JPH1130274A - 磁気バネを有する振動機構 - Google Patents
磁気バネを有する振動機構Info
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Abstract
適宜設定することにより安価で簡素な構成の磁気バネを
有する振動機構を提供すること。 【解決手段】 下部フレーム2,22,42にリンク機
構6,24,24a,44を介して上部フレーム4,2
6,46を上下動自在に取り付け、上部フレーム4,2
6,46と下部フレーム2,22,42に反発磁極が対
向する二つの永久磁石14,16,32,34,52,
54をそれぞれ取り付けた。また、複数のスプリング1
0,30,48をリンク機構6,24,24a,44に
係止せしめることにより上部フレーム4,26,46の
持ち上げ力を発生させるとともに、永久磁石14,1
6,32,34,52,54とスプリング10,30,
48との重畳したバネ定数の一部を負に設定した。
Description
加振装置として使用可能で、同一(反発)磁極が対向す
る複数の永久磁石からなる磁気バネを有する振動機構に
関する。
実用化されている。振動特性は、一般的に負荷質量依存
性と入力依存性がある。負荷質量依存性は荷重−変位特
性の曲率と相関があり、入力依存性は荷重−変位特性の
ヒステリシスと相関があると考えられている。例えば、
自動車用シートに取り付けられ車体フロアから伝わる振
動を抑制する除振ユニットには、金属バネあるいは空気
バネ等が従来使用されており、ソフトなバネを使用する
と、共振点は低周波側へ移動するが、振動伝達率が高く
なり、共振点の伝達率を下げるには、ダンパの減衰比を
大きくする必要がある。しかしながら、減衰比を大きく
すると高周波の伝達率が高くなるので、従来の受動的な
振動モデルでは、その性能に限界が生じる。すべての条
件下で最適を求めれば、能動的制御が必要となる。最近
では、自動車用シートにアクチュエータを取り付け、振
動を能動的に制御することにより着座感を向上したアク
ティブサスペンションシートも提案されている。
調べたり、遊具等の起振源として使用されている。
金属バネ、空気バネ等を使用した除振ユニットは、車体
フロアから伝わる振動のうち2〜12Hzの振動の周波
数を低下させて着座感あるいは使用感をさらに向上させ
ることはできなかった。
重くて高価であるばかりでなく、アクチュエータを常に
作動させておく必要があり、アクチュエータをOFFに
すると振動がアクチュエータを介して乗員に直接伝わ
り、着座感が損なわれるという問題があった。
に依存するため、小ストロークで後述するS.E.A.T.
値の低いサスペンションユニットの実現は困難であっ
た。
物品を加振したり跳ね上げたりするアクチュエータ等が
必要であり、構造も比較的複雑で高価であった。
題点に鑑みてなされたものであり、磁気バネと金属バネ
とを重畳したバネ定数を適宜設定することにより安価で
簡素な構成の磁気バネを有する振動機構を提供すること
を目的としている。
に、本発明のうちで請求項1に記載の発明は、下部フレ
ームと、該下部フレームにリンク機構を介して上下動自
在に取り付けられた上部フレームと、該上部フレームと
上記下部フレームにそれぞれ取り付けられ反発磁極が対
向する少なくとも二つの永久磁石と、上記リンク機構に
係止せしめられ上記上部フレームの持ち上げ力を発生す
る複数のスプリングとを有し、上記永久磁石と上記スプ
リングとの重畳したバネ定数の一部を負に設定したこと
を特徴とする磁気バネを有する振動機構である。
定数を約−1kg/mm以上に設定することにより、低
周波領域において位相ズレあるいは逆位相を発生させた
ことを特徴とする。
ンク機構を複数のパラレルリンクで構成し、2〜10H
zにおける振動伝達率を1G/G以下に抑制したことを
特徴とする。
定数を約−2kg/mm以上に設定し、上記上部フレー
ムの上記下部フレームに対する接近後の戻りを早くする
ことにより上記上部フレームを重力に抗して突き上げる
ようにしたことを特徴とする。
サスペンションユニットとして使用され、振動源側に取
り付けられる下部フレームと、リンク機構を介して上記
下部フレームに上下動自在に取り付けられた上部フレー
ムと、該上部フレームと上記下部フレームにそれぞれ取
り付けられ反発磁極が対向する少なくとも二つの永久磁
石と、上記リンク機構に係止せしめられ上記上部フレー
ムの持ち上げ力を発生する複数のスプリングとを有し、
2〜10Hzにおける振動伝達率が1G/G以下で、1
0Hz以上の高周波領域における振動伝達率が約1G/
Gの動特性を示す磁気バネを有する振動機構である。
に記載の発明において、上記リンク機構を複数のXリン
クで構成したことを特徴とする。
に記載の発明において、上記リンク機構を複数のYリン
クで構成したことを特徴とする。
に記載の発明において、上記リンク機構を複数のパンタ
グラフ型リンク機構で構成したことを特徴とする。
サスペンションユニットとして使用され、振動源側に取
り付けられる下部フレームと、リンク機構を介して上記
下部フレームに上下動自在に取り付けられた上部フレー
ムと、該上部フレームと上記下部フレームにそれぞれ取
り付けられ反発磁極が対向する少なくとも二つの永久磁
石と、上記リンク機構に係止せしめられ上記上部フレー
ムの持ち上げ力を発生する複数のスプリングとを有し、
上記永久磁石と上記スプリングとの重畳したバネ定数の
一部を2kg/mm以下に設定した磁気バネを有する振動機
構である。
9に記載の発明において、上記リンク機構を複数のパラ
レルリンクで構成したことを特徴とする。
ンク機構を複数のXリンクで構成したことを特徴とす
る。
ンク機構を複数のYリンクで構成したことを特徴とす
る。
ルリンク、XリンクあるいはYリンクを有する上記リン
ク機構に複数のパンタグラフ型リンク機構を設けたこと
を特徴とする。
つの永久磁石を上記下部フレームと上部フレームに対し
傾斜させ、上記上部フレームの上記下部フレームに対す
る上下動による上記二つの永久磁石の対向面積の変化時
に発生した磁石対向面に平行な力を上記持ち上げ力に利
用したことを特徴とする。
て、図面を参照しながら説明する。互いに離間し同一磁
極が対向する磁気バネにおける荷重−変位特性は、摩擦
損失が無視できるほど小さいとき、可逆的である。
系)を互いに反発し合うように対向させたときの磁石表
面間距離(z)と反発力(F)との関係を示したもので
あり、表1は種々の磁石サイズに対応するn(zの指
数)の値を示している。磁石間に働く反発力は、磁石間
距離とともにk/zからk/z4と変化していく。サス
ペンションシートの磁気バネ特性としては、入力条件か
らk/zで近似される領域を使用する。このとき、反発
力FはF0を定数としてk/z+F0で与えられ、k=k
(m)すなわちkは負荷質量に依存して変化する。表2
は種々の磁石サイズに対応するk及びF0の値を示して
いる。
運動方程式は、
量である。cは粘性減衰係数で、第2項は減衰項を示
し、第4項は重力項で、F(t)は外力である。錘を載
せた磁石の平衡位置z0は、次式で与えられる。
動方程式は、式(1)及び(2)よりζ/z0≪1のと
き、
は逆の関係になっている。
での減衰項について考える。バネ項の近似を2次の項ま
で考えると、式(3)は、
