JPH11168256A - 発光素子及びその製造方法 - Google Patents

発光素子及びその製造方法

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JPH11168256A
JPH11168256A JP33290497A JP33290497A JPH11168256A JP H11168256 A JPH11168256 A JP H11168256A JP 33290497 A JP33290497 A JP 33290497A JP 33290497 A JP33290497 A JP 33290497A JP H11168256 A JPH11168256 A JP H11168256A
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JP
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layer
light emitting
light
refractive index
face
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JP33290497A
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Hiroshi Yoshida
浩 吉田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体レーザの端面劣化を抑制し、高出力か
つ信頼性の高い半導体レーザ及びその製造方法を提供す
ること。 【解決手段】 少なくとも一方の光出射端面から連続し
た端面部(I)と、この端面部に対して前記光出射端面
とは反対側に存在する第2部位(II)とが、共振器長方
向に順次配されており、第1部位(I)の層構成と第2
部位(II)の層構成とが縦方向に互いに異なっている、
半導体レーザ及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、光ディス
ク用ピックアップやディスプレイ等に用いる発光素子
(特に半導体レーザ)及びその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】DVD(デジタルビデオディスク)に代
表される光磁気記録用のレーザは、高い光出力での動作
(以下、高出力動作と称する。)が要求されている。D
VDビデオ、RAM(ランダムアクセスメモリー) 等に
使用される波長650nm帯の半導体レーザは、一般に
(Al1-x Gax 1-y Iny P系材料から構成されて
いるが、この材料系では特に、安定性の高い高出力動作
が困難である。
【0003】ここで、一般的な半導体レーザの概略を図
19に示す。この半導体レーザ50は、第1クラッド層
56と第2クラッド層57との間に活性層59を有し、
さらに電流注入幅を制限するための電流狭窄層58が図
示の如く設けられていて、共振器長方向に単一の縦構造
を有したものである。
【0004】一般にこの材料では、活性層59には歪み
(格子定数が本来の材料固有の値からずれていること)
が入っており、また、その端面近傍ではこの歪みは緩和
されている(本来の格子定数に戻る)ので、中心部に比
べてその端面近傍部分でのバンドギャップが小さくなっ
ている。
【0005】このような共振器長方向でのバンドギャッ
プの分布は、その端面部分での光の吸収量を大きくする
働きをする。そして、吸収された光はエレクトロン−ホ
ールペアを生成して非発光再結合を促進させたり、不純
物にそのエネルギーを与えることで拡散、及び相互拡散
を誘発させる働きをする(例えば、福嶋ら、電子情報通
信学会論文誌 C-1vol. J78 C-1 No.3 pp.143参照)。
【0006】即ち、図19に示す如き、共振器長方向に
単一縦構造を有する半導体レーザでは、特に端面近傍で
の光の吸収量が大きいために構造破壊が起こり易く、安
定性(信頼性)の高い、かつ高出力動作可能な半導体レ
ーザとなっていない。
【0007】なお、以下、「共振器長方向」、縦構造に
用いられる「縦方向(又は素子厚方向)」、横構造に用
いられる「横方向」を図19に示したように定義する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この端面部で
の光の吸収量を制御する手段として、共振器長方向に有
効屈折率(実効屈折率)を変えた、いわゆる「窓構造」
(例えば、A. Shima ; JEE January, 100 (1993)参照)
という構造が挙げられる。
【0009】この「窓構造」を簡単に説明する。この材
料系はミッシビリティギャップ(熱平衡状態で作成不可
能な混晶組成範囲)内の組成で構成されており、そのた
めに自然超格子と呼ばれる組成分離が起きている。組成
分離の程度とバンドギャップとには相関があり、一般的
には、組成分離の程度が大きいほどバンドギャップが小
さくなることが知られている。
【0010】また、この材料系にZnをドーピングする
と、その超格子構造が解消され、その結果バンドギャッ
プが大きくなる。従って、端面近傍にのみZnを拡散さ
せることでこの自然超格子を解消し、場合によっては、
