JPH11267988A - パラレルリンクロボット - Google Patents

パラレルリンクロボット

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JPH11267988A
JPH11267988A JP7289698A JP7289698A JPH11267988A JP H11267988 A JPH11267988 A JP H11267988A JP 7289698 A JP7289698 A JP 7289698A JP 7289698 A JP7289698 A JP 7289698A JP H11267988 A JPH11267988 A JP H11267988A
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栄一 八木
Tetsuya Kubota
哲也 久保田
Shigekazu Shikoda
繁一 志子田
Akikazu Sonoda
顕和 薗田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設置場所の制限が少ないパラレルリンクロボ
ットを提供する。 【解決手段】 パラレルリンクロボット20は、リンク
手段22a,22bのリンク本体25a,25bに、物
品27を装着可能な可動体23が角変位可能に連結され
て構成されている。伸縮駆動部24a,24bによって
伸縮駆動可能なリンク本体25a,25b、およびリン
ク本体25a,25bに角変位自在に連結される固定部
26a,26bを有する2つのリンク手段22a,22
bは、各固定部26a,26bが個別にそれぞれ固定さ
れて、パラレルリンクロボット20は床21に設置され
る。リンク本体25aは、第1角変位駆動手段28によ
って、固定部26aに対して角変位駆動することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、産業用ロボットと
して好適に用いることができるパラレルリンクロボット
に関する。
【0002】
【従来の技術】図11は、従来技術のパラレルリンクロ
ボット1の概略的構成を示す斜視図である。パラレルリ
ンクロボット1は、たとえば特開平7−116983号
公報に開示されており、効果器2が装着される可動部材
3の動作範囲が制限されず、かつ可動部材3の位置決め
精度を高くするために、両端が自在継手5を介して可動
部材3および固定部材4にそれぞれ連結される伸縮制御
可能なリンク手段6によって、可動部材3を固定部材4
に連結するとともに、さらに一端が自在継手7を介して
固定部材4に連結され、かつ他端が揺動角制御部材8,
9を介して可動部材3に連結される伸縮制御可能なリン
ク手段10によって、可動部材3を固定部材4に連結し
ている。さらに効果器2は、揺動角制御部材11を介し
て固定部材3に取付けられている。
【0003】このような構成によって、たとえば図12
に示すように、揺動角制御部材8の回動、および各リン
ク手段6の伸長または縮退によって、可動部材3を揺動
させるなど、可動部材3の取付られる効果器2の6自由
度の変位を可能にしている。さらに6自由度の運動を達
成した上で、上述の目的を達成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このパラレルリンクロ
ボット1は、効果器2の6自由度の変位を達成するため
に、パラレルリンクロボット1の構成が複雑化し、パラ
レルリンクロボット1を小形に構成することが困難であ
る。このため大きな設置スペースを必要とするので、た
とえば既存のラインにおいて、人手による作業を機械化
して効率化を図るためにパラレルリンクロボット1を新
たに設置しようとしても、設置可能なスペースが存在せ
ず、ラインを大きく変更することなく、新たにパラレル
リンクロボット1を設置することができない場合があ
る。さらにラインに要求されるパラレルリンクロボット
が効果器2の変位として、6自由度を必要としない場合
であっても、無駄な自由度を有するために小形化するこ
とができないので、設置することができない。また可動
部材3は、一体の固定部材4に連結されているので、固
定部材4と設置場所の形状とが一致しない場合など、設
置することができる場所が制限されてしまう。
【0005】このように従来技術のパラレルリンクロボ
ット1は、大きな設置スペースを必要とする上、固定部
材4が一体であるため、設置場所の形状によっては設置
できないなど、設置可能な場所が大きく制限されてしま
う。
【0006】したがって本発明の目的は、設置可能な場
所の制限が少ないパラレルリンクロボットを提供するこ
とがである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、伸縮駆動部によって伸縮可能なリンク本体、および
リンク本体の一端部が予め定める軸線まわりに角変位自
在に連結される固定部を有する2つのリンク手段と、各
リンク手段のリンク本体の他端部に前記予め定める軸線
に平行な軸線まわりに角変位自在にそれぞれ連結され、
物品を装着可能な可動体と、各リンク手段のうち少なく
ともいずれか一方のリンク手段のリンク本体を、固定部
および可動部の少なくともいずれか一方に対して、前記
予め定める軸線および/または前記予め定める軸線に平
行な軸線まわりに角変位駆動する第1角変位駆動手段と
を含むことを特徴とするパラレルリンクロボットであ
る。
【0008】本発明に従えば、効果器が装着可能な可動
体は、リンク手段のリンク本体に角変位可能に連結さ
れ、この可動体が連結されるリンク本体は、固定部に角
変位可能に連結されている。リンク本体が固定部に対し
て角変位可能な予め定める軸線と、可動部がリンク本体
に対して角変位可能な軸線とは、平行である。これによ
って、各リンク手段を、固定部で所定の固定位置に固定
することによって、4節回転連鎖リンク機構が構成さ
れ、このうちの少なくとも1つの回転連鎖のおける角変
位を第1角変位駆動手段によって、制御することができ
る。また各リンク本体は、伸縮駆動部によって伸縮制御
可能である。
【0009】これによって、各リンク手段の固定部を、
固定位置にそれぞれ固定した状態で、可動体は、各リン
ク手段の伸縮制御部および第1角変位駆動手段によっ
て、前記軸線に垂直な一仮想面に沿った平行移動、すな
わちこの一仮想平面に設定可能な相互に垂直なX軸およ
びY軸にそれぞれ沿った平行移動と、前記予め定める軸
線と平行な軸線まわりの角変位との、3自由度の変位を
達成することができる。このように可動体、ひいては物
品の変位の自由度を限定し、構成を小形化することがで
き、設置スペースを小さくすることができる。したがっ
て、設置場所の制限を少なくすることができる。
【0010】また各リンク手段の固定部は、一体の部材
に連結されるなど、相互に拘束されておらず、それぞれ
個別に設置場所に固定することができる。したがって、
設置すべきたとえば工場の床である設置場所の形状が、
段差を有する場合など、平坦でない場合であっても、各
固定部を各段にそれぞれ個別に固定することが可能であ
り、これによっても設置場所の制限を少なくすることが
できる。
【0011】このようなパラレルリンクロボットは、他
の手段を付加して、可動体に装着可能な物品の変位の自
由度を向上することは可能である。
【0012】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
発明の構成において、第1角変位駆動手段は、各リンク
手段のうちいずれか一方のリンク手段のリンク本体を、
固定部に対して前記予め定める軸線まわりに角変位駆動
することを特徴とする。
【0013】本発明に従えば、第1角変位駆動手段は、
リンク本体を固定部に対して角変位駆動する。これによ
って第1角変位駆動手段は、リンク手段の固定部付近に
設けることが可能であり、このリンク本体を角変位する
にあたって、第1角変位駆動手段を変位させることな
く、または大きく変位させる必要がない。したがって可
動部材を変位させるにあたって、大きな動力を必要とせ
ず、円滑に変位させることができ、さらにパラレルリン
クロボット全体の安定性を良好にすることができる。
【0014】請求項3記載の本発明は、請求項1または
2記載の発明の構成において、予め定める軸線に沿って
走行可能な走行体に搭載されることを特徴とする。
【0015】本発明に従えば、パラレルリンクロボット
は、走行体に搭載され、前記予め定める軸線に沿って走
