JPH11181389A - 接着剤シートの製造方法 - Google Patents

接着剤シートの製造方法

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JPH11181389A
JPH11181389A JP35388697A JP35388697A JPH11181389A JP H11181389 A JPH11181389 A JP H11181389A JP 35388697 A JP35388697 A JP 35388697A JP 35388697 A JP35388697 A JP 35388697A JP H11181389 A JPH11181389 A JP H11181389A
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thickener
adhesive
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Shinichi Nonaka
眞一 野中
Juichi Yamada
寿一 山田
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、容易にシート化することの
できる生産性に優れたエポキシ系接着剤シートの製造方
法にある。かつ、布状の強化材のみではなく、カットさ
れた繊維のみでも強化材として使用可能な製造方法にあ
る。 【解決手段】 本発明は、常温で液状のエポキシ樹脂
(A)、エポキシ硬化剤(B)、熱可塑性樹脂粉末を有効成分
とする増粘剤(C)からなる接着剤組成物をフィルム上に
塗布装置で塗布し、加熱によって増粘させBステージ化
することを特徴とする接着剤シートの製造方法に関す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着剤シートの製
造方法に関し、更に詳しくは、容易にシート化でき生産
性に優れ、加熱によって疑似硬化し、非粘着性のエポキ
シ系接着剤シートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、エポキシ樹脂の硬化物は可と
う性に乏しく、接着剤として使用する場合には、金属、
磁気、コンクリートに対する接着力、せん断強度、引張
強度などに優れるものの、剥離強度や耐衝撃強度が非常
に低く、そのために亀裂や剥離が発生しやすいという問
題点がある。このような問題点を解決するために以前か
らエポキシ樹脂にゴム成分を導入することによるエポキ
シ樹脂変性が行われてきた。例えば、特開平8−183
836号公報、特開平8−100163号公報、特開平
8−100162号公報、特開平7−224144号公
報、特開平7−118620号公報、特開平7−102
223号公報、特開平2−80483号公報、特開昭5
6−82865号公報などに記載されているように疑似
硬化性、いわゆるプリプレグ化を可能にした変性方法も
ある。特に特開平7−102223号公報に記載された
接着性テープは、接着施工前の貯蔵時に浸み出したり、
施工時にはみ出したりすることなく、優れた優れた接着
強度を有する。該接着剤の剥離試験を行うと、ほとんど
の場合、凝集破壊であり、その剥離強度は接着剤そのも
のの強度に左右される。さらに強度を向上させるために
接着剤を強化材で強化する必要がある。接着テープの製
造は繊維布にロールコーターで塗布し、次いで疑似硬化
させることによって行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、容易
にシート化することのできる生産性に優れたエポキシ系
接着剤シートの製造方法にある。かつ、布状の強化材の
みではなく、カットされた繊維のみでも強化材として使
用可能な製造方法にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題について鋭意研究の結果、本発明を完成するに至っ
た。
【0005】即ち、本発明は、常温で液状のエポキシ樹
脂(A)、エポキシ硬化剤(B)、熱可塑性樹脂粉末を有効成
分とする増粘剤(C)からなる接着剤組成物をフィルム上
に塗布装置で塗布し、加熱によって増粘させBステージ
化することを特徴とする接着剤シートの製造方法、好ま
しくは塗布装置が、ドクターナイフコーター又はカーテ
ンコーターであること、好ましくは接着剤組成物が、更
に無機フィラー(D)を含有すること、接着剤組成物を塗
布した後、繊維強化材を均一に乗せ含浸させる工程を有
すること、好ましくは加熱が、45〜160℃であるこ
と、好ましくは熱可塑性樹脂粉末を有効成分とする増粘
剤(C)が、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ル、ジエンおよびこれらと共重合可能な単量体の中から
選ばれた少なくとも1種の単量体単位を含有する樹脂粉
末が有効成分とする増粘剤であること、好ましくは熱可
塑性樹脂粉末を有効成分とする増粘剤(C)が、コア層と
シェル層で構成されるコア/シェル型共重合体粉末を有
効成分とする増粘剤であることを特徴とする接着剤シー
トの製造方法を提供するものである。
