JPH11293217A - 接着剤組成物およびその前駆体 - Google Patents

接着剤組成物およびその前駆体

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JPH11293217A
JPH11293217A JP10086631A JP8663198A JPH11293217A JP H11293217 A JPH11293217 A JP H11293217A JP 10086631 A JP10086631 A JP 10086631A JP 8663198 A JP8663198 A JP 8663198A JP H11293217 A JPH11293217 A JP H11293217A
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adhesive composition
resin
epoxy resin
adhesive
film
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JP10086631A
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Yuji Hiroshige
裕司 弘重
Koichiro Kawate
恒一郎 川手
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Minnesota Mining and Manufacturing Co
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C08L2666/14Macromolecular compounds according to C08L59/00 - C08L87/00; Derivatives thereof
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    • H05K3/22Secondary treatment of printed circuits
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    • HELECTRICITY
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    • H05K3/38Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal
    • H05K3/386Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal by the use of an organic polymeric bonding layer, e.g. adhesive

Abstract

(57)【要約】 【課題】 FPC保護膜用の接着剤として有用な、特に
寸法安定性と接着性にすぐれた接着剤組成物を提供する
こと。 【解決手段】 フェノキシ樹脂と、エポキシ樹脂と、硬
化剤とを含む樹脂成分を含有する接着剤組成物におい
て、上記樹脂成分がポリエステルポリオールをさらに含
有し、かつ、さらに、該樹脂成分中に分散された無機コ
ロイドを含んでなるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フェノキシ樹脂
と、エポキシ樹脂と、硬化剤とを含む樹脂成分をベース
とした接着剤組成物、およびこのような組成物の原料で
ある接着剤組成物前駆体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、FPC(フレキシブルプリント配
線基板)保護膜用接着フィルムとして、各種の熱可塑性
樹脂と熱硬化樹脂であるエポキシ樹脂の組み合わせによ
る接着剤組成物が知られている(たとえば、特開平9−
132710号公報、特開平9−125037号公報、
特開平5−5085号公報、特開平3−6280号公
報、特開平2−145676号公報、特開昭62−27
4690号公報、特開昭60−130666号公報、特
開平1−135844号公報、特開昭61−43550
号公報等を参照されたい)。
【0003】上記した公開特許公報に開示の接着フィル
ムの中で、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、およ硬化剤
を含有する組成物から形成された接着フィルムは、耐熱
