JP2006096046A - ガスバリアフィルム - Google Patents
ガスバリアフィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006096046A JP2006096046A JP2005296595A JP2005296595A JP2006096046A JP 2006096046 A JP2006096046 A JP 2006096046A JP 2005296595 A JP2005296595 A JP 2005296595A JP 2005296595 A JP2005296595 A JP 2005296595A JP 2006096046 A JP2006096046 A JP 2006096046A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- gas barrier
- gas
- barrier film
- silicon oxide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【解決手段】基材の片面または両面に、プラズマCVD法によって形成された酸化珪素膜を有するガスバリアフィルムであって、前記酸化珪素膜は、Si原子数100に対してO原子数170〜200およびC原子数30以下の成分割合からなっており、さらに1055〜1065cm-1の間にSi−O−Si伸縮振動に基づくIR吸収があることを特徴とするガスバリアフィルムを提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、この蒸着膜に特徴を有するものであり、その特性により4つの実施態様に分けることができる。以下、それぞれ説明する。
本実施態様における蒸着膜は、好ましくはプラズマCVD法によって形成された酸化珪素膜であり、この酸化珪素膜は、Si原子数100に対してO原子数170〜200およびC原子数30以下の成分割合からなり、1055〜1065cm-1の間にSi−O−Si伸縮振動に基づくIR吸収があることを特徴とするものである。すなわち、本発明の特徴は、ガスバリア膜として作用する酸化珪素膜3の成分割合とIR吸収とからなる各特性を、上記の範囲内に制御したことによって、極めて優れたガスバリア性を発揮させたことにある。
次に、第2実施態様について説明する。本実施態様における蒸着膜3は、図2および図3に示すように、基材2の両面または片面に形成されており、当該蒸着膜3の表面に形成されているグレイン3a間の距離Lが5〜40nmであるところに特徴を有している。
本実施態様における蒸着膜は、酸化珪素膜であり、本実施態様においてはこの酸化珪素膜が、電子スピン共鳴法(ESR法)測定によって観測されるE’センターを有することを特徴とするものである。
本実施態様における蒸着膜は、好ましくはプラズマCVD法により形成された酸化珪素膜であり、本実施態様においては、この酸化珪素膜が、2341±4cm-1にCO分子の伸縮振動に基づくIR吸収のピークがあることに特徴を有するものである。
本発明においては、上記第1実施態様から第4実施態様に示される蒸着層の特性のうち、2種類以上の特性を共に有する蒸着層が用いられたガスバリアフィルムであってもよい。
次に、本発明のガスバリアフィルムを構成する基材について説明する。
・エチレン、ポリプロピレン、ブテン等の単独重合体または共重合体または共重合体等のポリオレフィン(PO)樹脂、
・環状ポリオレフィン等の非晶質ポリオレフィン樹脂(APO)、
・ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン2,6−ナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂、
・ナイロン6、ナイロン12、共重合ナイロン等のポリアミド系(PA)樹脂、ポリビニルアルコール(PVA)樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等のポリビニルアルコール系樹脂、
・ポリイミド(PI)樹脂、
・ポリエーテルイミド(PEI)樹脂、
・ポリサルホン(PS)樹脂、
・ポリエーテルサルホン(PES)樹脂、
・ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、
・ポリカーボネート(PC)樹脂、
・ポリビニルブチラート(PVB)樹脂、
・ポリアリレート(PAR)樹脂、
・エチレン−四フッ化エチレン共重合体(ETFE)、三フッ化塩化エチレン(PFA)、四フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(FEP)、フッ化ビニリデン(PVDF)、フッ化ビニル(PVF)、パーフルオロエチレン−パーフロロプロピレン−パーフロロビニルエーテル−共重合体(EPA)等のフッ素系樹脂、
等を用いることができる。