活性層構造(量子井戸構造)を無秩序化することで、半
導体レーザにおける端面近傍のバンドギャップを中心部
のバンドギャップよりも大きくすることができ、ひいて
は光の吸収量を抑制することができる。これが、一般的
な窓構造である。
【0011】しかしながら、「窓構造」を有する半導体
レーザにおいて、この窓構造を作成するときに必要とな
るZnが活性層内又はその近傍に多量に含まれると、光
学的ロス或いは非発光再結合中心として作用する(例え
ば、A. Shima ; JEE January, 100 (1993)参照)。
【0012】このため、閾キャリア密度が増大し、これ
に伴い動作電流が大きくなると同時に、キャリアオーバ
フロー(電流の量、即ちキャリアの量が多くなり、やが
て活性層からあふれ、クラッド層まで達する現象のこ
と)が大きくなるので高温時での動作電流が大きくな
り、さらに、レーザ動作時の発熱がより多くなって、高
温時でのデバイス特性が大きく変化する。
【0013】また、その端面部にて、より多くのロスや
非発光再結合中心が発生するので、端面部での発熱が大
きくなる。一般に、バンドギャップは温度が高くなるほ
ど小さくなるので、その端面部での発熱が大きくなる
と、その端面部でのバンドギャップがより小さくなって
光の吸収量が増大する。そして、光の吸収量が増大する
ことは、さらなる発熱を促し、さらにバンドギャップを
小さくさせる。このサイクルが繰り返されることで、最
終的には、端面部での素子構造の破壊が起こり、レーザ
動作が停止するという問題点がある。
【0014】上述のように、一般的な「窓構造」は、活
性層の一部及びその近傍層に亜鉛(Zn)を拡散させる
ことで作成されるが、このZnの量が多くなりすぎると
逆にデバイス特性の低下、かつ信頼性の低下を引き起こ
すので、その拡散量、拡散領域、拡散温度、拡散方法等
には細心の注意を払わなければならず、技術的な困難さ
が要求される。
【0015】一方、「窓構造」を有する半導体レーザの
他に、共振器長方向に屈折率分布をもたせたレーザとし
て、TAPS(TAPered Stripe:テーパストライプ)構
造と称される、電流注入幅を共振器長方向で変えた構
造、言い換えれば共振器長方向で横構造を変えたレーザ
が既に商品化されている(例えば、商品名SLD112
2VS:ソニー社製)。
【0016】このTAPSに代表される横方向構造を変
えたレーザは、一般に、図20及び図21に示す如き構
造をとる。
【0017】これは、例えばGaAs基板62上に第一
のクラッド層63、活性層64、第二のクラッド層65
が積層された積層構造において、第二のクラッド層65
をフォトリソグラフィーを利用して所定形状にパターニ
ングし、電流注入領域外の部分にイオン注入高抵抗領域
(電流狭窄層)66を設け、電流注入幅Wを共振器長方
向に変えた構造(W1 及びW2 )である。
【0018】なお、活性層64から出射されるレーザ光
67は、図21の如く、横方向の幅x(横方向放射角に
対応)及び縦方向の幅y(縦方向放射角に対応)を持っ
た楕円形(又は円形)の光ビームとして出射される。一
般に、TAPS構造の半導体レーザでは、縦方向(図中
y)に大きく、横方向(図中x)に小さい楕円形状のレ
ーザ光が出射される。
【0019】即ち、図20及び図21に示すように、共
振器長方向で横構造を変えた半導体レーザでは、ストラ
イプ幅(W)を共振器長方向で変化させることによって
電流注入幅を変えている。
【0020】さらに、ストライプ幅Wを共振器長方向で
変化させることによって、共振器長方向の有効屈折率に
は分布が生じる。このとき、ストライプ幅Wが小さくな
ると、いわゆるロスインデックスガイド機構が働き、横
方向の有効屈折率(実効屈折率)に分布ができる。ま
た、ストライプ幅Wが小さくなるに従って、実効キャビ
ティロスが大きく、かつ有効屈折率も大きくなるという
関係になる。即ち、端面部での光の吸収量を低減させる
ためには、実効キャビティロスを低減すればよく、つま
り、その部分でのストライプ幅Wを大きくすればよい。
なお、前記ロスインデックスガイドとは、ストライプ内
に光を閉じ込めるためにストライプ内と外とで屈折率を
変えるときに、吸収係数を異ならせて屈折率を変える方
法を意味する。
【0021】しかしながら、端面部でのストライプ幅W
を大きくすると、その部分での有効屈折率が小さくなっ
てしまうので電流密度が上がってしまい、従って、発熱
量分布が大きくなってバンドギャップの低下量が大きく
なる。
【0022】さらに、図22に示すように、ストライプ
幅Wを大きくすると、光の放射角が縦方向ではより大き
くなり、横方向では小さくなるために、そのアスペクト
比(y/x)が大きくなって、光磁気記録、光ディスク
への応用の観点から不都合さが増す。
【0023】本発明は、上述した実情に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、特に半導体発光素子の端面部
での劣化を抑制し、高出力かつ信頼性の高い発光素子
(特に半導体レーザ)及びその製造方法を提供すること
にある。
【0024】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、少なく
とも一方の光出射端面から連続した第1部位と、この第
