JPH11315082A - 嵩高い炭化水素基を有するジオルガノジアルコキシシランの製造方法 - Google Patents

嵩高い炭化水素基を有するジオルガノジアルコキシシランの製造方法

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JPH11315082A
JPH11315082A JP13613398A JP13613398A JPH11315082A JP H11315082 A JPH11315082 A JP H11315082A JP 13613398 A JP13613398 A JP 13613398A JP 13613398 A JP13613398 A JP 13613398A JP H11315082 A JPH11315082 A JP H11315082A
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Masayuki Hayashi
正之 林
Hideki Kobayashi
秀樹 小林
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DuPont Toray Specialty Materials KK
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Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 t−ブチル基やシクロアルキル基のような第
2級炭素原子または第3級炭素原子がケイ素原子に結合
している嵩高い炭化水素基を有する高純度のジオルガノ
ジアルコキシシランを高収率で製造する方法を提供す
る。 【解決手段】 式(1):R1 n2 2-nSiCl2(式中、
1は炭素原子数1〜8の一価炭化水素基であり、R2
第2級炭素原子または第3級炭素原子がケイ素原子に結
合している炭素原子数3〜8の一価炭化水素基であり、
nは0または1の整数である。)で示されるジオルガノ
ジクロロシランと、式:NaOR3(式中、R3は炭素原
子数1〜3のアルキル基である。)で示されるナトリウ
ムアルコキシドを反応させて、式(2):R1 n2 2-n
i(OR32(式中、R1,R2,R3およびnは前記と同
じである。)で表される嵩高い炭化水素基を有するジオ
ルガノジアルコキシシランを合成し、次いで、副生した
塩化ナトリウムを水洗により除去することを特徴とす
る、嵩高い炭化水素基を有するジオルガノジアルコキシ
シランの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は嵩高い炭化水素基を有す
るジオルガノジアルコキシシランの製造方法に関し、詳
しくは、t−ブチル基やシクロアルキル基のような嵩高
い炭化水素基を有するジオルガノジアルコキシシランの
工業的な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ケイ素原子に、t−ブチル基,シクロペ
ンチル基あるいはシクロヘキシル基のような嵩高い炭化
水素基が結合しているジオルガノジアルコキシシラン
は、その選択された反応性により、近年、非常に有用に
なってきている。これらの嵩高い炭化水素基を有するジ
オルガノジアルコキシシランを、対応するジオルガノジ
クロロシランを経由して製造する方法としては、例え
ば、シクロヘキシルメチルジクロロシランとアルコール
の反応によってシクロヘキシルメチルジメトキシシラン
を製造する方法(特開平5−310756号公報参
照)、シクロアルケンとジクロロシラン(H2SiC
2)との付加反応によりジシクロアルキルジクロロシ
ランを合成し、次いでこれをアルコールと反応させるこ
とによりジシクロアルキルジメトキシシランを製造する
方法(特開平5−339277号公報参照)が知られて
いる。また、オルガノクロロシランにナトリウムアルコ
キシドを反応させる方法としては、例えば、式:(C
32SiHClで表されるジメチルクロロシランにナ
トリウムメトキシドを反応させて、式:(CH32Si
H(OCH3)で表されるジメチルメトキシシランを得
る方法(特開平6−73072号公報参照)が知られて
いる。
【0003】しかしながら、オルガノクロロシランをメ
タノールのようなアルコールと反応させるアルコキシ化
反応では、塩化水素ガスが発生するためにその回収設備
が必要であり、また、塩化水素を含有するアルコールが
