JP3788586B2 - パターン検査装置および方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種対象物の外観形状に現れるパターンを検査して欠陥を検出するパターン検査装置に関するものであり、例えば、高精細プリント基板や、リードフレーム、半導体ウェハー、及びそれらのフォトマスク等のパターンを検査して微細な欠陥を検出するパターン検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
高精細プリント基板や、リードフレーム、半導体ウェハー、及びそれらのフォトマスク等のパターンを検査するための方法として、多値画像を使用した比較法がある。この比較法では、欠陥の無い良品のパターンを表す参照画像と被検査物のパターンを表す被検査画像とを画素毎に比較することによって差分マップが作成され、その差分マップに基づき被検査物における欠陥が検出される。したがって、参照画像と被検査画像は、そのダイナミックレンジや明るさ等の画質条件が互いに等しいことが前提となる。
【0003】
しかし、被検査画像等を得るための画像入力手段や、それによる画像入力の際の条件、被検査物であるターゲットサンプル等によっては、画質条件が異なる場合がある。すなわち、被検査画像と参照画像とで濃度ヒストグラムが図7に示すように異なる場合がある。この現象は、ターゲットサンプル等を光学的に撮影する際の照明条件の変動や、電子ビームを照射し2次電子を検出して画像を生成する場合のチャージアップ、ターゲットサンプルの表面状態の相違等によって生じる。
【0004】
このような画質条件の相違を解消する方法として、画像の濃度について線形変換を実施するという方法がある。この濃度の線形変換は、その画像の濃度値域(「濃度レンジ」ともいう)を予め決められた正規化値域(「正規化レンジ」ともいう)に変換するものである。これを参照画像および被検査画像に適用することにより、両画像のコントラストや、明るさ、ダイナミックレンジ等の画質条件を同等のものとすることができる。すなわち、図8(a)に示すように濃度ヒストグラムが互いに異なる被検査画像と参照画像とにつき、それらの濃度レンジRNGobj,RNGrefを同一の正規化レンジRNGnormへと変換することにより(この線形変換は「正規化」と呼ばれる)、図8(b)に示すように両画像の画質条件が互いにほぼ等しいものとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、多値画像を使用した比較法に基づくパターン検査において、比較すべき被検査画像と参照画像との画質条件を上記線形変換により等しくすること(以下「整合化」という)が困難な場合がある。例えば、次のような場合である。
(1)被検査物における欠陥部の画素値が良品画像の濃度レンジ外である場合
(2)プリント基板等における“べたパターン”に代表される画素濃度の均一なパターンが存在する場合
【0006】
まず、上記(1)の場合の例を図9を参照して説明する。この場合、図9(a)に示すように参照画像の濃度レンジは[XRa,XRb]であり、この濃度レンジ[XRa,XRb]が、画像比較の前処理としての上記線形変換により、予め決められた正規化レンジ[Ya,Yb]に変換される。一方、被検査画像の濃度レンジは、欠陥が存在しない良品の場合には[XOa,XOc]であるが、図9の例では上記(1)の場合に該当する欠陥が存在するので、[XOa,XOb]が被検査画像の濃度レンジとなる(例えば異物欠陥が存在するとき、このような濃度レンジとなる)。この濃度レンジ[XOa,XOb]も、同様に、画像比較の前に、上記の正規化レンジ[Ya,Yb]に変換される。しかし、XOb>XOcであることから、図9(b)に示すように、このような正規化(線形変換)によっては、被検査画像と参照画像とを適切に整合化することができない。したがって、このような正規化を施しても、両画像を正確に比較することができない。
【0007】
次に、上記(2)の場合の例を図10を参照して説明する。比較すべき画像の画質が局所的に変動する場合、画像を複数の領域に分割し、領域毎に上記正規化を行うという方法がある。この方法を採用した場合には、画像の或る領域に存在するパターンが“べたパターン”のみの場合がある。この場合、その領域についての濃度ヒストグラムは図10(a)に示すようになり、その領域の濃度レンジは[Xa,Xb]であって狭いものとなる。画像比較の前処理として、この濃度レンジ[Xa,Xb]は、図10(b)に示すように、予め決められた正規化レンジ[Ya,Yb]に変換される。ここで、正規化レンジ[Ya,Yb]は、通常、“べたパターン”のみが存在する領域の濃度レンジ[Xa,Xb]に比べて相当に広いものとなる。このため、その領域については、画像のダイナミックレンジが広くなり、ノイズ領域が拡大される。すなわち、正規化前の画像は、ノイズが少なく欠陥の比較的検出しやすい画像であるにも拘わらず、正規化を行うことにより、欠陥部と非欠陥部(ノイズ領域)との分離が困難になり、欠陥の検出能力が低下する。
【0008】
本発明は、上記問題を解決すべくなされたものであり、多値画像である被検査画像と参照画像とを比較するための前処理として両画像の画質条件を確実に等しくすることにより両画像の正確な比較を可能とする、比較法に基づくパターン検査装置および方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、所定パターンの形成された被検査物を撮影することにより得られる多値画像である被検査画像と、前記所定パターンを表す基準とすべき多値画像である参照画像とを画素毎に比較することにより、前記被検査画像と前記参照画像との差異を示す差分マップを作成し、当該差分マップに基づき前記被検査物における欠陥を検出するパターン検査装置であって、
前記被検査画像の全部または一部の領域と当該領域に位置的に対応する前記参照画像の領域とに着目し、前記被検査画像と前記参照画像とを互いに比較するために両画像の間で合わせるべき濃度範囲の下限値を両画像の着目領域毎に選定すると共に、当該合わせるべき濃度範囲の上限値を両画像の着目領域毎に選定する濃度範囲選定手段と、
前記被検査画像および前記参照画像の着目領域につき選定される前記下限値および前記上限値に基づき前記被検査画像と前記参照画像とを整合化させる濃度変換手段と
を備え、
前記濃度範囲選定手段は、
