JPH11285520A - 薬品容器用フィルム - Google Patents

薬品容器用フィルム

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JPH11285520A
JPH11285520A JP10088374A JP8837498A JPH11285520A JP H11285520 A JPH11285520 A JP H11285520A JP 10088374 A JP10088374 A JP 10088374A JP 8837498 A JP8837498 A JP 8837498A JP H11285520 A JPH11285520 A JP H11285520A
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JP
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film
oxygen
inorganic compound
infusion
gas
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JP10088374A
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English (en)
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Hiroyuki Komatsu
弘幸 小松
Yoshihiro Sakai
祥浩 坂井
Masato Koyama
正人 小山
Kazuo Yagi
和雄 八木
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 気体透過性を低減させ輸液等の薬品の保存性
を高めるとともに、透明性、シール性及び耐衝撃性に優
れた輸液容器等を作成するために用いる薬品容器用フィ
ルムを提供する。 【構成】 プラスチックフィルムの少なくとも片面に、
無機化合物膜が形成されてなり、酸素透過度が1cc/
2・24hr・atm以下、透湿度が1g/m2・24
hr以下、光線透過率が80%以上、色相 b値が5以下
の薬品容器用フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬品容器、とりわ
けぶどう糖液、生理食塩水、リンゲル液、蛋白液、アミ
ノ酸液、血漿、人工透析剤、脂肪剤等の輸液を収納、保
存する輸液容器の材料となる薬品容器用フィルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、薬品容器、特に輸液容器とし
ては、ガラス製のものが多用されてきた。しかし近年で
は、これらは破損しやすく、また重いため輸送コストが
かさむ等の理由で、プラスチック製のものの使用が増え
てきている。
【0003】プラスチックは、気体遮断性、特に酸素遮
断性、水蒸気遮断性が必ずしも十分ではなく、このため
プラスチック製輸液容器の輸液保存性がガラス製のもの
に比べて劣るという問題があった。この問題点を解決す
るため、ガスバリアー性の高い材料を種々選択して輸液
容器を作成する試みがなされているが、それらの材料か
らなる輸液容器の中には、材料成分が輸液中に溶出する
等の問題を生じるものがあった。
【0004】また、輸液容器はガスバリアー性だけでは
なく、耐ピンホール性、落下強さや圧縮強さなどの物理
的強度が良好であることも要求される。そのため、ポリ
エチレン、ポリプロピレンなどのシール性に優れしかも
耐衝撃性にも優れた樹脂が用いられ、たとえば、特開平
3−4870号公報には、ポリエチレン、ポリプロピレ
ンなどのプラスチックスフィルムの片面または両面にセ
ラミックスの薄層を設けた透明な積層フィルムを用いて
なる輸液用容器が開示されている。しかしながら、この
輸液用容器では十分なガスバリアー性は得られていな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の実情
に鑑みてなされたものであり、気体透過性を低減させ輸
液等の薬品の保存性を高めるとともに、透明性、シール