多量に発生するためその廃棄に手間やコストがかかると
いった問題があった。さらにこのアルコキシ化反応は通
常、加熱下で行われるため、発生した塩化水素とメタノ
ールとの反応により副生した水によって、オルガノクロ
ロシランが加水分解縮合してオルガノシロキサンオリゴ
マーとなってしまい、オルガノアルコキシシランの収率
が低下するという問題点があった。さらに嵩高い炭化水
素基を有するオルガノクロロシランの場合には、メトキ
シ化反応が十分に進行しないという問題点があった。ま
た、特開平6−73072号公報に記載の方法では、ア
ルコキシ化の反応自体は完全に進行するものの、副生物
である塩化ナトリウムにオルガノアルコキシシランが混
入してしまうためその廃棄に問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは前記問題
点を解消すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
即ち、本発明の目的は、第2級炭素原子または第3級炭
素原子がケイ素原子に結合している嵩高い炭化水素基を
有する高純度のジオルガノジアルコキシシランを高収率
で製造する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(1):R1
n2 2-nSiCl2(式中、R1は炭素原子数1〜8の一価
炭化水素基であり、R2は第2級炭素原子または第3級
炭素原子がケイ素原子に結合している炭素原子数3〜8
の一価炭化水素基であり、nは0または1の整数であ
る。)で示されるジオルガノジクロロシランと、式:N
aOR3(式中、R3は炭素原子数1〜3のアルキル基で
ある。)で示されるナトリウムアルコキシドを反応させ
て、式(2):R1 n2 2-nSi(OR32(式中、R1
2,R3およびnは前記と同じである。)で表される嵩
高い炭化水素基を有するジオルガノジアルコキシシラン
を合成し、次いで、副生した塩化ナトリウムを水洗によ
り除去することを特徴とする、嵩高い炭化水素基を有す
るジオルガノジアルコキシシランの製造方法に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるジオルガノジ
クロロシランは、式(1):R1 n2 2-nSiCl2で示さ
れる。上式中、R1は炭素原子数1〜8の一価炭化水素
基であり、具体的には、メチル基,エチル基,プロピル
基,イソプロピル基,ブチル基,t−ブチル基,イソブ
チル基,ペンチル基,ヘキシル基,ヘプチル基,オクチ
ル基等のアルキル基;シクロペンチル基,シクロヘキシ
ル基,シクロオクチル基等のシクロアルキル基;フェニ
ル基,トリル基,キシリル基等のアリール基;ベンジル
基,フェネチル基等のアラルキル基が例示される。R2
は第2級炭素原子または第3級炭素原子がケイ素原子に
結合している炭素原子数3〜8の一価炭化水素基であ
り、具体的には、t−ブチル基,シクロペンチル基,シ
クロヘキシル基,シクロオクチル基,イソプロピル基,
イソブチル基が例示される。nは0または1の整数であ
る。
【0007】本発明に用いられるナトリウムアルコキシ
ドは、式:NaOR3で示される。上式中、R3は炭素原
子数1〜3のアルキル基であり、メチル基,エチル基,
プロピル基が挙げられる。このナトリウムアルコキシド
としては、通常、粉末状態や固体状態のものが使用され
る。
【0008】本発明の製造方法における上記ジオルガノ
ジクロロシランとナトリウムアルコキシドの添加順序は
任意であり、例えば、ジオルガノジクロロシランにナト
リウムアルコキシドを添加する方法、ジオルガノジクロ
ロシランをナトリウムアルコキシドに添加する方法が挙
げられる。このジオルガノジクロロシランとナトリウム
アルコキシドの配合比率は理論的等量に近い範囲である
ことが好ましく、これらを等量用いたときにジオルガノ
ジアルコキシシランの収率が最も高くなる。理論的等量
とは、ジオルガノジクロロシラン1モルに対してナトリ
ウムアルコキシド2モルであり、理論的等量に近い範囲
とは、+10%から−10%の範囲を意味する。反応温
度は任意であるが、上記ジオルガノジクロロシランとナ
トリウムアルコキシドの反応は発熱反応であるので、冷
却しながら徐々に混合していき、0℃から200℃の範
囲に抑えることが好ましい。また反応時に、主としてナ
トリウムアルコキシド粉末をスラリー化するために適当
な溶媒を用いてもよい。使用される溶媒は、ジオルガノ
ジクロロシランやナトリウムアルコキシドと反応せず、
