JPH11231226A - 実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒 - Google Patents

実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒

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JPH11231226A
JPH11231226A JP10034895A JP3489598A JPH11231226A JP H11231226 A JPH11231226 A JP H11231226A JP 10034895 A JP10034895 A JP 10034895A JP 3489598 A JP3489598 A JP 3489598A JP H11231226 A JPH11231226 A JP H11231226A
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JP
Japan
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pair
lens barrel
tube
stereomicroscope
tilt angle
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JP10034895A
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English (en)
Inventor
Kazuo Morita
和雄 森田
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実体顕微鏡の鏡筒部の小型化が図れ、被観察
物体面から観察者のアイポイントまでの距離を短縮し
て、特に手術用顕微鏡を用いた観察を伴う手術の作業性
を向上させ得る実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒を提供
する。 【解決手段】 本発明の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡
筒1は、左右一対の結像レンズ系9及び反射面を備えた
一対のプリズム10を有する固定鏡筒部2と、左右一対
のイメージローテータ11を有し固定鏡筒部2をコの字
状に囲う可動鏡筒部3と、接眼鏡筒部4とからなってい
る。そして、左右一対の結像レンズ系9を経て夫々左右
一対のイメージローテータ11へ入射する光束の光軸1
4と、左右一対のイメージローテータ11から射出され
る光束の光軸と、可動鏡筒部3の回転軸6とが同軸上に
位置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、実体顕微鏡用傾斜
角可変双眼鏡筒に関し、特に手術用顕微鏡に用いられる
双眼鏡筒として好適な傾斜角可変の双眼鏡筒に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より手術用顕微鏡をはじめとした実
体顕微鏡は主に外科手術に用いられ、術部の拡大像を術
者に提供し手術の効率を向上させる等の重要な役割を果
たしている。特に、手術用顕微鏡に焦点距離の長い対物
レンズ系を取り付けて用いる場合には、術者が楽な姿勢
で手術が行えるように、接眼レンズ系のアイポイントか
ら作業面までの間隔をできるだけ短くなるようにすると
共に、接眼鏡筒部の傾斜角を任意に変換できるようにす
ることが好ましい。
【0003】接眼鏡筒部の傾斜角が可変の顕微鏡鏡筒と
しては、例えば、特開昭53−70838号公報に開示
されているようなものがある。図10はかかる顕微鏡鏡
筒の構成を示す図である。この鏡筒は、内部に一対の正
立光学系42を有する可動鏡筒部41と、この可動鏡筒
部41に眼幅調整のために取り付けられた一対の旋回可
能なプリズム43と、このプリズム43上に配置された
接眼鏡筒部44と、内部に回転ミラー46を備えた固定
鏡筒部45とからなっている。そして、この鏡筒では、
可動鏡筒部41が回転軸47を中心に回転する際、固定
鏡筒部45内部の回転ミラー46を回転軸47を中心に