1部位に対し前記光出射端面とは反対側に存在する第2
部位とが、活性層上において共振器長方向に順次配さ
れ、前記第1部位の層構成と前記第2部位の層構成とが
素子厚方向において互いに異なっている、発光素子(以
下、本発明の発光素子と称する。)に係るものである。
【0025】本発明の発光素子によれば、少なくとも一
方の光出射端面から連続した第1部位(端面部)と、こ
の第1部位に対して前記光出射端面とは反対側に存在す
る第2部位(前記端面部以外の領域:中間部)とが、活
性層に関して共振器長方向に順次配され、前記第1部位
の層構成と前記第2部位の層構成とが素子厚方向(以
下、縦方向と称することがある。)において互いに異な
っているので、前記第1部位及び前記第2部位にて有効
屈折率や実効キャビティロス等の分布が異なり、これら
を各部位毎に独立に規定できる。
【0026】即ち、素子厚方向(縦方向)の層構成に基
づいて、特に前記活性層において、前記第1部位と前記
第2部位とに有効屈折率や実効キャビティロス等の分布
が発生し、それぞれの部位における光の吸収量、屈折率
等を適宜調節できるので、発光素子端面部での構造劣化
(例えば素子構造の破壊など)を抑制し、高出力かつ信
頼性の高い発光素子(特に半導体レーザ)が得られる。
【0027】なお、前記層構成とは、積層構造を構成す
る各層の縦方向(素子厚方向)の層構成であり、横方向
の層構成(例えばストライプ幅等)の共振器長方向の違
いを意味しない。
【0028】また、本発明は、本発明の発光素子を再現
性良く製造する方法として、少なくとも一方の光出射端
面から連続した第1部位と、この第1部位に対し前記光
出射端面とは反対側に存在する第2部位とを、活性層上
において共振器長方向に順次配し、この際、前記第1部
位の層構成と前記第2部位の層構成とが素子厚方向にお
いて互いに異なるように加工する、発光素子の製造方法
(以下、本発明の製造方法と称する。)を提供するもの
である。
【0029】なお、前記「有効屈折率」とは、特に半導
体レーザの各層に占める光の割合で平均化した屈折率を
意味し、また、前記「実効キャビティロス」とは、それ
ぞれの領域のみで光を減衰させる成分のことを意味する
〔Casy and Panish ; “Heterostructure Lasers”Chap
ter 7 (Academic Press)等参照〕。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の発光素子及び本発明の製
造方法において、前記第1部位と前記第2部位とで有効
屈折率分布が異なっていることが望ましく、上述した構
成に基づいてこの有効屈折率分布を共振器長方向に分布
させることができる。
【0031】なお、共振器長方向における前記第1部位
の長さL1 は10μm〜50μmが望ましく、前記第2
部位の長さL2 は200μm〜700μmが望ましい。
第1部位の長さの望ましい下限値10μmは光の閉じ込
め量、即ち横モードを変調するのに必要な長さであり、
また、端面部に電流非注入領域を設けた半導体レーザの
場合、特にその部位の長さを10μm程度とすること
で、縦モードが双安定化する〔光出力−電流特性(L−
Iカーブ)にはキンクが現れる〕現象が現れることが知
られている。従って、この類推から第1部位の長さL1
が10μm以上有れば、光のモードに影響を十分に与え
ることができる。
【0032】また、赤色ハイパワーレーザでは、共振器
長700μmあたりでしきい電流密度が最小となる。従
って、第2部位の長さの望ましい上限は700μmであ
り、更に、共振器長は今後短くなっていくことが予想さ
れ、最終的には250μm程度になると考えられ、この
場合が、第2部位の長さの望ましい下限値200μmで
ある。
【0033】また、前記第1部位の有効屈折率を前記第
2部位の有効屈折率よりも大きくし、かつ、前記第1部
位の実効キャビティロスを前記第2部位の実効キャビテ
ィロスよりも小さくすることが望ましい。
【0034】このように、有効屈折率及び実効キャビテ
ィロスの分布を前記第1部位と前記第2部位とで互いに
異ならせると、第1部位(端面部)と第2部位(前記端
面部を含まない部分)でのバンドギャップ差を小さくし
て前記第1部位での光の吸収量を低下させることができ
ると同時に、この部位での屈折率が大きくなっているの
で、縦方向の光の放射角(図21のyに対応)が小さく
なり、横方向の光の放射角(図21のxに対応)が大き
くなって、アスペクト比の小さな真円形状の光ビームを
出射できる。
【0035】また、半導体基板上に第一のクラッド層
と、活性層と、第二のクラッド層とを順次積層した積層
構造であって、前記第二のクラッド層の両側が電流狭窄
層で挟まれた部位を前記第1部位とし、前記第二のクラ
ッド層の上面が電流注入層で覆われた部位を前記第2部
位とすることができる。この第2部位においては、上面
部を電流注入層で覆い、それ以外の部分(両側面)は前
記電流狭窄層で覆ってよい。
【0036】但し、ここで、前記第一のクラッド層と
は、活性層に対して電子(又は正孔)の注入を行う層構
成部分であり、また、前記第二のクラッド層とは、前記
活性層に対して正孔(又は電子)の注入を行う層構成部
分である。特に、前記第2部位における前記第二のクラ
ッド層の厚みよりも、前記第1部位における前記第二の
