JPH11278097A - 車両用走行制御装置 - Google Patents

車両用走行制御装置

Info

Publication number
JPH11278097A
JPH11278097A JP10084360A JP8436098A JPH11278097A JP H11278097 A JPH11278097 A JP H11278097A JP 10084360 A JP10084360 A JP 10084360A JP 8436098 A JP8436098 A JP 8436098A JP H11278097 A JPH11278097 A JP H11278097A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acceleration
vehicle
inter
preceding vehicle
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10084360A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3885347B2 (ja
Inventor
Satoshi Taya
智 田家
Kenichi Egawa
健一 江川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP08436098A priority Critical patent/JP3885347B2/ja
Publication of JPH11278097A publication Critical patent/JPH11278097A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3885347B2 publication Critical patent/JP3885347B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Controls For Constant Speed Travelling (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】先行車両との車間距離を保ちながら追従走行す
る車両用走行制御装置において、先行車両が加速状態か
ら減速又は定速走行状態に移行したときに不要な加速状
態になることを抑制する。 【解決手段】先行車両に所定車間距離を維持しながら追
従走行制御を行っている状態で、加速度上限値を先行車
両の加速度に設定することにより、先行車両が減速状態
(加速度が零)に移行したときに、定速走行状態を維持
し、車間距離が目標車間距離に一致したときに減速状態
に移行する。また、加速状態から定速走行状態に移行し
て、この状態が所定時間TSET 以上継続したときに加速
度上限値を通常設定値GDEF に徐々に復帰させて加速を
許可し、先行車両との車間距離を目標車間距離に一致さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、先行車両との車間
距離を保ちつつ先行車両に追従する速度制御を行うよう
にした車両用走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用走行制御装置としては、例
えば特開昭61−77533号公報に記載されたものが
ある。
【0003】この従来例には、車間距離検出手段で検出
した車間距離と車速に基づく安全車間距離との距離差を
算出し、算出された距離差の時間変化を算出し、この距
離差の時間変化と走行速度に基づいて車間距離が安全車
間距離になるように車速制御手段で走行速度を制御する
ようにした車間距離制御装置が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の車間距離制御装置にあっては、先行車両との間に安
全車間距離を保ちつつ追従走行制御が行われるが、先行
車両が加速状態を継続した後に減速状態に移行したとき
に自車両の減速タイミングが遅れることがあるという未
解決の課題がある。
【0005】すなわち、先行車両が図8(a)で破線図
示のように、加速状態を継続しており、自車両も図8
(a)で実線図示のように加速状態を継続するが、先行
車両と自車両との間の車間距離が図8(b)に示すよう
に目標車間距離D* より徐々に増加している場合におい
て、時点t1 で先行車両が図8(a)で破線図示のよう
に加速状態から一転して減速状態に移行したときには、
このときの車間距離が目標車間距離D* より大きいこと
により、自車両では図8(a)で実線図示のように加速
状態を継続する。
【0006】その後、車間距離が目標車間距離D* より
低下する時点t2 で、自車両が初めて減速状態に移行す
ることになる。したがって、先行車両が減速状態に移行
したにも拘らず車間距離が目標車間距離D* 以下となる
までの間は加速状態を継続することになり、自車両の減
速タイミングが遅れ、車間距離が目標車間距離D* を下
回ることになり、運転者に違和感を与えることになる。
【0007】そこで、本発明は、上記従来例の未解決の
課題に着目してなされたものであり、先行車両が加速状
態から減速状態に移行したとき自車両の減速タイミング
の遅れを抑制して運転者に違和感を与えることを確実に
防止することができる車両用走行制御装置を提供するこ
とを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る車両用走行制御装置は、先行車両と
の車間距離を所定値に保ちつつ先行車両に追従する速度
制御を行うようにした車両用走行制御装置において、先
行車両との車間距離を検出する車間距離検出手段と、該
車間距離検出手段で検出した車間距離が目標車間距離に
一致するように目標加減速度を設定する目標加減速度設
定手段と、該目標加減速度設定手段で設定された目標加
減速度を維持するように走行制御する走行制御手段と、
前記目標加減速度設定手段で目標加速度が設定されたと
きに当該目標加速度を推定又は検出した先行車両の加速
度に制限する加速度補正手段とを備えたことを特徴とし
ている。
【0009】この請求項1に係る発明においては、先行
車両が加速状態となると、自車両の加速度を先行車両の
加速度に制限することから、先行車両が加速状態から定
速走行状態又は減速状態に移行するときには加速度が零
の状態となることにより、自車両の加速度が零に制限さ
れて定速走行状態となり、不必要に加速状態が継続され
ることが回避される。
【0010】また、請求項2に係る車両用走行制御装置
は、請求項1に係る発明において、前記加速度補正手段
が、先行車両の加速度を検出又は推定する先行車両加速
度演算手段と、該先行車両加速度演算手段で検出又は推
定した先行車両加速度を加速度上限値として設定する加
速度上限値設定手段と、前記目標加速度設定手段で設定
された目標加速度が加速度上限値を越えたときに目標加
速度を加速度上限値に制限する加速度制限手段とを備え
