JPH11278601A - 自動倉庫におけるワーク搬送装置およびワーク搬送方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラックを２行とし、いずれのラックからでも
ワークを１枚取り可能とし、小ロットに対応し生産性の
向上を図る。 【解決手段】 多列多段式の第１ラック３に相対して第
２ラック５を設け、第１ラック３の一方側に第１ラック
内コンベア１３を設けると共に、第２ラック５の一方側
に第２ラック内コンベア１５を設け、第１，第２ラック
３，５に平行して走行自在な１枚取り用第１スタッカク
レーン７と１枚取り用第２スタッカクレーン９を設け
た。そして、第１，第２ラック３，５の間に重量物用ス
タッカクレーン１１を設け、前記第２ラック内コンベア
１５の延長上にクロスコンベア２１を設けると共に、こ
のクロスコンベア２１と前記第１ラック内コンベア１３
との間に跳上げコンベア１９を設けた。而して、小ロッ
トに対応し生産性の向上が図られる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、自動倉庫におけ
るワーク搬送装置およびワーク搬送方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば１行の多列多段式のワーク
収納棚を備えた自動倉庫として、図７，図８および図９
に示す自動倉庫が知られている。

【０００３】すなわち、１行の多列多段式のラック１０
１の一方側の面には、ラック１０１に沿って平行して走
行自在な１枚取り用スタッカクレーン１０３が設けられ
ている。このスタッカクレーン１０３はレール１０５上
を自走するもので、各ラック１０１に位置決め自在で、
エレベータ装置（図示省略）によりラック１０１に設け
た棚１０７の所望するワークが収納された棚１０７へ位
置決め自在となるものである。また、棚１０７内に収納
されているパレット上のワークを１枚取り出すためバキ
ュームパッド（図示省略）が取り付けられたバキューム
パッド取付ストレッチ１０９が棚１０７内へ進入可能と
なっている。

【０００４】前記ラック１０１の他方側の面には、ラッ
ク１０１に沿って平行して走行自在な重量物用スタッカ
クレーン１１１が設けられている。この重量物用スタッ
カクレーン１１１はワークを載置したパレットを搬出す
るもので、レール１１３上を自走し各ラック１０１に位
置決め自在で、エレベータ装置１１５によりパレットを
移載するパレット皿１１７を所望する棚１０７へ位置決
めすることができる。また、棚１０７よりパレットをパ
レット皿１１７へ搬出するためトラバーサ（図示省略）
が設けられている。なお、符号１１９は搬送装置であ
る。

【０００５】上記構成により、ワークをパレットごと、
または、パレット上のワークを１枚だけ取り出す、２通
りのワーク取り出し方法を行なうことができる。

【０００６】また、図１０に示されているごとくラック
が２行設けられた実施例では、多列多段式の第１ラック
１２１が設けられ、この第１ラック１２１の棚にはワー
クを載置したパレットが収納されている。前記第１ラッ
ク１２１に相対向して適宜な間隔をあけて多列多段式の
第２ラック１２３が設けられ、この第２ラック１２３の
一方側に隣接し平行して１枚取り用スタッカクレーン１
２５が設けられ、この１枚取り用スタッカクレーン１２
５はレール１２７上を自走するもので、第２ラック１２
３の所望のワークが収納されている棚へ位置決め自在と
なるものである。また、棚内に収納されているワークを
１枚取り出すためのバキュームパッド（図示省略）が取
り付けられたバキュームパッド取付ストレッチ（図示省
略）が棚内へ進入可能となっている。

【０００７】前記第２ラック１２３の一方向（左側）に
はラック内コンベア１２９が設けられ、このラック内コ
ンベア１２９の延長上に複数本の駆動ローラを備えたロ
ーラコンベア１３１が設けられている。そして、前記第
１ラック１２１と第２ラック１２３との間には、重量物
用スタッカクレーン１３３がレール１３５を自走して平
行して移動自在に設けられ、この重量物用スタッカクレ
ーン１３３にて第１ラック１２１に収納されたワークを
載置したパレットごと取り出し、第２ラック１２３の空
いた棚へワークを載置したパレットを収納するものであ
る。

