JPH1152238A - ズームレンズ - Google Patents
ズームレンズInfo
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- JPH1152238A JPH1152238A JP22105997A JP22105997A JPH1152238A JP H1152238 A JPH1152238 A JP H1152238A JP 22105997 A JP22105997 A JP 22105997A JP 22105997 A JP22105997 A JP 22105997A JP H1152238 A JPH1152238 A JP H1152238A
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Abstract
ない色収差の補正を変倍部に施し、良好な性能を維持し
ながら小型化を達成するズームレンズを得る。 【解決手段】 物体側から順に、ズーミング中に固定の
正の屈折力の第1レンズ群L1ズーミング中に可動の負
の屈折力の第2レンズ群L2から成る変倍群、絞りS、
正の屈折力の第3レンズ群L3、第4レンズ群L4以降
のレンズ群から成る結像群を有し、広角端から望遠端へ
の変倍に際して、第2レンズ群L2を像面側に移動させ
ると共に、第4レンズ群L4以降のレンズ群により変倍
に伴う像面変動を補正する。第1レンズ群L1は2枚の
正レンズで構成し、その物体側のレンズの像面側レンズ
の面に少なくとも1枚の回折光学面を有している。ま
た、第2レンズ群L2は2枚の負レンズで構成し、その
像面側のレンズの物体側レンズ面に回折光学面を有して
いる。更に、第3レンズ群L3、第4レンズ群L4の最
も物体側のレンズ面はそれぞれ非球面とされている。
Description
オカメラ等に使用され、画角が広く、高変倍比を確保し
ながらも、前玉径が小さく全体としてコンパクトなリア
フオーカス式のズームレンズに関するものである。
化に伴い、撮像用ズームレンズの小型化にも見覚しい進
歩が見られ、特に全長の短縮化や前玉径の小型化、構成
の簡略化に力が注がれている。
て、光学系としては物体側の第1レンズ群以外のレンズ
群を移動させてフォーカスを行う所謂リアフォーカス式
のズームレンズが知られている。
は、第1レンズ群を移動させてフォーカスを行うズーム
レンズに比べて、第1レンズ群の有効径が小さくなり、
レンズ系全体の小型化が容易になる。また、近接撮影、
特に極近接撮影が可能となり、更に比較的小型軽量のレ
ンズ群を移動させて行っているので、レンズ群の駆動力
が小さくて済み迅速な焦点合わせができる。
ズとして、例えば特開昭62−24213号公報、特開
昭62−247316号公報等では、物体側から順に正
の第1レンズ群、負の第2レンズ群、正の第3レンズ
群、正の第4レンズ群を有し、第2レンズ群を移動させ
て変倍を行い、第4レンズ群で変倍に伴う像面変動を補
正すると共に、フォーカシングを行うズームレンズを開
示している。このような構成によれば、比較的前玉径も
小型化でき、コンパクトなズームレンズが達成できる。
倍化を達成するズームレンズへの要求が大きく、良好な
性能を維持しながら更なる小型化を達成することが難し
くなってきている。
の発生を小さくするのに、各レンズ群を構成するレンズ
枚数を多くして、各レンズの収差分担を小さくする傾向
があり、小型化には逆行する。
ためには、従来から非球面を用いることが知られてい
る。この非球面を用いると、レンズ枚数の削減と球面で
は得られない収差補正効果が期待でき有効である。
を越える高変倍においては諸収差の除去も重要である
が、色収差の補正が重要であり、非球面では色収差の補
正は難しい。
は、色収差の発生を小さく抑えなければ、主変倍群であ
る第2レンズ群等の移動によって色収差のズーミングに
伴う変動が大きくなる傾向がある。そのために、従来で
は第1レンズ群を構成するレンズは、高分散の負レンズ
と低分散の正レンズをそれぞれ1枚又は2枚を有して色
消しを行っている。更に、負レンズと正レンズを貼合わ
せることもあり、そのため第1レンズ群を構成するレン
ズ枚数が多くなり適当ではない。
方法として、最近では回折光学面を撮像光学系に応用す