反発力bζ2が加わり、減衰効果を出すことができる。
の対向面積が50×50mm2、75×75mm2と異な
る場合の振動特性である。負荷質量が同一の場合は、磁
石の対向面積が大きくなると磁石間距離が大きくなり、
kが大きくなるので式(5)で示されるようにω0が小
さくなる。すなわち、共振点(図中の矢印)は低周波領
域へ移行し、振動伝達率も下がる。
5mmの磁石に対して、負荷質量が30kg及び20k
gのときの共振点と振動特性である。負荷質量が大きく
なると振動伝達率は下がる。
さな力で静磁界を変化させることにより磁石の持つ静磁
エネルギを引き出し、機械的増幅器を実現させることが
できる。
法を外力により変化させた場合の荷重−変位特性を示し
ており、0→aの反発力よりb→0の反発力を大きく
し、その最大反発力を永久磁石間距離が最小の位置から
少しずれた位置で生じさせている。
面積変換特性モデルにおいて点aから点bに示される状
態に移行させるための外力について考える。計算を単純
にするために、面積変換率が線形で変化するスライド型
モデルで考える。スライド型モデルとは、例えば図5に
示されるように、下部永久磁石2を基台6に水平方向に
摺動自在に取り付ける一方、上部永久磁石4をスライダ
8に上下方向に摺動自在に取り付けたものである。
界による影響を受けにくく、減磁曲線上で磁化の強さは
ほとんど変化せず、ほぼその飽和磁化の強さの値を保っ
ている。その端面上に磁荷が均一に分布していると仮定
したチャージモデルを用いて力を計算すると、反発力の
x成分Fx、z成分Fzは、
距離を3mmに保持し、完全にずれた状態(x=−50
mm)→完全ラップ状態(x=0mm)→完全にずれた
状態(x=50mm)までのFx(破線)とFz(実
線)の関係を示している。この結果は、実験値と5%の
誤差範囲内でよく一致している。
0mmの磁石で、摩擦ロスを極力抑えたスライド型原理
モデルの入出力の実験値を示したものである。動作点を
選択すれば、1ジュールの入力で6ジュールの出力を出
すことができる。同様に、面積変換率80%(対向面
積:250→1250mm2)のスライド型から、面積
変化が非線形の回転型で、面積変換率を50%(対向面
積:625→1250mm2)に変えた場合について述
べる。
入力と出力の実験値を表したものである。この場合も入
力1に対して出力が2倍強となっている。これら永久磁
石を使ったエネルギ取り出し機構は、磁石に運動を与え
る入力とその運動による静磁エネルギの変化分がプラス
されて出力となり、見かけ上エネルギを生み出してい
る。
機と全行程100mmの油圧型1軸加振機上の各種シー
トに被験者を着座させ、全身を上下方向に加振した。加
振振動は、振幅一定で5mm、加速度一定で0.3G、
Log−Sweepの各サイン波とISO7096:1
982規格改訂に関する委員会入力スペクトラムEM
4,6を用いた。
として使用されている機構の振動特性を示しており、
(a)及び(b)は金属バネあるいは空気バネをそれぞ
れ使用した従来機構の振動特性を、(c)はサスペンシ
ョンシート用仕様の磁気バネ機構の振動特性である。図
10に示されるように、従来機構は振動伝達率が全体と
して高く、ダンパーを取り付けることにより共振周波数
の振動伝達率を低下させることができるが、磁気バネ機
構はダンパーを取り付けることなく高周波数領域及び共
振周波数における振動伝達率を共に低下させることがで
きる。
用として使用される従来のサスペンションシートの静特
性(破線)と、それに対応する磁気バネを使用したサス
ペンションシートの静特性(実線)を示している。な
お、図中に示されているXXリンク及びパラレルリンク
の構造については後述する。図11に示されるように、
磁気バネを使用したサスペンションシートは、磁気バネ
の持つ負荷質量非依存性つまり質量に応じて変化するバ
ネ定数(k=k(m))を入力非依存性に応用して、小
さなストロークで共振点での高い減衰性を達成し、0.
3G〜0.6Gまでの入力では、ほぼ入力非依存性を達
成することができるとともに高い衝撃吸収性を示す。ま
た、磁気バネの持つ高いバネ定数でも低い共振周波数と
なる特性を生かして、金属バネのみでは作ることができ
ない省スペース化と高い振動吸収性を実現することがで
きる。
デルを、図13はパラレルリンクを利用した磁気バネモ
デルで体重調整を行わない場合の振動特性を示してお
り、負荷質量差を吸収し、負荷質量非依存性を達成して
いる。さらに、図14は振幅が一定(5mm)のLog
−Sweepサイン波での振動特性で、図15は加速度
が一定(0.3G)のLog−Sweepサイン波での
振動特性を示している。パラレルリンクの特長は体重調
整が不要で、高周波・高加速度対応となっており、磁気
バネモデルXXリンクは体重調整が必要で、低周波・大
振幅対応となっている。共通しているのは、従来品に比
べて1/2のストロークで優れた振動絶縁性を達成して
いることにある。
82規格改訂に関する委員会案入力スペクトラムのEM
6,EM4での従来品と磁気バネモデルの比較データで
ある。ストロークが少なくなっているにもかかわらず、
S.E.A.T.値は従来品より低く抑えられ、高い絶縁効
果を有している。従来品は物質の弾性を利用して振動エ
ネルギを吸収する構造であるのに対し、磁気バネモデル
は金属バネによる逆位相の振動と物体の慣性を利用した
振動エネルギ絶縁構造である。そのため、磁気バネモデ
ルは周波数の影響を受けにくく、小ストロークで振動エ
ネルギを低減することができる。
の組合せによる除振機構は動吸振器効果を持っており、
負の減衰を利用した倍力機構は小さな入力で大きな出力
を出す機械的アンプとなる。垂直方向の加振装置に負の
減衰の入出力特性を応用した事例では、ボイスコイルモ
ータの8.5kgの駆動入力で、負荷質量70kgを3
〜20Hz、0.1Gの範囲で上下移動させることがで
きる。さらに、隔壁のある構造体でも非接触動力伝達が
可能であり、かつ、振動エネルギを吸収する柔構造アク
チュエータでもある。
例について図面を参照しながら説明する。図18は、本
発明の第1実施形態にかかる磁気バネを有する振動機構
M1を示しており、振動源側のフロア等に取り付けられ
る下部フレーム2と、リンク機構を介して下部フレーム
2に上下動自在に取り付けられた上部フレーム4とを備
えている。リンク機構は、振動機構M1の両側に設けら
れており、それぞれ2本のレバー6,6からなるパラレ
ルリンクにより構成され、各レバー6の下端は下部フレ
ーム2に回動自在に取り付けられる一方、その上端は上
部フレーム4に回動自在に取り付けられている。
のうち、前方に位置するレバー6,6はロッド8を介し
て互いに連結されており、このロッド8に複数の引張コ
イルスプリング10,…,10の一端を係止させるととも
に、コイルスプリング10,…,10の他端を下部フレー
ム2に植設されたピン12,…,12に係止させることに
より上部フレーム4の持ち上げ力を発生している。
1の永久磁石14が取り付けられる一方、上部フレーム
4の略中央には第1の永久磁石14と反発磁極が対向す
るように第2の永久磁石16が取り付けられており、二
つの永久磁石14,16の反発力により上部フレーム4
の持ち上げ力を発生している。
て、第1及び第2の永久磁石14,16を取り除いた状
態のコイルスプリング10単体の静特性を示すグラフ