行することができる。これによって可動体、ひいては物
品の変位の自由度を1自由度向上することができ、利便
性が向上される。請求項1または2記載の構成のように
3自由度の構成に付加することによって、4自由度を達
成することができる。
【0016】請求項4記載の本発明は、請求項1〜3の
いずれかに記載の発明の構成において、可動体には、各
リンク本体に対して角変位可能な前記軸線を含む平面に
対して垂直な軸線まわりに、物品を角変位駆動する第2
角変位駆動手段が装着可能であることを特徴とする。
【0017】本発明に従えば、可動体に装着される効果
器を、第2角変位駆動手段によって、各リンク手段に対
して角変位可能な前記軸線を含む平面に対して垂直な軸
線まわりに、角変位駆動することができる。これによっ
て物品の変位の自由度に、1自由度を追加して、物品の
変位の自由度を向上することができる。請求項1または
2記載の構成としたときには、物品の4自由度の変位を
達成し、請求項3記載の構成としたときには、物品の5
自由度の変位を達成することができ、利便性が向上され
る。
【0018】請求項5記載の本発明は、請求項1〜4の
いずれかに記載の発明の構成において、可動体には、各
リンク本体に対して角変位可能な前記軸線を含む平面に
対して平行であり、かつ前記予め定める軸線に対して交
差する方向に延びる軸線まわりに、物品を角変位駆動す
るための第3角変位駆動手段が装着可能であることを特
徴とする。
【0019】本発明に従えば、可動体の装着される物品
を、第3角変位駆動手段によって、各リンク手段に対し
て角変位可能な前記軸線を含む平面に対して平行であ
り、かつ前記予め定める軸線に対して交差する方向に延
びる軸線まわりに、角変位駆動することができる。これ
によって物品の変位の自由度に、1自由度を追加して、
物品の変位の自由度を向上することができる。請求項1
または2記載の構成としたときには、物品の4自由度の
変位を達成し、請求項3記載の構成としたときには、物
品の5自由度の変位を達成し、請求項4記載の構成とし
たときには、物品の6自由度の変位を達成することがで
き、利便性が向上される。
【0020】請求項6記載の本発明は、請求項1〜5の
いずれかに記載の発明の構成において、前記2つのリン
ク手段のリンク本体は、同一の構成を有することを特徴
とする。
【0021】本発明に従えば、2つのリンク本体は、同
一の構成を有するので、各リンク手段を製造するための
装置は1種類でよく、製造が容易である。したがって大
量生産にも適している。さらに各リンク本体をユニット
化しておくことによって、さらに製造性が向上される。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
パラレルリンクロボット20の概略的構成を示す正面図
である。パラレルリンクロボット20は、設置場所であ
るたとえば工場の床21にそれぞれ固定される2つのリ
ンク手段22a,22bと、各リンク手段22a,22
bに連結される可動体23とを含む。各リンク手段22
a,22bは、伸縮駆動部24a,24bによって伸縮
可能なリンク本体25a,25b、およびリンク本体2
5a,25bの一端部が予め定める軸線L1a,L1b
まわりに角変位自在に連結される固定部26a,26b
を有する。可動体23は、物品27を装着可能であり、
各リンク手段22a,22bの各リンク本体25a,2
5bの他端部に各軸線L1a,L1bに平行な各軸線L
2a,L2bまわりに角変位自在にそれぞれ連結され
る。さらにパラレルリンクロボット20は、図1および
図2において左側に配置されるリンク手段22aのリン
ク本体25aを、固定部26aに対して、軸線L1aま
わりに角変位駆動する第1角変位駆動手段28を含む。
可動体23に装着される物品27は、スポット溶接など
の溶接を行うための溶接手段、塗料または処理液などの
塗布を行うための塗布手段、切削または研削などを行う
ための工具、物体を把持するための把持手段、およびワ
ーク、すなわち被加工物などであり、適宜選択されて装
着することが可能である。
【0023】図2はパラレルリンクロボット20の具体
的構成を示す正面図であり、図3は図2の切断面線II
I−IIIから見た断面図である。理解を容易にするた
めに、図2には、第1角変位手段28を省略して示し、
図3には、リンク本体25aと、固定部26aおよび可
動体23との連結部分、ならびに伸縮駆動部24aの動
力伝達部の内部構造をも併せて示す。図1をも併せて参
照して、リンク手段22aのリンク本体25aは、略矩
形状の基枠30aと、この基枠30に対して変位可能に
設けられる可動枠31aとを有する。基枠30aと可動
枠31aとは、同一の平面に位置するように、かつ可動
枠31aが部分的に基枠30aに嵌まり込むように配置
され、可動枠31aの相互に平行に設けられる一対の竪
枠部35aが基枠の一横枠部36aによって案内される
状態で、可動枠31aは、基枠30aに対して、変位可
能に設けられている。
【0024】基枠30aは、一横枠部36aとは反対の
他横枠部34aに一対の連結部32aが形成されてお
り、この連結部32aに固定される角変位軸33aを介
して一対の固定部26aに、軸線L1aまわりに角変位
自在に連結されている。可動枠31aの各竪枠35a
は、たとえば円柱状であり、基枠31aの横枠部36a
を挿通し、この横枠部36aによって、軸線L1aに対
して垂直に位置する竪枠部35aの軸線L3aに沿って
スライド変位自在に支持されている。このような構成に
よって、リンク本体25aは、固定部26aに対して軸
線L1aまわりに角変位可能であるとともに、基枠30
aに対する可動枠31aのスライド変位によって、伸縮
可能である。
【0025】第1角変位駆動手段28は、たとえばサー
ボモータによって実現され、床21に固定されている。
この第1角変位手段28の出力軸37は、一方の連結部
32aに固定される角変位軸33aと一体に形成されて
おり、出力軸37の回動に伴って角変位軸33aが回動
し、この角変位軸33aの回動によって、リンク本体2
5aを固定部26aに対して角変位駆動することができ
る。さらに第1角変位駆動手段28を制御することによ
って、リンク本体25aの固定部26aに対する角変位
を制御することができる。
【0026】またリンク本体25aの基枠30aには、
外ねじが形成されたねじ部材40aが、その軸線L4a
を可動枠31aの各竪枠部35aの軸線L3aと平行に
位置させた状態で、軸線L4aまわりに回動自在に支持
されている。このねじ部材40aは、可動枠31aの基
枠30aに嵌まり込んでいる横枠部41aに、この横枠
部41aを挿通する状態で、間に複数のボールを介在さ
せたいわゆるボールねじ構造をとって、螺着されてい
る。さらにねじ部材40aは、基枠30aの各連結部3
2aが形成される横枠部34aを挿通して、一端部が基
枠30aから突出し、この一端部にプーリ部材42aが
固定されている。
【0027】さらに基枠30aには、外側方の下部サー
ボモータなどによって実現される駆動源43aが固定さ
れており、その駆動源43aの図示しないプーリ部材が
固定された出力軸からベルト44aを介してプーリ部材
43aに動力が伝達される。すなわち、駆動源43aの
動力が2つのプーリ部材43aおよびベルト44aを有
する伝達手段によって、ねじ部材40aに伝達される。
これによってねじ部材40aが軸線L4aまわりに回動
され、この回動が可動枠31aに直線変位に変換されて
与えられ、可動枠31aが基枠30aに対して変位され
る。このようにして、ねじ部材40a、プーリ部材42
aを有する伝達手段、および駆動源43aを含んで構成
される伸縮駆動部24aによって、リンク本体25a
は、可動枠31aを基枠30aに対して変位駆動して、
伸縮駆動することができる。さらに伸縮駆動部24a、
詳しくは駆動源43aを制御することによって、リンク
本体25aの伸縮を制御することができる。
【0028】また可動枠31aの基枠30aから吐出す
る横枠部46aは、その両端部が各竪枠部35aよりも
外方側にそれぞれ突出しており、その両端部に軸線L2
aまわりに角変位自在に連結部48aが設けられてい
る。これら各連結部48aに、たとえばボルトおよびナ
ットを用いて、可動体23が固定され、これによって、
可動体23が、リンク本体25aの他端部に軸線L2a
まわりに角変位自在に連結される。このようなリンク手
段25aは、各固定部26aを、たとえばアンカーボル
トによって床21に固定することによって、床21に連
結される。