クラッド層の厚みを大きく構成してよい。
【0037】また、本発明の発光素子及び製造方法は、
アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)及びインジウ
ム(In)からなる群より選ばれる少なくとも1種の周
期表第3族元素と、ヒ素(As)及びリン(P)からな
る群より選ばれる少なくとも1種の周期表第5族元素と
からなる化合物半導体発光素子であってよい。
【0038】次に、本発明の発光素子の作用を説明す
る。
【0039】ここでは、図3に示した2種類の縦構造を
例にとって説明する。なお、図3(A)は、有効屈折率
がより大きくかつ実効キャビティロスが小さい縦構造a
を示し、図3(B)は、有効屈折率がより小さくかつ実
効キャビティロスが大きい縦構造bを示す。
【0040】これらの縦構造を用いたレーザとして、図
4(A)に、共振器長方向にすべて縦構造aで構成され
る構造Aを有するレーザ、図4(B)に、共振器長方向
に縦構造aと縦構造bとの構造を単純に接続した構造B
を有するレーザをそれぞれ示す。なお、構造A及び構造
Bにおいては、位置zにて各縦構造が接続されており、
また、各レーザからの出射光方向を図中矢印c方向とし
て、レーザ光の出射面21側およびその反対面(反射
面)22側の反射率をそれぞれRf、Rrと表し、Rf
<Rrとする。
【0041】まず、構造A及び構造Bを有するレーザに
おける光強度分布を図5に示す。なお、図中実線は構造
A、図中破線は構造Bの場合を示し、構造Aは、共振器
長方向に縦構造(素子厚方向の層構成)が単一のレーザ
であって、構造Bは、共振器長方向に縦構造の異なる部
位を有するレーザである(以下、同様)。
【0042】即ち、有効屈折率の低い縦構造bを有する
構造Bのレーザでは光の強度分布が低減し、さらに出射
光量は構造Aと構造Bとでは同じであるので、位置と光
強度とは図5の如き関係になる。このことから、構造B
のレーザは、構造Aのレーザに比べて、特に有効屈折率
の小さな縦構造bを有する部位にて、光強度が大きくな
ること(即ち、高出力化可能であること)が分かる。
【0043】一方、キャリア分布を図6に示す。構造B
では縦構造bが加わっており、実効キャビティロスが増
大していることから、特にその縦構造bの部分にてキャ
リア分布が増大すると考えられ、図中破線の如くなる。
【0044】次に、光の吸収を考慮しないバンドギャッ
プ分布を図7に示す。バンドギャップの分布は、主とし
てレーザ端面での格子の緩和、電流密度分布からくる発
熱量分布による効果を考えればよい。すると、図6に示
す関係から、構造Aでのバンドギャップ分布を実線とす
ると、構造Bでは図中波線のようになる。即ち、構造A
では、その端面部と中間部とのバンドギャップ差が大き
いのに対し、構造Bでは、そのバンドギャップ差を小さ
くできる。
【0045】また、光吸収量分布は、図5に示した光強
度分布と図7に示したバンドギャップ分布とから、図8
のようになると考えられる。即ち、特に構造Bを有する
レーザでは、そのレーザ出射側での光の吸収量を低減さ
せることができ、従って、光の吸収に伴う端面部でのレ
ーザの劣化を抑制することができる。
【0046】一方、光の放射角は、勿論そのストライプ
幅にもよるが、端面部での有効屈折率が大きくなるほ
ど、縦方向の放射角は小さく、横方向の放射角は大きく
なる。従って、構造Aを有するTAPS構造の半導体レ
ーザ(図21参照)に比べて、構造Bを有するレーザで
は、縦方向の放射角は小さく、水平方向の放射角は大き
くなって、真円形状若しくはほぼ真円形状の光ビームが
得られる。
【0047】次に、本発明の望ましい実施の形態につい
て具体的に説明する。ここでは、図1に示す屈折率導波
型の化合物半導体レーザを例にとって説明する。
【0048】図1(A)に示す如く、本実施の形態に基
づく発光素子は、素子厚方向(縦方向:以下、同様)の
層構造が互いに異なる第1部位(I)と第2部位(II)
とを共振器長方向に有する半導体レーザ20である。
【0049】また、図1(B)に、端面を含む連続した
部位である第1部位(I)の層構成(B−B線断面図)
を示し、図1(C)に、端面を含まない部位である第2
部位(II)の層構成(C−C線断面図)を示す。
【0050】ここで、半導体レーザ20における第1部
位(I)の層構成は、図1(B)に示す如く、基板1上
に、第1バッファー層2と第2バッファー層3とn型ク
ラッド層4とからなる前記第一のクラッド層と、活性層
(例えばMQW構造の活性層:多重量子井戸構造活性
層)5と、第1p型クラッド層6と第1エッチングスト
ップ層(これは、可飽和吸収層を兼ねていてもよい:以
下、同様)7と第2p型クラッド層8と第2エッチング
ストップ層(これは、可飽和吸収層を兼ねていてもよ
い:以下、同様)9と第3p型クラッド層10とp型半
導体層11とコンタクト層12とからなる前記第二のク
ラッド層と、が積層された化合物半導体の積層構造を有
しており、前記第二のクラッド層は、図示の如く、p電
極16からの正孔の注入幅を制限するための電流狭窄層
(n型)13に挟まれている。
【0051】また、第2部位(II)の層構成は、図1
(C)に示す如く、基板1上に、第1バッファー層2と
第2バッファー層3とn型クラッド層4とからなる前記