で、コイルスプリング10の本数を変えた場合のパラレ
ルリンクによる上部フレーム4の持ち上げ力を示してい
る。この持ち上げ力は、上部フレーム4に質量が負荷さ
れ、静的平衡状態になった時、バネ定数をほぼ0の状態
にする。さらに、外部入力により負荷質量に加速度、速
度が発生した時、負荷質量に対しては持ち下げ力として
機能し、負荷質量が振動するきっかけとなる。つまり、
この持ち下げ力は、微小な振動エネルギにも反応し、負
荷質量に位相遅れ、逆位相が発生しやすい状態を喚起す
る。
の振動機構M1は、永久磁石14,16を取り除くと、
変位が増加するにつれて支持しうる荷重が減少する負の
バネ定数を持ち、コイルスプリング10の本数が増加す
るにつれて荷重が増大するとともに負のバネ定数の最小
値が減少(バネ定数の絶対値は増大)している。
て、コイルスプリング10を取り除いた状態の永久磁石
14,16のみの静特性と、永久磁石14,16の静特
性と図19のコイルスプリング10単体の静特性を重畳
した静特性を示すグラフである。図20において、曲線
Aは永久磁石14,16のみの静特性を示しており、曲
線B,C,D,E,F,Gは曲線Aにコイルスプリング
10の本数を1本から6本迄増加した場合の静特性であ
る。
の振動機構M1は、コイルスプリング10を取り除く
と、変位が増加するにつれて支持しうる荷重が増大する
正のバネ定数を持ち、コイルスプリング10を取り付け
た図18の状態では、バネ定数が0の部分が現れる。ま
た、コイルスプリング10の本数を増加するにつれて、
負のバネ定数が徐々に減少し、曲線Gの最小バネ定数は
約−1kg/mmに設定されている。
て、コイルスプリング10を取り除いた状態の永久磁石
14,16のみの動特性を示しており、永久磁石14,
16として75L×75W×20Hのものを使用し、被
験者の体重は53kgと75kgであった。このグラフ
からわかるように、低周波領域における振動伝達率が各
々2.5G/Gを超えており、永久磁石14,16のみ
の除振性能は十分とは言えない。
にストッパを設けた機構の動特性を示しており(被験
者:55kg)、低周波領域における振動伝達率のピー
クが抑制される(1.5G/G以下)とともに、ストッ
パによる衝突減衰が発生している。また、この時のS.
E.A.T.値は1.2であった。
れる値のことである。 S.E.A.T.=awS12/awP12 awS12:周波数範囲f1〜f2におけるシート上の補正
振動加速度実効値 awP12:周波数範囲f1〜f2における振動台の補正振
動加速度実効値
振動機構M1の動特性を示しており(被験者:68k
g)、低周波領域(2〜10Hz)における振動伝達率
が1G/G以下に抑制されている。図21の動特性に比
べ、高周波領域における振動伝達率がバネ力により多少
大きくなっているが、高周波領域における振動伝達率
は、シートに弾性部材、例えば、ウレタンを使用するこ
とにより除振することができる。この時のS.E.A.T.
値は1.6であった。
kg/mm以上の負の部分を付与することにより、低周
波領域における大振幅の振動に対し衝突減衰を生じさせ
ることで位相ズレが生じ、加速度伝達率が減少したもの
と解釈される。すなわち、従来の除振装置と異なり、シ
ョックアブソーバを設けなくても、負のバネ定数を示す
部分が加速度伝達率を抑えショックアブソーバの機能を
果たすことになり、小ストロークでS.E.A.T.値の小
さいサスペンションシートが実現できる。
場合でも、静特性にバネ定数が負の部分を設けなくと
も、バネ定数が略0の部分(例えば、図20のBあるい
はC)を利用することにより不安定状態を作り出すこと
で位相ズレを生じさせ、共振点の加速度伝達率を抑えた
サスペンションシートが実現できる。
を示す振動機構にコイルスプリングをさらに追加して最
小バネ定数を約−2kg/mm程度迄減少させたもので
ある。この振動機構は、外部からの入力により下部フレ
ーム2と上部フレーム4が互いに接近した後、離反速度
を上げて戻りを早くすることにより上部フレーム4を重
力に抗して突き上げることができる。この静特性を示す
振動機構を遊具等に使用すると、上下動の加振源として
従来必要であったアクチュエータを設ける必要がない。
ーム2と上部フレーム4にそれぞれ一つの永久磁石を取
り付ける構成としたが、下部フレーム2に複数の永久磁
石を取り付ける一方、上部フレーム4に同数の永久磁石
を反発磁極が対向した状態で取り付ける構成とすること
もできる。
磁気バネを有する振動機構M2を示しており、振動源側
であるフロア等に取り付けられる下部フレーム22と、
複数のXリンク24(前述のXXリンク)からなるリン
ク機構を介して下部フレーム22に上下動自在に取り付
けられた上部フレーム26とを備えている。
一端は、下部フレーム22あるいは上部フレーム26に
回動自在に取り付けられる一方、その他端は下部フレー
ム22あるいは上部フレーム26の側壁内面に固着され
たスライダ28に摺動自在に取り付けられている。ま
た、各Xリンク24には複数の引張コイルスプリング3
0が係止せしめられ、各Xリンク24を構成する2本の
レバーの上端(あるいは下端)を閉じる方向に付勢する
ことにより上部フレーム26の持ち上げ力を発生してい
る。さらに、Xリンク24を構成するレバーのうち、左
右の対応するレバーはロッド29,…,29を介して互い
に連結されており、対応するロッドの一部29,29は
さらに別のロッド31,31を介して互いに連結され、
前後のXリンク24が互いに同期して上部フレーム26
を持ち上げるようにしている。なお、上部フレーム26
に負荷質量が加えられた場合の持ち下げ力については、
上述した振動機構M1におけるコイルスプリング30の
持ち下げ力と略同じなので、その説明は省略する。
1の永久磁石32が取り付けられる一方、上部フレーム
26の略中央には第1の永久磁石32と反発磁極が対向
するように第2の永久磁石34が取り付けられており、
二つの永久磁石32,34の反発力により上部フレーム
26の持ち上げ力を発生している。
を示すグラフで、Xリンク24による上部フレーム26
の持ち上げ力を示している。
レーム22に対する角度をθ、バネ定数をk、変位をx
とした時のバネ力fと、バネ力による上部フレーム26
の持ち上げ力Fは次のように表される。 f=kx F=f・tanθ=kx・tanθ ここで、変位xを上部フレーム26のたわみ量で表す
と、バネ力fは図26のAで示される曲線となり、Xリ
ンク24を介した上部フレーム26の持ち上げ力Fは図
26のBで示される曲線となる。
永久磁石32,34の反発力に基づく持ち上げ力を示し
ており、曲線DはBの持ち上げ力とCの持ち上げ力を合
成した総持ち上げ力を示している。
スプリング30のバネ力と永久磁石32,34の反発力
を利用することにより、たわみ量が変化しても所定の範
囲で持ち上げ力を略一定にすることができる。すなわ
ち、図25の振動機構M2をサスペンションシートに採
用した場合、バネ定数が0の部分を持ち、車体から入力
される荷重(振動)に対し、下部フレーム22のみが上
下方向に変位し、上部フレーム26及びその上に載置さ
れたシートはほとんど変位しないので、低周波領域の大
振幅の入力に対し位相ズレあるいは逆位相を生じさせ振
動エネルギを吸収することができる。なお、高周波領域
についても、逆位相と高弾性のウレタン特性でさらに除