性、金属部品に対する接着性等の性能に比較的すぐれる
ので、これまで特に有用とされてきた。また、熱可塑性
樹脂として、フェノキシ樹脂に代えてポリエステル樹脂
や各種エラストマーを使用することも開示されている。
さらに、硬化剤としては、ジシアンジアミドが特に潜在
性にすぐれることから、比較的多く利用されている。
【0004】しかしながら、上記のような、フェノキシ
樹脂、エポキシ樹脂、および硬化剤としてのジシアンジ
アミドを主成分とする接着剤組成物は、加熱硬化過程で
発生する応力により生じる寸法変化が比較的大きいとい
う欠点を有している。このような寸法変化の低減、すな
わち、寸法安定性の改良は、FPC保護膜用接着剤の用
途においてさらなる改良を求められており、但し、上記
従来の組成物では、このような要求に応えることは非常
に困難であった。
【0005】一方、樹脂組成物の一般分野において、臭
素化エポキシ樹脂と五酸化アンチモンとを組み合わせて
添加し、樹脂組成物の難燃性を向上させることが慣用技
術として知られている。この技術は、通常、五酸化アン
チモン粉末と樹脂成分とを混合して、難燃性の組成物を
形成することからなっている。しかしながら、五酸化ア
ンチモン粉末は、比較的安価であるので利用の価値があ
るというものの、その平均粒子径が通常0.5μm以上
であるので、重力によって沈降し易く、各成分が均一に
分散した状態の組成物を得るのが困難であった。すなわ
ち、五酸化アンチモン粉末を含有する接着剤組成物を形
成する場合、有効量の五酸化アンチモン粉末と、樹脂成
分と、溶剤との混合液体において、五酸化アンチモン粉
末が重力により沈降し易いので、各成分が均一に混合さ
れた状態(構造)を実現するのが困難であった。このよ
うな不均一構造は、寸法安定性や接着性の低下を招き、
FPC保護膜用の接着剤としての性能を著しく低下させ
るもととなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、した
がって、上記したような従来の技術の問題点を解決し
て、FPC保護膜用の接着剤としての性能、特に寸法安
定性と接着性にすぐれた、フェノキシ樹脂、エポキシ樹
脂、および硬化剤を含有する接着剤組成物を提供するこ
とにある。
【0007】また、本発明のもう1つの目的は、このよ
うな接着剤組成物を提供するのに適当な接着剤組成物前
駆体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、その1つの面
において、フェノキシ樹脂と、エポキシ樹脂と、硬化剤
とを含む樹脂成分を含有する接着剤組成物において、上
記樹脂成分がポリエステルポリオールをさらに含有し、
かつ、さらに、該樹脂成分中に分散された無機コロイド
を含んでなることを特徴とする、接着剤組成物を提供す
る。
【0009】また、本発明は、そのもう1つの面におい
て、かかる接着剤組成物を乾燥後に与えることのできる
接着剤組成物前駆体において、前記接着剤組成物前駆体
が、(i)前記樹脂成分、および(ii)分散媒と、該分
散媒中に分散された前記無機コロイドとを含有する無機
粒子ゾル、を含んでなることを特徴とする、接着剤組成
物前駆体を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】引き続いて、本発明をその好まし
い実施の形態に関して説明する。なお、本発明のさらな
る理解のために、最初に、本発明を作用面から説明する
と、次の通りである。本発明の接着剤組成物は、フェノ
キシ樹脂と、エポキシ樹脂と、硬化剤とを含む樹脂成分
をベースとした組成物であって、さらに、この樹脂成分
中に、ポリエステルポリオール(以下、「ポリオール」
と呼ぶこともある)と無機コロイドとを所定の割合で含
有することを特徴としている。本発明の接着剤組成物で
は、樹脂成分をこのような特定の組成としたことによ
り、寸法安定性、特に熱圧着後にさらに行う熱処理(硬
化の完了等が目的)後の寸法安定性を、効果的に高める
ことができる。実際、本発明によると、このような寸法
安定性を、測定方法を後述する寸法変化率を用いて示せ
ば、0.1%以下にすることも可能である。また、かか
る接着剤組成物を、銅箔等の金属と、ポリイミド等のポ
リマーとの間の接着に用いた場合、接着力を効果的に高
めることも可能である。たとえば、剥離接着力(以下、
特に断らないかぎり、「180°剥離接着力」を意味す
る)を700g/cmもしくはそれ以上にすることができ
る。
【0011】樹脂成分中に含有せしめられる上記ポリオ
ールの作用は、第1に、分子内に2個以上の水酸基を有