非水溶性であるヘプタン,ヘキサン,オクタン等の脂肪
族炭化水素;シクロヘキサン,シクロオクタン等の脂環
式炭化水素;トルエン,キシレン等の芳香族炭化水素が
好ましい。
【0009】前記ジオルガノジクロロシランとナトリウ
ムアルコキシドを反応させることにより、式(2):R
1 n2 2-nSi(OR32(式中、R1,R2,R3およびnは
前記と同じである。)で表される嵩高い炭化水素基を有
するジオルガノジアルコキシシランが生成するが、同時
に塩化ナトリウムが副生する。このため、得られた反応
混合物に水を添加して攪拌し、副生成物の塩化ナトリウ
ムを水溶液として除去することにより、高純度のジオル
ガノジアルコキシシランを高収率で得ることができる。
必要な水の量は、塩化ナトリウムが十分に溶解して除去
されるに足る量であり、必要に応じて、有機層であるジ
オルガノジアルコキシシランに繰り返し水を添加、攪
拌、静置、分液を繰り返して塩化ナトリウムを除去すれ
ばよい。また、ジオルガノジクロロシランとナトリウム
アルコキシドの添加量が理論的等量からずれている場合
には、水洗した水層が酸性かアルカリ性になっているの
で、この場合も系が中性になるまで水洗を繰り返す。水
層を分離した後は、有機層(ジオルガノジアルコキシシ
ラン層)を蒸留するのが好ましい。蒸留は通常の方法で
よく、必要に応じてその前に脱水処理してから単蒸留な
いしは精留すればよい。このような本発明の製造方法に
より得られるジオルガノジアルコキシシランとしては、
ジシクロペンチルジメトキシシラン,ジシクロヘキシル
ジメトキシシラン,t−ブチルメチルジメトキシシラ
ン,t−ブチルエチルジメトキシシラン,t−ブチルプ
ロピルジメトキシシラン,ジイソブチルジメトキシシラ
ン,ブチルイソブチルジメトキシシラン,シクロヘキシ
ルメチルジメトキシシラン,シクロヘキシルエチルジメ
トキシシランが例示される。
【0010】尚、本発明の製造方法は、式(1)で示さ
れるジオルガノジクロロシランがグリニャール法に基づ
いて合成された場合に、その後工程として連続して実施
することができる。このジオルガノジクロロシランをグ
リニャール法により合成する方法としては、エーテル系
有機溶媒の存在下、式(3):R1 nSiCl4-nで示され
るクロロシラン化合物と、式(4):R2MgXで表さ
れるグリニャール試薬を反応させ、次いで、上記エーテ
ル系有機溶媒と副生成物のMgXClを除去する方法が
挙げられる。上式中、R1,R2およびnは前記と同じで
あり、Xは塩素原子,臭素原子,よう素原子から選択さ
れるハロゲン原子である。このグリニャール試薬は、通
常の方法により、式:R2X(式中、R2およびXは前記
と同じである。)で表されるハロゲン化炭化水素とマグ
ネシウムから調製される。上記クロロシラン化合物とグ
リニャール試薬の添加順序は任意であり、例えば、クロ
ロシランにグリニャール試薬を添加する方法、クロロシ
ランをグリニャール試薬に添加する方法が挙げられる。
これらの配合比は任意であるが、目安として、理論的等
量に近い範囲であることが好ましい。理論的等量とは、
クロロシラン化合物中のnが1である場合、クロロシラ
ン1モルに対してグリニャール試薬1モルであり、クロ
ロシラン化合物中のnが0である場合、クロロシラン1
モルに対してグリニャール試薬2モルである。反応温度
は任意であるが、この反応は発熱反応であるので、冷却
しながら徐々に添加していき、室温から200℃の範囲
に抑えることが好ましい。また、この反応に用いられる
エーテル系有機溶媒は通常用いられるものでよく、例え
ば、ジエチルエーテル,ジブチルエーテル,t−ブチル
メチルエーテル,テトラヒドロフラン,ジエトキシエタ
ンが例示される。反応後は、蒸留によってエーテル系有
機溶媒を除去し、また、副生成物のMgXClで示され
る塩化マグネシウムは、通常の濾過または遠心分離によ
って除去すればよい。尚、エーテル系有機溶媒除去後は
必要に応じて、前記のような炭化水素系有機溶媒を配合
して置換することができる。このようにして得られたジ
オルガノジクロロシラン、またはジオルガノジクロロシ
ランと炭化水素系有機溶媒の混合物は、そのまま、ナト
リウムアルコキシドとの反応に用いることができる。
【0011】以上のような本発明の製造方法は、アルコ
キシ化反応中に水が副生しないためジオルガノジクロロ
シランの加水分解縮合による収率の低下がなく、また、
アルコールを用いないので塩化ナトリウム水溶液にアル
コール等の水溶性有機物が混入しないという利点を有す
