JPH11188790A - 二軸延伸ポリプロピレンフィルム及びその製造方法 - Google Patents
二軸延伸ポリプロピレンフィルム及びその製造方法Info
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- JPH11188790A JPH11188790A JP35934497A JP35934497A JPH11188790A JP H11188790 A JPH11188790 A JP H11188790A JP 35934497 A JP35934497 A JP 35934497A JP 35934497 A JP35934497 A JP 35934497A JP H11188790 A JPH11188790 A JP H11188790A
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Abstract
できる、高い引張破断強度、および優れた厚み精度を有
する二軸延伸ポリプロピレンフィルムを提供すること。 【解決手段】メルトフローレートが0.5〜5.0g/
10分のポリプロピレンシートを、まず、140〜15
0℃でシートの流れ方向に4.0〜5.5倍に第1段の
ロール延伸を行い、次いで、110〜135℃で該シー
トの流れ方向に、全体の延伸倍率で6.5〜8.0倍に
第2段のロール延伸を行い、熱が冷めた延伸シートを加
熱ロールにより80〜130℃に加温した後、150〜
180℃で該シートの流れ方向と直交する方向に6〜1
3倍にテンター延伸することにより製造した二軸延伸ポ
リプロピレンフィルム。
Description
ピレンフィルム、詳しくは強化用繊維にエポキシ樹脂を
含浸させたプリプレグと呼ばれる繊維強化複合材料の成
形に好適に使用できる二軸延伸ポリプロピレンフィル
ム、及びその製造方法に関する。
ニスやバドミントンラケットなどの各種の道具類の素材
としては、軽量化、強靭性がもとめられるために繊維強
化プラスチック等の繊維強化複合材料が使用されてい
る。
な方法によって行われている。まず、マンドレルと呼ば
れる心軸材に、エポキシ樹脂等を含浸させたプリプレグ
をマンドレルに圧着しながら巻き付けて1次成形体を作
成する。次に、1次成形体にテープを巻き付け、2次成
形体を得る。この時のテープの巻き付け張力が完成品の
性能に大きく影響する。
温度でエポキシ樹脂等を熱硬化させ3次成形体を得る。
そして、3次成形体より心軸材であるマンドレルを抜き
取ったのち、テープを巻き戻しながら剥ぎ取るか、また
は、3次成形体の側面に沿ってグラインダーでテープを
プリプレグとの境界面まで直線状に研磨した後、テープ
を剥ぎ取る。この時に用いられるテープにポリプロピレ
ンフィルムをスリットしたものが用いられている。
めのフィルムには、フィルムの流れ方向(以下、MD方
向と略す)と該方向と直角の方向(以下TD方向と略
す)の引張破断強度がいずれも20kg/mm2以上で
あることが求められている。特に、MD方向の引張破断
強度は、25kg/mm2以下であることも必要とされ
ている。これは、MD方向及びTD方向の引張破断強度
が20kg/mm2未満の時は、1次成形体にテープを
2〜7kgfの張力をかけて巻き付ける際、巻き付け張
力によりテープが伸びてしまい、テープによる1次成形
体の成形保持力が不足するためである。また、MDの引
張破断強度が25kg/mm2を超えるときは、1次成
形体にフィルムを巻き付けた際に、テープの保持力が大
きすぎるために、この力により、巻き締まりがきつくな
り過ぎることから、3次成形体が細くなってしまうため
である。
形用テープをスリットして得るためのフィルムとして
は、これまで一軸延伸法、インフレーション(同時二軸
延伸)法で製造されたポリプロピレンフィルムが用いら
れてきた。しかし、一軸延伸法で製造されたポリプロピ
レンフィルムは、MD方向には十分な引張破断強度を有
しているが、TD方向の引張破断強度が著しく小さいた
め、該フィルムは、MD方向に沿って割れやすく、3次
成形体からフィルムの取り除き作業において糸状とな
り、取り扱いが不便であった。
たポリプロピレンフィルムは、幅を10〜30mmに裁
断する際に、フィルムの厚みムラが大きいことから、広
幅の原紙から一定の巻硬さの製品を得ることが困難であ
った。よって、原紙の幅が制限されてしまい効率的な生
産が出来ないという問題があった。
して、MD方向にロール延伸し、次いでTD方向にテン
ター延伸する逐次二軸延伸法を採用することが考えられ
ている。この場合、延伸倍率を上げれば引張破断強度は
向上する。しかしながら、MD方向の延伸倍率を上げる
ことにより、TD方向の延伸性が著しく低下し、その結
果として、フィルムの厚み不良、フィルム破断等が発生
し、安定した製膜を続行することが困難になる問題があ
った。
報には、MD方向の引張破断強度が20〜25kg/m
m2、TD方向の引張破断強度が25〜30kg/mm2
である二軸延伸ポリプロピレンフィルムの製造方法とし
て、メルトフローレートが0.5〜5.0g/10分の
ポリプロピレンシートを、まず、140〜150℃でM
D方向に4.0〜5.5倍に第1段のロール延伸を行
い、次いで、第1段の延伸温度よりも高い145〜15
5℃で同じくMD方向に全体の延伸倍率で6.5〜7.