ていることを特徴としている。
【0011】この請求項2に係る発明においては、先行
車両加速度演算手段で、先行車両の加速度を検出又は推
定し、この先行車両の加速度を加速度上限値として設定
するので、先行車両が加速状態であるときには、その先
行車両加速度が加速度上限値として設定され、先行車両
が定速走行状態又は減速状態であるときには先行車両の
加速度が“0”となることにより、先行車両が加速状態
から定速走行状態又は減速状態となったときに自車両は
目標加速度が設定されたとしてもこれが“0”に制限さ
れることにより、定速走行状態を維持する。
【0012】さらに、請求項3に係る車両用走行制御装
置は、請求項2に係る発明において、前記加速度上限値
設定手段が、先行車両が加速状態となったか否かを判定
し、加速状態となったときに加速度上限値として通常設
定値に代えて当該先行車両の加速度を設定し、この間に
定速走行状態が設定時間以上継続したときに前記通常設
定値に復帰させるように構成されていることを特徴とし
ている。
【0013】この請求項3に係る発明においては、自車
両の加速度が先行車両の加速度に制限されることによ
り、常に自車両の車速が先行車両の車速より遅くなるこ
とから、先行車両が加速状態から定速走行状態に移行し
たときに、自車速の加速度上限値が“0”であるため、
定速走行することになり、先行車両との速度差によって
車間距離が開き続けることになるが、所定時間を経過し
たときに加速度上限値を通常値に復帰させることによ
り、加速が許可されて車間距離を目標車間距離に一致さ
せる。
【0014】さらにまた、請求項4に係る車両用走行制
御装置は、請求項3に係る発明において、前記加速度上
限値設定手段は、加速度上限値の通常設定値への復帰を
徐々に行うことを特徴としている。
【0015】この請求項4に係る発明においては、加速
度上限値が零に設定されている状態から通常設定値に復
帰する際に、加速度上限値が徐々に通常設定値となるよ
うに変化し、加速度の急変を防止する。
【0016】なおさらに、請求項5に係る車両用走行制
御装置は、請求項2に係る発明において、前記加速度上
限値設定手段は、先行車両が加速状態となったか否かを
判定し、加速状態となったときに加速度上限値として通
常設定値に代えて当該先行車両加速度を設定し、この設
定状態が設定時間以上継続し、且つ先行車両加速度が通
常設定値未満となったときに、前記加速度上限値を前記
通常設定値に復帰させるように構成されていることを特
徴としている。
【0017】この請求項5に係る発明においては、先行
車両の加速状態が長時間継続する場合には、その後定速
走行に移行するものと判断して、加速度上限値を先行車
両加速度から通常設定値に戻すが、このときに先行車両
加速度が通常設定値を下回ったときに通常設定値に復帰
させることにより、加速度上限値の大きな変化を防止す
る。
【0018】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、先行車両
に追従走行する追従制御中に、先行車両が加速状態から
減速状態に移行したときに、先行車両の減速度は増加す
るが、加速度は零となることにより、この先行車両加速
度を加速度上限値として設定することにより、自車両を
加速状態から定速走行状態に切換えるので、この定速走
行状態で先行車両との車間をつめることができ、減速タ
イミングの遅れや運転者に先行車両が減速しているのに
自車両が加速状態にあるという違和感を与えることを確
実に防止することができるという効果が得られる。
【0019】また、請求項2に係る発明によれば、先行
車両が加速状態であるときには、その先行車両加速度が
加速度上限値として設定され、先行車両が定速走行状態
又は減速状態であるときには先行車両の加速度が“0”
となることにより、先行車両が加速状態から定速走行状
態又は減速状態となったときに自車両は目標加速度が設
定されたとしてもこれが“0”に制限されることによ
り、定速走行状態を維持し、先行車両が減速したときの
不必要な加速状態を確実に防止することができるという
効果が得られる。
【0020】さらに、請求項3に係る発明によれば、自
車両の加速度が先行車両の加速度に制限されることによ
り、常に自車両の車速が先行車両の車速より遅くなるこ
とから、先行車両が加速状態から定速走行状態に移行し
たときに、自車速の加速度上限値が“0”であるため、
定速走行することになり、先行車両との速度差によって
車間距離が開き続けることになるが、所定時間を経過し
たときに加速度上限値を通常値に復帰させることによ
り、加速が許可されて車間距離を目標車間距離に一致さ
せることができるという効果が得られる。
【0021】さらにまた、請求項4に係る発明によれ
ば、請求項3の発明において、加速度上限値を通常設定
値に復帰させる際に、その変化を徐々に行うので、加速
度の急変を防止して、走行安定性を確保することができ
るという効果が得られる。
【0022】なおさらに、請求項5に係る発明によれ
ば、先行車両の加速状態が長時間継続する場合には、そ
の後定速走行に移行するものと判断して、加速度上限値
を先行車両加速度から通常設定値に戻すが、このときに
先行車両加速度が通常設定値を下回ったときに通常設定
値に復帰させることにより、加速度上限値の大きな変化
を防止することができ、運転者に違和感を与えることな
く、良好な追従走行制御を行うことができるという効果
が得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明を後輪駆動車に適用し
た場合の第1の実施形態を示す概略構成図であり、図
中、1FL,1FRは従動輪としての前輪、1RL,1
RRは駆動輪としての後輪であって、後輪1RL,1R
Rは、エンジン2の駆動力が自動変速機3、プロペラシ
ャフト4、最終減速装置5及び車軸6を介して伝達され
て回転駆動される。
【0024】前輪1FL,1FR及び後輪1RL,1R
Rには、夫々制動力を発生するディスクブレーキ7が設
けられていると共に、これらディスクブレーキ7の制動
油圧が制動制御装置8によって制御される。
【0025】ここで、制動制御装置8は、図示しないブ
レーキペダルの踏込みに応じて制動油圧を発生すると共
に、走行制御用コントローラ20からの制動圧指令値に
応じて制動油圧を発生するように構成されている。
【0026】また、エンジン2には、その出力を制御す
るエンジン出力制御装置9が設けられている。このエン
ジン出力制御装置9は、エンジン出力の制御方法とし
て、スロットルバルブの開度を調整してエンジン回転数
を制御する方法と、アイドルコントロールバルブの開度
を調整してエンジン2のアイドル回転数を制御する方法
とが考えられるが、本実施形態では、スロットルバルブ
の開度を調整する方法が採用されている。
【0027】さらに、自動変速機3には、その変速位置
を制御する変速機制御装置10が設けられている。この
変速機制御装置10は、後述する走行制御用コントロー
ラ20からのアップ/ダウンシフト指令値TSが入力さ
