JPH1126155A - エレクトロルミネッセンス素子用保護フィルム - Google Patents

エレクトロルミネッセンス素子用保護フィルム

Info

Publication number
JPH1126155A
JPH1126155A JP9173758A JP17375897A JPH1126155A JP H1126155 A JPH1126155 A JP H1126155A JP 9173758 A JP9173758 A JP 9173758A JP 17375897 A JP17375897 A JP 17375897A JP H1126155 A JPH1126155 A JP H1126155A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
gas
diamond
less
carbon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9173758A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Komatsu
弘幸 小松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP9173758A priority Critical patent/JPH1126155A/ja
Publication of JPH1126155A publication Critical patent/JPH1126155A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エレクトロルミネッセンス素子の保護に用い
られる透明フィルムを提供する。 【構成】 透明フィルムの少なくとも片面に、水素濃度
が50原子%以下であり、かつ、酸素濃度が2〜20原
子%であるダイヤモンド状炭素膜が形成されていること
を特徴とするエレクトロルミネッセンス素子用保護フィ
ルム。 【効果】 汎用の透明フィルム基材でも、使用時の熱や
応力による性能低下が少なく、ガスバリア性を充分に発
揮できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレクトロルミネ
ッセンスの保護に用いられる透明フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、食品、薬品等の変質防止する
ため、これらをガスバリアフィルムにより包装すること
が行われている。また、エレクトロニクスの分野では、
エレクトロルミネッセンス素子をガスバリアフィルムで
保護し、その長寿命化を図っている。エレクトロルミネ
ッセンス素子をガスバリアーフィルムで被覆してなるエ
レクトロルミネッセンス発光装置の寿命は、ガスバリア
フィルムの酸素透過性や透湿性によって左右されること
が知られており、ガスバリア性を高めて酸素や水蒸気透
過量の低減をはかることは重要である。
【0003】ガスバリアフィルムとしてはポリエチレン
テレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポ
リアミドフィルムの上に無機化合物を設けたものが知ら
れている。その一例として、フィルム表面に酸化珪素や
酸化アルミニウムを蒸着したフィルム(特公昭53−1
2953号公報、特公昭62−49856号公報)を挙
げることができる。しかしながら、ガスバリアフィルム
により各種物品を包装、被覆する場合、通常、ヒートシ
ールが採用されるが、その際当然のことながらフィルム
には熱と応力が作用することになる。そして、これらの
ガスバリアフィルムを使用した場合、この熱と応力によ
りフィルムに伸び現象が生じ、この伸び現象に無機化合
物層が追随できず、微少なクラックが発生し、ガスバリ
ア性が低下してしまうという問題があった。
【0004】そのため、特開平4−139233号公報
には透明フィルムの少なくとも片面に、ガスバリア性を
有する無機化合物層が設けられて成るガスバリアフィル
ムが開示されているが、ガラス転移温度が140℃以上
の特定のフィルムを使用する必要があった。また、特開
平6−344495号公報には、エレクトロルミネッセ
ンス素子の保護に使用されるガスバリアーフィルムの開
示があるが透明性が悪い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、基材として
ガラス転移温度が高いフィルムを用いない場合にも、使
用時に作用する熱や応力による性能低下が少なく、ガス
バリア性を充分に発揮できる透明性に優れたフィルムを
提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来技術の
