回り方向(すなわち、支持部材10の係合面11に食込
む方向)に付勢されるため、係合面11との接触圧力が
大きくなり、かかる接触圧力の増大に伴い動摩擦力(F
d)も増大する。そのため、肘掛20には、弾性ばね部
材60を介して下降に抵抗する大きな抵抗力(摩擦力)
が作用することになる。
【0048】一方、上記した人が操作レバー54に指を
掛けた状態で肘掛20を上昇させる場合、図3(B)に
示すように、弾性ばね部材60の先端部62に作用する
下向きの動摩擦力(Fu)の成分(Fu1)によって弾
性ばね部材60は図中時計回り方向に変形されるため、
上記先端部62と係合面11との間の接触圧力が減小
し、かかる接触圧力の減小に伴い動摩擦力(Fu)も減
少する。
【0049】上記したように、肘掛20を下降させる場
合には、弾性ばね部材60が突っ張り変形して係合面1
1との間の接触圧力が増大〔したがって、動摩擦力(F
d)が増大〕するため、肘掛20が勢いよく下降してし
まうような事態は生じない。したがって、肘掛20が、
高さ調節している者の手などに衝突して怪我を負わせた
り、所望の高さ位置を通り過ぎてしまうような事態は生
じない。
【0050】一方、肘掛20を上昇させる場合には、弾
性ばね部材60は突っ張り変形せずに接触圧力の減小す
る方向へ変形されるので、接触圧力〔動摩擦力(F
u)〕は肘掛20が下降される場合よりも減少される。
そのため、肘掛20を自重に抗して容易に持ち上げるこ
とができる。
【0051】しかして、この実施形態によれば、操作レ
バー54の指掛け部58に加えられた押圧力の大きさに
応じた接触圧力で支持部材10の係合面11と摩擦係合
する弾性ばね部材60をカバー部25に設け、この弾性
ばね部材25が、肘掛20が下降された場合に突っ張り
変形して係合面11との間の接触圧力を増大し、かつ肘
掛20が上昇された場合には突っ張り変形せずに接触圧
力の減少する方向へ変形する形態とされているので、大
型化・複雑化させることなく容易かつ安全に高さ調節す
ることができる。
【0052】また、操作部が、下端部が支軸部57を介
してカバー部25に回動可能に支持されかつ当該下端部
よりも上方部分に指掛け部58が形成された操作レバー
54からなるので、操作レバー54を一段と容易かつ円
滑に回動操作できる。
【0053】また、操作レバー54の指掛け部58の上
部に突起部59を設けたので、当該指掛け部58に指を
掛けた状態で肘掛20を上下動させる場合に、人差し指
等が操作レバー54から外れてしまうのを防止すること
ができる。したがって、肘掛20の高さ調節を一段と確
実に行うことができる。
【0054】また、操作レバー54の突起部59の最突
出部分59aよりも下方の前側端面を傾斜面59bとし
たので、座部(3)に腰掛けた人が突起部59の傾斜面
59bに人差し指を当てた状態で手を持ち上げるだけ
で、肘掛20の係止状態を解除して円滑に上昇動作に移
行させることができる。したがって、一段と容易かつ円
滑に肘掛20を上昇させて高さ調節することができる。
【0055】さらに、操作レバー54が操作部(55)
と作動部材(53)とを兼用したので、一段と構成を簡
素化してコスト低減を図ることができる。
【0056】さらにまた、弾性ばね部材60が操作レバ
ー54を操作外力が解除された場合に元の位置に復帰さ
せる復帰用ばね部材(59SP)の役目を果たすので、
より一段と構成を簡素化してコスト低減を図ることがで
きる。そして、この弾性ばね部材60は合成樹脂製とさ
れているので、肘掛20の上昇・下降時に支持部材10
の係合面11と摺接しても軋み音等の不快音が生じるこ
とはない。また、一段と容易に成形できる。
【0057】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、操作レバーの
操作部に加えられた操作外力の大きさに応じた接触圧力
で支持部材の係合面と摩擦係合する弾性ばね部材をカバ
ー部に設け、この弾性ばね部材が肘掛が下降された場合
に突っ張り変形して係合面との間の接触圧力を増大し、
かつ肘掛が上昇された場合には突っ張り変形せずに接触
圧力の減少する方向へ変形する形態とされているので、
大型化・複雑化させることなく容易かつ安全に高さ調節
することができる。
【0058】請求項2の発明によれば、操作部が、下端
部が支軸部を介してカバー部に回動可能に支持されかつ
当該下端部よりも上方部分に指掛け部が形成された操作
レバーからなるので、人の指の中でも動かしやすく容易
