JPH11269387A - 一液形硬化性シリコーン組成物 - Google Patents

一液形硬化性シリコーン組成物

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JPH11269387A
JPH11269387A JP10074601A JP7460198A JPH11269387A JP H11269387 A JPH11269387 A JP H11269387A JP 10074601 A JP10074601 A JP 10074601A JP 7460198 A JP7460198 A JP 7460198A JP H11269387 A JPH11269387 A JP H11269387A
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JP10074601A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Nishiwaki
信行 西脇
Chisato Hoshino
千里 星野
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Momentive Performance Materials Japan LLC
Original Assignee
GE Toshiba Silicones Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一成分の付加反応型でありながら低温硬化性
を有し、且つ機械的強度の優れた一液形硬化性シリコー
ン組成物を提供する。 【解決手段】 (A)一分子中にビニル基を0.4から
2個含有するポリオルガノシロキサン、(B)一分子中
にHMe 2Si1/2 単位を0.4から3個未満含有する
ハイドロジェンポリオルガノシロキサン、(C)一分子
に少なくともケイ素原子結合水素基を3個以上含有する
ハイドロジェンポリオルガノシロキサン、(D)白金化
合物、(E)6員環構造をもつ含窒素複素環化合物また
はニトロソ化合物からなる群から選ばれた少なくとも一
つのアミン化合物、および(F)アセチレンアルコール
を含む一液形硬化性シリコーン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一成分タイプの付
加反応型シリコーンでありながら、低温硬化性を達成
し、かつシリコーンの強度を著しく向上させたものであ
る。特に形状の複雑な電子部品のポッティング等に最適
なシリコーン組成物に関する。
【0002】
【従来の枝術】従来、シリコーン化合物、特にシリコー
ンゲルは、電気絶縁性、耐熱性、応力緩和能力に優れる
ことから、HIC、パワーモジュール等に使用されてい
る素子の保護のために用いられている。かかる用途にお
いては、これら素子の製造の効率化を図るため、用いる
シリコーンゲルの組成物には、より短時間で硬化させる
目的の他に現場作業性を向上させるため、一液の速硬化
タイプが要求されている。
【0003】また、シリコーン化合物、特にシリコーン
ゲルは、密着性および応力緩和には優れた特性を発揮す
るものの、最大の問題点は、その機械的強度の弱さであ
る。そのため、シリコーンの優れた耐環境特性を維持
し、また、低温で優れた硬化性を示す一成分タイプであ
り、さらに複雑な電子部品のポッティングにも亀裂等の
発生が抑えられた高強度のシリコーン材料が求められて
いる。
【0004】このような機械的強度の向上のため、シリ
コーンレジンを構成成分とすることにて改質する方法
(特開昭60−217262号公報)が提案されてい
る。しかし、このようなシリコーンレジンは立体障害が
大きく、反応性の微妙なコントロールの要求される低硬
度のシリコーンゴムやシリコーンゲルなどには適用しず
らい。
【0005】また、室温での長期安定性を要求される、
つまり一成分形での包装形態でも供給可能な、且つ低温
硬化の可能な組成物を達成するために、HMe2 SiO
1/2で表わせられるシロキサン単位を含有するオルガノ
ハイドロジェンシロキサンを必須成分とする組成物(特
開平3−95267号公報)が提案されている。しか
し、この組成物においてもシリコーンゲルの強度という
点には、一切触れられておらず、さらに強度を向上させ
るために必要な添加量等にも一切記載されていない。
【0006】また、HMe2 SiO1/2 単位を大量に含
有する組成物は、特開平3−95267号公報で記載さ
れたアミン化合物での抑制には限界があり、さらに優れ
た反応抑制剤が必要とされる。
【0007】
【発明が解決しようする課題】従って本発明の目的は、
一成分の付加反応型でありながら低温硬化性を有し、且
