JPH11189848A - 耐硫酸腐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼 - Google Patents
耐硫酸腐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼Info
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- JPH11189848A JPH11189848A JP35673397A JP35673397A JPH11189848A JP H11189848 A JPH11189848 A JP H11189848A JP 35673397 A JP35673397 A JP 35673397A JP 35673397 A JP35673397 A JP 35673397A JP H11189848 A JPH11189848 A JP H11189848A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】高濃度の硫酸が凝結する環境での耐食性に優れ
るオーステナイト系ステンレス鋼を提供する。 【解決手段】重量%で、C:0.05%以下、Si:
0.05〜1.0%、Mn:0.1〜2.0%、Ni:
12〜27%、Cr:16〜26%、Cu:3.0%を
超えて8.0%以下、Mo:0.5〜5.0%、Al:
0.5%以下、N:0.3%以下、P:0.04%以
下、S:0.005%以下、並びに、Ba:0.001
〜0.01%及びAg:0.005〜1.0%の1種以
上を含有し、残部はFe及び不可避不純物からなる耐硫
酸腐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼。
るオーステナイト系ステンレス鋼を提供する。 【解決手段】重量%で、C:0.05%以下、Si:
0.05〜1.0%、Mn:0.1〜2.0%、Ni:
12〜27%、Cr:16〜26%、Cu:3.0%を
超えて8.0%以下、Mo:0.5〜5.0%、Al:
0.5%以下、N:0.3%以下、P:0.04%以
下、S:0.005%以下、並びに、Ba:0.001
〜0.01%及びAg:0.005〜1.0%の1種以
上を含有し、残部はFe及び不可避不純物からなる耐硫
酸腐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火力発電や産業用
ボイラで使用される熱交換器管、煙道、煙突などで問題
となる硫酸腐食に対して優れた抵抗性を有するオーステ
ナイト系ステンレス鋼に関するものである。
ボイラで使用される熱交換器管、煙道、煙突などで問題
となる硫酸腐食に対して優れた抵抗性を有するオーステ
ナイト系ステンレス鋼に関するものである。
【0002】
【従来の技術】火力発電用や産業用のボイラ燃料として
使用される石油や石炭といった所謂「化石燃料」には硫
黄(S)が含まれている。このため、化石燃料が燃焼す
ると排ガス中に硫黄酸化物(SOx)が生成する。排ガ
スの温度が低下すると、SOxはガス中の水分と反応し
て硫酸となり、露点温度以下にある低温の部材表面で結
露し、これによって硫酸露点腐食が生ずる。
使用される石油や石炭といった所謂「化石燃料」には硫
黄(S)が含まれている。このため、化石燃料が燃焼す
ると排ガス中に硫黄酸化物(SOx)が生成する。排ガ
スの温度が低下すると、SOxはガス中の水分と反応し
て硫酸となり、露点温度以下にある低温の部材表面で結
露し、これによって硫酸露点腐食が生ずる。
【0003】このため、硫酸の結露を防ぐため、排ガス
系に使用される熱交換器においては、部材表面で硫酸が
露を結ばないように排ガス温度を150℃以上の高い温
度に保持していた。
系に使用される熱交換器においては、部材表面で硫酸が
露を結ばないように排ガス温度を150℃以上の高い温
度に保持していた。
【0004】ところが、近年のエネルギー需要の増大と
エネルギー有効利用の観点から、例えば熱交換器からの
排ガス温度を低くするというような、熱エネルギーをで
きるだけ有効に回収しようという動きがあり、硫酸に対
して抵抗性を有する材料(耐硫酸腐食性に優れた材料)
が求めれるようになってきた。
エネルギー有効利用の観点から、例えば熱交換器からの
排ガス温度を低くするというような、熱エネルギーをで
きるだけ有効に回収しようという動きがあり、硫酸に対
して抵抗性を有する材料(耐硫酸腐食性に優れた材料)
が求めれるようになってきた。
【0005】排ガス温度を150℃以上に保持しない場
合、一般的な組成の排ガスからは140℃程度の温度域
で、80%程度の高濃度の硫酸が部材表面で結露する。
このような硫酸に対しては、所謂「低合金鋼」が各種部
材用鋼として用いられてきた。これは、前記のような高
