JPH11314473A - 感熱孔版印刷原紙用フイルムおよび支持体レス感熱孔版印刷原紙 - Google Patents

感熱孔版印刷原紙用フイルムおよび支持体レス感熱孔版印刷原紙

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JPH11314473A
JPH11314473A JP12448398A JP12448398A JPH11314473A JP H11314473 A JPH11314473 A JP H11314473A JP 12448398 A JP12448398 A JP 12448398A JP 12448398 A JP12448398 A JP 12448398A JP H11314473 A JPH11314473 A JP H11314473A
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film
polyester
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Kazuhiro Kunugihara
一弘 椚原
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Mitsubishi Kagaku Polyester Film KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 穿孔感度に優れ、印刷時の解像度、印字品位
性、耐刷性の改善された感熱孔版印刷原紙およびそのベ
ースフィルムを提供する。 【解決手段】 グリコール成分の10モル%以上が1,
4−シクロヘキサンジメタノールからなるポリエステル
(A)と、グリコール成分の20モル%以上が1,4−
ブタンジオールからなるポリエステル(B)との混合物
からなる、厚み0.5〜7μmの二軸延伸フィルムであ
って、当該フィルムのガラス転移点温度が30℃以上で
あることを特徴とする感熱孔版印刷用フィルムおよび実
質的にそのフィルム単体のみからなることを特徴とする
支持体レス感熱孔版印刷原紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱孔版印刷原紙
用フィルムおよび支持体レス感熱孔版印刷原紙に関す
る。さらに詳しくは、本発明は穿孔感度に優れ、印刷時
の解像度(階調性)、印字品位性、耐刷性(印刷耐久
性)の改良された感熱孔版印刷原紙用フィルムおよび支
持体レス感熱孔版印刷原紙に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエステル等の熱可塑性樹脂フ
イルムに多孔性薄葉紙をラミネートした感熱孔版印刷用
原紙が知られており、感熱孔版印刷用原紙に使用される
上記のフイルムに対する要求特性として、穿孔感度、耐
カール性、印刷時の画像の解像度および濃度などが挙げ
られる。
【0003】また近年、感熱孔版印刷原紙用フイルムそ
のものを、多孔性薄葉支持体を用いないで感熱孔版印刷
原紙(支持体レス感熱孔版印刷原紙)として使用するこ
とが提案されている(特開平5−185574号公報お
よび特開平5−220919号公報参照)。そして、こ
のフイルムの具体例としてエチレンテレフタレート−シ
クロヘキサンジメチレンテレフタレートコポリエステル
からなる二軸延伸フイルムが示されている。
【0004】しかしながら、これらのフイルムは、上記
の要求特性の一方を満足するために他方の特性を犠牲と
しており、数多くの要求特性を同時にかつ十分に満足す
るものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、穿孔
感度に優れ、印刷時の解像度、印字品位性、耐刷性の改
善された感熱孔版印刷原紙およびそのベースフィルムを
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、特定のポリエステルの
組み合わせからなるフィルムによれば、上記課題を容易
に解決し得るとの知見を得、本発明を完成するに至っ
た。すなわち、本発明の要旨は、グリコール成分の10
モル%以上が1,4−シクロヘキサンジメタノールから
なるポリエステル(A)と、グリコール成分の20モル
%以上が1,4−ブタンジオールからなるポリエステル
(B)との混合物からなる、厚み0.5〜7μmの二軸
延伸フィルムであって、当該フィルムのガラス転移点温
度が30℃以上であることを特徴とする感熱孔版印刷用
フィルムおよび実質的にそのフィルム単体のみからなる
ことを特徴とする支持体レス感熱孔版印刷原紙に存す
