JPH11226052A - 吸収性物品 - Google Patents

吸収性物品

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JPH11226052A
JPH11226052A JP10033132A JP3313298A JPH11226052A JP H11226052 A JPH11226052 A JP H11226052A JP 10033132 A JP10033132 A JP 10033132A JP 3313298 A JP3313298 A JP 3313298A JP H11226052 A JPH11226052 A JP H11226052A
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JP
Japan
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sheet
pocket
longitudinal direction
pocket sheet
absorber
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Pending
Application number
JP10033132A
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English (en)
Inventor
Sachiko Nakazawa
幸子 中澤
Kinya Asai
欣哉 朝井
Hiroyuki Kido
博幸 城戸
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の吸収性物品は、立体ギャザーが吸収体
から確実に立ち上がらず、あらゆる位置からの漏れを防
止し得ない。 【解決手段】 液透過性のトップシート13と液不透過
性のバックシート12との間に配置される吸収体の長手
方向に沿って配置され、かつその幅方向外側の側縁部が
トップシート13またはバックシート12に接合される
ポケットシート15を有する展開型おむつ11であっ
て、ポケットシート15の長手方向一端部が少なくとも
トップシート13の長手方向一端部に接合され、ポケッ
トシート15の幅方向中央部には、その長手方向他端部
からその一端側に亙って延びるスリットが形成され、こ
のスリットの開口縁部を相互に離間した開口部25がポ
ケットシート15に形成され、このポケットシート15
の長手方向に沿って開口部25の内側に一対の立体ギャ
ザー31を配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、***物を分離した
状態で保持すると共にこれらの漏れを防止し得る吸収性
物品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、尿、経血や便などの***物を処理
するための吸収性物品において、吸収体の吸収速度以上
に***物が排出された場合や、便など粘性が高く吸収さ
れにくいものが***された場合、吸収体がこれを吸収で
きず、吸収性物品の中央部または背側部から漏れてしま
うことがあった。
【0003】これらの漏れを解消するため、吸収性物品
の長手方向両端部に伸縮性のあるバリアーカフスを配置
したものが特公平6−93901号公報で提案されてい
る。この吸収性物品は、吸収体の側縁部から立ち上が
る、いわゆる立体ギャザーを有し、この立体ギャザーに
よって***物の漏れを防止している。
【0004】また、特開昭64−26701号公報に
は、吸収性物品の背腹部からの漏れを解消するため、背
腹部にフラップを設けた構造が開示されている。
【0005】さらに、特開平3−59号公報には、立体
ギャザーの一部を吸収体の側縁部に接着することによ
り、立体ギャザーを確実に立ち上がらせるようにした構
造のものが開示されている。この吸収性物品の立体ギャ
ザーは、その自由縁に配置された弾性体の伸縮のみなら
ず、立体ギャザーと吸収体との長手方向の寸法の差によ
っても吸収体から立ち上がり、吸収性物品の長手方向中
央部からの漏れを防止している。
【0006】一方、特開平4−300543号公報に
は、吸収性物品の中央部および背部からの漏れを防止す
るため、吸収性物品の上部にU字状の開口部を有する第
二トップシートを配置したものが開示されている。この
吸収性物品は、いわゆるポケット構造を有し、第一トッ
プシートに***された***物が外に漏れ出さないよう
に、吸収体から立ち上がる一体型の第二トップシートが
バリヤーの役目を果たしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】特公平6−93901
号公報に開示されたものは、吸収性物品の幅方向からの
漏れを防止するだけでしかない。また、着用者の姿勢に
よっては吸収性物品の立体ギャザーがつぶれて吸収体か
ら立ち上がらず、漏れの防止効果が不十分となることが
考えられる。
【0008】また、特開昭64−26701号公報に開
示されたものは、フラップが吸収性物品の背腹部からの
漏れ防止にしか効果がなく、その中央部からの漏れを防
止することができない。しかも、着用者の姿勢によって
はフラップがつぶれてしまい、***物がフラップを越え
て漏れてしまうおそれがある。
【0009】さらに、特開平3−59号公報に開示され
たものは、吸収性物品の背側部からの***物の漏れを防
止することが困難である。
【0010】一方、特開平4−300543号公報に開
示されたものでは、第二トップシートを吸収体上方に立