つ機械的強度の優れた一液形硬化性シリコーン組成物を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、特定の構造のハイドロジェンポリオルガノシロ
キサンを所定量含有する組成物が、低粘度でありながら
優れた強度を示し、さらに、所定のアミン化合物とアセ
チレンアルコールを併用した反応抑制剤系を併用するこ
とにより、一液タイプでありながら優れた低温硬化性を
示すことを見出し本発明を完成させるに至った。
【0009】本発明の一液形硬化性シリコーン組成物
は、(A)一分子中にビニル基を0.4から2個含有す
るポリオルガノシロキサン、(B)該(A)ポリオルガ
ノシロキサンのビニル基の1モルに対してケイ素原子結
合水素原子が0.4から0.95モルの量を供給するに
必要な量の一分子中にHMe 2Si1/2 単位を0.4か
ら3個未満含有するハイドロジェンポリオルガノシロキ
サン、(C)該(A)ポリオルガノシロキサンのビニル
基の1モルに対して、該(B)ハイドロジェンポリオル
ガノシロキサンのケイ素原子結合水素原子と共に、水素
基の合計量が0.5モルから3.0モルを供給するに必
要な量の一分子に少なくともケイ素原子結合水素基を3
個以上含有するハイドロジェンポリオルガノシロキサ
ン、(D)添加量が前記(A)ポリオルガノシロキサン
に対して白金原子量が1ppmから100ppmとなる
量の白金化合物、(E)該(D)白金化合物の白金原子
1モル当たり0.1モルから5モルの6員環構造をもつ
含窒素複素環化合物またはニトロソ化合物からなる群か
ら選ばれた少なくとも一つのアミン化合物、および
(F)該(D)白金化合物の白金原子1モルに対して、
10から10,000モルになる量のアセチレンアルコ
ールを含むことを特徴としている。
【0010】本発明において、前記(A)成分は、組成
物のベースポリマーであり、一分子中に含有されるビニ
ル基が少なくとも0.4から2個含有するポリオルガノ
シロキサンである。
【0011】ビニル基以外の置換基としては、置換また
は非置換の一価の炭化水素基であるか、あるいは、置換
または非置換の一価の炭化水素基が2個一緒になって低
級アルキレン基を形成したものが挙げられる。
【0012】一価の炭化水素基としては、例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、オクチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シ
クロヘキシル基、シクロブチル基等のシクロアルキル
基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等
のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニ
ルプロピル基等のアラルキル基;あるいは、これらの炭
化水素基に結合している水素原子の一部あるいは、全部
が塩素、フッ素、臭素などのハロゲン原子で置換された
ハロゲン化炭化本素基;シアノ基で置換されたシアノア
ルキル基などを挙げることができる。
【0013】また、低級アルキレン基としては、エチレ
ン基、トリメチレン基、メチルメチレン基、テトラメチ
レン基、ヘキサメチレン基等を挙げることができる。
【0014】ビニル基の結合位置は、分子の途中のケイ
素原子あるいは、分子鎖末端のどちらでもよいが、得ら
れる組成物の硬化速度という観点で分子鎖末端が好まし
い。
【0015】(A)成分のポリオルガノシロキサンの粘
度は、組成物の硬化前の作業性および硬化後の物理的特
性を維持するために、50cPから10,000cPで
あることが好ましい。具体的には、以下の例が挙げられ
る。
【0016】
【化1】 式中、nは50〜800、好ましくは100〜600を
表す。尚、m、l、o、pおよびtについては上記の粘
度範囲となるような割合とする。
【0017】本発明の組成物である(B)成分は、一分
子中にHMe2 Si1/2 単位を0.4から3個未満含有
するハイドロジェンポリオルガノシロキサンであって、
本発明の組成物が柔軟性を維持しながら、低粘度化、速
硬化させる成分である。また、ポリマー鎖延長剤として
の効果があり、低粘度ポリマーの致命的な欠点である機
械的強度を、組成物全体の粘度を維持したまま大幅に強
度を上げることが可能である。HMe2 Si1/2 単位量
は、一分子中に0.4以下では架橋密度が低くなりすぎ
るため、硬化後の物理的特性維持のため問題があり、逆
に3を超えてしまうと架橋剤としての効果が大きくなり
すぎ、本成分の添加量のコントロールが難しくなる。好
ましくは、1個から2個の水素基が好ましい。
【0018】(B)成分の添加量は、(A)成分のビニ
ル基に対して0.4から0.95となる量である。0.