5倍に第2段のロール延伸を行い、さらに、150〜1
80℃でTD方向に6〜10倍にテンター延伸する方法
が示されている。この方法によれば、上記MD方向及び
TD方向に大きい引張破断強度を有する二軸延伸ポリプ
ロピレンフィルムを、フィルムを破断させることなく安
定的に製造することができる。しかしながら、この方法
では、MD方向への第2段のロール延伸における延伸温
度が高いため、フィルムが熱量過多になり部分的に白っ
ぽくなったり、延伸ロールとの密着が上がりすぎて部分
的に延伸傷が生じることがあった。
ても、5%弱のかなり良好な値にあるものの、今一歩満
足できるものではなかった。これは、通常のテンター法
による逐次二軸延伸方法では、MD方向のロール延伸の
終了後、TD方向の延伸を行うテンター延伸機にフィル
ムを搬入するまでに、MD方向への延伸シートが空冷や
温調していないガイドロールとの接触により50℃前後
から室温近くまで温度が低下することに起因する。即
ち、一般に、テンター延伸は、フィルムに延伸温度の熱
風を吹き付けて予熱した後実施されるが、このような熱
風の吹き付けによる加温では、前記の如く室温近くまで
熱が冷めた延伸シートは、フィルム内部まで十分に加温
され難い。従って、上記搬送の途中で冷えたフィルム
は、テンター延伸機内の予熱ゾーンでは、フィルム表面
については上記150〜180℃のTD方向への延伸温
度に加熱されても、その内部までは均一に該温度に到達
していないことが多い。その結果、かかるフィルムを6
〜10倍の高倍率に延伸すると、微細な厚みムラが発生
してしまう。無論、この問題は、テンター延伸機内の予
熱ゾーンを長くすればある程度解決できるが、過度に長
い予熱ゾーンを設けることは製造設備上効率的でない。
あっても、広幅の原紙から小幅のテープを多丁取りにス
リットする際、厚みの厚い部分は硬巻となるものが得ら
れ、一方、厚みの薄い部分は柔巻となるものが得られ、
一定の巻硬度のテープが得られなくなる問題が発生す
る。また、厚みムラにより部分的に張力差が生じるた
め、時折テープの巻端面が、巻きずれるという問題も生
じる。
方向のいずれにも大きい引張破断強度を有し、且つ極め
て優れた厚み精度を有し、繊維強化複合材料の成形に好
適に使用できるポリプロピレンフィルムを提供すること
を目的とする。
点を解決するため鋭意研究を重ねた結果、テンター法に
よる逐次二軸延伸について、MD方向への延伸を二段に
分けて延伸し、且つTD方向への延伸の前に、MD方向
延伸シートを加熱ロールにより加熱することにより得た
二軸延伸ポリプロピレンフィルムが、上記課題を解決で
きるものであることを見い出し、本発明を完成するに至
った。
の引張破断強度が20〜25kg/mm2であり、該方
向と直角方向の引張破断強度が25〜35kg/mm2
であり、厚み精度が3.0%以下であることを特徴とす
る二軸延伸ポリプロピレンフィルムである。
0.5〜5.0g/10分のポリプロピレンシートを、
まず、140〜150℃でシートの流れ方向に4.0〜
5.5倍に第1段のロール延伸を行い、次いで、110
〜135℃で該シートの流れ方向に、全体の延伸倍率で
6.5〜8.0倍に第2段のロール延伸を行い、熱が冷
めた延伸シートを加熱ロールにより80〜130℃に加
温した後、150〜180℃で該シートの流れ方向と直
交する方向に6〜13倍にテンター延伸する上記二軸延
伸ポリプロピレンフィルムの製造方法も提供する。
フィルムにおいて、ポリプロピレンは、特に限定される
ものではなく如何なるものを用いても良い。ポリプロピ
レンとしては、プロピレン単独重合体、プロピレン以外
のα−オレフィン、例えば、エチレン、1−ブテン、1
−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテ
ン、1−ノネン、1−デセン、4−メチル−1−ペンテ
ン等の炭素数2〜10のα−オレフィンとプロピレンと
のランダム共重合体、ブロック重合体、グラフト共重合
体、または、これら重合体の混合物を挙げることができ
る。後述する本発明における製造方法や、必要な引張破
断強度を勘案するとプロピレン単独重合体または、エチ
レン単位の含有量が0.01〜1.0重量%であるエチ
レン−プロピレン共重合体であることが好ましい。
は、MD方向の引張破断強度が20〜25kg/mm2
である。ここで、該方向への引張破断強度が20kg/
mm2より小さい場合、1次成形体にテープを巻き付け
る際にテープが伸びてしまい成形保持力が不足する。一
方、25kg/mm2を超える場合、テープの保持力に
より2次成形体が巻締まるため、加熱、硬化工程中に3
次成形体が細くなってしまう。
ムは、TD方向の引張破断強度が25〜35kg/mm
2、好ましくは26〜34kg/mm2である。ここで、
該方向への引張破断強度が25kg/mm2より小さい
場合は、3次成形体からフィルムの取り除き作業におい
てフィルムがMD方向に沿って割れやすくなる。一方、
引張破断強度が35kg/mm2より大きい場合は、T
D方向の延伸倍率を過度に大きくする必要があり、TD
方向への延伸時にフィルムの破断が多発し連続的な製膜
ができなくなる。
フィルムは、厚み精度が3.0%以下、好ましくは2.
5%以下である。ここで、フィルムの厚み精度は、TD
方向での精度をいう。前記した如く、二軸延伸ポリプロ
ピレンフィルムのMD方向の引張破断強度を前記良好な
値にするため、逐次二軸延伸におけるMD方向の延伸倍
率を上げると、得られるフィルムの厚み精度は低下す
る。こうした状況にあって、本発明は、前記良好なMD
方向及びTD方向の引張破断強度を有し、且つこのよう
な極めて優れた厚み精度を有する二軸延伸ポリプロピレ
ンフィルムを提供した点に最大の特徴を有するものであ
る。
ィルムは、MD方向の引張破断伸度が130%以下であ
るのが好ましい。このような引張破断伸度を有するフィ
ルムをスリットして得たテープは、1次成形体に適度に
密着させることができ、加熱、硬化工程においてエポキ
シ樹脂等の液漏れを防ぐことができ好適である。
ピレンフィルムは、如何なる方法により製造しても良い
が、通常は、以下の方法により製造することができる。
即ち、メルトフローレートが0.5〜5.0g/10分
のポリプロピレンシートを、まず、140〜150℃で
シートの流れ方向に4.0〜5.5倍に第1段のロール
延伸を行い、次いで、110〜135℃で該シートの流
れ方向に、全体の延伸倍率で6.5〜8.0倍に第2段
のロール延伸を行い、熱が冷めた延伸シートを加熱ロー
ルにより80〜130℃に加温した後、150〜180
℃で該シートの流れ方向と直交する方向に6〜13倍に
テンター延伸する方法である。
は、メルトフローレートが、0.5〜5.0g/10
分、好ましくは1.0〜3.0g/10分の範囲のもの
が使用される。メルトフローレートが0.5g/10分
未満のときは、MD方向及びTD方向での延伸の負荷が
大きくなりすぎて、所定の延伸倍率にすることが困難に
なる。一方、5.0g/10分を超えるときは、MD方
向及びTD方向への延伸において所定の倍率になる前に
破断が生じたり、二軸延伸後のフィルム厚み精度が劣る
ようになり好ましくない。
ートへの成形は、特に限定されないが、一例として、上
記したポリプロピレンを、まず、押出機にてリップ間隙
1.5〜3.5mmのT型ダイスよりから押出し、シー
ト成形を行う方法が挙げられる。このとき、シートの厚
みは、得られるフィルムの厚みを勘案して0.6〜3.