ち上がらせるために、この第二トップシートの下方に浮
き上げ手段を有する必要がある。また、第二トップシー
トの立ち上がりを良くするため、U字状のポケットの全
周に亙って弾性体を配置することが望ましいが、この弾
性体をポケットに沿ってU字状に配置しようとすると、
吸収性物品の製造速度が低下してしまい、その生産コス
トが高くなってしまう。逆に、吸収性物品の長手方向に
のみ弾性体を配置した場合には、その製造が容易となる
反面、背側部の第二トップシートの立ち上がりが不十分
となる。また、第二トップシートのポケット部分のシー
トの切断および除去に伴う製造速度の低下を招来する。
【0011】
【発明の目的】本発明の目的は、***物を分離した状態
で保持すると共にこれらの漏れを防止することにより、
皮膚炎などの発生を未然に防止し得る製造が容易な吸収
性物品を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による吸収性物品
は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシ
ートと、これらトップシートとバックシートとの間に配
置される吸収体と、この吸収体の長手方向に沿って配置
され、かつその幅方向外側の側縁部が前記トップシート
か、あるいは前記バックシートに接合されるポケットシ
ートとを具えた吸収性物品であって、前記ポケットシー
トの長手方向一端部は、少なくとも前記トップシートの
長手方向一端部に接合され、前記ポケットシートの幅方
向中央部には、このポケットシートの長手方向他端から
その一端側に亙って延びるスリットが形成され、このス
リットの開口縁部を相互に離間した開口部が前記ポケッ
トシートに形成され、前記ポケットシートの長手方向に
沿って、前記開口部の内側に一対の立体ギャザーが配置
されていることを特徴とするものである。
【0013】本発明によると、ポケットシートの幅方向
外側の側縁部が長手方向に沿ってトップシートか、ある
いはバックシートに接合され、さらにこれらの長手方向
一端部が少なくともトップシートの長手方向一端部に接
合され、このポケットシートの長手方向他端からその一
端側に亙って延びるスリットがその幅方向中央部に形成
され、このスリットの開口縁部が相互に離間して開口部
を形成し、これが吸収体の周縁部から立ち上がって堰を
形成しているため、吸収体はポケット構造を形成するポ
ケットシートの堰によって三方から囲まれた状態とな
る。
【0014】また、開口部の内側、つまり堰の内側に一
対の立体ギャザーが配置されており、この堰の存在によ
って立体ギャザーの外側への倒れが抑制され、トップシ
ートから立ち上がった状態となる。
【0015】従って、着用者の姿勢に拘らず、着用者の
***物が開口部から吸収体に受け止められ、上述したポ
ケット構造および立体ギャザーによって股間部のみなら
ず、背側部からの***物の漏れも確実に阻止され、これ
ら***物が分離した状態で保持される。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明による吸収性物品におい
て、ポケットシートのスリットを境にポケットシートを
その幅方向外側に折り返して相互に接合した接合部をそ
れぞれ設け、これら接合部によって開口部を形成するよ
うにしてもよい。この場合、接合部は、トップシートお
よびポケットシートの長手方向に沿ったこれらの接合領
域と非接合領域との境界部分、すなわちポケットシート
がトップシートから離間する際の起立部分よりも幅方向
内側のポケットシート上に形成してもよいし、起立部分
の位置に形成してもよく、あるいは起立部分よりも幅方
向外側に形成することも可能である。
【0017】このように、接合部を設けることにより、
トップシートやバックシートの長手方向の長さとポケッ
トシートの幅方向内側の長さが同じであっても、ポケッ
トシートのスリットの開口縁部がその長手方向一端部か
ら他端部に向かって湾曲して配置された状態となるた
め、ポケットシートがトップシートやバックシートに引
きつられる結果、吸収体の周縁部からポケットシートの
スリットの開口縁部が確実に立ち上がる。
【0018】また、開口部に沿ってポケットシートのス
リットの開口縁部に伸長状態で弾性部材を配置したり、
あるいはポケットシートを伸縮性部材にて形成すること
も有効である。この場合も同様に、弾性部材や伸縮性部
材の縮む力を利用して吸収体の周縁部からのスリットの
開口縁部の立ち上がり傾向がより強めることができる。
【0019】さらに、ポケットシートの長手方向一端部
に重ね合わされる補助シートをさらに設けるようにして
もよい。
【0020】
【実施例】本発明による吸収性物品を展開型おむつに応
用した複数の実施例について、図1〜図12を参照しな
がら詳細に説明するが、本発明はかかる展開型おむつに
限定されるものではない。
【0021】第1の実施例の外観を表す図1およびその
平面形状を表す図2およびその III−III 矢視断面構造
を表す図3に示すように、第1の実施例における展開型
おむつ11は、液不透過性のバックシート12と、この
バックシート12の上に重ね合わされる液透過性のトッ
プシート13と、これらトップシート13とバックシー
ト12との間に配置される吸収体14と、この吸収体1
4を覆うように配置され、その幅方向外側の側縁部と長
手方向一端部とがトップシート13に接合されるポケッ
トシート15と、前記吸収体14の幅方向両側縁から外
側へ延出するトップシート13とバックシート12とで
形成される一対のサイドフラップ部16, 17と、吸収