4以下では、(B)成分の効果が著しく低下し、さら
に、0.95以上であると3次元架橋剤である(C)成
分の効果が働きずらくなる上、反応性が著しく高くなる
ため、一液形としての製品形態を維持できなくなる。
【0019】水素基以外の置換基としては、置換または
非置換の一価の炭化水素基であるか、あるいは、置換ま
たは非置換の一価の炭化水素基が2個一緒になって低級
アルキレン基を形成したものが挙げられる。
【0020】一価の炭化水素基としては、例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、オクチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シ
クロヘキシル基、シクロブチル基等のシクロアルキル
基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等
のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニ
ルプロピル基等のアラルキル基;あるいは、これらの炭
化水素基に結合している水素原子の一部あるいは、全部
が塩素、フッ素、臭素などのハロゲン原子で置換された
ハロゲン化炭化水素基;シアノ基で置換されたシアノア
ルキル基などを挙げることができる。
【0021】また、低級アルキレン基としては、エチレ
ン基、トリメチレン基、メチルメチレン基、テトラメチ
レン基、ヘキサメチレン基等を挙げることができる。
【0022】(B)成分のポリオルガノシロキサンは、
組成物の硬化前の作業性および硬化後の物理的特性を維
持するために、5cPから10,000cPであること
が好ましい。具体的には、以下の例が挙げられる。
【0023】
【化2】 などを例として挙げることができる。
【0024】式中、nは5〜1,000、好ましくは1
0〜800を表す。尚、m、l、o、pおよびtについ
ては上記の粘度範囲となるような割合とする。これらの
構造は、合成の容易さから直鎖状であることが好まし
い。
【0025】本発明の組成物で用いられる(C)成分
は、組成物の3次元架橋を行う成分である。ケイ素結合
水素基が分子中に少なくとも3個以上必要であり、4個
以上であるのが好ましい。ケイ素結合水素基としては、
分子鎖末端および分子鎖の途中にあっても問題ない。ま
た、その構造は直鎖状、分岐状、環状のいずれの場合で
も問題ない。
【0026】水素基以外の置換基としては、置換非置換
の一価の炭化水素基であるか、あるいは、置換非置換の
一価の炭化水素基が2個一緒になって低級アルキレン基
を形成したものが挙げられる。
【0027】一価の炭化水素基としては、例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、オクチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シ
クロヘキシル基、シクロブチル基等のシクロアルキル
基;フェニル基、トリル基、キシリソル基、ナフチル基
等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェ
ニルプロピル基等のアラルキル基;あるいは、これらの
炭化水素基に結合している水素原子の一部あるいは、全
部が塩素、フッ素、臭素などのハロゲン原子で置換され
たハロゲン化炭化水素基;シアノ基で置換されたシアノ
アルキル基などを挙げることができる。
【0028】また、低級アルキレン基としては、エチレ
ン基、トリメチレン基、メチルメチレン基、テトラメチ
レン基、ヘキサメチレン基等を挙げることができる。
【0029】(C)成分は具体的には、以下の構造が例
示され、(B)成分で推奨されるハイドロジェンポリオ
ルガノシロキサンとケイ素原子結合水素基の含有量とそ
の結合部位の制約がある他は、構造的には(B)成分と
同様に直鎖状の形状が推奨される。
【0030】
【化3】 (C)成分の粘度は、lcPから10,000cPの粘
度であることが好ましい。式中、nは5〜1,000、
好ましくは10〜800を表す。尚、m、l、o、pお
よびtについては上記の粘度範囲となるような割合とす