【０００８】なお、符号１３７はベルトコンベアで、符
号１３９はデパレタイザで、符号１４１は既存の例えば
曲げ設備などの加工ラインである。

【０００９】上記構成により、重量物用スタッカクレー
ン１３３にて第１ラック１２１に収納されたワークを載
置したパレットを第２ラック１２３内へ収納し、第２ラ
ック１２３内に収納されたワークのうち、所望のワーク
を１枚取り用スタッカクレーン１２５にて取り出す。そ
して、取り出されたワークはラック内コンベア１２９上
へ移載され、このラック内コンベア１２９とローラコン
ベア１３１との駆動によりワークを既存曲げ設備などの
加工ライン１４１へ搬出する。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の自動倉庫において、収納されたワークをパレットご
と、または、パレット上のワークを１枚だけ取り出す２
通りの取出し方法がある。しかし、重量物用スタッカク
レーン１１１，１３３と１枚取りスタッカクレーン１０
３，１２５とでは、搬送するものの重量が非常に違い、
例えば、パレット交換時間と１枚取りタクトとの時間は
５倍以上となる。このことは、重量物用スタッカクレー
ン１１１，１３３で使用するパレットを、１枚取り用ス
タッカクレーン１０３，１２５で吸着できるラック側の
適当な空棚に移動させなければならないからである。

【００１１】したがって、加工するロットが１〜２しか
ない時は、パレット交換が間に合わず、待ち時間が多く
なるという問題が発生した。

【００１２】この発明の目的は、ラックを２行とし、い
ずれのラックからでもワークを１枚取り可能とし、小ロ
ットに対応し生産性の向上を図った自動倉庫におけるワ
ーク搬送装置およびワーク搬送方法を提供することにあ
る。

【００１３】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項１によるこの発明の自動倉庫におけるワーク搬
送装置は、ワークを積載したパレットを収納する多列多
段式の第１ラックを設け、この第１ラックの一方側に多
列した第１ラックに対して直交した方向へワークを搬出
する第１ラック内コンベアを設け、前記第１ラック内に
収納されたワークを１枚取りする上下動可能なワーク１
枚取り用第１スタッカクレーンを前記第１ラックに隣接
し平行して走行自在に設け、前記第１ラックの相対向し
て並設したワークを積載したパレットを収納する多列多
段式の第２ラックを設け、この第２ラックの一方側に多
列した第２ラックに対して延長方向へワークを搬出する
第２ラック内コンベアを設け、前記第２ラック内に収納
されたワークを１枚取りするように上下動可能なワーク
１枚取り用第２スタッカクレーンを前記第２ラックに隣
接し平行して走行自在に設け、前記第１ラック内コンベ
アと相対向し、且つ、前記第２ラック内コンベアの延長
上に搬送装置を設け、前記第１ラック内コンベアと前記
搬送装置との間を接続する水平搬送状態と退避状態とに
位置決め自在なワーク移送手段を設けてなることを特徴
とするものである。

【００１４】また、請求項４によるこの発明の自動倉庫
におけるワーク搬送方法は、多列多段式の第１ラックと
第２ラックとを平行に配置すると共に、前記第１，第２
ラックに隣接してそれぞれ１枚取り用第１，第２スタッ
カクレーンを備えた自動倉庫において、前記多列多段式
の第１ラック内に収納されたワークを取出する際、(A)
１枚取り用第１スカッタクレーンを移動して、前記第１
ラック内の棚より所望のワークを取出す第１ワーク取出
工程、(B) 前記第１ワーク取出工程にて取出されたワー
クを１枚取り用第１スタッカクレーンを移動して、前記
第１ラックの一方側に設けた第１ラック内コンベア上へ
ワークを載置するワーク載置工程、(C) 前記ワーク載置
工程終了後、前記第１ラックと相対向して設けた第２ラ
ックの一方側に延伸して備えたコンベアとの間に設けた
ワーク移送手段を退避位置より水平位置へ位置決めし、
前記第１ラック内コンベアとワーク移送手段とコンベア
とを駆動して、ワークをコンベア上に搬出する第２ワー
ク搬出工程、(D) 前記第２ワーク搬出工程にてコンベア
上へ搬出されたワークを、コンベアの搬送方向とほぼ直
交した方向へ走行駆動されるローラコンベアへ移載し
て、ワークを所定の場所へ搬出する第３ワーク搬出工
程、と、を備えてなることを特徴とするものである。