振することができる。
因としては、金属バネのバネ定数や初張力、磁石のサイ
ズやそのレイアウト、あるいは、リンク形状等が考えら
れる。さらに詳述すると、図27(a)に示されるよう
に、金属バネのバネ定数を大きくすることにより上記設
定荷重は大きくなり、磁石サイズを大きくすることによ
り立ち上がりのポイントが図中左側に移動する。同じ磁
石を使用した場合でも、対向面積を変化させることによ
り立ち上がりのポイントを左右に移動させることができ
る。また、図27(b)に示されるように、金属バネの
初張力を大きくすると上記設定荷重は大きくなる。
M2の両側にそれぞれ設けられたXリンクの形状を示し
ており、高さ方向のスペース(l)が同一の場合には、
図25の振動機構M2に採用した(b)の形状の方が立
ち上がりのポイントが図中左側に移動する。さらに、高
さ(l)を高くする(厚型にする)と上記設定荷重は大
きくなる。また、全体のストロークを規制することで
も、略水平に走る領域を規制し、負荷質量に依存しない
動特性を作ることができる。
ず、第1及び第2の永久磁石32,34としてサイズ7
5L×75W×20Hのものを使用した場合の荷重−た
わみ曲線を示しており、図30は、永久磁石を組み込ま
ず、4本のコイルスプリングのみを使用した場合の荷重
−たわみ曲線を示している。ただし、使用したリンク機
構は同一ではなく、Xリンク24とスライダ28との摩
擦係数は異なっている。
線を示す振動機構に4本のコイルスプリングを組み込ん
だ場合の荷重−たわみ曲線を示している。
定の変位量においてバネ定数が小さな値(約0.1kg
/mm)から徐々に滑らかに上昇する非線形特性を有し
ているので、この振動機構M2をサスペンションユニッ
トとして使用すると、低周波/大振幅の振動エネルギを
吸収できるばかりでなく、大振幅時の突き上げショック
も感じられない。
2において、第1及び第2の永久磁石32,34のサイ
ズを75L×75W×20Hに設定し、コイルスプリン
グ30及び負荷質量をそれぞれ4本−43kg、5本−
55kg、6本−68kg、7本−90kgに変更した
場合の静特性を示す荷重−たわみ曲線である。
波領域における振動機構M2のバネ定数(永久磁石とコ
イルスプリングとを重畳したバネ定数)は0.1〜0.4
kg/mmで従来のサスペンションユニットに比べて小
さな値となっており、この振動機構M2を採用した車両
用サスペンションユニットは、車体フロアからの入力に
より変位量が変化しても荷重変動が少ないことを示して
いる。しかしながら、永久磁石の反発力(磁石サイズ)
とコイルスプリングのバネ力の組合せを適宜変更するこ
とにより任意のバネ定数を得ることができ、車両によっ
ては2kg/mm以下に設定した方がよい場合もある。
また、最大変位量も2Hzで略60mmあるいはそれ以
下に抑えることができ、従来に比べストローク量の小さ
いサスペンションユニットを実現することができる。な
お、7Hzあるいは8Hz以上の高周波数領域で振動エ
ネルギが小さくなる場合変位量は一定で、図25の振動
機構は剛体として作用する。また、高周波で加速度の大
きな領域、つまり振動エネルギが大きい領域では位相ズ
レ・逆位相を生じさせ、加速度伝達率を低いレベルに抑
えることができる。
たサスペンションユニットと従来型サスペンションユニ
ットの荷重−たわみ曲線を示している。図36のグラフ
において、本発明にかかるサスペンションユニットは、
金属バネと磁気バネとを組合せて荷重−たわみ特性を得
ており、その特性におけるバウンド領域、すなわち、変
位が大きく荷重も増す領域で金属バネの特性比率を軽減
し、磁気バネの特性を強めたことを特徴としている。磁
気バネの持つ負荷質量非依存性、つまり、k=k
(m):質量に応じて変化するバネ定数を入力非依存性
に応用して、小さなストロークで共振点での高い減衰性
を達成するとともに、0.3G〜0.6Gまでの入力では
ほぼ入力非依存性を達成し、高いショック吸収性を得
た。また、磁気バネの持つ高いバネ定数でも低い共振周
波数となる特性を生かして、金属バネのみでは作ること
ができない省スペースの高い振動吸収性を実現した。
をkmagnet、kmetalとすると、 kmagnet=1/(kmetal)n・A (A:係数) の関係があり、Aは磁石サイズや、金属バネの使用状態
あるいはバラツキ等により変化する値である。例えば、
kmagnet=3.3の磁気バネはkmetal=0.74の金属
バネと略同一の共振点を持っているので、3.3=1/
0.744・Aとなり、この場合、A≒1.0である。
はバネ定数が略一定の線形特性を示しており、大振幅時
バネ定数が急激に上昇していることから,突き上げショ
ックを惹起する虞れがある。また、従来型2のサスペン
ションユニットは、金属バネのみで本発明にかかるサス
ペンションユニットと同じ特性を出すようにしたもの
で、金属バネのみではストロークが極めて大きく、ま
た、ストロークエンドに到達した時の特性変化が大きい
ことから底突き感を惹起するとともに省スペースも達成
することができない。そして、バネ定数を低く抑えるた
めに、バネ定数可変、初張力可変を限られたスペースの
中で達成するためには、金属バネが太くて大きく、本数
も増える。そのため、負荷質量がスペースにより限定さ
れる。従来のシートでは、120kg前後が限界値であ
る。
たサスペンションユニット単体の加速度一定のサイン波
で入力した時の動特性である加速度伝達率を示すグラフ
で、第1及び第2の永久磁石32,34のサイズを75
L×75W×25Hに設定するとともに、6本のコイル
スプリング30を使用し、68kgの負荷質量を加えた
ものである。
(2〜10Hz)では加速度伝達率が1G/G以下と小
さく抑えられ振動エネルギが十分吸収されているのに対
し、10Hz以上の振動エネルギの小さい高周波領域で
は加速度伝達率が約1G/G近辺にあり、Xリンクの動
摩擦が静止摩擦に変わり、サスペンションユニットが剛
体として作用している。しかしながら、振動エネルギが
大きくなると逆位相が発生し、矢印で示されるように加
速度伝達率が減少する。また、このサスペンションユニ
ットに載置するシートのクッション材としてウレタンを
採用すると、サスペンションユニットが剛体として作用
している周波数領域ではウレタンの特性が十分に発揮さ
れる。
発ウレタンの特性を示すグラフであり、図39はクッシ
ョン材としてウレタンを採用したシートを本発明にかか
る振動機構M2に搭載したサスペンションシートの動特
性を示すグラフである。ウレタンは硬度17、厚さ10
0mmのものを採用し、永久磁石は75L×75W×2
0Hのものを採用した。
機構M2を組み込んだサスペンションシートは、負荷質
量が軽いと、振動エネルギが小さいため、加速度伝達率
で言えば、ある高周波領域では多少大きくなる傾向にあ
るが、人体が主に感知する2〜20Hzの領域では負荷
質量に関係なく略同じ特性を示している。
ートA,B,Cと本発明にかかる振動機構M2を組み込
んだサスペンションシートの動特性を示すグラフであ
り、本発明にかかる振動機構M2を有するサスペンショ
ンシートは、低周波数領域における加速度伝達率が十分
小さいばかりでなく、全周波数領域においてその動特性
が改善されている。
はいずれも68kgに設定し、振動機構M2(サスペン
