JPH11307825A - 熱電モジュール及びその製造方法 - Google Patents

熱電モジュール及びその製造方法

Info

Publication number
JPH11307825A
JPH11307825A JP10111200A JP11120098A JPH11307825A JP H11307825 A JPH11307825 A JP H11307825A JP 10111200 A JP10111200 A JP 10111200A JP 11120098 A JP11120098 A JP 11120098A JP H11307825 A JPH11307825 A JP H11307825A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoelectric
thermoelectric module
electrodes
electrode
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10111200A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiko Onoe
勝彦 尾上
Toshiharu Hoshi
星  俊治
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP10111200A priority Critical patent/JPH11307825A/ja
Publication of JPH11307825A publication Critical patent/JPH11307825A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱応力による破壊及び変形を発生させること
なく、熱電素子及び電極を保護して素子の損壊及び電極
間の短絡を防止することができる熱電モジュール及びそ
の製造方法を提供する。 【解決手段】 絶縁板1の上に、印刷によりCuからな
る下部電極3bが形成されている。また、各下部電極3
bには1対のp型熱電素子4a及びn型熱電素子4bが
はんだにより接合されており、隣接するp型熱電素子4
a及びn型熱電素子4bであって、隣接する下部電極3
b上に接合されたn型熱電素子4bとp型熱電素子4a
とは、夫々、その上端面がCuからなる薄板状の上部電
極3aにはんだ接合されている。更にまた、絶縁板1と
の間で熱電素子4a及び4bを挟むように、保護板13
が配置されており、この保護板13は固定部材12によ
り絶縁板1に固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱電発電及び熱電冷
却等に使用される熱電モジュール及びその製造方法に関
し、特に、所謂スケルトンタイプの熱電モジュールであ
って、熱応力による破壊及び変形の発生を防止すること
ができる熱電モジュール及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5(a)は従来のセラミックスサンド
イッチタイプの熱電モジュールの構造を示す斜視図であ
り、図5(b)はその一部を拡大して示す断面図であ
る。放熱側セラミックス基板31bの上にCuからなる
複数枚の薄板状の下部電極33bが接合されている。ま
た、各下部電極33b上には1対のp型熱電素子34a
及びn型熱電素子34bがハンダ接合されている。更
に、隣接するp型熱電素子34a及びn型熱電素子34
bであって、隣接する下部電極33b上に接合されたn
型熱電素子34bとp型熱電素子34aとは、夫々、そ
の上端面同士がCuからなる薄板状の上部電極33aに
はんだ接合されている。このようにして、p型熱電素子
34aとn型熱電素子34bとが下部電極33b及び上
部電極33aを介して交互に直列に接続されている。
【0003】更にまた、上部電極33a上には吸熱側セ
ラミックス基板31aが接合されている。更にまた、直
列に配置された両端の熱電素子が接合されている上部電
極33a又は下部電極33bは、電源(図示せず)に接
続されたリード線37a及び37bが接続されている。
このようにして、熱電モジュール35が構成されてい
る。このように、図5(a)及び図5(b)に示す熱電
モジュール35aは、熱電素子34a及び34bが基板
31a及び31bにより挟まれた形状である。
【0004】熱電モジュール35aは、例えば、冷却装
置として利用される。図6に示すように、熱電モジュー
ル35aの吸熱側セラミックス基板31a側にOリング