【0029】リンク手段25bは、第1角変位駆動手段
28に関連する構成を除いて、リンク手段25aと同様
の構成を有するので、図面に現れる対応する構成部分
に、添字aに代えて添字bを添えた同一番号の参照符を
付し、重複をさけて説明を省略する。
【0030】可動体23は、相互に平行に配置される一
対の竪壁部50a,50bと、各竪壁部50a,50b
の一端部を連結する天板部51とを有し、大略的に断面
略U字状の溝形形状に形成されている。この可動体23
は、天板部51を、各リンク手段22a,22bの固定
部26aが位置する側とは反対側、すなわちパラレルリ
ンク装置20を設置する床21側とは反対側に配置した
状態で、各竪壁部50a,50bが、各リンク手段22
a,22bの各連結部48a,48bにそれぞれ固定さ
れ、これによって各リンク手段22a,22bのリンク
本体25a,25bの他端部に、各軸線L2a,L2b
まわりに角変位可能に連結される。物品27は、天板部
51にたとえばボルトおよびナットによって装着するこ
とができる。この可動体23は、各連結部48a,48
bの上下方向の寸法内に、換言すれば各連結部48a,
48bによって囲まれる領域内に位置している。
【0031】このように本発明に従うパラレルリンクロ
ボット20は、各リンク手段22a,22bを、固定部
26a,26bで床21に固定することによって、床2
1を1つのリンクとして、4節回転連鎖リンク機構が構
成され、このうちの少なくとも1つの回転連鎖のおける
角変位、すなわちリンク本体25aと固定部26aとの
角変位を第1角変位駆動手段28によって、制御するこ
とができる。また各リンク本体25a,25bは、伸縮
駆動部24a,24bによって伸縮制御可能である。
【0032】これによって各リンク手段22a,22b
の固定部26a,26bを床21にそれぞれ固定し、パ
ラレルリンクロボット20を床21に設置した状態で、
可動体23は、各伸縮駆動部24a,24bおよび第1
角変位駆動手段28によって、各軸線L1a,L1b,
L2a,L2bに垂直、すなわち図2の紙面に平行な一
仮想面に沿った平行移動、詳しくは、一仮想平面に設定
可能な相互に垂直なX軸およびY軸、たとえば図2にお
いて床面に垂直な上下方向および床面に平行な左右方向
となるX軸およびY軸にそれぞれ沿った平行移動と、各
軸線L1a,L1b,L2a,L2bと平行な軸線まわ
りの角変位との、3自由度の変位を達成し、可動部23
に物品27を装着したときに、図1に示すような物品2
7が変位して作業可能な作業領域S1を得ることができ
る。このように物品27を装着可能な可動体23の変位
の自由度を限定して、パラレルリンクロボット20の構
成を簡略化して小形化することができ、設置スペースS
2を小さくすることができる。したがってパラレルリン
クロボット20の設置場所の制限を少なくすることがで
きる。
【0033】また各リンク手段22a,22bの固定部
26a2,26bは、一体の部材に連結されるなど、相
互に拘束されておらず、それぞれ個別に設置場所である
床21に固定することができる。したがって図4に示す
ように、設置すべきたとえば工場の床21の形状が、段
差21aを有する場合など、平坦でない場合であって
も、各固定部を各段21b,21cにそれぞれ個別に固
定することが可能であり、これによってもさらに設置場
所の制限を少なくすることができる。
【0034】さらに本形態では、第1角変位駆動手段2
8は、リンク本体25aを1つの固定部26aに対して
角変位駆動する。これによって第1角変位駆動手段28
は、リンク手段22aの固定部26a付近である固定部
26bが固定される床21に固定されており、リンク本
体25aを角変位するにあたって、第1角変位駆動手段
28を変位させる必要がない。したがって可動体23を
変位させるにあたって、大きな動力を必要とせず、円滑
に変位させることができ、さらにパラレルリンクロボッ
ト20全体の安定性を良好にすることができる。
【0035】加えて、各リンク本体25a,25bを伸
縮駆動制御する伸縮駆動部24a,24bの駆動源43
a,43bは、リンク本体25a,25bの固定部26
aに連結される基枠30aの固定部26a寄りの部分、
すなわちリンク本体25a,25bの下部の外側方に固
定されており、可動体23を変位させたときに、駆動部
24aが大きく変位することがない。したがって可動体
23を変位させるにあたって、大きな動力を必要とせ
ず、円滑に変位させることができ、さらにパラレルリン
クロボット20全体の安定性を良好にすることができ
る。
【0036】さらに可動体23は、前述のように各連結
部48a,48bによって囲まれる領域に設けられ、か
つ駆動源43a,43bがリンク本体25a,25bの
外側方に設けられている。このように、各リンク本体2
5a,25bによって挟まれる空間には、可動体29、
各駆動源43a,43bが突出していない。したがって
各リンク本体25a,25b間に、各リンク本体25
a,25bの角変位に際して干渉するものを無くし、広
い空間を得て、各リンク本体25a,25bの角変位可
能範囲を大きくすることができる。
【0037】パラレルリンクロボット20では、2つの
リンク手段22a,22bのリンク本体25a,25b
は、同一の構成を有している。これによって各リンク本
体を製造するための装置は1種類でよく、製造が容易で
ある。さらに図5に仮想線49で囲って示す構成、すな
わちリンク本体25a,25bをユニット化しておくこ
とによって、向きを逆にして連結すればよく、パラレル
リンクロボット20の組立作業が容易になり、製造作業
の作業性が向上される。さらに加えて、各固定部26
a,26bを含んだ各リンク手段22a,22bは、類
似の構成、すなわち一方のリンク手段22aのリンク本
体25aと固定部26aとを連結する角変位軸33aの
1つが、第1角変位手段28の出力軸37と一体に形成
されている差異を除けば同一の構成を有しており、これ
によって各リンク手段22a,22bの製造も容易であ
る。
【0038】図6は、本発明の実施の他の形態のパラレ
ルリンクロボット20Aの概略的構成を示す斜視図であ
る。このパラレルリンクロボット20Aは、図1〜図5
を参照して説明した上述のパラレルリンクロボット20
と類似しており、異なる構成についてだけ説明し、同様
または類似の構成を有する部分には、対応する同一の参
照符を付し、その部分の説明を省略する。パラレルリン
クロボット20Aは、走行体55に各リンク手段22
a,22bの固定部26a,26bがそれぞれ固定さ
れ、走行体55に搭載されている。走行体55は、各軸
線L1a,L1b,L2a,L2bと平行の延びる案内
レール56に案内されて、各軸線L1a,L1b,L2
a,L2bに沿って走行可能である。
【0039】このようにパラレルリンクロボット20A
を走行体55に搭載することによって、前述の3自由度
に1自由度を追加して、物品の4自由度の変位を達成す
ることができ、利便性が向上される。しかもパラレルリ
ンクロボット20Aは、構成を小形にすることができる
ので、搭載する走行体55も小形にすることができる。
このように構成すれば、たとえば物品27としてスポッ
ト溶接手段を可動体に装着し、案内レール56に沿っ
て、すなわち各軸線L1a,L1b,L2a,L2bに
沿って位置する被溶接物57を、走行体55を走行させ
ながら迅速かつ容易に溶接することができる。さらに具
体的に述べると、四輪自動車のボディの側部の下部部分
などを、迅速かつ容易に溶接することができる。
【0040】図7は、本発明の実施のさらに他の形態の
パラレルリンクロボット20Bの概略的構成を示す正面
図である。このパラレルリンクロボット20Bは、図1
〜図5を参照して説明した上述のパラレルリンクロボッ
ト20と類似しており、異なる構成についてだけ説明
し、同様または類似の構成を有する部分には、対応する
同一の参照符を付し、その部分の説明を省略する。パラ
レルリンクロボット20Bは、可動体23が各リンク本
体25a,25bに対して角変位可能な各軸線L2a,
L2bを含む平面に対して垂直な軸線L5まわりに、物
品27を角変位駆動する第2角変位駆動手段59を装着
可能である。
【0041】このようにパラレルリンクロボット20B
は、可動体23に第2角変位駆動手段59を装着するこ
とによって、図1〜図5を参照して前述した3自由度に
1自由度を追加して、物品の4自由度の変位を達成する
ことができ、利便性が向上される。
【0042】図8は、本発明の実施のさらに他の形態の
パラレルリンクロボット20Cの概略的構成を示す斜視