温高濃度の硫酸に対しては汎用のステンレス鋼よりも低
合金鋼の方が耐食性が大きいためである。
合、一般的な組成の排ガスからは140℃程度の温度域
で、80%程度の高濃度の硫酸が部材表面で結露する。
このような硫酸に対しては、所謂「低合金鋼」が各種部
材用鋼として用いられてきた。これは、前記のような高
温高濃度の硫酸に対しては汎用のステンレス鋼よりも低
合金鋼の方が耐食性が大きいためである。
【0006】一方、防食技術(vol.26(1977
年)731〜740ページ)などに述べられているよう
に、硫酸の露点よりも20℃〜60℃温度が下がった領
域で硫酸による腐食が大きくなる。これは露点付近では
結露する硫酸の量が少ないためである。このため、排ガ
ス温度を150℃以上に保持しない場合には、一般に、
温度的には100℃近傍が最も耐食性を要求される領域
となり、ここでは硫酸の濃度は約70%となる。しか
し、この領域では汎用のステンレス鋼はもちろん低合金
鋼でも腐食量が大きく使用できない。
年)731〜740ページ)などに述べられているよう
に、硫酸の露点よりも20℃〜60℃温度が下がった領
域で硫酸による腐食が大きくなる。これは露点付近では
結露する硫酸の量が少ないためである。このため、排ガ
ス温度を150℃以上に保持しない場合には、一般に、
温度的には100℃近傍が最も耐食性を要求される領域
となり、ここでは硫酸の濃度は約70%となる。しか
し、この領域では汎用のステンレス鋼はもちろん低合金
鋼でも腐食量が大きく使用できない。
【0007】硫酸環境中にある部材に対しては、特定の
耐食材料を用いれば良いことが、例えば特開昭56−9
3860号公報、特開平2−170946号公報、特開
平4−346638号公報や特開平5−156410号
公報などで提案されている。
耐食材料を用いれば良いことが、例えば特開昭56−9
3860号公報、特開平2−170946号公報、特開
平4−346638号公報や特開平5−156410号
公報などで提案されている。
【0008】特開昭56−93860号公報には、温度
が100℃前後で、濃度が95%以上の硫酸環境中で優
れた耐食性を有する、Cr:18.0〜29.0%、N
i:20.0〜45%、Mo:4.0〜9.0%、S
i:1.5〜5.0%、Cu:0.5〜3.0%、M
n:2.0%以下、C:0.10%以下の化学組成から
なる「耐硫酸腐食性合金」が開示されている。
が100℃前後で、濃度が95%以上の硫酸環境中で優
れた耐食性を有する、Cr:18.0〜29.0%、N
i:20.0〜45%、Mo:4.0〜9.0%、S
i:1.5〜5.0%、Cu:0.5〜3.0%、M
n:2.0%以下、C:0.10%以下の化学組成から
なる「耐硫酸腐食性合金」が開示されている。
【0009】しかし、この公報で提案された鋼(合金)
は、Cu含有量が低いので、例えば前記した100℃近
傍で硫酸の濃度が約70%となる環境下での耐食性が必
ずしも充分ではない。
は、Cu含有量が低いので、例えば前記した100℃近
傍で硫酸の濃度が約70%となる環境下での耐食性が必
ずしも充分ではない。
【0010】特開平2−170946号公報には、C:
0.004〜0.05%、Si:5%以下、Mn:2%
以下、Cr:18〜25%、Ni:14〜24%、M
o:1〜4.5%、Cu:0.5〜2.0%、Al:
0.05%以下、N:0.01〜0.3%を基本にP、
S及びOの含有量、耐全面腐食性指数及び耐隙間腐食性
指数を規制した、「耐食性の優れた煙突・煙道及び脱硫
装置用高合金ステンレス鋼」が提案されている。
0.004〜0.05%、Si:5%以下、Mn:2%
以下、Cr:18〜25%、Ni:14〜24%、M
o:1〜4.5%、Cu:0.5〜2.0%、Al:
0.05%以下、N:0.01〜0.3%を基本にP、
S及びOの含有量、耐全面腐食性指数及び耐隙間腐食性
指数を規制した、「耐食性の優れた煙突・煙道及び脱硫
装置用高合金ステンレス鋼」が提案されている。
【0011】上記公報に記載のステンレス鋼は、確かに
50%濃度の硫酸に1000ppmのFe3+と1000
ppmのCl- とを添加した環境下での耐食性には優れ
ているが、Cu含有量が0.5〜2.0重量%と低いた
め、例えば、既に述べた100℃近傍で硫酸の濃度が約
70%となるような環境下での耐食性は充分なものとは
いい難い。
50%濃度の硫酸に1000ppmのFe3+と1000
ppmのCl- とを添加した環境下での耐食性には優れ
ているが、Cu含有量が0.5〜2.0重量%と低いた
め、例えば、既に述べた100℃近傍で硫酸の濃度が約
70%となるような環境下での耐食性は充分なものとは
いい難い。
【0012】特開平4−346638号公報には、重量
で、C:0.050%以下、Si:1.00%以下、M
n:2.00%以下、P:0.050%以下、S:0.
