JPH1148410A - 伸縮フィルム積層体 - Google Patents

伸縮フィルム積層体

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JPH1148410A
JPH1148410A JP22763497A JP22763497A JPH1148410A JP H1148410 A JPH1148410 A JP H1148410A JP 22763497 A JP22763497 A JP 22763497A JP 22763497 A JP22763497 A JP 22763497A JP H1148410 A JPH1148410 A JP H1148410A
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JP
Japan
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film
film laminate
stretchable film
density
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JP22763497A
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Hideaki Toda
英明 戸田
Hidenori Ishizuka
英紀 石塚
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Tonen Chemical Corp
Original Assignee
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な風合い及び高い剥離強度を有するとと
もに、リサイクルが可能で、有害物質を発生させずに焼
却することができ、かつ効率良く熱接合できる伸縮フィ
ルム積層体を提供する。 【解決手段】 本発明の伸縮フィルム積層体は、(a) 炭
素数が4〜8個のα−オレフィンコモノマーを18〜40重
量%含有し、0.86〜0.90g/cm3 の密度、0.1 〜50g/
10分のメルトインデックス(190 ℃、荷重2.16kg)及び
1.8 〜2.8 の重量平均分子量/数平均分子量を有するエ
チレン系エラストマー30〜80重量%と、(b) 熱可塑性エ
ラストマー10〜60重量%と、(c) 密度が0.915 〜0.950
g/cm3 のポリエチレン5〜20重量%との合計100 重量
部に対して、(d) 2〜40重量部の無機充填材を含有する
熱可塑性エラストマー組成物からなる伸縮フィルムと、
織布又は不織布とを熱接合することにより、製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、伸縮フィルム積層
体に関し、使い捨て手袋、使い捨てウェアー、紙おむ
つ、ナプキン等の伸縮部材、及び伸縮性湿布材等に好適
な伸縮フィルム積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】ベビー用、大人用の使い捨てオムツ、ギ
ャザー付ナプキン等のギャザーの部材には伸縮性が要求
される。このような伸縮部材としてポリウレタンフォー
ム、ポリウレタン系フィルム、天然ゴムフィルム等の伸
縮性フィルムと不織布等とをホットメルト接着剤によっ
て接合したり、ヒートシールで熱接合したものが使われ
ている。
【0003】しかしポリウレタンフォームには強度が弱
いとか、価格が高い等の問題があり、ポリウレタン系フ
ィルムには伸縮強度が強すぎるとか、ホットメルト接着
性が悪いとか、ブロッキングし易いとか、製膜時に離型
紙の使用を必要とする等の問題がある。また天然ゴムフ
ィルムには価格面での優位性があるが、ホットメルト接
着性、熱接着性等に問題がある。さらにこれらの伸縮性
フィルムに共通した欠点として、リサイクルができない
とか、有害物質発生のために焼却できないという問題も
ある。
【0004】また伸縮性フィルムが柔軟で、引張強度が
小さく、不織布等との熱接着性が悪いために、熱間圧着
する場合には貼合速度を遅くするとともに、加圧力を大
きくしなければならない。このため熱間圧着により得ら
れる伸縮性フィルムと不織布等との積層体は硬くてごわ
ごわした感触を有する。
【0005】さらに伸縮性フィルムと不織布等との接着
力が弱いために水中で手揉みする程度で剥離が起こり、
長い加熱時間で伸縮フィルムが脆化するため、軽く擦っ
ただけでも材料破壊がおこるために、著しく商品価値が
劣るという問題もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、良好な風合い及び高い剥離強度を有するとともに、
リサイクルが可能で、有害物質を発生させずに焼却する
ことができ、かつ効率良く熱接合できる伸縮フィルム積
層体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者等は、織布又は不織布と熱間圧着する
伸縮フィルムとして、エチレン系エラストマー及びそれ
と溶解性パラメーターの値が異なる熱可塑性エラストマ
ーを含有する伸縮フィルムを使用すると、良好な熱接着
性のために、得られる伸縮フィルム積層体は、良好な風
合い及び高い剥離強度を有するのみならず、リサイクル
及び焼却が可能であることを発見し、本発明を完成し
た。
【0008】すなわち、本発明の伸縮フィルム積層体
は、(a) 炭素数が4〜8個のα−オレフィンコモノマー
を18〜40重量%含有し、0.86〜0.90g/cm3 の密度、0.1
〜50g/10分のメルトインデックス(190 ℃、荷重2.16
kg)及び1.8 〜2.8 の重量平均分子量/数平均分子量を
有するエチレン系エラストマー30〜80重量%と、(b) 熱
可塑性エラストマー10〜60重量%と、(c) 密度が0.915
〜0.950 g/cm3 のポリエチレン5〜20重量%との合計10
0 重量部に対して、(d) 2〜40重量部の無機充填材を含
有する熱可塑性エラストマー組成物からなる伸縮フィル
ムと、伸縮性の織布又は不織布とを熱接合してなること
を特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 [A] 伸縮フィルム積層体の構成 [1] 伸縮フィルム (A) 組成 (1) 必須成分 (a) エチレン系エラストマー エチレン系エラストマーは、密度が0.86〜0.90g/cm3
メルトインデックス(MI:190 ℃、荷重2.16kg)が0.