前記被検査画像と前記参照画像の整合化のために選定すべき濃度範囲の濃度よりも低い濃度の画素の割合を示す値として予め決められた第1の百分率El、および、当該選定すべき濃度範囲の濃度よりも高い濃度の画素の割合を示す値として予め決められた第2の百分率Euに基づき、前記被検査画像および前記参照画像の着目領域における濃度ヒストグラムのEl百分位数を算出すると共に、当該濃度ヒストグラムの(100−Eu)百分位数を算出する百分位数算出手段を含み、
前記百分位数算出手段によって算出された前記被検査画像の着目領域における濃度ヒストグラムのEl百分位数および(100−Eu)百分位数を、前記被検査画像の着目領域についての前記下限値および前記上限値としてそれぞれ選定し、
前記百分位数算出手段によって算出された前記参照画像の着目領域における濃度ヒストグラムのEl百分位数および(100−Eu)百分位数を、前記参照画像の着目領域についての前記下限値および前記上限値としてそれぞれ選定し、
前記濃度変換手段は、前記被検査画像の着目領域につき選定される前記下限値および前記上限値によって定まる濃度範囲が、前記参照画像の着目領域につき選定される前記下限値および前記上限値によって定まる濃度範囲と一致するように、前記被検査画像と前記参照画像の少なくとも一方に対して濃度変換を施すことにより、前記被検査画像と前記参照画像とを整合化させ
前記濃度変換手段によって整合化された後に前記被検査画像と前記参照画像とが画素毎に比較されることにより前記差分マップが作成されることを特徴とする。
【0010】
このような第1の発明によれば、被検査画像と参照画像の整合化のために選定すべき濃度範囲を外れた濃度の画素の割合すなわち濃度ヒストグラムにおいて除外すべき上下端部の割合Eu,Elを与えることで、両画像の着目領域の濃度ヒストグラムにおける下端部に相当する部分と上端部に相当する部分とを除外した濃度レンジが両画像の間で一致するように濃度変換が行われる。したがって、良品画像の濃度範囲外の濃度値に相当する欠陥が被検査物に存在する場合であっても、この濃度変換により参照画像と被検査画像とが適切に整合化されて両画像が正確に比較されるので、そのような欠陥も確実に検出することができる。
【0011】
第2の発明は、所定パターンの形成された被検査物を撮影することにより得られる多値画像である被検査画像と、前記所定パターンを表す基準とすべき多値画像である参照画像とを画素毎に比較することにより、前記被検査画像と前記参照画像との差異を示す差分マップを作成し、当該差分マップに基づき前記被検査物における欠陥を検出するパターン検査装置であって、
前記被検査画像および前記参照画像を同一態様で複数領域に分割する分割手段と、
前記被検査画像における前記複数領域の各領域と当該領域に位置的に対応する前記参照画像の領域とに順次着目し、前記被検査画像および前記参照画像の着目領域につき、前記被検査画像と前記参照画像との比較のために両画像の間で合わせるべき濃度範囲の下限値を選定すると共に、当該合わせるべき濃度範囲の上限値を選定する濃度範囲選定手段と
前記被検査画像および前記参照画像の着目領域につき選定される前記下限値および前記上限値に基づき前記被検査画像と前記参照画像とを整合化させる濃度変換手段と
を備え、
前記濃度範囲選定手段は、
前記被検査画像と前記参照画像の整合化のために選定すべき濃度範囲の濃度よりも低い濃度の画素の割合を示す値として予め決められた第1の百分率El、および、当該選定すべき濃度範囲の濃度よりも高い濃度の画素の割合を示す値として予め決められた第2の百分率Euに基づき、前記被検査画像および前記参照画像の着目領域における濃度ヒストグラムのEl百分位数を算出すると共に、当該濃度ヒストグラムの(100−Eu)百分位数を算出する百分位数算出手段を含み、
前記百分位数算出手段によって算出された前記被検査画像の着目領域における濃度ヒストグラムのEl百分位数および(100−Eu)百分位数を、前記被検査画像の着目領域についての前記下限値および前記上限値としてそれぞれ選定し、
前記百分位数算出手段によって算出された前記参照画像の着目領域における濃度ヒストグラムのEl百分位数および(100−Eu)百分位数を、前記参照画像の着目領域についての前記下限値および前記上限値としてそれぞれ選定し、
前記濃度変換手段は、前記被検査画像の着目領域につき選定される前記下限値および前記上限値によって定まる濃度範囲が、前記参照画像の着目領域につき選定される前記下限値および前記上限値によって定まる濃度範囲と一致するように、前記被検査画像と前記参照画像の少なくとも一方に対して濃度変換を施すことにより、前記被検査画像と前記参照画像とを整合化させ、
前記濃度変換手段によって整合化された後に前記被検査画像と前記参照画像とが画素毎に比較されることにより前記差分マップが作成されることを特徴とする。
【0012】
このような第2の発明によれば、参照画像および被検査画像が複数領域に分割され、領域毎に両画像が整合化されるので、参照画像と被検査画像の一方または双方の画質が局所的に変動する場合であっても、両画像間で画質条件(コントラストや明るさ等)を同一化して両画像を正確に比較することができる。
【0013】
第3の発明は、第1または第2の発明において、
前記濃度変換手段は、前記被検査画像と前記参照画像のいずれかの一方に対してのみ前記濃度変換を施すことを特徴とする。
【0014】
このような第3の発明によれば、参照画像と被検査画像の一方に対してのみ濃度変換が施されることから、“べたパターン”のような濃度の均一なパターンのみが着目領域に存在する場合であっても、両画像の整合化のために無用にダイナミックレンジが広がることはないので、欠陥の検出能力の低下が回避される。
【0019】
第4の発明は、所定パターンの形成された被検査物を撮影することにより得られる多値画像である被検査画像と、前記所定パターンを表す基準とすべき多値画像である参照画像とを画素毎に比較することにより、前記被検査画像と前記参照画像との差異を示す差分マップを作成し、当該差分マップに基づき前記被検査物における欠陥を検出するパターン検査方法であって、
前記被検査画像の全部または一部の領域と当該領域に位置的に対応する前記参照画像の領域とに着目し、前記被検査画像と前記参照画像とを互いに比較するために両画像の間で合わせるべき濃度範囲の下限値を両画像の着目領域毎に選定すると共に、当該合わせるべき濃度範囲の上限値を両画像の着目領域毎に選定する濃度範囲選定ステップと、