性及び耐衝撃性に優れた輸液容器等を作成するために用
いる薬品容器用フィルムを提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る薬品容器用
フィルムは、プラスチックフィルムの少なくとも片面
に、無機化合物膜が形成されてなり、以下の物性を有し
ている。 (1) 酸素透過度が1cc/m2・24hr・atm以
下; (2) 透湿度が1g/m2・24hr以下; (3) 光線透過率が80%以上; (4) 色相 b値が5以下; また、上記無機化合物が、酸素濃度4〜64原子%、窒
素濃度3〜56原子%、かつ酸素と窒素の濃度の和が7
5原子%以下を含む非晶質の酸窒化珪素であることが好
ましい。また、本発明によれば上記フィルムからなる輸
液容器用フィルムが提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る薬品容器とり
わけ輸液容器用フィルムについて詳細に説明する。
【0008】本発明に係る薬品容器用フィルムは、プラ
スチックフィルムの少なくとも片面に、無機化合物膜が
形成されてなるものである。また、上記無機化合物は、
酸素および窒素を後述する原子濃度で含有する非晶質の
酸窒化珪素であることが好ましい。
【0009】<プラスチックフィルム>本発明で用いら
れるプラスチックスフィルム基材としては、透明性、シ
ール性及び耐衝撃性に優れた樹脂からなるフィルムであ
り、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエス
テルフィルム;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1
−ブテン等のポリオレフィンフィルム;ポリスチレンフ
ィルム;ポリアミドフィルム;ポリカーボネートフィル
ム;ポリアクリロニトリルフィルムなどが挙げられる。
【0010】上記プラスチックフィルム基材は、延伸フ
ィルムまたは未延伸フィルムでも良いが、本発明の薬品
容器用フィルムの光線透過率を満たすためには、フィル
ム基材の光線透過率が少なくとも80%以上のものを用
いる必要がある。また、本発明においてフィルム厚さ
は、0.01〜1mmが好ましく用いられる。また、上
記プラスチックフィルム表面の平滑性は可能なかぎり良
いものが好ましい。表面平滑性が劣ると、本発明に係わ
る薬品容器用フィルムとしてのガスバリアー性が低下す
るおそれがあるためである。表面平滑性は、表面粗さを
表すRmax (山と谷の差の最大値、表面粗度計の測定
値)が50nm以下であることが好ましく、さらには1
0nm以下であることが好ましい。
【0011】さらに、後述する無機化合物膜の上記プラ
スチックフィルム基材表面に対する密着性を高めるため
に、必要に応じて該基材表面に、脱脂、脱水するための
洗浄等の清浄化処理、真空容器内でHe等の不活性ガス
や酸素ガス等によるプラズマ処理などの公知の処理を行
っても良い。
【0012】<無機化合物膜>本発明の無機化合物膜と
しては、非晶質の酸窒化珪素膜が好ましい。本発明でい
う非晶質の酸窒化珪素膜とは、酸素と窒素を含有し珪素
を主成分とするガラス状の薄膜のことである。膜中の成
分元素の割合は膜形成条件により連続的に変化させるこ
とができ、それにともなって膜の性質が変化する。酸化
珪素膜や酸化アルミなどの膜に比べて優れたガスバリア
ー性を示すためには、酸素濃度4〜64原子%、窒素濃
度3〜56原子%、かつ酸素と窒素の濃度の和が75原
子%以下である非晶質の酸窒化珪素であることが好まし
い。この元素組成範囲の膜は、酸素及び水蒸気のバリア
ー性に優れるとともに、高い光線透過率を示す。
【0013】<非晶質酸窒化珪素膜の生成方法>上記の
非晶質の酸窒化珪素膜を形成するためには、Siを含有
する原料ガスが使用される。Siと水素を含有する原料
ガスとしては、例えば、シラン、ジシラン等があり、こ
れらは真空容器に、アンモニアや窒素ガス等の窒素を含
有したガス及び酸素ガスとともに導入され、プラズマを
発生させてプラスチックフィルム上に非晶質の酸窒化珪
素膜が形成される。また、 Siを含有する原料ガスと
しては、テトラメチルシロキサン、ヘキサメチルジシロ
キサン、トリメチルメトキシシラン等の有機珪素化合物