可動鏡筒部41の回転量の1/2の比率で追従させて回
転させることで、接眼鏡筒部44の傾斜角を変化させて
も正立像を良好に観察できるようになっている。
【0004】しかし、前記公報に開示された顕微鏡の双
眼鏡筒は、可動鏡筒部41と、正立光学系42と、プリ
ズム43の回転に1/2の比率で追従して回転する回転
ミラー46とが観察者の眼側へ向けて配列されている。
即ち、この双眼鏡筒においては、観察光束は前記回転ミ
ラー46から射出された後観察者の眼に前記各構成要素
を順に通過して到達するような構成であるため、鏡筒自
体は大型のものになる。手術用顕微鏡においては、手術
の作業性を向上させるために、顕微鏡鏡体のみならず双
眼鏡筒の小型化も必須条件であるが、前記公報に開示さ
れた技術では双眼鏡筒の大幅な小型化は不可能である。
【0005】更に、図10に示された双眼鏡筒では、可
動鏡筒部41の回転軸47から接眼鏡筒部44のアイポ
イント48までの回転半径Rが大きい。よって、特に傾
斜角が90°即ち固定鏡筒部45への入射光軸49と接
眼鏡筒部44からの射出光軸50とが平行になった場
合、かかる鏡筒の顕微鏡への取り付け面51と接眼鏡筒
部44との間の距離も大きくなる。結果として、被観察
物体面(術部)から観察者のアイポイント48までの距
離が大きくなり、術部の観察及び手術中における顕微鏡
の操作性が悪くなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は上記
のような従来技術の有する問題点に鑑みなされたもので
あり、その目的は、実体顕微鏡の鏡筒部の小型化が図
れ、被観察物体面から観察者のアイポイントまでの距離
を短縮して、特に手術用顕微鏡を用いた観察を伴う手術
の作業性を向上させ得る実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡
筒を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒は、
以下に示すような特徴を備えている。
【0008】請求項1に記載の発明は、接眼鏡筒部の傾
斜角が可変である実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒にお
いて、固定鏡筒部と可動鏡筒部とを備え、固定鏡筒部を
可動鏡筒部でコの字状に囲い、可動鏡筒部内に像回転補
正光学系を配置したことを特徴とするものである。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1の実体
顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒において、固定鏡筒部に実
体顕微鏡鏡体部との接続面の回転方向への自由度をもた
せ、固定鏡筒部が実体顕微鏡鏡体部に対して360°自
由に回転し得るようにしたことを特徴とするものであ
る。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒において、固定鏡筒
部を実体顕微鏡鏡体部との接続面で回転させることで、
実体顕微鏡鏡体部への入射光軸と接眼鏡筒部からの射出
光軸とを平行にしたときのオフセット状態が2通り得ら
れ、少なくともその何れかのオフセット量が50mm以
下であるようにしたことを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明による実体顕微鏡用傾斜角
可変双眼鏡筒は、固定鏡筒部,可動鏡筒部及び接眼鏡筒
部からなる。
【0012】固定鏡筒部には左右一対の結像レンズ系及
び一対の反射部材を配置している。左右一対の結像レン
ズ系は、実体顕微鏡本体から射出されたアフォーカル光
束を前記可動鏡筒部内の光学系を経て前記接眼鏡筒内に
設けられた夫々の接眼レンズ系の前方(前側焦点位置)
に結像させるためのものである。尚、これら結像レンズ
系はテレフォトタイプであって、例えば夫々正,負のパ
ワーを有する2つのレンズ群により構成することによ
り、焦点距離に比較してレンズ系の全長を短くすること
を可能とし、固定鏡筒部の小型化を図っている。
【0013】又、前記一対の反射部材は、前記固定鏡筒
部が取り付けられる実体顕微鏡本体側から見て、前記一