前記被検査画像および前記参照画像の着目領域につき選定される前記下限値および前記上限値に基づき前記被検査画像と前記参照画像とを整合化させる濃度変換ステップと
を備え
前記濃度範囲選定ステップは、
前記被検査画像と前記参照画像の整合化のために選定すべき濃度範囲の濃度よりも低い濃度の画素の割合を示す値として予め決められた第1の百分率El、および、当該選定すべき濃度範囲の濃度よりも高い濃度の画素の割合を示す値として予め決められた第2の百分率Euに基づき、前記被検査画像および前記参照画像の着目領域における濃度ヒストグラムのEl百分位数を算出すると共に、当該濃度ヒストグラムの(100−Eu)百分位数を算出する百分位数算出ステップを含み、
前記百分位数算出ステップにて算出された前記被検査画像の着目領域における濃度ヒストグラムのEl百分位数および(100−Eu)百分位数を、前記被検査画像の着目領域についての前記下限値および前記上限値としてそれぞれ選定し、
前記百分位数算出ステップにて算出された前記参照画像の着目領域における濃度ヒストグラムのEl百分位数および(100−Eu)百分位数を、前記参照画像の着目領域についての前記下限値および前記上限値としてそれぞれ選定し、
濃度変換ステップは、前記被検査画像の着目領域につき選定される前記下限値および前記上限値によって定まる濃度範囲が、前記参照画像の着目領域につき選定される前記下限値および前記上限値によって定まる濃度範囲と一致するように、前記被検査画像と前記参照画像の少なくとも一方に対して濃度変換を施すことにより、前記被検査画像と前記参照画像とを整合化させ
前記濃度変換ステップにて整合化された後に前記被検査画像と前記参照画像とが画素毎に比較されることにより前記差分マップが作成されることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態につき添付図面を参照して説明する。
<1.第1の実施形態>
<1.1 パターン検査装置の全体構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係るパターン検査装置の構成を示すブロック図である。このパターン検査装置は、プリント基板や半導体ウェハー等のように表面にパターンの形成された被検査物を撮影して得られる多値画像である被検査画像と、その被検査物と同種の良品の画像に相当する多値画像である参照画像とを画素毎に比較することにより、被検査物における欠陥を検出する。ここで参照画像は、被検査物における欠陥を検出するために被検査画像と比較する基準とすべき画像であって、その被検査物と同種の良品を撮影することにより生成されるか、または、その被検査物に形成されるべきパターンを示す設計データから生成される。
【0021】
図1に示すように、このパターン検査装置は、参照画像発生回路10と、参照画像記憶部12と、撮像装置14と、第1バッファメモリ16と、参照画像領域切り出し部18と、被検査画像領域切り出し部20と、パーセンタイル値算出部22と、第2バッファメモリ24と、濃度変換部26と、第3バッファメモリ28と、比較演算回路30と、検査結果保存部32と、検査結果表示部34とを備えている。
【0022】
上記パターン検査装置において、撮像装置14は、例えば、被検査物等が載置され駆動手段によって主走査方向および副走査方向に移動するステージと、そのステージ上の被検査物を撮影するCCD等の撮像素子と、その撮像素子から出力される画像信号をデジタル信号に変換するA/D変換器とから構成され、被検査物またはそれと同種の良品を撮影してデジタル画像信号を出力する。撮像装置14において被検査物が撮影された場合には、デジタル画像信号として被検査画像を示す信号が出力され、第1バッファメモリ16に被検査画像データとして格納される。撮像装置14において被検査物と同種の良品が撮影された場合には、デジタル画像信号として参照画像を示す信号が出力され、参照画像記憶部12に参照画像データとして格納される。参照画像発生回路10は、被検査物に形成されるべきパターンを示す設計データから参照画像データを生成し、これを参照画像記憶部12に格納する。このようにして、参照画像記憶部12には、撮像装置14で生成される撮影画像のデータである参照画像データ、または、参照画像発生回路10で設計データから生成される参照画像データのいずれかが格納される。
【0023】
本実施形態では、画質の局所的な光学的変動や、電子ビームを照射し2次電子を検出して画像を生成する場合のチャージアップに対処するために、参照画像および被検査画像が同一の態様で複数の領域に分割され、領域毎に画像比較の前処理として参照画像と被検査画像との整合化(画質条件の同一化)が行われる。このような領域毎の画像整合化のために、上記パターン検査装置における参照画像の分割手段としての参照画像領域切り出し部18は、参照画像を複数の領域に分割して各領域に順次着目し、参照画像記憶部12に格納された参照画像データから着目領域の画像データ(以下「着目領域データ」という)を取り出して順次出力する。一方、被検査画像の分割手段としての被検査画像領域切り出し部20は、参照画像の上記分割と同一態様で被検査画像を複数の領域に分割して各領域に順次着目し、第1バッファメモリ16に格納された被検査画像データから着目領域データを取り出して順次出力する。このとき被検査画像領域切り出し部20は、参照画像領域切り出し部18が着目する参照画像の領域と位置的に対応する被検査画像の領域に順次着目して着目領域データを被検査画像データから取り出す。参照画像領域切り出し部18から出力される参照画像の着目領域データは、第2バッファメモリ24に格納されると共に、パーセンタイル値算出部22に入力される。また、被検査画像領域切り出し部20から出力される被検査画像の着目領域データは、第3バッファメモリ28に格納されると共に、パーセンタイル値算出部22に入力される。また、パーセンタイル値算出部22には、参照画像と被検査画像との整合化のために選定すべき濃度レンジから外れる濃度の画素の割合を示す値として予め決められた上端部除外率Euおよび下端部除外率Elも外部から入力される。ここで、上端部除外率Euは、参照画像および被検査画像の着目領域の画素のうち選定すべき濃度レンジの濃度よりも高い濃度の画素の割合を示す百分率であり、下端部除外率Elは、その着目領域の画素のうち選定すべき濃度レンジの濃度よりも低い濃度の画素の割合を示す百分率である。
【0024】