に大きな力を加えることができる人差し指を、支軸部か
ら最も遠く離れた指掛け部の部位に掛けて操作レバーに
大きな回転モーメントを作用させることができる。した
がって、操作レバーを一段と容易かつ円滑に回動操作で
き、請求項1の発明の場合と同様な効果を奏し得る他、
一段と取扱い容易となる。
【0059】請求項3の発明によれば、操作レバーの指
掛け部の上部に突起部を設けたので、請求項2の発明の
場合と同様な効果を奏し得る他、肘掛の上昇・下降時に
人差し指等が指掛け部から外れてしまうのを一段と確実
に防止できる。
【0060】請求項4の発明によれば、操作レバーの突
起部の最突出部分よりも下方の前側端面を傾斜面とした
ので、突起部の傾斜面に人差し指を当てた状態で手を持
ち上げるだけで、肘掛の係止状態を解除して円滑に上昇
動作に移行させることができる。したがって、請求項3
の発明の場合と同様な効果を奏し得る他、一段と容易か
つ円滑に肘掛を上昇させて高さ調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するための図である。
【図2】同じく、図1の矢視線X−Xによる断面図であ
る。
【図3】同じく、肘掛上下動時に弾性ばね部材と支持部
材の係合面との間に生じる動摩擦力を説明するための図
である。
【図4】肘掛付き椅子の従来構成を説明するための図で
ある。
【図5】同じく、従来の高さ調節手段を説明するための
図である。
【符号の説明】 3 座部 10 支持部材 20 肘掛 20D 肘掛の本体部 25 カバー部 25A 前面開口部 27 内側ガイド部 28 中支持部 50 高さ調節手段 51 係合凹部 52 係合ピン(係合凸部) 54 操作レバー(操作部) 58 指掛け部 59 突起部 59a 突起部の最突出部分 59b 突起部の傾斜面 59SP 復帰用ばね部材 60 弾性ばね部材 61 基端部 62 先端部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 座部の両側の支持部材に、肘掛が高さ調
    節手段を介して上下方向に位置調節可能に設けられ、か
    つ高さ調節手段が、支持部材に上下方向に離隔形成され
    た複数の係合凹部と、肘掛のカバー部に各係合凹部と係
    合・係合解除可能に設けられた係合凸部と、この係合凸
    部と連結された操作部とを含み、操作部が所定操作され
    た場合に係合凸部と係合凹部とを係合可能かつ係合解除
    可能に形成された肘掛付き椅子において、 操作部に加えられた操作外力の大きさに応じた接触圧力
    で支持部材の係合面と摩擦係合する弾性ばね部材をカバ
    ー部に設け、この弾性ばね部材が、肘掛が下降された場
    合に突っ張り変形して係合面との間の接触圧力を増大
    し、かつ肘掛が上昇された場合には突っ張り変形せずに
    接触圧力の減少する方向へ変形する形態とされたことを
    特徴とする肘掛付き椅子。
  2. 【請求項2】 前記操作部が、下端部が支軸部を介して
    前記カバー部に回動可能に支持されかつ当該下端部より
    も上方部分に指掛け部が形成された操作レバーからなる
    ことを特徴とする請求項1記載の肘掛付き椅子。
  3. 【請求項3】 前記操作レバーの指掛け部の上部に突起
    部を設けたことを特徴とする請求項2記載の肘掛付き椅
    子。
  4. 【請求項4】 前記操作レバーの突起部の最突出部分よ
    りも下方の前側端面を上方へ行くに連れて外部への突出
    量が大きくなる傾斜面としたことを特徴とする請求項3
    記載の肘掛付き椅子。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003079479A (ja) * 2001-09-17 2003-03-18 Itoki Crebio Corp 椅子及びその肘掛け装置
CN112027876A (zh) * 2020-08-12 2020-12-04 李雯 一种电梯扶手清洗装置

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JP2003079479A (ja) * 2001-09-17 2003-03-18 Itoki Crebio Corp 椅子及びその肘掛け装置
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