対の結像レンズ系の後ろ側に配置される。反射部材で反
射された観察像の光束は、可動鏡筒部内に配置され固定
鏡筒部の左右側に位置するイメージローテータに導かれ
るようになっている。そして、本発明の双眼鏡筒では、
可動鏡筒部のティルティングによる観察像の回転を補正
するために、前記一対の反射部材から射出される一対の
観察光束の光軸が、それら一対の反射部材の外側に夫々
配置された一対のイメージローテータの光軸、及び可動
鏡筒部の回転軸と一致するように構成している。
【0014】このようにして、本発明の双眼鏡筒では、
前記一対のイメージローテータを可動鏡筒部と共に同方
向で且つその回転量に対し1/2の比率で追従させて回
転させることを可能にした。従って、本発明の双眼鏡筒
では、接眼鏡筒部の傾斜角をどのように設定しても、実
体顕微鏡によって形成された被観察物体像を正立像とし
て観察者に供給することができる。
【0015】又、本発明の双眼鏡筒では、固定鏡筒部を
可動鏡筒部でコの字状に囲うような構成にして固定鏡筒
部の左右側にイメージローテータを配置することによ
り、曲線的な光路を形成して実際の光路長に比べ結像レ
ンズ系と接眼レンズ系との距離を短縮することに成功し
た。
【0016】更に、本発明の双眼鏡筒では、左右一対の
接眼鏡筒部内に夫々配置された接眼レンズ系の前方に夫
々ミラーを配置し、前記一対の接眼鏡筒部を前記ミラー
に入射する光束の光軸とそのミラーから接眼レンズ系に
至る光束の光軸との交点を中心に左右方向に回動させ得
るようにするだけで、眼幅調整機構を構成することがで
きる。このように、本発明の双眼鏡筒では簡素な構成の
眼幅調整機構を備えることも可能であり、しかもこの眼
幅調整機構は省スペースなものとして構成できるため、
可動鏡筒部が必要以上に大きくなることはない。
【0017】尚、眼幅調整機構としては上記のような構
成に限らず、従来より知られている機構を使用すること
もできる。例えば、左右の接眼レンズ系の前方に夫々ミ
ラーを配置し、前記ミラーを互いにスライドさせると共
に、更に左右の接眼レンズ系が前記ミラーのスライドに
よる光路長の変化をキャンセルするべく、前記ミラーの
動きに追従して上下にスライドして眼幅を調整する機構
がある。又その他には、左右の接眼レンズ系の前方に平
行四辺形プリズムを配置し、平行四辺形プリズムの入射
光軸を回転軸として左右対称に回転させることで、平行
四辺形プリズムの出射側に位置する接眼レンズ系の間隔
を変化させることによって眼幅を調整する機構がある。
【0018】本発明の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒
は上記のように構成されているため十分な小型化が達成
できる。又、全てのティルティング状態において被観察
物体面から観察者のアイポイントまでの距離を極力短く
形成することが可能であるため、特に手術用顕微鏡を用
いた観察を伴う手術の際に、優れた作業性がもたらされ
る。
【0019】更に、本発明の双眼鏡筒では、固定鏡筒部
に実体顕微鏡鏡体部との接続面の回転方向への自由度を
もたせ、固定鏡筒部が実体顕微鏡鏡体部に対して360
°自由に回転可能に構成している。このようにすること
で、双眼鏡筒を観察しやすい方向に設定することが可能
になる。
【0020】以下、図示した実施例に基づき本発明を詳
細に説明する。
【0021】第1実施例 図1は本実施例にかかる実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡
筒の外観図であり、傾斜観察が行われる状態を示してい
る。この双眼鏡筒1は、図示しない実体顕微鏡の鏡体部
に取り付けられる固定鏡筒部2にこれをコの字状に囲う
ように可動鏡筒部3を設けて構成している。この可動鏡
筒部3には、顕微鏡像の回転を補正するための光学系が
配置されている。又、可動鏡筒部3には接眼鏡筒部4を
設けている。
【0022】更に、双眼鏡筒1では、固定鏡筒部2の左
右外側の可動鏡筒部3内にスペース5を設け、このスペ
ース5に前記像回転補正光学系等の光学素子及びメカ機
構を配置する。このようにすることで、各素子が観察者
の眼側へ積み重ならず、双眼鏡筒全体が観察者の眼側へ
突出することが防止できる。よって、全てのティルティ
ング状態において被観察物体面から観察者のアイポイン