る提案が、例えば特開平4−213421号公報、特開
平6−324262号公報等でなされている。これらの
従来例は、単レンズに回折光学素子を応用したものであ
り、色収差に対する言及はあるが、ズームレンズ特有の
色収差のズーミングによる変動の除去等の考察、記載は
なく、ズームレンズへの応用は行われていない。
許5268790号公報に記載があり、この従来例は主
変倍群である第2レンズ群又は補正群である第3レンズ
群に回折光学素子を用いることが開示されており、第1
レンズ群については従来通りの構成である。この構成で
は、第1レンズ群で発生する色収差はそのままであり、
ズーミングに伴いその色収差は、第2レンズ群等変倍群
の移動により増倍或いは変動することになり効果的では
ない。また、実施例として約10倍のズームレンズが記
載されているが、この公報で公知としているものよりも
高倍化を同一寸法で達成したとの記載があり、またレン
ズ枚数の減少を実行しているが、未だレンズ枚数が多く
小型化には余裕がある。
善し、10倍以上の高変倍化を達成すると共に、高倍化
であっても構成するレンズの枚数を少なくして、かつ非
球面では得られない色収差の補正を変倍部に施し、良好
な性能を維持しながら更なる小型化を達成するズームレ
ンズを提供することにある。
の本発明に係るズームレンズは、物体側から順にズーミ
ング中に固定の正の屈折力の第1レンズ群とズーミング
中に可動の負の屈折力の第2レンズ群から成る変倍群
と、正の屈折力の第3レンズ群と第4レンズ群以降のレ
ンズ群から成る結像群とを有し、広角端から望遠端への
変倍に際して前記第2レンズ群を像面側に移動させると
共に、前記第4レンズ群以降のレンズ群により変倍に伴
う像面変動を補正するズームレンズにおいて、前記第1
レンズ群と第2レンズ群にはそれぞれ光軸に対して回転
対称な少なくとも1枚の回折光学面を有することを特徴
とする。
に説明する。図1、図2はそれぞれ実施例1、2のレン
ズ断面図を示し、物体側から順にズーミング中に固定の
正の屈折力の第1レンズ群L1とズーミング中に可動の
負の屈折力の第2レンズ群L2から成る変倍群、絞り
S、正の屈折力の第3レンズ群L3、第4レンズ群L4
以降のレンズ群から成る結像群を有し、広角端から望遠
端への変倍に際して、第2レンズ群L2を像面側に移動
させると共に、第4レンズ群L4以降のレンズ群により
変倍に伴う像面変動を補正するズームレンズにおいて、
第1レンズ群L1と第2レンズ群L2にはそれぞれ光軸
に対して回転対称な回折光学面を有する。
2枚の正レンズで構成し、その物体側のレンズの像面側
レンズの面に回折光学面を有している。また、第2レン
ズ群L2は2枚の負レンズで構成し、その像面側のレン
ズの物体側レンズ面に回折光学面を有している。更に、
第3レンズ群L3、第4レンズ群L4の最も物体側のレ
ンズ面はそれぞれ非球面とされている。
負レンズと正レンズで構成し、像面側のレンズの像面側
レンズ面に回折光学面を有している。また、第2レンズ
群L2は2枚の正レンズで構成し、像面側のレンズの物
体側レンズ面に回折光学面を有している。更に、第3レ
ンズ群L3の最も物体側レンズ面は非球面とされてい
る。
絞りを有するズーミング中に固定の正のレンズ群であ
り、第4レンズ群L4は変倍による像面変動を補正する
と共に、距離合わせも第4レンズ群L4により行うこと
が好ましい。
は、実施例1のように第1レンズ群L1を2枚の正レン
ズで構成し、その前後或いは中間に少なくとも1枚の回
折光学面を有するプレートを有するようにしてもよい。
は、正レンズ、負レンズ又は負レンズ、正レンズの2枚
で構成し何れかの面に回折光学素子を有することであ
る。このとき、正レンズと負レンズは貼合わせでもよ
い。その際に色収差はこの貼合わせ面と共働で補正し、
回折光学素子は正の屈折力を強める必要がある。
は、実施例1、2のように2枚の負レンズで構成し、そ
の前後或いは中間に少なくとも1枚の回折光学面を有す
るプレートを有するようにしてもよい。
は、正レンズ、負レンズの2枚又は負レンズ、正レンズ
の2枚で構成し、何れかの面に回折光学素子を有するよ
うにしてもよい。
収差補正上やむを得ない等の特別な場合を除いて、回折