れると、これに応じて自動変速機3の変速位置をアップ
シフト又はダウンシフト制御するように構成されてい
る。
【0028】一方、車両の前方側の車体下部には、先行
車両との間の車間距離を検出する車間距離検出手段とし
てのレーダ装置で構成される車間距離センサ12が設け
られている。
【0029】また、車両には、前輪1FL,1FRの車
輪速度を検出する車輪速度センサ13L,13Rが配設
されていると共に、自車両の前後方向加速度Gmを検出
する前後加速度センサ14が配設されている。
【0030】そして、車間距離センサ12、車輪速度セ
ンサ13L,13R及び前後加速度センサ14の各出力
信号が走行制御用コントローラ20に入力され、この走
行制御用コントローラ20によって、車間距離センサ1
2で検出した車間距離L、車輪速度センサ13L,13
Rで検出した車輪速度VwL,VwR に基づいて、制動制
御装置8、エンジン出力制御装置9及び変速機制御装置
10を制御することにより、先行車両との間に適正な車
間距離を維持しながら追従走行する追従走行制御を行う
と共に、追従走行制御中に、先行車両が加速状態に移行
すると、自車両の加速度上限値として検出又は推定した
先行車両加速度を設定することにより、先行車両が減速
状態に移行したときに不必要な加速状態が生じることを
確実に防止する。
【0031】次に、上記第1の実施形態の動作を走行制
御用コントローラ20で実行する図2に示す走行制御処
理を伴って説明する。この走行制御処理は、所定のメイ
ンプログラムに対する所定時間(例えば10msec)
毎のタイマ割込処理として実行され、先ず、ステップS
1で車間距離センサ12で検出した実際の先行車両との
間の車間距離Dを読込み、次いでステップS2に移行し
て、車輪速度センサ13L,13Rで検出した車輪速度
VwL,VwR を読込み、これらの平均値を求めることに
より、自車速V(n) を算出する。
【0032】次いで、ステップS3に移行して、自車速
V(n) と自車両が現在の先行車両の後方L0 [m]の位
置に到達するまでの時間T0 (車間時間)とから下記
(1)式に従って先行車両と自車両との間の目標車間距
離D* を算出する。
【0033】 D* (n) =V(n) ×T0 +D0 …………(1) この車間時間という概念を取り入れることにより、車速
が速くなるほど、車間距離が大きくなるように設定され
る。なお、D0 は停止時車間距離である。
【0034】次いで、ステップS4に移行して、車間距
離D(n) が目標車間距離D* (n) 以下であるか否かを判
定し、D(n) >D* (n) であるときには車間距離D(n)
が目標車間距離D* (n) を越えており、加速状態として
車間距離をつめることが可能であると判断してステップ
S5に移行し、予め設定された目標車速V* をもとに下
記(2)式に従って目標加減速度G* を算出し、これを
メモリの加減速度記憶領域に更新記憶してからステップ
S7に移行する。
【0035】 G* =KA ×(V* −V(n) )+LA …………(2) ここで、KA 及びLA は定数である。一方、ステップS
4の判定結果が、D(n) ≦D* (n) であるときには車間
距離D(n) が目標車間距離D* (n) より短く、減速状態
として車間距離を開ける必要があると判断して、ステッ
プS6に移行し、下記(3)式に基づいて目標加減速度
* を算出し、これをメモリの加減速度記憶領域に更新
記憶してからステップS7に移行する。
【0036】 G* =KB ×(D(n) −D* (n) )−LB …………(3) ここで、KB 及びLB は定数である。ステップS7で
は、加減速度記憶領域に記憶されている目標加減速度G
* を制限する後述する加速度制限処理を行う。
【0037】次いで、ステップS8に移行して、エンジ
ン制御装置9に対するスロットル開度指令値θ及び変速
機制御装置10に対するアップ/ダウンシフト指令値T
Sを算出し、これらを出力するエンジン制御処理を実行
してからステップS9に移行する。
【0038】ここで、スロットル開度指令値θは、目標
加減速度G* が正である加速状態では、目標加減速度G
* の増加に応じて正方向に増加するスロットル開度変化
量Δθを算出すると共に、目標加減速度G* が負である
ときには“0”から所定値−GS に達するまでの間は目
標加減速度G* の負方向への増加に応じて負方向に増加
するスロットル開度変化量Δθを算出し、算出されたス
ロットル開度変化量Δθを現在のスロットル開度指令値
θに加算して、新たなスロットル開度指令値θを算出
し、目標加減速度G* が所定値−GS を越えたときには
スロットル開度指令値θを“0”またはその近傍の値に
設定する。
【0039】また、アップ/ダウンシフト指令値TS
は、算出されたスロットル開度指令値θと車速V(n) と
に基づいて通常の自動変速機における変速制御と同様の
変速制御マップを参照して自動変速機3のアップ/ダウ
ンシフト指令値TSを算出する。
【0040】ステップS9では、加減速度記憶領域に記
憶されている目標加減速度G* に基づいて目標制動圧P
B * を算出し、これを制動制御装置8に出力する制動圧
制御処理を行ってからタイマ割込処理を終了して所定の
メインプログラムに復帰する。
【0041】ここで、目標制動圧PB * は、目標加減速
度G* をもとにメモリに予め格納された図4に示す制動
圧算出マップを参照して目標制動圧PB * を算出する。
この制動圧算出マップは、図4に示すように、横軸に目
標加減速度G* を縦軸に目標制動圧PB * をとり、目標
加減速度G* が正であるとき及び負であって所定値−G
S を越えるまでの間では目標制動圧PB * が“0”を維
持し、目標加減速度G* が所定値−GS 以上を越える
と、目標加減速度G* の負方向への増加に比例して目標
制動圧PB * が直線的に増加するように設定されてい
る。
【0042】そして、前述したステップS7の加速度制
限処理の具体例は、図3に示すように、先ずステップS
11で、前後加速度センサ14の前後加速度Gm(n) を
読込み、次いでステップS12に移行して、現在の先行
車両の加速度Gt(n) を推定する。
【0043】この先行車両の加速度Gt(n) は、例えば
下記(4)式で表されるように、車間距離センサ12で
検出した車間距離Dを2階微分することにより、自車両
と先行車両との間の相対加速度を算出し、この相対加速
度に前後加速度センサ14で検出した自車両の前後加速
度Gm(n) を加算することにより推定し、記憶装置に形
成した現在先行車両加速度記憶領域に格納されている前
回の先行車両加速度Gt(n-1) を前回先行車両加速度記
憶領域に格納すると共に、推定した現在の先行車両加速
度Gt(n) を現在先行加速度記憶領域に格納する。
【0044】 Gt(n) =d2 D/dt2 +Gm(n) …………(4) 次いで、ステップS13に移行して、算出した現在の先
行車両加速度Gt(n)が正即ち先行車両が加速状態であ
るか否かを判定し、Gt(n) >0であるときには先行車