パーセンタイル値算出部22は、被検査画像と参照画像とを比較するために両画像の間で合わせるべき濃度レンジを選定する手段であって、参照画像の着目領域データから、下端部除外率Elに対応するパーセンタイル値(以下「下限パーセンタイル値」という)RPminすなわち当該着目領域における濃度ヒストグラムのEl百分位数RPminと、上端部除外率Euに対応するパーセンタイル値(以下「上限パーセンタイル値」という)RPmaxすなわち当該着目領域の濃度ヒストグラムの(100−Eu)百分位数RPmaxとを算出する。また、パーセンタイル値算出部22は、被検査画像の着目領域データから、下端部除外率Elに対応するパーセンタイル値である下限パーセンタイル値OPminすなわち当該着目領域における濃度ヒストグラムのEl百分位数OPminと、上端部除外率Euに対応するパーセンタイル値である上限パーセンタイル値OPmaxすなわち当該着目領域における濃度ヒストグラムの(100−Eu)百分位数OPmaxとを算出する。このようにして算出された参照画像のパーセンタイル値RPmin,RPmaxおよび被検査画像のパーセンタイル値OPmin,OPmaxは、濃度変換部26に入力される。
【0025】
濃度変換部26は、参照画像の着目領域における下限パーセンタイル値RPminと上限パーセンタイル値RPmaxとによって定まる濃度レンジ[RPmin,RPmax]、および、被検査画像の着目領域における下限パーセンタイル値OPminと上限パーセンタイル値OPmaxとによって定まる濃度レンジ[OPmin,OPmax]を、参照画像と被検査画像とを着目領域について整合化させるために選定された濃度レンジとして、整合化のための濃度変換を行う。すなわち、参照画像の着目領域について選定された濃度レンジ[RPmin,RPmax]が被検査画像の着目領域について選定された濃度レンジ[OPmin,OPmax]に一致するように、第2バッファメモリに24に格納された参照画像の着目領域データに対して濃度の線形変換を施す。
【0026】
上記濃度変換部26による濃度の線形変換によって参照画像と被検査画像とが着目領域について整合化され、整合化後の参照画像および被検査画像の着目領域データは、比較演算回路30に順次入力される。比較演算回路30は、順次入力される参照画像および被検査画像の着目領域データに基づき、両画像を着目領域について画素毎に互いに比較し、その比較に基づいて被検査物における欠陥を検出し、その検出結果を示すデータを検査結果として出力する。検査結果保存部32は、ハードディスク装置または半導体メモリ等によって実現され、比較演算回路30から出力される検査結果を保存する。また、検査結果表示部34は、CRTまたは液晶パネル等によって実現され、比較演算回路30から出力される検査結果を表示する。
【0027】
<1.2 画像整合化処理>
上記のように本実施形態では、参照画像と被検査画像とを比較するための前処理として両画像の整合化のための処理(以下「画像整合化処理」という)が行われる。以下、この画像整合化処理の詳細を図2を参照して説明する。
【0028】
図2は、本実施形態において画像整合化処理を行う部分(以下「画像整合化処理部」という)100の構成を示すブロック図である。この画像整合化処理部100は、参照画像切り出し部18と、被検査画像領域切り出し部20と、パーセンタイル値算出部22と、第2バッファメモリ24と、濃度変換部26と、第3バッファメモリ28とから構成され、パーセンタイル値算出部22は、図2に示すように、累積ヒストグラム生成部22aとパーセンタイル値決定部22bとからなる。
【0029】
上記構成の画像整合化処理部100において、参照画像領域切り出し部18から順次出力される参照画像の着目領域データは、第2バッファメモリ24に格納されると共に、累積ヒストグラム生成部22aに入力される。また、被検査画像領域切り出し部20から順次出力される被検査画像の着目領域データは、第3バッファメモリ28に格納されると共に、累積ヒストグラム生成部22aに入力される。累積ヒストグラム生成部22aは、参照画像領域切り出し部18から入力される着目領域データから参照画像の着目領域における画像濃度についての累積ヒストグラムを生成すると共に、被検査画像領域切り出し部20から入力される着目領域データから被検査画像の着目領域における画像濃度についての累積ヒストグラムを生成する。例えば図3に示すように、入力された着目領域データにおける濃度ヒストグラムが曲線C1で示されるものである場合には、曲線C2で示されるような累積ヒストグラムが生成される。パーセンタイル値決定部22bは、それらの累積ヒストグラムに基づき、参照画像の着目領域データにおける下限パーセンタイル値RPminおよび上限パーセンタイル値RPmaxを求めると共に、被検査画像の着目領域データにおける下限パーセンタイル値OPminおよび上限パーセンタイル値OPmaxを求める。すなわち、外部から入力される下端部除外率Elおよび上端部除外率Euに基づき、Elの累積頻度に参照画像の累積ヒストグラムによって対応付けられる濃度値を参照画像の着目領域データにおける下限パーセンタイル値RPminとして求め、(100−Eu)の累積頻度に参照画像の累積ヒストグラムによって対応付けられる濃度値を参照画像の着目領域データにおける上限パーセンタイル値RPmaxとして求める(図3参照)。ここで、上端部除外率Elおよび下端部除外率Euは、共に、数%以下であり、好ましくは3〜5%程度である。また、同様に、下端部および上端部除外率El,Euに基づき、Elの累積頻度に被検査画像の累積ヒストグラムによって対応付けられる濃度値を被検査画像の着目領域データにおける下限パーセンタイル値OPminとして求め、(100−Eu)の累積頻度に被検査画像の累積ヒストグラムによって対応付けられる濃度値を被検査画像の着目領域データにおける上限パーセンタイル値OPmaxとして求める。このようにして求められた参照画像の着目領域データにおける下限パーセンタイル値RPminおよび上限パーセンタイル値RPmaxと、被検査画像の着目領域データにおける下限パーセンタイル値OPminおよび上限パーセンタイル値OPmaxとは、濃度変換部26に入力される。
【0030】
濃度変換部26は、第2バッファメモリ24から参照画像の着目領域データを読み出して、この着目領域データを構成する各画素値REFinに対して次式で定義される線形の濃度変換を施すことにより、画素値REFoutを生成する。