ションユニット)の磁石サイズは75L×75W×20
H、コイルスプリングの数量は6本とした。
て、第1及び第2永久磁石32,34のサイズを一定
(50L×50W×20H)にした状態で、コイルスプ
リング30の数を0本から8本まで変化させた場合の静
特性を示すグラフである。このグラフからわかるよう
に、コイルスプリング30の数を増加するにつれて、従
って、永久磁石32,34を弱く(あるいは小さく)す
ることで反発力を小さくすることにより、永久磁石3
2,34とコイルスプリング30とを重畳したバネ定数
は負の値を示すようになり、図18の振動機構M1と同
様の静特性を示す構成とすることもできる。
おいて、負荷質量を68kgに設定し、永久磁石32,
34のサイズを50L×50W×15H(A)、50L
×50W×20H(B)、75L×75W×15H
(C)にそれぞれ変更した場合の動特性を示すグラフで
ある。このグラフからわかるように、永久磁石32,3
4の反発力が小さいほど入力される振動エネルギに敏感
になり、位相ズレ、逆位相を生じさせ、高周波領域にお
ける振動伝達率は減少する。磁気バネの場合、対向する
永久磁石の反発力でささえられて、平衡点がつくられる
が、ハードバネの場合、衝撃力に強く、入力変動があっ
ても変位量は小さい。一方、ソフトバネの場合、入力変
動に対して変位の変動が大きいことから振幅が発生し、
位相ズレ、逆位相が生じ、加速度伝達率が減少するが、
衝撃力に弱く底突き傾向となる。そのため、底突きに対
して別の減衰材、バネ材で補完する必要が生じる。因
に、図42のグラフにおいて、曲線Cのバネ定数(永久
磁石とコイルスプリングとを重畳したバネ定数)は略0
で、曲線Bのバネ定数は約−0.1kg/mmで、曲線
Aのバネ定数は曲線Bのバネ定数より更に小さく設定さ
れている。
ーム22と上部フレーム26にそれぞれ一つの永久磁石
を取り付ける構成としたが、下部フレーム22に複数の
永久磁石を取り付ける一方、上部フレーム26に同数の
永久磁石を反発磁極が対向した状態で取り付ける構成と
することもできる。
構を複数のXリンク24で構成したが、図43に示され
るように、Xリンクに替えてYリンク24aを使用する
とリンク機構の摩擦抵抗をさらに低減することができ
る。
磁気バネを有する振動機構M3を示しており、振動源側
であるフロア等に取り付けられる下部フレーム42と、
複数のリンクからなるパンタグラフ型リンク機構44,
44を介して下部フレーム42に上下動自在に取り付け
られた上部フレーム46とを備えている。
に”く”形に連結された2組のリンク対44a,44b
からなる。また、リンク対44a,44bの中間部はコ
イルスプリング48の両端に連結されており、コイルス
プリング48によりリンク対44a,44bを内方に付
勢することにより上部フレーム46の持ち上げ力を発生
している。
1の永久磁石52が固定される一方、上部フレーム46
の略中央には第1の永久磁石52と対向する第2の永久
磁石54が水平方向に回動自在に取り付けられている。
第1及び第2の永久磁石52,54の各々は、図45に
示されるように二つのN極と二つのS極を90度間隔に
交互に配設した永久磁石で、第2の永久磁石54を第1
の永久磁石52に対し回転ノブ56で適宜回転すること
により、反発力あるいは吸引力の調整を行うことができ
る。尚、第2の永久磁石54の回転角は回転ノブ56に
連結されたピンを上部フレーム46に穿設された複数の
孔58,…,58の一つに嵌入することにより保持され
る。
性を調べたところ、図25に示される本発明の第2実施
形態にかかる振動機構M2のものと略同じ結果が得られ
たので、静特性あるいは動特性を示すグラフについては
割愛する。
動機構M3を車両の運転台60を支承するキャブマウン
トとして使用した状態を示しており、運転台60の前部
に二つ(図示せず)及び後部に二つ取り付けられてい
る。両図に示されるように、下部フレーム42は車体に
取り付けられる一方、上部フレーム46は運転台60に
固定されたブラケット62の下面に固定されている。
は、図25の振動機構M2と略同じ動特性を示すことか
ら、路面から運転台60に伝達される振動に対し、低周
波領域の加速度伝達率をキャブマウントにより大幅に低
減できるとともに、ゴム系の材料で構成されるバネ系6
1(図46)を併用することで高周波で変位が大きく加
速度の大きな領域及び衝撃力に近いエネルギも同時に低
減することができる。また、運転台60に設けられるシ
ートのクッション材として例えばウレタンを採用するこ
とにより高周波領域の振動伝達率も低減することができ
る。
態にかかる磁気バネを有する振動機構M4を示してお
り、振動源側であるフロア等に取り付けられる下部フレ
ーム72と、複数のリンクからなる一対のパンタグラフ
型リンク機構74,74及び一対のXリンク75,75
を介して下部フレーム72に上下動自在に取り付けられ
た上部フレーム76とを備えている。
リンク機構74,74の各々は、左右対象に”く”形に
連結された2組のリンク対74a,74bからなり、リ
ンク対74a,74bの下端はブラケット78,78を
介して下部フレーム72に回動自在に取り付けられると
もに、その上端はブラケット80,80を介して上部フ
レーム76に回動自在に取り付けられている。また、リ
ンク対74a,74bの中間部は複数のコイルスプリン
グ82,…,82の両端に連結されており、コイルスプリ
ング82,…,82によりリンク対74a,74bを内方
に付勢することにより上部フレーム76の持ち上げ力並
びに持ち下げ力を発生している。
75,75の各々は、略中央部が互いに回動自在に連結
された2本のレバー75a,75bからなり、レバー7
5a,75bの下端は下部フレーム72に回動自在に取
り付けられるとともに、その上端は中空軸84,86に
固定されている。中空軸84はレバー88,88を介し
て上部フレーム76に回動自在に取り付けられており、
中空軸86は上部フレーム76に直接回動自在に取り付
けられている。また、中空軸84には、中空軸84と離
間し平行に延在するロッド90が取り付けられており、
ロッド90に複数のコイルスプリング92,…,92の一
端を係止させるとともに、コイルスプリング92,…,9
2の他端を上部フレーム76に係止させることにより、
上部フレーム76の持ち上げ力を発生している。
型リンク機構74,74の側方には二つの永久磁石9
4,96が逆磁極を上に向けた状態で取り付けられると
ともに、この二つの永久磁石94,96と同一磁極が対
向する二つの永久磁石98,100を上部フレーム76
に取り付けることにより、永久磁石94,96,98,
100の反発力により上部フレーム76の持ち上げ力を
発生している。
石94,96及び永久磁石98,100として75L×
75W×20H(2極)のものを使用し、コイルスプリ
ング92,…,92の本数を変えて静特性を調べたとこ
ろ、図52乃至図55に示されるグラフが得られた。こ
こで、図52の静特性はコイルスプリングを全く取り付
けなかった場合を、図53の静特性はコイルスプリング
を2本取り付けた場合を、図54の静特性はコイルスプ
リングを4本取り付けた場合を、図55の静特性はコイ
ルスプリングを6本取り付けた場合をそれぞれ示してい
る。
に、コイルスプリングの本数が増加するにつれてコイル