48を介してジャケット49を配設する。このジャケッ
ト49の側壁には、冷媒供給口49a及び冷媒排出口4
9bが設けられており、冷却庫(図示せず)等を冷却す
るための冷媒50が冷媒供給口49aを介して冷却ジャ
ケット49の内部に供給されると共に、冷媒排出口49
bを介して排出されることにより、冷媒50が循環する
ようになっている。
【0005】同様に、放熱側セラミックス基板31b側
にも、Oリング38を介して冷却ジャケット39を配設
する。この冷却ジャケット39の側壁には、冷媒供給口
39a及び冷媒排出口39bが設けられており、放熱側
セラミックス基板31bを冷却するための冷媒40が冷
媒供給口39aを介して冷却ジャケット39の内部に供
給されると共に、冷媒排出口39bを介して排出される
ことにより、冷媒40が循環するようになっている。
【0006】このように構成された冷却装置において
は、熱電モジュール35aのリード線37a側からリー
ド線37b側に向かって通電すると、直列に接続された
全ての熱電素子34a及び34bに電流が通流する。こ
のとき、全ての熱電素子34a及び34bは通電方向に
対して放熱側が下部電極33bに接合されており、吸熱
側が上部電極33aに接合されているので、吸熱側セラ
ミックス基板31aから熱が吸収されると共に、下部電
極33b側で熱が発生して放熱側セラミックス基板31
bから放熱される。そして、冷却ジャケット39内を循
環する冷媒40によって、放熱側セラミックス基板31
bからの放熱が促進される。従って、吸熱側セラミック
ス基板31aに接触している場所だけでなく、吸熱側セ
ラミックス基板31aにより冷媒50が冷却されて、こ
の冷媒50が循環されている冷却庫内を冷却することが
できる。
【0007】なお、図5(a)及び図5(b)に示すセ
ラミックスサンドイッチタイプの熱電モジュール35a
は、上部電極33a及び下部電極33bが基板31a及
び31bで保護されているので、隣接する電極間が完全
に絶縁されていると共に、取り扱いの際に熱電素子34
a及び34b並びに上部電極33a等が損傷を受けるこ
とがない。
【0008】また、図7(a)は従来のスケルトンタイ
プの熱電モジュールの構造を示す斜視図であり、図7
(b)はその一部を拡大して示す断面図である。図7
(a)及び図7(b)に示す熱電モジュールにおいて、
図5(a)及び図5(b)に示す熱電モジュールと異な
る点は、上部電極33aの上面に吸熱側セラミックス基
板31aが配置されていない点のみである。従って、図
7(a)及び図7(b)において、図5(a)及び図5
(b)に示すものと同一物には同一符号を付して、その
詳細な説明は省略する。図7(a)及び図7(b)に示
すように、この熱電モジュール35bは上部電極33a
が基板等に保護されておらず、露出している。
【0009】このように構成されたスケルトンタイプの
熱電モジュール35bにおいても、サンドイッチタイプ
の熱電モジュール35aと同様に、熱電素子34a及び
34bは通電方向に対して吸熱側が上部電極33aに接
合されており、放熱側が下部電極33bに接合されてい
るので、放熱側セラミックス基板31b側から熱が発生
すると共に、上部電極33a側で熱が吸収して冷却され
るようになっている。
【0010】なお、スケルトンタイプの熱電モジュール
35aは、下部電極33bのみが放熱側セラミックス基
板31bに固定されており、上部電極33aは基板等に
固定されていないので、熱応力を低く保持することがで
き、破壊しにくいという利点がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
セラミックスサンドイッチタイプの熱電モジュール35
aは、上部電極33a及び下部電極33bが吸熱側セラ
ミックス基板31a及び放熱側セラミックス基板31b
に接合された構造であるので、熱応力が大きくなり、そ
の使用時に熱電モジュール35aの破壊(断線)及び変
形が発生しやすいという問題点がある。また、図5に示
す熱電モジュール35aを図6に示す冷却装置に使用し
た場合に、熱電モジュール35aに変形が生じると、上
部電極が湾曲した形状(上部電極41a)となり、Oリ
ングが極めて劣化しやすいものとなる。
【0012】一方、スケルトンタイプの熱電モジュール
35bは、上面に基板等が配置されていないので、図6
に示すように、吸熱側にジャケット49を取り付け、液
状の冷媒50を循環させて冷却庫内等を冷却することが
できない。また、強度が低い熱電素子34a及び34b
並びに上部電極33aが基板等により保護されておら
ず、露出しているので、熱電素子34a及び34bが損