【0006】次に本発明を詳細に説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で使用されるエポキシ樹脂
(A)は、1分子中に1個以上のエポキシ基を有する液状
樹脂であれば何でもよく、固体のエポキシ樹脂でも液体
エポキシ樹脂に溶解して使用する事ができる。その例と
しては、通常のビスフェノールAとエピクロルヒドリン
の縮合物、ビスフェノールFとエピクロルヒドリンの縮
合物のようなグリシジルエーテル、脂肪族のグリシジル
エーテル、脂環式エポキサイド、フタル酸誘導体とエピ
クロルヒドリンの縮合物のようなジグリシジルエステ
ル、ヒダントイン系エポキシ樹脂、ノボラック型エポキ
シ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ダイマー酸
変性エポキシ樹脂、NBR変性エポキシ樹脂およびウレ
タン変性エポキシ樹脂などがあげられ、単体または2種
以上を混合して使用することができる。
【0008】エポキシ硬化剤(B)としては、加熱活性型
硬化剤が用いられ、加熱により硬化作用を発揮する通常
の硬化剤でよく、例えば、ジシアンジアミド、4,4’
−ジアミノジフェニルスルホン、2−n−ペンタデシル
イミダゾールのようなイミダゾール誘導体、イソフタル
酸ジヒドラジド、N,N’−ジアルキル尿素誘導体、
N,N’−ジアルキルチオ尿素誘導体、メラミン、グア
ナミンなどがあげられる。硬化剤(B)は、使用するエポ
キシ樹脂(A)のエポキシ当量、硬化条件により配合され
るが、エポキシ樹脂(A)100重量部に対して好ましく
は1〜15重量部が望ましい。
【0009】イミダゾール誘導体、N,N’−ジアルキ
ル尿素誘導体、アルキルアミノフェノール誘導体などは
促進剤としても使用できる。硬化剤および促進剤の硬化
に必要充分な配合量は予め試験することによって容易に
決定される。
【0010】熱可塑性樹脂粉末を有効成分とする増粘剤
(C)としては、アクリル酸エステル、メタクリル酸エス
テル、ジエンおよびこれらと共重合可能な単量体の中か
ら選ばれた少なくとも1種の単量体単位を含有する樹脂
粉末で、コア層とシェル層で構成される熱可塑性樹脂粉
末を有効成分とする増粘剤が用いられる。
【0011】アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ル、ジエンおよび芳香族ビニル化合物の中から選ばれた
少なくとも1種の単量体単位を含有する樹脂粉末で、コ
ア層とシェル層で構成される熱可塑性樹脂粉末を有効成
分とする増粘剤の成分に用いるアクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステルとしては、例えば、エチル(メタ)
アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、メチ
ルメタクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、n−
プロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、n−デシルメタクリレート、イ
ソブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)ア
クリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘ
キシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、などがあげられる。また、ジエン系単量体として
は、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、
シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエンなどの共役
ジエン系化合物、1,4−ヘキサジエン、エチリデンノ
ルボルネンなどの非共役ジエン系化合物などがあげられ
る。また、これらと共重合可能な単量体としては、スチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−t−
ブチルスチレン、クロロスチレンなどの芳香族ビニル化
合物、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、N−ブトキシメチルアクリルアミドなどのアクリル
アミド系化合物、メタアクリルアミド、N−メチロール
メタクリルアミド、N−ブトキシメチルメタクリルアミ
ド、などのメタクリルアミド系化合物およびグリシジル
アクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリ
シジルアクリレートなどをあげることができる。
【0012】上記単量体成分の中から選ばれた1種以上
の単量体をコア層とし、シェル層には2種以上の単量体
を用いる。また、シェル層にはエポキシ樹脂(A)に対
し、加温によって溶解性を発現する構造とするため、N
−置換アクリルアミド、アクリル酸エステル系またはメ
タクリル酸エステル系単量体とラジカル重合可能な二重
結合を少なくとも2つ以上有する架橋性単量体、遊離カ
ルボキシル基を有する単量体を共重合させると有効であ
る。
【0013】N−置換アクリルアミドとして、N−アク