0050%以下、Ni:8.0〜30%、Cr:15〜
28%、Mo:2%を超え7%以下、Cu:2%を超え
5%以下、N:0.05〜0.35%、B:0.001
5%を超え0.010%以下を含有し、Oを60ppm
以下とし、しかもCu、Mo、B及びOの含有量を特定
した、「熱間加工性に優れた耐硫酸露点腐食ステンレス
鋼」が開示されている。
で、C:0.050%以下、Si:1.00%以下、M
n:2.00%以下、P:0.050%以下、S:0.
0050%以下、Ni:8.0〜30%、Cr:15〜
28%、Mo:2%を超え7%以下、Cu:2%を超え
5%以下、N:0.05〜0.35%、B:0.001
5%を超え0.010%以下を含有し、Oを60ppm
以下とし、しかもCu、Mo、B及びOの含有量を特定
した、「熱間加工性に優れた耐硫酸露点腐食ステンレス
鋼」が開示されている。
【0013】この公報に記載のステンレス鋼は0.05
重量%以上のNを含有させてオーステナイト組織の安定
化と耐食性の確保とを図ろうとするものである。しか
し、本発明者らの検討の結果、Nを0.05重量%以上
含有させた場合には、Cu、Cr及びMoを複合添加し
たオーステナイト系ステンレス鋼の耐食性が却って低下
してしまう場合のあることが明らかになった。
重量%以上のNを含有させてオーステナイト組織の安定
化と耐食性の確保とを図ろうとするものである。しか
し、本発明者らの検討の結果、Nを0.05重量%以上
含有させた場合には、Cu、Cr及びMoを複合添加し
たオーステナイト系ステンレス鋼の耐食性が却って低下
してしまう場合のあることが明らかになった。
【0014】特開平5−156410号公報には、重量
%で、C:0.04%以下、Si:5〜7%、Mn:2
%以下、Cr:15〜25%、Ni:4〜24%、W:
0.5〜3%の化学組成からなる「高温、高濃度硫酸用
ステンレス鋼」が開示されている。
%で、C:0.04%以下、Si:5〜7%、Mn:2
%以下、Cr:15〜25%、Ni:4〜24%、W:
0.5〜3%の化学組成からなる「高温、高濃度硫酸用
ステンレス鋼」が開示されている。
【0015】しかし、この公報で提案されたステンレス
鋼は、Cuを含有しないので、例えば前記した100℃
近傍で硫酸の濃度が約70%となる環境下での耐食性が
必ずしも充分ではない。
鋼は、Cuを含有しないので、例えば前記した100℃
近傍で硫酸の濃度が約70%となる環境下での耐食性が
必ずしも充分ではない。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高濃
度の硫酸が凝結する環境(硫酸露点環境)での耐食性に
優れ、火力発電用ボイラや産業用ボイラなどの排ガス系
部材、例えば、熱交換器管、煙道や煙突などの部材に使
用可能なオーステナイト系ステンレス鋼を提供すること
にある。
度の硫酸が凝結する環境(硫酸露点環境)での耐食性に
優れ、火力発電用ボイラや産業用ボイラなどの排ガス系
部材、例えば、熱交換器管、煙道や煙突などの部材に使
用可能なオーステナイト系ステンレス鋼を提供すること
にある。
【0017】本明細書の以下の記載における「高濃度の
硫酸が凝結する環境」とは、「50〜100℃」の温度
で「40〜70%」の濃度の硫酸が結露する環境をい
う。なお、硫酸による腐食は既に述べたように、硫酸の
露点よりも20℃〜60℃低い温度域で最も大きくな
る。このため、本発明において耐食性は、特に、上記環
境で最も腐食性が高い100℃近傍で濃度が70%程度
の硫酸環境中での耐食性を確保することを課題とした。
硫酸が凝結する環境」とは、「50〜100℃」の温度
で「40〜70%」の濃度の硫酸が結露する環境をい
う。なお、硫酸による腐食は既に述べたように、硫酸の
露点よりも20℃〜60℃低い温度域で最も大きくな
る。このため、本発明において耐食性は、特に、上記環
境で最も腐食性が高い100℃近傍で濃度が70%程度
の硫酸環境中での耐食性を確保することを課題とした。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、下記の
耐硫酸腐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼に
ある。
耐硫酸腐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼に
ある。
【0019】すなわち、「重量%で、C:0.05%以
下、Si:0.05〜1.0%、Mn:0.1〜2.0
%、Ni:12〜27%、Cr:16〜26%、Cu:
3.0%を超えて8.0%以下、Mo:0.5〜5.0
%、Al:0.5%以下、N:0.3%以下、P:0.