も使用される。これらは、窒素ガス及び酸素ガスとの混
合ガスとして真空容器に導入され、プラズマを発生させ
てプラスチックフィルム上に酸窒化珪素膜を形成する。
【0014】真空容器中に導入された上記の原料ガスを
プラズマによって励起する手段としては、例えば、直流
を印加してプラズマ分解する方法;高周波を印加してプ
ラズマ分解する方法;マイクロ波放電によってプラズマ
分解する方法;電子サイクロトロン共鳴によってプラズ
マ分解する方法;熱フィラメントによる加熱によって熱
分解する方法等が挙げられる。本発明では、基材として
プラスチックフィルムを用いるため低温で成膜すること
が望ましく、直流を印加するプラズマCVD法や高周波
を印加するマイクロ波CVD法が好ましい。
【0015】また、非晶質の酸窒化珪素膜を形成する方
法として、直流スパッタリング、高周波スパッタリン
グ、イオンビームスパッタリング等の物理蒸着法を採用
することができる。この場合は、ターゲット材として膜
組成に合わせた無機化合物が用いられる。
【0016】非晶質の酸窒化珪素膜の厚さは、ガスバリ
アー性を確保しながら透明性を損ねない範囲であること
が重要であり、本発明では10〜300nmが好まし
く、より好ましくは20〜100nmである。さらに、
同じ厚みであれば酸窒化珪素膜を両面に分けて設ける方
がガスバリアー性の点で好ましい。例えば厚さ200n
mの膜を片面に設けるよりも、厚さ100nmの膜を両
面に設ける方がガスバリアー性が高くなる傾向を示す。
【0017】上記の非晶質の酸窒化珪素膜中には、本発
明の目的を損ねない範囲で、鉄、ニッケル、クロム、チ
タン、マグネシウム、アルミニウム、インジウム、亜
鉛、錫、アンチモン、タングステン、モリブデン、銅等
が含まれていてもよい。また、膜の柔軟性を改善する目
的で、炭素やフッ素または水素を含有させることもでき
る。酸窒化珪素膜の組成は、X線光電子分光法や、X線
マイクロ分析法、オージェ電子分光法、ラザフォード後
方散乱法を用いて分析することができる。
【0018】以下、図面を参照しながら、非晶質の酸窒
化珪素膜の形成に使用されるスパッタリング装置を例に
とって説明する。図1は、酸窒化珪素膜の形成装置の1
例を示す模式図である。図1において、1は真空容器、
2は冷却ロール、3は基材フィルム、4はグロー放電装
置、5はターゲット装置、6は巻き出し用ロール、7は
巻き取り用ロール、8は搬送ロールである。
【0019】スパッタリング法による酸窒化珪素膜の形
成は、基材フィルム表面を酸素グロー処理した後、直流
スパッタリングする方法により行う。成膜操作として
は、まず、真空容器1内の冷却ロール2にプラスチック
フィルム基材を設置した後、真空容器内を高真空とす
る。このときの真空度は、不純物ガス残留による膜中へ
の不純物混入の影響を少なくするために0.2Pa以下
が好ましい。次に所定圧力になるように酸素を導入し、
所定の直流を印加してグロー放電を発生させ基材フィル
ム表面を酸素グロー放電中にさらす。このとき、酸素ガ
スの圧力は0.5〜15Pa、電流は0.2〜0.5A、
電圧は500〜2000Vであることが好ましい。
【0020】次に直流スパッタリングによって酸窒化珪
素膜を作製する。真空容器を一旦排気後、アルゴンガス
および酸素ガスを所定の圧力になるように導入し、さら
に窒素ガス、アンモニア等の窒素発生ガスを所定の圧力
になるまで導入する。酸素および窒素発生ガスの導入量
は、目的とする酸窒化珪素膜の酸素と窒素の割合によっ
て異なる。すべてのガスを導入したあとの真空容器内の
圧力は、通常0.2〜10Paである。
【0021】次に所定の直流を印加し、混合ガスのプラ
ズマを発生させる。直流は、電流5〜20A、電圧50
0〜2000Vの範囲であることが好ましい。混合ガス
のプラズマは金属シリコンからなるターゲットに衝突
し、プラズマの衝撃により叩き出されたシリコン原子が
酸素、窒素と反応して基材フィルム表面に堆積し、酸窒
化珪素膜が形成される。
【0022】プラズマ化された原料ガス原子が基材フィ
ルムに衝突するため、基材フィルムの温度が上昇する。
これにより基材フィルム3が変質しないようにするため
に、基材フィルム3をそのガラス転移点以下に保持する