図である。このパラレルリンクロボット20Cは、図1
〜図5を参照して説明した上述のパラレルリンクロボッ
ト20と類似しており、異なる構成についてだけ説明
し、同様または類似の構成を有する部分には、対応する
同一の参照符を付し、その部分の説明を省略する。パラ
レルリンクロボット20Bは、可動体23が各リンク本
体25a,25bに対して角変位可能な各軸線L2a,
L2bを含む平面に対して平行であり、かつ各軸線L1
a,L1b,L2a,L2bに対して交差する方向、図
8においては紙面に垂直な方向に延びる軸線L6まわり
に、物品27を角変位駆動する第3角変位駆動手段60
を装着可能である。
【0043】このように物品27を、第3角変位駆動手
段60によって、軸線L6まわりに、角変位駆動するこ
とができ、物品27の変位の自由度に、1自由度を追加
して、利便性が向上することができる。
【0044】このパラレルリンクロボット20Cは、図
6を参照して述べた走行体55に搭載されるとともに、
図7を参照して述べた第2角変位駆動手段59をも可動
体23に装着することができる。第3角変位駆動手段6
0は、可動体23に第2角変位駆動手段59を介して可
動体23に装着されている。これによって物品27は、
6自由度で変位することができ、高い利便性を有する。
また第2角変位駆動手段59によって、第3角変位駆動
手段60をも角変位駆動し、第3角変位駆動手段による
物品27の角変位軸線L6を軸線L5まわりに角変位し
て変更することができ、利便性を有する。
【0045】図9は、図8に示すパラレルリンクロボッ
ト20Cの具体的構成を示す正面図である。図9には、
図解を容易にするために第1角変位駆動手段28を省略
して示す。各リンク手段22a,22bの各固定部26
a,26bが固定され、パラレルリンクロボット20C
が搭載される走行体55は、矩形状の基台65上に、載
置プレート66が固定されており、パラレルリンクロボ
ット20Cの各固定部26a,26bおよび第1角変位
駆動手段28は、載置プレート66に、たとえばボルト
およびナットによって固定される。基台65には、両側
部において、各軸線L1a,L1b,L2a,L2bに
平行に延び、たとえば工場の床21によって支持される
円柱状の案内レール67a,67bが、それぞれ摺動可
能に挿通され、これによって走行体55は、各案内レー
ル67a,67bに案内されて、各軸線L1a,L1
b,L2a,L2bに沿って走行することができる。
【0046】また基台65には、外ねじが形成されたね
じ部材68が、挿通する状態で、間に複数のボールを介
在させたいわゆるボールねじ構造をとって、螺着されて
いる。このねじ部材68は、その軸線L7が各軸線L1
a,L1b,L2a,L2bと平行となるように配置さ
れている。さらにねじ部材68には、たとえばサーボモ
ータによって実現される図示しない走行駆動手段から回
転力が与えられ、その軸線L7まわりに回動される。こ
の回動が基台65に直線変位に変換されて与えられ、走
行体55が各軸線L1a,L1b,L2a,L2bに沿
って走行される。さらに走行駆動手段を制御することに
よって、走行体55の走行を制御することができる。
【0047】可動体23に装着される第2角変位駆動手
段59は、たとえばサーボモータによって実現され、可
動体23の天板部51に、たとえばボルトおよびナット
によって固定される。この第2角変位駆動手段59は、
図示しない出力軸が軸線L5に沿って配置され、この出
力軸に連結されて軸線L5に沿って延びる支持部材69
を、軸線L5まわりに回動することができる。
【0048】第3角変位駆動手段60は、第2角変位駆
動手段59によって回動される支持部材69に固定さ
れ、これによって第2角変位駆動手段59を介して、可
動体23に装着される。第3角変位駆動手段60は、た
とえばサーボモータによって実現され、支持部材69
に、たとえばボルトおよびナットによって固定される。
この第3角変位駆動手段60は、図示しない出力軸が軸
線L6に沿って配置され、この出力軸に物品としての溶
接手段27(物品の1つであるので同一の参照符を付
す)の基軸71が固定され、溶接手段70を軸線L6ま
わりに回動することができる。第3角変位駆動手段60
によって角変位可能な軸線L6は、第2角変位駆動手段
59によって、軸線L5まわりに角変位する。
【0049】溶接手段27は、スポット溶接用の溶接手
段であり、基軸71によって、その軸線L8沿って変位
可能に案内される一対の支持部72a,72bを有し、
各支持部72a,72bに、トーチ73a,73bがそ
れぞれ設けられている。また溶接手段27は、さらに、
支持プレート74によって、軸線方向の変位が阻止され
た状態で、軸線L9まわりに回動自在に支持されるねじ
部材75と、支持プレート74に固定され、ねじ部材7
5を軸線L9まわりに回動するトーチ位置制御用駆動手
段76とを有している。
【0050】ねじ部材75は、軸線方向中途部分80で
支持プレート74に支持され、この部分80の軸線方向
両側に、相互に逆向きのねじが形成されている。すなわ
ちたとえば、一方には右ねじが形成され、他方には左ね
じが形成されている。このようなねじ部材75は、支持
される部分80に関して、軸線方向の一方側の部分が一
方の支持部72aに螺着され、軸線方向の他方側の部分
が他方の支持部72bに螺着されるとともに、トーチ位
置制御用駆動手段76の出力軸81に連結されている。
このねじ部材75を、トーチ位置制御用駆動手段76に
よって、回動することによって、この回動が各支持部7
2a,72bの軸線L9に沿った変位に変換される。各
支持部72a,72bは、支持プレート74に案内さ
れ、ねじ部材75の回動によって、相互に近接および離
反変位駆動される。このような構成によって、各トーチ
73a,73bは、所定の溶接位置82を中心に、相互
に近接および離反変位駆動制御し、被溶接物57の形状
などによって各トーチ73a,73b間の距離を変更す
ることができる。またパラレルリンクロボット20Cに
溶接手段27を装着することによって、各トーチ73
a,73bの被溶接物57に対する位置および向きを変
更して、好適な溶接を行うことができる。
【0051】たとえばこのような溶接手段27を可動体
23に装着することによって、この溶接手段27を6自
由度、すなわち図1〜図5を参照して述べた各リンク手
段22a,22bおよび第1角変位駆動手段28によっ
て得られる3自由度の変位に、走行体55、第2角変位
駆動手段59および第3角変位駆動手段60によって、
それぞれ得られる各1自由度を加えた6自由度で、溶接
手段27を変位させることができ、さらに利便性が向上
される。具体的に述べると、図6を参照して説明した四
輪自動車の側部の下部部分の溶接などに用いるにあたっ
て、その被溶接部分57が湾曲したり、または捩れてい
る場合であっても、容易に各トーチ73a,73bの向
きを変更して、好適な溶接を行うことができる。
【0052】このようにパラレルリンクロボット20
は、走行体55、第2角変位駆動手段59、および第3
角変位駆動手段60を付加して、可動体23に装着可能
な物品27の変位の自由度を向上することが可能であ
る。パラレルリンクロボット20には、走行体55、第
2角変位駆動手段59、および第3角変位駆動手段60
のうち、1または複数の手段を選択的に付加することが
できる。
【0053】パラレルリンクロボット20,20A,2
0B,20Cは、上述のような溶接に用いるだけでな
く、たとえば図10に示すようにして用いることが可能
である。すなわち図10(1)に示すように、物品とし
て、工作機械90によって加工される大形のワーク91
を可動体23に載置して装着し、そのワーク91の位置
決めをするためのポジショナーとして用いてもよい。ま
た図10(2)に示すように、たとえば展示物などの物
品92をを可動体23に載置して装着し、その物品92
を変位させるためのモーションベースとして用いてもよ
い。さらに図10(3)に示すように、建設土木機械9
3のアーム93aにパラレルリンクロボット20を装着
し、可動体23に、物品として、建材および土木材料な
ど大重量物94を把持する手段95を装着し、大重量物
94を精密に位置決めするためのハンドリング装置とし
て用いてもよい。さらに図10(4)に示すように、加
工時に大きな反力が発生する加工を行うための機械96
のアーム96aに装着し、可動体23に、物品としてツ
ール97を装着して、そのツール97の位置決めをする