両が加速状態であると判断してステップS14に移行す
る。
【0045】このステップS14では、加速度上限値G
UPとして現在の先行車両加速度Gt(n) を設定し、次い
でステップS15に移行して、定速走行状態を表す走行
状態フラグFを定速走行状態以外の状態を継続している
ことを表す“0”にリセットしてからステップS16に
移行する。
【0046】このステップS16では、前述した図2に
おけるステップS5又はステップS6で算出されて目標
加減速度記憶領域に格納されている目標加減速度G*
読出し、この目標加減速度G* が加速度上限値GUP以上
であるか否かを判定し、G*≧GUPであるときには目標
加減速度G* を加速度上限値GUPに制限し、これを目標
加減速度記憶領域に更新記憶してから加速度制限処理を
終了して前記図2のステップS8に移行し、G* <GUP
であるときにはそのまま加速度制限処理を終了して図2
のステップS8に移行する。
【0047】一方、前記ステップS13の判定結果がG
t(n) ≦0であるときには、先行車両が加速状態以外の
減速状態又は定速走行状態であると判断してステップS
18に移行して、現在の自車速V(n) が前回の自車速V
(n-1) と略一致しているか否かを判定し、両者が不一致
であるときには定速走行状態ではない減速状態であるも
のと判断してステップS19に移行し、加速度上限値G
UPとして“0”を設定し、次いでステップS20に移行
し、走行状態フラグFを“0”にリセットしてから前記
ステップS16に移行し、両者が略一致する場合には定
速走行状態であると判断してステップS21に移行す
る。
【0048】このステップS21では、走行状態フラグ
Fが“1”にセットされているか否かを判定し、これが
“1”にセットされているときには直接後述するステッ
プS23にジャンプし、“0”にリセットされていると
きにはステップS22に移行し、走行状態フラグFを
“1”にセットすると共に、定速走行状態の継続時間を
計時するタイマのカウント値Tを“0”にクリアしてか
らステップS23に移行する。
【0049】このステップS23では、タイマのカウン
ト値Tが予め設定した設定値TSET以上となったか否か
を判定し、T<TSET であるときには、ステップS24
に移行して、タイマのカウント値Tを“1”だけインク
リメントしてから前記ステップS16に移行し、T≧T
SET であるときには、ステップS25に移行する。
【0050】このステップS25では、加速度上限値記
憶領域に格納されている加速度上限値GUPが予め設定さ
れている通常設定値(デフォルト値例えば0.03〜
0.06G程度)GDEF 未満であるか否かを判定し、G
UP<GDEF であるときには、ステップS26に移行し
て、現在の加速度上限値GUPに所定値ΔGを加算した値
を新たな加速度上限値GUPとして設定してから前記ステ
ップS16に移行し、GUP≧GDEF であるときには、ス
テップS27に移行して、加速度上限値GUPとして通常
設定値GDEF を設定し、次いでステップS28移行し
て、走行状態フラグFを“0”にリセットしてから前記
ステップS16に移行する。
【0051】上記図2の処理において、ステップS1〜
S6,S8及びS9の処理が走行制御手段に対応し、ス
テップS7の処理が加速度補正手段に対応し、図3の処
理において、ステップS11及びS12の処理が先行車
両加減速度演算手段に対応し、ステップS13〜S15
及びS18〜S28の処理が加速度上限値設定手段に対
応し、ステップS16及びS17の処理が加速度制限手
段に対応している。
【0052】したがって、今、図5に示すように、時点
0 で例えば信号機が赤信号で先行車両及び自車両が比
較的短い車間距離距離で停止しているものとする。この
停止状態では、図2のステップS2で算出される車速V
(n) が“0”であることから、ステップS3で算出され
る目標車間距離D* は所定値D0 の状態を維持する。
【0053】この停止状態から時点t1 で信号機が青信
号となることにより先行車両が図5(a)で破線図示の
ように緩発進して加速状態に移行すると、これに応じて
図5(c)示すように車間距離Dが増加し、この車間距
離Dは時点t1 での目標車間距離D* (=0)より大き
いので、ステップS4からステップS5に移行して、設
定車速V* と自車速V(n) との偏差に基づく加速度を表
す正の値の目標加減速度G* を算出してからステップS
7に移行して、加速度制限処理を実行する。
【0054】この加速度制限処理では、図3に示すよう
に、ステップS11で自車両の前後加速度Gmを読込む
が、この時点t1 では自車両が未だ停止状態であるの
で、前後加速度Gmは“0”となっており、ステップS
12で推定される先行車両加減速度Gt(n) は、先行車
両が発進して車間距離が増加することから正の値とな
る。
【0055】このため、先行車両加減速度Gt(n) が加
速度上限値GUPとして設定され(ステップS14)、次
いで走行状態フラグFが“0”にリセットされる(ステ
ップS15)。
【0056】このとき、先行車両が緩発進状態であり、
先行車両加減速度Gt(n) は小さいので、加速度上限値
UPも小さい値となり、前述した図2のステップS5で
算出された目標加減速度G* が加速度上限値GUP以上で
あるときにはステップS17に移行して、目標加減速度
* が加速度上限値GUPに制限され、先行車両の加速状
態に追従する目標加速度G* が設定される。
【0057】このため、図2のステップS7で、設定さ
れた目標加速度G* に応じたスロットル開度θ及び変速
位置STが設定され、これらがエンジン出力制御装置9
及び変速機制御装置10に供給されるので、自車両が図
5(a)で実線図示のように目標加速度G* に応じた加
速度で発進することになる。
【0058】その後、時点t2 で先行車両が図5(b)
に示すように加速度が通常設定値G DEF より小さい値を
維持する定加速状態に移行すると、自車両では、車間距
離Dが図5(c)に示すように一点鎖線図示の目標車間
距離D* より長くなる方向に変化することになるが、前
述したように目標加減速度G* が通常設定値GDEF より
小さい先行車両加減速度Gt(n) に制限されるので、車
間距離が徐々に長くなりながら追従走行する。
【0059】その後、時点t3 で先行車両が図5(a)
で破線図示のように加速状態から減速状態に移行する
と、このときの先行車両加減速度Gt(n) は、図5
(b)に示すように、“0”となる。
【0060】このため、図3の加速度制限処理が実行さ
れると、ステップS13からステップS18に移行し、
今まで加速状態であったので、現在の自車速V(n) が前
回値V(n-1) より大きいため、ステップS18からステ
ップS19に移行して、加速度上限値GUPとして“0”
を設定し、次いでステップS20に移行して走行状態フ
ラグFを“0”にリセットした状態を継続してからステ
ップS16に移行する。
【0061】このため、車間距離Dが図5(c)に示す
ように目標車間距離D* よりかなり大きく、図2のステ