体14の長手方向一端側から延出するトップシート13
とバックシート12との間に挟持され、着用時にウエス
ト周りのフィット性を良好にするウエストギャザー18
を形成するためのウエスト周り弾性部材19と、吸収体
14の幅方向両側縁に沿ってトップシート13とバック
シート12との間に挟持され、着用時の脚周りのフィッ
ト性を良好にするレッグギャザー20を形成するための
脚周り弾性部材21と、背側部となる一端側のサイドフ
ラップ部16の幅方向両側縁に取り付けられ、他端側の
サイドフラップ部17に重ね合わせてこれらをつなぐた
めの左右一対のファスニングテープ22とを有する。
【0022】ポケットシート15の幅方向中央部には、
その長手方向他端から一端側に向けて延びるスリット2
3(図4参照)が形成され、このスリット23を境にポ
ケットシート15をその幅方向外側にそれぞれ折り返し
て相互に接合した接合部24R , 24L がそれぞれ設け
られ、これら接合部24R , 24L によって、ポケット
シート15のスリット23の開口縁部が相互に離間して
三方がポケットシート15で囲まれた開口部25を形成
している。
【0023】本実施例では、接合部24R , 24L をポ
ケットシート15の長手方向中央部から腹側部に亙って
連続した直線状に形成しているが、曲線や間欠的な破線
状に配置しても良く、この展開型おむつ11の全長に亙
って設けるようにしてもよい。
【0024】本実施例におけるウエスト周り弾性部材1
9は、吸収体14の長手方向一端側にのみ配置されてい
るが、さらに長手方向他端側にも配置するようにしても
よい。また、脚周り弾性部材21は吸収体14の両側縁
の外側の長手方向に沿っておむつの幅方向に沿う中央部
にのみ設けられており、さらに、サイドフラップ部1
6, 17の間には、着用時に脚周り開口部を形成するた
めの一対の繰り抜き部26が形成されている。
【0025】さらに、ファスニングテープ22は、トッ
プシート13上に接合されたベーステープ27に対して
繰り返し剥離できるようになっている。
【0026】上述したトップシート13は、親水性ある
いは疎水性の不織布, 織布, 多孔性プラスチックフィル
ムなどで形成され、ポリプロピレン, ポリエチレン, ポ
リエステル, ナイロンなどの繊維や、あるいはポリエス
テル, ポリプロピレン, ポリエチレン, ナイロンなどを
2種類以上組み合わせた複合繊維などで構成することが
できる。特に、低融点ポリエステル/ポリエステル, ポ
リエステル/ポリエチレン, ポリプロピレン/ポリエチ
レンの複合繊維が強度の面から好ましいけれども、これ
らに限定されるものではない。このトップシート13を
単一のシートで構成する必要はなく、吸収体14に重ね
合わされるセンタートップシート13C(図10参照)
と、サイドフラップ部16, 17を形成する一対のサイ
ドトップシート13S(図10参照)とでトップシート
13を構成するようにしてもよい。この場合、センター
トップシート13Cとサイドトップシート13Sとで別
の素材を使ってもよいが、同一の素材で構成することも
可能である。
【0027】前記バックシート12は、ポリエチレンな
どの液不透過性フィルムで形成したり、液不透過性フィ
ルムと不織布あるいは織布とを貼り合わせたもので形成
することができ、通気性もしくは透湿性を持った材料を
採用することが好ましい。
【0028】吸収体14は、すでに周知の吸収性物品に
使用される公知の吸収性材料で形成される。すなわち、
綿状パルプやレーヨンなどの吸収性繊維をマット状にし
て高吸水性ポリマー(以下SAPと記述する)を均一に
分散あるいは層状に配設し、これを親水性シートでくる
んだものや、SAPを親水性シートでくるんだものを採
用することができる。綿状パルプを有する吸収体14の
場合には、綿状パルプに対して3〜60重量%の熱融着
性物質を混合し、これらを熱圧着するようにしてもよ
い。
【0029】上述した綿状パルプは、化学パルプシート
や機械パルプシートを粉砕機で解繊することにより得ら
れる5mm以下の繊維長のものが好ましい。また、パルプ
原料としては、針葉樹に限らず、広葉樹, わら, 竹, ケ
ナフの他、古紙パルプなども使用することができる。こ
の綿状パルプの使用量は、吸収体14の構造、例えば、
綿状パルプを単独で用いるか、これを複数積層して用い
るか、あるいはSAPなどの他の材料を併用するかなど
によって異なるが、一般的には50〜400g/m2が適当
である。
【0030】また、SAPとしては、デンプン系, セル
ロース系, 合成ポリマー系のものを採用することができ
る。具体的には、デンプン−アクリル酸(塩)グラフト
共重合体, デンプン−アクリル酸エチルグラフト共重合
体のケン化物, デンプン−メタクリル酸メチルグラフト
共重合体のケン化物, デンプン−アクリロニトリルグラ
フト共重合体のケン化物, デンプン−アクリルアミドグ
ラフト共重合体のケン化物, デンプン−アクリロニトリ
ル−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸グラフト共重合体のケン化物, アクリル酸(塩)重合
体, アクリル酸で架橋されたポリエチレンオキシド, ナ
トリウムカルボキシメチルセルローズの架橋物, ポリビ
ニールアルコール−無水マレイン酸反応物の架橋物など
である。特に、ポリアクリル酸ナトリウム系のものが、
その自重の20倍以上の尿や体液および水を吸収するこ
とから、最も適当である。SAPの使用量は、乾燥状態
の綿状パルプに対して全重量の10〜500重量%、好
ましくは15〜300重量%であり、綿状パルプ中に実