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明でいうポリエステルとは、芳香族ジカルボン酸と
グリコール成分よりなるポリエステルを指す。芳香族ジ
カルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。グリ
コール成分としては、ポリエステル(A)が、1,4−
シクロヘキサンジメタノールを必須の成分として、ポリ
エステル(B)が、1,4−ブタンジオールを必須の成
分とするが、その他のグリコール成分としてエチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリメチレングリコ
ール、ネオペンチルグリコール等を挙げることができ
る。
【0008】いずれにしても本発明において用いるポリ
エステル(A)は、グリコール成分として1,4−シク
ロヘキサンジメタノールを10モル%以上、好ましくは
20モル%以上、さらに好ましくは30モル%以上含有
する。本発明のポリエステル(A)のグリコール成分と
して必須である1,4−シクロヘキサンジメタノール
は、シクロヘキサン環に対するヒドロキシメチル基の結
合位置によって、シス、トランス異性体が存在し、シク
ロヘキサン環自体にイス型、ボート型が存在するため、
それぞれ使用する種類によって得られるポリエステルの
結晶性、融点などが異なってくる。本発明においては、
本発明の範囲であれば、特に使用する1,4−シクロヘ
キサンジメタノールの種類を限定しない。
【0009】本発明で用いるポリエステル(B)は、グ
リコール成分として1,4−ブタンジオールを20モル
%以上、好ましくは30モル%以上、さらに好ましくは
40モル%以上含有する。ポリエステル(A)の1,4
−シクロヘキサンジメタノールが10モル%未満であっ
たり、ポリエステル(B)の1,4−ブタンジオールが
20モル%未満では、それぞれ固有の優れた物性が損な
われ、特に感熱孔版印刷原紙として熱穿孔性の点で本発
明の効果が十分に得られないようになるため好ましくな
い。
【0010】かかるポリエステルを得る方法としては、
重合時に所定量のジカルボン酸成分とグリコール成分と
を仕込み、目的のポリエステルを得る方法が挙げられ
る。本発明のフィルムの特徴としては、前述した特定の
グリコール成分を含有するポリエステルを特定の割合で
配合したことであり、ポリエステル(A)およびポリエ
ステル(B)の配合比(A/B)が、0.1〜9.0、
さらには0.2〜8.5、特に0.3〜8.0の範囲で
あることが好ましい。
【0011】ポリエステル(A)とポリエステル(B)
の配合量が上記範囲を超えた場合には、感熱孔版印刷用
原紙としての要求特性を同時に満足することができなく
なることがある。つまり、ポリエステル(A)の配合量
が少ない場合は、耐熱寸法安定性が悪化して、フィルム
搬送、マスターフィルム保管中のカール、局部タルミが
発生し、印刷画像の階調性が劣る傾向があり、ポリエス
テル(B)の配合量が少ない場合は、高感度化を計るこ
とができなくなる場合がある。
【0012】上記範囲内であるならば、ポリエステル
(A)およびポリエステル(B)以外のポリエステルを
配合しても構わない。本発明のフィルム厚みは、通常
0.5〜7μm、好ましくは0.8〜5μm、さらに好
ましくは1.0〜4μmである。フィルム厚みが薄くな
れば、熱伝導距離が短縮され、穿孔時に必要な熱エネル
ギーも減少するため、穿孔性が向上して印刷時の解像度
や印刷品位性が向上するが、フィルム厚みが0.5μm
未満では、フィルムの剛性が低下し、フィルムの搬送性
が悪化し、印刷時シワ等が生じたりフィルム破断したり
することがある。フィルム厚みが7μmを超える厚い領
域では、大きな穿孔エネルギーを要することになる。
【0013】なお、本発明においては、必要に応じ、酸
化防止剤、熱安定剤、潤滑剤、帯電防止剤、染料、顔料
等の添加剤をフィルム中に配合してもよい。上記の添加
剤の配合方法は、特に限定されず、例えば、添加剤とポ
リエステルチップとを直接ブレンドする方法、添加剤を
予めポリエステル中に高濃度に配合したマスターバッチ
チップを得、それを再度ポリエステルにブレンドする、
いわゆるマスターバッチ法などを採用することができ
る。
【0014】本発明におけるフィルムのガラス転移温度
は、30℃以上、好ましくは40℃以上、さらに好まし
くは50℃以上である。ガラス転移温度が30℃未満で
は、耐熱寸法安定性が悪化して、フィルム搬送、マスタ
ーフィルム保管中のカール、局部タルミが発生し、印刷
画像の階調性が劣るようになり好ましくない。また、本
発明のフィルムの融点は、通常100〜230℃、好ま
しくは110〜220℃、さらに好ましくは110〜2