本発明のガスバリアフィルムは、上述したように上記4つの実施態様の蒸着膜のいずれか、もしくはこれらの実施態様の複数の特徴を同時に有する蒸着膜が基材上に形成されてなるものである。この蒸着層の形成方法としては、上述したように種々の方法を用いることが可能である。しかしながら、いずれの実施態様においても、プラズマCVD法により成膜されることが特に好ましい。
本発明のガスバリアフィルムは、酸素透過率が0.5cc/m2/day以下で水蒸気透過率が0.5g/m2/day以下、より好ましくは酸素透過率が0.1cc/m2/day以下で水蒸気透過率が0.1g/m2/day以下の極めて優れたガスバリア性を発揮する。本発明のガスバリアフィルムは、内容物の品質を変化させる原因となる酸素と水蒸気をほとんど透過させないので、高いガスバリア性が要求される用途、例えば食品や医薬品等の包装材料や電子デバイス等のパッケージ材料用に好ましく用いることができる。また、その高度なガスバリア性および耐衝撃性を共に有する点から、例えば各種ディスプレイ用の基材として用いることが可能である。また、太陽電池のカバーフィルム等にも用いることができる。
上述したガスバリアフィルムに、さらに他の層を積層して積層材とすることにより、上述したような種々の用途にガスバリアフィルムを展開することが可能となる。ここに積層される他の層は、用いられる用途に応じて種々のものを用いることが可能であり特に限定されるものではないが、上述したガスバリアフィルムの特性を有効に活かすことができる積層材として、上記ガスバリアフィルムにヒートシール性樹脂層を積層した第5実施態様、および導電性層を積層した第6実施態様について、以下説明する。
(積層材)
図4は、本発明の第5実施態様を示す概略断面図である。図4において積層材11は、基材2の一方の面に蒸着層3を備えたガスバリアフィルム1と、このガスバリアフィルム1の蒸着層3上にアンカーコート剤層および/または接着剤層12を介して形成したヒートシール性樹脂層13とを備えている。
次に、上記積層材を用いた包装用容器について説明する。この包装用容器は、上記第5実施態様の積層材を用いて熱融着により製袋または製函したものである。
(積層材)
本発明における第6実施態様は、上記ガスバリアフィルムの少なくとも一方側の表面に導電性層が形成されていることを特徴とする積層材である。図10は、本実施態様の一例を示すものである。本実施態様における積層材は、基材2と基材2上に形成された蒸着膜(酸化珪素膜)3とからなるガスバリアフィルム1上に導電性層41が形成されてなるものであるが、図10に示すように蒸着膜3と基材2との間に上述したように蒸着膜3の密着性を向上させるためのアンカーコート剤層42が形成されていてもよい。また、蒸着層3上にオーバーコート層43が形成されていてもよい。
(画像表示媒体)
本発明の画像表示媒体は、上記第6実施態様に示す積層材を基材として用い、上記導電性層上に画像表示層が形成されてなるものである。
(実施例1−1)
図11に示すように、基材20として、シート状(30cm×21cm)の二軸延伸ポリアミドフィルム(東洋紡(株)製、N1102、厚さ15μm)を準備し、プラズマCVD装置101のチャンバー102内の下部電極114側に装着した。次に、CVD装置101のチャンバー102内を、油回転ポンプおよびターボ分子ポンプにより、到達真空度3.0×10-5Torr(4.0×10-3Pa)まで減圧した。また、原料ガス112として、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)ガス(東レ・ダウ・コーニング・シリコーン(株)、SH200、0.65CSt)および酸素ガス(太陽東洋酸素(株)、純度99.9999%以上)を準備した。
図12に示すように、基材40として、ロール状の2軸延伸ポリアミドフィルム(東洋紡(株)製、N1102、厚さ15μm、幅600mm、長さ5000m)を準備し、これを巻き取り機構を備えたプラズマCVD装置201のチャンバー202内に装着した。次に、CVD装置201のチャンバー202内を、油回転ポンプおよび油拡散ポンプにより、到達真空度3.0×10-5Torr(4.0×10-3Pa)まで減圧した。また、原料ガス212として、テトラメトキシシラン(TMOS)ガス(信越化学工業(株)、KBM04)および酸素ガス(太陽東洋酸素(株)、純度99.9999%以上)を準備した。
酸化珪素膜の膜厚が10nmとなるように基材フィルムの走行速度を設定した他は、実施例2と同様にして、実施例3のガスバリアフィルムを得た。
ヘキサメチルジシロキサンガスと酸素ガスを表1に示す条件で導入し、それらのガスの流量、流量比、成膜圧力を調整した以外は、実施例1と同様の条件で成膜し、比較例1−1〜1−5のガスバリアフィルムを得た。