有する上記問題を解決するため、種々研究の結果、汎用
のフィルムを用いた場合にも、熱や応力が作用しても性
能低下を生ずることの少ないガスバリアフィルムが得ら
れることを見い出し、本発明を完成するに至った。即
ち、本発明に係るガスバリアフィルムは、透明フィルム
の少なくとも片面に、水素濃度が50原子%以下であ
り、かつ、酸素濃度が2〜20原子%であるダイヤモン
ド状炭素膜を形成することを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明でいうダイヤモンド状炭素
膜とは、非晶質のダイヤモンドライクカーボンであり、
ダイヤモンド、グラファイト、ポリマーの各成分を含ん
でいる。このダイヤモンド状炭素膜は、これらの成分の
混合する割合で性質が異なり、高い硬度を有するダイヤ
モンド状炭素膜であっても、必ずしも水蒸気や酸素等の
ガスバリア層として働くわけではない。
【0008】従来、ダイヤモンド状炭素膜の膜質は、そ
の水素濃度を指標として考えられてきた。即ち、水素濃
度が低くなれば、膜はダイヤモンドの性質をより呈し、
一方、水素濃度が高くなると、グラファイトまたはポリ
マーの性質を呈して膜の硬度が低下する。しかし、ダイ
ヤモンド状炭素膜のガスバリアー性は、必ずしも膜の硬
度と対応関係にはないと考えられている。また、ガスバ
リアー性は、膜を構成する原子同士のつながりが切れる
サイトの濃度によって決まるものと考えられるため、水
素濃度の低減がガスバリアー性の向上に寄与するものと
考えられてきた。
【0009】本発明者は、膜のガスバリアー性を改善す
るため、膜中の水素原子含有量の低減を検討してきた
が、得られる膜の透明性は必ずしも好ましいものではな
かった。そこで、膜内の水素濃度を増加させずに、この
膜の透明性を上げるための方法を検討したところ、驚く
べきことに、従来においてガスバリアー性を悪化させる
要因と考えられてきた酸素原子を、膜中で適度に含有さ
せることによって、膜のガスバリアー性を悪化させるこ
となく、透明性を上げる効果が得られることが分かっ
た。すなわち、本発明の水蒸気や酸素等のバリア層とし
て働くダイヤモンド状炭素膜に含まれる水素濃度は、5
0原子%以下であり、好ましくは45原子%以下、さら
に好ましくは40原子%以下である。また、酸素濃度
は、2〜20原子%であり、好ましくは2〜15原子
%、さらに好ましくは2〜10原子%である。
【0010】上記ダイヤモンド状炭素膜を形成するため
には、炭素と水素を含有する原料ガスが使用される。炭
素と水素を含有する原料ガスとしては、例えば、メタ
ン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン等
のアルカン系ガス類;エチレン、プロピレン、ブテン、
ペンテン等のアルケン系ガス類、ペンタジエン、ブタジ
エン等のアルカジエン系ガス類;アセチレン、メチルア
セチレン等のアルキン系ガス類;ベンゼン、トルエン、
キシレン、インデン、ナフタレン、フェナントレン等の
芳香族炭化水素系ガス類;シクロプロパン、シクロヘキ
サン等のシクロアルケン系ガス類;メタノール、エタノ
ール等のアルコール系ガス類、アセトン、メチルエチル
ケトン等のケトン系ガス類;メタナール、エタナール等
のアルデヒド系ガス類等が挙げられる。上記ガスは、単
独で使用されても良いし、二種以上が併用されても良
い。
【0011】また、炭素と水素を含有する原料ガスとし
ては、上記原料ガスとしては、上記原料ガスと水素ガス
の混合物;一酸化炭素ガス、二酸化炭素ガス等炭素と酸
素のみから構成されるガスと上記ガスの混合物;一酸化
炭素ガス、二酸化炭素ガス等炭素と酸素のみから構成さ
れるガスと水素ガスとの混合物;一酸化炭素ガス、二酸
化炭素ガス等炭素と酸素のみから構成されるガスと酸素
ガス、水蒸気との混合物などが挙げられる。さらに、炭
素と水素を含有する原料ガスとしては、上記原料ガスと
希ガスとの混合ガスが挙げられる。例えば、ヘリウム、
アルゴン、ネオン、キセノン等が挙げられ、これらは単
独で使用されても良いし、2種以上が併用されても良
い。
【0012】上記混合ガス中における水素ガス、希ガス
の混合量は、使用する装置の種類、混合ガスの種類や成
膜圧力等により変化する。具体的には、成膜されたダイ
ヤモンド状炭素膜に含まれる水素濃度が50原子%にな
るように、好ましくは45原子%以下、さらに好ましく
は40%以下となるように調整し、しかも、酸素濃度が
2〜20%、好ましくは2〜15原子%、さらに好まし
くは2〜10原子%となるように調整する。また、炭素
源としては、黒鉛、ダイヤモンド等の炭素同位体の固体
も使用可能であり、水素ガスや希ガス雰囲気プラズマ中
に設置して使用される。