る。(C)成分の添加量は、このハイドロジェンポリオ
ルガノシロキサンが、(A)成分のビニル基の1モルに
対して、(B)成分のケイ素原子結合水素原子と共に、
水素基の合計量が0.5から3.0モルを供給するに必
要な量であることが好ましい。この範囲以下では、硬化
性や物理的特性を維持することが難しく、また、これ以
上の添加量では、一液化の維持が難しくなるのと同時
に、未反応のハイドロジェンポリオルガノシロキサンが
大量に系中に残留し、経時的な揮散を起こし、ポッティ
ング部材の汚染を引き起こす可能性が高くなるためであ
る。
【0031】(D)成分は、白金系の金属触媒であり、
白金、塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−アル
コール錯体、白金−ビニルシロキサン錯体などが例とし
て挙げられる。その添加量は、(A)成分に対して白金
原子としてlppmから100ppmとなる量である。
この範囲以下である場合、硬化性が著しく低下するのと
同時に加硫阻害の影響が大きくなる可能性がある。ま
た、この範囲以上である場合、一成分化が非常に困難で
あるのと同時に、耐熱性等物理的特性が低下する可能性
がある。
【0032】本発明の(E)成分であるアミン化合物
は、本発明の組成物を非常に少量の添加量で室温での保
存安定性を著しく向上させると同時に、室温では反応抑
制剤として作用し、加熱にて速やかに反応を促進させる
成分である。
【0033】6員環構造をもつ含窒素複素環化合物は、
具体的に、2,2'- ジピリジル、2,2',2"-トリピリジル、
1,10- フェナントロリン、2,4,6-トリピジル- s- トリ
アジン、2,2'- ビキノリン、2,9-ジメチル- 1,10- フェ
ナントロリン、2,9-ジメチル-4,7- ジフェニル- 1,10-
フェナントロリンが例示される。また、ニトロソ化合物
としては、オキシム、特に、ジメチルグリオキシムおよ
びジフェニルグリオキシムが具体的に例示される。この
(E)成分の添加量は、(D)成分の白金原子1モル当
たり0.1モルから5モルとなる量である。
【0034】本発明の組成物の(F)成分であるアセチ
レンアルコールは、分子内にアセチレン結合を有する不
飽和アルコールであり、例えば、米国特許第3,44
5,420号の明細書に記載した次のようなものが挙げ
られる。
【0035】
【化4】 アセチレンアルコールは、反応抑制剤として作用する。
このアセチレンアルコールの具体例としては、3-メチル
-1- ブチン-3- オール、3-フェニル-1- ブチン-3- オー
ル、1-エチニル-1- シクロヘキサノール、3,5-ジメチル
-1- ヘキシン-3- オール、3-メチル-1- ぺンチン-3- オ
ール等が挙げられる。
【0036】本発明の(F)成分の添加量としては、組
成物の保存安定性と硬化性の点から、(D)の白金原子
1モルに対して、10から10000モルになる量であ
る。
【0037】本発明の組成物は、(A)100重量部、
(B)2〜50重量部、(C)0.01〜5重量部、
(D)0.01〜5重量部、(E)0.01〜5重量部
および(F)0.01〜5重量部を含み、(A)100
重量部、(B)3〜30重量部、(C)0.01〜0.
1重量部、(D)0.01〜0.1重量部、(E)0.
01〜0.1重量部および(F)0.01〜0.1重量
部を含むのが好ましく、(A)100重量部、(B)5
〜10重量部、(C)0.01〜0.03重量部、
(D)0.01〜0.03重量部、(E)0.01〜
0.05重量部および(F)0.01〜0.05重量部
を含むのがより好ましい。
【0038】なお、(A)、(B)、(C)、(D)、
(E)および(F)各成分は、単独であっても、2種以
上の混合物であってもかまわない。
【0039】また、本発明の組成物には、本発明の効果
を損なわない程度でフェニルオイル、ジメチルオイルな
どを希釈剤として配合してもよい。
【0040】また、流れ性や硬さの調節または改質のた
めにジメチルポリシロキサンのようなシリコーンオイル
または生ゴム等を配合してもよい。
【0041】また、さらに強度を向上させるために、煙