10℃の範囲である。フィルムの融点が230℃より高
い場合は、穿孔感度が劣る傾向があり、フィルムの融点
が100℃未満の場合は、フイルムの耐熱寸法安定性の
悪化する傾向があり、その結果、原紙を製造する工程や
原紙の保存中にカールが発生したり、印刷画像の階調性
が劣ることがある。
【0015】本発明のフィルムは、フィルム製造時の巻
き上げ工程、フィルムマスター作成時のコーテング、お
よび印刷時の作業性を向上させたり、あるいは、サーマ
ルヘッドとフィルムとの融着を防止するため、フィルム
に適度な滑り性を付与することが好ましい。具体的に
は、表面を適度に粗面化するためにフィルムに、例えば
平均粒径0.05〜2.0μmの微粒子を0.01〜
2.0重量%、好ましくは0.1〜1.5重量%フィル
ム中に配合する。
【0016】フィルム中に配合する微粒子の例として、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫
酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸リチウム、リ
ン酸マグネシウム、フッ化リチウム、酸化アルミニウ
ム、酸化珪素、酸化チタン、カオリン、タルク、カーボ
ンブラック、窒化ケイ素、窒化ホウ素、および特公昭5
9−5216号公報に記載されているような架橋高分子
微粉体を挙げることができるが、これらに限定されるも
のではない。
【0017】この際、配合する微粒子は、単成分でもよ
く、また、2成分以上を同時に用いてもよい。2成分以
上用いる場合は、それらの全体の平均粒径および含有量
が上記した範囲内にあることが好ましい。平均粒径が
0.05μm未満であったり、微粒子の含有量が0.0
1重量%未満である場合は、フィルム表面の粗面化が不
足し、十分に効果が得られないことがある。また平均粒
径が2.0μmを超える場合や含有量が2.0重量%を
超える場合には、フィルム表面の粗面化の度合いが大き
過ぎて熱伝達にムラが生じ、穿孔が不均一となり、解像
度が劣ったり、印字品位性が損なったりすることがあ
る。
【0018】原料ポリエステルに対する前記各粒子の配
合方法は、特に限定されないが、例えば、ポリエステル
の重合工程に各粒子を添加する方法または原料ポリエス
テルと各粒子を溶融混練する方法などが好適である。本
発明のフイルムは、作業性、印刷時の解像度、印字品位
性などの特性を高度に満足させるため、中心線平均粗さ
(Ra)が0.01〜0.20μmの範囲であることが
好ましく、0.02〜0.15μmの範囲であることが
さらに好ましい。Raが0.01μm未満の場合は、フ
イルムの巻き取り時にフイルムにシワが入りやすくなる
傾向があり、また、Raが0.20μmを超える場合
は、フイルム表面の平面性が損なわれ、熱伝達にムラが
生じ、穿孔が不均一となり、解像度が劣り、印字品位性
が損なわれる傾向がある。
【0019】次に、本発明のフイルムの製造方法につい
て説明する。ポリエステル(A)とポリエステル(B)
とを供給する方法は、予めベント付き二軸押出機等の押
出機にて溶融混合して原料ポリマーとした後、フィルム
製膜装置に付属している溶融押出装置に供給する方法
や、ポリエステル(A)とポリエステル(B)とをブレ
ンドして供給する方法などが挙げられる。
【0020】本発明においては、まず、ベント付きの二
軸押出機にてポリエステル(A)とポリエステル(B)
とを溶融混合してチップ状の原料ポリマーを製造し、エ
クストルーダーに代表される周知の溶融押出装置に原料
ポリマーを供給し、当該ポリマーの融点以上の温度に加
熱して溶融する。次いで、スリット状のダイから溶融ポ
リマーを押し出し、回転冷却ドラム上でガラス転移温度
以下の温度になるように急冷固化し、実質的に非晶状態
の未配向シートを得る。この場合、シートの平面性を向
上させるため、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高
めることが好ましく、本発明においては静電印加密着法
および/または液体塗布密着法が好ましく採用される。
【0021】本発明においては、上記のようにして得ら
れた未延伸シートを2軸方向に延伸してフイルム化す
る。具体的には、まず、ロールまたはテンター方式の延
伸機により、前記未延伸シートを一方向に延伸する。こ
の一段目において、延伸温度は、通常40〜120℃、
好ましくは50〜100℃、延伸倍率は、通常3.0〜
7倍、好ましくは3.5〜7倍とする。次に、テンター
方式の延伸機により、一段目と直交する方向に延伸す
る。この二段目において、延伸温度は、通常20〜10
0℃、好ましくは25〜90℃、延伸倍率は、通常3.