0mmの範囲であることが好ましい。
トのMD方向への延伸は、ロール速度差により延伸する
ロール延伸により、2段階に分けて行う。まず、ロール
延伸の第1段では、140〜150℃で4.0〜5.5
倍、より好適には4.5〜5.0倍に延伸する。延伸温
度が140℃未満のとき、または、5.5倍を越えると
きは、延伸機の負荷が大きくなると共にシート破断が起
こり易くなり好ましくない。一方、150℃を越えると
き、または、延伸倍率が、4.0倍未満のときは、二軸
延伸後のフィルムの引張破断強度が不足すると共に、M
D方向への引張破断伸度が大きくなるため好ましくな
い。ここで、上記延伸温度は、ロール延伸で用いられる
加熱ロールの温度をいう。
を、110〜135℃、好適には118〜135℃の延
伸温度で、第1段と第2段を併せた全体の延伸倍率で
6.5〜8.0倍、好適には6.8〜7.5倍の条件で
実施する。このように延伸を2段に分けることにより、
高倍率にシートを安定的に延伸することが可能になる。
また、この第2段の延伸温度を、上記第1段の延伸温度
よりやや低下させることにより、シートに延伸傷や白っ
ぽくなる部分が生じることが防止できる。
なると、得られる延伸シートは、該工程に次ぐTD方向
への延伸工程で、厚みムラや破断を生じ易くなるが、本
発明では、後述する如くTD方向の延伸前に加熱ロール
により延伸シートを加温することにより、該TD延伸工
程において、シートが破断したり厚みムラが生じること
が良好に防止できる。
と、フィルムに白っぽくなる箇所や厚みムラが部分的に
生じることがある。また、全体の延伸倍率が6.5倍未
満だと目標とする引張破断強度に足らず、並行して引張
破断伸度が目標より大きくなる。一方、延伸温度が11
0℃未満のとき、または、全体の延伸倍率が8.0倍を
越えるとMD方向への配向が強くなり過ぎ、目標とする
引張強度を越えてしまう他、シートの破断の問題も生じ
る。
た延伸シートは、通常、テンター延伸機の予熱ゾーンに
搬入されるまでの間に、空冷やニップロールとの接触に
より、フィルムは50℃前後から室温近くまで温度が低
下する。そうして本発明では、このようにして熱が冷め
た延伸シートを、加熱ロールにより80〜130℃、好
ましくは90〜125℃に加温してから、テンター延伸
機の予熱ゾーンに搬入する。加熱ロールによる加熱は、
加熱効率が良いため、上記冷えたフィルムは、表面から
内部まで均一に該80〜130℃に加温される。ここ
で、上記加熱は、前記温度の加熱ロールにより、赤外放
射温度計で測定したシートの表面温度が該温度に上昇す
るように実施される。
ときは、TD方向への延伸時にフィルム内部に低温部が
残り、該TD方向への延伸性が劣るようになり、部分的
な厚みムラが発生し、連続的な製膜や、厚み調整が困難
になる。一方、130℃を越えるとMD方向への配向が
緩和されて目標とする引張強度が得られなくなったり、
熱量過多になり、フィルムに白っぽくなる箇所が生じた
りする。
おけるテンター延伸機の予熱ゾーンへの搬入口の直前が
好ましいが、本発明では、加熱ロールを該テンター延伸
機の搬入口の幾分前に設置し、その後、搬入口まで、熱
風、赤外線等の保温媒体により、シートを保温して搬送
しても良い。また、加熱ロールは、延伸シートが上記温
度まで加熱されるように、一本または複数本設置すれば
よい。
れた延伸シートを、続いて、テンター延伸機に搬入し、
150〜180℃、好ましくは160〜175℃でTD
方向に6〜13倍、好ましくは8〜12倍に延伸する。
ここで、上記延伸温度は、該テンター延伸で、延伸シー
トの加熱に用いられる熱風の温度をいう。
加熱ロールによる加温によりシート内部まで既に80〜
130℃に加温されているため、テンター延伸機の熱風
による加熱でも、該フィルム内部まで上記延伸温度に加
温され易い。従って、通常のテンター延伸機が備えてい
る5〜20m程度の予熱ゾーンの長さでも、延伸シート
は内部まで均一に加温でき、TD方向への延伸は、極め
て延伸性よく実施できる。
未満のときは、テンターの機械負荷が大きくなり過ぎる
と共に熱量不足のためフィルム破断が起こったり、フィ