スプリング92,…,92と永久磁石94,96,98,
100とを重畳したバネ定数は大きくなっており、コイ
ルスプリング92,…,92の本数と永久磁石94,9
6,98,100の大きさを適宜選択することにより所
望のバネ定数及び異なる負荷質量に最適に対応する静特
性を有する振動機構M4を提供することができる。
ショックアブソーバを有する従来機構の動特性を示して
おり、被験者の体重は73kgであった。図56のグラ
フからわかるように、本発明にかかる振動機構M4は低
周波における加速度伝達率を十分小さく抑えることがで
き、従来機構のようにショックアブソーバを設けなくと
も振動特性を改善することができる。
の場合の動特性を示しており、低周波における加速度伝
達率がさらに低減している。通常のシートはアクティブ
制御をしなければ逆位相は発生しないが、本発明にかか
る振動機構M4の場合、入力の振動エネルギによって所
定の体重で逆位相が発生し、加速度伝達率を大幅に低減
することが可能となる。
図59は本発明の第5実施形態にかかる磁気バネを有す
る振動機構M5を示しており、振動源側のフロア等に取
り付けられる下部フレーム102と、リンク機構を介し
て下部フレーム102に上下動自在に取り付けられた上
部フレーム104とを備えている。リンク機構は、振動
機構M5の両側に設けられており、それぞれ2本のレバ
ー106,106からなるパラレルリンクにより構成さ
れ、各レバー106の下端は下部フレーム102に回動
自在に取り付けられた中空軸108に固定される一方、
その上端は上部フレーム104に回動自在に取り付けら
れた中空軸110に固定されている。
定された中空軸110,110のうち、前方に位置する
中空軸110には、下方に所定距離離間したロッド11
2がブラケットを介して連結される一方、後方に位置す
る中空軸110には、上方に所定距離離間したロッド1
14がブラケットを介して連結されている。さらに、前
方のロッド112にはコイルスプリング116の一端が
係止されており、コイルスプリング116の他端は下部
フレーム102に係止されている。このコイルスプリン
グ116は、上部フレーム104に所定の負荷が加えら
れると、略水平に維持されて収縮した状態にあり、上部
フレーム104が上方あるいは下方に移動すると、その
バネ力により上部フレーム104の天突きあるいは底突
きを緩和するよう作用する。一方、後方のロッド114
には複数のコイルスプリング118,…,118の一端が
係止されており、コイルスプリング118,…,118の
他端は、上部フレーム104に螺着された固定部材12
0に係止されており、上部フレーム104の持ち上げ力
を発生している。
材122を介して永久磁石124が所定の角度で固定さ
れており、この永久磁石124の上端面と平行に延在す
る下端面を有し同一磁極が対向する永久磁石126が上
部固定部材120に固定されており、二つの永久磁石1
24,126の反発力により上部フレーム104の持ち
上げ力を発生している。
ところ、図60乃至図62のような結果が得られた。こ
こで、図60は、永久磁石124,126及び下部コイ
ルスプリング116を取り付けることなく、上部コイル
スプリング118,…,118のみ取り付け、上部コイル
スプリング118,…,118の本数を変えた場合の静特
性を示すグラフであり、図61はコイルスプリングを全
く取り付けることなく、永久磁石124,126のみを
取り付けた場合の静特性を示すグラフであり、図62は
永久磁石124,126と上部コイルスプリング11
8,…,118を5本取り付けた場合のグラフである。な
お、下部コイルスプリング116を取り付けると、バネ
感が強くなり、平衡点が下がるとともにカーブが滑らか
になり、天突き及び底突きが緩和される。また、図61
及び図62のグラフに示されている0°,5°,10°
とは、永久磁石124,126の取付角度を示してお
り、振動機構M5の動特性を永久磁石124,126の
取付角度とともに以下説明する。
124,126の取付角度を5°ずつ変更した場合の変
位−荷重の関係はわずかしか変化しないように思われる
が、図63及び図64のグラフに見られるように、所定
の取付角度(図63では10°)で逆位相の影響により
低周波における加速度伝達率が低下している。ここで、
図63のグラフは、負荷(被験者の体重)が68kgで
定盤(振動機構のみでシートなし)の場合を示している
のに対し、図64のグラフは、負荷が55kgで振動機
構にシートを載置した場合を示している。
の取付角度を10°に設定し、68kgと73kgの負
荷を定盤に載せて加振した場合のパワースペクトラムを
示している。このグラフからわかるように、破線で示さ
れる加振力に対し、負荷の振動は周波数のほぼ全域にお
いて大きく減衰しており、低周波において逆位相が発生
しているのが認められる。
94kgの場合の加振台上の波形と被験者の尻下波形を
示している。このグラフからわかるように、磁気バネを
利用した振動機構においては、位相のずれが発生し加速
度伝達率を低下させることができる。
度についてさらに説明する。本願明細書において、永久
磁石124,126の取付角度0°とは、図67に示さ
れるように、下部フレーム102あるいは上部フレーム
104に対し所定角度傾斜した状態のことで、この状態
から時計方向に5°傾斜させた状態を取付角度5°、時
計方向にさらに5°傾斜させた状態を取付角度10°と
称している。
10°の場合の上部永久磁石126の下部永久磁石12
4に対する運動の軌跡を示しており、ストローク量は一
定であるが、取付角度が大きいほど対向面積の変化が大
きくなっている。
26として75mmL×75mmW×20mmHを使用
した場合のギャップ量に対するX軸方向及びZ軸方向の
荷重と、ストローク量に対するX軸方向及びZ軸方向の
荷重をそれぞれ示しており、これは図6の入出力特性を
利用したものである。図71及び図72は、永久磁石1
24,126として75mmL×75mmW×15mm
Hを使用した場合のギャップ量に対するX軸方向及びZ
軸方向の荷重と、ストローク量に対するX軸方向及びZ
軸方向の荷重をそれぞれ示している。図中、シフト0と
は、対向面積は同一で、Z軸方向のみ変化させた状態の
ことである。
方向の荷重は永久磁石124,126の取付角度が小さ
いほど大きいが、X軸方向の荷重はギャップ量あるいは
ストローク量が所定値以上の場合、永久磁石124,1
26の取付角度が大きいほど大きい。Z軸及びX軸方向
の荷重は両方とも、上部フレーム104の持ち上げ力に
対しモーメントとして作用するので、永久磁石124,
126の取付角度を所定角度に設定することにより、静
磁エネルギの変化分を上部フレーム104の持ち上げ力
に有効に変換することができる。
のグラフにおいて逆位相の影響が認められるが、これ
は、永久磁石124,126の傾斜により発生するX軸
方向の荷重に起因し、平衡点ギャップ16mmから入力
により下方向に移動してギャップが小さくなり、急激に
X方向荷重が変化することにより、位相ズレ、逆位相あ
るいはブレーキが発生することによるものと考えられ
る。また、0°に設定した場合は、低周波の衝撃力に対
して官能評価でブレーキ効果が認められた。
の変形例M5’を示しており、振動機構M5に設けられ
た下部コイルスプリング116をY字状コイルスプリン
グ116’に置き換えたものである。