質的に均一に分布していることが有効である。この吸収
体14を圧縮成形する場合、密度が均一となるように表
面を平滑に成形したり、あるいは尿や体液を縦方向およ
び斜め方向に導くエンボス加工をその表面に施し、密度
が部分的に異なるようにしてもよい。
【0031】さらに、上述した親水性シートとしては、
ティシュ, 吸収紙, 親水性不織布などを採用することが
できる。
【0032】なお、トップシート13と吸収体14との
間に親水性で液透過性の不織布, 織布, 多孔性プラスチ
ック, 綿状パルプなどで形成した拡散層を設けてもよ
い。この拡散層を設けることによって、尿や体液などの
吸収速度を低下させることなく、これらの漏れを防止す
ることができる。この拡散層は、ポリプロピレン, ポリ
エチレン, ポリエステル, レーヨン, パルプなどの繊維
で構成したり、あるいはこれらの複合繊維で構成するこ
とが可能であり、接着剤などを用いて吸収体14に接着
固定される。
【0033】上述したように、前記ポケットシート15
は、その長手方向一端部がトップシート13に接合され
ているが、バックシート12に接合されていても良く、
この場合には液透過性のトップシート13からの液漏れ
を防止することができる。また、ポケットシート15の
接合部24R , 24L は、ポケットシート15の中央に
あらかじめ形成されるスリット23の開口縁部、つまり
自由端部28側をその幅方向外側にそれぞれ折り返し、
相互に重なり合う表面の一部を長手方向に沿って線状に
接合することによって形成される。これら接合部2
R , 24L によってポケットシート15に開口部25
が設けられ、ポケットシート15の長手方向寸法が吸収
体14の長手方向寸法よりも短く設定されて、吸収体1
4が円弧状に付勢される。その結果、ポケットシート1
5が吸収体14から立ち上がって堰29が形成される。
【0034】ポケットシート15の折り返し部分には、
弾性部材30が伸長状態で接合され、これによってトッ
プシート13から立ち上がる立体ギャザー31を堰29
の内側に形成している。この場合、ウエストギャザー1
8と反対側(展開型おむつ11の腹側)に位置する立体
ギャザー31の長手方向一端部か、あるいは両端部をト
ップシート13に接合するようにしてもよい。同様に、
堰29の長手方向一端部を立体ギャザー31側に内倒し
するか、あるいはサイドフラップ部17側に外倒しして
トップシート13に接合するようにしてもよい。
【0035】弾性部材30は、吸収体14の長手方向に
対し、その1/5〜9/10の範囲に亙って配置するこ
とが好ましく、本実施例ではそれぞれ1本の弾性部材3
0を立体ギャザー31の先端、つまりポケットシート1
5の左右の接着部24RO, 24RI, 24LO, 24LI(図
4参照)からそれぞれ等距離の位置に接合しているが、
これを立体ギャザー31の基端側、つまり接合部2
R , 24L 側に近づけて配置したり、あるいはこれを
複数本配置するようにしてもよい。
【0036】ポケットシート15の自由端部28には、
弾性部材32が伸張状態で弾性部材固定用テープ33と
共に接合されている。この弾性部材32によって吸収体
14の長手方向一端部と他端部との距離が短くなり、吸
収体14が円弧状に付勢される結果、ポケットシート1
5の自由端部28が吸収体14からさらに急峻に立ち上
がることとなり、堰29の形成を確実なものとしてい
る。
【0037】上述した弾性部材32を省略することも可
能であるが、本実施例のように弾性部材32を採用する
場合には、開口部24を形成するポケットシート15の
自由端部28の全域に亙って配置することが好ましく、
本実施例ではそれぞれ1本の弾性部材32をポケットシ
ート15の自由端部28に接合しているが、複数本の弾
性部材32を弾性部材固定用テープ33と共に接合する
ことも可能である。なお、弾性部材固定用テープ33
は、ポケットシート15と同材質のものを使用すること
ができる。
【0038】さらに、上述した弾性部材固定用テープ3
3を使用せず、弾性部材32のみを開口部25の周囲に
配置することも可能である。この場合、弾性部材32
は、ポケットシート15の自由端部28を内側または外
側に折り返してポケットシート15に挟持され、その挟
持部分に全面的または部分的に接合することにより、弾
性部材32をポケットシート15の自由端部28に固定
する。
【0039】このようにして、ポケットシート15に形
成されたスリット23により、ポケットシート15の一
端部、すなわち背側部を除いてその幅方向に沿う中央部
から自由端部28が相互に引き離され、さらにトップシ
ート13の表面からも離間して三方がポケットシート1
5で囲まれた開口部25ならびにこの開口部25を縁取
る堰29が形成される。
【0040】この開口部25は、***物が開口部25を
通して吸収体14の上面に***されるだけの大きさであ
れば良く、特に限定されない。ただし、好ましくはスリ
ット23は、吸収体14の長手方向に沿った寸法の3/
5〜9/10程度の長さが一般的である。スリット23
の長さが、吸収体14の長手方向に沿った寸法の3/5
未満の場合には、開口部25が小さくなり過ぎて***物
が開口部25内に入らず、逆にスリット23の長さが吸
収体14の長手方向に沿った寸法の9/10を越える場
合には、背側からの漏れ防止効果を得ることが不十分と
なることがある。
【0041】このような本実施例の構造を容易に実現す
る方法として、接合部24R , 24L を形成する前の外
観を表す図4およびそのV−V矢視断面構造を表す図5
に示すように、ポケットシート15の幅方向に沿う中央
部からその他端側、すなわち腹側部にかけてスリット2