第一のクラッド層と、活性層(例えばMQW構造の活性
層:多重量子井戸構造活性層)5と、第1p型クラッド
層6と第1エッチングストップ層(又は可飽和吸収層)
7と第2p型クラッド層8と第2エッチングストップ層
(又は可飽和吸収層)9とからなる第二のクラッド層
と、が積層された化合物半導体の積層構造を有してお
り、前記第二のクラッド層は、図示の如く、電流狭窄層
(n型)13で覆われている。但し、p電極16からの
正孔注入のために、n型の電流狭窄層13には、p型の
電流注入層14が設けられている。
【0052】また、本実施の形態に基づく半導体レーザ
20の一部分の積層構造を図2に示す。即ち、前記第二
のクラッド層は、図示の如く、第1部位(I)において
は、第1エッチングストップ層7上に、第2p型クラッ
ド層8、第2エッチングストップ層9、第3p型クラッ
ド層10、及び、p型半導体層11が積層された層構成
を有しており、これに対して、第2部位(II)において
は、第1エッチングストップ層7上に、第2p型クラッ
ド層8、第2エッチングストップ層9が積層された層構
成を有している。
【0053】即ち、特に、その活性層において、第1部
位(I)では、有効屈折率が比較的大きくかつ実効キャ
ビティロスが比較的小さくなり、第2部位(II)では、
有効屈折率が比較的小さくかつ実効キャビティロスが比
較的大きくなって、共振器長方向に有効屈折率及び実効
キャビティロスの分布を有する半導体レーザが得られ
る。
【0054】従って、n電極15及びp電極16間に順
方向電圧を印加すると、第1部位、第2部位ともに電流
が注入され、活性層にて電子(エレクトロン)、正孔
(ホール)が再結合し、発光が起こる。更に電圧を加
え、電流の注入量を高めるとレーザ発振をする。この
時、第1部位、第2部位のそれぞれ単独の領域を見る
と、共にストライプ内の屈折率が高いため、光がストラ
イプ内に閉じ込められ、モードを形成する。また、それ
ぞれの部位でのストライプ内外の屈折率差に応じて、そ
の光の閉じ込め量が異なり、さらにこのため、ストライ
プ外への光のしみ出し量が異なり、ストライプ外の埋め
込み層での光の吸収量が異なる。
【0055】即ち、第1部位では、第2部位よりも有効
屈折率が高いため、ストライプ内に閉じ込められている
光の量がより多くなり、端面での誘導放射の効率を高め
ることができ、これによって端面での電流密度、言い換
えればキャリアの再結合量を小さくすることができる。
従って、再結合するキャリアのうち発光に寄与せずに非
発光再結合するキャリア量が低下されることになる。ま
た、第1部位では、第2部位よりも実効キャビティロス
が低いため、光の吸収量がより小さい。従って、光の吸
収から生じる発熱も低減されることになる。
【0056】従って、本実施の形態に基づく半導体レー
ザ20では、その端面部での構造劣化(特に、発熱によ
る素子構造の破壊など)を抑制することができ、また、
前記端面部での屈折率を十分に大きくできるので、出射
レーザ光を真円形状若しくはほぼ真円形状にすることが
できる上、高出力レーザ光を出射できる。
【0057】次に、本実施の形態に基づく半導体レーザ
(AlGaInP系の化合物半導体レーザ)の製造方法
を図9〜19を参照に説明する。
【0058】まず、図9に示した積層構造30を作成す
るために、例えば、基板1として、ジャスト或いは微小
角度に傾斜した面方位を持つn導電型(001)GaA
s基板を有機洗浄した後、例えば、MOCVD(有機金
属化学的気相成長:Metal Organic Chemical Vapor Dep
osition )装置や、MBE(分子線エピタキシャル:Mo
lecular Beam Epitaxial)装置などの化合物半導体薄膜
成長装置に入れる。
【0059】次いで、GaAs基板1上に、第1バッフ
ァー層2としてGaAsバッファー層を例えば30nm
に成長させ、その後、第2バッファー層3としてGaI
nPバッファー層を例えば30nmに成長させる。
【0060】次いで、n型クラッド層4として、(Al
0.7 Ga0.3 0.5 In0.5 Pに、例えば3×10-17
cm-3の濃度のSe或いはSi等の周期表第6族からな
るn型導電性不純物をドープしたn型導電性クラッド層
を成長させる。
【0061】しかる後、活性層5を成長させるが、ここ
では、図9(B)に示す如く、例えば、(Al0.5 Ga
0.5 0.5 In0.5 Pからなる光ガイド層25及び26
に、GaInPからなる量子井戸層27と(Al0.5
0.5 0.5 In0.5 Pからなるバリア層28との多重
量子井戸構造が挟持されたいわゆるMQW(MultipleQu
antum Well )構造の活性層を成長させる。
【0062】この後、第1p型クラッド層(p型導電性
クラッド層)6として、例えば濃度が5×10+17 cm
-3のZnをp型導電性不純物として添加した(Al0.7
Ga0.3 0.5 In0.5 Pを例えば厚み300nmに成
長させる。
【0063】さらに、第1エッチングストップ層(又は
可飽和吸収層)7として、例えば濃度が5×10+17
-3のZnをp型導電性不純物として添加したGaIn
P層を例えば厚み15nmに成長させる。
【0064】しかる後に、第2p型クラッド層(p型導
電性クラッド層)8として、例えば濃度が5×10+17