リロイルピロリジン、N,N−ジメチルアクリルアミ
ド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−ヘキシルア
クリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、N−ドデ
シルアクリルアミドなどを用いることができる。
【0014】アクリル酸エステル系またはメタクリル酸
エステル系単量体とラジカル重合可能な二重結合を少な
くとも2つ以上有する架橋性単量体の具体例としては、
エチレングリコールジアクリレート、ブチレングリコー
ルジアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレートヘキサ
ンジオールジアクリレート、オリゴエチレンジアクリレ
ート、エチレングリコールジメタクリレート、ブチレン
グリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパン
ジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタク
リレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、オリゴ
エチレンジメタクリレート、ジビニルベンゼンなどの芳
香族ジビニル単量体、トリメリット酸トリアリル、トリ
アリルイソシアヌレートなどが例示される。該架橋性単
量体量は、コア/シェル型共重合体中好ましくは0.5
%を超えてはならない。なぜなら、架橋度が高すぎ、マ
トリックスであるエポキシ樹脂(A)に膨潤しないためで
ある。
【0015】遊離カルボキシル基を有する単量体の具体
例としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ケイヒ
酸などの不飽和モノカルボン酸、マレイン酸、イタコン
酸、フマル酸、シトラコン酸、クロロマレイン酸などの
ジカルボン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノ
エチル、マレイン酸モノブチル、フマル酸モノメチル、
イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、イタコ
ン酸モノブチルなどの不飽和ジカルボン酸のモノエステ
ルなどが例示される。
【0016】本発明で使用するコア/シェル型粒子状共
重合体の製造方法は、格別限定される物ではないが、通
常は少なくとも2段階の連続した多段シード乳化重合に
より製造する。すなわち、第1段目にコア成分となる単
量体を、乳化剤の存在下重合開始剤として過酸化物開始
剤、レドックス開始剤などのラジカル重合開始剤を用い
て乳化重合を行いコア成分を含有するシードラテックス
を得る。次いで第2段目としてシェル成分の単量体を、
第1段目で得られたコア成分を含有するシードラテック
スに添加して、乳化剤の存在下、重合開始剤として過酸
化物開始剤、レドックス開始剤などのラジカル重合開始
剤を用いて乳化重合してシェル成分を形成する。このよ
うな多段シード乳化重合により粒径が300〜5000
オングストロームのコア/シェル型粒子状共重合体を含
有するラテックスを製造することができる。なお、この
場合シェル成分の重合は、コア成分の重合に引き続き行
ってもよく、第1段目で製造したコア成分のシードラテ
ックスを部分凝集させた後に行っても良い。
【0017】遊離カルボキシル基を有する単量体をシェ
ル成分の1つとした場合、第2段目の重合の後、金属カ
チオンを添加してシェル層のカルボキル基間をイオンま
たは配位結合させる。この金属カチオンとしては、例え
ば、カリウム、ナトリウム、リチウム、セシウムなどの
一価の金属イオン、カルシウム、亜鉛、スズ、クロム、
鉛などの二価の金属イオンなどを使用することができる
が、特に周期律表I〜II属に属する金属の一価または
二価のイオンが好ましい。また、該カチオンの供給体と
しては、前記金属類の酸化物、水酸化物、リン酸塩、炭
酸塩、硝酸塩、硫酸塩、塩化物、亜硝酸塩、亜硫酸塩な
どの無機酸の塩、さらにはギ酸、酢酸、プロピオン酸、
酪酸、オクチル酸、カプリン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、オレイン酸、エルシン酸、リノレン酸、コハク
酸、アジピン酸、ナフテン酸、チオカルボン酸などの有
機酸の塩、アセチルアセトン塩、エトキシドやメトキシ
ドなどのアルコラートなどがあげられる。これらの金属
カチオンの中で、特に一価の金属の水酸化物およびカル
ボン酸塩が反応効率や加熱成形品の機械的強度の点から
有効である。前記の一価および二価のカチオン供給体
は、溶液中においては、室温で数分以内でイオン架橋反
応が可能であるという特徴を有している。
【0018】多段重合により得られたコア/シェル型共
重合体を含むラテックスを通常、多翼型回転ディスク
式、円盤型回転ディスク式、ノズル式などで噴霧乾燥す
ることにより、粉末状のコア/シェル型共重合体が得ら
れる。この乾燥の場合、一般にコア/シェル型共重合体
は噴霧液滴単位で凝集し、20〜100μm程度の凝集
粒子を形成する。凝集の程度は乾燥条件によって異な
り、乾燥後に粉砕してほぐす工程をもうけることもでき