傷を受けやすいという問題点がある。更に、上部電極3
3aが露出しているので、隣接する上部電極33a間に
導電部材が配置されると、短絡する虞がある。従って、
上部電極33a間を絶縁するための対策が必要となる。
【0013】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、熱応力による破壊及び変形を発生させるこ
となく、熱電素子及び電極を保護して素子の損壊及び電
極間の短絡を防止することができる熱電モジュール及び
その製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る熱電モジュ
ールは、絶縁性基板と、この絶縁性基板上に印刷又は接
合により設けられた複数個の第1電極と、対となって前
記各第1電極上にその各1端が接合された複数個の熱電
素子と、隣接する前記熱電素子であって隣接する前記第
1電極上に接合された各対の熱電素子の他端に夫々接合
された複数個の第2電極と、前記絶縁性基板との間で前
記熱電素子を挟むように配置された絶縁性保護板と、こ
の保護板を前記絶縁性基板に固定する固定部材と、を有
することを特徴とする。
【0015】前記固定部材は棒状をなし、その両端では
んだ又は接着剤により前記絶縁性基板及び前記保護板に
固定されているものとすることができる。また、前記固
定部材は両端部にねじが形成されていて、このねじを前
記絶縁性基板及び前記保護板の螺孔に螺合することによ
り固定されていてもよい。更に、前記固定部材はペルチ
ェ素子であってもよい。
【0016】本発明に係る熱電モジュールの製造方法
は、印刷又は接合により表面に複数個の第1電極が設け
られた絶縁性基板と、表面に複数個の第2電極が仮止め
された仮基板とを、前記第1電極と前記第2電極とを対
向させて配置し、対となる熱電素子の各1端を前記各第
1電極に接合すると共に、隣接する前記熱電素子であっ
て隣接する前記第1電極に接合される各対の熱電素子の
他端を前記各第2電極に接合する工程と、前記仮基板を
除去する工程と、絶縁性保護板を前記絶縁性基板との間
で前記熱電素子を挟むように配置し、固定部材により前
記保護板を前記絶縁性基板に固定する工程と、を有する
ことを特徴とする。
【0017】本発明においては、絶縁性基板上に印刷又
は接着により第1電極が設けられているが、絶縁性保護
板は絶縁性基板に固定されており第2電極と絶縁性保護
板とは接合されていないので、熱応力を低く保持するこ
とができ、熱電モジュールを使用した際に破壊及び変形
の発生を防止することができる。また、本発明において
は、第1及び第2電極並びに熱電素子が絶縁性基板及び
保護板により保護されているので、隣接する電極間が完
全に絶縁されていると共に、取り扱いの際に熱電素子及
び電極が損傷を受けることを防止することができる。従
って、熱電モジュールの取り扱い性をより一層向上させ
ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例に係る熱電
モジュールについて、添付の図面を参照して具体的に説
明する。図1は本発明の実施例に係る熱電モジュールを
示す断面図である。図1に示すように、アルミナからな
る絶縁板(絶縁性基板)1の上に、印刷等によりCuか
らなる下部電極(第1電極)3bが形成されている。ま
た、各下部電極3bには1対のp型熱電素子4a及びn
型熱電素子4bがはんだにより接合されている。更に、
隣接するp型熱電素子4a及びn型熱電素子4bであっ
て、隣接する下部電極3b上に接合されたn型熱電素子
4bとp型熱電素子4aとは、夫々、その上端面がCu
からなる薄板状の上部電極(第2電極)3aにはんだ接
合されている。このようにして、p型熱電素子4aとn
型熱電素子4bとが下部電極3b及び上部電極3aを介
して交互に直列に接続されている。
【0019】更にまた、上部電極3aの上には、上部電
極3aを覆う形状及び寸法を有する絶縁性保護板13が
配置され、この保護板13と絶縁板1との間には、固定
部材12が介装されている。固定部材12は片端面が保
護板13の中央部にはんだ接合されていると共に、他端
面が絶縁板1の中央部にはんだ接合されている。なお、
保護板13の上部電極3a側の表面には、絶縁性を有す
ると共に高温伝導性が優れたシリコーングリース11が
塗布されている。このように、保護板13と絶縁板1と
が固定されており、上部電極3aと保護板13とは接合
されていない。更にまた、直列に接続された両端の熱電
素子が接合されている上部電極3a又は下部電極3bに
は、電源(図示せず)に接続されたリード線(図示せ
ず)が接続されている。