る。さらに、本発明により得られるジオルガノジアルコ
キシシランは嵩高い炭化水素基を有しており、その立体
障害のために加水分解されにくい。このため本発明の製
造方法は、副生した塩化ナトリウムを水洗により容易に
除去することができるという特徴を有する。このような
本発明の製造方法は、少ない工程で効率よく高純度のジ
オルガノジアルコキシシランを高収率で得られるので工
業的に有用である。
【0012】
【実施例】以下、本発明を説明するために実施例を示し
た。
【0013】
【実施例1】攪拌機、冷却器、滴下ロートおよび温度計
を備えた500mL4つ口フラスコに、0.5モルのt
−ブチルマグネシウムクロライドをテトラヒドロフラン
(以下THF)溶液(濃度:2モル/L)として仕込
み、シアン化銅(I)触媒0.45gを加えて攪拌しなが
ら、n−プロピルトリクロロシラン84.3g(0.4
75モル)を反応温度30〜60℃の範囲で滴下した。
滴下終了後、60℃で2時間攪拌した。次に、副生した
塩化マグネシウムを濾過するため、THFを加熱しなが
ら常圧で留去し、冷却後トルエン150gを加えて置換
した。これをろ過し、t−ブチル−n−プロピルジクロ
ロシランのトルエン溶液235gを得た。これをガスク
ロマトグラフィーにより分析したところ、83.5g
(0.42モル)のt−ブチル−n−プロピルジクロロ
シランが生成していることがわかった(収率84%)。
次いで、攪拌機、冷却器、滴下ロートおよび温度計を備
えた500mL4つ口フラスコに、ナトリウムメチラー
ト粉末45.4g(0.84モル)およびトルエン40
gを仕込んで攪拌した。次いでこれに、上記で得られた
t−ブチル−n−プロピルジクロロシランのトルエン溶
液を室温で滴下して、60℃以下でアルコキシ化反応を
おこなった。滴下終了後、60℃で2時間攪拌した。得
られた反応溶液を冷却した後、水200gを添加して攪
拌して、副生した塩化ナトリウムを溶解させた。次いで
これを静置、分液して有機層を回収し、減圧蒸留して沸
点124〜126/200mmHgのt−ブチル−n−
プロピルジメトキシシラン70.3g(0.37モル)
を得た。ガスクロマトグラフィーによる分析の結果、得
られたt−ブチル−n−プロピルジメトキシシランの純
度は99.7%であり、その収率は88%であった。
【0014】
【実施例2】攪拌機、冷却器、滴下ロートおよび温度計
を備えた500mL4つ口フラスコに、ナトリウムメチ
ラート粉末47.5g(0.88モル)およびトルエン
40gを仕込み攪拌した。次いでこれに、t−ブチルエ
チルジクロロシラン81.4g(0.44モル)とトル
エン150gの混合物を温度25〜60℃の範囲で滴下
した。滴下終了後、60℃で2時間攪拌した。この反応
溶液を冷却した後、水200gを添加して攪拌して、副
生した塩化ナトリウムを溶解させた。次いでこれを静
置、分液して有機層を回収した。得られた有機層をガス
クロマトグラフィー分析したところ、t−ブチルエチル
ジメトキシシランの生成量は72.2g(0.41モ
ル)であり、その収率は93%であることが判明した。
また、t−ブチルエチルジメトキシシランの加水分解縮
合に由来するシロキサンオリゴマーのピークは検出され
なかった。
【0015】
【実施例3】実施例2において、t−ブチルエチルジク
ロロシラン81.4g(0.44モル)の代わりにジシ
クロペンチルジクロロシラン106g(0.44モル)
を用いた以外は実施例2と同様にして、ジシクロペンチ
ルジメトキシシランを合成した。ガスクロマトグラフィ
ーによる分析の結果、得られたジシクロペンチルジメト
キシシランの生成量は95.1g(0.41モル)であ
り、その収率は93%であった。また、ジシクロペンチ
ルジメトキシシランの加水分解縮合に由来するシロキサ
ンオリゴマーのピークは検出されなかった。
【0016】
【比較例1】攪拌機、冷却器、滴下ロートおよび温度計
を備えた500mL4つ口フラスコにジシクロペンチル
ジクロロシラン106g(0.44モル)を入れ、加熱
攪拌しながらメタノール31g(0.97モル)を滴下
した。滴下終了後、さらに加熱還流を2時間行った。こ
の反応溶液をガスクロマトグラフィーにより分析したと
ころ、ジシクロペンチルジメトキシシランの生成量は4
0g(0.17モル)であり、その収率は39%であっ
た。さらにこの反応溶液中にはジシクロペンチルジクロ
ロシランの30%が残存しており、また、ジシクロペン
チルジメトキシシランおよびジシクロペンチルジクロロ