【００１５】したがって、上述した請求項１，４による
自動倉庫におけるワーク搬送装置およびワーク搬送方法
とすることにより、相対向して並設した複数のラックに
それぞれ平行して走行自在なワークを１枚取りするスタ
ッカクレーンを設けた。そして、前記各ラックのうち一
方のラックを加工ラインに接続し、他方のラックから跳
上げコンベアを介して加工ラインに接続、遮断自在とし
た。

【００１６】而して、ラックの数が多くなっても、小ロ
ットに対応でき、いずれのラックからでもワークを１枚
取り可能で、生産性の向上を図ることができる。

【００１７】請求項２によるこの発明の自動倉庫におけ
るワーク搬送装置は、請求項１の自動倉庫におけるワー
ク搬送装置において、前記第１ラックと第２ラックとの
間を平行して走行自在にして各第１，第２ラック内に収
納されたワークを載置したパレットを搬出する重量物用
スタッカクレーンを設けてなることを特徴とするもので
ある。

【００１８】また、請求項５によるこの発明の自動倉庫
におけるワーク搬送方法は、多列多段式の第１ラックと
第２ラックとを平行に配置すると共に、前記第１，第２
ラックに隣接してそれぞれ１枚取り用第１，第２スタッ
カクレーンを備え、前記第１ラックと第２ラックとの間
を上下動可能な重量物用スタッカクレーンを走行可能に
設けてなる自動倉庫において、多列多段式の第１，第２
ラック内に収納されたワークを載置したパレットを搬出
する際、(A) 前記重量物用スタッカクレーンの走行可能
な範囲の一部に設けたワーク移送手段を退避位置の位置
決めするワーク移送手段退避位置決め工程、(B) 前記ワ
ーク移送手段退避位置決め工程終了後、重量物用スタッ
カクレーンを移動して、ワークを載置した所望のパレッ
トが置かれた棚へ位置決めする重量物用スタッカクレー
ン位置決め工程、(C) 前記重量物用スタッカクレーン位
置決め工程終了後、重量物用スタッカクレーンに設けた
トラバーサによりパレットをパレット皿上へ搬出する第
１パレット搬出工程、(D) 前記第１パレット搬出工程終
了後、重量物用スタッカクレーンを移動して空いた棚へ
パレットを収納するか、あるいは、第２ラックの一方側
に設けたコンベア上のパレットを移載する第２パレット
搬出工程、(E) 前記第２パレット搬出工程終了後、前記
コンベアに備えたローラコンベアへ移載した後、所定の
場所へパレットを搬出する第３パレット搬出工程、と、
を備えてなることを特徴とするものである。

【００１９】したがって、上述した請求項２，５におけ
る自動倉庫におけるワーク搬送装置およびワーク搬送方
法とすることにより、複数列のラック間にワークを載置
したパレットごと搬送する重量物用スタッカクレーンを
各ラックに平行して走行せしめ、空いた棚へパレットを
収納したり、パレットを加工ラインへ搬出する。

【００２０】而して、必要に応じ各ラック内のパレット
を収納したり、ワークを載置したパレットごと加工ライ
ンへ搬出でき、生産性の向上を図ることができる。

【００２１】請求項３によるこの発明の自動倉庫におけ
るワーク搬送装置は、請求項１の自動倉庫におけるワー
ク搬送装置において、前記搬送装置は、第１ラック内コ
ンベアの搬送方向と同方向へ走行可能な複数のベルトコ
ンベアと、このベルトコンベアの間に前記第１ラック内
コンベアの搬送方向とほぼ直交する方向へワークあるい
はパレットを搬送すると共に、ベルトコンベアと相対的
に上下動可能なローラコンベアと、で構成されているこ
とを特徴とするものである。

【００２２】したがって、第１ラック内コンベアの搬送
方向と同方向へ走行する複数のベルトコンベアと、この
ベルトコンベア間にローラコンベアを設け、このローラ
コンベアを前記ベルトコンベアと相対的に上下動せし
め、前記第１ラック内コンベアの搬送方向とほぼ直交す
る方向へワークあるいはパレットを搬送する。