04%以下、S:0.005%以下、並びに、Ba:
0.001〜0.01%及びAg:0.005〜1.0
%の1種以上を含有し、残部はFe及び不可避不純物か
らなる耐硫酸腐食性に優れたオーステナイト系ステンレ
ス鋼」である。
下、Si:0.05〜1.0%、Mn:0.1〜2.0
%、Ni:12〜27%、Cr:16〜26%、Cu:
3.0%を超えて8.0%以下、Mo:0.5〜5.0
%、Al:0.5%以下、N:0.3%以下、P:0.
04%以下、S:0.005%以下、並びに、Ba:
0.001〜0.01%及びAg:0.005〜1.0
%の1種以上を含有し、残部はFe及び不可避不純物か
らなる耐硫酸腐食性に優れたオーステナイト系ステンレ
ス鋼」である。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明者らは、Ni−Crオース
テナイト系ステンレス鋼に「高濃度の硫酸が凝結する環
境」で耐食性を確保させるために、広範囲の濃度の硫酸
に対して耐食性試験を行って合金元素の影響を詳細に検
討した。
テナイト系ステンレス鋼に「高濃度の硫酸が凝結する環
境」で耐食性を確保させるために、広範囲の濃度の硫酸
に対して耐食性試験を行って合金元素の影響を詳細に検
討した。
【0021】その結果、電気化学的にアノード活性溶解
を抑えるとともに、カソード反応である水素発生を抑制
する働きがあるCuを重量%で3%を超えて含有させ、
且つ、硫酸中で不溶性の硫酸塩皮膜を形成し、この被膜
が鋼材の表面で溶解を抑制する効果を有するBa及び/
又はAgを適正量含有させれば、耐食性が著しく向上す
ることを見いだした。そして、このCuとBa及び/又
はAgを含有させた場合には、Nを0.05重量%以上
含有させても、Cu、Cr及びMoを複合添加したオー
ステナイト系ステンレス鋼に充分な耐食性を確保させる
ことができることが明らかになった。
を抑えるとともに、カソード反応である水素発生を抑制
する働きがあるCuを重量%で3%を超えて含有させ、
且つ、硫酸中で不溶性の硫酸塩皮膜を形成し、この被膜
が鋼材の表面で溶解を抑制する効果を有するBa及び/
又はAgを適正量含有させれば、耐食性が著しく向上す
ることを見いだした。そして、このCuとBa及び/又
はAgを含有させた場合には、Nを0.05重量%以上
含有させても、Cu、Cr及びMoを複合添加したオー
ステナイト系ステンレス鋼に充分な耐食性を確保させる
ことができることが明らかになった。
【0022】本発明は、上記の知見に基づいて完成され
たものである。
たものである。
【0023】以下、本発明について詳しく説明する。な
お、成分含有量の「%」は「重量%」を意味する。
お、成分含有量の「%」は「重量%」を意味する。
【0024】C:Cは、強度を高める作用を有するが、
Crと結合して粒界にCr炭化物を形成し、耐粒界腐食
性を低下させてしまうので0.05%以下とする。強度
を高める必要がある場合には0.03%を超えて0.0
5%までを含有させても良いが、耐食性の確保が優先さ
れる場合には、Cの含有量は0.03%以下とすること
が望ましい。
Crと結合して粒界にCr炭化物を形成し、耐粒界腐食
性を低下させてしまうので0.05%以下とする。強度
を高める必要がある場合には0.03%を超えて0.0
5%までを含有させても良いが、耐食性の確保が優先さ
れる場合には、Cの含有量は0.03%以下とすること
が望ましい。
【0025】Si:Siは、脱酸作用を有する。しか
し、その含有量が0.05%未満では添加効果に乏し
い。一方、1.0%を超えると熱間加工性の低下を助長
し、Cu添加量の増加と相俟って工業的規模での所望製
品への加工が難しくなる。したがって、Siの含有量を
0.05〜1.0%とした。
し、その含有量が0.05%未満では添加効果に乏し
い。一方、1.0%を超えると熱間加工性の低下を助長
し、Cu添加量の増加と相俟って工業的規模での所望製
品への加工が難しくなる。したがって、Siの含有量を
0.05〜1.0%とした。
【0026】Mn:Mnは、Sを固定して熱間加工性を
向上させるとともに、オーステナイトを安定化させる作
用がある。しかし、その含有量が0.1%未満では添加
効果に乏しい。一方、2.0%を超えて含有させてもそ
の効果は飽和し、コストが嵩むばかりである。したがっ
て、Mnの含有量を0.1〜2.0%とした。
向上させるとともに、オーステナイトを安定化させる作