【0020】このように構成された熱電モジュール5に
おいては、リード線を介して通電すると、直列に接続さ
れた全ての熱電素子4a及び4bに電流が通流する。こ
のとき、全ての熱電素子4a及び4bは通電方向に対す
る放熱側及び吸熱側が同一方向になるように配列されて
いるので、例えば、絶縁板1から熱が吸収されると共
に、上部電極3a側で熱が発生して保護板13側から放
熱される。
【0021】熱電モジュール5の製造方法について、以
下に説明する。図2(a)乃至図2(e)は本実施例に
おいて使用される熱電素子の製造方法を工程順に示す模
式図であり、図3(a)及び図3(b)は本実施例にお
いて使用される電極の製造方法を工程順に示す平面図で
ある。また、図4(a)乃至図4(c)は本実施例に係
る熱電モジュールの組立方法を示す断面図である。
【0022】先ず、図2(a)に示すように、p型熱電
材料を液体化してこれを急冷することにより、熱電材料
からなる薄膜(又は粉末)を作製し、この薄膜に対して
ホットプレスにより圧力を印加して円柱状成形体14を
得る。次に、図2(b)に示すように、円柱状成形体1
4を例えば1.6mmの厚さに切断することにより、複
数枚の円板状成形体14aを得る。次いで、図2(c)
に示すように、円板状成形体14aをNiメッキ用の処
理液15を貯留するメッキ漕16に浸漬して、図2
(d)に示すメッキ体14bを得る。その後、図2
(e)に示すように、メッキ体14bを1辺が例えば
1.4mmの四角柱形状となるように切断して、p型熱
電素子4aを得る。また、n型熱電材料を使用して、同
様に処理することにより、n型熱電素子4bを作製す
る。
【0023】一方、図3(a)に示すように、Al23
からなり1辺が例えば40mmである矩形の絶縁板1を
準備する。次に、図3(b)に示すように、絶縁板1の
表面にCuを選択的に印刷することにより、Cuからな
る下部電極3bを形成する。本発明においては、他に、
ダイレクトボンディングカッパーアルミナ(DBCアル
ミナ)基板、Al23からなる絶縁板の表面にMo−M
n系合金をメタライズした基板、又はアルマイト処理さ
れたアルミニウム基板の表面に、エポキシ樹脂等により
Cu電極板を接着した基板等を使用することができる。
【0024】次いで、図4(a)に示すように、仮基板
17の表面上にCuからなる上部電極3aを接着剤18
により仮止めする。その後、上部電極3a及び下部電極
3b上の所定の位置にクリームはんだ19を塗布し、下
部電極3b上の所定の位置に全てのp型熱電材料4a及
びn型熱電材料4bを配置する。その後、上部電極3a
が仮止めされた仮基板17を、上部電極3aの表面に塗
布したクリームはんだ19とp型熱電材料4a及びn型
熱電材料4bとが整合するように熱電材料4a及び4b
上に配置する。その後、これらをリフロー炉に投入して
熱処理することにより、電極3a及び3bと熱電材料4
a及び4bとをはんだ付けする。その後、図4(b)に
示すように、仮止めした上部電極3aから仮基板17を
除去する。
【0025】その後、図4(c)に示すように、両端面
にCu層(図示せず)を有する固定部材12及び上部電
極3aを覆う形状及び寸法を有する保護板13を準備す
る。保護板13の表面には、予め、絶縁性を有すると共
に高温伝導性が優れたシリコーングリース11等を塗布
しておく。その後、固定部材12の両端面にクリームは
んだ19よりも低融点のはんだ(図示せず)を塗布し
て、絶縁板1と保護板13との間に配置し、固定部材1
2の片端面を絶縁板1の中央部にはんだ接合すると共
に、固定部材12の他端面を保護板13の中央部にはん
だ接合する。これにより、図1に示す熱電モジュール5
が得られる。
【0026】本実施例に係る熱電モジュール5は、スケ
ルトンタイプの熱電モジュールと同様に、下部電極3b
が絶縁板1に印刷又は接合されており、上部電極3aは
保護板13に固定(接合)されていないので、熱応力を
低く保持することができ、破壊及び変形の発生を防止す
ることができる。また、本実施例においては、保護板1
3を有するので、その表面に液状の冷媒等を通流させる
冷却装置等に適用することができる。この場合において
も、保護板13等が熱応力により変形することがないの
で、冷媒が循環する冷却ジャケットと保護板13との間
に配置されたOリングが劣化することがない。
【0027】更に、本実施例においては、サンドイッチ
タイプの熱電モジュールと同様に、上部電極3a及び下
部電極3b並びにp型熱電素子4a及びn型熱電素子4
bが絶縁板1及び保護板13により保護されているの
で、隣接する電極間が完全に絶縁されていると共に、取