ップS5で算出される目標加減速度G* がかなり大きな
値となるが、これが“0”の加速度上限値GUPに制限さ
れるので、自車両の車速V(n) は、図5(a)で実線図
示のように、一定値となって、加速状態から定速走行状
態に移行する。
【0062】このとき、先行車両は減速状態であるが、
車速が図5(a)で破線図示のように自車両の車速V
(n) より高いので、車間距離Dは図5(c)で実線図示
のように増加傾向を継続する。
【0063】このように定速走行状態に移行すると、次
に図3の処理が実行されたときに、先行車両は減速状態
を継続しているので、ステップS13からステップS1
8に移行したときに定速走行状態であるので、ステップ
S21に移行し、走行状態フラグFが“0”にリセット
されているので、ステップS22に移行して、走行状態
フラグFが“1”にセットされ、且つ定速走行状態の継
続時間をカウントするタイマのカウント値Tが“0”に
クリアされてステップS23に移行する。
【0064】このときには、タイマのカウント値Tが
“0”であるので、設定値TSET 未満となり、ステップ
S24に移行して、カウント値Tをインクリメントして
からステップS16に移行し、目標加減速度G*
“0”に設定された加速度上限値G UPに制限する状態を
継続する。
【0065】その後、図3の処理が実行される毎に、タ
イマのカウント値Tが順次インクリメントされて増加す
る。そして、時点t4 で先行車両の車速と自車両の車速
が等しくなると、車間距離Dの増加傾向が止まり、その
後図5(a)に示すように先行車両の車速Vt(n)が自
車両の車速V(n) より低下することにより、車間距離D
が図5(c)で実線図示のように最初緩やかに縮まるが
先行車両と自車両との速度差が大きくなるにつれて急速
に縮まる。
【0066】その後、時点t5 で車間距離Dが目標車間
距離D* と等しくなると、図2におけるステップS4か
らステップS6に移行することになり、車間距離D及び
目標車間距離D* の偏差に応じた目標加減速度G* が算
出される。このとき、車間距離Dと目標車間距離D*
が等しいので、前記(3)式における右辺第1項は
“0”となるが、右辺第2項によって目標加減速度G*
が減速度を表す負の値となる。
【0067】このため、図2におけるステップS9の制
動制御処理で目標加減速度G* に応じた制動力制御が行
われることにより、ディスクブレーキ7で制動力が発生
され、自車両が図5(a)に示すように減速状態に移行
する。
【0068】このように自車両が減速状態となると、目
標車間距離D* も図5(c)で一点鎖線図示のように減
少し、目標加減速度G* が前記(3)式に示すように車
間距離Dと目標車間距離D* との偏差に対して右辺第2
項分だけ大きく設定されるので、車間距離センサ12で
検出される車間距離Dは図5(c)で実線図示のように
目標車間距離D* を下回りながら減少する。
【0069】また、自車両が減速状態となることによ
り、現在の自車速V(n) が前回値V(n-1) に対して小さ
い値となるので、定速走行状態が終了したものと判断さ
れて、ステップS19からステップS20に移行して走
行状態フラグFが“0”にリセットされる。
【0070】このため、再度定速走行状態に復帰したと
きには、ステップS19からステップS21を経てステ
ップS22に移行することになり、タイマのカウント値
Tが“0”にクリアされることになり、タイマのカウン
ト値Tで定速走行状態の継続時間を正確に測定すること
ができる。
【0071】その後、時点t6 で先行車両が停止する
と、先行車両加減速度Gt(n) も“0”となり、その後
時点t7 で自車両が停止する。このように、先行車両が
加速状態から減速状態に移行したときには、自車両では
加速度上限値GUPが先行車両の加速度即ち“0”に設定
されるので、直ちに加速状態から定速走行状態に移行す
ることになり、前述した従来例のように不要な加速状態
を継続することがなく、運転者に違和感を与えることを
確実に防止することができる。
【0072】また、先行車両が図6(a)に示すように
加速状態から定速走行状態に移行した場合には、先行車
両が定速走行状態に移行した時点t13で図3の加速度制
限処理におけるステップS12で算出される先行車両加
減速度Gt(n) が“0”となるので、ステップS13か
らステップS18を経てステップS19に移行して加速
度上限値GUPが“0”に設定されることから、自車両も
加速状態から定速走行状態に移行する。
【0073】ところが、この時点t13では図6(a)に
示すように破線図示の先行車両速度Vt(n) に対して実
線図示の自車両速度V(n) が遅いので、先行車両と自車
両との車間距離Dは図6(c)で実線図示のように一点
鎖線図示の目標車間距離D*に対して増加する傾向を継
続することになる。
【0074】そして、自車両が定速走行状態となると、
図3の加速度制限処理において定速走行継続時間を計数
するタイマのカウント値Tが順次インクリメントされて
おり、このカウント値Tが時点t14で設定値TSET に達
すると、図3の加速度制限処理におけるステップS23
からステップS25に移行し、現在の加速度上限値G UP
が通常設定値GDEF より小さいか否かを判定し、加速度
上限値GUPが“0”であって通常設定値GDEF より小さ
いので、ステップS26に移行して、現在の加速度上限
値GUPに所定値ΔGを加算した値を新たな加速度上限値
UPとして設定してからステップS16に移行する。
【0075】このため、加速度上限値GUPが所定値ΔG
だけ大きな値となっていることから目標加減速度G*
“0”より大きくなって加速が許可され、図2のステッ
プS8で大きなスロットル開度θが設定されると共に、
変速位置TSが設定されて、エンジン出力制御装置9及
び変速機制御装置10が制御され、自車両が加速状態に
移行する。
【0076】このとき、先行車両は定速走行状態を維持
しているので、車間距離Dは図6(c)に示すように時
点t14から減少し始め、その後、図3の処理を繰り返す
毎に加速度上限値GUPが増加することにより、順次大き
くなる加速度で加速状態が継続され、これに応じて目標
車間距離D* も増加する。
【0077】そして、時点t15で車間距離Dと目標車間
距離D* とが一致すると、図2の処理においてステップ
S4からステップS6に移行して、減速度に対応する負
の目標加減速度G* が設定されることにより、自車両が
減速状態に移行し、これに応じて目標車間距離D* も減
少することにより、時点t16で自車両の速度V(n) が先
行車両の速度Vt(n) に一致すると共に、車間距離Dも
目標車間距離D* に一致する追従走行制御状態となる。
【0078】このように、先行車両が加速状態から定速
走行状態に移行したときに、この定速走行状態が予め設
定した所定時間TSET を越えると自動的に加速許可状態
となることにより、先行車両との車間距離Dを目標車間
距離D* に一致させる正確な追従走行制御状態を得るこ
とができる。