霧質シリカ、沈澱シリカ、シリカエアロゲル、粉末石
灰、けいそう土、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、窒化アルミニウム、
ボロンナイトライド、銀粉等を配合させてもよく、さら
に組成物に必要な特性に応じて、酸化鉄、アルミナ、カ
ーボンブラック、グラファイトなどを添加することがで
きる。
【0042】また、着色の目的のため、アントラキノン
系染料、アゾ系染料のような種々の染料や顔科を添加す
ることも可能である。
【0043】本発明の組成物のポットライフは、25℃
で少なくとも1ヶ月である。また、本発明の組成物の硬
化温度は、約50℃〜約200℃である。
【0044】本発明の組成物の用途は特に限定されるも
のではないが、例えば、半導体、電子管、抵抗器やコン
デンサのような電子部品等の保護材や接着・シール材、
カプセル化材等が挙げられる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、実施例および比較例を挙げ
て本発明を詳細に説明する。以下において部は重量部を
示す。
【0046】以下の項目について評価を行った。
【0047】1)保存安定性…25℃で1ケ月封入した
まま放置した後の粘度/初期粘度で表す。粘度は、回転
粘度計(芝浦システム製)で測定した。
【0048】2)硬化性の経時安定性…25℃で1ケ月
封入した後のT90/初期の硬化性T90(100℃)
で表す。硬化性は、レオペキシアナライザー(岩本製作
所製)で測定した。ここで、T90は、完全硬化した際
に観察されるトルク(T)の90%値に達するまでの時
間を示す。
【0049】3)針入度(mmx10)…ASTM D
−1403に従って100℃で2時間測定した。
【0050】4)剪断強さ(kgf/cm2 )…被着体
をガラスとして、100μmの厚さで塗布し、100℃
で2時間測定した。
【0051】使用した材料を表1に示す。
【0052】
【表1】 [実施例1](A)成分としてポリマー1)を100重
量部、(D)成分として白金触媒を0.02重量部、
(E)成分としてアミン系抑制剤7)を(D)成分の白
金原子と等モルとなる量、この(E)成分の添加方法と
して、予めオクタメチルシクロテトラシロキサンの0.
01重量%を調製し、0.031g添加した。
【0053】また、(F)成分としてアセチレンアルコ
ールを0.048g添加した。充分混合後、最後に
(B)成分としてポリマー5)を3.82重量部、
(C)成分としてポリマー6)を0.02重量部を加え
て組成物を調製した。
【0054】この組成物の室温での1)保存安定性、
2)硬化性の経時安定性、3)針入度、4)剪断強さを
測定した。結果を表2に示す。
【0055】[実施例2](A)成分としてポリマー
1)を100重量部、(D)成分として白金触媒を0.
02重量部、(E)成分としてアミン系抑制剤7)を
(D)成分の白金原子と等モルとなる量、この(E)成
分の添加方法として、予めオクタメチルシクロテトラシ
ロキサンの0.01重量%を調製し、0.031g添加
した。また、(F)成分としてアセチレンアルコール
を、0.048g添加した。充分混合後、最後に(B)
成分としてポリマー5)を5.78重量部、(C)成分
としてポリマー8)を0.02重量部を加えて組成物を
調製した。
【0056】組成物の評価結果を表2に併記する。
【0057】[実施例3](A)成分としてポリマー
1)を100重量部、(D)成分として白金触媒を0.
20重量部、(E)成分としてアミン系抑制剤7)を
(D)成分の白金原子と等モルとなる量、この(E)成
分の添加方法として、予めオクタメチルシクロテトラシ
ロキサンの0.01重量%を調製し、0.031g添加
した。また、(F)成分としてアセチレンアルコール
を、0.048g添加した。充分混合後、最後に(B)
成分としてポリマー5)を8.58重量部、(C)成分
としてポリマー6)を0.02重量部を加えて組成物を
調製した。
【0058】組成物の評価結果を表2に併記する。
【0059】[実施例4](A)成分としてポリマー
3)を100重量部、(D)成分として白金触媒を0.