り扱いの際に熱電素子4a及び4b並びに電極3a及び
3bが損傷を受けることを防止することができる。
【0028】なお、上述の実施例においては、固定部材
12と絶縁板1及び保護板13とをはんだにより接合し
たが、本発明においては、接着剤及びねじ等の固定具を
使用して接合してもよい。また、固定部材12の数及び
接合する箇所は特に限定するものではなく、熱応力が低
減されるように選択することができる。
【0029】また、本発明においては、固定部材12と
して、熱伝導が小さい材料、例えば、アルミナ等を使用
することができ、弾性を有し、応力緩和する樹脂等を使
用してもよい。更に、固定部材の断面形状としては、角
形、丸形、十字形等の形状の棒を使用することができ、
端部が膨らんだ形状であってもよい。
【0030】更に、本発明においては、固定部材とし
て、上部電極、下部電極及び熱電素子からなるペルチェ
素子を使用してもよい。この固定用ペルチェ素子は、他
の熱電素子と共に直列接続体を構成してもよいし、他の
熱電素子に接続されていないものでもよい。いずれにし
ても、絶縁性基板と絶縁性保護板の双方に接合された固
定用ペルチェ素子を固定部材とすることにより、特別な
固定部材を準備する必要がないため、製造工程を簡略化
することができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例に係る熱電モジュール
について、耐久性試験及び機械的強度試験を実施した試
験結果について、その比較例による試験結果と比較して
具体的に説明する。
【0032】先ず、図5に示すサンドイッチタイプの熱
電モジュール、図7に示すスケルトンタイプの熱電モジ
ュール及び図1に示す本実施例の熱電モジュールを作製
した。次に、これらの熱電モジュールに対して、0.5
時間の通電及び0.5時間の停電を1サイクルとして、
5000サイクルの通電−停電処理を施し、断線の発生
を調査することにより、耐久性を評価した。なお、電流
は熱電モジュールに通電することができる最大の電流と
し、放熱側の温度は300Kとした。
【0033】また、地上2mの位置から熱電モジュール
を落下させて、破壊の有無を調査することにより、熱電
モジュールの機械的強度を評価した。これらの耐久性試
験及び機械的強度試験の評価結果を下記表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】上記表1に示すように、実施例No.1は
耐久性及び機械的強度が優れたものになった。一方、比
較例No.2のサンドイッチタイプの熱電モジュール
は、上部電極及び下部電極が共に基板に接合されている
ので、熱応力が高くなって耐久性試験により断線した。
比較例No.3のスケルトンタイプの熱電モジュール
は、電極及び熱電素子が保護されておらず、露出してい
るので、落下試験により熱電素子が欠落した。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
上部電極(第2電極)は保護板に固定されていないの
で、熱応力を低く保持することができ、熱電モジュール
を使用した際に破壊及び変形の発生を防止することがで
きる。また、本発明によれば、電極及び熱電素子が絶縁
性基板及び保護板により保護されているので、隣接する
電極間が完全に絶縁されていると共に、取り扱いの際に
熱電素子及び電極が損傷を受けることを防止することが
でき、取り扱い性をより一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る熱電モジュールを示す
断面図である。
【図2】 (a)乃至(e)は本実施例において使用さ
れる熱電素子の製造方法を工程順に示す模式図である。
【図3】 (a)及び(b)は本実施例において使用さ
れる電極の製造方法を工程順に示す平面図である。
【図4】 (a)乃至(c)は本実施例に係る熱電モジ
ュールの組立方法を示す断面図である。
【図5】 (a)は従来の熱電モジュールの構造を示す
斜視図であり、(b)はその一部を拡大して示す断面図
である。
【図6】 熱電モジュールを使用した冷却装置を示す断
面図である。
【図7】 (a)は従来の他の熱電モジュールの構造を
示す斜視図であり、(b)はその一部を拡大して示す断
面図である。
【符号の説明】 1;絶縁板、 3a,33a,41a;上部電極、 3
b,33b;下部電極、 4a,34a;p型熱電素
子、 4b,34b;n型熱電素子、 5,35a,3
5b;熱電モジュール、 12;固定部材、 13;保
護板、 14;円柱状成形体、 14a;円板状成形