3を形成し、このスリット23とポケットシート15の
幅方向両側端との幅方向中央部に弾性部材30を伸長状
態でそれぞれ接合し、この弾性部材30と平行にその幅
方向に並ぶ一対の接着部24RO, 24RI, 24LO, 24
LIを弾性部材30から等間隔の距離に設け、これら接着
部24RO, 24RI, 24LO, 24LIを相互に重ね合わせ
て接合し、上述した接合部24R , 24L を形成するこ
とにより、開口部25と堰29と立体ギャザー31とを
同時に形成することができる。
【0042】この場合、開口部25に沿ってこれを湾曲
状態で囲む弾性部材32は、この展開型おむつ11の製
造時に後述するポケットシートの連続体15Cの搬送方
向に沿って一直線状に接合することができ、開口部25
に沿って湾曲するための特別な配慮を行う必要がない。
【0043】すなわち、ポケットシート15の長手方向
一端部およびその幅方向外側の側縁部をトップシート1
3と接合し、このポケットシート15に接合部24R ,
24L を形成することにより、スリット23の開口縁部
が長手方向に沿って外側に湾曲して配置されることとな
り、ポケットシート15は立体ギャザー31を形成した
分だけ、トップシート13などに対して長手方向に引き
つられるため、吸収体14はポケットシート15に対し
て円弧状に湾曲し、ポケットシート15の自由端部28
が吸収体14から立ち上がった状態となる。さらに、こ
れらポケットシート15の自由端部28に弾性部材32
を伸長状態で配置することにより、吸収体14の長手方
向一端部と他端部との直線距離が短くなるように、吸収
体14が円弧状に付勢される結果、ポケットシート15
の自由端部28を吸収体14から急峻に立ち上げること
ができる。
【0044】接合部24R , 24L から立ち上がるポケ
ットシート15の自由端部28の堰29の高さは、5mm
〜100mmの範囲内、好ましくは20mm〜60mmの範囲
で設定することが好ましい。堰29の高さは、着用者の
体型や吸収性物品の種類によっても異なるが、着用者の
股間部での漏れを防止したり、あるいは立体ギャザー3
1を外側(吸収体14と反対側)に倒れにくくするため
に適度な高さが必要である。堰29の高さが5mm未満の
場合には、立体ギャザー31の外側への倒れを抑制する
効果を得ることが困難となり、逆に100mmより高くな
ると着用者の装着方法や姿勢によっては、堰29の部分
が吸収体14と着用者との間に介在してしまい、吸収体
14の機能を発揮させることができなくなる虞がある。
【0045】同様に、股間部における立体ギャザー31
の高さは、5mm〜100mmの範囲内、好ましくは20mm
〜60mmの範囲で設定することが好ましい。この立体ギ
ャザー31の高さは、着用者の体型や吸収性物品の種類
によっても異なるが、着用者の股間部での漏れを防止す
るための高さが必要である。立体ギャザー31の高さが
5mm未満の場合には、股間部での漏れを防止することが
困難となり、逆に100mmより高くなると着用者の装着
方法や姿勢によっては、立体ギャザー31が吸収体14
と着用者との間に介在してしまい、吸収体14の機能を
発揮させることができなくなる虞がある。
【0046】上述した実施例では、弾性部材30をポケ
ットシート15の上に接合するようにしたが、幅広の弾
性部材固定用テープ33を用い、この弾性部材固定用テ
ープ33の上に弾性部材30, 32を接合するようにし
てもよい。
【0047】このような本発明における吸収性物品の他
の実施例における図5同様の断面構造を図6に示すが、
先の実施例と同一機能の要素には、これと同一符号を記
すに止め、重複する説明は省略するものとする。すなわ
ち、弾性部材30, 32は、幅広の弾性部材固定用テー
プ33とポケットシート15との間に挟持された状態で
配置されている。従って、接合部24R , 24L を形成
することにより、立体ギャザー31はポケットシート1
5の折り返し部分と弾性部材固定用テープ33とで三重
構造となり、堰29はポケットシート15と弾性部材固
定用テープ33で二重構造となる。
【0048】この場合、接合部24R , 24L の接合が
何らかの原因で不十分であったとしても、弾性部材30
が予めポケットシート15と弾性部材固定用テープ33
により挟持された状態となっているため、弾性部材30
がポケットシート15との接着力が不十分となって、弾
性部材30がポケットシート15から剥離してしまうよ
うな不具合を未然に防止することができる。図示例で
は、1枚の幅広な弾性部材固定用テープ33を用いて左
右一対の弾性部材32, 33をそれぞれ固定している
が、左右の弾性部材に対応して2枚の弾性部材固定用テ
ープ33を用い、これら弾性部材固定用テープ33に対
して左右の弾性部材を独立にそれぞれ接合するようにし
てもよい。
【0049】本実施例では、立体ギャザー31を形成す
るポケットシート15の折り返し部分を密着状態で接合
しているが、図6に示すように弾性部材30を弾性部材
固定用テープ33とポケットシート15の間で挟持する
ようにした場合は、ポケットシート15の折り返し部分
全域を密着状態で接合する必要はなく、折り返し部分に
空隙が形成されるようにしてもよい。
【0050】本発明に使用されるポケットシート15や
弾性部材固定用テープ33は、親水性あるいは疎水性の
不織布, 織布, 多孔性プラスチックフィルムなどの他、
液不透過性のフィルムやこれらを貼り合わせたもので形
成することができる。また、親水性の不織布や織布など
は、このままでも使用することができるが、撥水処理を
施すことがより好ましく、これによって防漏効果を高め