するので、接着剤組成物と被着体との界面接着力を向上
させることにある。また、接着剤組成物の硬化物がポリ
オールを含むことにより、硬化物の可撓性が向上し、剥
離接着力が高められる。さらに、ポリオールは、硬化物
の可撓性を損なうことなく、硬化物の架橋密度を効果的
に高めることができるので、寸法安定性の向上にも寄与
する。
【0012】上記ポリオールの含有割合は、本発明の効
果を損なわない限り特に限定されないが、接着剤組成物
の全量を基準にして、通常、0.5〜20重量%の範囲
である。ポリオールの含有割合が0.5重量%未満であ
ると、剥離接着力や寸法安定性が低下するおそれがあ
り、反対に20重量%を超えると、接着剤組成物として
のその他の性能(たとえば、後述する難燃性等)が低下
するおそれがある。このような観点から、ポリオールの
好適な含有割合は、接着剤組成物の全量を基準にして1
〜15重量%の範囲である。
【0013】ここで、「ポリオール」、すなわち、「ポ
リエステルポリオール」とは、分子内に1個以上のエス
テル結合と、2個以上の水酸基とを含有する、数平均分
子量が100〜18,000、好適には200〜10,
000、特に好適には300〜6,000の化合物を意
味する。数平均分子量が100未満では、熱処理(熱硬
化)後の寸法安定性が効果的に高められないおそれがあ
り、反対に分子量が18,000を超えると、接着力が
低下するおそれがある。ポリオールとしては、たとえば
カプロラクトンポリオールが、フェノキシ樹脂、エポキ
シ樹脂等の他の樹脂成分との相溶性が良いので、好適で
ある。また、ポリオールの種類や添加量は、接着剤組成
物の硬化物に、60℃以上の温度での弾性率を低下させ
ることなく、高い耐動的曲げ性を付与するように選択す
るのが好適である。たとえば、接着剤組成物の硬化物の
ガラス転移温度(Tg)が、70℃以下にならないよう
に選択するのが好適である。
【0014】一方、ポリオールと組み合わせて用いられ
る無機コロイドは、通常コロイド粒子の形態で分散液に
含有されるので、それらの粒子が重力により沈降するこ
となく、安定に分散可能である。したがって、このよう
な分散液を乾燥して形成した本発明の接着剤組成物で
は、各成分が均一に混合した状態を実現でき、剥離接着
力や寸法安定性も効果的に向上させられる。
【0015】上記したポリオールと同様、無機コロイド
の含有割合も、本発明の効果を損なわない限り特に限定
されないが、通常、接着剤組成物の全量を基準にして1
〜50重量%の範囲である。無機コロイドの含有割合が
1重量%未満であると、寸法安定性が低下するおそれが
あり、反対に50重量%を超えると、剥離接着力が低下
するおそれがある。このような観点から、無機コロイド
の好適な含有割合は、接着剤組成物の全量を基準にして
2〜45重量%の範囲である。
【0016】ここで、「無機コロイド」とは、通常、平
均粒子径が1〜100nmの範囲の無機コロイドの微粒
子である。かかる無機コロイドとしては、たとえば、無
機粒子ゾルと樹脂成分とを混合し、無機粒子ゾルを樹脂
成分中に分散して含有させたものが好適である。無機粒
子ゾルは、通常、(i)分散媒と、(ii)その分散媒中
に分散された無機コロイドとの混合物である。このよう
な無機粒子ゾルとしては、五酸化アンチモンゾル、シリ
カゾル等が使用できる。
【0017】また、本発明の好適な1形態に従うと、本
発明の接着剤組成物は、前記エポキシ樹脂が臭素化エポ
キシ樹脂を含み、前記無機コロイドが五酸化アンチモン
のコロイドであり、そして上記臭素化エポキシ樹脂と上
記五酸化アンチモンのコロイドの合計割合が、該接着剤
組成物の全量を基準にして13〜60重量%の範囲であ
ることを特徴とする接着剤組成物である。このような接
着剤組成物は、その難燃性をUL−94規格で規定され
る難燃性のレベルで評価した時にレベルV0以上を示す
ことができ、換言すると、V0規格を満たすのに十分な
難燃性を有することができる。臭素化エポキシ樹脂と五
酸化アンチモン粒子の使用量に関して、その合計割合が
接着剤組成物の全量を基準にして13重量%未満である
と、上記V0規格を満たすことができず、反対に60重
量%を超えると、剥離接着力が低下する。
【0018】ここで、「臭素化エポキシ樹脂」とは、分
子内に臭素原子が導入されたエポキシ樹脂であり、たと
えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂の分子内のベンゼ
ン環の1個以上の水素を臭素で置換した構造のものであ
る。また、本願明細書では、この「臭素化エポキシ樹