トまでの距離を短くすることができるため、観察者にと
って使い勝手のよい実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒を
提供することができる。
【0023】加えて、可動鏡筒部3の回転軸6をスペー
ス5を貫通するように設け、このスペース5内に比較的
重量が大きくなりがちな像回転補正光学系等を配置すれ
ば、可動鏡筒部3全体の重心の位置は回転軸6から大き
く離れることはないため、自重によるティルティングを
抑制するための特別なメカ構造も不要となり、双眼鏡筒
の大型化を回避できる。
【0024】又、可動鏡筒部3の重心の位置が回転軸6
付近であれば、可動鏡筒部3内に接眼鏡筒部4からの射
出瞳を拡大するための光学系を配置しても、この光学系
の重量を受け入れることは容易であるため、好都合であ
る。尚、前記像回転補正光学系としては、シュミット型
イメージローテータプリズム等のイメージローテータが
最適である。
【0025】次に、本実施例の双眼鏡筒の内部構成につ
いて説明する。図2は本実施例の双眼鏡筒の内部構成を
示す光軸に沿う断面図である。ここに示すように、本実
施例の双眼鏡筒1の固定鏡筒部2内には、図示しない実
体顕微鏡鏡の鏡体部より射出されるアフォーカル光束を
一対の接眼鏡筒部4に備えられた接眼レンズ系7の前側
焦点位置(結像点8)に夫々結像させるための一対の結
像レンズ系9と反射面を備えた一対のプリズム10とを
配置している。前記実体顕微鏡の鏡体部から射出され一
対の結像レンズ系9を透過した一対の観察光束は、夫々
プリズム10により固定鏡筒部2の左右外側へ向けて射
出される。そして、この射出された一対の光束は、可動
鏡筒部3内に配置され夫々一対のプリズム10の外側に
位置するシュミット型イメージローテータプリズム11
に入射する。
【0026】次に、シュミット型イメージローテータプ
リズム11から射出された光束は夫々可動鏡筒部3の側
面側に配置された台形プリズム12を経て夫々左右一対
の接眼鏡筒部4内に配置された接眼レンズ系7の前方に
配置されたミラー13を介して結像点8に前記被観察物
体の像を形成する。観察者はこの像を接眼レンズ系7を
介して観察できる。
【0027】尚、前記結像レンズ系9は、物体側から順
に正,負のパワーを有する2つのレンズ群が配置されて
構成されているため、結像レンズ系9の全長をそれが有
する焦点距離と比較して短くすることができる。又、本
実施例では、結像光学系をその結像レンズ系9,プリズ
ム10及びシュミット型イメージローテータプリズム1
1により構成しているため、結像光学系の光路が長い割
には機械的な全長を短縮し双眼鏡筒1全体としての観察
光路を非常に短く形成でき、双眼鏡筒の大幅な小型化が
可能となる。
【0028】更に、本実施例の双眼鏡筒1では、プリズ
ム10から射出する観察光束の光軸14と、シュミット
型イメージローテータプリズム11の光軸と、可動鏡筒
部3の回転軸6とが一致するように構成されている。し
かも、シュミット型イメージローテータプリズム11
は、可動鏡筒部3と共にこれと同方向に且つその回転量
の1/2の比率で追従して回転するようになっているの
で、可動鏡筒部3の固定鏡筒部2に対する傾斜角を変化
させても観察者は被観察物体の正立像を良好に観察でき
る。
【0029】又、本実施例の双眼鏡筒1では、前述のよ
うに、比較的スペースを要するシュミット型イメージロ
ーテータプリズム11を可動鏡筒部3内の固体鏡筒部2
から射出される観察光束の光軸上に配置することで、観
察者の眼側への機構的な突出を最小限に抑えている。よ
って、可動鏡筒部3の回転軸6から観察者のアイポイン
ト15までの距離R 1 を非常に短くすることができるた
め、全てのティルティング状態において被観察物体面か
ら観察者のアイポイント15までの距離を短く保つこと
が可能となり、特に手術用顕微鏡による観察を伴う手術
において優れた作業性をもたらすことができる。
【0030】第2実施例 図3は本実施例にかかる実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡
筒の概略構成を示す側面図である。本実施例の双眼鏡筒
20は、固定鏡筒部21と可動鏡筒部22と接眼鏡筒部