る。また、乳化重合後に塩析法や凍結法によりラテック
ス粒子を凝固分離し、脱水して調製したウェットケーキ
を流動床などで乾燥して、凝集粒子状として得ることも
できる
【0019】本発明では、エポキシ樹脂(A)100重量
部に対して、熱可塑性樹脂粉末を増粘剤として5〜15
0部、好ましくは20〜50部重量部を用いる必要があ
る。5重量部未満では加熱による増粘を行っても、わず
かに粘度が上昇するだけであって、固形状とはならな
い。また、150重量部を超える場合は充分にエポキシ
樹脂(A)中に分散せず混合できない。なお、本発明のエ
ポキシ樹脂(A)には、所望により硬化促進剤、反応性希
釈剤、非反応性希釈剤、顔料などの添加剤を配合するこ
とができる。
【0020】本発明の無機フィラー(D)とは、例えば、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、マ
イカ、タルク、カオリン、クレー、セライト、アスベス
ト、バーライト、バライタ、シリカ、ケイ砂、ドロマイ
ト石灰石、セッコウ、アルミニウム微粉、中空バルー
ン、アルミナ、ガラス粉、水酸化アルミニウム、寒水
石、酸化ジルコニウム、三酸化アンチモン、酸化チタ
ン、二酸化モリブデンなどが挙げられる。これらの無機
フィラー(D)は、作業性や得られる成形品の強度、外
観、経済性などを考慮して選ばれるが、通常炭酸カルシ
ウムや水酸化アルミニウム、シリカなどがよく用いられ
る。
【0021】繊維強化材(E)としては、通常強化材とし
て用いられるものでよく、例えば、ガラス繊維、ポリエ
ステル繊維、フェノール繊維、ポリビニルアルコール繊
維、芳香族ポリアミド繊維、ナイロン繊維、炭素繊維が
ある。これらの形態としては、例えば、チョップドスト
ランド、チョップドストランドマット、ロービング、織
物状などが挙げられる。これらの繊維補強材は組成物の
粘度や得られる成形品の強度などを考慮して選ばれる。
チョップドストランドの長さは通常5〜60mmであ
る。
【0022】本発明の増粘剤(C)は、水分によって増粘
が促進されることがないため、金属酸化物の場合のよう
に組成物の調製中に粘度上昇によって混合が困難になる
ことがない。また、増粘は特定温度で比較的短時間で終
了し、かつ増粘後のコンパウンドの粘度が経時的にはほ
とんど変化しないことが特徴である。
【0023】本発明の接着剤シートの製造法は、常温で
液状のエポキシ樹脂(A)に、例えば、プラネタリーミ
キサー、ニーダーなどの公知の混合機を用いて、所定の
割合のエポキシ硬化剤(B)、熱可塑性樹脂粉末を有効
成分とする増粘剤(C)、必要により無機フィラー
(D)などの各成分を順に十分に攪拌混合する。接着剤
シートを作製する場合の繊維強化材(E)の添加工程
は、塗布装置でフィルムに混合した接着剤組成物を塗布
した後、混合物圧延工程の手前で行われる。混合機で調
製された混合接着剤組成物(A)(B)(C)必要によ
り(D)は、2枚の離型性フィルムの一方または双方に
塗布装置、好ましくはフローコーターまたはドクターナ
イフによって好ましくは0.3〜5mmの一定の厚さに
塗布し、その上に繊維強化材(E)をチョッパーにより切
断して散布してから塗布面を内にして貼合わせ、圧延機
によって圧延し厚さ0.5〜7mmの接着剤シートを
得、両面を離型フィルムで被覆した状態でローラーによ
って巻とる。
【0024】次いで行われる増粘工程は、加熱すること
でBステージ化される。その加熱温度は、好ましくは4
5℃〜160℃で、熱可塑性樹脂粉末を有効成分とする
増粘剤(C)の種類および添加量によってその加熱温度は
異なり、加熱時間も異なる。その加熱時間は、好ましく
は15分〜2時間である。増粘温度が45℃未満の場
合、無機フィラー等の配合混合時、撹拌時の熱で粘度が
上昇し、均一に分散した成形材料を得ることができな
い。また、160℃を超える場合、増粘と同時に硬化し
てしまうので、Bステージ化した材料を得ることができ
ない。加熱方法は、加熱温度雰囲気にできる装置を使用
して、その装置内に材料を一定時間放置し、増粘工程を
行えば良い。
【0025】こうして得られる接着剤シートは、土木建
築分野の金属、コンクリート、木、プラスチック等の構
造材用、工業材料用として使用される。
【0026】
【実施例】以下本発明を実施例によって更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。また、文中「部」とあるのは、重量部を示すもの
である。
【0027】(参考例)コア/シェル共重合体の製造 n−ブチルアクリレート40重量部を、攪拌機を備えた
反応機に仕込み、乳化剤としてメタクリル酸メチル/メ
タクリル酸共重合体からなる高分子乳化剤1重量部、触
媒として過硫酸カリウム0.1重量部を添加し、水15
0重量部中で重合温度80℃にて180分間攪拌した
後、重合転化率98%になるまで重合を行った。次い
で、得られたラテックスをシードにして、メチルメタク
リレート58重量部、メタクリル酸2重量部を添加し、
連続的に重合させ重合体ラテックスを得た。室温まで冷
却した後、水酸化カリウム1重量%水溶液100重量部
を室温で添加して30分間攪拌した。得られたコア/シ
ェル型ラテックスの平均粒子径はいずれも0.2〜0.