ることができる。不織布, 織布を構成する繊維として
は、ポリプロピレン, ポリエチレン, ポリエステル, ナ
イロンなどの繊維や、あるいはポリエステル, ポリプロ
ピレン, ポリエチレン, ナイロンなどを2種類以上組み
合わせた複合繊維などで構成することができる。特に、
低融点ポリエステル/ポリエステル, ポリエステル/ポ
リエチレン, ポリプロピレン/ポリエチレンの複合繊維
が強度の面から好ましいけれども、これらに限定される
ものではない。また、伸縮性の材料を使用することも可
能である。
【0051】また、上述したウエスト周り弾性部材1
9, 脚周り弾性部材21, 弾性部材30, 32として
は、天然ゴム, 合成ゴム, ウレタンなどを糸状, ひも
状, テープ状に成形したのものを用い、澱粉系, CMC
(カルボキシメチルセルロース)などの水溶性の接着剤
で固定するが、熱融着や超音波溶着などで固定するよう
にしてもよい。
【0052】本実施例では、堰29の内側に左右一対の
立体ギャザー31を形成するようにしたが、これを複数
対形成することも可能である。この場合、立体ギャザー
31をポケットシート15の自由端部28の外側、つま
り堰29の幅方向外側に形成するようにしてもよい。
【0053】上述した接合部24R , 24L および立体
ギャザー31は、この展開型おむつ11の製造中に効率
よく製造することも可能であり、このような展開型おむ
つ11の製造手順の一例を図7〜図9に示す。すなわ
ち、二点鎖線で示す切断線Dに沿って切断される図4に
示した状態の展開型おむつの連続体11Cの一部を構成
するポケットシートの連続体15Cには、予めスリット
23を挟んで一対の弾性部材32が伸長状態で弾性部材
固定用テープ33と共に接合されている。また、ポケッ
トシートの連続体15Cの左右両側縁とスリット23と
の幅方向中央部には、弾性部材30が伸長状態で接合さ
れている。さらに、ポケットシートの連続体15Cに
は、これら弾性部材30の両側に当該弾性部材30から
等距離の位置に接着部24RO, 24LO, 24RI, 24LI
が設定されており、これら接合部の何れか一方(図示例
では幅方向外側の接着部24RO, 24LO)にのみ接着剤
を塗布し(図7参照)、ポケットシートの連続体15C
の一方の接着部24RO, 24RIから等距離に設定した図
7中、一点鎖線で示す折り返し線LR 、つまりポケット
シートの連続体15C上の一方の弾性部材30に沿って
展開型おむつの連続体11Cの片側(図中、右側)を谷
折りで折り重ねる。これによって、ポケットシートの連
続体15Cの片方の接合部24R および立体ギャザー3
1が自動的に形成される(図8参照)。
【0054】同様にして、展開型おむつの連続体11C
の他の片側(図中、左側)をポケットシートの連続体1
5Cの他方の接着部24LO, 24LIから等距離に設定し
た図8中、一点鎖線で示す折り返し線LL 、つまりポケ
ットシートの連続体15C上の他方の弾性部材30に沿
って谷折りで折り重ね、ポケットシートの連続体15C
の他方の接合部24L および立体ギャザー31を自動的
に形成し、図9に示す如き3つ折り状態の展開型おむつ
の連続体11Cとし、これを切断線Dに沿って切断して
展開型おむつ11を得た後、さらにこれをその長手方向
に2つ折り、もしくは3つ折りにして梱包し、出荷す
る。
【0055】この際、展開型おむつの連続体11Cの長
手方向に沿って隣り合う展開型おむつ11が同方向に配
列する形態でもよいが、図示の如く展開型おむつの連続
体11Cの長手方向に沿って隣り合う展開型おむつ11
の向きが交互に逆向きに配置された形で、背側部と背側
部、腹側部と腹側部とが連続した形態となることが好ま
しい。本実施例のように、隣り合う展開型おむつ11を
長手方向に交互に逆向きに配置した場合には、隣り合う
展開型おむつ11の接着部24R , 24L やスリット2
3の縁端部を各展開型おむつ11の切断部Dとぴったり
合うようにする必要がなく、接合部24R , 24L やス
リット23の位置が製造時に多少ずれても不良品が発生
することがないため、高速での製造が可能となる。
【0056】このような方法でポケットシート15を形
成すると、ポケットシート15の弾性部材32を製造ラ
インの流れ方向に沿って直線上に配置しても形成される
開口部25はU字型となり、実質的に開口部25全体が
3次元的に湾曲し、製造が容易でありながらも堰29や
立体ギャザー31を吸収体14の幅方向側縁部から確実
に立ち上げることができる展開型おむつ11の製造が可
能である。
【0057】上述した実施例では、トップシート13と
ポケットシート15との接合領域に上述した接合部24
R , 24L を形成したが、この接合部24R , 24L
脚周り弾性部材21の上やトップシート13とポケット
シート15との接合領域よりも内側のポケットシート1
5上に形成することも可能である。
【0058】このような本発明による吸収性物品の他の
実施例における図3同様の断面構造を図10に示すが、
先の実施例と同一機能の要素には、これと同一符号を記
すに止め、重複する説明は省略するものとする。すなわ
ち、吸収体14を覆うセンタートップシート13Cの幅
方向外側の側縁部には、一対のサイドトップシート13
Sの幅方向内側の側縁部が重ね合わされ、一体的に接合
されてトップシート13を形成している。レッグギャザ
ー20を形成するための脚周り弾性部材21は、バック
シート12とサイドトップシート13Sとの間に接合固
定される。ポケットシート15の幅方向外側縁部は、サ
イドトップシート13Sに接合され、本実施例ではさら
にその外側に接合部24R , 24L (図10では、一方
の接合部24R のみ示している)を形成している。
【0059】このように、接合部24R , 24L の位置
を吸収体14から離すことにより、開口部25をより広
げることができ、ここを***物の溜め部として利用する
ことができる。
【0060】上述した実施例では、ポケットシート15
の接合部24R , 24L をトップシート13またはサイ
ドトップシート13S上に形成したが、これら接合部2
R, 24L をトップシート13またはサイドトップシ
ート13Sから離して形成することも可能である。
【0061】このような本発明による吸収性物品のさら
に別の実施例の断面構造を図11に示すが、先の実施例
と同一機能の要素には、これと同一符号を記すに止め、
重複する説明は省略するものとする。すなわち、図11
は、先の実施例における図3と対応した断面図であり、
トップシート13の幅寸法を短く設定し、ポケットシー
ト15の幅方向外側部とバックシート12とでサイドフ
ラップ部16, 17を形成すると共に脚周り弾性部材2
1を狭持している。立体ギャザー31の基端部、すなわ
ちポケットシート15の接合部24R , 24L (図11
では、一方の接合部のみを示している)は、トップシー
ト13とポケットシート15との接合領域よりも、ポケ
ットシート15の幅方向内側にずらして形成され、これ
によって立体ギャザー31と堰29の一部とが構成さ
れ、この立体ギャザー31とトップシート13との間の
ポケットシート15によって、ここを溜め部として利用
することができる。
【0062】上述した図3, 図10, 図11に示す3つ
の実施例の構造は、接合部24R ,24L の形成位置を
ポケットシート15の幅方向に沿って単にずらすだけで
任意に選択可能であり、製造設備の改造をほとんど行う
ことなく、かかる構成のおむつを製造することができ
る。
【0063】なお、展開型おむつ11の背側部からの漏
れ防止効果をより高めるため、補助シートをポケットシ
ート15の長手方向一端部に重ね合わせることも有効で
ある。このような本発明による別な実施例の外観を図1
2に示すが、先の実施例と同一機能の要素には、これと
同一符号を記すに止め、重複する説明は省略するものと
する。
【0064】すなわち、ポケットシート15の長手方向
一端部には、補助シート34が重ね合わされ、これらと
一体的に接合されている。このように、補助シート34
を設けたことにより、展開型おむつ11の背側部からの
漏れをより確実に防止することができる。
【0065】補助シート34は、ポケットシート15と
同一材質のものを使用することが可能であるが、別な材
料を使用してもよい。この場合、伸縮性材料あるいは非
伸縮性材料であってもよい。伸縮性材料を使用した場合
には、これを伸長状態で配設することにより、ウエスト
周り弾性部材19を省略することも可能である。
【0066】また、吸収体14の長手方向に沿った補助
シート34の長さは、吸収性物品の種類や大きさによっ
ても異なるが、一般的には10mm〜200mmの範囲内に
設定され、好ましくは30mm〜150mmの範囲である。
補助シート34の長さが10mm未満になると、背側部か
らの漏れの防止効果が発揮されなくなり、逆に200mm
よりも大きくなると、開口部25が塞がれて吸収体14
を覆ってしまい、吸収体14の吸収性能を阻害してしま
う。
【0067】このように、補助シート34を設けること
により、展開型おむつ11の背側部からの漏れをより確
実に防止することができる。さらに、スリット23が設
計した寸法以上に大きくなってしまった場合、スリット
23部分から裂けが生じてポケットが形成できなくなっ
た場合でも、背側部からの漏れを確実に防止することが
可能になる。
【0068】なお、この補助シート34をサイドフラッ
プ部16の全域に亙って配設するようにしてよい。本実
施例では、補助シート34をポケットシート15の上に
重ねるようにしたが、トップシート13とポケットシー
ト15との間に介装するようにしてもよい。トップシー
ト13とポケットシート15との間に補助シート34を
介装した場合でも、補助シート34をポケットシート1
5に接合し、トップシート13、つまり吸収体14と補
助シート34との間に隙間が形成できるようにすること
が望ましい。本実施例では、補助シート34が吸収体1
4の幅方向に対して一部のみに配置されているけれど
も、全幅に亙って配置されていてもよい。
【0069】
【発明の効果】本発明の吸収性物品によると、ポケット
シートの長手方向一端部を少なくともトップシートの長
手方向一端部に接合し、その幅方向両側縁部をトップシ
ートか、あるいはバックシートに接合し、ポケットシー
トの長手方向他端からその一端側に亙って延びるスリッ
トをこのポケットシートの幅方向中央部に形成し、この
スリットの開口縁部を相互に離間して開口部および堰を
形成し、さらにこの開口部の内側に立体ギャザーを形成
するようにしたので、着用者の姿勢に拘らず、着用者の
***物が開口部から吸収体に受け止められ、堰および立
体ギャザーによって股間部のみならず、背側部からの排
泄物の漏れも確実に阻止され、これら***物を分離した
状態で保持することができる。この結果、皮膚炎などの
発生を未然に防止することが可能である。
【0070】しかも、ポケットシートの幅方向中央部に
その長手方向に沿って延びるスリットを形成し、このス
リットの開口縁部を相互に離間して開口部を形成するよ
うにしたので、複数枚のシートを貼り合わせてポケット
シート形成する必要がない上、そのためのシートの切除