23とからなる。この双眼鏡筒20は固定鏡筒部21の
接続面21aを実体顕微鏡鏡体部の接眼部24と接続し
て用いる。固定鏡筒部21の接続面21aは実体顕微鏡
鏡体部の接眼部24に対してその入射光軸25を中心に
矢印イで示す方向に360°自由に回転できるようにな
っている。一方、可動鏡筒部22も固定鏡筒部21に対
し矢印ロで示す方向に角度を変えることができる。
【0031】尚、本実施例の双眼鏡筒20の内部構成は
実施例1のものとほぼ同様であるため、ここでの説明は
省略する。又、本実施例において、固定鏡筒部21は実
体顕微鏡鏡体の接眼部24に対しては360°回転可能
になっているが、双眼鏡筒20自体のティルティングに
は影響を及ぼさないことから、ここでも固定鏡筒部と称
している。
【0032】本実施例の双眼鏡筒20はこのような構成
のため、図3に示すように、固定鏡筒部21への入射光
軸25と接眼鏡筒部23からの射出光軸26とがオフセ
ットしている場合でも、図4(a),(b)に示すよう
に、双眼鏡筒20を実体顕微鏡の接眼部24に取り付け
た状態のまま、固定鏡筒部21の接続面21aを実体顕
微鏡の接眼部24に対して前記入射光軸25を中心に1
80°回転させることで、容易にアイポイント27を変
えて観察し易い位置に設定することが可能である。
【0033】又、図5に示すように、実体顕微鏡の鏡体
部が傾いている場合、その傾き角度が30°程度であれ
ば、固定鏡筒部21をその傾いた方向と反対方向へ回転
させることで、双眼鏡筒20の左右のアイポイント27
を水平に維持することができる。従って、実体顕微鏡鏡
体部が少しくらい傾いている場合でも、観察者は頭を傾
けて観察する必要もなく、常に楽な姿勢で観察すること
ができる。
【0034】更に、用いる実体顕微鏡に鏡体部の光学系
が、例えば特願平8−300562号の図4,図5に示
されている単眼光学系となっているものを選択すれば、
固定鏡筒部21をどのような角度に回転させても常に双
眼鏡筒20の光学系は実体顕微鏡鏡体の光学系からの観
察光束を受けることができ、観察者に良好な観察像を提
供することができる。
【0035】第3実施例 ところで、実体顕微鏡のうち、例えば手術用顕微鏡では
被観察物体から観察者のアイポイントまでの距離を短く
するため、図6に示すように、接眼鏡筒部23内におい
て1回クランクしてアイポイント27を下げる方法が用
いられる。この場合、手術用顕微鏡鏡体部28がほぼ垂
直な状態にあれば問題はないが、それが水平状態である
場合には次のような問題が生じる。
【0036】図7は水平状態にある手術用顕微鏡鏡にク
ランクした接眼鏡筒部を有する双眼鏡筒を用いての観察
状態を示す図である。このとき、手術用顕微鏡鏡体部2
8への入射光軸29と双眼鏡筒20の接眼鏡筒部23か
らの射出光軸26とを平行にした場合、互いの光軸がオ
フセットしてしまう。このような場合、観察者のアイポ
イント27は被観察物体30より下方になるため、観察
者もそれに合わせて低い位置で観察しなければならな
い。よって、観察者の肩の位置31から被観察物体30
までの距離R2 が大きくなってしまう。この結果、観察
者は肩の位置31より腕を上げた状態で、しかも最大限
に腕を伸ばしての作業を余儀なくされるため、作業効率
は大きく低下する。
【0037】そこで、本実施例の双眼鏡筒20において
も、図8(a)に示すように、固定鏡筒部21に手術用
顕微鏡鏡体部28との接続面の回転方向(矢印イの方
向)への自由度を持たせ、固定鏡筒部21が手術用顕微
鏡鏡体部28に対して矢印イの方向に360°自由に回
転可能にした。従って、図8(a)に示す状態から、固
定鏡筒部21を手術用顕微鏡鏡体部28の接眼部に対し
矢印イの方向に180°回転させた後(図8(b))、
図8(c)に示すように可動鏡筒部22を固定鏡筒部2
1に対して矢印ハの方向に回転させることで、手術用顕
微鏡鏡体部28への入射光軸29と接眼鏡筒部23から
の射出光軸26とをほぼ平行にすることができる。但
し、この場合、観察し易さ及び観察者の作業効率を考慮
すれば、入射光軸29と射出光軸26とのオフセット量
は50mm以下であることが好ましい。
【0038】この結果、図9に示すように、水平状態に
設置された手術用顕微鏡による観察を行う場合でも、観