ための装置として用いてもよい。さらに図10(5)に
示すように、複数の関節を有する多節体98の関節部に
設け、関節を駆動するための装置してもちいてもよい。
さらに図10(6)に示すように、物品として、レーザ
加工機械99によって加工されるワーク100を可動体
23に載置し、そのワーク100の位置決めをするため
のポジショナーとして用いてもよい。図10には、パラ
レルリンクロボット20を示したけれども、上述の各手
段55,59,60を付加した構成のパラレルリンクロ
ボット20A,20B,20Cなども、同様に用いるこ
とができる。
【0054】上述の形態は、本発明の一例に過ぎず、本
発明の範囲内において、構成を変更できることは、勿論
である。たとえば第1駆動手段28は、複数設けるよう
にしてもよく、またリンク本体に対して可動体を角変位
駆動するようにしてもよい。またこの第1角変位駆動手
段28は、図1に仮想線で示すように、上述のようなサ
ーボモータに代えて、各伸縮駆動部24a,24bと同
様の構成を有する伸縮駆動手段105を、リンク本体2
5aと床21とにわたって設ける構成であってもよい。
また各伸縮駆動部24a,24bならびに伸縮駆動手段
105は、たとえば油圧シリンダによって実現されても
よい。
【0055】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、効果器
が装着可能な可動体は、リンク手段のリンク本体に角変
位可能に連結され、この可動体が連結されるリンク本体
は、固定部に角変位可能に連結されている。リンク本体
が固定部に対して角変位可能な予め定める軸線と、可動
部がリンク本体に対して角変位可能な軸線とは、平行で
ある。これによって、各リンク手段を、固定部で所定の
固定位置に固定することによって、4節回転連鎖リンク
機構が構成され、このうちの少なくとも1つの回転連鎖
のおける角変位を第1角変位駆動手段によって、制御す
ることができる。また各リンク本体は、伸縮駆動部によ
って伸縮制御可能である。
【0056】これによって、各リンク手段の固定部を、
固定位置にそれぞれ固定した状態で、可動体は、各リン
ク手段の伸縮制御部および第1角変位駆動手段によっ
て、前記軸線に垂直な一仮想面に沿った平行移動、すな
わちこの一仮想平面に設定可能な相互に垂直なX軸およ
びY軸にそれぞれ沿った平行移動と、前記予め定める軸
線と平行な軸線まわりの角変位との、3自由度の変位を
達成することができる。このように可動体、ひいては物
品の変位の自由度を限定し、構成を小形化することがで
き、設置スペースを小さくすることができる。したがっ
て、設置場所の制限を少なくすることができる。
【0057】また各リンク手段の固定部は、一体の部材
に連結されるなど、相互に拘束されておらず、それぞれ
個別に設置場所に固定することができる。したがって、
設置すべきたとえば工場の床である設置場所の形状が、
段差を有する場合など、平坦でない場合であっても、各
固定部を各段にそれぞれ個別に固定することが可能であ
り、これによっても設置場所の制限を少なくすることが
できる。
【0058】このようなパラレルリンクロボットは、他
の手段を付加して、可動体に装着可能な物品の変位の自
由度を向上することは可能である。
【0059】請求項2記載の本発明によれば、第1角変
位駆動手段は、リンク本体を固定部に対して角変位駆動
する。これによって第1角変位駆動手段は、リンク手段
の固定部付近に設けることが可能であり、このリンク本
体を角変位するにあたって、第1角変位駆動手段を変位
させることなく、または大きく変位させる必要がない。
したがって可動部材を変位させるにあたって、大きな動
力を必要とせず、円滑に変位させることができ、さらに
パラレルリンクロボット全体の安定性を良好にすること
ができる。
【0060】請求項3記載の本発明によれば、パラレル
リンクロボットは、走行体に搭載され、前記予め定める
軸線に沿って走行することができる。これによって可動
体、ひいては物品の変位の自由度を1自由度向上するこ
とができ、利便性が向上される。請求項1または2記載
の構成のように3自由度の構成に付加することによっ
て、4自由度を達成することができる。
【0061】請求項4記載の本発明によれば、可動体に
装着される効果器を、第2角変位駆動手段によって、各
リンク手段に対して角変位可能な前記軸線を含む平面に
対して垂直な軸線まわりに、角変位駆動することができ
る。これによって物品の変位の自由度に、1自由度を追
加して、物品の変位の自由度を向上することができる。
請求項1または2記載の構成としたときには、物品の4
自由度の変位を達成し、請求項3記載の構成としたとき
には、物品の5自由度の変位を達成することができ、利
便性が向上される。
【0062】請求項5記載の本発明によれば、可動体の
装着される物品を、第3角変位駆動手段によって、各リ
ンク手段に対して角変位可能な前記軸線を含む平面に対
して平行であり、かつ前記予め定める軸線に対して交差
する方向に延びる軸線まわりに、角変位駆動することが
できる。これによって物品の変位の自由度に、1自由度
を追加して、物品の変位の自由度を向上することができ
る。請求項1または2記載の構成としたときには、物品
の4自由度の変位を達成し、請求項3記載の構成とした
ときには、物品の5自由度の変位を達成し、請求項4記
載の構成としたときには、物品の6自由度の変位を達成
することができ、利便性が向上される。
【0063】請求項6記載の本発明によれば、2つのリ
ンク本体は、同一の構成を有するので、各リンク手段を
製造するための装置は1種類でよく、製造が容易であ
る。したがって大量生産にも適している。さらに各リン
ク本体をユニット化しておくことによって、さらに製造
性が向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のパラレルリンクロボッ
ト20の概略的構成を示す正面図である。
【図2】パラレルリンクロボット20の具体的構成を示
す正面図である。
【図3】図2の切断面線III−IIIから見た断面図
である。
【図4】パラレルリンクロボット20の他の設置状態を
概略的に示す正面図である。
【図5】パラレルリンクロボット20の製造効率を向上
する手法を説明するための図である。
【図6】本発明の実施の他の形態のパラレルリンクロボ
ット20Aの概略的構成を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施のさらに他の形態のパラレルリン
クロボット20Bの概略的構成を示す正面図である。
【図8】本発明の実施のさらに他の形態のパラレルリン
クロボット20Cの概略的構成を示す斜視図である。
【図9】パラレルリンクロボット20Cの具体的構成を
示す正面図である。
【図10】パラレルリンクロボット20の適用例を示す
斜視図であり、(1)は大形ワーク91のポジションナ
ーとして用いる例を示し、(2)は物品92のモーショ
ンベースとして用いる例を示し、(3)は大重量物94
の精密ハンドリング装置として用いる例を示し、(4)
は大反力加工ツール97のの位置決め装置として用いる
例を示し、(5)は多節体98の関節駆動装置として用
いる例を示し、(6)はレーザ加工のポジションナーと
して用いる例を示している。
【図11】従来技術のパラレルリンクロボット1の概略
的構成を示す斜視図である。
【図12】パラレルリンクロボット1の動作を説明する
ための図である。
【符号の説明】
20,20A〜20C パラレルリンクロボット 20a,20b リンク手段 23 可動体 24a,24b 伸縮駆動部 25a,25b リンク本体 26a,26b 固定部 27,91,92,95,97,100 物品 28 第1角変位駆動手段 55 走行体 59 第2角変位駆動手段 60 第3角変位駆動手段
【手続補正書】
【提出日】平成11年3月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、基枠、および基枠内に部分的に嵌まり込んで基枠に
対して伸縮変位可能に設けられる可動枠を有する2つの
リンク本体と、各リンク本体の各基枠に、可動枠が嵌ま
り込む側とは反対側の端部で、相互に平行な予め定める
第1軸線まわりに角変位自在にそれぞれ個別に連結さ
れ、予め定める固定位置に固定される2つの固定部と、
各リンク本体の可動枠を、基枠に対して個別に伸縮駆動
する伸縮駆動部と、各リンク本体の各可動枠に、基枠に
嵌まり込む側とは反対側の端部で、前記第1軸線と平行
な第2軸線まわりに角変位自在にそれぞれ連結され、物