【0013】上記原料ガスをプラズマによって励起する
手段としては、例えば、直流を印加してプラズマ分解す
る方法;高周波を印加してプラズマ分解する方法;マイ
クロ波放電によってプラズマ分解する方法;電子サイク
ロトロン共鳴によってプラズマ分解する方法;熱フィラ
メントによる加熱によって熱分解する方法等が挙げられ
る。これらの中で、直流プラズマを印加する方法は、基
板が絶縁物であるプラスチックスフィルムである場合に
はプラズマが発生しないため、好ましくない。また、熱
フィラメント法を用いる場合には、フィラメントを50
0℃以上と高温にしなければならないため、基板の耐熱
性を考慮すると好ましくない場合がある。マイクロ波プ
ラズマ法や電子サイクロトロン共鳴によってプラズマを
分解する方法は成膜速度が速く成膜温度が低いので好ま
しい。また、大面積の樹脂フィルムに成膜する場合にお
いては、高周波プラズマ法を用いるのが好ましい。ま
た、ダイヤモンド状炭素膜を形成する方法としては、イ
オンビームスパッタリングやイオンプレーティング法等
の物理蒸着法があり、これらの方法を採用してもよい。
【0014】上記のダイヤモンド状炭素膜の膜厚は必要
に応じて決定されるが、厚くなると基材フィルムとの密
着性が悪くなったり、膜応力により被覆物が変形した
り、透明性が悪くなるため、0.5μm以下が好まし
く、より好ましくは0.1μm以下、さらに好ましくは
0.05μm以下が好ましい。
【0015】上記のプラスチックスフィルム基材として
は、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエス
テルフィルム;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブ
テン等のポリオレフィンフィルム;ポリスチレンフィル
ム;ポリアミドフィルム;ポリカーボネートフィルム;
ポリアクリロニトリルフィルム;ポリエーテルイミド;
ポリエーテルサルフォン;ポリサルフォン;ポリイミド
等が使用可能である。
【0016】基材フィルムの光線透過率は85%以上と
するのが好ましく、より好ましくは88%以上である。
また、上記プラスチックフィルム基材は、延伸フィルム
または未延伸フィルムでも良く、厚さは0.01〜1m
mが好ましい。フィルム表面の平滑性はできるかぎり高
い方が好ましい。表面平滑性が低いと、ガスバリアー性
が低下するおそれがあるためである。具体的には、表面
粗さを表すRmax(山と谷の差の最大値)が0.10
μm以下が好ましく、さらに好ましくは0.05μm以
下である。平均粗さを表すRaが,10nm以下,好ま
しくは5nm以下である。
【0017】上記プラスチックスフィルム基材表面の密
着性を高めるために、必要に応じて、該基材表面を脱
脂、脱水するための洗浄等の清浄化処理、基材表面に真
空容器内でHe等の不活性ガスや酸素ガス等の活性ガス
によるプラズマ処理などの公知の処理を行っても良い。
【0018】<ダイヤモンド状炭素膜の生成方法>以
下、図面を参照しながら本発明に使用される装置を説明
する。図1は、本発明のダイヤモンド状炭素膜を生成す
る装置の1例を示す模式図である。図1において、1は
真空容器であり、2は高周波電極、3はSiウエハーに
貼り付けた基材フィルムである。4は整合器、5は高周
波電源、6は熱電対、7は冷却板、8はガス導入管であ
る。
【0019】上記基材フィルムの温度制御は、液体ある
いは気体の循環方式、赤外線、通電加熱等の方法によっ
て行われるが、少なくとも基材フィルムのガラス転移点
以下に保持されるのが好ましく、そのために熱容量の大
きい液体の循環方式が好ましい。この際、循環させる液
体としては、所定の温度に加温あるいは冷却された液体
が挙げられ、循環される液体としては、水、エチレング
リコール(不凍液)、アルコール類、さらに低温化する
場合には、液体窒素、液体ヘリウム等が好適に使用され
る。
【0020】使用できる原料ガスの組成範囲を広げるた
り、膜の質を良くするために基材に直流バイアスを印加
するのが好ましく、直流バイアス値としては−500〜
100Vが好ましく、より好ましくは−400〜10V
である。
【0021】次に成膜操作について説明する。まず、真
空容器1内の冷却板7の上にSiウエハーに貼り付けた
プラスチックフィルム基材を設置した後、真空容器内を
高真空とする。このときの真空度は、他の不純物ガスの
残留による成膜への影響をなくすために10-4Torr
以下が好ましい。次いで、ガス導入管から原料ガスを導
入して所定の圧力に保つ。このときの圧力は1×10-3
〜10Torrが好ましい。
【0022】本発明に係るガスバリアフィルムは、その
所定枚数を接着剤等や熱融着により接合する方法等によ
り一体化せしめた積層タイプのものであってもよい。ま