脂」以外のエポキシ樹脂を、「非臭素化エポキシ樹脂」
と呼んで、区別して定義することにする。
【0019】本発明による接着剤組成物における、「樹
脂成分」とは、フェノキシ樹脂と、エポキシ樹脂と、硬
化剤と、ポリオールと、所望により含まれる追加成分と
の混合物を意味し、溶剤や無機コロイドは含まれない。
所望により含まれるべき追加成分としては、たとえば、
(i)アクリルエラストマー等の熱可塑性ポリマーや、
(ii)硬化促進剤、(iii )粘着付与剤、可塑剤、酸化
防止剤、顔料、染料、無機コロイド以外の充填剤などの
添加剤、等を挙げることができる。
【0020】接着剤組成物に含まれる、ポリオール以外
の樹脂成分の含有割合も、本発明の効果を損なわない限
り特に限定されない。たとえば、a)フェノキシ樹脂、
b)非臭素化エポキシ樹脂、c)臭素化エポキシ樹脂、
およびd)硬化剤の含有割合は、樹脂成分の全量を基準
にして、通常、 a)フェノキシ樹脂 40〜95重量%、好適
には50〜90重量%、 b)非臭素化エポキシ樹脂 4〜40重量%、好適に
は5〜35重量%、 c)臭素化エポキシ樹脂 4〜50重量%、好適に
は5〜40重量%、および d)硬化剤 0.1〜7重量%、好適
には、0.5〜5重量% である。ここに規定された範囲内の割合であれば、上記
樹脂成分と、溶媒(メチルエチルケトン、メタノール、
エチルアルコール等)とを含む前駆体組成物を用いて形
成した接着剤組成物(乾燥後)において、各成分が均一
に混合した状態を実現することが容易である。
【0021】また、「硬化剤」は、少なくともエポキシ
樹脂と、硬化反応や架橋反応で反応可能な化合物であ
り、好適にはジシアンジアミドおよびその誘導体であ
る。ジシアンジアミドおよびその誘導体は、潜在性にす
ぐれ、組成物および前駆体の保存安定性を効果的に高め
ることができる。次いで、本発明の接着剤組成物とその
前駆体、そして本発明の接着剤組成物前駆体に由来する
接着フィルムに関してさらに説明する。 〔接着剤組成物〕本発明の接着剤組成物に含まれる樹脂
成分は、通常、下記の各成分: a)フェノキシ樹脂、 b)非臭素化エポキシ樹脂、 c)臭素化エポキシ樹脂、 d)ポリオール、および e)ジシアンジアミド、 からなる。それぞれの成分は、次のように説明すること
ができる。
【0022】a)フェノキシ樹脂は、接着剤組成物の接
着力の向上に寄与する成分の1つである。フェノキシ樹
脂は、それを構成するポリマー分子の水酸基と被着体表
面との分子間引力や、樹脂自体が有する可撓性(柔軟
性)が、主に剥離接着力の向上に寄与する。フェノキシ
樹脂の種類や添加量は、硬化した組成物のガラス転移温
度が70℃以下にならないように選択するのが好適であ
る。これにより、硬化した組成物の耐動的折り曲げ性を
高め、使用中の接着剤層の破損や剥離を効果的に防止で
きる。
【0023】b)非臭素化エポキシ樹脂は、ジジアンジ
アミド等の硬化剤との反応により、硬化した組成物のガ
ラス転移温度を高める作用を有する。高いガラス転移温
度は、耐熱性を高めるのに有利である。非臭素化エポキ
シ樹脂の種類や添加量も、硬化した組成物のガラス転移
温度が70℃以下にならないように選択するのが好適で
ある。非臭素化エポキシ樹脂として、たとえば、ビスフ
ェノールA型、ビスフェノールF型、クレゾールノボラ
ック型、フェノールノボラック型等のエポキシ樹脂が使
用できる。なお、臭素化エポキシ樹脂を用いる場合、非
臭素化エポキシ樹脂は必須成分ではないが、接着力と難
燃性とをともに効果的に高めるには、両タイプのエポキ
シ樹脂を含有するのが好適である。
【0024】c)臭素化エポキシ樹脂は、前述のよう
に、組成物の難燃性を高める。また、フェノキシ樹脂の
特定溶媒(たとえば、メチルエチルケトンとメタノール
とを含む混合溶媒)に対する溶解性を高める作用も有す
る。メチルエチルケトンとメタノールとの混合溶媒は、
蒸発速度が比較的大きい。したがって、乾燥後の接着剤
組成物(接着フィルム等)における残留溶媒量を低減
し、かつ各成分からなる均一構造を実現するのに、臭素
化エポキシ樹脂とフェノキシ樹脂とを組み合わせること
は好適である。また、臭素化エポキシ樹脂は、硬化剤と
の反応により、非臭素化エポキシ樹脂と同様の作用も有
する。臭素化エポキシ樹脂の種類や添加量は、組成物の
難燃性、フェノキシ樹脂の溶解性、および硬化後の組成
物のガラス転移温度(70℃を超える)をバランスでき
るように選択するのが好適である。臭素化エポキシ樹脂
として、たとえば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を