【0079】なお、上記第1の実施形態においては、図
3のステップS18で自車両の車速V(n) をもとに自車
両が定速走行状態であるか否かを判定する場合について
説明したが、これに限定されるものではなく、先行車両
加減速度Gt(n) が負である減速状態であるか否かを判
定し、減速状態であるときに前記ステップS19に移行
し、減速状態ではない定速走行状態ではステップS21
に移行するようにしてもよい。
【0080】次に、本発明の第2の実施形態を図7につ
いて説明する。この第2の実施形態では、先行車両が加
速状態を所定時間以上継続すると次に定速走行状態に移
行するものと判断して定速走行状態となったときに直ち
に加速状態とすることができるようにしたものである。
【0081】すなわち、第2の実施形態では、図7に示
すように、第1の実施形態におけるステップS13及び
S14間に加速状態を設定時間以上継続していることを
表す加速継続状態フラグF1が“1”にセットされてい
るか否かを判定し、F1=0のときにステップS14に
移行し、F1=1のときにステップS16に移行するス
テップS31が介挿されていると共に、ステップS15
の次に加速開始状態であるか否かを表す加速開始フラグ
F2が“1”にセットされているか否かを判定するステ
ップS32が設けられている。
【0082】このステップS32の判定結果がF2=
“0”であるときにはステップS33に移行して、加速
開始フラグF2を“1”にセットすると共に、加速継続
時間を計数する加速時間タイマのカウント値T1を
“0”にクリアしてからステップS34に移行し、F2
=“1”であるときには直接ステップS34に移行す
る。
【0083】このステップS34では、加速時間タイマ
のカウント値T1が予め設定された設定値TSET1以上で
あるか否かを判定し、T1<TSET1であるときにはステ
ップS35に移行して、加速時間タイマのカウント値を
“1”だけインクリメントしてから前記ステップS16
に移行し、T≧TSET1であるときにはS36に移行す
る。
【0084】このステップS36では、ステップS12
で算出した先行車両加減速度Gt(n) が通常設定値(デ
フォルト値)GDEF (例えば0.03G〜0.06G程
度)未満であるか否かを判定し、Gt(n) ≧GDEF であ
るときにはそのまま前記ステップS16に移行し、Gt
(n) <GDEF であるときにはステップS37に移行し
て、加速度上限値GUPとして通常設定値GDEF を設定
し、次いでステップS38に移行して加速継続フラグF
1を“1”にセットしてから前記ステップS16に移行
する。
【0085】また、図3におけるステップS18が省略
され、これに代えてステップS13からステップS40
に移行して、加速継続フラグF1を“0”にリセットす
ると共に、加速開始フラグF2を“0”にリセットし、
次いでステップS41に移行して、先行車両加減速度G
t(n) が負である減速状態であるか否かを判定し、Gt
(n) <0であるときには前記ステップS19に移行し、
次いでステップS20で走行状態フラグFを“0”にリ
セットすると共に、減速状態フラグF3を減速状態を表
す“1”にセットしてから前記ステップS16に移行
し、Gt(n) =0であるときにはステップS42に移行
する。
【0086】このステップS42では減速状態フラグF
3が“1”にセットされているか否かを判定し、これが
“0”にリセットされているときにはそのままステップ
S16に移行し、“1”にセットされているときには前
記ステップS21に移行する。
【0087】この図7の処理において、ステップS31
〜ステップS38の処理が加速度上限値設定手段に対応
している。したがって、今、自車両及び先行車両が所定
の車間距離を開けて停止しているものとし、この状態か
ら先行車両が走行を開始すると、第1の実施形態と同様
に、ステップS13からステップS31を経てステップ
S14に移行することから加速度上限値GUPが先行車両
加減速度Gt(n) に設定されて走行を開始する。
【0088】このとき、ステップS32からステップS
33に移行して、加速開始フラグF2が“1”にセット
されると共に、加速時間タイマのカウント値T1が
“0”にクリアされる。
【0089】次いで、ステップS34からステップS3
5に移行して、加速時間タイマのカウント値T1が
“1”だけインクリメントされる。その後、タイマ割込
時間が経過して再度図7の処理が実行されると、加速開
始フラグF2が“1”にセットされていることからステ
ップS32から直接ステップS34に移行し、次いでス
テップS35に移行して、加速時間タイマのカウント値
T1のインクリメントを継続する。
【0090】その後、先行車両の加速状態が所定時間継
続されて、加速時間タイマのカウント値T1が設定値T
SET1に達すると、ステップS34からステップS36に
移行し、先行車両加減速度Gt(n) が通常設定値GDEF
より大きいときには、加速度上限値GUPを先行車両加減
速度Gt(n) に設定する状態を継続して自車両の加速状
態を継続する。
【0091】しかしながら、先行車両が定速走行状態に
移行しようとして、先行車両加減速度Gt(n) が通常設
定値GDEF 未満となると、ステップS36からステップ
S37に移行して、加速度上限値GUP が先行車両加減
速度Gt(n) から通常設定値GDEF に復帰され、次いで
ステップS38で加速継続フラグF1を“1”にセット
する。
【0092】このため、次に図7の処理が実行されたと
きには、ステップS31から直接ステップS16に移行
することになり、加速度上限値GUPが通常設定値GDEF
に設定された状態を維持する。
【0093】この結果、加速度上限値GUPが先行車両加
減速度Gt(n) より大きな値となることにより、加速度
上限値GUPが先行車両加減速度Gt(n) に設定されてい
た加速状態で先行車両との間の車間距離が開く傾向から
さらなる加速を許可されることにより、車間距離Dが目
標車間距離D* に一致するように加速制御が行われる。
【0094】その後、先行車両が定速走行状態に移行す
ると、先行車両加減速度Gt(n) が“0”となることに
より、図7のステップS13からステップS40に移行
して、加速継続フラグF1を“0”にリセットすると共
に、加速開始フラグF2を“0”にリセットし、次いで
ステップS14を経てステップS42に移行し、減速状
態フラグF3が“0”にリセットされているので、加速
度上限値GUPが通常設定値GDEF に設定された状態が維
持され、加速状態が継続されて、車間距離Dが目標車間
距離D* に一致される。
【0095】ところで、先行車両が加速状態から定速走
行状態ではなく、減速走行状態に移行したときには、先
行車両加減速度Gt(n) が負となるので、図7の処理が
実行されたときに、ステップS41からステップS19
に移行し、加速度上限値GUPが“0”に設定され、次い
でステップS20で走行状態フラグFが“0”にリセッ
トされると共に、減速状態フラグF3が“1”にセット
される。