光学面は配置しない方がよい。回折光学素子はかなり狭
い幅、例えば数μm或いはサブμmのオーダの溝で構成
されており、塵埃等からレンズ表面を保護するには、最
も物体側に配置しない方が好ましい。
すると、適当に回折光学素子の位相を選択することによ
り、第1レンズ群L1で発生する色収差、例えばd線と
g線といった2波長の色収差は小さく抑えられ、全体と
しての色収差のズーミングによる変動を小さく抑えられ
るが、特に望遠端に残存する色収差(2次スペクトル)
の幅自体は大きなものとなる。
を配置しても、適当に回折光学素子の位相を選択するこ
とにより、第2レンズ群L2で発生する色収差、例えば
d線とg線といった2波長の色収差は小さく抑えられ、
全体としての色収差のズーミングによる変動を小さく抑
えられるが、特に望遠端残存する色収差(2次スペクト
ル)の幅自体は、第1レンズ群L1とは反対の方向に大
きなものとなる。
の何れかのレンズ群、つまり第1レンズ群L1及び第2
レンズ群L2に回折光学素子を用いると、変倍により2
次スペクトルの幅が大きくなり、現実に用いるには問題
がある。
る第1レンズ群L1と第2レンズ群L2には、それぞれ
光軸に対して回転対称な少なくとも1枚の回折光学面を
配置することにより、第1、第2レンズ群L1、L2内
で基準波長(d線とg線)の色収差を小さく抑え、変倍
群でそれぞれで発生する2次スペクトルを逆方向に発生
させて、第1レンズ群L1と第2レンズ群L2により共
働して全体として良好な色収差を達成することができ
る。
ズ群L1を構成するレンズは、高分散の負レンズと低分
散の正レンズをそれぞれ1枚或いは2枚を有し、更に負
レンズと正レンズを貼合わせたり複数のレンズで分担し
て色消しを行っているが、回折光学素子によって色収差
の補正に使うレンズ枚数が減少し、構成レンズ枚数を削
減でき、また第2レンズ群L2を構成するレンズも低分
散の負レンズと高分散の正レンズをそれぞれ2枚或いは
1枚を有し、更に負レンズと正レンズを貼合わせたり、
複数のレンズで分担して色消しを行っているが、回折光
学素子によって色収差の補正に使うレンズ枚数が減少
し、構成レンズ枚数を削減できる。
るズームレンズにおいても、良好な性能を維持しなが
ら、更なる小型化を達成できるようになる。
Ciを位相を表す係数、hを光軸からの高さとすると、次
式となる。
方法としては、回折光学素子を有する第iレンズ群の屈
折力をFiとするときには、次の式を満たす面を少なく
とも1面有することが好ましい。
折光学面による近軸的屈折力を表し、この近軸的屈折力
Ciが正の値を持つときは屈折力は負、負の値を持つとき
は正の屈折力を有する。正レンズ群のときも負レンズ群
のときも、そのレンズ群の曲率を緩くできる構成にな
り、収差補正上有効である。
距離hによって位相を調節できることである。レンズ径
が大きければ大きい程、高次の係数の影響が大きくな
る。本実施例で述べている民生用のズームレンズ、特に
ビデオ用のズームレンズにおいては小型化が進められて
おり、余り大きなレンズつまりhが大きいレンズは少な
い。その上で、小さなレンズにおいても効率的に係数を
生かして、有効な収差補正を達成するには次の条件式を
満足することが好ましい。ただし、C2i 、C3i はそれぞ
れ第iレンズ群内にある回折光学面の(1) 式における4
次項、6次項の係数である。
おいて有効に収差補正をするためのものである。これら
の条件式を外れると、収差補正が難しくなるだけでな
く、回折光学面を製作し難くなり、適当でない。
2レンズ群L2内に配置された回折光学面により、それ
ぞれのレンズ群で発生する色収差(2次スペクトル)を
共働して小さく抑え、第2レンズ群L2の移動による色
収差のズーミングによる変動も小さく抑えられる。この
とき、第4レンズ群L4の像面側に更に固定の第5の負
レンズ群を配することもできる。このとき、第5レンズ
群は全体が望遠タイプとなるように構成して、更なる小
型化を図ってもよい。
2レンズ群L2の貼合わせ等の色消しの代りの色収差補
正を、回折光学面で行う場合の屈折力は余り必要ではな
い。
ィストーション補正のために屈折力を持たせてもよい。
その場合の第1、第2レンズ群L1、L2の回折光学面
の焦点距離をFbo1、Fbo2、第1、第2レンズ群L1、L