シランの加水分解縮合に由来するシロキサンオリゴマー
のピークが検出された。
【0017】
【比較例2】実施例2において、t−ブチルエチルジク
ロロシラン81.4g(0.44モル)の代わりに、
式:(CH32SiHClで表されるジメチルクロロシ
ラン83.1g(0.88モル)を用いた以外は実施例
2と同様にして、式:(CH32SiH(OCH3)で
表されるジメチルメトキシシランを合成した。ガスクロ
マトグラフィーによる分析の結果、得られたジメチルメ
トキシシランの回収量は63g(0.7モル)であり、
その収率は80%であった。また、ジメチルメトキシシ
ランの加水分解縮合に由来するシロキサンオリゴマーの
ピークが検出された。
【0018】
【発明の効果】本発明の製造方法は、副生する塩化ナト
リウムの除去が容易であり、嵩高い炭化水素基を有する
高純度のジオルガノジアルコキシシランを高収率で得る
ことができるという特徴を有する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1):R1 n2 2-nSiCl2(式中、
    1は炭素原子数1〜8の一価炭化水素基であり、R2
    第2級炭素原子または第3級炭素原子がケイ素原子に結
    合している炭素原子数3〜8の一価炭化水素基であり、
    nは0または1の整数である。)で示されるジオルガノ
    ジクロロシランと、式:NaOR3(式中、R3は炭素原
    子数1〜3のアルキル基である。)で示されるナトリウ
    ムアルコキシドを反応させて、式(2):R1 n2 2-n
    i(OR32(式中、R1,R2,R3およびnは前記と同
    じである。)で表される嵩高い炭化水素基を有するジオ
    ルガノジアルコキシシランを合成し、次いで、副生した
    塩化ナトリウムを水洗により除去することを特徴とす
    る、嵩高い炭化水素基を有するジオルガノジアルコキシ
    シランの製造方法。
  2. 【請求項2】 式(1):R1 n2 2-nSiCl2(式中、
    1は炭素原子数1〜8の一価炭化水素基であり、R2
    第2級炭素原子または第3級炭素原子がケイ素原子に結
    合している炭素原子数3〜8の一価炭化水素基であり、
    nは0または1の整数である。)で示されるジオルガノ
    ジクロロシランが、エーテル系有機溶媒の存在下、式
    (3):R1 nSiCl4-n(式中、R1およびnは前記と
    同じである。)で示されるクロロシラン化合物と、式
    (4):R2MgX(式中、R2は前記と同じであり、X
    は塩素原子,臭素原子,よう素原子から選択されるハロ
    ゲン原子である。)で表されるグリニャール試薬を反応
    させた後、上記エーテル系有機溶媒と副生成物のMgX
    Cl(式中、Xは前記と同じである。)を除去すること
    により合成されたものである、請求項1に記載の嵩高い
    炭化水素基を有するジオルガノジアルコキシシランの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 R2がt−ブチル基である、請求項1ま
    たは請求項2に記載の嵩高い炭化水素基を有するジオル
    ガノジアルコキシシランの製造方法。
  4. 【請求項4】 R1およびR2がシクロペンチル基または
    シクロヘキシル基である、請求項1に記載の嵩高い炭化
    水素基を有するジオルガノジアルコキシシランの製造方
    法。
JP13613398A 1998-04-30 1998-04-30 嵩高い炭化水素基を有するジオルガノジアルコキシシランの製造方法 Pending JPH11315082A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001335588A (ja) * 2000-05-31 2001-12-04 Hitachi Chem Co Ltd オルガノモノアルコキシシランの製造方法
CN109503649A (zh) * 2018-12-27 2019-03-22 山东硅科新材料有限公司 一种高纯度三甲基甲氧基硅烷的制备工艺
JP2020002077A (ja) * 2018-06-29 2020-01-09 東ソー株式会社 第三級アルキルシランの製造方法及び第三級アルキルアルコキシシランの製造方法

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