臭素化したもの等が使用できる。
【0025】d)ポリオールは、前記した通りである。 e)ジシアンジアミドは、上記成分b)およびc)に対
して有効な硬化剤である。ジシアンジアミドの種類や添
加量も、上記他の樹脂成分と同様にして選択するのが好
適である。また、樹脂成分は、前述のように、上記成分
a)〜e)に加えて、他の追加成分を含むことができ
る。このような追加成分の量も、上記他の樹脂成分と同
様にして選択するのが好適である。 〔接着剤組成物前駆体〕接着剤組成物前駆体は、乾燥後
に本発明の接着剤組成物を与える、接着剤組成物の原料
である。この前駆体は、通常、上記樹脂成分と、五酸化
アンチモンのコロイド等の無機コロイドの粒子と、溶剤
とからなる。
【0026】無機コロイドは、通常ゾルの形態で上記他
の成分と混合し、上記樹脂成分と溶剤とからなるビヒク
ル中に均一に分散する。このようなゾルは、通常、有機
溶剤中にコロイド粒子が分散されたものを使用する。ゾ
ルの溶剤は、上記樹脂成分に対する溶解性を考慮して選
択するのが好適である。なかでも、メチルエチルケトン
が、上記樹脂成分に対する溶解性が良好であり、また、
前駆体中のゾル(粒子)の分散安定性を損なうおそれも
ないから、好適である。前駆体組成物における無機コロ
イドの濃度は、通常1〜50重量%の範囲である。
【0027】接着剤組成物前駆体は、いろいろな手法に
従って調製することができる。1つの好ましい調製方法
を、特に無機コロイドとして五酸化アンチモンのコロイ
ドを用いた場合を例にして説明すると、次の通りであ
る。まず、上記樹脂成分と溶剤とを混合し、均一な樹脂
溶液を調製する。適当な混合手段は、たとえば、ハイス
ピードミキサー、プラネタリーミキサー、ホモミキサ
ー、サンドミル等である。また、樹脂溶液の濃度は、通
常5〜70重量%の範囲である。
【0028】上記のようにして調製した樹脂溶液に、五
酸化アンチモンゾルを添加し、混合手段を用いて均一な
分散液を調製し、その分散液からなる接着剤組成物前駆
体を得る。このような方法によれば、上記樹脂成分中
に、均一かつ安定に分散された五酸化アンチモン粒子を
含む前駆体を容易に調製できる。なお、樹脂溶液と五酸
化アンチモンゾルとの混合にも、上記と同様の混合手段
を使用することができる。
【0029】溶媒(溶剤)としては、前述のように、メ
チルエチルケトンとメタノールを含む混合溶媒が好適で
ある。この場合、メチルエチルケトン(MEK)とメタ
ノール(MeOH)の重量比率(MeOH/MEK)
は、通常、0.005〜0.4の範囲であるのが好まし
い。比率(MeOH/MEK)が0.005未満の場
合、ジシアンジアミドの溶解性が低下し、反対に0.4
を超えると、フェノキシ樹脂の溶解性が低下し、ともに
各成分の均一な混合が困難になるおそれがある。
【0030】混合溶媒は、メチルエチルケトンとメタノ
ール以外の溶媒、たとえば、エタノール、イソプロピル
アルコール、n−プロピルアルコール、n−ブチルアル
コール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコ
ール等のアルコール、アセトニトリル等の含窒素溶媒等
を含んでも良い。なかでも、エタノールは、ジシアンジ
アミドに対する溶解性も良好であり、メチルエチルケト
ンよりも蒸発速度が遅く、しかも混合溶媒の蒸発速度を
著しく低下させないので、塗膜の乾燥速度を低下させる
ことなく、塗膜の均一性を効果的に向上させることがで
きる。
【0031】接着剤組成物前駆体は、本発明の効果を損
なわない限り、各種の添加剤を含むことができる。適当
な添加剤としては、たとえば、界面活性剤、粘度調整剤
等を挙げることができる。 〔接着フィルム〕本発明の接着剤組成物は、たとえば、
接着フィルムの形態で使用することができる。この時の
接着フィルムの厚みは、特に限定されないというもの
の、通常、5〜1,000μmの範囲である。
【0032】接着フィルムは、本発明の接着剤組成物前
駆体を基材の上に塗布し、乾燥することにより製造でき
る。塗布手段は、通常の接着フィルムの場合と同様の手
段を用いることができる。適当な塗布手段は、たとえ
ば、ナイフコーター、バーコーター、ダイコーター等で
ある。乾燥条件は特に限定されないが、残留溶剤が残ら
ないようにし、乾燥時に組成物の硬化反応が不要に進行
しないようにするためには、通常、50〜120℃の加
熱温度、そして数秒〜1時間の加熱時間が適当である。
【0033】基材としては、ポリイミドフィルム、ポリ