【0096】このため、次に図7の処理が実行されたと
きに、ステップS41からステップS42を経てステッ
プS21に移行し、前述した第1の実施形態と同様の加
速度抑制制御が実行される。
【0097】なお、上記各実施形態においては、目標車
間距離D* を算出し、この目標車間距離D* と実際の車
間距離Dとを比較することにより、目標加減速度G*
算出する場合について説明したが、これに限定されるも
のではなく、車間距離D(n)に基づいて自車両が先行車
両のL0 (m)後方に到達するまでの時間(車間時間)
0 が一定になるように目標車速V* (n) を決定し、こ
れと実際の車速V(n)との偏差ΔV(n) に基づいてエン
ジン出力指令値αを算出し、これが正であるときには、
算出したエンジン出力指令値αに基づいてエンジンを制
御して加速状態とし、負であるときには速度偏差ΔV
(n) に基づいてPD制御又はPID制御によって目標制
動圧を設定するようにしてもよい。
【0098】また、上記各実施形態においては、自車速
V(n) を従動輪の車輪速の平均値で算出する場合につい
て説明したが、これに限定されるものではなく、自動変
速機3の出力側の回転数を検出して車速を算出したり、
アンチロックブレーキ制御装置に使用される車体速度演
算手段を適用することもできる。
【0099】さらに、上記各実施形態においては、エン
ジン2の出力側に自動変速機3を設けた場合について説
明したが、これに限定されるものではなく、無段変速機
を適用することもできる。
【0100】さらにまた、上記実施形態においては、後
輪駆動車に本発明を適用した場合について説明したが、
前輪駆動車や四輪駆動車にも本発明を適用することがで
き、さらにはエンジン2に代え電動モータを適用した電
気自動車や、エンジン2及び電動モータを併用するハイ
ブリッド車両にも本発明を適用し得るものである。この
場合にはエンジン出力制御装置に代えて電動モータ制御
装置を適用すればよいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す概略構成図であ
る。
【図2】走行制御用コントローラの走行制御処理手順の
一例を示すフローチャートである。
【図3】図2の走行制御処理における加速度制限処理の
具体例を示すフローチャートである。
【図4】目標加減速度と目標制動圧との関係を示す目標
制動圧算出マップの一例を示す説明図である。
【図5】第1の実施形態の動作の説明に供する先行車両
が加速状態から減速状態に移行したときのタイムチャー
トである。
【図6】第1の実施形態の動作の説明に供する先行車両
が加速状態から定速走行状態に移行したときのタイムチ
ャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態を示す加速度制限処理
の具体例を示すフローチャートである。
【図8】従来例の追従走行制御動作を説明するためのタ
イムチャートである。
【符号の説明】
1FL,1FR 前輪 1RL,1RR 後輪 2 エンジン 3 自動変速機 7 ディスクブレーキ装置 8 制動制御装置 9 エンジン出力制御装置 10 変速機制御装置 12 車間距離センサ 13L,13R 車輪速度センサ 14 前後加速度センサ 20 走行制御用コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01S 13/93 G08G 1/16 E G08G 1/16 G01S 13/93 Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先行車両との車間距離を所定値に保ちつ
    つ先行車両に追従する速度制御を行うようにした車両用
    走行制御装置において、先行車両との車間距離を検出す
    る車間距離検出手段と、該車間距離検出手段で検出した
    車間距離が目標車間距離に一致するように目標加減速度
    を設定する目標加減速度設定手段と、該目標加減速度設
    定手段で設定された目標加減速度を維持するように走行
    制御する走行制御手段と、前記目標加減速度設定手段で
    目標加速度が設定されたときに当該目標加速度を推定又
    は検出した先行車両の加速度に制限する加速度補正手段
    とを備えたことを特徴とする車両用走行制御装置。
  2. 【請求項2】 前記加速度補正手段は、先行車両の加速
    度を検出乃至推定する先行車両加速度演算手段と、該先
    行車両加速度演算手段で演算した先行車両加速度を加速
    度上限値として設定する加速度上限値設定手段と、前記
    目標加速度設定手段で設定された目標加速度が加速度上
    限値を越えたときに目標加速度を加速度上限値に制限す
    る加速度制限手段とを備えていることを特徴とする請求
    項1記載の車両用走行制御装置。
  3. 【請求項3】 前記加速度上限値設定手段は、先行車両
    が加速状態となったか否かを判定し、加速状態となった
    ときに加速度上限値として通常設定値に代えて当該先行
    車両の加速度を設定し、この加速状態から他の走行状態
    に移行したときに加速度上限値を零に設定し、この間に
    定速走行状態が所定時間以上継続したときに前記通常設
    定値に復帰させるように構成されていることを特徴とす
    る請求項2記載の車両用走行制御装置。
  4. 【請求項4】 前記加速度上限値設定手段は、加速度上
    限値の通常設定値への復帰を徐々に行うことを特徴とす
    る請求項3に記載の車両用走行制御装置。
  5. 【請求項5】 前記加速度上限値設定手段は、先行車両
    が加速状態となったか否かを判定し、加速状態となった
    ときに加速度上限値として通常設定値に代えて当該先行
    車両加速度を設定し、この設定状態が設定時間以上継続
    し、且つ先行車両加速度が通常設定値未満となったとき
    に、前記加速度上限値を前記通常設定値に復帰させるよ
    うに構成されていることを特徴とする請求項2記載の車
    両用走行制御装置。
JP08436098A 1998-03-30 1998-03-30 車両用走行制御装置 Expired - Fee Related JP3885347B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08436098A JP3885347B2 (ja) 1998-03-30 1998-03-30 車両用走行制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08436098A JP3885347B2 (ja) 1998-03-30 1998-03-30 車両用走行制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11278097A true JPH11278097A (ja) 1999-10-12
JP3885347B2 JP3885347B2 (ja) 2007-02-21