ルムの厚みムラが大きくなる。TD方向への延伸温度が
180℃を越えるときは、熱量過多になり、目標とする
フィルム強度が得られなくなる。また、TD方向へ延伸
が不均一となり、フィルムの厚みムラが大きくなる。一
方、TD方向への延伸倍率が6.0倍より低い場合は、
目的とするTD方向への引張破断強度が得られなくな
る。
度30〜150m/分で安定した製膜と、目標とする物
性及び厚み精度を持ったフィルムを得ることができる。
フィルムの厚さは、前記したプリプレグ成形用テープと
しての使用を勘案すると、1次成形体へのテープの巻締
めの際に締め付け力を過不足なく適度な範囲とするため
に、10〜40μmであることが好ましく、さらには1
5〜30μmであることが好ましい。また、このような
厚さにおいて、厚みムラを生じさせない本発明の効果が
最も効果的に発揮される。
フィルムをスリットしたテープは、ゴルフシャフト、釣
竿、バドミントンラケット、テニスラケットのシャフト
材、スキー用ストック等のスポーツ・レジャー用具や、
工業用用途としては、軽量搬送ローラー、軽量巻取軸な
どの繊維強化複合材料の製造において、プリプレグ成形
用として好適に使用される。
ロピレンフィルムを用いてプリプレグ成形を行う方法に
ついて説明する。本発明で得られた二軸延伸ポリプロピ
レンフィルムを繊維強化複合材料に巻き付ける際、幅1
0〜30mmのテープに裁断し、通常テーピングマシー
ンと呼ばれる装置にて、1次成形体に2〜7kgfの巻
き付け張力をかけながら、約2mmピッチ程度で重ね巻
きを行う。
は、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、アラミド繊維
の単独もしくは、これらの混合物が用いられる。
脂としては、エポキシ樹脂が代表的である。エポキシ樹
脂量は、素材繊維との合計量中にしめる割合で15〜5
0重量%の範囲であることが好ましい。エポキシ樹脂の
硬化は、120〜140℃の温度で1〜2時間加熱すれ
ばよい。その際、予め80〜90℃で30分〜1時間加
熱しておくことが、エポキシ樹脂の液漏れや繊維の配列
の乱れのない安定した品質の製品をを得ることができる
ために好ましい。
ムは、良好なMD方向及びTD方向の引張破断強度を有
し、且つ極めて優れた厚み精度を有する。従って、強化
繊維にエポキシ樹脂等を含浸してなる繊維強化複合材料
に、精密な形状と高い強度を付与するプリプレグ成型用
テープを得るためのフィルムとして好適に使用できる。
施例、比較例を揚げるが、本発明は、これら実施例に限
定されるものでない。なお、以下の実施例および比較例
におけるフィルム物性、製膜の安定性およびプリプレグ
の成形性の評価は、下記の方法によりおこなった。
mとして引張試験機で引張速度200mm/分、チャー
ト速度100mm/分でチャート用紙に記録し、フィル
ム破断時の強度及び伸度を算出した。
1Aを使用し、フィルムのTD方向5mの範囲を、測定
速度1.5m/分にて測定し、下記式によりR値(%)
を算出した。なお、測定は、任意の場所を10回測定
し、その平均値とした。
とTD方向延伸機最大幅の比をTD延伸倍率とした。
加熱し、テンター式延伸装置を経て、製膜速度50m/
分にて製膜を行い。24時間製膜した時の製膜安定性を
下記の評価基準にて判定した。
なく安定して連続製膜できる。
調整後は安定して連続製膜できる。
膜が困難である。
スリット機で幅300mmにスリットした後、小幅スリ
ット機により幅15mmに裁断し、巻長500mのテー
プを巻き取った。このテープ間の巻硬度の最大値と最小
値の差を硬度ムラとし、小型スリット適性として下記の
評価基準にて判定した。尚、硬さ測定は、スイス、Pr
oceq社製、商品名パロテスターを使用した。
未満。
以上180未満。
0以上及び、スリット端面に巻きズレがあるもの。
漏れ、繊維乱れ) 東邦レーヨン(株)製カーボン繊維プレプレグQ−11
15 1400を使用し、ゴルフクラブ用のマンドレル
に巻き付け1次成形体を作成した後、テープをテーピン
グマシーンにより引張張力3.5kgf、ピッチ幅2.