REFout=[(OPmax-OPmin)/(RPmax-RPmin)]×(REFin-RPmin)+OPmin …(1)
【0031】
上記濃度変換により、参照画像の着目領域データにおける下限パーセンタイル値RPminと上限パーセンタイル値RPmaxとは、被検査画像の着目領域データにおける下限パーセンタイル値OPminと上限パーセンタイル値OPmaxとにそれぞれ一致するようになる。すなわち、図4(a)に示す参照画像および被検査画像の着目領域データにおける濃度ヒストグラムは、上記濃度変換により、図4(b)に示すようになる。このようにして上記濃度変換により、参照画像と被検査画像とが領域毎に整合化される。
【0032】
上記濃度変換後の画素値REFoutからなる着目領域データは比較演算回路30に順次入力される。一方、被検査画像の着目領域データも第3バッファメモリ28から読み出されて比較演算回路30に順次入力される。したがって、比較演算回路30において、参照画像と被検査画像とが、整合化された状態すなわち画質条件が互いに等しくなった状態で比較される。
【0033】
<1.3 実施形態の効果>
上記実施形態によれば、参照画像と被検査画像とを比較するための前処理として両画像を所定の領域毎に整合化するために、両画像の対応する領域毎の濃度ヒストグラムにおける最小値濃度値近傍の下端部に相当する部分と最大濃度値近傍の上端部に相当する部分とを除外した濃度レンジである[RPmin,RPmax]と[OPmin,OPmax]とが一致するように濃度変換が行われる(図4参照)。このため、図9に示すように良品画像の濃度レンジ外の濃度値に相当する欠陥が存在する場合であっても、上記濃度変換により参照画像と被検査画像とが適切に整合化されるので、そのような欠陥も確実に検出することができる。すなわち、被検査画像の濃度ヒストグラムにおいて上記欠陥に相当する面積は極めて小さいので、濃度ヒストグラムにおける上下端部を除外した濃度レンジ(既述の上限および下限パーセンタイル値によって定まる濃度レンジ)が参照画像と被検査画像との間で一致するように濃度変換が行われると、両画像の濃度ヒストグラムが、その欠陥に相当する部分を除き、ほぼ一致するようになる。その結果、その後の両画像に対する比較演算により上記欠陥が確実に検出される。
【0034】
ところで既述のように、従来、濃度レンジが均一な“べたパターン”を含む画像領域については、正規化(濃度変換)により欠陥の検出能力が低下するという問題があった。すなわち、“べたパターン”を含む領域の画素濃度は狭い範囲に分布するので、従来のように予め決められた濃度レンジ(正規化レンジ)で正規化すると、その正規化に相当する濃度変換によって濃度レンジが大きく広がることになり、その結果、欠陥の検出能力が低下する。以下、この点につき、マハラノビス距離を欠陥の検出能力の評価指標として説明する。
【0035】
いま、濃度変換の対象となる画像が“べたパターン”のみを含み、その画像の濃度ヒストグラムが図5(a)に示すように平均値μ=120,標準偏差σ=3.0程度の正規分布をなしているものとすると、濃度値域は[−3σ,+3σ]程度である。ここで、簡単のために濃度値域を図5(a)に示すように[110,130]とすると、このような画像の表す被検査物における欠陥に対する検出能力は、下記の式で定義されるマハラノビス距離Dで評価することができる。
2=(Xi−μ)2/σ2 …(2)
ここで、Xiは欠陥画素値を、μは濃度の平均値を、σ2は濃度の分散をそれぞれ表している。上記式(2)で定義されるマハラノビス距離Dが大きいほど、欠陥部分とノイズ部分との距離が長く、欠陥とノイズとの分離が容易であると判断することができる。
【0036】
例えば、図5(b)に示すように画素値135の欠陥が被検査物に存在する場合、
D=(135−120)/3=5
である。この図5(b)に示す濃度ヒストグラムに対応する画像を例えば正規化値域[40,200]で正規化した場合、図5(c)に示すように、ノイズ領域の最大値が130から200へ、欠陥画素値が135から240へ、ノイズ領域の最小値が110から40へと変換される。この正規化後において、標準偏差σを計算すると、
σ=(200−120)/3=26.7
となり(濃度値域を[−3σ,+3σ]としている)、式(2)よりマハラノビス距離は、
D=(240−120)/26.7=4.5
となる。すなわち、上記正規化によってマハラノビス距離Dは5から4.5と変化している。これは欠陥の検出能力が低下したことを意味する。
【0037】
これに対し本実施形態によれば、参照画像の各領域の濃度レンジ[RPmin,RPmax]が被検査画像の対応する領域の濃度レンジ[OPmin,OPmax]に一致するように、参照画像の画像データに対してのみ濃度変換が施されるので、その濃度変換によっては上記の欠陥画素値Xi、平均値μ、および標準偏差σはほとんど変化しない。したがって、本実施形態によれば、従来のように“べたパターン”等を含む画像領域についての整合化処理によって無用にダイナミックレンジが拡大されることはないので、“べたパターン”等を含む領域についても欠陥の検出能力が低下することはない。
【0038】
以上のように本実施形態によれば、多値画像である被検査画像と参照画像とを比較するための前処理としての濃度変換により両画像の画質条件が確実に等しくなり、その結果、両画像の正確な比較が可能となる。
【0039】
<2.第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態に係るパターン検査装置について説明する。本実施形態では、上記第1の実施形態における整合化処理部100(図2)が図6に示すように構成されている。本実施形態における他の構成は、図1に示す第1の実施形態と同様であるので、同一部分には同一の参照符号を付して詳しい説明を省略する。
【0040】
本実施形態における画像整合化処理部は、参照画像と被検査画像との整合化のために着目領域につき選定すべき濃度レンジを現時点の着目領域についての上下パーセンタイル値によって定めるのではなく、直前に着目された領域(以下「直前着目領域」という)についての上下パーセンタイル値によって定めるように構成されている。これにより、本実施形態では、必要なバッファメモリが削減され、第1の実施形態よりも少ないハードウェア量で画像整合化処理部を実現することができる。すなわち、本実施形態における画像整合化処理部は、図6に示すように、参照画像領域切り出し部58と、被検査画像領域切り出し部60と、累積ヒストグラム生成部62aと、パーセンタイル値決定部62bと、濃度変換部66とから構成され、これらは、第1の実施形態における参照画像領域切り出し部28と、被検査画像領域切り出し部30と、累積ヒストグラム生成部22aと、パーセンタイル値決定部22bと、濃度変換部26とにそれぞれ相当する。すなわち、この画像整合化処理部は、第1の実施形態とは異なり、第2バッファメモリ24と第3バッファメモリ28を備えていない。