cm-3のZnをp型導電性不純物として添加した(Al
0.7Ga0.3 0.5 In0.5 Pを例えば厚み300nm
に成長させる。
【0065】さらに、第2エッチングストップ層(又は
可飽和吸収層)9として、例えば濃度が5×10+17
-3のZnをp型導電性不純物として添加したGaIn
P層を例えば厚み15nmに成長させる。
【0066】さらに、第3p型クラッド層(p型導電性
クラッド層)10として、例えば濃度が5×10+17
-3のZnをp型導電性不純物として添加した(Al
0.7 Ga0.3 0.5 In0.5 Pを例えば厚み800nm
に成長させる。
【0067】しかる後、p型半導体層11として、例え
ば濃度が5×10+17 cm-3のZnをp型導電性不純物
として添加したGaInP層を例えば厚み15nmに成
長させる。
【0068】その後、コンタクト層12として、例えば
濃度が5×10+17 cm-3のZnをp型導電性不純物と
して添加したp型GaAs層を例えば厚み250nmに
成長させる。
【0069】このようにして、図9(A)及び(B)
に示した化合物半導体の積層構造30を作成する。
【0070】次に、この積層構造30を、図10〜図1
4に示した工程を経て所定形状にパターニングする。な
お、(I)は、前記第1部位の層構成を示し、(II)
は、前記第2部位の層構成を示す。
【0071】まず、積層構造30の上面40aに、図1
5に示す例えばSiO2 からなるマスク31をフォトリ
ソグラフィーを利用して作成する。その後、ウエット又
はドライエッチングによって第2エッチングストップ層
9までエッチングすると、図10に示すように、第2部
位(II)では、第2エッチングストップ層9までエッチ
ングされるが、第1部位(I)では、マスク(フォトレ
ジスト)31によって、第3p型クラッド層10とp型
半導体層11とコンタクト層12とが所定形状にパター
ニングされる。
【0072】次いで、マスク31を除去した後(或いは
そのまま残し)、積層構造30の上面40b(第2エッ
チングストップ層9の上面部)に、図16に示すマスク
32をフォトリソグラフィーを利用して作成して、ウエ
ット又はドライエッチングによって第1エッチングスト
ップ層7までエッチングする。この時の第1部位(I)
及び第2部位(II)における層構成を図11に示す。つ
まり、第2部位(II)では、マスク32によって所定形
状の第2p型クラッド層8と第2エッチングストップ層
9を残して第1エッチングストップ層7までエッチング
されるが、第1部位(I)では、マスク32によって、
さらに第2p型クラッド層8と第2エッチングストップ
層9とが所定形状にパターニングされる。
【0073】次いで、マスク32を除去した後、これを
半導体薄膜成長装置内に入れて、図12に示すように、
電流狭窄層13aとして、例えば8×10+16 cm-3
Seを添加したGaAs層を例えば厚み1380nmに
成長させる。なお、この時の電流狭窄層13aはn型G
aAs層である。
【0074】その後、フォトリソグラフィー技術を利用
してマスクを作成し、ウエット又はドライエッチングに
よって、図12の電流狭窄層13aの凸部をエッチング
することで平坦化をはかり、図13に示すように、平坦
化された電流狭窄層13bを有する積層構造を作成す
る。
【0075】その後、図17に示す如き、例えば窒化ケ
イ素(特にSiN)からなるマスク33を作成し、Zn
拡散法を用い、特に拡散の終了時には少なくとも1×1
-19 cm-3となる流量のZnを流して、この部分のn
型導電性GaAsをp型に反転させ、図14に示すよう
に、第2部位(II)において、p型電流注入層14を作
成する。
【0076】この後、半導体膜上に、例えばTi、P
t、Auの順に金属を蒸着法で被着させて、p型のオー
ミック電極(p電極16)を形成する。その後、基板を
ラッピングして薄くし、さらに、有機洗浄を施した後、
例えばAu−Ge、Ni、Auの順に基板に金属を蒸着
法で被着させて、n型のオーミックコンタクト(n電極
15)を形成する。
【0077】以上をもって、図1に記載した化合物半導
体構造を作成できる。なお、この半導体レーザは、その
活性層が分離閉じ込め構造を有しており、一般にSCH
(Separate Confinement Heterostructure)型の半導体
レーザと称される。
【0078】また、上述した製造方法は1例であり、不
純物種、不純物濃度、各半導体層の組成、膜厚、製造工
程等はこれに限定されるものではない。例えば、製造工
程においては、始めに図9に示した積層構造30を全て
成長させず、例えば、第1エッチングストップ層7まで
を結晶成長させた後、フォトリソグラフィー技術を利用
して所定形状のマスクを設け、第2p型クラッド層8、
第2エッチングストップ層9、第2p型クラッド層1
0、p型半導体層11及びコンタクト層12を所定形状
に成長させた後、前記マスクを除去し、電流狭窄層13
及び電流注入層14を形成してもよい。
【0079】次に、この後工程を図18(1)〜(4)
に示す。
【0080】まず、図1に示した層構造が上述した工程
に基づいて作成されたウエハ41を、所望の共振器長に
劈開した後(1)、劈開されたウエハ42の光出射端面
に保護膜を蒸着させる(2)。