5mmで巻き付け2次成形体を作成した。次いで、2次
成形体の長手方向を加熱炉に垂直に吊し、常温から80
℃まで30分かけて昇温した後、80℃にて30分間保
持した。さらに30分かけて130℃まで昇温し、13
0℃で1時間保持し、エポキシ樹脂を完全に硬化させ
た。次に30分かけて常温まで降温し3次成形体を成形
した。得られた3次成形体のテーピング部より、エポキ
シ樹脂の液漏れの有無を目視検査し、さらに、3次成形
体のテーピング部を剥がし、カーボン繊維の乱れの有無
を目視検査した。
0分、エチレン単位の含有量0.5重量%)をTダイよ
り押出し、未延伸シートを得た。このシートを表1に示
す条件でMD方向延伸機にて2段延伸を行った後、50
℃まで冷めた延伸シートを2本の加熱ロールにより表1
に示す加熱温度まで加熱し、次いで、テンター延伸機に
搬入し、表1に示す条件でTD方向に延伸し、30μm
の二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
グ成形用テープとしての適性評価を表1に示した。
Tダイより押出し、未延伸シートを得た。このシートを
表1に示す条件でMD方向延伸機にて2段延伸を行った
後、50℃まで冷めた延伸シートを2本の加熱ロールに
より表1に示す加熱温度まで加熱し、次いで、テンター
延伸機に搬入し、表1に示す条件でTD方向に延伸し、
30μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
グ成形用テープとしての適性評価を表1に示した。
0分、エチレン単位の含有量0.8重量%)をTダイよ
り押出し、未延伸シートを得た。このシートを表1に示
す条件でMD方向延伸機にて2段延伸を行った後、50
℃まで冷めた延伸シートを2本の加熱ロールにより表1
に示す加熱温度まで加熱し、次いで、テンター延伸機に
搬入し、表1に示す条件でTD方向に延伸し、25μm
の二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
グ成形用テープとしての適性評価を表1に示した。
Tダイより押出し、未延伸シートを得た。このシートを
表1に示す条件でMD方向延伸機にて2段延伸を行った
後、50℃まで冷めた延伸シートを2本の加熱ロールに
より表1に示す加熱温度まで加熱し、次いで、テンター
延伸機の予熱ゾーンに搬入し、熱風により加温した後、
表1に示す条件でTD方向に延伸し、25μmの二軸延
伸ポリプロピレンフィルムを得た。
グ成形用テープとしての適性評価を表1に示した。
0分、エチレン単位の含有量0.6重量%)をTダイよ
り押出し、未延伸シートを得た。このシートを表1に示
す条件でMD方向延伸機にて2段延伸を行った後、50
℃まで冷めた延伸シートを2本の加熱ロールにより表1
に示す加熱温度まで加熱し、次いで、テンター延伸機の
予熱ゾーンに搬入し、熱風により加温した後、表1に示
す条件でTD方向に延伸し、22μmの二軸延伸ポリプ
ロピレンフィルムを得た。
グ成形用テープとしての適性評価を表1に示した。
0分、エチレン単位の含有量0.6重量%)をTダイよ
り押出し、未延伸シートと得た。このシートを表1に示
す条件でMD方向延伸機にて2段延伸を行った後、50
℃まで冷めた延伸シートを2本の加熱ロールにより表1
に示す加熱温度まで加熱し、次いで、テンター延伸機の
予熱ゾーンに搬入し、熱風により加温した後、表1に示
す条件でTD方向に延伸し、22μmの二軸延伸ポリプ
ロピレンフィルムを得た。
グ成形用テープとしての適性評価を表1に示した。
Claims (3)
- 【請求項1】フィルムの流れ方向の引張破断強度が20
〜25kg/mm2であり、該方向と直角方向の引張破
断強度が25〜35kg/mm2であり、厚み精度が
3.0%以下であることを特徴とする二軸延伸ポリプロ
ピレンフィルム。 - 【請求項2】請求項1記載の二軸延伸ポリプロピレンフ
ィルムをスリットしてなるプリプレグ成形用テープ。 - 【請求項3】メルトフローレートが0.5〜5.0g/
10分のポリプロピレンシートを、まず、140〜15
0℃でシートの流れ方向に4.0〜5.5倍に第1段の
ロール延伸を行い、次いで、110〜135℃で該シー
トの流れ方向に、全体の延伸倍率で6.5〜8.0倍に
第2段のロール延伸を行い、熱が冷めた延伸シートを加
熱ロールにより80〜130℃に加温した後、150〜
180℃で該シートの流れ方向と直交する方向に6〜1
3倍にテンター延伸することを特徴とする請求項1記載
の二軸延伸ポリプロピレンフィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35934497A JP3504131B2 (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | 二軸延伸ポリプロピレンフィルム及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35934497A JP3504131B2 (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | 二軸延伸ポリプロピレンフィルム及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11188790A true JPH11188790A (ja) | 1999-07-13 |
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