ことが好ましい。この温度制御は、基材フィルム3の支
持体である冷却ロール2に所定の温度に冷却された液体
を循環させて、冷却ロールを制御することで実現され
る。この循環させる液体としては、水、エチレングリコ
ール(不凍液)、アルコール類、さらに低温化が必要な
場合には、液体窒素、液体ヘリウム等が好適に使用され
る。他の冷却方法として、気体を循環させる方法も用い
得るが、熱容量が大きい点から液体を循環させる方法が
好ましい。
【0023】<薬品容器用フィルム>本発明の薬品容器
用フィルムは、 (1)酸素透過度が1cc/m2・24hr・atm以
下; (2) 透湿度が1g/m2・24hr以下; であるため気体の透過性が低く、また、無機化合物が膜
形成されているので耐熱性があり、さらにフィルムとし
て柔軟性にも優れるため、液体を輸送するための薬品容
器を作成する材料として好適である。
【0024】形成された非晶質の酸窒化珪素膜の上に、
さらに基材フィルムと同じか、もしくは異なるヒートシ
ール性のよい透明性プラスチックフィルムをラミネート
しておくと、ヒートシール等の加工時に膜の欠陥が生じ
るのを防止できるので好ましい。ヒートシール性に優れ
る透明性プラスチックフィルムとしては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂フィル
ムが例示される。また、ラミネート方法としては、無機
化合物膜の形成された基材フィルムを加熱し、無機化合
物を挟むようにラミネート用のフィルムを押し出し成形
し熱圧着する方法、無機化合物膜の上に接着剤を塗布
し、ラミネート用のフィルムを貼り付ける方法などを採
用できる。ラミネート後の薬品容器用フィルムの厚さ
は、5〜1000μm、好ましくは10〜700μm、
より好ましくは10〜300μmである。
【0025】また、本発明の薬品容器用フィルムは、 (3)光線透過率が80%以上; (4)色相 b値が5以下; であるので、輸液容器の内容液の液面や色の識別が容易
であるとともに、薬品の保存中に異物の混入などによる
内容物の変化を容易に発見することができる。
【0026】さらに、本発明のフィルムを用いて得られ
る薬品容器は、上記の物性を有するため、ぶどう糖、生
理食塩水、リンゲル液、蛋白液、アミノ酸液、血漿、人
工透析剤、脂肪剤などの輸液の長期保存安定性に優れ
る。また軽量であるため、内容物の輸送性にも優れる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれら実施例に限定されるものではない。
【0028】(実施例1)厚さ50μmのポリエチレン
テレフタレートフィルム(東レ株式会社製登録商標「ル
ミラー」高透明タイプ)を図1に示す真空容器1内のロ
ール上に設置し、真空容器内を0.0133Paに減圧
した。グロー放電装置4に酸素ガスを導入し圧力を1P
aに設定し、電流0.5A、電圧1000Vの直流を印
加しグロー放電処理を行った。次いで原料ガスとしてア
ルゴンを82cc/分、窒素を56cc/分に設定・導
入し、反応室の圧力を0.3Paとした。ターゲットと
してSi単結晶を用い、7A、1000Vの直流を印加
した。0.9m/分の速度でフィルムを巻き取りながら
成膜を行った。この時の膜厚は48nmであった。ま
た、X線光電子分光法を用いて膜の組成を分析した結
果、窒素および酸素がそれぞれ44原子%および13原
子%含まれた酸窒化珪素膜であった。この基材フィルム
表面を原子間力顕微鏡(AFM)を用いて測定した結
果、最大高低差Rmax は17nmであった(測定範囲は
5μm×5μm)。
【0029】(実施例2)厚さ50μmのポリエチレン
テレフタレートフィルム(東レ株式会社製「ルミラー高
透明タイプ」)を図1に示す真空容器1内のロール上に
設置し、真空容器内を0.0133Paに減圧した。グ
ロー放電装置4に酸素ガスを導入し圧力を1Paに設定
し、電流0.5A、電圧1000Vの直流を印加しグロ
ー放電処理を行った。次いで原料ガスとしてアルゴンを
82cc/分、窒素を56cc/分に設定・導入し、反
応室の圧力を0.3Paとした。ターゲットとしてSi
単結晶を用い、7A、1000Vの直流を印加した。
1.8m/分の速度でフィルムを巻き取りながら成膜を