【0041】
上記構成の画像整合化処理部において、参照画像領域切り出し部58は、第1の実施形態と同様、参照画像を複数の領域に分割して各領域に順次着目し、参照画像記憶部12から参照画像の着目領域データを取り出して順次出力する。一方、被検査画像領域切り出し部60も、第1の実施形態と同様、参照画像の上記分割と同一態様で被検査画像を複数の領域に分割して各領域に順次着目し、第2バッファメモリ16から被検査画像の着目領域データを取り出して順次出力する。このとき被検査画像領域切り出し部60は、参照画像領域切り出し部58が着目する参照画像の領域と位置的に対応する被検査画像の領域に順次着目して、着目領域データを被検査画像データから取り出す。参照画像領域切り出し部58から順次出力される参照画像の着目領域データと被検査画像領域切り出し部60から順次出力される被検査画像の着目領域データとは、共に、累積ヒストグラム生成部62aに入力される。
【0042】
累積ヒストグラム生成部62aは、参照画像領域切り出し部58から入力される着目領域データから参照画像の着目領域における画像濃度についての累積ヒストグラムを生成すると共に、被検査画像領域切り出し部60から入力される着目領域データから被検査画像の着目領域における画像濃度についての累積ヒストグラムを生成する。パーセンタイル値決定部62bは、上記第1の実施形態と同様、外部から入力される下端部除外率Elおよび上端部除外率Euに基づき、生成された両累積ヒストグラムから、参照画像の着目領域データにおける上下限パーセンタイル値RPmax,RPmin、および、被検査画像の着目領域データにおける上下限パーセンタイル値OPmax,OPminを求める。このようにして求められた各パーセンタイル値RPmax,RPmin,OPmax,OPminは、濃度変換部66に入力される。
【0043】
濃度変換部66は、参照画像記憶部12が参照画像データを画素単位で順次読み出し、読み出した画素値REFinに後述の濃度変換を施す。このとき濃度変換部66は、パーセンタイル値決定部62bから入力される各パーセンタイル値RPmax,RPmin,OPmax,OPminが使用される。しかし、濃度変換部66が、参照画像におけるj番目の領域を構成する画素値をREFinとして読み出して、その画素値に濃度変換を施すべきときには、パーセンタイル値決定部62bにおいて、参照画像のj番目の領域についての上下限パーセンタイル値RPmax,RPmin、および、被検査画像のj番目の領域についての上下限パーセンタイル値OPmax,OPminは未だ得られていない。そこで本実施形態では、濃度変換部66は、直前着目領域すなわちj−1番目の領域についての上下限パーセンタイル値RPmax,RPmin、OPmax,OPmiを使用して、参照画像におけるj番目の領域を構成する各画素の値REFinに対して次式で定義される濃度変換を施すことにより、画素値REFoutを生成する。
REFout=[(OPmax-OPmin)/(RPmax-RPmin)]×(REFin-RPmin)+OPmin …(3)
上記画素値REFoutは、j番目の領域を構成する各画素の濃度変換後の値である。
【0044】
上記濃度変換により、第1の実施形態と同様、参照画像の着目領域データにおける下限パーセンタイル値RPminと上限パーセンタイル値RPmaxとを、被検査画像の着目領域データにおける下限パーセンタイル値OPminと上限パーセンタイル値OPmaxとにそれぞれ一致させ、両画像の画質条件を同等化すなわち両画像を整合化することができる。なお、両画像の画質条件(ダイナミックレンジや明るさ等)が現時点の着目領域と直前着目領域との間で著しく異なる場合には、本実施形態における上記濃度変換によっては、両画像を適切に整合化することができないが、これまでの本願発明者による実験ではそのような例は見受けられなかった。また、そのような例が存在したとしても、両画像の領域をより細かく分割することにより対応可能である。
【0045】
上記濃度変換により得られる画素値REFoutは、整合化処理の施された参照画像の画素値として濃度変換部66から順次出力されて比較演算回路30に入力される。また、比較演算回路30に入力される整合化処理後の参照画像の画素に位置的に対応する被検査画像の画素の値も、比較演算回路30に順次入力される。比較演算回路30は、順次入力される参照画像および被検査画像の位置的に対応する画素値を互いに比較し、その比較に基づいて被検査物における欠陥を検出し、その検出結果を示すデータを検査結果として出力する。その後、第1の実施形態と同様、検査結果保存部32が、比較演算回路30から出力される検査結果を保存し、検査結果表示部34が、比較演算回路30から出力される検査結果を表示する。
【0046】
以上のような第2の実施形態によっても、第1の実施形態と同様、多値画像である被検査画像と参照画像とを比較するための前処理としての濃度変換により両画像の画質条件が確実に等しくなり、その結果、両画像の正確な比較が可能となる。すなわち、良品画像の濃度レンジ外の濃度値に相当する欠陥が存在する場合であっても、上記濃度変換により参照画像と被検査画像とが適切に整合化されるので、そのような欠陥も確実に検出することができる。また、“べたパターン”等を含む画像領域についての整合化処理によって無用にダイナミックレンジが拡大されることはないので、“べたパターン”等を含む領域についても欠陥の検出能力が低下することはない。
【0047】
<3.変形例>
上記第1および第2の実施形態では、参照画像と被検査画像とを整合化するために、参照画像の着目領域データに対してのみ濃度変換を施したが、これに代えて、被検査画像の着目領域データに対してのみ濃度変換を施して両画像を整合化するようにしてもよい。また、参照画像と被検査画像の双方の着目領域データに対して濃度変換を施して両画像を整合化するようにしてもよい。ただし、下限パーセンタイル値と上限パーセンタイル値とによって定まる濃度レンジが濃度変換によって大きく広がる場合には、既述のように検出能力の低下を招くので好ましくない(図5参照)。これに対し、参照画像と被検査画像のいずれか一方の画像の着目領域データに対してのみ濃度変換を施す場合には、このような検出能力の低下は生じないので、その点では、一方の画像の着目領域データに対してのみ濃度変換を施して両画像を整合化するのが好ましい。