下部コイルスプリング116を設けなかった時の図59
の振動機構M5と、複数の下部コイルスプリング11
6,…,116を並列に設けた振動機構(図示せず)との
静特性と比較して示したものである。このグラフからわ
かるように、下部コイルスプリングの形態(Y型、並列
等)により静特性を適宜変更することができ、設定され
る入力条件や負荷等に応じて荷重−変位曲線の最適化を
図ることができる。
態にかかる磁気バネを有する振動機構M6を示してお
り、基本的には図59に示される振動機構において、下
部コイルスプリング116を取り除くとともに、図44
に示されるパンタグラフ型リンク機構44の両端を下部
フレーム102と上部フレーム104の片側に回動自在
に取り付けたものである。
性、及び、振動機構M6において永久磁石を取り付けな
かった場合の静特性を示している。図77のグラフから
わかるように、永久磁石を取り付けなかった場合、静特
性がフラットで体重調整が必要であるのに対し、永久磁
石を取り付けることにより磁気バネの特性と磁気バネの
影響が薄い金属バネの特性が、動特性では別々に機能す
ることで荷重対応範囲が拡大し体重調整が不要となり、
また、振動絶縁性も向上する。
と従来機構の静特性、及び、ランダム波が入力された場
合の動特性を示しており、両図に記載の従来機構Aとは
ラバーサスペンションを、従来機構Bとは金属バネサス
ペンションのことである。振動機構M6の場合、従来機
構に比べてストロークが小さいだけでなく、特に0〜1
0Hzの低周波領域において位相ズレあるいは逆位相の
影響で加速度伝達率が低減している。
106,106の下端が固定された中空軸108と、前
方のレバー106,106が回動自在に取り付けられた
ロッド128にベルト130を巻架せしめ、振動機構M
6のストローク規制を行うことにより、振動機構の薄型
化及び体重調整不要を達成することができる。このベル
ト130は、本発明の第1乃至第5実施形態にかかる振
動機構M1〜M5のいずれに採用することもでき、参考
のため、振動機構M2に採用した場合の静特性を示すグ
ラフを図80に示す。
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。本
発明のうちで請求項1に記載の発明によれば、下部フレ
ームにリンク機構を介して上部フレームを上下動自在に
取り付けるとともに、上部フレームを少なくとも二つの
永久磁石と複数のスプリングとで持ち上げ、永久磁石と
スプリングとの重畳したバネ定数の一部を負又は略0の
状態に設定したので、平衡点を不安定にさせて逆位相を
生じさせることができる。また、不安定だから加速度が
生じやすくなり、生じた不安定状態を磁気バネにより安
定状態にもっていくことができる(下死点)。上死点で
は、ラバー等により減速、減衰させて元の安定状態に返
すことができるので、安価で簡素な構成の除振装置ある
いは加振装置を実現することができる。
ネ定数を約−1kg/mm以上に設定することにより、
振動エネルギの小さな低周波領域においても位相ズレ、
逆位相を発生させるようにしたので、安価で簡素な構成
の除振装置を提供することができる。
リンク機構を複数のパラレルリンクで構成し、2〜10
Hzにおける振動伝達率を1G/G以下に抑制したの
で、低周波振動を効果的に減衰することができる。
ネ定数を約−2kg/mm以上に設定し、上部フレーム
の下部フレームに対する接近後の戻りを早くすることに
より上部フレームを重力に抗して突き上げるようにした
ので、簡素な構成の遊具等を安価に製造することができ
る。
下部フレームにリンク機構を介して上部フレームを上下
動自在に取り付けるとともに、上部フレームを少なくと
も二つの永久磁石と複数のスプリングとにより持ち上
げ、振幅巾の大きい2〜10Hzにおける振動伝達率は
1G/G以下で、10Hz以上で振幅巾が小さく加速度
が大きい高周波領域における振動伝達率が約1G/Gの
動特性を示す構成としたので、低周波振動が抑制される
一方、高周波振動に対しては高弾性のウレタン特性を利
用して除振することができる。
によれば、リンク機構を複数のXリンクあるいはYリン
クあるいはパンタグラフ型リンク機構で構成したので、
安価で簡素な構成のサスペンションユニットを提供する
ことができる。
下部フレームにリンク機構を介して上部フレームを上下
動自在に取り付けるとともに、上部フレームを少なくと
も二つの永久磁石と複数のスプリングとにより持ち上
げ、永久磁石とスプリングとの重畳したバネ定数を2kg
/mm以下に設定したので、低周波数領域における除振性
能を向上させることができる。
よれば、リンク機構を複数のパラレルリンク、Xリンク
またはYリンク、あるいは、これらのリンクのいずれか
一つとパンタグラフ型リンク機構とを組み合わせて構成
したので、安価で簡素な構成のサスペンションユニット
を提供することができる。
同一磁極が対向する二つの永久磁石を傾斜させたので、
静磁エネルギの変化分を上部フレームの持ち上げ力に有
効に変換し、位相ズレ、逆位相あるいはブレーキ力を利
用した振動機構を提供することができる。
面間距離と反発力との関係を示すグラフである。
示すグラフであり、磁石サイズが異なる場合を示してい
る。
質量を変えた場合を示している。
ることにより幾何学的寸法を変化させた場合の荷重−変
位の関係を示すグラフである。
した状態で、一方を他方に対しスライドさせた場合の入
力とは出力の関係を示すグラフである。
ラフである。
値を示すグラフである。
である。
を示すグラフであり、(a)は金属バネを、(b)は空
気バネを、(c)は磁気バネを使用した場合を示してい
る。
かるサスペンションシートの静特性を示すグラフであ
る。
図である。
の動特性を示すグラフである。
シートと本発明にかかるサスペンションシートの動特性
を示すグラフである。
ンシートと本発明にかかるサスペンションシートの動特
性を示すグラフである。
と従来品のS.E.A.T.値を示すグラフである。
来品のS.E.A.T.値を示すグラフである。
有する振動機構の斜視図である。
グ単体の静特性を示すグラフである。
静特性と、この静特性にコイルスプリング単体の静特性
を重畳した静特性を示すグラフである。
動特性を示すグラフである。
を設けた場合の動特性を示すグラフである。
ある。
コイルスプリングをさらに追加して最小バネ定数を減少
させた場合の静特性を示すグラフである。
有する振動機構の斜視図である。
よる上部フレームの持ち上げ力を示すグラフである。
曲線における設定荷重あるいは立ち上がりのポイントを
変更するパラメータを説明するためのグラフであり、
(a)は金属バネのバネ定数あるいは磁石サイズを変え
た場合を、(b)は金属バネの初張力を変えた場合を示
している。
一つのXリンクを設けた場合を、(b)は二つのXリン
クを設けた場合を示しており、(c)は(a)あるいは
(b)のリンク形状が荷重−たわみ曲線に及ぼす影響を
示すグラフで、(d)は(a)あるいは(b)のリンク
形状の高さが荷重−たわみ曲線に及ぼす影響を示すグラ
フである。
×20Hの永久磁石のみを組み込んだ場合の荷重−たわ
み曲線を示すグラフである。
グのみを組み込んだ場合の荷重−たわみ曲線を示すグラ
フである。
に4本のコイルスプリングを組み込んだ場合の荷重−た
わみ曲線を示すグラフである。
