JP3677713B2 - 重ね合わせ葉書用シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は親展性を備えた葉書を得ることのできる重ね合わせ葉書用シートに関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来、葉書で情報を通知する際に他人が視読できないように親展性を付与して通知する方法として、葉書に隠蔽ラベルを剥離可能に貼付したり、葉書本体シートに一つの貼着シートを連接しこれを二つ折りして剥離可能に接着したりすることが行われていた。そして、近年の郵便法の下、封書より低額料金で送れる葉書を更に有効利用するため、定形葉書の形態規定や重量規定に則しながら通知面積の更なる拡大を図るべく、二つの貼着シートと葉書本体シートとを連接してその葉書本体シートの表裏を隠蔽する方法が採られるようになった。
【0003】
しかしながら、上述した複数の紙片からなる隠蔽機能を有する重ね合わせ葉書は、その複数枚の紙片が横一連に連接された横長のシートからなるものであって、このように一方向に長いシートに対して情報印字を行う場合、規格サイズの単票用紙への印字処理に優れた電子写真方式のプリンタ、インクジェットプリンタなどのノンインパクトプリンタ、特にパーソナルコンピュータに接続して使用されている汎用のページプリンタなどを用いることができず、その横長の重ね合わせ葉書用シートを複数連接した状態で専用のプリンタに供給するようにして印字処理を行っているのが現状であった。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、重ね合わせ葉書用シートを汎用性の高い規格サイズのシート形態にすることを課題とし、情報印字処理が通常のノンインパクトプリンタなどを用いて効率よく行えるようにすることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、シートの幅方向に沿ってシート中央から上辺側に寄った位置を通る第一折り部を境にして、上辺側に、中央にシート縦方向に沿った分離部を有する貼着シート部を備えるとともに、下辺側に、中央にシート縦方向に沿った第二折り部を有する葉書本体シート部を備え、前記第一折り部から貼着シート部と葉書本体シート部とを折り合わせてから、前記貼着シート部が外方となり葉書本体シート部が内方となるように第二折り部と分離部とから折り合わせする四つ折り可能なシートであって、前記四つ折り時に外面となる貼着シート部の分離部から一方の半面には、宛名情報表示部が設けられるとともに、他方の半面には、固定情報などの通知情報表示部が設けられ、前記四つ折り時に貼着シート部と葉書本体シート部とが相対してなる重ね合わせ面それぞれに、通常では接着することなく圧、熱などの接着条件を付与することにより剥離可能に接着する接着剤が塗布され、かつ、その重ね合わせ面の少なくとも一つの重ね合わせ面に隠蔽情報記載部が設けられ、葉書本体シート部の下辺側であって、前記四つ折り時に宛名情報表示部を有する貼着シート部の上辺側に表出する表出面に葉書表示が設けられ、前記四つ折り時に内方となる葉書本体シート部同士の重ね合わせ面それぞれに、通常では接着することなく圧、熱などの接着条件を付与することにより剥離困難に接着する接着剤が塗布されていることを特徴とする重ね合わせ葉書用シートを提供して、上記課題を解消するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
つぎに本発明を図1から図3に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図中1は重ね合わせ葉書用シートで、該重ね合わせ葉書用シート1はA4判サイズのシートであり、直交する折りや分割のための線部によって紙面が四方にそれぞれが矩形となる状態で分割されている。まず、この重ね合わせ葉書用シート1にあっては、シート1の幅方向に沿ってシート中央から上辺側に寄った位置を通る第一折り部2を有している。この第一折り部2を境にして、上辺側に貼着シート部3とし、下辺側に葉書本体シート部4として備えており(図において貼着シート部高さ寸法A<葉書本体シート部高さ寸法Bとしている)、前記貼着シート部3は、中央にシート縦方向に沿っミシン目を穿設してなる分離部5を有してシート幅方向に分離可能に二分されるものであり、下辺側の前記葉書本体シート部4では、中央においてシート縦方向に沿ようにして第二折り部6を有し、この第二折り部6によって葉書本体シート部4がシート幅方向に二分される。このように、重ね合わせ葉書用シート1ではシート幅方向に第一折り部2を有しシート縦方向に分離部5とこれに続く第二折り部6とを有していることから、前記第一折り部2から貼着シート部3と葉書本体シート部4とを折り合わせてから、貼着シート部3が外方となり葉書本体シート部4が内方となるようにして第二折り部5と分離部6とから折り合わせする四つ折り可能なシートとしているものである。