1 〜50g/10分、重量平均分子量/数平均分子量が1.8
〜2.8 であり、炭素数が4〜8個のα−オレフィンコモ
ノマーを18〜40重量%含有するのが好ましい。
【0010】MIが0.1 g/10分未満だと、製膜時にト
ルクが増大して極端なメルトフラクチャーが発生し、ま
た50g/10分を超えるとインフレーションフィルムのバ
ブルが不安定となり、製膜安定性が低下する。より好ま
しいMIは0.5 〜20g/10分である。
【0011】α−オレフィンコモノマーとしては、1−
ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1
−ペンテン、1−へプテン、1−オクテン等が挙げら
れ、なかでも1−オクテンが好ましい。α−オレフィン
コモノマーの含有量が18重量%未満では、充分な柔軟性
を得られず、また40重量%を超えるとかえってエラスト
マー性が低下する。α−オレフィンコモノマーのより好
ましい含有量は20〜35重量%であり、特に22〜30重量%
である。
【0012】上記の通り分子量分布の目安となる重量平
均分子量/数平均分子量(Mw/Mn)が1.8 〜2.8 と
狭いエチレン系エラストマーを製造するには、メタロセ
ン触媒の存在下でエチレン及びα−オレフィンコモノマ
ーを溶液重合する。メタロセン触媒は、チタン、ジルコ
ニウム、ハフニウム等の遷移金属をπ電子系のシクロペ
ンタジエニル基又は置換シクロペンタジエニル基等を含
有する不飽和環状化合物ではさんだ構造を有するメタロ
センと、アルミニウム化合物等の助触媒とを組合わせた
ものである。メタロセンとしてはチタノセン、ジルコノ
セン等が挙げられ、助触媒であるアルミニウム化合物と
しては、アルキルアルミノキサン、アルキルアルミニウ
ム、アルミニウムハライド、アルキルアルミニウムルハ
ライド等が挙げられる。
【0013】エチレン系エラストマーの市販品として
は、エクザクト(エクソン化学(株)製)、タフマー
(三井石油化学工業(株)製)等が挙げられる。
【0014】(b) 熱可塑性エラストマー 熱可塑性エラストマーは、ポリオレフィン系であり、例
えばエチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレ
ン−メチルアクリレート共重合体等が挙げられるが、な
かでもエチレン−メチルアクリレート共重合体が好まし
い。
【0015】エチレン−メチルアクリレート共重合体
は、メチルアクリレート含有量が5〜40重量%であり、
メルトフローレート(MFR:190 ℃、荷重2.16kg)は
0.2 〜50g/10分、好ましくは2〜25g/10分である。
【0016】熱可塑性エラストマーの溶解性パラメータ
ー(SP値)は8.0 〜11.0で、かつエチレン系エラスト
マーの溶解性パラメーター(SP値)より大きいことが
必要である。ここで溶解性パラメーター(SP値)は、
SP=dΣG/M(但し、Mはポリマーの構造単位の分
子量であり、dは構造単位の密度であり、Gは構造単位
に固有の定数である。)により求めた値である。
【0017】(c) ポリエチレン ポリエチレンとしては、0.915 〜0.950 g/cm3 の密度及
び0.5 〜10g/10分のメルトインデックス(MI:190
℃、荷重2.16kg)を有するものが好ましい。このような
ポリエチレンとしては、0.925 g/cm3 以下の密度を有
する高圧法で得られる低密度ポリエチレン、チーグラ
ー系触媒の存在下で微量の1−ブテン等のα−オレフィ
ンと共重合して得られる密度が0.920 〜0.930 g/cm3
線状低密度ポリエチレン(LLDPE )、及び密度が0.92
6 〜0.940 g/cm3 の中密度ポリエチレンが含まれるが、
中でも高圧法低密度ポリエチレンが望ましい。
【0018】(d) 無機充填材 無機充填材としては、タルク、炭酸カルシウム、ゼオラ
イト、石膏、カーボンブラック、マイカ、クレー、カオ
リン、シリカ、ケイソウ土等が挙げられ、中でも、タル
ク及び炭酸カルシウムが好ましい。これらの無機充填材
は0.5 〜5μmの平均粒子径を有し、脂肪酸等の表面処
理剤で処理されたものが好ましい。
【0019】(2) その他の成分 伸縮フィルムには、上記必須成分以外に、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、着色剤等の他の成分を適宜配合すること
ができる。
【0020】(3) 配合量 伸縮フィルムの組成は、(a) エチレン系エラストマーが
30〜80重量%であり、(b) 熱可塑性エラストマーが10〜