酸化珪素膜の成分は、ESCA(英国、VG Scientific社製、ESCA LAB220i−XL)によって測定した。X線源としては、Ag−3d−5/2ピーク強度、300K〜1McpsとなるモノクロAlX線源、および直径約1mmφのスリットを使用した。測定は、測定に供した試料面に対して法線上に検出器をセットした状態で行い、適正な帯電補正を行った。測定後の解析は、上述のESCA装置に付属されたソフトウエアEclipseバージョン2.1(英国、VG Scientific社製)を使用し、Si:2p、C:1s、O:1sのバインディングエネルギー(Binding Energy)に相当するピークを用いて行った。このとき、各ピークに対し、シャーリーのバックグラウンド除去を行い、ピーク面積に各元素の感度係数補正(C=1に対して、Si=0.817、O=2.930)を行い、原子数比を求めた。得られた原子数比について、Si原子数を100とし、他の成分であるOとCの原子数を算出して成分割合として評価した。
実施例1−1〜1−3のガスバリアフィルムは、何れも、酸素ガス透過率(OTR)が0.5cc/m2 /day以下、水蒸気透過率(WVTR)が0.5g/m2/day以下であり、優れたガスバリア性を示したのに対し、比較例1−1〜1−5のガスバリアフィルムは、酸素ガス透過率(OTR)と水蒸気透過率(WVTR)の何れも評価基準を上回り、不十分なガスバリア性を示した。
[1]プラズマCVD法を用いた場合
(実施例2−1〜2−3)
実施例1−1〜1−3と同様にして実施例2−1〜2−2を得た。
ヘキサメチルジシロキサンガスと酸素ガスを以下の表2に示す条件で導入し、それらのガスの流量、流量比、成膜圧力を調整した以外は、実施例2−1と同様の条件で成膜し、比較例2−1〜2−5のガスバリアフィルムを得た。
上述したプラズマCVD法により作製した蒸着膜は、未処理では表面が平滑なためグレインを直接測定することは出来ない。したがって、まず、フッ化水素酸またはフッ化アンモニウム水溶液により表面処理をした。当該処理は、バウンダリーは溶解するが、グレインは溶解しにくいという性質を利用してしたものであり、当該処理を行ったことにより、蒸着膜の表面に形成されたグレインを観察することが可能となった。
得られたガスバリアフィルムについて、酸素ガス透過率測定と水蒸気透過率測定を行ってガスバリア性を評価した。酸素ガス透過率は、酸素ガス透過率測定装置(MOCON社製、OX−TRAN 2/20)を用い、23℃、ドライ(0%Rh)の条件で測定した。水蒸気透過率は、水蒸気透過率測定装置(MOCON社製、PERMATRAN−W 3/31)を用い、37.8℃、100%Rhの条件で測定した。ガスバリア性の評価基準は、酸素ガス透過率(OTR)が0.5cc/m2/day以下であり、かつ水蒸気透過率(WVTR)が0.5g/m2/day以下とした。
以下の表2に測定結果を示す。
(実施例2−4)
図13に示すように、基材フィルム50としてロール状の2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(ユニチカ(株)製、PET、厚さ12μm)を用い、巻取り式のホロカソード型イオンプレーティング装置301のチャンバー302内に装着した。次に、蒸発源として二酸化珪素(メルクジャパン(株)製、純度99%、粒径2.5〜4mm)を準備し、陽極(ハース)306上に搭載した。次にチャンバー302内を、油回転ポンプおよび油拡散ポンプにより、到達真空度1×10-5Torrまで減圧した。
成膜時に導入する酸素ガスを10sccm導入した以外は、全て実施例2−4と同一の条件で成膜を行い、実施例2−5のガスバリアフィルムを得た。
成膜時の投入電力を3.5kWに設定した以外は、全て実施例2−4と同一の条件で成膜を行い、比較例2−6のガスバリアフィルムを得た。
成膜時のチャンバー圧力を1×10-3Torrとした以外は、全て実施例2−4と同一の条件で成膜を行い、比較例2−7のガスバリアフィルムを得た。
得られたガスバリアフィルムについて、酸素ガス透過率測定と水蒸気透過率測定を行ってガスバリア性を評価した。酸素ガス透過率は、酸素ガス透過率測定装置(MOCON社製、OX−TRAN 2/20)を用い、23℃、ドライ(0%Rh)の条件で測定した。水蒸気透過率は、水蒸気透過率測定装置(MOCON社製、PERMATRAN−W 3/31)を用い、37.8℃、100%Rhの条件で測定した。ガスバリア性の評価基準は、酸素ガス透過率(OTR)が0.5cc/m2/day以下であり、かつ水蒸気透過率(WVTR)が0.5g/m2/day以下とした。
以下の表3に測定結果を示す。
(実施例2−6)
基材フィルムとして10cm×10cmサイズのシート状の2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(ユニチカ(株)製、PET、厚さ12μm)を用い、これをバッチ式スパッタリング成膜装置(アネルバ製,SPF−730H)のチャンバー内に装着した。次に、スパッタターゲット材料としてSi(純度99.9999%以上)を準備し、チャンバー内に搭載した。次に、成膜時の添加ガスとしてアルゴンガス(太陽東洋酸素(株)、純度99.9999%以上)、酸素ガス(太陽東洋酸素(株)、純度99.9999%以上)を用意した。