た、使用時におけるヒートシール性を向上させるため、
ホットメルト接着剤を設けることができる。この接着剤
層はダイヤモンド状炭素膜層に設けるのが好適である
が、透明フィルム上に設けることもできる。ホットメル
ト接着剤は汎用のものが使え、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等を主成分とす
るものを使用できる。
【0023】
【実施例】
(実施例1)厚さ50μmのポリエチレンテレフタレー
トフィルム(東レ株式会社製「ルミラー高透明タイ
プ」)をSiウエハーに貼り付けた後、図1に示す真空
容器1内の冷却板7上に設置し、真空容器内を1×10
-5Torrに減圧した。次いで、ガスを導入管8より導
入する。C22を50sccmに設定する。反応室の圧
力を10×10-3Torrにした後、周波数13.56
MHz、150Wの高周波電力を印加することによっ
て、2分間成膜を行った。
【0024】透過電子顕微鏡の観察により決定した膜の
厚さは約0.1μmであった。得られた膜をラマン分光
法で評価した結果、ダイヤモンド状炭素膜であることが
確認された。また、膜の組成をSIMSを用いて決定す
ると、ダイヤモンド状炭素膜には、水素が43原子%、
酸素が5原子%含まれていた。
【0025】(実施例2)厚さ50μmのポリエチレン
テレフタレートフィルム(東レ株式会社製「ルミラ
ー」)に、実施例1と同様の方法で成膜した。
【0026】(実施例3)厚さ12μmのポリエチレン
テレフタレートフィルム(東セロ株式会社製「OPE
T」)に、実施例1と同様の方法で成膜した。
【0027】(比較例1)厚さ50μmのポリエチレン
テレフタレートフィルム(東レ株式会社製「ルミラー高
透明タイプ」)に、実施例1と同様の方法で成膜した。
【0028】(比較例2)厚さ50μmのポリエチレン
テレフタレートフィルム(東レ株式会社製「ルミラ
ー」)に、実施例1と同様の方法で成膜した。
【0029】(比較例3)厚さ12μmのポリエチレン
テレフタレートフィルム(東セロ株式会社製「OPE
T」)に、実施例1と同様の方法で成膜した。
【0030】<ダイヤモンド状炭素膜の評価>上記実施
例、比較例において基材に形成されたダイヤモンド状炭
素膜を、下記の評価方法により蒸着したフィルム及び基
材フィルムについて評価を行い、その結果を表1に示
す。 (1)透湿度 Mocon社製ガス透過率測定装置を使用して、40
℃、相対湿度90%の条件で測定した。 (2)酸素透過度 ヤナコ社製ガス透過率測定装置を使用して、23℃の酸
素雰囲気で行った。 (3)光線透過率、かすみ度(HAZE)、b値(黄、
青の割合) 積分球式ヘイズメータ(日本電色製ND−1001D)
を用いて測定した。
【0031】
【表1】
【0032】<耐屈曲性の評価> (実施例4)実施例と同様の条件で作製したフィルムを
ゲルボフレックステスタを用いて100回屈曲し、透湿
度、酸素等過度を測定した。
【0033】(比較例4)公知の真空蒸着装置で、蒸発
源としてSiOを用いて、圧力6×10-5Torrの酸
素雰囲気下で、厚さ12μmのポリエチレンテレフタレ
ートフィルム(東レ株式会社製「ルミラー」)の基材表
面に約0.1μmの酸化ケイ素を成膜した。ゲルボフレ
ックステスタを用いて100回屈曲し、その前後の透湿
度、酸素透過度を測定した。
【0034】
【表2】
【0035】<EL素子の試作> (実施例5)ガラス転移70℃、波長550nmの光線
の透過率88%、厚さ50μmのポリエステルフィルム
(東レ株式会社製「ルミラー」の片面に、ダイヤモンド状
炭素膜(DLC)をプラズマCVD法により膜厚が10
0nmになるように成膜した。そしてこの蒸着フィルム
2枚をフィルム−DLC−フィルム−DLCの順になる
ように重ね合わせ、透明接着剤により接合一体化した。
次に、DLC層上にエチレン−酢酸ビニル共重合体(酢
酸ビニル含量8重量%)から成るホットメルト接着剤を
溶融押出法により形成することにより、積層タイプのガ
スバリアフィルムを得た。
【0036】一方、これとは別にポリエチレンテレフタ
レートフィルムの片面に酸化インジウムと酸化スズの混
合物から成る透明電極層を設けて成る透明電極と、硫化
亜鉛系の蛍光粉末をシアノエチル化セルロース中に分散
した発光層と酸化チタン粉末をシアノエチル化セルロー
ス中に分散した絶縁層と、アルミニウム製の透明電極と
をこの順序で積層したエレクトロルミネッセンス素子を
用意する。そして、この素子の両面に上記積層タイプの
ガスバリアフィルムをホットメルト接着剤層が内側にな
るように重ね合わせ、温度130℃、ロール線圧5kg
/cm、張力3kgfの条件でロールを用いて加熱加圧
することによりガスバリアフィルムで被覆保護した構造