2の焦点距離をF1、F2とするとき以下の条件を満たして
いれば、製作についても難しくなく、色収差を含めた収
差補正にも良好である。
次の数値範囲内にあることが好ましい。
遠端の全系の焦点距離である。この範囲内にあれば、回
折光学素子の働きを有効に引き出すことができる。この
(7)式の下限値を逸脱すると、第1レンズ群L1の屈折
力が強過ぎて色収差を回折光学系で補正しきれなくな
り、製作についても難しくなる。また、上限値を超える
と回折光学素子を使用しなくとも、色収差の除去は容易
になる。また、所望の焦点距離のレンズを得るために特
に第2レンズ群L2の屈折力が強くなり、第2レンズ群
L2で発生する収差量が大きくなり適当でない。即ち、
ペッツヴァール和が負に大きくなり、像面湾曲が補正過
剰になる。
は、次の式を満足していることが好ましい。
るi群内の面の曲率半径である。Rboi=∞のときはベー
ス面が平面である。この(8) 式を逸脱するとベースの曲
面で発生する収差を回折光学系で補正しきれずに、回折
光学系の効果を充分に引き出せず適当ではない。
生する色収差と反対の色収差が発生する。例えば、従来
の貼合わせ面等により色消しを行っていたレンズを除去
し、レンズ枚数を削減をする場合は、その貼合わせ面で
発生していた色収差分担と反対の色収差分担を有する面
を回折光学面とすることがよい。そのようすれば、通常
の屈折により発生する色収差と反対の色収差が回折光学
面上で発生し、その方向は元々有する貼合わせ面での色
収差発生方向と同じものとなり、貼合わせ等の色消しが
単レンズ上で可能となる。
「レンズ設計法」第89頁)といった視点から見ると、
絞りSよりも物体側の面では、軸上色収差係数Lと倍率
色収差係数Tが同一符号の面に回折光学面を配置し、絞
りSよりも像面側の面では双方が逆符号の面に回折光学
面を配置することが好ましい。
レンズは回折光学素子によって色収差が低減され、構成
レンズ枚数を削減でき、良好な性能を維持しながら更な
る小型化を達成できるようになる。
の光軸上の厚みをt1とするとき、次の条件式を満たす
ことが好ましい。
の光軸上の厚みをt2とするとき、次の条件式を満たす
のが好ましい。
効に用いられた範囲を示し、回折光学素子を用いると
(2) 式の個所で述べたように、曲率が緩くても所望の屈
折力が得られる。また、色収差補正のための凹レンズ
(第1レンズ群L1)、凸レンズ(第2レンズ群L2)
との組み合わせを回折光学素子によって廃止できれば、
更にレンズの厚みが薄くなり有効に使われたことにな
る。
ガラスレンズにおいても可能な厚みであり、回折光学素
子を有効に使用していない。また、下限値を逸脱すると
回折による屈折力が多大に必要となり、収差の発生が大
きくなり適当でない。
1レンズ群L1或いは第2レンズ群L2を回折光学素子
を用いて1枚で達成することも可能である。
直な方向に距離Y、光の進行方向を正とし、レンズの頂
点とX軸の交点を原点に採り、rをレンズ面の近軸曲率
半径、k、B、C、D、Eを非球面係数とするとき、次
式で表される。
示す。これらの数値実施例において、riは物体側から順
に第i番目のレンズ面の曲率半径、diは第i番目のレン
ズ厚及び空気間隔、niとνi は第i番目のレンズの屈折
力とアッべ数である。
数値である。 数値実施例1 数値実施例2 第1レンズ群L1内 |C2/C1| 2.36・10-3 1.29・10-2 |C3/C1| 1.31・10-6 5.55・10-5 第2レンズ群L2内 |C2/C1| 4.82・10-2 4.53・10-2 |C3/C1| 5.23・10-3 5.54・10-3 F1 20.53 20.84 F2 -3.914 -3.936 Fw 4.19 4.19 Ft 41.886 41.91 (Fw・Ft)1/2 13.248 13.251 Fbo1 116.94 147.55 Fbo2 -8.723 -9.981 Rbo1 -94.96 -164.99 Rbo2 -5.516 -6.408 F1 /Fbo1 0.176 0.141 F2 /Fbo2 0.449 0.394 F1 /(Fw・Ft)1/2 1.549 1.573 F1 /Rbo1 0.214 0.126 F2 /Rbo2 0.710 0.614 t1 /F1 0.271 0.293 t2 /F2 0.154 0.143