察者のアイポイント27を手術用顕微鏡鏡体部28への
入射光軸29上若しくはその近辺に位置させることが可
能になり、観察者の肩の位置31から被観察物体30ま
での距離R3 をより短くすることができる。従って、観
察者も肩の位置31よりも腕を下げた状態で作業するこ
とが可能になり、観察者の疲労度を減少させることがで
きる。
【0039】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、実体顕
微鏡、特に手術用顕微鏡を用いて手術を行う際、被観察
物体面から観察者のアイポイントまでの距離を短縮して
手術の作業性を向上させることができる小型,高性能な
実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒
の外観図である。
【図2】第1実施例の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒
の内部構成を示す光軸に沿う断面図である。
【図3】第2実施例の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒
の側面図である。
【図4】(a),(b)は第2実施例の実体顕微鏡用傾
斜角可変双眼鏡筒の作用を説明するための図である。
【図5】第2実施例の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒
の作用を説明するための図である。
【図6】手術用顕微鏡の鏡体部に実体顕微鏡用傾斜角可
変双眼鏡筒を取り付けた状態を示す図である。
【図7】水平状態に設置された手術用顕微鏡に双眼鏡筒
を用いての観察の様子を示す図である。
【図8】(a)〜(c)は第3実施例の実体顕微鏡用傾
斜角可変双眼鏡筒の作用を説明するための図である。
【図9】第3実施例の実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒
の作用を説明するための図である。
【図10】従来の傾斜角可変双眼鏡筒の構成を示す図で
ある。
【符号の説明】
1,20 双眼鏡筒 2,21,45 固定鏡筒部 3,22,41 可動鏡筒部 4,23,44 接眼鏡筒部 5 スペース 6,14,25,26,29 光軸 7 接眼レンズ系 8 結像点 9 結像レンズ系 10,43 プリズム 11 シュミット型イメージローテータープリズム 12 台形プリズム 13 ミラー 15,27,48 アイポイント 21a 接続面 24 接眼部 28 手術用顕微鏡鏡体部 30 被観察物体 31 肩の位置 42 正立光学系 46 回転ミラー 47 回転軸 49 入射光 50 射出光 51 取り付け面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接眼鏡筒部の傾斜角が可変である実体顕
    微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒において、 固定鏡筒部と可動鏡筒部とを備え、該固定鏡筒部を前記
    可動鏡筒部でコの字状に囲い、該可動鏡筒部内に像回転
    補正光学系を配置したことを特徴とする実体顕微鏡用傾
    斜角可変双眼鏡筒。
  2. 【請求項2】 前記固定鏡筒部に実体顕微鏡鏡体部との
    接続面の回転方向への自由度をもたせ、前記固定鏡筒部
    が実体顕微鏡鏡体部に対して360°自由に回転し得る
    ようにしたことを特徴とする請求項1に記載の実体顕微
    鏡用傾斜角可変双眼鏡筒。
  3. 【請求項3】 前記固定鏡筒部を実体顕微鏡鏡体部との
    接続面で回転させることで、実体顕微鏡鏡体部への入射
    光軸と前記接眼鏡筒部からの射出光軸とを平行にしたと
    きのオフセット状態が2通り得られ、少なくともその何
    れかのオフセット量が50mm以下であるようにしたこ
    とを特徴とする請求項2に記載の実体顕微鏡用傾斜角可
    変双眼鏡筒。
JP10034895A 1998-02-17 1998-02-17 実体顕微鏡用傾斜角可変双眼鏡筒 Pending JPH11231226A (ja)

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