エステルフィルム等のプラスチックフィルム、銅箔、ア
ルミ箔等の金属箔等が使用できる。この場合、通常、接
着フィルムの層と基材とからなる接着シート(テープ)
として利用される。また、基材に剥離フィルムを用い、
使用時にはその剥離フィルムをすべて除去し、接着フィ
ルム単体で使用することもできる。
【0034】接着フィルムは、たとえば、被着体に積層
した後、たとえば100〜180℃で1〜2分間の加熱
条件、2〜50kg/cm2 の範囲の加圧条件を含む熱圧着
操作を用いて接着を完了させることができる。圧着後、
それに続いて150〜170℃で1〜5時間の加熱操作
を行うこともできる。なお、熱圧着操作時には、フィル
ム端面より、組成物成分の流れ出しがほとんどないよう
に、接着フィルムの厚さや、接着剤組成物の組成を適宜
調整するのが好適である。
【0035】硬化された接着フィルムは、たとえば、6
0℃における引っ張り貯蔵弾性率が1010dyne/cm2
上となるように、接着剤組成物の配合を決定するのが好
適である。このようにすれば、60℃における耐動的曲
げ性が高く、繰り返し曲げられるFPC保護膜用の接着
剤として適する。なお、FPC保護膜用の接着剤として
は、接着フィルムの硬化完了後の収縮率を0.1%以下
にするのが好適である。ここで、「フィルムの収縮率」
とは、熱圧着前(硬化前)に対する、熱圧着後(硬化
後)の寸法減の百分率である。
【0036】
【実施例】引き続いて、本発明をその実施例を参照して
さらに説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定さ
れるものではないことを理解されたい。実施例1 (1)接着剤組成物前駆体(分散液)の調製および接着
フィルムの形成 まず、東都化成(株)社製のフェノキシ樹脂「商品名:
YP50S(数平均分子量:1,180、重量平均分子
量:58,600)」60.0g、ユニオンカーバイド
(株)社製のポリエステルポリオール含有フェノキシ樹
脂「商品名:PKHM−30(約30重量%のポリエス
テルポリオールを含有)」20.0g、ダウ(株)社製
のビスフェノールA型エポキシ樹脂「商品名:DER3
32(エポキシ当量=173)」10.0g、東都化成
(株)社製の臭素化エポキシ樹脂「商品名:YDB40
0(エポキシ当量=400)」10.0g、およびAC
R(株)社製のジシアンジアミド(Dicy)「商品
名:アミキュアーCG1200(アミン当量=21)」
1.74gを、メチルエチルケトン225gとメタノー
ル43.5gの混合溶媒中に溶解し、均一な溶液を得
た。
【0037】次に、上記のようにして得た溶液に対し
て、日産化学工業(株)社製の五酸化アンチモンゾル
「商品名:サンコロイドAME−130(粒子径=5〜
50μm、固形分濃度=30重量%、分散媒:メチルエ
チルケトン)」20.0gを添加した。均一な分散液か
らなる本例の接着剤組成物前駆体が得られた。なお、こ
のようにして得られた接着剤組成物前駆体の組成は、参
考のため、下記の第1表においてもまとめて記載する。
【0038】引き続いて、接着フィルムの形成のため、
得られた分散液を、デュポン(株)社製のポリイミドフ
ィルム「商品名:カプトンV(厚み:25μm)」の上
に均一に塗布し、90℃で30分間にわたって乾燥し
た。ポリイミドフィルムの上に、目的とする接着剤組成
物からなる接着フィルム(厚み:30μm)が得られ
た。 (2)接着フィルムの特性評価 得られた接着フィルムの特性を、下記の評価項目A〜E
に関して、記載の手順に従って評価した。 A.寸法安定性の評価 ポリイミドフィルム付き接着フィルムのポリイミド面上
に、カッターナイフで約70mm×約35mmの長方形の傷
を付け、その各辺の長さを測定した。その後、接着フィ
ルムの接着剤面に25μm厚の「カプトンV(商品名、
前出)」フィルムを積層し、180℃で1分間、10kg
/cm2 の圧力で熱圧着し、さらに室温で1時間放置し
た。引き続いて、熱圧着後の接着フィルムを150℃で
4時間にわたって熱処理し、さらに室温で1時間放置し
た。
【0039】本例では、寸法安定性の評価を寸法変化率
(%)に関して評価し、評価のタイミングは、2回、す
なわち、第1回:180℃で1分間の熱圧着とその後の
室温放置の後(表中、のデータを参照)及び第2回:
180℃で1分間の熱圧着とその後の室温放置に続けて
実施した、150℃で4時間の熱処理とその後の室温放
置の後(表中、のデータを参照)、であった。下記の
第2表に記載のような評価結果が得られた。
【0040】下記の第2表に記載の結果に関連して補足