60重量%であり、(c) ポリエチレンが5〜20重量%であ
り、(d) 無機充填材が、樹脂成分100 重量部に対して2
〜40重量部である。また好ましくは、(a) が30〜50重量
%であり、(b) が30〜50重量%であり、(c) が5〜15重
量%であり、(d) が樹脂成分100 重量部に対して5〜15
重量部である。
【0021】エチレン系エラストマーが30重量%未満で
は伸縮フィルムの柔軟性が不足し、また80重量%を超え
ると、インフレーション法による製膜時の開口性及び製
膜安定性が悪化する。熱可塑性エラストマーが10重量%
未満では、製膜時のトルクが大きいためにメルトフラク
チャーが発生し、また60重量%を超えると、製膜時にピ
ンホール等が発生し、製膜化が困難となる。ポリエチレ
ンが5重量%未満では、インフレーション法による製膜
時のバブルの安定性が悪くなり、また20重量%を超える
と、フィルムを伸長した時(例えば100 %伸長時)の歪
みが増大する。さらに無機充填材が2重量部未満では、
インフレーションフィルムの開口性及び耐ブロッキング
性が悪化し、また40重量部を超えると柔軟性が不足す
る。
【0022】(B) 構造 伸縮フィルムの厚さは150 μm 以下であるのが好まし
く、20〜60μm がより好ましい。厚さが150 μm を超え
ると、伸縮フィルムは硬くなり、風合いが悪化する。ま
た伸縮フィルムの延伸倍率は、縦方向のドラフト比
((ダイのリップギャップ)/(フィルムの厚み))は
10倍以上が好ましく、横方向のブローアップ比((バブ
ルの直径)/(ダイの直径))は2倍以上が好ましい。
【0023】(C) 製造方法 伸縮フィルムは、上記各成分(a) 〜(d) 及び任意成分を
例えばヘンシェルミキサー、高速ミキサー等を用いてド
ライブレンドし、押出機等を用いて約150 〜190 ℃で溶
融混練し、ペレット化した後で、インフレーション法等
により製膜することによって得られる。
【0024】製膜法としてはTダイ/テンター法を利用
することもできるが、効率良く二軸延伸フィルムを形成
する空冷インフレーション法が好ましい。空冷インフレ
ーション法の条件としては、約150 〜180 ℃の温度で押
し出し、得られた環状の樹脂フィルムを2.0 〜5.0 のブ
ロー比で二軸延伸するのが好ましい。空冷インフレーシ
ョン法等により作製した伸縮フィルムは所定の幅にスリ
ットする。
【0025】[2] 織布又は不織布 伸縮フィルムと積層する織布又は不織布は、少なくとも
伸びる性質を有するものであれば天然繊維及び合成繊維
の何れで形成したものでも良く、特に伸縮性を有する織
布又は不織布が好ましい。合成繊維の原料としては、ポ
リエステルアセテート、ポリエステル(ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート等)、ナイ
ロン、アクリル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、
ポリフェニレンサルファイド、ポリウレタン等が挙げら
れる。なかでもポリエステルやポリプロピレンのスパン
レース不織布が好ましい。
【0026】織布としては、ストレッチ織布、メリヤ
ス、ニット織物等が挙げられる。また不織布としては、
天然繊維又は合成繊維のウェブを湿式法や乾式法によっ
てシート状に成形したものが挙げられる。ウェブの成形
方法としては、エアージェット延伸(スパンボンド
法)、スパンレース法、ロール延伸等の溶融紡糸法、メ
ルトブロー法、フラッシュ紡糸法、湿式紡糸法等が挙げ
られる。特にウェブにウォータージェットを当て、繊維
を交絡させるのが好ましい。
【0027】織布又は不織布は、熱間圧着工程で実質的
に溶融したり、熱収縮したりしないことが必要である。
従って、織布又は不織布の融点又は二次転移点は伸縮フ
ィルムより少なくとも20℃以上高いことが必要である。
また織布又は不織布の目付けは15〜100 g/m2 が好まし
く、20〜60g/m2 がより好ましい。
【0028】[B] 伸縮フィルム積層体の製造方法 [1] 熱接着 伸縮フィルムと織布又は不織布との熱接着は熱間圧着に
より行うのが好ましい。熱間圧着にはヒートロールを使
用し、40〜180 ℃の温度及び0.5 〜5kgf/cm2の圧力と
する。
【0029】ヒートロールにより熱間圧着を行う場合、
伸縮フィルムと織布又は不織布とを1枚ずつ圧着させる
だけでなく、織布又は不織布を2枚の伸縮フィルムで挟
む構造にしたり、逆に2枚の織布又は不織布で伸縮フィ
ルムを挟む構造にしたりしても良い。