0〜7倍、好ましくは3.5〜7倍、さらに好ましくは
4.0〜7倍とする。
【0022】一方向の延伸を2段階以上で行う方法も採
用することができるが、その場合も最終的な延伸倍率が
上記した範囲に入ることが好ましい。また、前記未延伸
シートを面積倍率が10〜40倍になるように同時二軸
延伸することも可能である。得られたフイルムの熱処理
は、任意に行うことができ、また、必要に応じ、熱処理
を行う前または後に再度縦および/または横方向に延伸
してもよい。
【0023】本発明においては、前記した熱収縮特性を
有するフイルムを得るため、延伸倍率を面積倍率として
15倍以上とし、延伸後の熱処理を実質的に行わない
か、または、熱処理を行う場合は次の条件を採用するの
が好ましい。すなわち、熱処理温度は、通常110℃以
下、好ましくは90℃以下とし、熱処理時間は1秒から
5分間とする。そして、定長下または30%以内の伸長
下のフイルムについて熱処理を施す。
【0024】本発明のフイルムは、常法に従い、公知の
接着剤によって所定の多孔性薄葉紙をラミネートされた
り、あるいはポリエステルフィルム単体で、優れた熱穿
孔性を有しかつ印刷時の解像度および階調性に優れた感
熱孔版印刷用原紙とすることができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。なお、本発明で使用
した物性測定法は以下のとおりである。
【0026】(1)微粒子の平均粒径 遠心沈降式粒度分布測定装置((株)島津製作所製「S
A−CP3型」)を使用し、ストークスの抵抗則に基づ
く沈降法によって粒子の大きさを測定した。測定により
得られた粒子の等価球形分布における積算(体積基準)
50%の値を平均粒径とした。なお、粒度分布値(r)
は下記式から算出した。
【0027】
【数1】粒度分布値(r)=d25/d75 (上記式中、d25、d75は、粒子群の積算体積を大粒子
側から計測し、それぞれの総体積の25%、75%に相
当する粒径(μm)を示す)
【0028】(2)融点(Tm)およびガラス転移温度
(Tg) パーキンエルマー製示差走査カロリーメーターDSC7
型を用いて測定した。DSC測定条件は以下のとおりで
ある。すなわち、試料フィルム6mgをDSC装置にセ
ットし、300℃の温度で5分間溶融保持した後、液体
窒素にて急冷した。急冷試料を0℃より10℃/分の速
度で昇温し、ガラス転移温度(Tg)および融点(T
m)を検知した。
【0029】(3)感熱孔版印刷原紙実用特性(感度) フイルムに和紙をラミネートとして作製した感熱孔版印
刷原紙原紙に、サーマルヘッドにより、印加エネルギー
0.09mJおよび0.12mJにて文字画像および1
6段階の階調画像を製版した。製版された原紙のフイル
ム側から顕微鏡で階調画像部の穿孔状態を観察して次の
4段階に分けて評価した。
【0030】
【表1】 ──────────────────────────────────── ◎ … 所定の穿孔が確実に行われ、穿孔の大きさも十分であり非常に良好 ○ … 所定の穿孔がほぼ確実に行われ、穿孔の大きさも十分であり良好 △ … 稀に所定の穿孔が得られない部分や穿孔の大きさが不十分な部分があ る × … 所定の穿孔が得られない部分が数多くあり、穿孔の大きさも不十分で あり、実用上支障がある ────────────────────────────────────
【0031】(9)感熱孔版印刷原紙実用特性(印字品
位性) 感度測定で得た製版原紙を使用し、印刷機(理想科学工
業(株)製「リソグラフAP7200」)によって実際
に印刷し、得られた文字、画像について、次の4段階に
分けて評価した。
【0032】
【表2】 ───────────────────────────────── ◎ … 濃度のムラ、滲みが全くなく、鮮明に印字でき、非常に良好 ○ … 濃度のムラ、滲みがなく、鮮明に印字でき、良好 △ … 僅かに濃淡のムラ、滲みが認められ、やや鮮明さに欠ける × … 濃淡のムラ、滲み、かすれが明らかに出ている ─────────────────────────────────
【0033】実施例1 (ポリエステル(A)の製造方法)テレフタル酸ジメチ
ル100重量部、エチレングリコール67部、1,4−
シクロヘキサンジメタノール33重量部、テトラブチル
チタネート0.005重量%を反応器にとり、反応開始
温度を150℃とし、メタノールの留出とともに反応温
度を徐々に上昇させ、3時間後に210℃とした。4時
間後、実質的にエステル交換反応を終了したこの反応混
合物に、テトラブチルチタネート0.005重量%を加
えて重縮合反応を行った。この時、温度は220℃から