【００２３】而して、異なる２方向へ確実にワークある
いはパレットを搬送することが可能となる。

【００２４】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。なお、この発明に用いた
各ラック、各スタッカクレーン、搬送装置であるクロス
コンベア、ラック内コンベア等は、既に公知の構成のも
のであるため詳細な図示と説明を省略する。

【００２５】図１および図２を参照するに、ワーク搬送
装置１は、多列多段式の第１ラック３と、この第１ラッ
ク３に相対向して設けた多列多段式の第２ラック５と、
各ラック３，５よりワークを１枚取りする１枚取り用第
１スタッカクレーン７と１枚取り用第２スタッカクレー
ン９と、ワークを載置したパレットごと搬送する重量物
用スタッカクレーン１１とで構成されている。また、附
属部材としては、各ラック３，５内に設けた第１ラック
内コンベア１３と第２ラック内コンベア１５と、第１ラ
ック３側より既存の例えば曲げ設備などの加工ライン１
７へワークを搬送するためのワーク移送手段の一例とし
ての跳上げコンベア１９と、搬送装置の一例としてのク
ロスコンベア２１とで構成されている。

【００２６】より詳細には、前記第１ラック３は、多列
多段式であり、枠体２３に複数の棚２５が設けられ、こ
の棚２５内にワークＷを積載したパレットＰが収納され
ている。そして、第１ラック３のワーク搬出側（図１に
おいて左側）の１列１段区画には多列した第１ラック３
に対して直交する方向へワークＷを搬送する第１ラック
内コンベア１３が設けられ、図２に示されているごと
く、両プーリ２７間にベルト２９が掛回されて構成さ
れ、ベルト２９の走行によりワークＷは搬出されるもの
である。

【００２７】前記第２ラック５は、前述した第１ラック
３に相対向して所定の間隔をあけて設けられ、多列多段
式であり、枠体３１に複数の棚２５が設けられ、この棚
２５内にワークＷを積載したパレットＰが収納されてい
る。そして、第２ラック５のワーク搬出側（図１におい
て左側）の１列１段区画には多列した第２ラック５の延
長方向のワークＷを搬送する第２ラック内コンベア１５
が設けられている。なお、第２ラック５の配置は、前記
第１ラック３に設けた第１ラック内コンベア１３の右端
部より第２ラック５の第２ラック内コンベア１５が配置
されている。

【００２８】前記１枚取り用第１スタッカクレーン７
は、第１ラック３の一方側（図１において上側、図２に
おいて右側）に設けられ、この第１ラック３に対して平
行してレール３３が延伸して敷設され、このレール３３
上に図２に示されているごとく、車輪３５を介して第１
スタッカクレーン本体３７が図示を省略したが駆動部材
により走行位置決め自在に設けられている。前記第１ス
タッカクレーン本体３７には、先端に複数個のバキュー
ムパッド３９を備え棚２５内へ進入自在なバキュームパ
ッド取付ストレッチ４１が設けられ、このバキュームパ
ッド取付ストレッチ４１は、前記第１スタッカクレーン
本体３７の上下方向に掛回されたチェーン４３に接続さ
れている。

【００２９】そして、前記チェーン４３を走行駆動する
駆動モータ４５と、この駆動モータ４５に連結されたプ
ーリ４７が前記チェーン４３を掛回しているものであ
る。

【００３０】上記構成により、１枚取り用第１スタッカ
クレーン７を走行させて所望のワークＷが収納された棚
２５に位置決めし、バキュームパッド取付ストレッチ４
１を上下方向へ移動し所望の棚２５内へ挿入し、バキュ
ームパッド３９にて所望のワークＷを吸着して、棚２５
内よりワークＷを搬出する。

【００３１】そして、１枚取り用第１スタッカクレーン
７を第１ラック内コンベア１３側へ移動して、ワークＷ
を第１ラック内コンベア１３上に移載する。

【００３２】前記１枚取り用第２スタッカクレーン９
は、前述した１枚取り用第１スタッカクレーン７とまっ
たく同一構成のもので勝手違いに設けられている。

【００３３】すなわち、第２ラック５の一方側（図１に
おいて下側、図２において左側）に平行してレール４９
が延伸して敷設され、このレール４９上に図２に示され
ているごとく、車輪３５を介して第２スタッカクレーン
本体５１が設けられている。この第２スタッカクレーン
本体５１には図示を省略したがバキュームパッドを備え
たバキュームパッド取付ストレッチ４１が設けられ、バ
キュームパッド取付ストレッチ４１は駆動モータ４５に
連結されたプーリ４７に掛回したチェーン４３にて上下
方向へ移動自在に設けられている。

【００３４】上記構成により、１枚取り用第２スタッカ
クレーン９を走行させて所望のワークＷが収納された棚
２５に位置決めし、バキュームパッド取付ストレッチ４
１を上下方向へ移動し所望の棚２５内へ挿入し、バキュ
ームパッドにて所望のワークＷを吸着して、棚２５内よ
りワークを搬出する。

【００３５】そして、１枚取り用第１スタッカクレーン
９を第２ラック内コンベア１５側へ移動して、ワークＷ
を第２ラック内コンベア１５上へ移載する。

【００３６】前記重量物用スタッカクレーン１１は、前
記第１ラック３と第２ラック５との間に平行して移動自
在となっており、ワークＷを積載したパレットＰごと棚
２５より取り出したり、または、空いた棚２５へ収納す
るものである。すなわち、図２に示されているごとく、
第１ラック３と第２ラック５との間に平行して敷設され
たレール５３上に重量物用スタッカクレーン本体５５が
車輪５７を介して移動自在に設けられている。そして、
前記重量物用スタッカクレーン本体５５には、クレーン
皿５９が上下動自在であり、クレーン皿５９上にてパレ
ットＰを係合するフック（図示省略）を取付けたトラバ
ーサ６１が棚２５に接近するよう移動自在に設けられて
いる。

【００３７】上記構成により、重量物用スタッカクレー
ン１１を走行して、トラバーサ６１を所望のワークＷを
積載したパレットＰが収納された棚２５へ位置決めす
る。そして、トラバーサ６１にてパレットＰをクレーン
皿５９上に搬出し、詳細を後述するクロスコンベア２１
側へ搬出するか、空いた棚２５内へワークＷを積載した
パレットＰを収納する。

【００３８】前記クロスコンベア２１は、第２ラック５
に設けた第２ラック内コンベア１５の延長上にして、前
記第１ラック３に設けた第１ラック内コンベア１３に相
対向して設けられている。そして、図２に示されている
ごとく、クロスコンベア２１の巾方向にベルトコンベア
６３を複数設け、このベルトコンベア６３は両プーリ６
５間に無端状のベルト６７が掛回され、ベルト６７は走
行停止自在となっている。

【００３９】また、前記ベルトコンベア６３の間にはロ
ーラコンベア６９が回転自在に設けられ、複数個の駆動
ローラ７１上に載置したワークＷあるいはパレットＰを
クロスコンベア２１の長手方向へ搬送するものである。
すなわち、図２に示されているごとく、駆動ローラ７１
を支承するブラケット７３が設けられ、このブラケット
７３を上下方向へ移動せしめる複数個の流体圧作動のシ
リンダ７５が設けられている。

【００４０】上記構成により、第１ラック３側より搬送
されてきたワークＷはクロスコンベア２１に設けたベル
トコンベア６３によりクロスコンベア２１上に移載さ
れ、ローラコンベア６９に設けたシリンダ７５を作動し
て、ベルトコンベア６３の上面より没した位置にある駆
動ローラ７１を浮上せしめる。そして、ワークＷを駆動
ローラ７１の駆動によりクロスコンベア２１の長手方向
へ搬送し、所定位置に来たら駆動ローラ７１を下降し
て、ワークＷをベルトコンベア６３上に移載し、ベルト
コンベア６３の駆動によりワークＷを既存曲げ設備など
の加工ライン１７へ搬出する。

【００４１】前記跳上げコンベア１９は、第１ラック３
に設けた第１ラック内コンベア１３とクロスコンベア２
１との間に設けられている。より詳細には、図２を参照
するに、両プーリ７７の間にベルト７９が掛回され、プ
ーリ７７の１側は駆動部材（図示省略）により駆動され
るものである。そして、前記プーリ７７の一側は回動支
点となり、図示を省略したが巻上げモータチェーンある
いは流体圧シリンダにより、図２に実線で示す水平位置
と点線で示す垂直位置とに回動自在となっている。

【００４２】また、図１に示されている符号８１はベル
トコンベアであり、符号８３は２段のデバレタイザであ
る。

【００４３】上記構成により、跳上げコンベア１９の作
用としては、図３および図４を併せて参照するに、常時
は図３に示されている状態に跳上げコンベア１９は位置
決めされている。すなわち、跳上げコンベア１９は垂直
状態となり、重量物用スタッカクレーン１１の走行に支
障とならない位置にある。そして、第１ラック３に設け
た第１ラック内コンベア１３上に乗ったワークＷをクロ
スコンベア２１へ搬送する際は、図４に示したごとく、
まず、重量物用スタッカクレーン１１を跳上げコンベア
１９の作動に支障がない場所へ退避させて、跳上げコン
ベア１９を水平位置へ位置決めする。

【００４４】前記第１ラック内コンベア１３のベルト２
９上に乗ったワークＷを、ベルト２９の走行により跳上
げコンベア１９に設けたベルト７９上へ搬出し、このベ
ルト７９の走行によりクロスコンベア２１に設けたベル
ト６７上へ搬出する。そして、クロスコンベア２１上に
乗ったワークはローラコンベア６９の浮上により既存曲
げ設備などの加工ライン１７側へ搬出されるようになっ
ている。なお、跳上げコンベア１９はワークＷの搬出が
終れば垂直状態の退避位置に位置決めされるものであ
る。

【００４５】上述したごとき構成により、その作用とし
ては、まず、多列多段式の第１ラック３内に収納された
ワークＷを搬出する場合の作用について説明する。

【００４６】図５に示したフローチャートを参照する
に、ステップＳ１にて１枚取り用第１スタッカクレーン
７を移動して、第１ラック３内の所望のワークＷを１枚
取り搬出する。そして、搬出されたワークＷは第１ラッ
ク内コンベア１３へ搬送される。（ステップＳ２）ステ
ップＳ３にて跳上げコンベア１９を退避位置である垂直
状態より水平状態に位置決めする。

【００４７】そして、ステップＳ４にて第１ラック内コ
ンベア１３を駆動すると共に、跳上げコンベア１９、ク
ロスコンベア２１のベルトコンベア６３の駆動によりワ
ークＷをクロスコンベア２１側へ搬出し、クロスコンベ
ア２１に設けたローラコンベア６９を浮上してワークＷ
を搬出する。

【００４８】なお、ステップＳ４にてワークＷの搬出が
終れば、ステップＳ６にて跳上げコンベア１９を退避位
置である垂直状態にして、一連の動作を終了する。

【００４９】また、多列多段式の第２ラック５内に収納
されたワークを搬出する場合の作用としては、図６に示
したフローチャートを参照するに、ステップＳ１にて１
枚取り用第２スタッカクレーン９を移動して、第２ラッ
ク５内の所望のワークＷを１枚取り搬出する。そして、
搬出されたワークＷは第２ラック内コンベア１５へ搬送
される。（ステップＳ２）ステップＳ３にて、第２ラッ
ク内コンベア５を駆動してワークＷをクロスコンベア２
１に設けたローラコンベア６９上へ搬出し、ローラコン
ベア６９を駆動してワークＷを搬送して、一連の動作を
終了する。

【００５０】更に、多列多段式の第１ラック３と第２ラ
ック５内に収納されたワークＷを積載したパレットＰご
と搬出する場合は、まず、跳上げコンベア１９を垂直状
態である退避位置へ位置決めし、重量物用スタッカクレ
ーン１１の走行に支障がないようにする。そして、重量
物用スタッカクレーン１１を移動して所望するパレット
を搬出し、空いた棚内へ移載するか、あるいはクロスコ
ンベア２１上のパレットを移載し、クロスコンベア２１
に設けたローラコンベア６９にてパレットＰを搬出す
る。