用がある。しかし、その含有量が0.1%未満では添加
効果に乏しい。一方、2.0%を超えて含有させてもそ
の効果は飽和し、コストが嵩むばかりである。したがっ
て、Mnの含有量を0.1〜2.0%とした。
【0027】Ni:Niは、オーステナイトを安定化さ
せる作用を有する。しかし、その含有量が12%未満で
は充分な効果が得られない。Niには硫酸環境中での耐
食性を高める作用もあり、特に、その含有量が14%以
上でこの効果が大きくなる。しかし、Niは高価な元素
であるため、その含有量が27%を超えるとコストが極
めて高くなって経済性に欠ける。したがって、Niの含
有量を12〜27%とした。
せる作用を有する。しかし、その含有量が12%未満で
は充分な効果が得られない。Niには硫酸環境中での耐
食性を高める作用もあり、特に、その含有量が14%以
上でこの効果が大きくなる。しかし、Niは高価な元素
であるため、その含有量が27%を超えるとコストが極
めて高くなって経済性に欠ける。したがって、Niの含
有量を12〜27%とした。
【0028】Cr:Crはオーステナイト系ステンレス
鋼の耐食性を確保するのに有効な元素である。特に、オ
ーステナイト系ステンレス鋼において、16%以上のC
rを後述する量のCu、Mo、更に、Ba及び/又はA
gとともに含有させると、「高濃度の硫酸が凝結する環
境」で良好な耐食性を確保することができる。しかし、
Crを多量に含有させると、Cu、Moと、Ba及び/
又はAgとを複合添加したオーステナイト系ステンレス
鋼の場合であっても、前記の環境中における耐食性が却
って劣化することがある。更に、加工性の低下も生ず
る。特に、Cr含有量が26%を超えると前記環境中に
おけるオーステナイト系ステンレス鋼の耐食性劣化が著
しくなることがある。したがって、Crの含有量を16
〜26%とした。なお、熱間加工性の点からはCrの含
有量を23%以下にすることが好ましい。
鋼の耐食性を確保するのに有効な元素である。特に、オ
ーステナイト系ステンレス鋼において、16%以上のC
rを後述する量のCu、Mo、更に、Ba及び/又はA
gとともに含有させると、「高濃度の硫酸が凝結する環
境」で良好な耐食性を確保することができる。しかし、
Crを多量に含有させると、Cu、Moと、Ba及び/
又はAgとを複合添加したオーステナイト系ステンレス
鋼の場合であっても、前記の環境中における耐食性が却
って劣化することがある。更に、加工性の低下も生ず
る。特に、Cr含有量が26%を超えると前記環境中に
おけるオーステナイト系ステンレス鋼の耐食性劣化が著
しくなることがある。したがって、Crの含有量を16
〜26%とした。なお、熱間加工性の点からはCrの含
有量を23%以下にすることが好ましい。
【0029】Cu:Cuは、硫酸環境中での耐食性を確
保するのに必須の元素である。3.0%を超えるCuを
前述の量のCr及び後述する量のMo、更に、Ba及び
/又はAgとともに含有させることで「高濃度の硫酸が
凝結する環境」において、オーステナイト系ステンレス
鋼に良好な耐食性を付与することができる。Cr、M
o、更に、Ba及び/又はAgと複合添加するCuの含
有量が多いほど耐食性向上効果が大きいので、Cuの含
有量は4.0%以上とすることが好ましい。より好まし
いCuの含有量は5.0%以上である。なお、Cuの含
有量を増やすことにより前記環境中での耐食性は向上す
るが熱間加工性が低下し、特に、Cuの含有量が8.0
%を超えると、熱間加工性の著しい劣化を生ずる。した
がって、Cuの含有量を3.0%を超えて8.0%以下
とした。
保するのに必須の元素である。3.0%を超えるCuを
前述の量のCr及び後述する量のMo、更に、Ba及び
/又はAgとともに含有させることで「高濃度の硫酸が
凝結する環境」において、オーステナイト系ステンレス
鋼に良好な耐食性を付与することができる。Cr、M
o、更に、Ba及び/又はAgと複合添加するCuの含
有量が多いほど耐食性向上効果が大きいので、Cuの含
有量は4.0%以上とすることが好ましい。より好まし
いCuの含有量は5.0%以上である。なお、Cuの含
有量を増やすことにより前記環境中での耐食性は向上す
るが熱間加工性が低下し、特に、Cuの含有量が8.0
%を超えると、熱間加工性の著しい劣化を生ずる。した
がって、Cuの含有量を3.0%を超えて8.0%以下
とした。
【0030】Mo:Moはオーステナイト系ステンレス
鋼の耐食性を確保するのに有効な元素である。特に、