行った。この時の、膜厚は、24nmであった。また、
X線光電子分光法を用いて膜の組成を分析した結果、窒
素が44原子%、酸素が13原子%含まれた酸窒化珪素
膜であった。
【0030】(実施例3)厚さ38μmのポリエチレン
テレフタレートフィルム(東レ株式会社製「ルミラー高
透明タイプ」)を図1に示す真空容器1内のロール上に
設置し、真空容器内を0.0133Paに減圧した。グ
ロー放電装置4に酸素ガスを導入し圧力を1Paに設定
し、電流0.5A、電圧1000Vの直流を印加しグロ
ー放電処理を行った。次いで原料ガスとしてアルゴンを
82cc/分、窒素を56cc/分に設定・導入し、反
応室の圧力を0.3Paとした。ターゲットとしてSi
単結晶を用い、7A、1000Vの直流を印加した。
0.9m/分の速度でフィルムを巻き取りながら両面に
成膜を行った。この時の、各面の膜厚は24nmであっ
た。また、X線光電子分光法を用いて膜の組成を分析し
た結果、窒素が44原子%、酸素が13原子%含まれた
酸窒化珪素膜であった。
【0031】(比較例1)厚さ50μmのポリエチレン
テレフタレートフィルム(東レ株式会社製「ルミラー高
透明タイプ」)
【0032】(比較例2)厚さ38μmのポリエチレン
テレフタレートフィルム(東レ株式会社製「ルミラー高
透明タイプ」)
【0033】上記実施例および比較例のフィルムについ
て、下記の方法で評価を行った。 (1)透湿度 Mocon社製ガス透過率測定装置を使用して、40
℃、相対湿度90%の条件で測定した。 (2)酸素透過度 ヤナコ社製ガス透過率測定装置を使用して、23℃の酸
素雰囲気下で測定した。 (3)光線透過率、かすみ度(HAZE)およびb値
(黄、青の割合) 積分球式ヘイズメータ(日本電色社製ND−1001
D)を用いて測定した。測定光の波長は550nmであ
る。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明に係る薬品容器用フィルムは、ガ
スバリアー性に優れるので、長期保存安定性に優れた輸
液容器等の薬品容器を提供することができる。さらに、
上記薬品容器用フィルムは透明性が高く、軽量であるた
め、例えば異物の混入などによる内容物の変化を容易に
発見することが可能となり、かつ薬液の輸送性に優れた
輸液容器等を提供することができる。さらにこの性質を
応用した太陽電池の保護フィルムとしても有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる積層フィルムを生成するための
スパッタ装置を示す概略図である。
【符号の説明】
1 真空容器 2 冷却用ロール 3 基材フィルム 4 グロー放電処理装置 5 ターゲット装置 6 巻き出し用ロール 7 巻き取り用ロール 8 搬送ロール
フロントページの続き (72)発明者 八木 和雄 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井化学株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフィルムの少なくとも片面
    に、無機化合物膜が形成されてなる、以下の物性を有す
    ることを特徴とする薬品容器用フィルム。 (1)酸素透過度が1cc/m2・24hr・atm以
    下; (2)透湿度が1g/m2・24hr以下; (3)光線透過率が80%以上; (4)色相 b値が5以下;
  2. 【請求項2】 前記無機化合物が、酸素濃度4〜64原
    子%、窒素濃度3〜56原子%、かつ酸素と窒素の濃度
    の和が75原子%以下である非晶質の酸窒化珪素である
    ことを特徴とする請求項1に記載の薬品容器用フィル
    ム。
  3. 【請求項3】 前記薬品容器が輸液容器である請求項1
    または2に記載の薬品容器用フィルム。
JP10088374A 1998-04-01 1998-04-01 薬品容器用フィルム Pending JPH11285520A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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