5μmの範囲内であった。得られたラテックスをスプレ
ードライによって150℃で噴霧乾燥し、コア/シェル
型共重合体粉末を得た。
【0028】(実施例1〜3)表1に示す種類と量のガ
ラス繊維を除く各成分を、プラネタリーミキサーを用い
て分散混合しエポキシ樹脂組成物を調製した。増粘剤
(C)はいずれも参考例で作製したコア/シェル型共重合
体粉末を用いた。いずれも、攪拌混合の段階では増粘は
確認されない。得られた組成物を30℃でSMC製造機
中に供給し、双方の離型フィルム上にドクターナイフに
て厚さ0.7mmに均一に塗布され、次いで、1インチ
のガラスチョップドストランドを落とし、挟み込んだ
後、ローラーで含浸させる。該シートをロール状に巻と
り、90℃/30分で増粘させ、接着用プリプレグを得
た。この過程で粘度およびフィルムの剥離性を確認。接
着強度はT剥離強度をJISK−6854、引張せん断
強度をJISK−6850に準じて測定。試験片作製は
表面未処理のまま冷間圧延鋼板に切りとった接着用プリ
プレグをはさみ、クリップで止めた状態で180℃/3
0分で硬化させた。フィルム剥離性は増粘後、25℃ま
で冷却した後評価した。剥離性評価は、フィルムを手で
剥す際の状況で次のように判定した。
【0029】 ○:容易に剥離し、フィルム側にSMCが付着しない。 △:やや剥離しにくいが、剥離フィルム側にSMC成分
の付着がない。 ×:剥離しにくく、剥離フィルム側にSMCが付着す
る。 また、貯蔵安定性の評価としては、25℃で保存した場
合の使用可能な期限を記述した。
【0030】(比較例1〜3)表2に示す種類と量のガ
ラス繊維を除く各成分を、プラネタリーミキサーを用い
て分散混合しエポキシ樹脂組成物を調製した。増粘剤
(C)はいずれも参考例で作製したコア/シェル型共重合
体粉末を用いた。いずれも、攪拌混合の段階では増粘は
確認されない。得られた組成物を30℃でSMC製造機
中に供給し、双方の離型フィルム上にドクターナイフに
て厚さ0.7mmに均一に塗布される。離型フィルムか
らの剥離性、T剥離強度、引張せん断強度、貯蔵性等は
実施例と同様に評価した。
【0031】
【表1】(実施例1〜3)
【0032】
【表2】(比較例1〜3)
【0033】
【発明の効果】本発明は、熱可塑性樹脂粉末を有効成分
とする増粘剤を使用することで、連続的かつ容易にエポ
キシ系接着剤シートを製造できるので生産性に優れかつ
増粘安定性、貯蔵安定性に優れる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温で液状のエポキシ樹脂(A)、エポキ
    シ硬化剤(B)、熱可塑性樹脂粉末を有効成分とする増粘
    剤(C)からなる接着剤組成物をフィルム上に塗布装置で
    塗布し、加熱によって増粘させBステージ化することを
    特徴とする接着剤シートの製造方法。
  2. 【請求項2】 塗布装置が、ドクターナイフコーター又
    はカーテンコーターであることを特徴とする接着剤シー
    トの製造方法。
  3. 【請求項3】 接着剤組成物が、更に無機フィラー(D)
    を含有することを特徴とする請求項1記載の接着剤シー
    トの製造方法。
  4. 【請求項4】接着剤組成物を塗布した後、繊維強化材
    (E)を均一に乗せ含浸させる工程を有することを特徴と
    する請求項1記載の接着剤シートの製造方法。
  5. 【請求項5】 加熱が、45〜160℃であることを特
    徴とする請求項1記載の接着剤シートの製造方法。
  6. 【請求項6】 熱可塑性樹脂粉末を有効成分とする増粘
    剤(C)が、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
    ル、ジエンおよびこれらと共重合可能な単量体の中から
    選ばれた少なくとも1種の単量体単位を含有する樹脂粉
    末が有効成分とすることを特徴とする請求項1記載の接
    着剤シートの製造方法。
  7. 【請求項7】 熱可塑性樹脂粉末を有効成分とする増粘
    剤(C)が、コア層とシェル層で構成されるコア/シェル
    型共重合体粉末を有効成分とすることを特徴とする請求
    項1記載の接着剤シートの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010084083A (ja) * 2008-10-02 2010-04-15 Yokohama Rubber Co Ltd:The エポキシ樹脂組成物
US20180105690A1 (en) * 2015-03-31 2018-04-19 Toho Tenax Co., Ltd. Epoxy resin composition, prepreg, carbon fiber-reinforced composite material, and manufacturing methods therefor

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