のエレクトロルミネッセンス装置を得た。このエレクト
ロルミネッセンス装置を100V、400Hzの電源に
より連続動作させ、その輝度半減期を測定したところ、
2000時間であった。
【0037】(比較例5)ガラス転移温度70℃で、波
長550nmの光線透過率88%、厚さ50μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルム(東レ株式会社製「ル
ミラー」)をガスバリアフィルムの基材として用い酸化
珪素をガスバリア層として用いること以外は実施例4と
同様にして、積層タイプのガスバリアフィルムおよびエ
レクトロルミネッセンス装置を得た。このエレクトロル
ミネッセンス装置を実施例と同様に連続作動させたとこ
ろ、約200時間で透過水分により発光面の部分的黒化
現象を生じ、また、輝度半減期も800時間と短かっ
た。
【0038】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されており、
基材として特別なフィルムを用いることなく、汎用の透
明フィルムを使用した場合にも、使用時に作用する熱や
応力による性能低下が少なく、ガスバリア性を充分に発
揮できる。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係わる積層フィルムを生成す
るための成膜装置を示す概略図である。
【符号の説明】
1 真空容器 2 高周波電極 3 Siウェハーに貼り付けた基材フィルム 4 整合器 5 高周波電源 6 熱電対 7 冷却板 8 ガス導入管

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明フィルムの少なくとも片面に、水素
    濃度が50原子%以下であり、かつ酸素濃度が2〜20
    原子%であるダイヤモンド状炭素膜が形成されているこ
    とを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子用保護フ
    ィルム。
JP9173758A 1997-06-30 1997-06-30 エレクトロルミネッセンス素子用保護フィルム Pending JPH1126155A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9173758A JPH1126155A (ja) 1997-06-30 1997-06-30 エレクトロルミネッセンス素子用保護フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9173758A JPH1126155A (ja) 1997-06-30 1997-06-30 エレクトロルミネッセンス素子用保護フィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1126155A true JPH1126155A (ja) 1999-01-29

Family

ID=15966603

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9173758A Pending JPH1126155A (ja) 1997-06-30 1997-06-30 エレクトロルミネッセンス素子用保護フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1126155A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001062605A1 (fr) * 2000-02-24 2001-08-30 Mitsubishi Shoji Plastics Corporation Recipient en plastique pour liquide contenant une substance organique volatile
JP2002033195A (ja) * 2000-05-12 2002-01-31 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光装置
JP2002208477A (ja) * 2000-11-10 2002-07-26 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光装置
FR2845204A1 (fr) * 2003-01-07 2004-04-02 Thomson Licensing Sa Panneau electroluminescent organique a couche d'encapsulation a base de carbone amorphe.