【0006】
上記貼着シート部3は、上述した四つ折りを行って重ね合わせ葉書を得たときに葉書表面と葉書裏面となる部分であり、前記貼着シート部3の分離部5から一方の半面30には、宛名情報表示部7が設けられるとともに、他方の半面31には、固定情報などの通知情報表示部8が設ける。
また、図1(ロ)に示すように、上記四つ折り時に貼着シート部3と葉書本体シート部4とが相対してなる重ね合わせ面32、40それぞれには、通常では接着することなく圧、熱などの接着条件を付与することにより剥離可能に接着する接着剤9が塗布されいて、四つ折りした後に例えば接着条件を付与することで得られた重ね合わせた葉書にあっては、その貼着シール部3と葉書本体シート部4とが剥離させることができる。また、前記重ね合わせ面32,40には隠蔽情報記載部10が設けられおり、上述したように、貼着シール部3と葉書本体シート部4とが剥離可能に貼り合わされているため、両者の間を剥離させない限りその隠蔽情報記載部40に記載された隠蔽情報を見ることができないように設けられている。
【0007】
一方、上記葉書本体シート部4は上記四つ折りにより折り合わされたこの葉書本体シート部自体が強固に接着されることで葉書本体を構成するようにしたものである。そして、上述したように第一折り部2がシート上辺側に寄った位置にあることで、貼着シート部3と葉書本体シート部4とをその第一折り部2から折り合わせたときに、シート1における葉書本体シート部4の下辺側が四つ折り形態時の貼着シート部上辺側から張り出るようにしており、四つ折り時の宛名情報表示部を有する上記一方の半面30の上辺側に張り出て表出する面を表出面11として備え、この表出面11に葉書表示12が設けられている。
さらに、この葉書本体シート部4にあっては、四つ折り時に内方で相対する葉書本体シート部同士の重ね合わせ面41それぞれに、通常では接着することなく圧、熱などの接着条件を付与することにより剥離困難に接着する接着剤13が塗布されている。このように前記重ね合わせ面41それぞれに剥離困難に接着する接着剤13が塗布されているため、シート1を四つ折りした後に接着条件を付与することで、二つ折り状態の葉書本体シート部が互いに強固に接着し合い、そして、上述したように表出面11に葉書表示12を有することで、所要の規定を満足させる葉書本体を構成するものであり、この重ね合わせ葉書用シート1を第一折り部2からの折り合わせ、分離部5と第二折り部6とから折り合わせて、所要の接着条件を付与することで重ね合わせ葉書14が得られる。
上記重ね合わせ葉書14で隠蔽情報を確認する場合には、葉書側縁にある分離部5を切断するようにしながら貼着シート部3の半面30,31を葉書本体(葉書本体シート部4)から引き開くようにすれば、隠蔽情報記載部に記載された情報を確認することができる。なお、この実施の例では重ね合わせ面32,40それぞれに隠蔽情報記載部10を設けているものとしたが、本発明はこの実施の例に限定されるものではなく、一つの重ね合わせ面に隠蔽情報を設けるようにしてもよい。
【0008】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の重ね合わせ葉書用シートは、シートの幅方向に沿ってシート中央から上辺側に寄った位置を通る第一折り部を境にして、上辺側に、中央にシート縦方向に沿った分離部を有する貼着シート部を備えるとともに、下辺側に、中央にシート縦方向に沿った第二折り部を有する葉書本体シート部を備え、前記第一折り部から貼着シート部と葉書本体シート部とを折り合わせてから、前記貼着シート部が外方となり葉書本体シート部が内方となるように第二折り部と分離部とから折り合わせする四つ折り可能なシートであって、前記四つ折り時に外面となる貼着シート部の分離部から一方の半面には、宛名情報表示部が設けられるとともに、他方の半面には、固定情報などの通知情報表示部が設けられ、前記四つ折り時に貼着シート部と葉書本体シート部とが相対してなる重ね合わせ面それぞれに、通常では接着することなく圧、熱などの接着条件を付与することにより剥離可能に接着する接着剤が塗布され、かつ、その重ね合わせ面の少なくとも一つの重ね合わせ面に隠蔽情報記載部が設けられ、葉書本体シート部の下辺側であって、前記四つ折り時に宛名情報表示部を有する貼着シート部の上辺側に表出する表出面に葉書表示が設けられ、前記四つ折り時に内方となる葉書本体シート部同士の重ね合わせ面それぞれに、通常では接着することなく圧、熱などの接着条件を付与することにより剥離困難に接着する接着剤が塗布されていることを特徴とするものである。