広角状態、望遠状態の収差図である。
グラフィック光学素子(HOE)の製作手法であるリソ
グラフィック手法によって、2値的に製作した光学素子
であるバイナリオプティクス(BINARY OPTICS )で製作
してもよい。この場合に、更に回折効率を上げるために
キノフォームと呼ばれる鋸状の形状にしてもよい。ま
た、これらの方法で作成した型によって成形によって製
造することもできる。
されるのであるが、そのベースは球面又は平面又は非球
面でも支障はない。また、それらの光学面にプラスチッ
ク等の膜を回折光学面として添付する方法、所謂レプリ
カ非球面で作成してもよい。
格子形状は、図7に示すキノフォーム形状をしている。
この回折格子は基材1の表面に紫外線硬化樹脂を塗布
し、この樹脂部2に波長530nmで1次回折効率が1
00%となるような格子厚dの回折格子3を形成してい
る。図8はこの回折光学素子の1次回折効率の波長依存
特性を示し、設計次数での回折効率は最適化した波長5
30nmから離れるに従って低下し、一方で設計次数近
傍の次数0次、2次回折光が増大している。この設計次
数以外の回折光の増加はフレアとなり、光学系の解像度
の低下につながる。
間周波数に対するMTF(Modulation transfer functi
on)特性を示し、低周波数領域のMTFが所望の値より
低下していることが分かる。
より格子形状と形成することが考えられる。基材1上に
紫外線硬化樹脂(nd=1.499、νd=54)から
成る第1の回折格子4を形成し、その上に別の紫外線硬
化樹脂(nd=l.598、νd=28)から成る第2
の回折格子5を形成している。この材質の組み合わせで
は、第1の回折格子4の格子はdlはdl=18.8μ
m、第2の回折格子5の格子はd2はd=10.5μm
としている。
折効率の波長依存特性であり、この図11から分かるよ
うに積層構造の回折格子にすることで、設計次数の回折
効率は、使用波長城全域で95%以上の高い回折効率を
有している。図12はこの場合の数値実施例1の空間周
波数に対するMTF特性を示し、積層構造の回折格子を
用いることで、低周波数のMTFは改善され、所望のM
TF特性が得られている。このように、本発明の実施例
の回折光学素子として積層構造の回折格子を用いること
で、光学性能は更に改善される。
て、材質を紫外線硬化樹脂に限定するものではなく、他
のプラスチック材なども使用できるし、基材によっては
第1の回折格子4を直接基材1に形成してもよい。ま
た、各格子の厚さが異なる必要はなく、材料の組み合わ
せによっては図13に示すように2つの格子の厚みを等
しくできる。この場合には、回折光学素子の表面に格子
形状が形成されないので、防塵性に優れ、回折光学素子
の組み立て作業性が向上し、より安価な光学系が得られ
る。
レンズは、前玉径が小型で、画角が広く、高変倍比を確
保しつつ、機構を含めた簡略化・小型軽量化を図った全
ズーム域・全物体距離に渡って良好な性能が得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】 物体側から順にズーミング中に固定の正
の屈折力の第1レンズ群とズーミング中に可動の負の屈
折力の第2レンズ群から成る変倍群と、正の屈折力の第
3レンズ群と第4レンズ群以降のレンズ群から成る結像
群とを有し、広角端から望遠端への変倍に際して前記第
2レンズ群を像面側に移動させると共に、前記第4レン
ズ群以降のレンズ群により変倍に伴う像面変動を補正す
るズームレンズにおいて、前記第1レンズ群と第2レン
ズ群にはそれぞれ光軸に対して回転対称な少なくとも1
枚の回折光学面を有することを特徴とするズームレン
ズ。 - 【請求項2】 前記第3レンズ群は絞りを有するズーミ
ング中に固定の正のレンズ群であり、前記第4レンズ群
は変倍による像面変動を補正すると共に距離合わせを行
う請求項1に記載のズームレンズ。 - 【請求項3】 前記回折光学面は積層した回折格子から
成る請求項1に記載のズームレンズ。
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