成膜圧力を0.05Paに設定した以外は、全て実施例2−6と同一の条件で成膜を行い、実施例2−7のガスバリアフィルムを得た。
投入電力を400Wに設定した以外は、全て実施例2−6と同一の条件で成膜を行い、実施例2−8のガスバリアフィルムを得た。
酸素ガス流量を15sccmに設定した以外は、全て実施例2−6と同一の条件で成膜を行い、比較例2−8のガスバリアフィルムを得た。
アルゴンガス流量を60sccmに設定した以外は、全て実施例2−6と同一の条件で成膜を行い、比較例2−9のガスバリアフィルムを得た。
得られたガスバリアフィルムについて、酸素ガス透過率測定と水蒸気透過率測定を行ってガスバリア性を評価した。酸素ガス透過率は、酸素ガス透過率測定装置(MOCON社製、OX−TRAN 2/20)を用い、23℃、ドライ(0%Rh)の条件で測定した。水蒸気透過率は、水蒸気透過率測定装置(MOCON社製、PERMATRAN−W 3/31)を用い、37.8℃、100%Rhの条件で測定した。ガスバリア性の評価基準は、酸素ガス透過率(OTR)が0.5cc/m2/day以下であり、かつ水蒸気透過率(WVTR)が0.5g/m2/day以下とした。
以下の表4に測定結果を示す。
(実施例3−1〜3−3)
実施例1−1〜1−3と同様の方法を用いて実施例3−1〜3−3のガスバリアフィルムを得た。
上記実施例3−1と基本的には同様の方法により、比較例3−1〜比較例3−5のガスバリアフィルムを得た。
上述したプラズマCVD法により作製した各酸化ケイ素膜について、電子スピン共鳴法(ESR法)によりE’センターの密度を測定した。測定に用いた装置、および測定条件は以下の通りであった。
メイン装置 :ESR350E(BRUKER社製)
付属装置 :HP5351B マイクロ波周波数カウンター(HEWLETT PACKEARD社製)、ER035M ガウスメーター(BRUKER社製)、ESR910 クライオスタット(OXFORD社製)
(測定条件)
測定温度 :室温(23℃)
磁場掃引範囲 :331.5〜341.5mT
変調 :100kHz、0.2mT
マイクロ波 :9.43GHz、0.1mW
掃引時間 :83.886sec ×4回
時定数 :327.68msec
データポイント :1024点
キャビティー :TM10、円筒型
(解析方法)
g=2.0003付近にシリカ膜中のE’センターに起因するシグナルが観察された。ESRスペクトルは通常、微分曲線として得られ、1回微分で吸収曲線、2回微分で信号強度(面積強度)が得られる。スピン数は、不対電子数を表し、前記信号強度より2次標準試料としてイオン注入したポリエチレンフィルムを用いて求めた値である。なお、1次標準試料には、硫酸銅5水和物を使用した。
以下の表5に測定結果を示す。
(実施例4−1〜4−3)
実施例1−1〜1−3と同様の方法を用いて実施例4−1〜4−3のガスバリアフィルムを得た。
上記実施例4−1と基本的には同様の方法により、比較例4−1〜比較例4−5のガスバリアフィルムを得た。
IR測定は、ATR(多重反射)測定装置(日本分光製、ATR−300/H)を備えたフーリエ変換型赤外分光光度計(日本分光製、Herschel FT/IR−610)によって測定した。赤外吸収スペクトルは、プリズムとしてゲルマニウム結晶を用い、入射角45度で測定した。
得られたガスバリアフィルムについて、酸素ガス透過率測定と水蒸気透過率測定を行ってガスバリア性を評価した。酸素ガス透過率は、酸素ガス透過率測定装置(MOCON社製、OX−TRAN 2/20)を用い、23℃、ドライ(0%Rh)の条件で測定した。水蒸気透過率は、水蒸気透過率測定装置(MOCON社製、PERMATRAN−W 3/31)を用い、37.8℃、100%Rhの条件で測定した。ガスバリア性の評価基準は、酸素ガス透過率(OTR)が0.5cc/m2/day以下であり、且つ水蒸気透過率(WVTR)が0.5g/m2/day以下とした。
上記実施例4−1〜4−3のガスバリアフィルムに対して、種々の条件で加熱処理を行った。加熱処理条件および酸素ガス透過率(OTR)と水蒸気透過率(WVTR)の評価結果を表7にまとめる。なお、評価方法は上記第4実施態様の実施例における方法と同様である。
2…基材
3…蒸着膜
11,21,31…積層材
13,23,33…ヒートシール性樹脂層
Claims (14)
- 基材の片面または両面に、プラズマCVD法によって形成された酸化珪素膜を有するガスバリアフィルムであって、
前記酸化珪素膜は、Si原子数100に対してO原子数170〜200およびC原子数30以下の成分割合からなっており、さらに1055〜1065cm-1の間にSi−O−Si伸縮振動に基づくIR吸収があることを特徴とするガスバリアフィルム。 - 前記酸化珪素膜は、屈折率が1.45〜1.48であることを特徴とする請求項1に記載のガスバリアフィルム。
- 基材と、当該基材の両面または片面に形成された蒸着膜と、を有するガスバリアフィルムであって、