0.5%以上のMoを前記した量のCu及びCrと、後
述する量のBa及び/又はAgとともに含有させると、
既に述べた「高濃度の硫酸が凝結する環境」において、
オーステナイト系ステンレス鋼に良好な耐食性を付与す
ることができる。しかし、Moを多量に含有させると熱
間加工性が低下し、特に、Moの含有量が5.0%を超
えると、熱間加工性の著しい劣化を生ずる。したがっ
て、Moの含有量を0.5〜5.0%とした。なお、M
oの含有量は1.0〜5.0%とすることが好ましい。
鋼の耐食性を確保するのに有効な元素である。特に、
0.5%以上のMoを前記した量のCu及びCrと、後
述する量のBa及び/又はAgとともに含有させると、
既に述べた「高濃度の硫酸が凝結する環境」において、
オーステナイト系ステンレス鋼に良好な耐食性を付与す
ることができる。しかし、Moを多量に含有させると熱
間加工性が低下し、特に、Moの含有量が5.0%を超
えると、熱間加工性の著しい劣化を生ずる。したがっ
て、Moの含有量を0.5〜5.0%とした。なお、M
oの含有量は1.0〜5.0%とすることが好ましい。
【0031】Al:Alの含有量が0.5%を超える
と、オーステナイト系ステンレス鋼の熱間加工性が低下
してしまう。したがって、Al含有量を0.5%以下と
した。Al含有量の下限は不可避不純物の範囲であって
も良い。但し、Alは脱酸作用を有するため、積極的に
添加しても良い。脱酸作用を発揮させる場合のAlの含
有量は0.01%以上とすることが好ましい。
と、オーステナイト系ステンレス鋼の熱間加工性が低下
してしまう。したがって、Al含有量を0.5%以下と
した。Al含有量の下限は不可避不純物の範囲であって
も良い。但し、Alは脱酸作用を有するため、積極的に
添加しても良い。脱酸作用を発揮させる場合のAlの含
有量は0.01%以上とすることが好ましい。
【0032】N:Nの含有量が0.3%を超えると、オ
ーステナイト系ステンレス鋼の熱間加工性が低下してし
まう。したがって、Nの含有量を0.3%以下とした。
なお、極めて良好な熱間加工性を確保するためには、N
の含有量を0.05%未満とすることが好ましい。
ーステナイト系ステンレス鋼の熱間加工性が低下してし
まう。したがって、Nの含有量を0.3%以下とした。
なお、極めて良好な熱間加工性を確保するためには、N
の含有量を0.05%未満とすることが好ましい。
【0033】P:Pは、熱間加工性及び耐食性を劣化さ
せるのでその含有量は低いほど良く、特に、0.04%
を超えると「高濃度の硫酸が凝結する環境」における耐
食性の劣化が著しい。したがって、Pの含有量を0.0
4%以下とした。
せるのでその含有量は低いほど良く、特に、0.04%
を超えると「高濃度の硫酸が凝結する環境」における耐
食性の劣化が著しい。したがって、Pの含有量を0.0
4%以下とした。
【0034】S:Sは、熱間加工性を劣化させる元素で
あり、その含有量が0.005%を超えると熱間加工性
が著しく低下してしまう。したがって、Sの含有量を
0.005%以下とした。なお、S含有量は0.003
%以下とすることが好ましい。
あり、その含有量が0.005%を超えると熱間加工性
が著しく低下してしまう。したがって、Sの含有量を
0.005%以下とした。なお、S含有量は0.003
%以下とすることが好ましい。
【0035】Ba、Ag:Ba及び/又はAgは、前記
した量のCr、Cu及びMoとともに含有させると、既
に述べた「高濃度の硫酸が凝結する環境」におけるオー
ステナイト系ステンレス鋼の耐食性を高める作用を有す
る。しかし、Ba、Agの含有量がそれぞれ0.001
%未満、0.005%未満では所望の効果が得られな
い。一方、Ba、AgをそれぞれBa:0.01%、A
g:1.0%を超えて含有させても前記の効果が飽和し
てコストが嵩むばかりである。したがって、Ba:0.
001〜0.01%及びAg:0.005〜1.0%の
1種以上を含有させることとした。
した量のCr、Cu及びMoとともに含有させると、既
に述べた「高濃度の硫酸が凝結する環境」におけるオー
ステナイト系ステンレス鋼の耐食性を高める作用を有す
る。しかし、Ba、Agの含有量がそれぞれ0.001
%未満、0.005%未満では所望の効果が得られな
い。一方、Ba、AgをそれぞれBa:0.01%、A
g:1.0%を超えて含有させても前記の効果が飽和し
てコストが嵩むばかりである。したがって、Ba:0.