体、 14b;メッキ体、 15;処理液、16;メッ
キ漕、 17;仮基板、 18;接着剤、 19;クリ
ームはんだ、 31a,31b;セラミックス基板、
32;Cu電極、 37a,37b;リード線、 3
8,48;Oリング、 39,49;ジャケット、 4
0,50;冷媒

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性基板と、この絶縁性基板上に印刷
    又は接合により設けられた複数個の第1電極と、対とな
    って前記各第1電極上にその各1端が接合された複数個
    の熱電素子と、隣接する前記熱電素子であって隣接する
    前記第1電極上に接合された各対の熱電素子の他端に夫
    々接合された複数個の第2電極と、前記絶縁性基板との
    間で前記熱電素子を挟むように配置された絶縁性保護板
    と、この保護板を前記絶縁性基板に固定する固定部材
    と、を有することを特徴とする熱電モジュール。
  2. 【請求項2】 前記固定部材は棒状をなし、その両端で
    はんだにより前記絶縁性基板及び前記保護板に固定され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の熱電モジュー
    ル。
  3. 【請求項3】 前記固定部材は棒状をなし、その両端で
    接着剤により前記絶縁性基板及び前記保護板に固定され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の熱電モジュー
    ル。
  4. 【請求項4】 前記固定部材は両端部にねじが形成され
    ていて、このねじを前記絶縁性基板及び前記保護板の螺
    孔に螺合することにより固定されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の熱電モジュール。
  5. 【請求項5】 前記固定部材はペルチェ素子であること
    を特徴とする請求項1に記載の熱電モジュール。
  6. 【請求項6】 印刷又は接合により表面に複数個の第1
    電極が設けられた絶縁性基板と、表面に複数個の第2電
    極が仮止めされた仮基板とを、前記第1電極と前記第2
    電極とを対向させて配置し、対となる熱電素子の各1端
    を前記各第1電極に接合すると共に、隣接する前記熱電
    素子であって隣接する前記第1電極に接合される各対の
    熱電素子の他端を前記各第2電極に接合する工程と、前
    記仮基板を除去する工程と、絶縁性保護板を前記絶縁性
    基板との間で前記熱電素子を挟むように配置し、固定部
    材により前記保護板を前記絶縁性基板に固定する工程
    と、を有することを特徴とする熱電モジュールの製造方
    法。
JP10111200A 1998-04-21 1998-04-21 熱電モジュール及びその製造方法 Pending JPH11307825A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10111200A JPH11307825A (ja) 1998-04-21 1998-04-21 熱電モジュール及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10111200A JPH11307825A (ja) 1998-04-21 1998-04-21 熱電モジュール及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11307825A true JPH11307825A (ja) 1999-11-05

Family

ID=14555050

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10111200A Pending JPH11307825A (ja) 1998-04-21 1998-04-21 熱電モジュール及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11307825A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002021608A1 (fr) * 2000-09-04 2002-03-14 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. Thermocouple