【0081】なお、前記端面保護膜は、各層の酸化等を
防止すると同時に半導体レーザの高出力化を目的に設け
るものであり、例えば、片側をAl2 3 /Si多層膜
44で覆ってその反射率を例えば85〜95%とし、そ
の反対側をAl2 3 単層膜43で覆ってその反射率を
5〜10%とすることができる。
【0082】その後、チップ化を行い(3)、半導体レ
ーザチップ45a、45b・・・を作成して、これをパ
ッケージにマウント(組み立て)することで半導体レー
ザが完成される(4)。
【0083】以上、本発明を望ましい実施の形態につい
て説明したが、本発明の発光素子は、上述した実施の形
態に限定されるものではない。
【0084】例えば、半導体レーザにおけるストライプ
幅は、共振器長方向で一定であってもよいが、例えば図
21に示した如く、その共振器長方向で異なるストライ
プ幅を有していてもよい。
【0085】また、上述した半導体レーザは共振器長方
向で2種類の層構成を有するものであるが、例えば前記
第1部位又は第2部位が共振器長方向に複数の層構成を
有しており、全体として3種類以上の層構成を有してい
てもよい。または、共振器長方向に段階的に層構成を変
化させた構造であってもよい。
【0086】また、半導体材料をAlGaInP系とし
たが、格子定数の違う材料系としては、ZnSe系の周
期表第2族−第6族系化合物半導体(青色発光)や、G
aN系の周期表第3族−第5族系化合物半導体(青色発
光)等があり、物理的なメカニズムとしては、ここで述
べた例と同様なことが起きると考えられることから、前
述したZnSe系の周期表第2族−第6族系化合物半導
体、GaN系の青色周期表第3族−第5族系化合物半導
体等を適用してもよい。
【0087】
【発明の作用効果】本発明の発光素子によれば、少なく
とも一方の光出射端面から連続した第1部位と、この第
1部位に対して前記光出射端面とは反対側に存在する第
2部位とが、活性層上において共振器長方向に順次配さ
れ、前記第1部位の層構成と前記第2部位の層構成とが
素子厚方向(縦方向)において互いに異なっているの
で、前記第1部位と前記第2部位とにおいて、有効屈折
率や実効キャビティロス等の分布が発生せしめ、それぞ
れの部位における光吸収量や屈折率等を適宜調節でき、
従って、発光素子の端面劣化を抑制して、信頼性の高い
高出力の発光素子が得られる。
【0088】本発明の製造方法によれば、少なくとも一
方の光出射端面から連続した第1部位と、この第1部位
に対し前記光出射端面とは反対側に存在する第2部位と
を、活性層上において共振器長方向に順次配し、この
際、前記第1部位の層構成と前記第2部位の層構成とが
素子厚方向において互いに異なるように加工するので、
本発明の発光素子を再現性良く製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく半導体レーザの概略斜視図
(A)、第1部位の層構成を示す断面図(B)、第2部
位の層構成を示す断面図(C)である。
【図2】同、第1部位(I)及び第2部位(II)の概略
斜視図である。
【図3】本発明の発光素子の作用を示すための模式図
(A)、模式図(B)である。
【図4】同、構造Aを示す模式図(A)、構造Bを示す
模式図(B)である。
【図5】同、光強度分布を示すグラフである。
【図6】同、キャリア密度分布を示すグラフである。
【図7】同、バンドギャップ分布を示すグラフである。
【図8】同、光吸収量分布を示すグラフである。
【図9】本発明に基づく半導体レーザの製造工程におけ
る概略断面図である。
【図10】同、製造工程における第1部位(I)及び第
2部位(II)の他の概略断面図である。
【図11】同、製造工程における第1部位(I)及び第
2部位(II)の他の概略断面図である。
【図12】同、製造工程における第1部位(I)及び第
2部位(II)の他の概略断面図である。
【図13】同、製造工程における第1部位(I)及び第
2部位(II)の他の概略断面図である。
【図14】同、製造工程における第1部位(I)及び第
2部位(II)の他の概略断面図である。
【図15】同、製造工程で使用するマスクパターンを示
す概略図である。
【図16】同、製造工程で使用する他のマスクパターン
を示す概略図である。
【図17】同、製造工程で使用する他のマスクパターン
を示す概略図である。
【図18】同、後工程を示すフロー図である。
【図19】従来の共振器長方向に単一縦構造を有する半
導体レーザの概略斜視図である。
【図20】同、端面部構造を示す概略断面図である。
【図21】同、他の半導体レーザの概略斜視図である。
【図22】ストライプ幅Wと横方向放射角及び縦方向放
射角との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1、62…基板、2…第1バッファー層、3…第2バッ
ファー層、4…n型クラッド層、5、64…活性層、6
…第1p型クラッド層、7…第1エッチングストップ
層、8…第2p型クラッド層、9…第2エッチングスト
ップ層、10…第3p型クラッド層、11…p型半導体
層、12…コンタクト層、13、13a、13b…n型
電流狭窄層、14…p型電流注入層、15…n電極、1
6…p電極、20、50、61…半導体レーザ、21…
出射面、22…反射面、25…第1光ガイド層、26…