前記蒸着膜表面に形成されているグレイン間の距離が5〜40nmであることを特徴とするガスバリアフィルム。 - 前記蒸着膜が、酸化珪素膜であることを特徴とする請求項3記載のガスバリアフィルム。
- 基材と、当該基材の両面または片面に形成された酸化珪素膜と、を有するガスバリアフィルムであって、
前記酸化珪素膜は、電子スピン共鳴法(ESR法)測定によって観測されるE’センターを有することを特徴とするガスバリアフィルム。 - 前記E’センターの密度が5×1015spins/cm3以上であることを特徴とする請求項5に記載のガスバリアフィルム。
- 基材と、当該基材の両面または片面に形成された酸化珪素膜と、を有するガスバリアフィルムであって、
前記酸化珪素膜は、2341±4cm-1にCO分子の伸縮振動に基づくIR吸収のピークがあることを特徴とするガスバリアフィルム。 - 酸素透過率が0.5cc/m2/day以下で、水蒸気透過率が0.5g/m2/day以下であることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかの請求項に記載のガスバリアフィルム。
- 前記酸化珪素膜は、厚さが5〜300nmであることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれかの請求項に記載のガスバリアフィルム。
- 少なくとも有機珪素化合物ガスおよび酸素原子を含むガスを原料ガスとして用い、反応チャンバー内でプラズマCVD法により基材上に酸化珪素膜を成膜するガスバリアフィルムの製造方法であって、
前記有機珪素化合物ガスの成分が、炭素−珪素結合を分子内に有さない化合物であり、成膜開始時の基材の温度を、−20℃〜100℃の範囲内とし、前記有機珪素化合物ガスと酸素原子を含むガスとの流量比を、有機珪素化合物ガスを1とした場合に、3〜50の範囲内として酸化珪素膜を成膜し、
次いで、50℃〜200℃の範囲内で加熱処理を施すこと特徴とするガスバリアフィルムの製造方法。 - 前記請求項1から請求項9までのいずれかの請求項に記載のガスバリアフィルムにおける少なくとも一方側の表面にヒートシール性樹脂層を設けたことを特徴とする積層材。
- 請求項11に記載の積層材を用い、前記ヒートシール性樹脂層を熱融着して製袋または製函したことを特徴とする包装容器。
- 前記請求項1から請求項9までのいずれかの請求項に記載のガスバリアフィルムにおける少なくとも一方側の表面に導電性層が形成されていることを特徴とする積層材。
- 請求項13に記載した積層材を基材として用い、前記導電性層上に画像表示層が形成されてなることを特徴とする画像表示媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005296595A JP2006096046A (ja) | 2000-03-14 | 2005-10-11 | ガスバリアフィルム |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000076354 | 2000-03-14 | ||
JP2000302729 | 2000-10-02 | ||
JP2000318014 | 2000-10-18 | ||
JP2000318013 | 2000-10-18 | ||
JP2005296595A JP2006096046A (ja) | 2000-03-14 | 2005-10-11 | ガスバリアフィルム |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001052307A Division JP2002192646A (ja) | 2000-03-14 | 2001-02-27 | ガスバリアフィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006096046A true JP2006096046A (ja) | 2006-04-13 |
Family
ID=36236311
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005296595A Pending JP2006096046A (ja) | 2000-03-14 | 2005-10-11 | ガスバリアフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006096046A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010173133A (ja) * | 2009-01-28 | 2010-08-12 | Toppan Printing Co Ltd | ガスバリア積層体 |
JP2010242150A (ja) * | 2009-04-03 | 2010-10-28 | Toppan Printing Co Ltd | 成膜装置、成膜方法、ガスバリア性積層体、並びにガスバリア性フィルタ及び光学部材 |