【００５１】上述したごとき作用により、第１ラック３
と第２ラック５のごとくラックの数が多くなった場合に
も、小ロットに対応でき、いずれのラックからでもワー
クを１枚取り可能で、生産性の向上を図ることができ
る。

【００５２】なお、この発明は前述した発明の実施の形
態に限定されることなく、適宜な変更を行なうことによ
り、その他の態様で実施し得るものである。

【００５３】

【発明の効果】以上のごとき発明の実施の形態の説明よ
り理解されるように、請求項１，４によるこの発明によ
れば、相対向して並設した複数のラックにそれぞれ平行
して走行自在なワークを１枚取りするスタッカクレーン
を設けた。そして、前記各ラックのうち一方のラックを
加工ラインに接続し、他方のラックからワーク移送手段
を介して加工ラインに接続、遮断自在とした。

【００５４】而して、ラックの数が多くなっても、小ロ
ットに対応でき、いずれのラックからでもワークを１枚
取り可能で、生産性の向上を図ることができる。

【００５５】請求項２，５によるこの発明によれば、複
列のラック間にワークを載置したパレットごと搬送する
重量物用スタッカクレーンを各ラックに平行して走行せ
しめ、空いた棚へパレットを収納したり、パレットを加
工ラインへ搬出する。

【００５６】而して、必要に応じ各ラック内へパレット
を収納したり、ワークを積載したパレットごと加工ライ
ンへ搬出でき生産性の向上を図ることができる。

【００５７】請求項３によるこの発明によれば、第１ラ
ック内コンベアの搬送方向と同方向へ走行する複数のベ
ルトコンベアと、このベルトコンベア間にローラコンベ
アを設け、このローラコンベアを前記ベルトコンベアと
相対的に上下動せしめ、前記第１ラック内コンベアの搬
送方向とほぼ直交する方向へワークあるいはパレットを
搬送する。

【００５８】而して、異なる２方向へ確実にワークある
いはパレットを搬送することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の自動倉庫におけるワーク搬送装置の
平面配置図である。

【図２】図１におけるII−II線に沿った拡大断面図であ
る。

【図３】作用説明図である。

【図４】作用説明図である。

【図５】フローチャートである。

【図６】フローチャートである。

【図７】従来例を示し、自動倉庫におけるワーク搬送装
置の平面配置図である。

【図８】図７における正面図である。

【図９】図７における側面図である。

【図１０】従来例の他の実施の形態を示し、自動倉庫に
おけるワーク搬送装置の平面配置図である。

【符号の説明】

１ ワーク搬送装置 ３ 第１ラック ５ 第２ラック ７ １枚取り用第１スタッカクレーン ９ １枚取り用第２スタッカクレーン １１ 重量物用スタッカクレーン １３ 第１ラック内コンベア １５ 第２ラック内コンベア １９ 跳上げコンベア ２１ クロスコンベア（搬送装置） ２５ 棚 ５９ クレーン皿 ６１ トラバーサ ６３ ベルトコンベア ６９ ローラコンベア ７１ 駆動ローラ Ｗ ワーク Ｐ パレット