第2光ガイド層、27…量子井戸層、28…バリア層、
30…層構成、31、32、33…マスク(フォトレジ
スト)、40a、40、40c…上部、41、42…ウ
エハ、43…Al2 3 単層膜、44…Al2 3 /S
i多層膜、45a、45b…半導体レーザチップ、5
6、63…第一のクラッド層、57、65…第二のクラ
ッド層、58、66…電流狭窄層、67…レーザ光、
a、b…縦構造、(I)…第1部位、(II)…第2部位

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方の光出射端面から連続し
    た第1部位と、この第1部位に対し前記光出射端面とは
    反対側に存在する第2部位とが、活性層上において共振
    器長方向に順次配され、前記第1部位の層構成と前記第
    2部位の層構成とが素子厚方向において互いに異なって
    いる、発光素子。
  2. 【請求項2】 前記第1部位と前記第2部位とで有効屈
    折率分布が異なっている、請求項1に記載した発光素
    子。
  3. 【請求項3】 前記第1部位の有効屈折率が前記第2部
    位の有効屈折率よりも大きく、かつ、前記第1部位の実
    効キャビティロスが前記第2部位の実効キャビティロス
    よりも小さくなるように構成されている、請求項1に記
    載した発光素子。
  4. 【請求項4】 半導体基板上に第一のクラッド層と、活
    性層と、第二のクラッド層とが順次積層された積層構造
    であって、前記第二のクラッド層の両側が電流狭窄層で
    挟まれた部位が前記第1部位であり、前記第二のクラッ
    ド層の上面が電流注入層で覆われた部位が前記第2部位
    である、請求項1に記載した発光素子。
  5. 【請求項5】 前記第2部位における前記第二のクラッ
    ド層の厚みよりも、前記第1部位における前記第二のク
    ラッド層の厚みが大きく構成されている、請求項4に記
    載した発光素子。
  6. 【請求項6】 アルミニウム(Al)、ガリウム(G
    a)及びインジウム(In)からなる群より選ばれる少
    なくとも1種の周期表第3族元素と、ヒ素(As)及び
    リン(P)からなる群より選ばれる少なくとも1種の周
    期表第5族元素とからなる化合物半導体発光素子であ
    る、請求項1に記載した発光素子。
  7. 【請求項7】 少なくとも一方の光出射端面から連続し
    た第1部位と、この第1部位に対し前記光出射端面とは
    反対側に存在する第2部位とを、活性層上において共振
    器長方向に順次配し、この際、前記第1部位の層構成と
    前記第2部位の層構成とが素子厚方向において互いに異
    なるように加工する、発光素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第1部位と前記第2部位とで有効屈
    折率分布を異ならせる、請求項7に記載した発光素子の
    製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第1部位の有効屈折率を前記第2部
    位の有効屈折率よりも大きく、かつ、前記第1部位の実
    効キャビティロスを前記第2部位の実効キャビティロス
    よりも小さくする、請求項7に記載した発光素子の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 半導体基板上に第一のクラッド層と、
    活性層と、第二のクラッド層とを順次積層して積層構造
    を形成し、前記第二のクラッド層の両側が電流狭窄層で
    挟まれた部位を前記第1部位とし、前記第二のクラッド
    層の上面が電流注入層で覆われた部位を前記第2部位と
    する、請求項7に記載した発光素子の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記第2部位における前記第二のクラ
    ッド層の厚みよりも、前記第1部位における前記第二の
    クラッド層の厚みが大きくなるように前記積層構造での
    前記第二のクラッド層を加工する、請求項10に記載し
    た発光素子の製造方法。
  12. 【請求項12】 アルミニウム(Al)、ガリウム(G
    a)及びインジウム(In)からなる群より選ばれる少
    なくとも1種の周期表第3族元素と、ヒ素(As)及び
    リン(P)からなる群より選ばれる少なくとも1種の周
    期表第5族元素とからなる化合物半導体によって形成す
    る、請求項7に記載した発光素子の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006073820A (ja) * 2004-09-02 2006-03-16 Mitsubishi Electric Corp 半導体レーザ装置
JP2006086494A (ja) * 2004-08-20 2006-03-30 Victor Co Of Japan Ltd リッジ導波路型半導体レーザ素子の製造方法

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