品を装着可能な可動体と、各リンク本体のうち少なくと
もいずれか一方のリンク本体を、固定部および可動体の
少なくともいずれか一方に対して、第1および/または
第2軸線まわりに角変位駆動する角変位駆動手段とを含
むことを特徴とするパラレルリンクロボットである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】本発明に従えば、物品が装着可能な可動体
は、リンク本体に角変位可能に連結され、この可動体が
連結されるリンク本体は、固定部に角変位可能に連結さ
れている。リンク本体が固定部に対して角変位可能な第
1軸線は、相互に平行であり、かつ第2軸線に対しても
平行である。これによって、各リンク手段を、固定部で
所定の固定位置に固定することによって、4節回転連鎖
リンク機構が構成され、このうちの少なくとも1つの回
転連鎖のおける角変位を第1角変位駆動手段によって、
制御することができる。また単なる4節回転連鎖リンク
機構ではなく、各リンク本体は、伸縮駆動部によって伸
縮制御可能である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】これによって、各リンク手段の固定部を、
固定位置にそれぞれ固定した状態で、可動体は、各リン
ク手段の伸縮制御部および角変位駆動手段によって、各
リンク本体の自立を可能にし、前記第1および第2軸線
に垂直な一仮想面に沿った平行移動、すなわちこの一仮
想平面に設定可能な相互に垂直なX軸およびY軸にそれ
ぞれ沿った平行移動と、前記予め定める軸線と平行な軸
線まわりの角変位との、平面3自由度の変位を達成する
ことができる。このように可動体、ひいては物品の変位
の自由度を限定し、2つの伸縮するリンク本体を用いて
4節回転連鎖リンク機構を構成して実現し、小形化する
ことができ、設置スペースを小さくすることができる。
したがって、設置場所の制限を少なくすることができ
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】請求項2記載の本発明は、請求項1記載の
発明の構成において、角変位駆動手段は、各リンク本体
のうちいずれか一方のリンク手段のリンク本体を、固定
部に対して前記予め定める軸線まわりに角変位駆動する
ことを特徴とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】本発明に従えば、前記角変位駆動手段は、
リンク本体を固定部に対して角変位駆動する。これによ
ってこの角変位駆動手段は、リンク本体の固定部付近に
設けることが可能であり、このリンク本体を角変位する
にあたって、角変位駆動手段を変位させることなく、ま
たは大きく変位させる必要がない。したがって可動部材
を変位させるにあたって、大きな動力を必要とせず、円
滑に変位させることができ、さらにパラレルリンクロボ
ット全体の安定性を良好にすることができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】請求項3記載の本発明は、請求項1または
2記載の発明の構成において、第1軸線に沿って走行可
能な走行体に搭載されることを特徴とする。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】本発明に従えば、パラレルリンクロボット
は、走行体に搭載され、前記第1軸線に沿って走行する
ことができる。これによって可動体、ひいては物品の変
位の自由度を1自由度向上することができ、利便性が向
上される。請求項1または2記載の構成のように3自由
度の構成に付加することによって、4自由度を達成する
ことができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】請求項4記載の本発明は、請求項1〜3の
いずれかに記載の発明の構成において、可動体には、前
記各第2軸線を含む平面に対して垂直な軸線まわりに、
物品を角変位駆動する角変位駆動手段が装着可能である
ことを特徴とする。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】本発明に従えば、可動体に装着される効果
器を、各第2軸線を含む平面に対して垂直な軸線まわり
に、角変位駆動することができる。これによって物品の
変位の自由度に、1自由度を追加して、物品の変位の自
由度を向上することができる。請求項1または2記載の
構成としたときには、物品の4自由度の変位を達成し、
請求項3記載の構成としたときには、物品の5自由度の
変位を達成することができ、利便性が向上される。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】請求項5記載の本発明は、請求項1〜4の
いずれかに記載の発明の構成において、可動体には、前
記各第2軸線を含む平面に対して平行であり、かつ前記
各第1軸線に対して交差する方向に延びる軸線まわり
に、物品を角変位駆動するための角変位駆動手段が装着
可能であることを特徴とする。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】本発明に従えば、可動体の装着される物品
を、各第2軸線を含む平面に対して平行であり、かつ各
第1軸線に対して交差する方向に延びる軸線まわりに、
角変位駆動することができる。これによって物品の変位
の自由度に、1自由度を追加して、物品の変位の自由度
を向上することができる。請求項1または2記載の構成
としたときには、物品の4自由度の変位を達成し、請求
項3記載の構成としたときには、物品の5自由度の変位
を達成し、請求項4記載の構成としたときには、物品の
6自由度の変位を達成することができ、利便性が向上さ
れる。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】請求項6記載の本発明は、請求項1〜5の
いずれかに記載の発明の構成において、2つのリンク本
体は、同一の構成を有することを特徴とする。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】本発明に従えば、2つのリンク本体は、同
一の構成を有するので、各リンク本体を製造するための
装置は1種類でよく、製造が容易である。したがって大
量生産にも適している。さらに各リンク本体をユニット
化しておくことによって、さらに製造性が向上される。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
パラレルリンクロボット20の概略的構成を示す正面図
である。パラレルリンクロボット20は、設置場所であ
るたとえば工場の床21にそれぞれ固定される2つのリ
ンク手段22a,22bと、各リンク手段22a,22
bに連結される可動体23とを含む。各リンク手段22
a,22bは、伸縮駆動部24a,24bによって伸縮
可能なリンク本体25a,25b、およびリンク本体2
5a,25bの一端部が相互に平行な予め定める第1軸
線L1a,L1bまわりに角変位自在に連結される固定
部26a,26bを有する。可動体23は、物品27を
装着可能であり、各リンク手段22a,22bの各リン
ク本体25a,25bの他端部に各第1軸線L1a,L
1bに平行な各第2軸線L2a,L2bまわりに角変位
自在にそれぞれ連結される。さらにパラレルリンクロボ
ット20は、図1および図2において左側に配置される
リンク手段22aのリンク本体25aを、固定部26a
に対して、第1軸線L1aまわりに角変位駆動する第1
角変位駆動手段28を含む。可動体23に装着される物
品27は、スポット溶接などの溶接を行うための溶接手
段、塗料または処理液などの塗布を行うための塗布手
段、切削または研削などを行うための工具、物体を把持
するための把持手段、およびワーク、すなわち被加工物
などであり、適宜選択されて装着することが可能であ
る。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】図2はパラレルリンクロボット20の具体
的構成を示す正面図であり、図3は図2の切断面線II
I−IIIから見た断面図である。理解を容易にするた
めに、図2には、第1角変位手段28を省略して示し、
図3には、リンク本体25aと、固定部26aおよび可
動体23との連結部分、ならびに伸縮駆動部24aの動
力伝達部の内部構造をも併せて示す。図1をも併せて参
照して、リンク手段22aのリンク本体25aは、略矩
形状の基枠30aと、この基枠30に対して変位可能に
設けられる可動枠31aとを有する。基枠30aと可動
枠31aとは、同一の平面に位置するように、かつ可動
枠31aが部分的に基枠30aに嵌まり込むように配置
され、可動枠31aの相互に平行に設けられる一対の竪
枠部35aが基枠の一横枠部36aによって案内される
状態で、可動枠31aは、基枠30aに対して伸縮する
ように、変位可能に設けられている。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】基枠30aは、一横枠部36aとは反対の
他横枠部34aに一対の連結部32aが形成されてお
り、この連結部32aに固定される角変位軸33aを介
して一対の固定部26aに、第1軸線L1aまわりに角
変位自在に連結されている。可動枠31aの各竪枠35
aは、たとえば円柱状であり、基枠31aの横枠部36
aを挿通し、この横枠部36aによって、軸線L1aに
対して垂直に位置する竪枠部35aの軸線L3aに沿っ
てスライド変位自在に支持されている。このような構成
によって、リンク本体25aは、固定部26aに対して
軸線L1aまわりに角変位可能であるとともに、基枠3
0aに対する可動枠31aのスライド変位によって、伸
縮可能である。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】さらに基枠30aには、外側方の下部にサ
ーボモータなどによって実現される駆動源43aが固定
されており、その駆動源43aの図示しないプーリ部材
が固定された出力軸からベルト44aを介してプーリ部
材43aに動力が伝達される。すなわち、駆動源43a
の動力が2つのプーリ部材43aおよびベルト44aを
有する伝達手段によって、ねじ部材40aに伝達され
る。これによってねじ部材40aが軸線L4aまわりに
回動され、この回動が可動枠31aに直線変位に変換さ
れて与えられ、可動枠31aが基枠30aに対して変位
される。このようにして、ねじ部材40a、プーリ部材
42aを有する伝達手段、および駆動源43aを含んで
構成される伸縮駆動部24aによって、リンク本体25
aは、可動枠31aを基枠30aに対して変位駆動し
て、伸縮駆動することができる。さらに伸縮駆動部24
a、詳しくは駆動源43aを制御することによって、リ
ンク本体25aの伸縮を制御することができる。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】また可動枠31aの基枠30aから突出す
る横枠部46aは、その両端部が各竪枠部35aよりも
外方側にそれぞれ突出しており、その両端部に軸線L2
aまわりに角変位自在に連結部48aが設けられてい
る。これら各連結部48aに、たとえばボルトおよびナ
ットを用いて、可動体23が固定され、これによって、
可動体23が、リンク本体25aの他端部に軸線L2a
まわりに角変位自在に連結される。このようなリンク手
段25aは、各固定部26aを、たとえばアンカーボル
トによって床21に固定することによって、床21に連
結される。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】このように本発明に従うパラレルリンクロ
ボット20は、各リンク手段22a,22bを、固定部
26a,26bで床21に固定することによって、床2
1を1つのリンクとして、4節回転連鎖リンク機構が構
成され、このうちの少なくとも1つの回転連鎖のおける
角変位、すなわちリンク本体25aと固定部26aとの
角変位を第1角変位駆動手段28によって、制御するこ
とができる。また単なる4節回転連鎖リンク機構ではな
く、各リンク本体25a,25bは、伸縮駆動部24
a,24bによって伸縮制御可能である。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】これによって各リンク手段22a,22b
の固定部26a,26bを床21にそれぞれ固定し、パ
ラレルリンクロボット20を床21に設置した状態で、
可動体23は、各伸縮駆動部24a,24bおよび第1
角変位駆動手段28によって、各軸線L1a,L1b,
L2a,L2bに垂直、すなわち図2の紙面に平行な一
仮想面に沿った平行移動、詳しくは、一仮想平面に設定
可能な相互に垂直なX軸およびY軸、たとえば図2にお
いて床面に垂直な上下方向および床面に平行な左右方向
となるX軸およびY軸にそれぞれ沿った平行移動と、各
軸線L1a,L1b,L2a,L2bと平行な軸線まわ
りの角変位との、3自由度の変位を達成し、可動部23
に物品27を装着したときに、図1に示すような物品2
7が変位して作業可能な作業領域S1を得ることができ
る。このように物品27を装着可能な可動体23の変位
の自由度を限定して、しかも2つの伸縮するリンク本体
25a,25bを用いたリンク機構によってパラレルリ
ンクロボット20の構成を簡略化して小形化することが
でき、設置スペースS2を小さくすることができる。し
たがってパラレルリンクロボット20の設置場所の制限
を少なくすることができる。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】図7は、本発明の実施のさらに他の形態の
パラレルリンクロボット20Bの概略的構成を示す正面
図である。このパラレルリンクロボット20Bは、図1
〜図5を参照して説明した上述のパラレルリンクロボッ
ト20と類似しており、異なる構成についてだけ説明
し、同様または類似の構成を有する部分には、対応する
同一の参照符を付し、その部分の説明を省略する。パラ
レルリンクロボット20Bは、可動体23が各リンク本
体25a,25bに対して角変位可能な各第2軸線L2
a,L2bを含む平面に対して垂直な軸線L5まわり
に、物品27を角変位駆動する第2角変位駆動手段59
を装着可能である。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】図8は、本発明の実施のさらに他の形態の
パラレルリンクロボット20Cの概略的構成を示す斜視
図である。このパラレルリンクロボット20Cは、図1
〜図5を参照して説明した上述のパラレルリンクロボッ
ト20と類似しており、異なる構成についてだけ説明
し、同様または類似の構成を有する部分には、対応する
同一の参照符を付し、その部分の説明を省略する。パラ
レルリンクロボット20Bは、可動体23が各リンク本
体25a,25bに対して角変位可能な各第2軸線L2
a,L2bを含む平面に対して平行であり、かつ各軸線
L1a,L1b,L2a,L2bに対して交差する方
向、図8においては紙面に垂直な方向に延びる軸線L6
まわりに、物品27を角変位駆動する第3角変位駆動手
段60を装着可能である。
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】パラレルリンクロボット20,20A,2
0B,20Cは、上述のような溶接に用いるだけでな
く、たとえば図10に示すようにして用いることが可能
である。すなわち図10(1)に示すように、物品とし
て、工作機械90によって加工される大形のワーク91
を可動体23に載置して装着し、そのワーク91の位置
決めをするためのポジショナーとして用いてもよい。ま
た図10(2)に示すように、たとえば展示物などの物
品92をを可動体23に載置して装着し、その物品92
を変位させるためのモーションベースとして用いてもよ
い。さらに図10(3)に示すように、建設土木機械9
3のアーム93aにパラレルリンクロボット20を装着
し、可動体23に、物品として、建材および土木材料な
ど大重量物94を把持する手段95を装着し、大重量物
94を精密に位置決めするためのハンドリング装置とし
て用いてもよい。さらに図10(4)に示すように、加
工時に大きな反力が発生する加工を行うための機械96
のアーム96aに装着し、可動体23に、物品としてツ
ール97を装着して、そのツール97の位置決めをする
ための装置として用いてもよい。さらに図10(5)に
示すように、複数の関節を有する多節体98の関節部に
設け、関節を駆動するための装置として用いてもよい。
さらに図10(6)に示すように、物品として、レーザ
加工機械99によって加工されるワーク100を可動体
23に載置し、そのワーク100の位置決めをするため
のポジショナーとして用いてもよい。図10には、パラ
レルリンクロボット20を示したけれども、上述の各手
段55,59,60を付加した構成のパラレルリンクロ
ボット20A,20B,20Cなども、同様に用いるこ
とができる。
【手続補正25】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】上述の形態は、本発明の一例に過ぎず、本
発明の範囲内において、構成を変更できることは、勿論
である。たとえば第1角変位駆動手段28は、複数設け
るようにしてもよく、またリンク本体に対して可動体を
角変位駆動するようにしてもよい。またこの第1角変位
駆動手段28は、図1に仮想線で示すように、上述のよ
うなサーボモータに代えて、各伸縮駆動部24a,24
bと同様の構成を有する伸縮駆動手段105を、リンク
本体25aと床21とにわたって設ける構成であっても
よい。また各伸縮駆動部24a,24bならびに伸縮駆
動手段105は、たとえば油圧シリンダによって実現さ
れてもよい。
【手続補正26】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、物品が
装着可能な可動体は、リンク本体に角変位可能に連結さ
れ、この可動体が連結されるリンク本体は、固定部に角
変位可能に連結されている。リンク本体が固定部に対し
て角変位可能な第1軸線は、相互に平行であり、かつ第
2軸線に対しても平行である。これによって、各リンク
手段を、固定部で所定の固定位置に固定することによっ
て、4節回転連鎖リンク機構が構成され、このうちの少
なくとも1つの回転連鎖のおける角変位を第1角変位駆
動手段によって、制御することができる。また単なる4
節回転連鎖リンク機構ではなく、各リンク本体は、伸縮
駆動部によって伸縮制御可能である。
【手続補正27】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正内容】
【0056】これによって、各リンク手段の固定部を、
固定位置にそれぞれ固定した状態で、可動体は、各リン
ク手段の伸縮制御部および角変位駆動手段によって、各
リンク本体の自立を可能にし、前記第1および第2軸線
に垂直な一仮想面に沿った平行移動、すなわちこの一仮
想平面に設定可能な相互に垂直なX軸およびY軸にそれ
ぞれ沿った平行移動と、前記予め定める軸線と平行な軸
線まわりの角変位との、平面3自由度の変位を達成する
ことができる。このように可動体、ひいては物品の変位
の自由度を限定し、2つの伸縮するリンク本体を用いて
4節回転連鎖リンク機構を構成して実現し、小形化する
ことができ、設置スペースを小さくすることができる。
したがって、設置場所の制限を少なくすることができ
る。
【手続補正28】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】請求項2記載の本発明によれば、前記角変
位駆動手段は、リンク本体を固定部に対して角変位駆動
する。これによってこの角変位駆動手段は、リンク本体
の固定部付近に設けることが可能であり、このリンク本
体を角変位するにあたって、角変位駆動手段を変位させ
ることなく、または大きく変位させる必要がない。した
がって可動部材を変位させるにあたって、大きな動力を
必要とせず、円滑に変位させることができ、さらにパラ
レルリンクロボット全体の安定性を良好にすることがで
きる。
【手続補正29】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正内容】
【0060】請求項3記載の本発明によれば、パラレル
リンクロボットは、走行体に搭載され、前記第1軸線に
沿って走行することができる。これによって可動体、ひ
いては物品の変位の自由度を1自由度向上することがで
き、利便性が向上される。請求項1または2記載の構成
のように3自由度の構成に付加することによって、4自
由度を達成することができる。
【手続補正30】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】請求項4記載の本発明によれば、可動体に
装着される効果器を、各第2軸線を含む平面に対して垂
直な軸線まわりに、角変位駆動することができる。これ
によって物品の変位の自由度に、1自由度を追加して、
物品の変位の自由度を向上することができる。請求項1
または2記載の構成としたときには、物品の4自由度の
変位を達成し、請求項3記載の構成としたときには、物
品の5自由度の変位を達成することができ、利便性が向
上される。
【手続補正31】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】請求項5記載の本発明によれば、可動体の
装着される物品を、各第2軸線を含む平面に対して平行
であり、かつ各第1軸線に対して交差する方向に延びる
軸線まわりに、角変位駆動することができる。これによ
って物品の変位の自由度に、1自由度を追加して、物品
の変位の自由度を向上することができる。請求項1また
は2記載の構成としたときには、物品の4自由度の変位
を達成し、請求項3記載の構成としたときには、物品の
5自由度の変位を達成し、請求項4記載の構成としたと
きには、物品の6自由度の変位を達成することができ、
利便性が向上される。
【手続補正32】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正内容】
【0063】請求項6記載の本発明によれば、2つのリ
ンク本体は、同一の構成を有するので、各リンク本体を
製造するための装置は1種類でよく、製造が容易であ
る。したがって大量生産にも適している。さらに各リン
ク本体をユニット化しておくことによって、さらに製造
性が向上される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志子田 繁一 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 薗田 顕和 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伸縮駆動部によって伸縮可能なリンク本
    体、およびリンク本体の一端部が予め定める軸線まわり
    に角変位自在に連結される固定部を有する2つのリンク
    手段と、 各リンク手段のリンク本体の他端部に前記予め定める軸
    線に平行な軸線まわりに角変位自在にそれぞれ連結さ
    れ、物品を装着可能な可動体と、 各リンク手段のうち少なくともいずれか一方のリンク手
    段のリンク本体を、固定部および可動部の少なくともい
    ずれか一方に対して、前記予め定める軸線および/また
    は前記予め定める軸線に平行な軸線まわりに角変位駆動
    する第1角変位駆動手段とを含むことを特徴とするパラ
    レルリンクロボット。
  2. 【請求項2】 前記第1角変位駆動手段は、各リンク手
    段のうちいずれか一方のリンク手段のリンク本体を、固
    定部に対して前記予め定める軸線まわりに角変位駆動す
    ることを特徴とする請求項1記載のパラレルリンクロボ
    ット。
  3. 【請求項3】 前記予め定める軸線に沿って走行可能な
    走行体に搭載されることを特徴とする請求項1または2
    記載のパラレルリンクロボット。
  4. 【請求項4】 可動体には、各リンク本体に対して角変
    位可能な前記軸線を含む平面に対して垂直な軸線まわり
    に、物品を角変位駆動する第2角変位駆動手段が装着可
    能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載のパラレルリンクロボット。
  5. 【請求項5】 可動体には、各リンク本体に対して角変
    位可能な前記軸線を含む平面に対して平行であり、かつ
    前記予め定める軸線に対して交差する方向に延びる軸線
    まわりに、物品を角変位駆動するための第3角変位駆動
    手段が装着可能であることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載のパラレルリンクロボット。
  6. 【請求項6】 前記2つのリンク手段のリンク本体は、
    同一の構成を有することを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれかに記載のパラレルリンクロボット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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