02重量部、(E)成分としてアミン系抑制剤7)を
(D)成分の白金原子と等モルとなる量、この(E)成
分の添加方法として、予めオクタメチルシクロテトラシ
ロキサンの0.01重量%を調製し、0.031g添加
した。また、(F)成分としてアセチレンアルコール
を、0.048g添加した。充分混合後、最後に(B)
成分としてポリマー5)を4.12重量部、(C)成分
としてポリマー6)を0.21重量部を加えて組成物を
調製した。
【0060】組成物の評価結果を表2に併記する。
【0061】[比較例1](A)成分としてポリマー
1)を50重量部、ポリマー4)を50重量部、(D)
成分として白金触媒を0.02重量部、(E)成分とし
てアミン系抑制剤7)を(D)成分の白金原子と等モル
となる量、この(E)成分の添加方法として、予めオク
タメチルシクロテトラシロキサンの0.01重量%を調
製し、0.031g添加した。また、(F)成分として
アセチレンアルコールを、0.048g添加した。充分
混合後、最後に(B)成分としてポリマー5)を57重
量部、(C)成分としてポリマー6)O.01重量部を加
えて組成物を調製した。
【0062】組成物の評価結果を表2に併記する。
【0063】[比較例2](A)成分としてポリマー
1)を100重量部、(D)成分として白金触媒を0.
02重量部、(E)成分としてアミン系抑制剤8)を
(D)成分の白金原子の100倍モルとなる量を、この
成分の添加方法として、予めオクタメチルシクロテトラ
シロキサンの0.01重量%を調製し、0.46g添加
した。また、(F)成分としてアセチレンアルコール
を、0.048g添加した。充分混合後、最後に(B)
成分としてポリマー5)を57重量部、(C)成分とし
てポリマー6)を0.01重量部を加えて組成物を調製
した。
【0064】組成物の評価結果を表2に併記する。
【0065】
【表2】 表2の結果から明らかなように、実施例1〜4は、いず
れも保存安定性、硬化性の経時安定性に優れたものとな
った。硬度の目安である針入度は、特に実施例1および
実施例2が優れていた。破壊応力を示す剪断強さは、特
に実施例3が優れていた。
【0066】これに対し、比較例1は、保存安定性、硬
化性の経時安定性、剪断強さには優れるものの、針入度
が劣っており、粘度が低すぎる。また、比較例2は全て
に劣るものであった。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、特定の構造のハイドロ
ジェンポリオルガノシロキサンを所定量含有させ、さら
に、所定のアミン化合物とアセチレンアルコールを併用
した反応抑制剤系を併用することにより、保存安定性に
優れるばかりでなく、低温で硬化し、かつ高強度が得ら
れる一液形の硬化性シリコーン組成物が実現される。
【0068】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 83/05 C08L 83/05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一分子中にビニル基を0.4から2
    個含有するポリオルガノシロキサン、 (B)前記
    (A)ポリオルガノシロキサンのビニル基の1モルに対
    してケイ素原子結合水素原子が0.4から0.95モル
    の量を供給するに必要な量の一分子中にHMe 2Si
    1/2 単位を0.4から3個未満含有するハイドロジェン
    ポリオルガノシロキサン、 (C)前記(A)ポリオルガノシロキサンのビニル基の
    1モルに対して、前記(B)ハイドロジェンポリオルガ
    ノシロキサンのケイ素原子結合水素原子と共に、水素基
    の合計量が0.5モルから3.0モルを供給するに必要
    な量の一分子に少なくともケイ素原子結合水素基を3個
    以上含有するハイドロジェンポリオルガノシロキサン、 (D)添加量が前記(A)ポリオルガノシロキサンに対
    して白金原子量が1ppmから100ppmとなる量の
    白金化合物、 (E)前記(D)白金化合物の白金原子1モル当たり
    0.1モルから5モルの6員環構造をもつ含窒素複素環
    化合物またはニトロソ化合物からなる群から選ばれた少
    なくとも一つのアミン化合物、および (F)前記(D)白金化合物の白金原子1モルに対し
    て、10から10000モルになる量のアセチレンアル
    コール を含むことを特徴とする一液形硬化性シリコーン組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記(A)ポリオルガノシロキサン10
    0重量部、前記(B)ハイドロジェンポリオルガノシロ
    キサン2〜50重量部、前記(C)ハイドロジェンポリ
    オルガノシロキサン0.01〜5重量部、前記(D)白
    金化合物0.01〜5重量部、前記(E)アミン化合物
    0.01〜5重量部および前記(F)アセチレンアルコ
    ール0.01〜5重量部を含有することを特徴とする請
    求項1記載の一液形硬化性シリコーン組成物。
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