【0048】
また、上記第1および第2の実施形態におけるような上下端パーセンタイル値の算出を行わずに、参照画像の着目領域における最小濃度値と最大濃度値とによって定まる濃度範囲が被検査画像の着目領域における最小濃度値と最大濃度値とによって定まる濃度範囲に一致するように濃度変換(正規化)を行う場合であっても、参照画像と被検査画像のいずれか一方に対してのみ濃度変換を施すのが好ましい。これにより、画像整合化のための濃度変換による欠陥検出能力の低下を回避できるからである。
【0049】
さらに、上記第1および第2の実施形態では、参照画像および被検査画像を複数の領域に分割し、両画像の間で位置的に対応する領域毎に両画像を整合化しているが、画質条件の局所的変動が少ない場合には、このような領域分割を行わずに、参照画像または被検査画像に対して1つの線形式で定義される濃度変換を施すことにより両画像を整合化するようにしてもよい。
【0050】
更にまた、上記1および第2の実施形態では、参照画像と被検査画像との整合化のために選定すべき濃度レンジから除外すべき部分(画素)の割合を上下端部除外率Eu,Elとして与え、それらに対応するパーセンタイル値を、選定すべき濃度レンジの上限値および下限値として求めている。しかし、参照画像と被検査画像との整合化のための濃度レンジの選定方法は、このような方法に限定されるものではなく、濃度ヒストグラムの上下端部に相当する部分を除外した部分の濃度範囲を画像整合化のための濃度レンジとして選定するものであればよい。例えば、両画像それぞれの濃度値域(画素濃度の最小値〜最大値の範囲)からその両端部を当該濃度値域の大きさ(幅)に対して数%程度に相当する区間だけ取り除いた範囲を、画像整合化のための濃度レンジとして選定してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るパターン検査装置の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態に係るパターン検査装置における画像整合化処理部の構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態における上下限パーセンタイル値の算出を説明するための濃度ヒストグラムおよび累積ヒストグラムを示す図である。
【図4】第1の実施形態における参照画像と被検査画像との整合化処理を説明するための濃度ヒストグラムを示す図である。
【図5】“べたパターン”のみを含む画像に対して従来の正規化を施した場合における欠陥の検出能力の低下を説明するための濃度ヒストグラムを示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係るパターン検査装置における画像整合化処理部の構成を示すブロック図である。
【図7】パターン検査において比較されるべき被検査画像と参照画像の濃度ヒストグラムを示す図である。
【図8】被検査画像および参照画像の濃度レンジを予め決められた正規化レンジに変換するための濃度の線形変換を説明するための図である。
【図9】従来の正規化による被検査画像と参照画像の整合化が困難な一例を説明するための図である。
【図10】従来の正規化による被検査画像と参照画像の整合化が困難な他の例を説明するための図である。
【符号の説明】
10 …参照画像発生回路
12 …参照画像記憶部
14 …撮像装置
16 …第1バッファメモリ
18,58…参照画像領域切り出し部
20,60…被検査画像領域切り出し部
22 …パーセンタイル値算出部
22a,62a…累積ヒストグラム生成部
22b,62b…パーセンタイル値決定部
24 …第2バッファメモリ
26,66…濃度変換部
28 …第3バッファメモリ
30 …比較演算回路
100 …画像整合化処理部
El …下端部除外率
Eu …上端部除外率
RPmin …参照画像の着目領域データにおける下限パーセンタイル値
RPmax …参照画像の着目領域データにおける上限パーセンタイル値
OPmin …被検査画像の着目領域データにおける下限パーセンタイル値
OPmax …被検査画像の着目領域データにおける上限パーセンタイル値
REFin …濃度変換前の参照画像の画素値
REFout …濃度変換後の参照画像の画素値

Claims (4)

  1. 所定パターンの形成された被検査物を撮影することにより得られる多値画像である被検査画像と、前記所定パターンを表す基準とすべき多値画像である参照画像とを画素毎に比較することにより、前記被検査画像と前記参照画像との差異を示す差分マップを作成し、当該差分マップに基づき前記被検査物における欠陥を検出するパターン検査装置であって、
    前記被検査画像の全部または一部の領域と当該領域に位置的に対応する前記参照画像の領域とに着目し、前記被検査画像と前記参照画像とを互いに比較するために両画像の間で合わせるべき濃度範囲の下限値を両画像の着目領域毎に選定すると共に、当該合わせるべき濃度範囲の上限値を両画像の着目領域毎に選定する濃度範囲選定手段と、
    前記被検査画像および前記参照画像の着目領域につき選定される前記下限値および前記上限値に基づき前記被検査画像と前記参照画像とを整合化させる濃度変換手段と
    を備え、
    前記濃度範囲選定手段は、
    前記被検査画像と前記参照画像の整合化のために選定すべき濃度範囲の濃度よりも低い濃度の画素の割合を示す値として予め決められた第1の百分率El、および、当該選定すべき濃度範囲の濃度よりも高い濃度の画素の割合を示す値として予め決められた第2の百分率Euに基づき、前記被検査画像および前記参照画像の着目領域における濃度ヒストグラムのEl百分位数を算出すると共に、当該濃度ヒストグラムの(100−Eu)百分位数を算出する百分位数算出手段を含み、
    前記百分位数算出手段によって算出された前記被検査画像の着目領域における濃度ヒストグラムのEl百分位数および(100−Eu)百分位数を、前記被検査画像の着目領域についての前記下限値および前記上限値としてそれぞれ選定し、