説明すると、熱圧着および熱処理のそれぞれの後に長方
形の各辺の長さを再び測定し、熱圧着前の長さに対す
る、変化(減少)した長さの百分率をもって寸法変化率
(%)とした。ここで、寸法変化率(%)がマイナスで
あることは、熱圧着あるいは熱処理の後に収縮が発生し
たことを意味する。 B.難燃性の評価 ポリイミドフィルム付き接着フィルムから接着フィルム
を剥離し、UL94に準拠した方法により難燃性試験を
実施し、供試接着フィルムがV0規格を満たすか否かを
評価した。下記の第2表に記載のような評価結果が得ら
れた。なお、本評価試験では、レベルV0に達した場合
を「Pass」(合格)とし、レベルV0未満の場合を
「NG」(不合格)とした。 C.接着力の評価 ポリイミドフィルム付き接着フィルムの接着剤面に厚さ
30μmの圧延銅箔を積層し、180℃、1分間、20
kg/cm2 の圧力で熱圧着し、引き続いて150℃で4時
間の熱処理を行なった。得られた測定試料において、接
着フィルムの上に積層した銅箔を剥離角度180°、剥
離速度50mm/分で剥離し、得られた値の積分平均値を
接着力(剥離接着力、g/cm)とした。下記の第2表に
記載のような評価結果が得られた。 D.粘弾性の測定 PETフィルム付き接着フィルムを形成するため、上記
工程(1)において調製した接着剤組成物前駆体の分散
液を、剥離処理を施したPETフィルム上に塗布し、乾
燥した。得られたPETフィルム付き接着フィルムから
接着フィルムを剥離し、接着フィルム単体を剥離紙間に
サンドイッチし、得られた積層体を180℃で1分間、
20kg/cm2 の圧力で熱圧着し、引き続き150℃で4
時間の熱処理を行ない、接着フィルムを硬化させた。最
後に、この硬化した接着フィルムを積層体から分離し、
接着フィルム単体を測定試料とした。得られた測定試料
の弾性率、すなわち、引っ張り貯蔵弾性率(dyne/c
m2 )を、レオメトリック(株)社製の動的粘弾性測定
装置「品番:RSAII」を使用して測定した。測定温度
は60℃、測定周波数は1Hzであった。下記の第2表に
記載のような評価結果が得られた。 E.ガラス転移温度(Tg)の測定 得られた接着フィルム硬化物のガラス転移温度を測定し
たところ、下記の第2表に記載のようなTg(℃)が得ら
れた。なお、Tgは、上記粘弾性の測定で求めたtanδに
基づき決定した。実施例2〜4 各樹脂成分の種類および含有量を下記の第1表に記載の
ように変更した以外は、前記実施例1と同様にして、各
例の接着剤組成物前駆体および接着フィルム(接着剤組
成物)を調製した。ジシアンジアミド(Dicy)の含
有量は、全エポキシ樹脂のエポキシ当量とDicyの活
性水素当量とが同じになるように調整した。なお、第1
表に記載の樹脂成分PKHM−301(商品名、実施例
3および4で使用)は、ユニオンカーバイド(株)社製
のポリエステルポリオール含有フェノキシ樹脂(約30
重量%のポリエステルポリオールを含有)である。
【0041】前記実施例1と同様にして接着フィルムの
特性を評価したところ、下記の第2表に記載のような結
果が得られた。比較例1 各樹脂成分の種類および含有量を下記の第1表に記載の
ように変更した以外は、前記実施例1と同様にして、但
し比較のためにポリエステルポリオールPKHM−30
を含ませないで、本例の接着剤組成物前駆体および接着
フィルムを調製した。前記実施例1と同様にして接着フ
ィルムの特性を評価したところ、下記の第2表に記載の
ような結果が得られた。
【0042】下記の第2表に記載の結果から理解される
ように、本例の寸法変化率(%)は、実施例1〜4に比
較して、150℃で4時間の熱処理とその後の室温放置
の後(表中、のデータを参照)において−0.12%
と大きかった。また、本例では、剥離接着力は570g
/cmであり、目標とする700g/cmに達しなかった。比較例2 五酸化アンチモンゾルAME−130を用いなかった以
外は前記実施例1と同様にして、本例の接着剤組成物前
駆体および接着フィルムを調製した。前記実施例1と同
様にして接着フィルムの特性を評価したところ、下記の
第2表に記載のような結果が得られた。
【0043】下記の第2表に記載の結果から理解される
ように、本例の寸法変化率(%)は、実施例1〜4に比
較して、150℃で4時間の熱処理とその後の室温放置
の後(表中、のデータを参照)において−0.10%
と大きかった。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】実施例5 (1)接着剤組成物前駆体(分散液)の調製および接着