WO2012133703A1 (ja) | 2011-03-31 | 2012-10-04 | 三菱樹脂株式会社 | ガスバリア積層フィルムとその製造方法 |
JP2014070233A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Toppan Printing Co Ltd | 成膜装置、ガスバリア性積層体および光学部材 |
KR20150114541A (ko) | 2013-02-06 | 2015-10-12 | 미쓰비시 쥬시 가부시끼가이샤 | 투명 적층 필름, 투명 도전성 필름 및 가스 배리어성 적층 필름 |
US10385447B2 (en) | 2014-09-08 | 2019-08-20 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Laminated film and flexible electronic device |
JP2021138148A (ja) * | 2019-09-30 | 2021-09-16 | 大日本印刷株式会社 | バリア性積層体、該バリア性積層体を備える包装容器 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08267642A (ja) * | 1995-03-30 | 1996-10-15 | Toyo Metaraijingu Kk | 蒸着プラスチックフィルム及びその製造方法 |
JPH0976400A (ja) * | 1995-09-12 | 1997-03-25 | Mitsubishi Chem Corp | 薄膜ガスバリア性フィルム |
JPH10235777A (ja) * | 1997-02-27 | 1998-09-08 | Mitsubishi Chem Corp | 薄膜ガスバリア性ポリプロピレンフィルム |
JPH11268171A (ja) * | 1998-03-24 | 1999-10-05 | Dainippon Printing Co Ltd | 透明バリアフィルムとこれを用いた積層材および包装用容器 |
-
2005
- 2005-10-11 JP JP2005296595A patent/JP2006096046A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08267642A (ja) * | 1995-03-30 | 1996-10-15 | Toyo Metaraijingu Kk | 蒸着プラスチックフィルム及びその製造方法 |
JPH0976400A (ja) * | 1995-09-12 | 1997-03-25 | Mitsubishi Chem Corp | 薄膜ガスバリア性フィルム |
JPH10235777A (ja) * | 1997-02-27 | 1998-09-08 | Mitsubishi Chem Corp | 薄膜ガスバリア性ポリプロピレンフィルム |
JPH11268171A (ja) * | 1998-03-24 | 1999-10-05 | Dainippon Printing Co Ltd | 透明バリアフィルムとこれを用いた積層材および包装用容器 |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010173133A (ja) * | 2009-01-28 | 2010-08-12 | Toppan Printing Co Ltd | ガスバリア積層体 |
JP2010242150A (ja) * | 2009-04-03 | 2010-10-28 | Toppan Printing Co Ltd | 成膜装置、成膜方法、ガスバリア性積層体、並びにガスバリア性フィルタ及び光学部材 |
WO2012133703A1 (ja) | 2011-03-31 | 2012-10-04 | 三菱樹脂株式会社 | ガスバリア積層フィルムとその製造方法 |
JP2014070233A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Toppan Printing Co Ltd | 成膜装置、ガスバリア性積層体および光学部材 |
KR20150114541A (ko) | 2013-02-06 | 2015-10-12 | 미쓰비시 쥬시 가부시끼가이샤 | 투명 적층 필름, 투명 도전성 필름 및 가스 배리어성 적층 필름 |
US10385447B2 (en) | 2014-09-08 | 2019-08-20 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Laminated film and flexible electronic device |
JP2021138148A (ja) * | 2019-09-30 | 2021-09-16 | 大日本印刷株式会社 | バリア性積層体、該バリア性積層体を備える包装容器 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3734724B2 (ja) | ガスバリアフィルム | |
EP1134073B2 (en) | Gas barrier film | |
JP3678361B2 (ja) | ガスバリアフィルム | |
JP2002192646A (ja) | ガスバリアフィルム | |
JP4414748B2 (ja) | ガスバリアフィルムとこれを用いた積層材、画像表示媒体 | |
US7651594B2 (en) | Barrier film and laminated material, container for wrapping and image display medium using the same, and manufacturing method for barrier film | |
US8673404B2 (en) | Barrier film and laminated material, container for wrapping and image display medium using the same, and manufacturing method for barrier film | |
JP2006096046A (ja) | ガスバリアフィルム | |
JP4028124B2 (ja) | 透明バリアフィルムとその作製方法、作製装置、及びこれを用いた積層材及び包装容器 | |
JP2005119155A (ja) | ガスバリアフィルム及びその製造方法 | |
JP2004202906A (ja) | バリアフィルムとこれを用いた積層材、包装用容器、画像表示媒体およびバリアフィルムの製造方法 | |
JP2005088452A (ja) | ガスバリア性フィルム及びそれを用いてなる積層体 | |
US20080026198A1 (en) | Barrier film and laminated material, container for wrapping and image display medium using the saw, and manufacturing method for barrier film | |
US20080038565A1 (en) | Barrier film and laminated material, container for wrapping and image display medium using the saw, and manufacturing method for barrier film | |
JP4090551B2 (ja) | 透明バリア性フィルム | |
JP3971639B2 (ja) | バリアフィルムとこれを用いた積層材、包装用容器、画像表示媒体およびバリアフィルムの製造方法 | |
JP5084983B2 (ja) | バリア性フィルムおよびそれを使用した積層材 | |
JPH0872193A (ja) | 透明性を有するガスバリア性積層フィルム | |
JP3971640B2 (ja) | バリアフィルムの製造方法 | |
JP4867906B2 (ja) | 透明バリア性フィルム | |
JP2000015737A (ja) | 透明バリアフィルムとこれを用いた積層材および包装用容器 | |
JP2006272589A (ja) | ガスバリア性フィルムおよびその製造方法 | |
JP3971641B2 (ja) | バリアフィルムとこれを用いた積層材、包装用容器、画像表示媒体およびバリアフィルムの製造方法 | |
JP3971638B2 (ja) | バリアフィルムの製造方法 | |
JP2004160814A (ja) | バリア性フィルムおよびその製造法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070828 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090811 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091013 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091027 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091222 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100119 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100406 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20100622 |