    前記百分位数算出手段によって算出された前記参照画像の着目領域における濃度ヒストグラムのEl百分位数および(100−Eu)百分位数を、前記参照画像の着目領域についての前記下限値および前記上限値としてそれぞれ選定し、
    前記濃度変換手段は、前記被検査画像の着目領域につき選定される前記下限値および前記上限値によって定まる濃度範囲が、前記参照画像の着目領域につき選定される前記下限値および前記上限値によって定まる濃度範囲と一致するように、前記被検査画像と前記参照画像の少なくとも一方に対して濃度変換を施すことにより、前記被検査画像と前記参照画像とを整合化させ
    前記濃度変換手段によって整合化された後に前記被検査画像と前記参照画像とが画素毎に比較されることにより前記差分マップが作成されることを特徴とするパターン検査装置。
  2. 所定パターンの形成された被検査物を撮影することにより得られる多値画像である被検査画像と、前記所定パターンを表す基準とすべき多値画像である参照画像とを画素毎に比較することにより、前記被検査画像と前記参照画像との差異を示す差分マップを作成し、当該差分マップに基づき前記被検査物における欠陥を検出するパターン検査装置であって、
    前記被検査画像および前記参照画像を同一態様で複数領域に分割する分割手段と、
    前記被検査画像における前記複数領域の各領域と当該領域に位置的に対応する前記参照画像の領域とに順次着目し、前記被検査画像および前記参照画像の着目領域につき、前記被検査画像と前記参照画像との比較のために両画像の間で合わせるべき濃度範囲の下限値選定すると共に、当該合わせるべき濃度範囲の上限値を選定する濃度範囲選定手段と
    前記被検査画像および前記参照画像の着目領域につき選定される前記下限値および前記上限値に基づき前記被検査画像と前記参照画像とを整合化させる濃度変換手段と
    を備え、
    前記濃度範囲選定手段は、
    前記被検査画像と前記参照画像の整合化のために選定すべき濃度範囲の濃度よりも低い濃度の画素の割合を示す値として予め決められた第1の百分率El、および、当該選定 すべき濃度範囲の濃度よりも高い濃度の画素の割合を示す値として予め決められた第2の百分率Euに基づき、前記被検査画像および前記参照画像の着目領域における濃度ヒストグラムのEl百分位数を算出すると共に、当該濃度ヒストグラムの(100−Eu)百分位数を算出する百分位数算出手段を含み、
    前記百分位数算出手段によって算出された前記被検査画像の着目領域における濃度ヒストグラムのEl百分位数および(100−Eu)百分位数を、前記被検査画像の着目領域についての前記下限値および前記上限値としてそれぞれ選定し、
    前記百分位数算出手段によって算出された前記参照画像の着目領域における濃度ヒストグラムのEl百分位数および(100−Eu)百分位数を、前記参照画像の着目領域についての前記下限値および前記上限値としてそれぞれ選定し、
    前記濃度変換手段は、前記被検査画像の着目領域につき選定される前記下限値および前記上限値によって定まる濃度範囲が、前記参照画像の着目領域につき選定される前記下限値および前記上限値によって定まる濃度範囲と一致するように、前記被検査画像と前記参照画像の少なくとも一方に対して濃度変換を施すことにより、前記被検査画像と前記参照画像とを整合化させ、
    前記濃度変換手段によって整合化された後に前記被検査画像と前記参照画像とが画素毎に比較されることにより前記差分マップが作成されることを特徴とするパターン検査装置。
  3. 前記濃度変換手段は、前記被検査画像と前記参照画像のいずれかの一方に対してのみ前記濃度変換を施すことを特徴とする、請求項1または2に記載のパターン検査装置。
  4. 所定パターンの形成された被検査物を撮影することにより得られる多値画像である被検査画像と、前記所定パターンを表す基準とすべき多値画像である参照画像とを画素毎に比較することにより、前記被検査画像と前記参照画像との差異を示す差分マップを作成し、当該差分マップに基づき前記被検査物における欠陥を検出するパターン検査方法であって、
    前記被検査画像の全部または一部の領域と当該領域に位置的に対応する前記参照画像の領域とに着目し、前記被検査画像と前記参照画像とを互いに比較するために両画像の間で合わせるべき濃度範囲の下限値を両画像の着目領域毎に選定すると共に、当該合わせるべき濃度範囲の上限値を両画像の着目領域毎に選定する濃度範囲選定ステップと、
    前記被検査画像および前記参照画像の着目領域につき選定される前記下限値および前記上限値に基づき前記被検査画像と前記参照画像とを整合化させる濃度変換ステップと
    を備え
    前記濃度範囲選定ステップは、
    前記被検査画像と前記参照画像の整合化のために選定すべき濃度範囲の濃度よりも低い濃度の画素の割合を示す値として予め決められた第1の百分率El、および、当該選定すべき濃度範囲の濃度よりも高い濃度の画素の割合を示す値として予め決められた第2の百分率Euに基づき、前記被検査画像および前記参照画像の着目領域における濃度ヒストグラムのEl百分位数を算出すると共に、当該濃度ヒストグラムの(100−Eu)百分位数を算出する百分位数算出ステップを含み、
    前記百分位数算出ステップにて算出された前記被検査画像の着目領域における濃度ヒストグラムのEl百分位数および(100−Eu)百分位数を、前記被検査画像の着目領域についての前記下限値および前記上限値としてそれぞれ選定し、
    前記百分位数算出ステップにて算出された前記参照画像の着目領域における濃度ヒストグラムのEl百分位数および(100−Eu)百分位数を、前記参照画像の着目領域についての前記下限値および前記上限値としてそれぞれ選定し、
    濃度変換ステップは、前記被検査画像の着目領域につき選定される前記下限値および前記上限値によって定まる濃度範囲が、前記参照画像の着目領域につき選定される前記下限値および前記上限値によって定まる濃度範囲と一致するように、前記被検査画像と前記参照画像の少なくとも一方に対して濃度変換を施すことにより、前記被検査画像と前記参照画像とを整合化させ
    前記濃度変換ステップにて整合化された後に前記被検査画像と前記参照画像とが画素毎に比較されることにより前記差分マップが作成されることを特徴とするパターン検査方法。
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