001〜0.01%及びAg:0.005〜1.0%の
1種以上を含有させることとした。
【0036】
【実施例】表1に示す化学組成のオーステナイト系ステ
ンレス鋼を17Kg高周波真空溶解炉を用いて溶製し
た。表1における鋼1〜10は本発明例の鋼であり、鋼
11〜14は成分のいずれかが本発明で規定する含有量
の範囲から外れた比較例の鋼である。
ンレス鋼を17Kg高周波真空溶解炉を用いて溶製し
た。表1における鋼1〜10は本発明例の鋼であり、鋼
11〜14は成分のいずれかが本発明で規定する含有量
の範囲から外れた比較例の鋼である。
【0037】
【表1】
【0038】次いで、これらの鋼の鋼塊を通常の方法で
熱間鍛造、熱間圧延、固溶化熱処理して、厚さ6mm×
幅100mm×長さ700mmの板材を製造した。こう
して得られた固溶化熱処理後の板材から機械加工によっ
て厚さ3mm×幅10mm×長さ40mmの腐食試験片
を作製し、表面を#600のエメリー紙で湿式研磨した
後アセトンで脱脂して硫酸腐食試験に供した。
熱間鍛造、熱間圧延、固溶化熱処理して、厚さ6mm×
幅100mm×長さ700mmの板材を製造した。こう
して得られた固溶化熱処理後の板材から機械加工によっ
て厚さ3mm×幅10mm×長さ40mmの腐食試験片
を作製し、表面を#600のエメリー紙で湿式研磨した
後アセトンで脱脂して硫酸腐食試験に供した。
【0039】硫酸が結露する環境を模擬する試験とし
て、硫酸噴霧試験を行った。すなわち、噴霧用ガスとし
て乾燥空気を用い、70%の濃度の硫酸を100℃の温
度で、付着速度15mg/(cm2 ・h)の条件で前記
の腐食試験片に噴霧した。噴霧時間は5時間とし、試験
前後の重量変化を測定して腐食速度を算出した。
て、硫酸噴霧試験を行った。すなわち、噴霧用ガスとし
て乾燥空気を用い、70%の濃度の硫酸を100℃の温
度で、付着速度15mg/(cm2 ・h)の条件で前記
の腐食試験片に噴霧した。噴霧時間は5時間とし、試験
前後の重量変化を測定して腐食速度を算出した。
【0040】表2に、硫酸噴霧試験の結果を示す。
【0041】
【表2】
【0042】表2から、規定の量のCr、Cu、Mo及
びAgを含有する本発明例の鋼1〜3及び鋼10では、
腐食速度は0.40〜0.71g/(m2 ・h)で耐硫
酸腐食性が優れていることがわかる。
びAgを含有する本発明例の鋼1〜3及び鋼10では、
腐食速度は0.40〜0.71g/(m2 ・h)で耐硫
酸腐食性が優れていることがわかる。
【0043】規定の量のCr、Cu、Mo及びBaを含
有する本発明例の鋼4〜6の腐食速度も0.21〜0.
80g/(m2 ・h)で耐硫酸腐食性が優れていること
がわかる。
有する本発明例の鋼4〜6の腐食速度も0.21〜0.
80g/(m2 ・h)で耐硫酸腐食性が優れていること
がわかる。
【0044】更に、規定の量のCr、Cu、MoとBa
及びAgを含有する本発明例の鋼7〜9についても、腐
食速度は0.55〜0.71g/(m2 ・h)で耐硫酸
腐食性が優れていることが明らかである。
及びAgを含有する本発明例の鋼7〜9についても、腐
食速度は0.55〜0.71g/(m2 ・h)で耐硫酸
腐食性が優れていることが明らかである。
【0045】なお、鋼10の場合には規定の量のCr、
Cu、MoとAgとを複合して含有しているので、N含
有量が0.05%を超えても充分な耐硫酸腐食性が得ら
れている。
Cu、MoとAgとを複合して含有しているので、N含
有量が0.05%を超えても充分な耐硫酸腐食性が得ら
れている。
【0046】これに対して、規定の量のCr、Cu、M
oを含有するものの、BaとAgのいずれをも含まない
比較例の鋼11の腐食速度は2.8g/(m2 ・h)で
本発明例の鋼に比べて耐硫酸腐食性が劣っている。
oを含有するものの、BaとAgのいずれをも含まない
比較例の鋼11の腐食速度は2.8g/(m2 ・h)で
本発明例の鋼に比べて耐硫酸腐食性が劣っている。
【0047】更に、比較例の鋼14のように、規定の量
のCr、Cu、Moを含有していてもBaとAgのいず
れをも含まず、しかも、Nの含有量が0.05%を超え
る場合には、腐食速度は3.5g/(m2 ・h)で耐硫
酸腐食性が劣ることが明らかである。
のCr、Cu、Moを含有していてもBaとAgのいず
れをも含まず、しかも、Nの含有量が0.05%を超え
る場合には、腐食速度は3.5g/(m2 ・h)で耐硫
酸腐食性が劣ることが明らかである。
【0048】又、CuとMoのいずれかを含まず、更に
BaとAgのいずれをも含まない比較例の鋼である鋼1
2と鋼13の場合、腐食速度は52.5g/(m2 ・
h)と29.3g/(m2 ・h)で、耐硫酸腐食性は極
めて劣るものであることが明らかである。
BaとAgのいずれをも含まない比較例の鋼である鋼1
2と鋼13の場合、腐食速度は52.5g/(m2 ・
h)と29.3g/(m2 ・h)で、耐硫酸腐食性は極
めて劣るものであることが明らかである。
【0049】
【発明の効果】本発明のオーステナイト系ステンレス鋼
は、高濃度の硫酸が凝結する環境での耐食性に優れるの
で、火力発電用ボイラや産業用ボイラなどの排ガス系部
材、例えば、熱交換器管、煙道や煙突などの部材に使用
することができる。
は、高濃度の硫酸が凝結する環境での耐食性に優れるの
で、火力発電用ボイラや産業用ボイラなどの排ガス系部
材、例えば、熱交換器管、煙道や煙突などの部材に使用
することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】重量%で、C:0.05%以下、Si:
0.05〜1.0%、Mn:0.1〜2.0%、Ni:
12〜27%、Cr:16〜26%、Cu:3.0%を
超えて8.0%以下、Mo:0.5〜5.0%、Al:
0.5%以下、N:0.3%以下、P:0.04%以
下、S:0.005%以下、並びに、Ba:0.001
〜0.01%及びAg:0.005〜1.0%の1種以
上を含有し、残部はFe及び不可避不純物からなる耐硫
酸腐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35673397A JPH11189848A (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | 耐硫酸腐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35673397A JPH11189848A (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | 耐硫酸腐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11189848A true JPH11189848A (ja) | 1999-07-13 |
Family
ID=18450512
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35673397A Pending JPH11189848A (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | 耐硫酸腐食性に優れたオーステナイト系ステンレス鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11189848A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002096111A (ja) * | 2000-09-19 | 2002-04-02 | Nisshin Steel Co Ltd | 溶接部の延性に優れたMo含有高Cr高Niオーステナイト系ステンレス鋼管の製造方法 |
WO2006109727A1 (ja) * | 2005-04-11 | 2006-10-19 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | オーステナイト系ステンレス鋼 |
CN103276304A (zh) * | 2013-05-29 | 2013-09-04 | 中宏兴石油设备(北京)有限公司 | 一种石油套管用高抗硫及耐酸碱性的奥氏体不锈钢 |
WO2015118866A1 (ja) * | 2014-02-07 | 2015-08-13 | 新日鐵住金株式会社 | 油井用高合金 |
WO2018025942A1 (ja) * | 2016-08-03 | 2018-02-08 | 新日鐵住金株式会社 | オーステナイト系ステンレス鋼 |
CN108220783A (zh) * | 2018-01-31 | 2018-06-29 | 江苏理工学院 | 一种奥氏体耐热不锈钢及其制造方法 |
CN112522619A (zh) * | 2020-11-26 | 2021-03-19 | 中国科学院金属研究所 | 一种耐浓硝酸腐蚀高强度奥氏体不锈钢及其制备方法 |
-
1997
- 1997-12-25 JP JP35673397A patent/JPH11189848A/ja active Pending
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002096111A (ja) * | 2000-09-19 | 2002-04-02 | Nisshin Steel Co Ltd | 溶接部の延性に優れたMo含有高Cr高Niオーステナイト系ステンレス鋼管の製造方法 |
US9150947B2 (en) | 2005-04-11 | 2015-10-06 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | Austenitic stainless steel |
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CN103276304A (zh) * | 2013-05-29 | 2013-09-04 | 中宏兴石油设备(北京)有限公司 | 一种石油套管用高抗硫及耐酸碱性的奥氏体不锈钢 |
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EP3103888A4 (en) * | 2014-02-07 | 2017-07-26 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | High alloy for oil well use |
US10280487B2 (en) | 2014-02-07 | 2019-05-07 | Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation | High alloy for oil well |
WO2018025942A1 (ja) * | 2016-08-03 | 2018-02-08 | 新日鐵住金株式会社 | オーステナイト系ステンレス鋼 |
JPWO2018025942A1 (ja) * | 2016-08-03 | 2019-06-06 | 日本製鉄株式会社 | オーステナイト系ステンレス鋼 |
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