【0030】[2] 熱圧着の向上 本発明に使用する伸縮フィルムは高い熱接着性を有する
ため、例えば180 ℃及び2kgf/cm2 の条件において、貼
合速度を20〜40m/分とすることができる。熱間圧着工
程中に熱履歴を受ける時間が短いため、積層体の風合い
を損なうことなく熱接着することができる。またエンボ
スロールを使用して伸縮フィルムと織布又は不織布とを
スポット貼合しても、十分な剥離強度の伸縮フィルム積
層体を得ることができる。
【0031】
【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0032】実施例1 1.伸縮フィルムの製造 (1) 材料 (a) エチレン系エラストマー:メタロセン触媒を用いて
製造されたエチレン系エラストマー(ダウケミカル社
製、商品名エンゲージEG8150;MI0.5 g/10分、密度
0.868 g/cm3 、Mw/Mn=2.0 、1−オクテン含有量
28重量%)。 (b) 熱可塑性エラストマー:エチレン−メチルアクリレ
ート共重合体(エクソン化学(株)製、商品名オプティ
マTC-130;MFR20g/10分、密度0.940 g/cm3、メチ
ルアクリレート含有量21重量%)。 (c) ポリエチレン:高圧法低密度ポリエチレン(日本ユ
ニカー(株)製、商品名NUC-8506;MI0.8 g/10分、
密度0.923 g/cm3 )。 (d) 無機充填材:炭酸カルシウム(白石カルシウム
(株)製、商品名POフィラー150B;平均粒径1.5 μm 、
嵩密度0.4 g/cm3 )。
【0033】(2) 製造方法 (a) 成分41重量部、(b) 成分41重量部、(c) 成分9重量
部及び(d) 成分9重量部をスーパーフローター(カワタ
(株)製、型式SFC-50)を用いてドライブレンドした
後、二軸押出機(日本製鋼所(株)製、型式TEX-30)を
用いて170 ℃で溶融混練した。
【0034】得られた樹脂組成物を用い、空冷インフレ
ーション製膜装置により、ブローアップ比3.8 の条件で
厚さ30μm ×折幅600mm のフィルムを製造し、チューブ
状で30mの長さにカセ巻取りした。インフレーション製
膜時のバブルは安定していた。得られた伸縮フィルムを
15mm×150 mmの大きさに切断して、試験片とした。
【0035】2.不織布の準備 使用した不織布は以下の市販品である。各不織布を15mm
×150 mmの大きさに切断して、試験片とした。 (a) ポリプロピレン(PP)不織布(既製品):厚さ15
0 μm、目付け30 g/m2。 (b) ポリエチレン(PE)不織布(既製品):厚さ150
μm、目付け30 g/m2 。 (c) ポリエチレンテレフタレート(PET)不織布(既
製品):厚さ150 μm、目付け30 g/m2
【0036】3.熱間圧着 上記伸縮フィルム及び不織布の試験片を1枚ずつ重ね、
ヒートシーラー(富士インパルス(株)製、ポリシーラ
ー210E型)を用いて、120 ℃及び2kgf/cm2 の条件で1
秒間加熱・圧着することにより、積層体を得た。ヒート
シール長さは15mmとし、ヒートシール幅は1.0 mmとし
た。
【0037】4.物性測定及び評価 各積層体の物性測定及び評価は以下の方法で行った。結
果を表1に示す。 (1) ヒートシール強度(gf/15mm) JIS L1096 に準拠し、下記の機器及び条件で測定した。 使用機器:ストログラフW(東洋精機(株)製) チャック間隔:50mm 引張速度:300 mm/分 測定雰囲気:23℃、50%RH
【0038】(2) 剥離強度 各積層体を30℃の水に2時間浸漬した後、浸漬したまま
手揉みして、剥離強度を下記の基準により評価した。 ○・・・剥離せず。 △・・・手揉みにより剥離した。 ▲・・・手揉み前に剥離した。 ×・・・評価不能(接着せず)。
【0039】(3) 感触 手触りを下記の基準により評価した。 ○・・・柔らかく、感触良好。 △・・・ごわつき、感触不良。 ×・・・評価不能(接着せず)。
【0040】比較例1 伸縮フィルムとして厚さ1.5 mmのポリウレタンフォーム
(市販品)を用い、ヒートシーラー(富士インパルス
(株)製、ポリシーラー210E型)により、160 ℃及び2
kgf/cm2 の条件で1秒間加熱・圧着した以外は、実施例
1と同様の方法により積層体を製造し、物性測定及び評
価を行った。結果を下記表1に示す。
【0041】比較例2 伸縮フィルムとして厚さ30μmのポリウレタンフィルム
(東燃化学(株)製)を用い、ヒートシーラー(富士イ
ンパルス(株)製、ポリシーラー210E型)により、160