Family

ID=13828365

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08436098A Expired - Fee Related JP3885347B2 (ja) 1998-03-30 1998-03-30 車両用走行制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3885347B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002145029A (ja) * 2000-11-13 2002-05-22 Daihatsu Motor Co Ltd 制動装置およびその制御方法
KR100437208B1 (ko) * 2000-02-08 2004-06-23 주식회사 만도 차량의 순항제어방법
JP2010285145A (ja) * 2009-05-11 2010-12-24 Fuji Heavy Ind Ltd 車間距離制御装置
JP2012153296A (ja) * 2011-01-27 2012-08-16 Toyota Motor Corp 走行制御装置
CN114355868A (zh) * 2020-09-27 2022-04-15 财团法人车辆研究测试中心 自驾车的动态速度规划方法及其***
CN114475600A (zh) * 2021-12-27 2022-05-13 联创汽车电子有限公司 全速域acc跟车控制方法和***

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100437208B1 (ko) * 2000-02-08 2004-06-23 주식회사 만도 차량의 순항제어방법
JP2002145029A (ja) * 2000-11-13 2002-05-22 Daihatsu Motor Co Ltd 制動装置およびその制御方法
JP2010285145A (ja) * 2009-05-11 2010-12-24 Fuji Heavy Ind Ltd 車間距離制御装置
JP2012153296A (ja) * 2011-01-27 2012-08-16 Toyota Motor Corp 走行制御装置
CN114355868A (zh) * 2020-09-27 2022-04-15 财团法人车辆研究测试中心 自驾车的动态速度规划方法及其***
CN114355868B (zh) * 2020-09-27 2024-05-24 财团法人车辆研究测试中心 自驾车的动态速度规划方法及其***
CN114475600A (zh) * 2021-12-27 2022-05-13 联创汽车电子有限公司 全速域acc跟车控制方法和***
CN114475600B (zh) * 2021-12-27 2024-03-08 联创汽车电子有限公司 全速域acc跟车控制方法和***

Also Published As

Publication number Publication date
JP3885347B2 (ja) 2007-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3478107B2 (ja) 車両用走行制御装置
EP1072458B1 (en) Adaptive vehicle speed control system
JP3608433B2 (ja) 先行車追従制御装置
JP3690126B2 (ja) 車両用追従走行制御装置
JP3580184B2 (ja) 車両用追従制御装置
JP3551756B2 (ja) 車両用走行制御装置
JP4742451B2 (ja) 走行制御装置
JPH11278096A (ja) 車両用走行制御装置
JPH10147222A (ja) 車両の自動制動制御装置
JP3409740B2 (ja) 先行車追従制御装置
JP3438630B2 (ja) 車両用走行制御装置
JP3885347B2 (ja) 車両用走行制御装置
JP3610825B2 (ja) 車両用走行制御装置
JP2001030794A (ja) 車両用走行制御装置
JP3636042B2 (ja) 車両用追従走行制御装置
JP3785921B2 (ja) 車両用追従走行制御装置
JP3817892B2 (ja) 車両用走行制御装置
JPH11291789A (ja) 車両用走行制御装置
JP2000203307A (ja) 車両用走行制御装置
JP2004161175A (ja) 走行速度制御装置
JP3233122B2 (ja) 車間距離調整機能を備えた定速走行制御装置
JP3084968B2 (ja) 車両用走行制御装置
JP4103478B2 (ja) 車両用走行制御装置
JP3630124B2 (ja) 先行車両追従制御装置
JP3791307B2 (ja) 車両用追従走行制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051004

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050927

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060509

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060622

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061031

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20061113

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101201

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111201

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121201

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121201

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131201

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees