JPH11240276A - 重ね合わせ葉書 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】受取人が葉書を開いて情報を確認するときに三
シートが横に連続した幅広の展開状態とはならなず、各
重ね合わせ面に設けた可変情報記載部を見ることができ
るようにし、受取人側で取り扱い易い葉書を得る。 【解決手段】葉書本体シート２と第二の貼着シート４と
をその間の折り部５を中心にして見開きできるように剥
離可能に貼り合わせ、第一の貼着シート３は折り部５に
直交する二辺の内の一方の辺側に沿った分離部１０を介
して葉書表示９を有する貼着面部１２と剥離面部１３と
に区分けし、貼着面部１２を葉書本体シート２に強接着
し、この貼着面部１２に分離可能にした剥離面部１３を
葉書本体シート２に剥離可能に貼り合わせ、第一の貼着
シート３と葉書本体シート２との間の折り部５に沿った
両辺に切取り部１４を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は親展性を備えた葉書
に関するものである。

【０００２】

【発明が解決しようとする課題】従来、葉書で情報を通
知する際に他人が視読できないように親展性を付与して
通知する方法として、葉書に隠蔽ラベルを剥離可能に貼
付したり、葉書本体シートに一つの貼着シートを連接し
これを二つ折りして剥離可能に接着したりすることが行
われていた。そして、近年の郵便法の下、封書より低額
料金で送れる葉書を更に有効利用するため、定形葉書の
形態規定や重量規定に則しながら通知面積の更なる拡大
を図るべく、二つの貼着シートと葉書本体シートとを連
接してその葉書本体シートの表裏を隠蔽する方法が採ら
れるようになった。

【０００３】図８と図９は上述した親展性を備えた葉書
を得るための重ね合わせ葉書用シート１の一例を示して
いて、その重ね合わせ葉書用シート１は葉書本体シート
２とその両側に配置した第一の貼着シート３、第二の貼
着シート４とがミシン目などからなる折り部５を境にし
て横一連に連接され、第一の貼着シート３が上位に、葉
書本体シート２が中位に、第二の貼着シート４が下位に
なるようにしてＺ状に折り合わせることで重ね合わせ葉
書が得られるようにしたものである。折り合わせにより
葉書表面となる第一の貼着シート３の表面３ａには葉書
受取人の住所や氏名などの可変情報を記載する宛名情報
記載部６が設けられ、葉書裏面となる第二の貼着シート
４の表面４ａには親展性を要さない案内文などの固定情
報を記載する固定情報記載部７が設けられている。ま
た、Ｚ状に折り合わせる際に対向する各シート２，３，
４において、折り部５と直交する方向に沿った二辺のう
ちの一方の辺側（上辺側）の除く重ね合わせ面２ａ，２
ｂ，３ｂ，４ｂには葉書受取人に対する通知情報などの
可変情報を記載する可変情報記載部８が設けられてお
り、重ね合わせ葉書用シート１をＺ状に折り合わせるこ
とでこれらの可変情報記載部８が隠蔽される。そして、
この重ね合わせ葉書用シート１にあっては、折り合わせ
した後に加圧などすることで上記重ね合わせ面２ａ，２
ｂ，３ｂ，４ｂが剥離可能に貼り合わされ、葉書の受取
人側にてその重ね合わせ面を開いて各可変情報記載部８
を見ることができるように設けられている。即ち、前記
重ね合わせ面２ａ，２ｂ，３ｂ，４ｂは、上記加圧など
の接着条件が加えられることで接着し、接着後に剥離で
きる弱接着力の接着手段を設けた剥離面として構成され
ている。

【０００４】さらに、上記重ね合わせ葉書用シート１で
は折り合わせして得られた重ね合わせ葉書が定形葉書の
形態規定や重量規定を満足するように、折り合わせる際
に対向する各シート２，３，４の上記一方の辺側の重ね
合わせ面２ｃ，２ｄ，３ｃ，４ｃが、上記加圧などの接
着条件が加えられることで接着する強接着面として構成
されているとともに、第一のシート３の前記重ね合わせ
面３ｃと反対側の表面３ｄに葉書表示９が設けられてお
り、第一の貼着シート３と第二の貼着シート４とにおい
て、剥離面となる部分と強接着面となる部分を分ける分
離用ミシン目などからなる分離部１０が、前記一方の辺
に平行にして設けられている。上記重ね合わせ葉書用シ
ート１から得られた重ね合わせ葉書１１は、受取人側に
おいて、図１０に示すように分離部１０を切断しながら
第一の貼着シート３、第二の貼着シート４を開き、これ
によって隠蔽状態にあった各重ね合わせ面２ａ，２ｂ，
３ｂ，４ｂの可変情報記載部８に記載された情報を見る
ことができ、この重ね合わせ葉書が親展性のある情報伝
達手段として利用されていた。

【０００５】しかしながら、上記重ね合わせ葉書用シー
ト１から得られる重ね合わせ葉書１１では、剥離時に三
シート２，３，４が折り部５を境にして横一連に連接し
た状態であって、元の重ね合わせ葉書１１の三倍の横幅
に広がるようになり、取り扱い難いものとなる。また、
各シートに記載された情報を確認する際、展開した葉書
全体を一々裏返さなければならず、情報確認が行い難い
という不都合があった。そこで本発明は上記事情に鑑
み、受取人が葉書を開いて情報を確認するときに上述し
たような三シートが横に連続した幅広の展開状態とはな
らなず、各重ね合わせ面に設けた可変情報記載部を見る
ことができるようにすることを課題とし、受取人側で取
り扱い易い葉書を得ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を考慮
してなされたもので、折り部を介して第一の貼着シート
と葉書本体シートと第二の貼着シートとが連接され、上
位を第一の貼着シートとし中位を葉書本体シートとなる
ようにしてＺ状に折り合わされた重ね合わせ葉書であっ
て、前記葉書本体シートと下位の第二の貼着シートと
が、この葉書本体シートと第二の貼着シートとの間の折
り部を中心にして見開きできるように剥離可能に貼り合
わされ、前記第一の貼着シートは折り部に直交する二辺
の内の一方の辺側に沿った分離部を介して表面側に葉書
表示を有する貼着面部と剥離面部とに区分されて、前記
貼着面部が前記葉書本体シートに強接着され、前記分離
部を介して前記貼着面部に分離可能に連接された前記剥
離面部が葉書本体シートに剥離可能に貼り合わされ、第
一の貼着シートと葉書本体シートとの間の折り部に沿っ
た両辺に切取り部が設けられていることを特徴とする重
ね合わせ葉書を提供して、上記課題を解消するものであ
る。

【０００７】本発明においては、中位にある葉書本体シ
ートと下位にある第二の貼着シートとが剥離可能に貼り
合わされていることで、その間の折り部を中心にして見
開きできるようになる。また、上位にある第一の貼着シ
ートの貼着面部が中位にある葉書本体シートに強接着さ
れることで葉書表示を有した葉書本体が構成され、さら
に、第一の貼着シートと中位の葉書本体シートとの間の
折り部に沿う前記両シートの辺に切取り部が設けられて
いることから、その切取り部の箇所を切断することで第
一の貼着シートにおける剥離面部と葉書本体シートとの
連続状態が切れるとともに、貼着面部と剥離面部とが分
離部を介して連接され、かつ、この剥離面部が葉書本体
シートに剥離可能に貼り合わされているため、剥離面部
を葉書本体シートから剥離して前記分離部から分離部か
ら離すことで、剥離面部自体が葉書本体から離れて扱い
易い形態となる。このようにして、見開かれた葉書本体
シートと第二の貼着シートのと重ね合わせ面や前記剥離
面部と葉書本体シートとの重ね合わせ面に記載されてい
る情報を見ることができるようになる。

【０００８】

【発明の実施の形態】つぎに本発明を図１から図７に示
す実施の形態に基づいて詳細に説明する。なお、図８か
ら図１０に示す従来例と構成が重複する部分は同符号を
付してその説明を省略する。図３は本発明の重ね合わせ
葉書１１を示しているものであり、図１と図２に示され
ているように、折り部５を介して第一の貼着シート３と
葉書本体シート２と第二の貼着シート４とが連接された
重ね合わせ葉書用シート１を、第一の貼着シート３を上
位とし葉書本体シート２を中位とし第二の貼着シート４
を下位となるようにＺ状に折り合わせている点は上述し
た従来例と同じである。本発明での重ね合わせ葉書１１
においては、葉書本体シート２と下位の第二の貼着シー
ト４との対向面全面である重ね合わせ面２ｅと４ｄとが
弱接着力の接着手段Ａを施して剥離可能に貼り合わされ
ており、第二の貼着シート４の側辺側から開き始めるこ
とで葉書本体シート２と第二の貼着シート４との間の折
り部５を中心にして見開きできるようにしている。

【０００９】また、上位にある第一の貼着シート３にあ
っては、この第一の貼着シート３と葉書本体シート２と
の間の折り部５に直交する二辺の内の一方の辺側、図示
した例では上辺側に沿った位置に分離用ミシン目などか
らなる分離部１０が設けられていて、この分離部１０を
介して上辺側の貼着面部１２と下辺側の剥離面部１３と
に区分され、貼着面部１２と剥離面部１３とは分離部１
０を介して分離可能に連接された状態としている。そし
て、前記貼着面部１２にあっては強接着力の接着手段Ｂ
によって葉書本体シート２に強接着され、さらに表面１
２ａに葉書表示９を有していて、この貼着面部１２と葉
書本体シート２とで葉書本体を構成している。前記剥離
面部１３にあっては、従来の例と同じようにその表面１
３ａに宛名情報記載部６を有している。また、この剥離
面部１３と中位の葉書本体シート２との互いに相対する
重ね合わせ面１３ｂと２ｆとには弱接着力の接着手段Ａ
を設け、剥離面部１３と葉書本体シート２とが剥離可能
に貼り合わされており、重ね合わせ面１３ｂと２ｆとに
設けた可変情報記載部８それぞれがこの両者を剥離しな
い限り隠蔽される構造としている。そして、上記貼着面
部１２と剥離面部１３を備える第一の貼着シート３と葉
書本体シート２とには、両シート２、３の間にある折り
部５に沿って縦の切取り用ミシン目などからなる切取り
部１４が設けられており、重ね合わされている状態にお
いて両切取り部１４が重ねる位置になるようにしている
（図５参照）。

【００１０】上述したように第一の貼着シート３と葉書
本体シート２の間にある折り部５の両辺に切取り部１４
を設けていることから、重ね合わせ葉書１１にあって
は、図６に示すようにその切取り部１４を切除すること
で上記剥離面部１３と葉書本体シート２との連続状態が
切れることとなり、重ね合わせ葉書１１の受取人がこの
切取り部１４を切除し、剥離面部１３を葉書本体シート
２から剥がし、さらに上記貼着面部１２から分離すれ
ば、葉書本体シート２の重ね合わせ面２ｆと剥離面部１
３の重ね合わせ面１３ｂの可変情報記載部８を見ること
ができ、剥離面部１３も単体で取り扱えるようになる。
勿論、葉書の受取人が上述したように葉書本体シート２
と第二の貼着シート４の間を見開くようにすることで、
この間に隠蔽されていた情報も見ることができ、二シー
トの見開きであるために展開幅は極端に大きくならず、
見開き形態での取り扱いは手間のかかるものとはならな
い（図７参照）。なお、図において１５はコーナーカッ
トを示している。

【００１１】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、折
り部を介して第一の貼着シートと葉書本体シートと第二
の貼着シートとが連接され、上位を第一の貼着シートと
し中位を葉書本体シートとなるようにしてＺ状に折り合
わされた重ね合わせ葉書であって、前記葉書本体シート
と下位の第二の貼着シートとが、この葉書本体シートと
第二の貼着シートとの間の折り部を中心にして見開きで
きるように剥離可能に貼り合わされ、前記第一の貼着シ
ートは折り部に直交する二辺の内の一方の辺側に沿った
分離部を介して表面側に葉書表示を有する貼着面部と剥
離面部とに区分されて、前記貼着面部が前記葉書本体シ
ートに強接着され、前記分離部を介して前記貼着面部に
分離可能に連接された前記剥離面部が葉書本体シートに
剥離可能に貼り合わされ、第一の貼着シートと葉書本体
シートとの間の折り部に沿った両辺に切取り部が設けら
れていることを特徴とするものである。このように、重
ね合わせ葉書の上位である第一の貼着シートにおける剥
離面部が中位の葉書本体シートから分離させることがで
き、また、中位の葉書本体シートと下位の第二の貼着シ
ートとを見開きしても二シートが連続しただけの見開き
であるため、重ね合わせ葉書の見開き形態がそれほど大
きくならずに取り扱いが容易であり、表出した情報の確
認も容易に行えるようになるなど、実用性に優れた効果
を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る重ね合わせ葉書を得るための重ね
合わせ葉書用シートの片面を示す説明図である。

【図２】同じく重ね合わせ葉書用シートの他方の面を示
す説明図である。

【図３】本発明に係る重ね合わせ葉書の一例を示す説明
図である。

【図４】一例における折り部と平行な方向での断面を示
す説明図である。

【図５】一例における折り部と直交する方向での断面を
示す説明図である。

【図６】切取り部を切除した状態を示す説明図である。

【図７】剥離面部の分離を示す説明図である。

【図８】従来の重ね合わせ葉書のシートの一面を示す説
明図である。

【図９】同じく従来例のシートの他方の面を示す説明図
である。

【図１０】従来の重ね合わせ葉書の見開き形態を示す説
明図である。

【符号の説明】

２…葉書本体シート ３…第一の貼着シート ４…第二の貼着シート ５…折り部 ８…可変情報記載部 ９…葉書表示 １０…分離部 １１…重ね合わせ葉書 １２…貼着面部 １２ａ…貼着面部の表面 １３…剥離面部 １３ａ…剥離面部の表面 １３ｂ…重ね合わせ面 １４…切取り部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】折り部を介して第一の貼着シートと葉書本
   体シートと第二の貼着シートとが連接され、上位を第一
   の貼着シートとし中位を葉書本体シートとなるようにし
   てＺ状に折り合わされた重ね合わせ葉書であって、 前記葉書本体シートと下位の第二の貼着シートとが、こ
   の葉書本体シートと第二の貼着シートとの間の折り部を
   中心にして見開きできるように剥離可能に貼り合わさ
   れ、 前記第一の貼着シートは折り部に直交する二辺の内の一
   方の辺側に沿った分離部を介して表面側に葉書表示を有
   する貼着面部と剥離面部とに区分されて、前記貼着面部
   が前記葉書本体シートに強接着され、前記分離部を介し
   て前記貼着面部に分離可能に連接された前記剥離面部が
   葉書本体シートに剥離可能に貼り合わされ、 第一の貼着シートと葉書本体シートとの間の折り部に沿
   った両辺に切取り部が設けられていることを特徴とする
   重ね合わせ葉書。