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ワークを積載したパレットを収納する多
   列多段式の第１ラックを設け、この第１ラックの一方側
   に多列した第１ラックに対して直交した方向へワークを
   搬出する第１ラック内コンベアを設け、前記第１ラック
   内に収納されたワークを１枚取りする上下動可能なワー
   ク１枚取り用第１スタッカクレーンを前記第１ラックに
   隣接し平行して走行自在に設け、前記第１ラックの相対
   向して並設したワークを積載したパレットを収納する多
   列多段式の第２ラックを設け、この第２ラックの一方側
   に多列した第２ラックに対して延長方向へワークを搬出
   する第２ラック内コンベアを設け、前記第２ラック内に
   収納されたワークを１枚取りするように上下動可能なワ
   ーク１枚取り用第２スタッカクレーンを前記第２ラック
   に隣接し平行して走行自在に設け、前記第１ラック内コ
   ンベアと相対向し、且つ、前記第２ラック内コンベアの
   延長上に搬送装置を設け、前記第１ラック内コンベアと
   前記搬送装置との間を接続する水平搬送状態と退避状態
   とに位置決め自在なワーク移送手段を設けてなることを
   特徴とする自動倉庫におけるワーク搬送装置。
2. 【請求項２】 前記第１ラックと第２ラックとの間を平
   行して走行自在にして各第１，第２ラック内に収納され
   たワークを載置したパレットを搬出する重量物用スカッ
   タクレーンを設けてなることを特徴とする請求項１記載
   の自動倉庫におけるワーク搬送装置。
3. 【請求項３】 前記搬送装置は、第１ラック内コンベア
   の搬送方向と同方向へ走行可能な複数のベルトコンベア
   と、このベルトコンベアの間に前記第１ラック内コンベ
   アの搬送方向とほぼ直交する方向へワークあるいはパレ
   ットを搬送すると共に、ベルトコンベアと相対的に上下
   動可能なローラコンベアと、で構成されていることを特
   徴とする請求項１記載の自動倉庫におけるワーク搬送装
   置。
4. 【請求項４】 多列多段式の第１ラックと第２ラックと
   を平行に配置すると共に、前記第１，第２ラックに隣接
   してそれぞれ１枚取り用第１，第２スタッカクレーンを
   備えた自動倉庫において、前記多列多段式の第１ラック
   内に収納されたワークを取出する際、 (A) １枚取り用第１スカッタクレーンを移動して、前記
   第１ラック内の棚より所望のワークを取出す第１ワーク
   取出工程、 (B) 前記第１ワーク取出工程にて取出されたワークを１
   枚取り用第１スタッカクレーンを移動して、前記第１ラ
   ックの一方側に設けた第１ラック内コンベア上へワーク
   を載置するワーク載置工程、 (C) 前記ワーク載置工程終了後、前記第１ラックと相対
   向して設けた第２ラックの一方側に延伸して備えたコン
   ベアとの間に設けたワーク移送手段を退避位置より水平
   位置へ位置決めし、前記第１ラック内コンベアとワーク
   移送手段とコンベアとを駆動して、ワークをコンベア上
   に搬出する第２ワーク搬出工程、 (D) 前記第２ワーク搬出工程にてコンベア上へ搬出され
   たワークを、コンベアの搬送方向とほぼ直交した方向へ
   走行駆動されるローラコンベアへ移載して、ワークを所
   定の場所へ搬出する第３ワーク搬出工程、 と、を備えてなることを特徴とする自動倉庫におけるワ
   ーク搬送方法。
5. 【請求項５】 多列多段式の第１ラックと第２ラックと
   を平行に配置すると共に、前記第１，第２ラックに隣接
   してそれぞれ１枚取り用第１，第２スタッカクレーンを
   備え、前記第１ラックと第２ラックとの間を上下動可能
   な重量物用スタッカクレーンを走行可能に設けてなる自
   動倉庫において、多列多段式の第１，第２ラック内に収
   納されたワークを載置したパレットを搬出する際、 (A) 前記重量物用スタッカクレーンの走行可能な範囲の
   一部に設けたワーク移送手段を退避位置へ位置決めする
   ワーク移送手段退避位置決め工程、 (B) 前記ワーク移送手段退避位置決め工程終了後、重量
   物用スタッカクレーンを移動して、ワークを載置した所
   望のパレットが置かれた棚へ位置決めする重量物用スタ
   ッカクレーン位置決め工程、 (C) 前記重量物用スタッカクレーン位置決め工程終了
   後、重量物用スタッカクレーンに設けたトラバーサによ
   りパレットをパレット皿上へ搬出する第１パレット搬出
   工程、 (D) 前記第１パレット搬出工程終了後、重量物用スタッ
   カクレーンを移動して空いた棚へパレットを収納する
   か、あるいは、第２ラックの一方側に設けたコンベア上
   のパレットを移載する第２パレット搬出工程、 (E) 前記第２パレット搬出工程終了後、前記コンベアに
   備えたローラコンベアへ移載した後、所定の場所へパレ
   ットを搬出する第３パレット搬出工程、 と、を備えてなることを特徴とする自動倉庫におけるワ
   ーク搬送方法。