の永久磁石のサイズを75L×75W×20Hに設定す
るとともに、4本のコイルスプリングを使用し、負荷質
量を43kgにした場合の荷重−たわみ曲線を示すグラ
フである。
の永久磁石のサイズを75L×75W×20Hに設定す
るとともに、5本のコイルスプリングを使用し、負荷質
量を55kgにした場合の荷重−たわみ曲線を示すグラ
フである。
の永久磁石のサイズを75L×75W×20Hに設定す
るとともに、6本のコイルスプリングを使用し、負荷質
量を68kgにした場合の荷重−たわみ曲線を示すグラ
フである。
の永久磁石のサイズを75L×75W×20Hに設定す
るとともに、7本のコイルスプリングを使用し、負荷質
量を90kgにした場合の荷重−たわみ曲線を示すグラ
フである。
ンユニットと従来型サスペンションユニットの荷重−た
わみ曲線を示すグラフである。
イルスプリングを使用し、68kgの負荷質量を加えた
場合の図8の振動機構を採用したサスペンションユニッ
ト単体の動特性を示すグラフである。
合のシートの動特性を示すグラフである。
ートを図8の振動機構に搭載したサスペンションシート
の動特性を示すグラフである。
動機構を有するサスペンションシートの動特性を示すグ
ラフである。
静特性と、この静特性にコイルスプリング単体の静特性
を重畳した静特性を示すグラフである。
を68kgに設定し、永久磁石のサイズを変更した場合
の動特性を示すグラフである。
ある。
有する振動機構の斜視図である。
平面図である。
として使用した場合の斜視図である。
部分斜視図である。
有する振動機構の斜視図である。
フ型リンク機構の斜視図である。
分解斜視図である。
プリングを全く取り付けなかった場合の静特性を示すグ
ラフである。
プリングを2本取り付けた場合の静特性を示すグラフで
ある。
プリングを4本取り付けた場合の静特性を示すグラフで
ある。
プリングを6本取り付けた場合の静特性を示すグラフで
ある。
を有する従来機構の動特性を示すグラフである。
振動機構の動特性を示すグラフである。
有する振動機構の斜視図である。
のみを取り付けた場合の静特性を示すグラフである。
けた場合の静特性を示すグラフである。
スプリングを取り付けた場合の静特性を示すグラフであ
る。
kgの負荷を加えた場合の動特性を示すグラフである。
5kgの負荷を加えた場合の動特性を示すグラフであ
る。
機構に定盤を取り付けた場合のパワースペクトムを示す
グラフである。
上の波形と被験者の尻下波形を示すグラフである。
付角度を示す概略側面図である。
付角度を種々変化させた場合の上部永久磁石の運動の軌
跡を示す概略側面図である。
プ量と、X軸及びZ軸方向の荷重の関係を示すグラフで
ある。
ーク量と、X軸及びZ軸方向の荷重の関係を示すグラフ
である。
変えた場合のギャップ量と、X軸及びZ軸方向の荷重の
関係を示すグラフである。
変えた場合のストローク量と、X軸及びZ軸方向の荷重
の関係を示すグラフである。
斜視図である。
動機構の静特性を示すグラフである。
有する振動機構の斜視図である。
動機構において永久磁石を取り付けなかった場合の静特
性を示すグラフである。
すグラフである。
すグラフである。
制を行った場合の静特性を示すグラフである。
ルスプリング 14,32,52 第1の永久磁石 16,34,54 第2の永久磁石 24,75 Xリンク 24a Yリンク 44,74 パンタグラフ型リンク機構 60 運転台 94,96,98,100,124,126 永久磁石 130 ベルト M1,M2,M3,M4,M5,M6 振動機構
Claims (14)
- 【請求項1】 下部フレームと、該下部フレームにリン
ク機構を介して上下動自在に取り付けられた上部フレー
ムと、該上部フレームと上記下部フレームにそれぞれ取
り付けられ反発磁極が対向する少なくとも二つの永久磁
石と、上記リンク機構に係止せしめられ上記上部フレー
ムの持ち上げ力を発生する複数のスプリングとを有し、
上記永久磁石と上記スプリングとの重畳したバネ定数の
一部を負に設定したことを特徴とする磁気バネを有する
振動機構。 - 【請求項2】 上記バネ定数を約−1kg/mm以上に
設定することにより、低周波領域において位相ズレある
いは逆位相を発生させたことを特徴とする請求項1に記
載の磁気バネを有する振動機構。 - 【請求項3】 上記リンク機構を複数のパラレルリンク
で構成し、2〜10Hzにおける振動伝達率を1G/G
以下に抑制した請求項2に記載の磁気バネ有する振動機
構。 - 【請求項4】 上記バネ定数を約−2kg/mm以上に
設定し、上記上部フレームの上記下部フレームに対する
接近後の戻りを早くすることにより上記上部フレームを
重力に抗して突き上げるようにしたことを特徴とする請
求項1に記載の磁気バネを有する振動機構。 - 【請求項5】 車両用サスペンションユニットとして使
用され、振動源側に取り付けられる下部フレームと、リ
ンク機構を介して上記下部フレームに上下動自在に取り
付けられた上部フレームと、該上部フレームと上記下部
フレームにそれぞれ取り付けられ反発磁極が対向する少
なくとも二つの永久磁石と、上記リンク機構に係止せし
められ上記上部フレームの持ち上げ力を発生する複数の
スプリングとを有し、2〜10Hzにおける振動伝達率
が1G/G以下で、10Hz以上の高周波領域における
振動伝達率が約1G/Gの動特性を示す磁気バネを有す
る振動機構。 - 【請求項6】 上記リンク機構を複数のXリンクで構成
した請求項5に記載の磁気バネを有する振動機構。 - 【請求項7】 上記リンク機構を複数のYリンクで構成
した請求項5に記載の磁気バネを有する振動機構。 - 【請求項8】 上記リンク機構を複数のパンタグラフ型
リンク機構で構成した請求項5に記載の磁気バネを有す
る振動機構。 - 【請求項9】 車両用サスペンションユニットとして使
用され、振動源側に取り付けられる下部フレームと、リ
ンク機構を介して上記下部フレームに上下動自在に取り
付けられた上部フレームと、該上部フレームと上記下部
フレームにそれぞれ取り付けられ反発磁極が対向する少
なくとも二つの永久磁石と、上記リンク機構に係止せし
められ上記上部フレームの持ち上げ力を発生する複数の
スプリングとを有し、上記永久磁石と上記スプリングと
の重畳したバネ定数の一部を2kg/mm以下に設定した磁
気バネを有する振動機構。 - 【請求項10】 上記リンク機構が複数のパラレルリン
クを有する請求項9に記載の磁気バネを有する振動機
構。 - 【請求項11】 上記リンク機構が複数のXリンクを有
する請求項9に記載の磁気バネを有する振動機構。 - 【請求項12】 上記リンク機構が複数のYリンクを有
する請求項9に記載の磁気バネを有する振動機構。 - 【請求項13】 上記リンク機構が複数のパンタグラフ
型リンク機構を有する請求項9乃至12のいずれか1項
に記載の磁気バネを有する振動機構。 - 【請求項14】 上記二つの永久磁石を上記下部フレー
ムと上部フレームに対し傾斜させ、上記上部フレームの
上記下部フレームに対する上下動による上記二つの永久
磁石の対向面積の変化時に発生した磁石対向面に平行な
力を上記持ち上げ力に利用した請求項5乃至9のいずれ
か1項に記載の磁気バネを有する振動機構。
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