このように四方に区分された紙面を宛名情報表示部分としたり固定情報や隠蔽情報などからなる通知情報表示部分とし、また、剥離可能に貼り合わせて見開きできる部分を得る接着剤を塗布するとともに、剥離困難に接着して葉書本体を得る接着剤を塗布しているため、所要の折り合わせと接着条件の付与で簡単に隠蔽情報を所持した葉書を作成することができる。また、この重ね合わせ葉書用シートを定形の規格サイズの用紙とすることで、汎用ページプリンタなどのノンインパクトプリンタを用いて情報印字が行えるようにもなるなど、実用性に優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る重ね合わせ葉書の一例を示すもので、(イ)は一方の片面を示す説明図、(ロ)は他方の片面を示す説明図である。
【図2】重ね合わせ葉書を示す説明図である。
【図3】重ね合わせ葉書の貼り合わせを図2のC−C線に沿った断面で示す説明図である。
【符号の説明】
1…重ね合わせ葉書用シート
2…第一折り部
3…貼着シート部 32…重ね合わせ面
4…葉書本体シート部 40,41…重ね合わせ面
5…分離部
6…第二折り部
7…宛名情報表示部
9…接着剤
10…隠蔽情報記載部
11…表出面
12…葉書表示
13…接着剤
14…重ね合わせ葉書
Claims (1)
- シートの幅方向に沿ってシート中央から上辺側に寄った位置を通る第一折り部を境にして、上辺側に、中央にシート縦方向に沿った分離部を有する貼着シート部を備えるとともに、下辺側に、中央にシート縦方向に沿った第二折り部を有する葉書本体シート部を備え、前記第一折り部から貼着シート部と葉書本体シート部とを折り合わせてから、前記貼着シート部が外方となり葉書本体シート部が内方となるように第二折り部と分離部とから折り合わせする四つ折り可能なシートであって、
前記四つ折り時に外面となる貼着シート部の分離部から一方の半面には、宛名情報表示部が設けられるとともに、他方の半面には、固定情報などの通知情報表示部が設けられ、
前記四つ折り時に貼着シート部と葉書本体シート部とが相対してなる重ね合わせ面それぞれに、通常では接着することなく圧、熱などの接着条件を付与することにより剥離可能に接着する接着剤が塗布され、かつ、その重ね合わせ面の少なくとも一つの重ね合わせ面に隠蔽情報記載部が設けられ、
葉書本体シート部の下辺側であって、前記四つ折り時に宛名情報表示部を有する貼着シート部の上辺側に表出する表出面に葉書表示が設けられ、
前記四つ折り時に内方となる葉書本体シート部同士の重ね合わせ面それぞれに、通常では接着することなく圧、熱などの接着条件を付与することにより剥離困難に接着する接着剤が塗布されていることを特徴とする重ね合わせ葉書用シート。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11245554A JPH11245554A (ja) | 1999-09-14 |
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JP04815998A Expired - Fee Related JP3677713B2 (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 重ね合わせ葉書用シート |
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JP (1) | JP3677713B2 (ja) |
-
1998
- 1998-02-27 JP JP04815998A patent/JP3677713B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11245554A (ja) | 1999-09-14 |
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