徐々に昇温して250℃とした。一方、圧力は常圧より
徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開
始後、5時間を得た時点で反応を停止し、窒素加圧下ポ
リマーを吹出させ共重合ポリエステルを得た。
【0034】(ポリエステル(B)の製造方法)テレフ
タル酸ジメチル100重量部、エチレングリコール33
部、1,4−ブタンジオール24重量部、、テトラブチ
ルチタネート0.005重量%を反応器にとり、反応開
始温度を150℃とし、メタノールの留出とともに反応
温度を徐々に上昇させ、3時間後に210℃とした。4
時間後、実質的にエステル交換反応を終了したこの反応
混合物に、テトラブチルチタネート0.005重量%を
加えて重縮合反応を行った。この時、温度は220℃か
ら徐々に昇温して280℃とした。一方、圧力は常圧よ
り徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応
開始後、5時間を得た時点で反応を停止し、窒素加圧下
ポリマーを吹出させ共重合ポリエステルを得た。
【0035】(原料ポリマーの製造方法)ポリエステル
(A)50重量部、ポリエステル(B)50重量部、粒
子径1.2μmの単分散球状シリカ0.8重量部をブレ
ンドし、265℃に設定したベント付き二軸押出機を用
いて、チップ状の原料ポリマーを製造した。
【0036】(ポリエステルフィルムの製造)原料ポリ
マーを265℃に設定した押出機よりシート状に押出
し、表面温度を20℃に設定した回転冷却ドラムで静電
印加冷却法を利用して急冷固化させ、厚み45μmの実
質的に非晶質のシートを得た。得られたシートを縦方向
に65℃で3.5倍、横方向に70℃で4、0倍に延伸
し、さらに80℃で6秒間熱処理を施し、厚み3.0μ
mの二軸配向フィルムを製造した。次に、得られたフィ
ルムのサーマルヘッドに接触する側に熱有着防止層とし
てアクリルシリコンを0.1g/m2 コートして感熱孔
版用フイルムとし、謄写印刷を行った。
【0037】実施例2〜8、比較例1〜5 実施例1において、ポリエステル(A)とポリエステル
(B)の構成と配合比を下記表1および2に示すように
変更した以外は、実施例1の製造と同様の方法で感熱孔
版印刷用原紙を作成し、謄写印刷を行った。得られた評
価結果をまとめて表1および2に示す。なお、表1およ
び2中の成分比の単位は、何れもモル%である。
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、感熱孔版印刷原紙用フ
イルムとした際の耐熱寸法安定性に優れ、かつ少量の熱
量でも高度な穿孔感度が得られる優れた感熱孔版印刷用
フィルムおよび感熱孔版印刷原紙を得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリコール成分の10モル%以上が1,
    4−シクロヘキサンジメタノールからなるポリエステル
    (A)と、グリコール成分の20モル%以上が1,4−
    ブタンジオールからなるポリエステル(B)との混合物
    からなる、厚み0.5〜7μmの二軸延伸フィルムであ
    って、当該フィルムのガラス転移点温度が30℃以上で
    あることを特徴とする感熱孔版印刷用フィルム。
  2. 【請求項2】 ポリエステル(A)とポリエステル
    (B)との配合比(A/B)が0.1〜9.0の範囲で
    あることを特徴とする請求項1記載の感熱孔版印刷用フ
    ィルム。
  3. 【請求項3】 実質的に請求項1または2に記載のフィ
    ルム単体のみからなることを特徴とする支持体レス感熱
    孔版印刷原紙。
JP12448398A 1998-05-07 1998-05-07 感熱孔版印刷原紙用フイルムおよび支持体レス感熱孔版印刷原紙 Pending JPH11314473A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003039844A (ja) * 2001-08-02 2003-02-13 Duplo Seiko Corp 感熱性孔版印刷用版材とその製造方法および製造装置、ならびに孔版印刷機
JP2008207442A (ja) * 2007-02-26 2008-09-11 Mitsubishi Plastics Ind Ltd ペーパーレス感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルム

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