EP3544068A1 (en) * 2018-03-21 2019-09-25 RMT Limited Method of production of thermoelectric micro-coolers
CN111129277A (zh) * 2019-12-27 2020-05-08 湖北赛格瑞新能源科技有限公司 一种无基板的碲化铋基半导体热电器件及其制备方法
CN112599653A (zh) * 2020-12-04 2021-04-02 杭州大和热磁电子有限公司 一种适于冷热交变的热电模块及其制作方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002021608A1 (fr) * 2000-09-04 2002-03-14 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. Thermocouple
EP3544068A1 (en) * 2018-03-21 2019-09-25 RMT Limited Method of production of thermoelectric micro-coolers
CN110299445A (zh) * 2018-03-21 2019-10-01 Rmt有限公司 热电微型致冷器(变体)的生产方法
JP2019169702A (ja) * 2018-03-21 2019-10-03 アールエムティー リミテッド 熱電マイクロ冷却器(変形)を製造する方法
CN111129277A (zh) * 2019-12-27 2020-05-08 湖北赛格瑞新能源科技有限公司 一种无基板的碲化铋基半导体热电器件及其制备方法
CN111129277B (zh) * 2019-12-27 2023-05-30 湖北赛格瑞新能源科技有限公司 一种无基板的碲化铋基半导体热电器件及其制备方法
CN112599653A (zh) * 2020-12-04 2021-04-02 杭州大和热磁电子有限公司 一种适于冷热交变的热电模块及其制作方法
CN112599653B (zh) * 2020-12-04 2023-03-10 杭州大和热磁电子有限公司 一种适于冷热交变的热电模块及其制作方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4768961B2 (ja) 薄膜基板を有する熱電モジュール
US4081825A (en) Conduction-cooled circuit package
KR100343386B1 (ko) 열전달 효율이 향상된 열전 모듈 및 그 제조 방법
JPH0566025B2 (ja)
JP2010109132A (ja) 熱電モジュールを備えたパッケージおよびその製造方法
JP4296881B2 (ja) 熱電変換装置
US4687879A (en) Tiered thermoelectric unit and method of fabricating same
JP2000058930A (ja) 熱電素子およびその製造方法
JP2007035907A (ja) 熱電モジュール
US20120060889A1 (en) Thermoelectric modules and assemblies with stress reducing structure
JPH11307825A (ja) 熱電モジュール及びその製造方法
JP2000349353A (ja) ペルチェモジュールおよびそれを備えた光通信用モジュール
JP4003254B2 (ja) 熱電変換素子及びその製造方法
JP2003282970A (ja) 熱電変換装置及び熱電変換素子、並びにこれらの製造方法
US20210217945A1 (en) Thermoelectric conversion module, and cooling device, temperature measuring device, heat flux sensor, or power generating device including same
JP2004140064A (ja) 熱電素子およびその製造方法
JP3512691B2 (ja) 熱電素子およびその製造方法
JP2000164941A (ja) 熱電変換モジュール
JPH0864876A (ja) サーモモジュール
JP2588502B2 (ja) サーモモジュール
KR102456680B1 (ko) 열전소자
JP3518845B2 (ja) 熱電半導体素子の製造方法
JP3007904U (ja) 熱電池
JPH05275754A (ja) サーモモジュール
JP3536759B2 (ja) 熱電モジュール