℃及び2kgf/cm2 の条件で1秒間加熱・圧着した以外
は、実施例1と同様の方法により積層体を製造し、物性
測定及び評価を行なった。結果を下記表1に示す。
【0042】比較例3 伸縮フィルムとして厚さ0.2 mmの天然ゴムフィルム(市
販品)を用い、ヒートシーラー(富士インパルス(株)
製、ポリシーラー210E型)により、160 ℃及び2kgf/cm
2 条件で1秒間加熱・圧着した以外は、実施例1と同様
の方法により積層体を製造し、物性測定及び評価を行な
った。結果を下記表1に示す。
【0043】 表1 ヒートシール 剥離強 手触り 例No. フィルム 不織布 強度(1) 度評価 評価 実施例1 伸縮フィルム PP不織布 330 ○ ○ PE不織布 430 ○ ○ PET 不織布 300 ○ ○ 比較例1 ポリウレタン PP不織布 30 ▲ △ フォーム PE不織布 50 ▲ △ PET 不織布 10 ▲ △ 比較例2 ポリウレタン PP不織布 0 × × フィルム PE不織布 0 × × PET 不織布 0 × × 比較例3 天然ゴム PP不織布 0 × × フィルム PE不織布 0 × × PET 不織布 0 × × 注:(1) 単位:gf/15mm。
【0044】表1から明らかなように、伸縮フィルムを
熱接合した実施例1の積層体は、良なヒートシール強度
及び剥離強度を有するとともに、風合いも優れている。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の伸縮フィ
ルム積層体は、熱接着性に優れた伸縮フィルムを積層し
ているので、不織布等との熱接合加工時の熱履歴が低減
され、剥離強度が高く、かつ風合いも良い。本発明の伸
縮フィルム積層体はリサイクルが可能で、有害物質を発
生せずに焼却できるので、使い捨て手袋、使い捨てウェ
アー、紙おむつ、ナプキン等の伸縮部材、伸縮性湿布材
等に好適である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 炭素数が4〜8個のα−オレフィン
    コモノマーを18〜40重量%含有し、0.86〜0.90g/cm3
    密度、0.1 〜50g/10分のメルトインデックス(190
    ℃、荷重2.16kg)及び1.8 〜2.8 の重量平均分子量/数
    平均分子量を有するエチレン系エラストマー30〜80重量
    %と、(b) 熱可塑性エラストマー10〜60重量%と、(c)
    密度が0.915 〜0.950 g/cm3 のポリエチレン5〜20重量
    %との合計100 重量部に対して、(d) 2〜40重量部の無
    機充填材を含有する熱可塑性エラストマー組成物からな
    る伸縮フィルムと、織布又は不織布とを熱接合してなる
    ことを特徴とする伸縮フィルム積層体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の伸縮フィルム積層体に
    おいて、前記エチレン系エラストマーはメタロセン触媒
    の存在下で共重合されたものであることを特徴とする伸
    縮フィルム積層体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の伸縮フィルム積
    層体において、前記熱可塑性エラストマーはポリオレフ
    ィン系エラストマーであることを特徴とする伸縮フィル
    ム積層体。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の伸縮フ
    ィルム積層体において、前記熱可塑性エラストマーの溶
    解性パラメーターが8.0 〜11.0で、かつ前記エチレン系
    エラストマーの溶解性パラメーターより大きいことを特
    徴とする伸縮フィルム積層体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の伸縮フ
    ィルム積層体において、前記伸縮フィルムと前記織布又
    は不織布とを70〜140 ℃、0.1 〜10kgf/cm2 で熱間圧着
    してなることを特徴とする伸縮フィルム積層体。
JP22763497A 1997-08-07 1997-08-07 伸縮フィルム積層体 Withdrawn JPH1148410A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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