除去も必要なくなり、生産速度を低下させず、しかも製
造コストを向上させることができる。
【0071】また、スリットを境にポケットシートをそ
の幅方向外側にそれぞれ折り返して相互に接合した接合
部を形成した場合には、吸収体の周縁部からのスリット
の開口縁部の立ち上がり傾向がより強められ、堰を確実
に形成することができる。
【0072】同様に、ポケットシートのスリットの開口
縁部に沿って伸長状態で弾性部材を配置したり、あるい
はポケットシート自体を伸縮性部材にて形成した場合に
も、弾性部材や伸縮性部材の縮む力を利用して吸収体の
周縁部からのスリットの開口縁部の立ち上がり傾向がよ
り強められる結果、堰を確実に形成することができる。
【0073】さらに、ポケットシートの長手方向一端部
に重ね合わされる補助シートを設けた場合には、吸収体
の背側部からの漏れをより確実に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による吸収性物品を展開型おむつに応用
した一実施例の外観を表す斜視図である。
【図2】図1に示した実施例の平面図である。
【図3】図2中の III−III 矢視断面図である。
【図4】図1に示した実施例におけるポケットシートの
接合前の状態を表す平面図である。
【図5】図4中のV−V矢視断面図である。
【図6】本発明による吸収性物品の他の実施例の主要部
の構造を表す図5同様の断面図である。
【図7】図8および図9と共に図1に示した実施例の製
造手順を表す概念図である。
【図8】図7および図9と共に図1に示した実施例の製
造手順を表す概念図である。
【図9】図7および図8と共に図1に示した実施例の製
造手順を表す概念図である。
【図10】本発明による吸収性物品の他の実施例の主要
部の構造を表す図3同様の断面図である。
【図11】本発明による吸収性物品の別の実施例の主要
部の構造を表す図3同様の断面図である。
【図12】本発明による吸収性物品を展開型おむつに応
用した別な実施例の外観を表す斜視図である。
【符号の説明】
11 展開型おむつ 11C 展開型おむつの連続体 12 バックシート 13 トップシート 14 吸収体 15 ポケットシート 15C ポケットシートの連続体 16, 17 サイドフラップ部 18 ウエストギャザー 19 ウエスト周り弾性部材 20 レッグギャザー 21 脚周り弾性部材 22 ファスニングテープ 23 スリット 24R , 24L 接合部 24RO, 24RI, 24LO, 24LI 接着部 25 開口部 26 くり抜き部 27 ベーステープ 28 自由端部 29 堰 30 弾性部材 31 立体ギャザー 32 弾性部材 33 弾性部材固定用テープ 34 補助シート D 切断線 LR , LL 折り返し線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液透過性のトップシートと、液不透過性
    のバックシートと、これらトップシートとバックシート
    との間に配置される吸収体と、この吸収体の長手方向に
    沿って配置され、かつその幅方向外側の側縁部が前記ト
    ップシートか、あるいは前記バックシートに接合される
    ポケットシートとを具えた吸収性物品であって、 前記ポケットシートの長手方向一端部は、少なくとも前
    記トップシートの長手方向一端部に接合され、 前記ポケットシートの幅方向中央部には、このポケット
    シートの長手方向他端部からその一端側に亙って延びる
    スリットが形成され、 このスリットの開口縁部を相互に離間した開口部が前記
    ポケットシートに形成され、 前記ポケットシートの長手方向に沿って前記開口部の内
    側に一対の立体ギャザーが配置されていることを特徴と
    する吸収性物品。
  2. 【請求項2】 前記スリットを境に前記ポケットシート
    をその幅方向外側にそれぞれ折り返して相互に接合した
    接合部がそれぞれ設けられ、前記開口部は、これら接合
    部によって形成されるものであることを特徴とする請求
    項1に記載の吸収性物品。
  3. 【請求項3】 前記開口部に沿って前記ポケットシート
    の前記スリットの前記開口縁部に弾性部材を配置したこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の吸収性
    物品。
  4. 【請求項4】 前記ポケットシートは、伸縮性部材にて
    形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3
    の何れかに記載の吸収性物品。
  5. 【請求項5】 前記ポケットシートの長手方向一端部に
    重ね合わされる補助シートをさらに具えたことを特徴と
    する請求項1から請求項4の何れかに記載の吸収性物
    品。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011105476A1 (ja) * 2010-02-26 2011-09-01 大王製紙株式会社 吸収性物品
JP2016083077A (ja) * 2014-10-24 2016-05-19 王子ホールディングス株式会社 吸収性物品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011105476A1 (ja) * 2010-02-26 2011-09-01 大王製紙株式会社 吸収性物品
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