WO2005069696A1 (ja) * 2004-01-19 2005-07-28 Pioneer Corporation 保護膜および有機el素子
JP2007188890A (ja) * 1999-06-04 2007-07-26 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 電気光学装置の作製方法
CN100367530C (zh) * 2002-09-26 2008-02-06 奇美电子股份有限公司 图像显示装置、有机电致发光元件及图像显示装置的制造方法
US7443097B2 (en) 2001-02-21 2008-10-28 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting device and electronic equipment
WO2009038143A1 (ja) * 2007-09-19 2009-03-26 Asahi Glass Company, Limited 導電性積層体
JP2012094538A (ja) * 2002-01-24 2012-05-17 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光装置の作製方法
US8890172B2 (en) 1999-06-04 2014-11-18 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Method for manufacturing an electro-optical device
US9059049B2 (en) 1999-09-17 2015-06-16 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. EL display device
US20160207825A1 (en) * 2013-08-29 2016-07-21 Corning Incorporated Laminates with a polymeric scratch resistant layer

Cited By (23)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8890172B2 (en) 1999-06-04 2014-11-18 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Method for manufacturing an electro-optical device
JP2007188890A (ja) * 1999-06-04 2007-07-26 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 電気光学装置の作製方法
US9293726B2 (en) 1999-06-04 2016-03-22 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Method for manufacturing an electro-optical device
JP4515469B2 (ja) * 1999-06-04 2010-07-28 株式会社半導体エネルギー研究所 電気光学装置の作製方法
US9059049B2 (en) 1999-09-17 2015-06-16 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. EL display device
US9431470B2 (en) 1999-09-17 2016-08-30 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Display device
US9735218B2 (en) 1999-09-17 2017-08-15 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. EL display device and method for manufacturing the same
WO2001062605A1 (fr) * 2000-02-24 2001-08-30 Mitsubishi Shoji Plastics Corporation Recipient en plastique pour liquide contenant une substance organique volatile
JP2002033195A (ja) * 2000-05-12 2002-01-31 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光装置
JP4632337B2 (ja) * 2000-11-10 2011-02-16 株式会社半導体エネルギー研究所 発光装置
JP2002208477A (ja) * 2000-11-10 2002-07-26 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光装置
US7443097B2 (en) 2001-02-21 2008-10-28 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting device and electronic equipment
JP2013175470A (ja) * 2002-01-24 2013-09-05 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光装置
US8779467B2 (en) 2002-01-24 2014-07-15 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting device having a terminal portion
JP2012094538A (ja) * 2002-01-24 2012-05-17 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 発光装置の作製方法
US9312323B2 (en) 2002-01-24 2016-04-12 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting device having insulator between pixel electrodes and auxiliary wiring in contact with the insulator
US9627459B2 (en) 2002-01-24 2017-04-18 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Display device having sealing material
CN100367530C (zh) * 2002-09-26 2008-02-06 奇美电子股份有限公司 图像显示装置、有机电致发光元件及图像显示装置的制造方法
FR2845204A1 (fr) * 2003-01-07 2004-04-02 Thomson Licensing Sa Panneau electroluminescent organique a couche d'encapsulation a base de carbone amorphe.
WO2005069696A1 (ja) * 2004-01-19 2005-07-28 Pioneer Corporation 保護膜および有機el素子
JPWO2009038143A1 (ja) * 2007-09-19 2011-01-06 旭硝子株式会社 導電性積層体
WO2009038143A1 (ja) * 2007-09-19 2009-03-26 Asahi Glass Company, Limited 導電性積層体
US20160207825A1 (en) * 2013-08-29 2016-07-21 Corning Incorporated Laminates with a polymeric scratch resistant layer

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4698256A (en) Articles coated with adherent diamondlike carbon films
US7112370B2 (en) Vapor-deposited film
JP4545073B2 (ja) ガスバリア膜及び容器
JP2001310412A (ja) ガスバリアーフィルム
JPH1126155A (ja) エレクトロルミネッセンス素子用保護フィルム
JP2001514328A (ja) コーティングのジェットプラズマ蒸着方法と装置、および、そのコーティング
JP2001514328A5 (ja)
US5688556A (en) Barrier films having vapor coated EVOH surfaces
JP2003340971A (ja) ガスバリア性プラスチックフィルム
JP2004148673A (ja) 透明ガスバリア膜、透明ガスバリア膜付き基体およびその製造方法
JP2682101B2 (ja) レトルト耐性を有する透明バリアー複合フィルム
TW201226606A (en) Gas-barrier laminate film
JPH10249986A (ja) 透明ガスバリヤーフィルム
JP2006057121A (ja) 窒化シリコン膜の製造方法及び表示装置用フィルム
JP2001316489A (ja) ポリオレフィン系フィルム
JPH11185964A (ja) 有機発光素子及びその製造方法
JPH06344495A (ja) ガスバリヤーフィルム
US5672383A (en) Barrier films having carbon-coated high energy surfaces
JPH1158587A (ja) 酸化防止用包装フィルム
EP0763144B1 (en) Production of carbon-coated barrier films with increased concentration of carbon with tetrahedral coordination
JPH1170152A (ja) 薬品容器用フィルム
JP2006289836A (ja) アモルファスカーボン膜及び容器
JPH11285520A (ja) 薬品容器用フィルム
JPH08290517A (ja) プラスチックスシートからなる包装材料にガス遮断性に優れた珪素酸化物薄膜を被覆する方法
Fedoseev et al. Deposition of aC: H films from argon/cyclohexane plasma on polymer substrates