フィルムの形成 各樹脂成分の種類および含有量を下記の第3表に記載の
ように変更しかつ溶媒も変更した以外は、前記実施例1
と同様にして、本例の接着剤組成物前駆体および接着フ
ィルム(接着剤組成物)を調製した。すなわち、本例の
場合、ポリエステルポリオール含有フェノキシ樹脂PK
HM−30に代えて、ダイセル化学工業(株)社製のポ
リエステルポリオール樹脂「商品名:プラクセル(Pl
accel)205(数平均分子量:530)」を使用
し、また、溶媒として、メチルエチルケトン225gと
メタノール43.5gの混合溶媒に代えて、メチルエチ
ルケトン100g、エタノール10.0gおよびメタノ
ール35.0gからなる混合溶媒を使用した。 (2)接着フィルムの特性評価 得られたポリイミドフィルム付き接着フィルムの寸法安
定性を前記実施例1に記載のようにして評価したとこ
ろ、下記の第4表に記載のような結果が得られた。ただ
し、本例の場合、熱圧着および熱処理の条件を下記のよ
うに変更した。
【0047】第1回:120℃で2分間、10kg/cm2
の圧力で熱圧着し、引き続いて室温で1時間の放置(表
中、のデータを参照)。 第2回:120℃で2分間、10kg/cm2 の圧力で熱圧
着し、引き続いて室温で1時間の放置の後、170℃で
2時間にわたって熱処理し、引き続いて室温で1時間の
放置(表中、のデータを参照)。
【0048】引き続いて,接着フィルムの難燃性、接着
力、粘弾性およびガラス転移温度を前記実施例1と同様
にして評価したところ、下記の第4表に記載のような結
果が得られた。ただし、本例の場合、熱圧着および熱処
理の条件を上記寸法安定性の評価の場合と同様に変更し
た。実施例6〜8 前記実施例5に記載の手法を繰り返した。しかし、本例
では、ポリエステルポリオール樹脂として、Placc
el 205に代えて、 実施例6: ダイセル化学工業(株)社製のポリエステ
ルポリオール樹脂「商品名:プラクセル(Placce
l)210(数平均分子量:1,000)」 実施例7: ダイセル化学工業(株)社製のポリエステ
ルポリオール樹脂「商品名:プラクセル(Placce
l)240(数平均分子量:4,000)」 実施例8: 日本合成化学工業(株)社製のポリエステ
ルポリオール樹脂「商品名:TP249(数平均分子
量:16,000)」 を同量で使用した。
【0049】引き続いて,接着フィルムの寸法安定性、
難燃性、接着力、粘弾性およびガラス転移温度を前記実
施例5と同様にして評価したところ、下記の第4表に記
載のような結果が得られた。
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】
【発明の効果】上記したように、本発明によれば、フェ
ノキシ樹脂と、エポキシ樹脂と、硬化剤とを含む樹脂成
分を含有する接着剤組成物において、特に寸法安定性と
接着性を同時に向上させることができ、したがって、得
られる接着剤組成物をFPC保護膜用の接着剤として有
利に利用することができる。本発明によれば、また、こ
のような接着剤組成物を導くことのできる前駆体も提供
することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノキシ樹脂と、エポキシ樹脂と、硬
    化剤とを含む樹脂成分を含有する接着剤組成物におい
    て、 上記樹脂成分がポリエステルポリオールをさらに含有
    し、かつ、さらに、 該樹脂成分中に分散された無機コロイドを含んでなるこ
    とを特徴とする、接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 前記エポキシ樹脂が臭素化エポキシ樹脂
    を含み、 前記無機コロイドが五酸化アンチモンのコロイドであ
    り、そして上記臭素化エポキシ樹脂と上記五酸化アンチ
    モンのコロイドの合計割合が、該接着剤組成物の全量を
    基準にして13〜60重量%の範囲である、請求項1に
    記載の接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 乾燥後に請求項1に記載の接着剤組成物
    を与える接着剤組成物前駆体において、 前記接着剤組成物前駆体が、 (i)前記樹脂成分、および(ii)分散媒と、該分散媒
    中に分散された前記無機コロイドとを含有する無機粒子
    ゾル、を含んでなることを特徴とする、接着剤組成物前
    駆体。
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